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HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Kon & Amir 「On Track Volume 3」
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 今週は、週末の会議に向けた資料作成等がヒドくって、連日、午前様・・・疲れたな~

 毎年、この2~3月は地獄なんですが、今年は特にヒドく、綱渡りな毎日です・・・ただ、先を見据えながら、自分の中では計画的に進められているから、まだいいのかな??

 とりあえず、ブログの更新が止まらない程度に頑張りますね~

 では、今週の紹介です~


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 今週は、HipHopマニアなら一目を置くコンビ「Kon & Amir (コン&アミール)」の傑作ミックステープである「On Track」を紹介しますね~

 まず、Kon & Amirについては、それなりにHipHopがお好きな方でも知らない方が多いかと思いますので、サクっとバイオの紹介から行きましょう!!
 
 Kon & Amirは、写真だと左がKonさん、右の眼鏡の方がAmirさんで、HipHopをベースに様々な活動を行うコンビになります。

 Konさんは、最近はDJやRe-Eidtアーティストとして活躍され、Amirさんは、古くはFatbeatsの経営や(今もかな?)、音楽誌Waxpoeticsの編集者/ライターとして活躍されてて、HipHopの業界的には裏方に近い存在なのかもしれません。

 ただ、彼らが一目を置かれるのが、一流のレコードディガーであり、そして「ネタ師」であることだと思います。
 
 近年でも、Kon & Amirが監修した古いSoulやRare Grooveなどのコンピレーションを発表するなど、その「ネタ師」という技量を生かした活動が目立ちます・・・
 特に、やっぱり本場のHipHopらしい「黒さ」「太さ」を持ちながら、知性のあるセレクションが素敵で、個人的には、KonさんがRock With YouをブギーRe-Editした「Kon & The Gang / Sunlight」はドストライクで、Kon & Amirが信頼できる存在だな~と痛感しました・・・

 そして、その「ネタ師」としての名を広めたのが、今回紹介する「On Track」になります!


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 On Trackは、いわゆる「ネタ系のミックステープ」で、HipHopでサンプリングされた古いSoulやFunk、JazzやRareGrooveなど、いわゆる「ネタ」をDJミックスで紹介するもので、日本では、われらのMUROさんが作成した「King of Diggin'」が有名かと思います。

 少し脱線しますが、On Trackの話をする前に「ネタ系のミックステープ」について、背景を整理しておきましょう・・・

 これらのテープ、特にKing of Diggin'がそうですが、一聴すると、なんか古い曲の連続で、正直好みが分かれる部類のミックスではありますね・・・でも、突然知っている曲のネタが聞こえると、聞いてて「ニヤっ」となるのが良く、割と好きな方が多いのかな~と思います。

 ただ、ここで指摘しておきたいのが、MuroさんなりKon & Amirさんが「ネタ師としてリスペクトされている」から、このテープが世に出回っていることです。

 まず、HipHopのネタって、昔は「隠された存在」で、ある意味で口外されることがご法度な存在でした。

 これは、ネタ師のマナーにもつながるのですが、ネタを掘ってきた人たちは、苦労して掘った部分もあるだろうし、簡単に自分が探し当てた金脈を公開することには否定的だったり、「ネタは表に出さない」というマナーがあったと思います。
 まあ、もっと追求すると、ネタで使ったけど、曲の作者へのクリアランス(許諾)をとってないために、権利的な部分で隠していたというのもあるのですが・・・探し当てた曲は「俺のモノ」として、あまり表に出さない傾向にあったのですね・・・

 つまり、今回紹介する「ネタ系のミックステープ」って、ある意味で「ネタばらし」な側面があり、作品の出し方によっては、他のネタ師から忌み嫌われてしまう可能性があったりします・・・

 ただ、MUROさんやKon & Amirさんが偉大だったのが、そういったご法度な部分を理解しつつ、ネタ曲を「愛をもってDJミックス」したことです・・・

 それは、MUROさんもKon & Amirさんも、まず「堀り」という文化を理解して、実際に自分たちもレコードを掘り、こういったテープを出す際に、必ずオリジナルのレコードでプレイしていること、元曲の良さを理解してプレイしていること、そして、HipHopが好きな仲間にしか分からない「粋なアイデア」と「黒いグルーブ」で作られていることが大きいでしょう・・・

 つまり、ネタ師が「納得する作品」を作り、さらに「DJミックスでしか出せない新たな世界観」を表現したから、凄腕のネタ師たちからリスペクトが得られたのですね・・・

 それこそ、King of Diggin'については、元々は1995年に日本でリリースされ、その噂は全世界のネタ師に伝わり、数年後にはHipHopの本場であるNYのFatbeatsからリリースしたことなんかは、作品の良さがあった上で、ネタ師からのリスペクトがないと実現できなかったことかもしれません・・・


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 そして、今回紹介するKon & Amirさんのテープについても、アメリカのネタ師を中心に絶賛され、Kon & Amirの代名詞としてリリースされたテープシリーズになります。

 MuroさんのKing of Diggin'は1995年、Kon & AmirさんのOn Trackは1997年のリリースになり、記憶だと、KonさんもAmirさんもMUROさんのテープに相当な刺激を受けたみたいで、On Trackシリーズを作る上で、MUROさんのテープが後押ししたと言われています・・・

 テープでは、1~4がリリースされ、その後、CDで出されたり、オフィシャルなコンピシリーズ(タイトルはOff Trackになる!)を出したり、さらにはMUROさんとタッグでネタ系のコンピ(Kings Of Diggin')を出すなど、Kon & Amirを代表するブランドになっています。

 そして、内容に関しては、MUROさんに引けをとらない「濃さ」があり、やっぱりすごいですね・・・
 それこそ、Konは5歳からレコード蒐集を始めた生粋のコレクター(!)として有名で、レコードを求めて、全米を飛び回り、欲しいレコードがあればヒッピーからギャングまで取引をしたという逸話もあり・・・やっぱり「濃い」です!!

 では、以下で、比較的テープでは買いやすい、1999年にリリースされた第3弾で紹介しますね~

 なお、テープコレクター向けの話をしておくと、日本でVol,1を買うのは相当厳しく、私も遭遇するまで相当苦労をしました・・・
 また、マニアックなところだと、Amirさんのソロテープ(右下、それもTape Kingz流通!)もあるなど、まだまだ知らないテープも多いようですよ・・・


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 では、作品の紹介です~

 なお、レコは私が持っているレコの範囲なので、範囲が狭いことを御承知ください・・・ネタ系は世界が広すぎて着いていけないっす(^^;)

 まず、作品では、King of Diggin'と同じく、HipHopのネタになった曲、またはネタになりそうな曲をDJミックスしてて、ジャンル的にはSoulやFunk、JazzやRareGrooveをはじめ、RockやLatin、DiscoやR&Bなど、なんでも「ネタな曲」はプレイしてて、凄い深いです!
 そして、これらの曲を、MUROさんと同様にHipHopライクにサクサクとDJミックスをしていくのが大変良く、ネタミックスでありながら、黒い選曲のミックステープになっているのが印象的ですね~

 選曲の傾向的には、やっぱりHipHopのネタになった曲は耳に入りやすく、それこそCommonも使った「Lowrell / Mellow, Mellow Right On 」などをプレイし、新旧のHipHopネタを調理しています。

 個人的には、90年代前半のサンプリング全盛のころのネタをミックス(ネタを暴く?)よりも、その当時の新曲のネタをミックスする方が高度だと思っていて、この辺がネタ師の腕の見せ所なのかな~と思っています。
 なんでしょう、意味合い的には「ネタになる前から俺はこの曲を知ってたぞ」みたいな部分があり、この作品でも紹介をしたCommonをはじめ、Pete RockのTru Masterネタ、Diamond DのHiatus Remixネタなど、華麗に暴いてくれます(^^;)

 ただ、ネタを暴くというよりも、ネタになった曲達がもつ「黒さ/太さ」や「甘さ」のグルーブを、上手く表現したDJミックスになっている点が素敵です!

 これはMUROさんには無い部分なのですが、やっぱり「NYの本場」のグルーブがあるというのでしょうか、ネタ曲でも聞いたらボトムが異様に太い感じがして、気づいたら首を振ってるんですよね・・・
 きっと、ネタ曲を紹介することに加え、これらの古い曲が持つ「黒さ/太さ」や「甘さ」のグルーブの良さを分かった上で、それらを表現したくDJミックスしてるのでしょう・・・

 そのためか、個人的にはMUROさんクラシックな「Claudja Barry / Dance, Dance, Dance」であれば、あえてピッチを落として、Discoではなく、太いブレイク曲としてプレイしてるのが印象的です・・・

 うん、やっぱり、HipHopの基礎は「首振り」ですね・・・

 甘いグルーブも含まれているので、終電ちょい前の帰宅電車の中で、椅子に座りながら、優しく首を振ってしまったのが、この作品の良さかもしれません(^0^)



 あまり深く紹介はできなかったですが、聞いてみて、ネタミックス以上に「黒さ」が気持ちいい作品だな~と思いました。

 初期作品は買いづらいかもしれないですが、3とか4はテープで買いやすいと思いますので、ぜひ、探してみてくださいね~




<Release Date>
Artists / Title : Kon & Amir 「On Track Volume 3」
Genre : Soul、Funk、Jazz、RareGroove、Rock、Latin、Disco、R&B・・・
Release : 1999年
Lebel : Kon & Amir AA 03-4

Notice : トラックリストについて
 ネタ系の作品なので、この作品にはトラックリストは付いていません。
 ただ、世界は広いですね・・・Discogsには、ある方がこの作品のトラックリストを掲載していました!
 う~ん、私と同じようなことをしている方がいるのね・・・作品紹介においては、だいぶ助かりました(^0^)





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<独り言>

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 なんか、写真にすると、ちょっと間抜け感が出てしまいますね・・・(^^;)

 今週末の土曜の夜、話題の映画「NORTHERN SOUL(ノーザン・ソウル)」を見てきましたよ!

● 映画「ノーザン・ソウル」公式サイト


 この映画は、2014年にイギリスで公開された映画で、70年代中盤のイギリスでアンダーグラウンドに発生した音楽/文化/ムーブメントである「ノーザン・ソウル」を題材にした映画になります。
 
 ノーザン・ソウル・・・音楽に詳しい方でも、なかなか知らない方も多いかと思うので、簡単に紹介しましょう・・・

 このノーザン・ソウルは、60年代後半ぐらいにアメリカでリリースされたブラックミュージックにおいて、ヒットはしなかったけどドリーミーでダンサンブルな曲を指し、DJやダンサーが「発掘した音楽ジャンル」になるかと思います。

 ノーザン・ソウルの語源は、このムーブメントがイギリスの北部で起こったこと、または、アメリカの北部(シカゴとかデトロイト)でリリースされた曲から、こういう名称になっていますが、当時のイギリスでは、リリース元のアメリカと関係なく、独自にこれらの曲の良さが広まり、行き場のない労働者階級の若者が、これらの曲に踊り狂ったとされています・・・

 うん、私としては、DJやダンサーが、既存の社会にはない、自分たちの視点で探し当てた部分がノーザンにあると思ってて、まさに「DJ/クラブの音楽」だと思っています・・・
 それも、「踊る」ことが念頭にある点が美しく、社会的に受け入れられない部分(麻●のこととか)もありますが、やっぱり素晴らしいムーブメントだな~と思っています。


 そして、映画の内容は詳しく紹介はできないですが・・・見た感想は「最高じゃん!」の一言です!

 どのくらい最高かというと、映画を見ながら首と心は踊り始め、映画が終わったあと、トイレに向かうのに踊りながら移動し、トイレ待ちでも踊ってたぐらいです(^^;)
 皆さんはそうでもないかもしれないですが、クラブで散々踊っていると、トイレに行くときも踊りながら行きますよね・・・もう、完全にそのモードに引き寄せてくれるぐらい、素晴らしい映画でした!!

 なお、個人的には、ノーザンソウルが流行ってた頃のイギリスにおいて、ノーザンをどんな風に楽しんでいるのかが分からなかったので、その点が史実に合わせてリアルに表現されているのが素晴らしいと思いました(^0^)

 あまり、大規模な公開スケジュールではないようですが、全国のダンス馬鹿の皆様は、お近くの映画館に足を運んでくださいね~


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 あと、映画の紹介とズレるので、ここで後書きのように紹介しますが、この映画を見るため、期せずして「ノーザン・ソウルの若者たちの境遇」を体験してから、映画を見たので、結構グッときました・・・

 まず、ここ最近は酷い労働環境で、平日の雑務をこなすために休日出勤の土曜ですね・・・仕事が微妙に終わらず、定時に退社でないところが、イルですね~
 そして、その足で、新宿のユニオンに直行・・・土曜日はDiscoのセールがあり、残っていたら欲しかったHooked On Youは当然売り切れてて、少しへこみます・・・
 んで、映画まで時間があったので、安酒akaお手頃価格な某ゼリアで、ビール&ワインでアルコールを注入・・・同時に頼んだイタリアンハンバーグの脳直な美味さは、もはや麻●です・・・(^^;)

 このような、背景を背負って映画を見ると、最高に映画の世界に入れますね・・・映画を見ながらの角ハイも相まって、ノーザン・ソウルの世界をダイレクトに感じてきましたよ~(^^;)

 写真は、映画を見た後、夜空を撮影しようかな~と思って、撮影したら、割と酔っぱらってたので安定の手振れ写真です・・・期せずして、ノーザンな若者の脳内を撮影することが出来ましたね(^^;)


 あと、あと・・・少しまじめな話もすると、この映画を見ちゃうと、クラブで踊りたくなりますね!

 もー、踊りたくて、踊りたくて、我慢ができません(^0^)

 来月、FK御大が来られるそうだし、そろそろDanny先生も来てくれそう(毎年恒例のGWは今年はあるのかな?)なので、タイミングが合えば踊りに行きたいな・・・いや、行かないと!

 ではでは、また来週です~



 
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大塚広子 「Aki No Yonaga Jazz」
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 いやいや、先週ぐらいから気温が落ち始め、急に涼しくなってきちゃいましたね~

 それこそ「秋めいて」きたのかもしれないですが、急な温度変化で体が追い付かず・・・今週はちょっとだけ調子が悪かったです(^^;)

 そんなわけで、こんな「秋めいた」タイミングにバッチリな作品の紹介です~


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 今回は、もはや日本を代表する女性JAZZ系DJである「大塚広子(おおつか・ひろこ)」さんの過去作品で、タイトルの通り「秋の夜長」にピッタリな作品を紹介します!

 まず、大塚さんですが、かなり昔に紹介したことがあるようですが、ご存知で無い方も多いかと思いますので、簡単に紹介しましょう。

 大塚さんは、90年代末ぐらいからDJ活動をされ、渋谷のクラブ「The Room」の名物イベント「Champ」のレジデントDJの一人として腕を上げ、現在は「Jazz」をキーワードにDJや各種プロデュース、ライター、レーベル運営、イベントプロデュースなどを手掛けるお方になります。
 ここ最近で、一番分かりやすいのが、レコ馬鹿業界では結構話題になっている、あのディアゴスティー二の「隔週刊ジャズ・LPレコード」への寄稿や関連イベントへの参加をされており、Jazz系のオーバーグランドでもしっかりと活躍されております。

 そして、大塚さんについては、失礼な表現にもなるかもしれないですが、見た目は普通の麗しき女性、ただ中身は私たちの言葉で「真っ黒」なお方で、Jazz~RareGroove系の造詣は深く、しっかりとした「音楽愛」をお持ちの方になります。

 特に、ここ最近は、長期にわたる活動が評価され、ある意味で保守的な日本のJazzシーンにおいて、「DJ」という立場で胸を張って参加しており、大変頼もしいですね・・・
 その過程において、日本のJazz界の重鎮の先生方に「自分のJAZZ」というものを提案し、それを納得させるだけの知識とセンス、そして愛が評価されての活躍です・・・業界内での信頼度は、今となっては相当なものかと思います。

 また、「女性」という立場も生かした活動もされており、それこそ「女子ジャズ」というジャンル(考え方?)を、DJの視点から支えているのも頼もしいな~と思います。
 う~ん、「女子ジャズ=もっとカジュアルに、オシャレに音楽を楽しもう」ということだと思いますが、大塚さんのDJを通して、ジャズが好きになった女性ファンもおられるかもしれないですね?

 なお、大塚さんは、現在はご結婚され、昨年にはお嬢さんをご出産されるなど、公私にわたって幸せな日々を過ごされているそうです・・・ママDJという立場も頼もしいです!


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 そんな、大塚さん、今はメジャーでの作品発表が中心になっておられますが、結構な数のミックス作品を出しておられ、私自身、一時期はかなり好きで買っておりました。

 代表作となる「New Peace」シリーズを2000年代中期ぐらいからリリースをしはじめ、2010年には日本屈指のJazzレーベルである「Trio(トリオ)」のミックス作品をオフィシャルでリリースするなど、腕も人気も確かな部分があるかと思います。

 そして、今回紹介する作品は、大塚さんの作品の中ではレアな部類になります。

 2010年4月にディスクユニオンお茶の水CMSで限定80枚でリリースされた作品になります・・・どういうわけか、お茶の水(その後、移転した下北沢)とは仲が良く、ボチボチと限定100レベルの作品をリリースしてて、ファンがこぞって買っていました。

 また、作品自体もちょっと「特色」がある作品になります。

 どうやら、2007年にファッション誌「流行通信」(現在休刊)の誌面企画で、コーヒーと合うJAZZをお題に、大塚さんがお勧めの曲を紹介するという企画があり、その時の選んだ曲でDJミックスをしたのが、この作品になるようです。
 ただ、そのミックスは、本来は雑誌の掲載と連携して、ミックスをWeb上で公開する予定でしたが、諸事情で1日で削除されたそうで・・・ある意味で「幻の音源」だったのを、3年後に店舗限定でミックスCDにしたようです。


 そして、内容は・・・タイトルの「秋の夜長」、そして「コーヒーに合うJazz」という点を踏まえると、今の時期は間違えない作品になっております!

 以下で紹介をします~


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 まず、選曲的には、ほんと「秋の夜長」に合いそうな曲を多く選曲し、秋の夜の豊潤な時間を潤わせる素敵な選曲になっています。

 それも、大塚さんの「深い掘り」と、形にとらわれない「Jazz」で選曲しており、誰にも真似できない内容になっています。

 それこそ、1曲目からディープで、JazzmanからもReissueされてたゴスペルジャズ「Mary Lou Williams / It Ain't Necessarily So」から穏やかでありながら怪しくスタートし、様々なジャンルの「Jazz」を選曲しているのが印象的です。

 例えば、クラブを通過した者であれば直球な「Pharoah Sanders / Love Will Find a Way」のようなクラブジャズ、他のDJに先駆けて熱心にプレイをしてた和Jazzからは「市川秀雄 / Semtember Storm」、そして、実は大塚さんのバックボーンにあるHipHopと連呼しての「Madlib / Funky Blue Note」など、直球なJazzファンからすれば「意外(邪道?)」な選曲になるかと思います。

 ただ、トータルで聴くと・・・心を潤わせる「JAZZ」以外の何物でもない世界観があり、大塚さんのDJマジックがスパイスされた選曲とミックスになっています!

 特に素敵なのが、秋の夜長に合いそうな「リラックスした空気感」があることです。

 うん、秋の夜長・・・それは、人によって感じ方が違うかもしれませんが、私としては「穏やかな時間」がゆっくりと流れる時(とき)だと思います・・・
 そして、そのゆっくりと流れる時間を、聴いてる人がリラックスするために、音楽で後押ししてくれるような選曲とミックスがあり・・・つい、聴きこんでしまいます・・・
  
 なんでしょう、全ての人に通じるかどうか分かりませんが、定食屋さんの「やよい軒」の夜にBGMでかかってるJazzと同じ効果があるんですようね・・・

 凄い脱線をしますが、ここ最近、夜は仕事帰りに「やよい軒」で夕食をとることが多く、すごく気にいっています・・・

 店舗にもよりますが、割と落ち着いた空間で、暖かいご飯とお茶が出るのは心地よく・・・その心地よさを後押ししてくれるのが「やよい軒ジャズ」なんですよ・・・
 まあ、いわゆる有線のBGMなんですが、異様に「イイ」んですよ・・・Jazzでありがちなピアノトリオ系に偏らず、上手く方向性が散漫になりつつも、心地よい空気感があるのが秀逸で、暖かいご飯と相まって気持ちが緩み、仕事から解放された「自分の時間」を優しく包んでくれます・・・



 話を大塚さんの作品に戻すと・・・正に、秋の夜長に、豊潤な時間を、心を温めるコーヒーと共に過ごす中で、その「時間」を後押ししてくれる「音楽」があり、大変素敵です!

 陳腐な表現かもしれないですが、ソファーやベッドで聴いてたら、あまりの気持ちよさに寝落ちしちゃいそうな気持ちよさもあり・・・最高です!

 気になる方は、是非、探して聴いてみてくださいね~




<Release Date>
Artists / Title : 大塚広子 「Aki No Yonaga Jazz」
Genre : Jazz、RareGroove・・・
Release : 2010年4月
Lebel : key of Life+ No Number
Notice : ディスクユニオンお茶の水CMS限定 80枚




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<独り言>

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 ん、なんだ、このバナーは・・・??

 今週の独り言はコレにつきますね!!

 私のブログのトップバナーを作成頂き、長年にわたり、ブログに参加を頂いております「ソロバントン」さんから依頼があり、人気Webマガジン「Rockers Channnel」のソロバンさんの連載に、インタビューという形で参加をさせて頂きました!!

● 【集めたテープは3,000本】日本一のミックステープおたく! MIXTAPE TROOPERS インタビュー


 改めてソロバンさんのことを紹介すると、レゲエにめっぽう強いライター/デザイナーさんで、ここ最近は、今回の舞台であるロッカーズチャンネルでの連載を契機に、執筆仕事を頑張っておられ、あのミュージックマガジンに寄稿されるなど、しっかりと「レゲエのことが語れる」ライターさんになります。
 もう、ソロバンさん自身も「冗談か?」なんておっしゃられておりますが、今週初めには、日本レゲエ界のボスともいえるMighty Crownから依頼を受け、Migthy主催のトークショーに出演されるなど、大きな動きもされており、大変頼もしいです・・・

 そんな、ソロバンさんからの依頼ですから、二つ返事で受けさせて頂き、今回のインタビューになりました!

 内容的には、ソロバンさんなので、かなり深いレベルも理解して頂けるだろうと思ったので、ミックステープを知らない方も、そしてレゲエを知り尽くしたマスターな方にも納得いただけるような内容でお話しました・・・
 特に、姑息ではありますが、テープの集合写真においては、レゲエがかなり詳しい方でも腰抜かすレベルのレアテープを総動員させてしまいました・・・ソロバンさん経由でお伺いした話だと、ロッカーズのボスであるTuckerさんもツボって下さったそうで、安心しました(^0^)

 かなり、レゲエに詳しくない方でも喜んで頂ける、そんな面白いインタビューになったと思いますので、是非、お読みくださいね!!

 そして、ソロバンさん、貴重な機会を頂き、ありがとうございました!!


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 あと、今週は嬉しい出会いもありました!

 水曜日ですが、仕事帰りに先週のテープ祭りの舞台である下北ユニオンへ赴き、さりげなく平日放出されたテープを回収し、その足で向かったのは・・・話題の「井の頭線の高架下」です・・・

 この高架下では、現在、毎週水曜日の夜に「下北沢ナイトマーケット」というイベントが行われ、古着や本、そしてレコードなどのお店がフリーマーケット的に出店し、下北の夜を彩っています。
 私自身、初めてお伺いしましたが、下北らしい解放感と、綺麗な電飾が素敵で、結構にぎわっていました!

 んで、ここには、毎週、レコード馬鹿ならご用達な「Coconuts Disc 代々木店」が出展されており、店主のSir Y.O.K.O.さんともお会いでき、色々と情報交換をしました・・・
 
 その際、ヨコさんのお知り合いで、あの「Kuma The Sureshot」さんを紹介頂き、なんと、つい最近リリースしたばかりのミックス作品「64SOURCES, and ASSAGIN」のサンプル版を頂いてしまいました!

● Kuma The Sureshotさんについて(Frank インタビュー)


 耳の早い方なら、既に買われた方も多いかと思いますが、いわゆる「日本語ラップのネタ曲ミックス」であるのですが、完成度の高さが半端なく、かなり話題の一枚です!
 私自身、ユニオンの店頭でヘビープレイされているのを聴いて、買おうかな~と思ってた矢先だったので、嬉しいプレゼントに大変恐縮です!!

 そして、早速聴かせて頂きましたが・・・内容は間違えなく、かなり素敵です!

 ニヤッとするネタ曲を入れつつも、しっかりとDJミックスが意識されており、特に後半に向かってテンションを上げていく感じが素敵です・・・
 特にネタフレーズの部分は激しく反応しますが、全体的に「そのネタ曲の良さ」を意識してるところも素敵で、HACネタの「Alphonse Mouzon / Next Time We Love」あたりは、曲の良さを理解してのプレイで最高ですね!

 Kumaさん、是非是非、これからもフィジカルで面白い作品を作ってくださいね!!

 そして、限定プレスなので、気になる方はお早めに!!





 ではでは、7周年記念の作業をしないといけないので、今日は早めに更新です・・・未だに終わりが見えず、多分、11月の公開になりそうです(^^;)
 では、また来週!




 
DJ MURO 「Front Presents diggin' from the vaults - Muro's Summer Vibes」
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 いやいや、この作品は「今年の夏」に紹介したかった作品です・・・ギリギリ間に合った(^^;)

 ブログを長く読んで頂いる方であれば「遂にですね!」な作品紹介です・・・ただ、そんなに深くはないですよ~


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 今回は、我らのMUROさんが1997年の夏ごろにリリースしたコンピレーション作品を紹介いたします!

 先に指摘しておくと、この作品は「DJミックス」はしてなく、いわゆる「選曲」だけの作品になりますが、MUROさんの選曲の良さ・・・特に「Diggin' Ice」的な世界観やグルーブが感じられ、かなり良い作品になっています!

 では、初めに、この作品がリリースされた経緯を紹介しましょう。

 この作品は、日本のHipHopシーンを支え、そしてシーンの拡大に大きく寄与した音楽雑誌「Front(フロント)」の企画で作られたと言われる作品です。
 当時を知る方だと「懐かしいな~」と思うかと思いますが、シリーズ化もされ、当時としては結構人気があった作品になります。

 今となっては、この音楽雑誌「Front(フロント)」についても指摘をした方がよさそうですね・・・

 この音楽雑誌は、1994年より刊行が始まった雑誌で、おもにHipHopやR&Bといった「(広い意味での)ブラックミュージック」を取り扱った雑誌で、日本においてHipHopやR&Bが大きく広まった「きっかけ」を作った雑誌になります。

 それこそ、インターネットもなかった時代なので、音楽の情報を得ようと思うと専門雑誌の存在は大変大きいわけですが、マイナーだったHipHopやR&Bなどの情報を多角的に、かつFrontにしかない独自の視点で取り上げ、読者に対して情報の提供と教育を同時に行っていた貴重な雑誌だったと思います。
 特に、90年代中盤~00年代前半は、徐々にHipHopやR&Bが人気を得て、新たに興味を持ったリスナーが増える中、その音楽の「本質」を分かりやすく紹介し続けた点は大きく・・・日本だけの「Bボーイ」「Bガール」を育てた点は大変大きいですね!

 私自身、このFrontには大変お世話になり、今の自分がいるのは「Front」があったからだと思います・・・

 高校生~大学生の頃は、むさぼるように読み続け、HipHopなりR&Bという音楽が心底好きになった他に、この音楽や文化に無くてはならない「心持ち(こころもち)」を多く学びました・・・

 その心持ちは、なんとも説明しづらい話ではありますが、それこそ「掘る」という行為/姿勢がそうだし・・・なによりも、この雑誌の根幹の一人でもある「佐々木士郎(Rhymesterの宇多丸師匠)」さんが提唱した「Bボーイ魂(イズム)」という考え/姿勢が重要でしょうね・・・
 う~ん、ボーイが「カタカナ」であることがポイントですが、これも説明しづらいですね・・・つまるところ「決して譲れないぜこの美学、何物にも媚びず己を磨く」の精神であり・・・私を含め、多くの方が影響を受けたと思います!!


 なお、Frontについては、かなり前に以下の記事で、私の熱い思いと共に紹介をしましたので、ご参考にどうぞ!

● HipHop/R&B専門誌「Front/Blast」について (2009年10月)

● HipHop/R&B専門誌「Front/Blast」 バックナンバーリスト (2009年10月)


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 そんなFrontですが、HipHopとR&Bといった「現代的な音楽」を取り扱っていましたが・・・HipHopという音楽が「サンプリング」という「過去の音楽」を再構築する手法の元で出来上がった音楽なので、その「過去の音楽」についても、かなり詳しく紹介がありました。

 その過去の音楽は、それこそサンプリング元となったSoulやFunk、RareGrooveやJazzだったり、HipHopのDJ達がプレイし続ける過去の名曲だったり・・・なかなか分かりづらい内容を詳細に教えてくれ、リスナーに対して有益な知識を与えてくれたと思います。

 特に、その過去の音楽が「アナログ・レコード」を基準にしている部分があるので、かなり分かりづらい背景がある中、凄い分かりやすくまとめていたのが印象的で・・・このアナログ的な部分は、かなりの方が影響を受けたと思います。

 それこそ、写真に上げたような「ディスクガイド」はFrontの代名詞で、有名DJ達の紹介がフレッシュで、コレで勉強をし、このリストを片手にレコ屋を回った方も多いはずです・・・
 写真は、今回の主役であるMUROさんのリスト(Old School R&B特集)ですが、こんな小さな写真のレコを食い入るように見て、ジャケを覚え、そのレコを探しに行きましたね・・・

 なお、脱線しますが、考えてみれば、私のブログの写真が見づらい(小さい)いのは、このFrontとかでの掲載方法があったからかもしれないですね・・・
 Frontでレコ写が小さいのは、雑誌の掲載制約があったのもあるし、何よりも「掘り師マナー(=簡単には紹介しない)」があってなんですよね・・・そう、ちゃんと「自分の手を汚して掘れよ!」という心持ちが含まれているのです・・・ご留意くださいね!

 話を戻しましょう・・・
 
 例示したように、Frontはこういった過去の音楽にも強かった訳ですが、その流れで企画されたのが今回の作品だと思います。

 イメージとしては、そういった過去の音楽は当時としては簡単に触れることができなかったので、読者に簡単に触れてもらうために、そういった過去の音楽の「CD」を作った・・・という感じで作られたようです。
 企画自体は、どうやらFrontで活躍をしてた某ライターさんが、このCDの発売元のディレクターもしていたようで、それで実現をしたようですね・・・割と雑誌のタイトルだけ借りて作っただけの作品もある中、この作品は、しっかりと「意味」があって作られたのかな~と思います。

 また、この作品自体、結構人気があり、MUROさんは第2弾を担当し、その後、JinさんやDevLargeさん&KZAさんなどが担当し、割と売れていた作品だったと思います。

 このCDが出ていた97年~98年ごろは、私自身は知識が追い付かず、こういった「ネタ元」まではフォローしていなかったですが、多くの方は、こういったネタ元などの古い曲を知りたがっていたので、かなり需要があったのだと思います・・・
 特に、これは今回聴いてみて感じたのですが、ちゃんとHipHopの「サンプリングの土台」という意義も踏襲しつつ、その担当したDJの切り口も入っているので・・・聴いてて勉強になるのと、何よりも「聴いてて楽しめる」部分があり・・・結果的に「内容が良いから売れた」部分があったと思います!

 では、前振りが長くなりましたが、MUROさんの作品の紹介です!!


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 作品としては、DJミックスはされていないので、普通の「コンピレーション作品」になるのですが・・・聴けば聴くほど、MUROさんの「選曲」が生かされた構成になっており・・・もはや「DJミックス」と言っても過言ではない作品になっています。

 まず、作品としては、「Fantasy」「Prestige」「Milestone」といった、Jazz~JazzFunk、RareGroove、Soul、Disco、R&Bといった要素を含むレーベルの70年代に残された曲を利用し、MUROさんにしかできない「夏選曲」、つまり「Diggin' Ice」の世界観で選曲され、大変気持ちイイ内容になっています!

 それこそ、MUROさんが得意とする「聴いてて涼しくなる選曲」を、DJミックスはないものの、しっかりと順番を考えて選曲されており・・・かなり「癒される」内容です!

 実際に選曲された曲も紹介しておくと、私のレコがFantasy系に偏り、PrestigeのJazz方面が弱いのは恐縮ですが、全体的に「アルバムの隠れた1曲」を選曲してきて・・・まず、流石の手腕にヤラれます!

 序盤では「Pleasure / Happiness」「Midnight Star / Follow The Path」などを選曲しており、この辺のチョイスはMUROさんならではの「深さ」が伺えます。

 どうしても、リスナーとしては過去の曲であってもシングル曲などに向かいがちで、こういったアルバムに隠れている曲はどうしてもスルーしてしまいます・・・その点において、MUROさんは、こういう曲を探し、かつ、素敵にプレイするのが素晴らしいですね・・・
 なんでしょう、これはレコードを掘ってないと分からないですが、MUROさんのプレイを通してその曲を聴くと「ジャケは知ってるけど、そんなカッコいい曲が入っているのが知らなかった」となるんですね・・・やっぱりMUROさんの「耳」は昔からブレてなかったですね!

 また、選曲の流れも良く、気付いたら何度も聴いてしまいます・・・

 導入部では、割とメローなSoulっぽい曲をプレイしつつ、段々とJazz~JazzFunkの中でメローな要素を含む曲をプレイして、グルーブを引き延ばしていきます・・・
 そして、中盤から後半にかかる部分では、JazzとSoul~Garageの「かけ橋」として、その当時はJazz系レーベルであるPrestigeに属していたPatrice Rushenの「Patrice Rushen / Let Your Heart Be Free」を選曲し、Soul~Garageラインへ軌道変更して行きます・・・
 その上で、これもアルバムの隠れた一曲な「Side Effect / Preivate World」などの明るい曲をプレイし始め、気持ちよく終わって行きます・・・

 うん、聴けば聴くほど「Diggin' Ice」なんですよね!

 時期的にも、MUROさんがテープで「Diggin' Ice」を作ってたころなので、そういった点は大いに意識して作ったのだと思いますが、選曲の順番だけで「Diggin' Ice」を表現してくる点は流石です!



 あんまり上手くまとまりませんでしたが、これも立派な「MURO作品」であることは確かです!
 今回、夏の間にチョクチョク聴いていましたが、もー、天然のクーラーでした・・・凄く気持ちいいです(^0^)

 今でも中古であれば、チョコチョコ探せば見つかるCDだと思いますので、気になる方は探して聴いてみてくださいね!!




<Release Date>
Artists / Title : DJ MURO 「Front Presents diggin' from the vaults - Muro's Summer Vibes」
Genre : Jazz、JazzFunk、RareGroove、Soul、Disco、R&B
Release : 1997年7月
Lebel : ビクターエンタテイメント VICP-60059


Notice : 関連作品について

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 今回の作品紹介は、このテープが入手できたから紹介をした流れがあります・・・

 このテープは、このCD作品がリリースされた際に、タワーレコードなどの大手CDショップ限定で、CD購入者へ応募ハガキが渡され、そのハガキをレコード会社に応募した人の中から抽選で当たった人に配られた・・・とされるテープになります。

 まあ、いわゆるノベルティーになるのですが、なぜ、これを紹介したかというと・・・このノベルティーテープは「MUROさんのDJミックス」が施された内容になっているからです!!

 DJミックスとしては、CDの収録曲をラフに選曲/ミックスしたような感じで、A面がFantasy寄りのミッド~メローな選曲、B面がPrestige寄りのJazzっぽいメローな選曲になっています。
 
 恐らくですが、MUROさんとしては、Diggin' Iceを作ってた時期なので、最初はDJミックスを想定したCDを作ろうと思い、テストのような形でDJミックスの音源を作ったんでしょうね・・・
 ただ、それが結果的に採用されなかったので、プロモのプレゼント用という形で残したのかな・・・真相は分かりませんが、そんな形で作られたのだと思います。

 なお、このテープの配布数(100本?)や配布された経緯、そして何よりもMUROさんのミックスであることを考えると、日本の「ミックステープ」のレアリティーとしては最高峰のテープだと思います。

 この点は、MUROさんとしては、このテープがMUROさんが心をこめて作った訳ではないので、不本意な部分もあると承知しています・・・
 ただ、テープ馬鹿として、このテープに出会えたことは「嬉しい」の一言です・・・一生大事にします!!


 ※入手した時の話は「この記事の下の方(独り言)」で紹介しました・・・相当苦労して出会いました(^^;)







D.L(Dev Large) 「Freedom Jazz Funk Mellow Storm」
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 緊急入稿です・・・ほんと悲しいです・・・

 Makiさんが天に召された時もそうでしたが、文章を書きながら、思わず涙が出てしまい、キーを打つ手が何度も止まってしまいました・・・

 こういう紹介を書くのはホント辛いです・・・でも、天国におられる故人へ、私からの尊敬と感謝を伝えたく、記事を書きたいと思います・・・


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 既にご存知の方も多いかと思いますが、有名Producer/DJ/MCである「Dev Large(デブラージ)」さんが5月4日にお亡くなりになられたそうです。

 死因や詳細に関しては、ここで多くを書くことは失礼になりかねないので割愛をしますが・・・亡くなられた一報を受け、ただ、ただ、悲しいの一言です・・・

 私自身、約20年前の15歳の時、この道に入り、Dev Largeさんから教わったことは大変多く・・・Dev Largeさんがいなかったら今の自分はいないと思います。

 それは、日本語ラップやHipHopを本当に好きになったきっかけを作ってくれたことに加え、Dev Largeさんから発信される音楽やアートワーク、そして熱い生き様などから、様々な知識と刺激を頂き、この音楽文化の素晴らしさと、人として真っ過ぎ生きていく術などを教えて頂きました・・・
 この点は列挙すればキリがないですが、Frontの連載は食い入るように読んだし、ラジオやテレビなどで出演すれば真剣に聞いたし・・・Dev Largeさんは、私の少年時代の「ヒーロー」でした・・・

 そう、Dev Largeさんは「俺達のヒーロー」なんです・・・

 日本語ラップブームの96年ごろ、高校生ぐらいの少年だった私たちにとって、Dev Largeさんから生み出される「熱いバイブス」は私たちの「憧れ」と「心の支え」でした・・・

 あの当時、Dev Largeさんは「燃えさかる太陽」のような存在で、このHipHop文化を鼓舞してくれる大きな存在で、大変頼もしい「兄貴」」でした・・・

 私としては、音楽の知識や黒いグルーブ、そしてこの文化で大切な「掘る」という事を教えてくれたことに加え、子供でもないし、大人でもない少年時代に、太陽のように熱いDev Largeさんと知り合い、大人になっていくことに勇気を貰った部分があったと思います・・・
 あの「行動力」と「自信にみなぎった姿勢」は、子供の時分としては刺激と共に自信を与えてくれ・・・男として進むべき道を示してくれたと思います・・・その意味で、私にとっては「ヒーロー」でした・・・ 


 私の人生の中で、自分を作り上げてくれた「ヒーロー」がこの世を去ってしまう経験は初めです・・・

 経験して分かったことは、悲しみが止まらないこと・・・そして、感謝をしたい衝動が起こったことです・・・

 私にできる感謝・・・それは、このブログで作品の紹介を通して、Dev Largeさんの素晴らしさを紹介することだと思います。
 作品紹介も上手く書けるかは分かりませんが、Dev Largeさんへの哀悼を捧げる意味で、作品の紹介を行いたいと思います・・・


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 作品紹介においては、トップ写真の「Freedom Jazz Funk Mellow Storm」という作品を紹介します・・・結果的にDev Largeさんの遺作になった先月発売のミックス作品です・・・

 この点は正直に書きます・・・昨日、ユニオンを回っている際、Twitterで亡くなられた事を知り、各店で哀悼の意を捧げてる意味でDev Largeさんの作品を店頭演奏していました・・・
 その中で、先月発売のこの作品を耳にし、掘りながら聞いてたら、ミックス作品として「Dev Large」を表現するのに相応しい内容と感じたので、購入しました・・・他にも紹介してないテープ等がありましたが、聞いてて直感でコレだと思うぐらい、素敵なミックスです・・・

 こういう経緯で作品を購入し、作品紹介するのは、私の仁義も、そしてDev Largeさんから教わった「掘り師としてのプライド」からも外れるかも知れません・・・

 ただ、私たちが教わり続けた「Dev Largeさんのグルーブ」が一聴しただけでも感じられ、このミックスが永遠に語られる価値があると思います・・・
 それは、店頭で直感し、家で何度も聞いて確信になりましたので、胸を張って紹介をしたいと思います!


 まず、この作品は、日本の音楽レーベル「P-Vine」がライセンスを所有する音源でミックスした作品で、70年代のJazz Funk~Rare Grooveラインを選曲した作品になります。

 元々、昨年の12月ごろにタワーレコード限定でこの第1作目(Everything I Dig Gonna Be Funky)が出て、その第2段にあたる作品になり、こちらは副題の「Mellow」という点をキーワードに、Dev Largeさんらしい「黒くてメロー」な選曲とミックスが聞きどころです。

 それこそ、ド直球なのが大名曲「ブッタの休日」ネタの「Joe Thomas / Coco」でしょうか・・・

 個人的にはDev Largeさんの音楽感を表現すると「黒くて甘い」なんですよね・・・Cocoなんて、まさにそうで、Dev Largeさんがプレイすると説得力が全然違いますね・・・

 過去のミックステープでは「Ghetto Funk」シリーズなどを通して、Dev Largeさんのもつ「黒さ」を紹介しましたが、この作品に関しては、そういった部分が色濃く反映されつつも、「甘くメローな感じ」が多分に出ており、結果的にDev Largeさんにしか出せない個性やグルーブが光っています。

 また、割と甘さを強く押しているので全体的にはチルっぽいグルーブに収まっているのですが、黒さの根幹となるボトムの太さが半端なくっていいですね・・・
 ブッタというか、HipHopを通過した世代としては一番気持ち良いグルーブですね・・・これは中々表現出来ない気持ち良さです・・・


 そして、極めつけは「The Wooden Glass featuring Billy Wooten / In The Rain」でしょうか・・・

 市場的にはMUROさんの印象が強いですが、個人的にはDev Largeさんな感じです・・・以前、Groove誌で、このレコ欲しさにUniversoundsの尾川さんとトレードをしたことで有名な曲で・・・今回のミックスのテーマである「黒さと甘さ」を代表する曲だと思います。

 Dev Largeさんも真っ先に選曲したかった曲のようで、このミックスでは素敵なエンディングでプレイされています・・・それもプレイの仕方が最高にイイです・・・

 ミックスの流れ的には一度プレイを切り、そこから「Dexter Wansel / Theme From The Planets」をプレイし、そこからのIn The Rain・・・なんでしょう、黒くて甘い部分が助長されつつ、宇宙に連れていかれるようなグルーブです・・・
 曲の持つグルーブを生かした選曲とミックスで、感動的なエンディングとしてプレイされ・・・Dev Largeさんの素晴らしさが出たミックスと選曲だと思います・・・


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 今回、急遽ですが、この作品を購入し、紹介するにあたって聞きこみをしましたが・・・私の力不足で、この作品の魅力を上手く語ることが出来ませんでした。

 ただ、うまく言葉にすることはできませんでしたが、Dev Largeさんの「黒く甘いグルーブ」がしっかりと入ったミックス作品であることは間違えなく・・・永遠に聞き継がれる作品だと思います。

 発売されて間もない作品なので、あんまり書きすぎると「ネタばれ」みたくなっちゃうのも問題なので、この位でイイのかな・・・


 最後に、今は天国にいるDev Largeさんへ・・・

 私たちに素晴らしい音楽と志(こころざし)を与えてくれてありがとうございます。
 あなたが作り出した音楽、そしてこの文化の根底となる精神は、私たちがしっかりと引き継いでいきたいと思います。
 天国でも指を黒くしてレコードを掘っててくださいね・・・私たちも負けないぐらい、指を黒くし続けます!!


<Release Date>
Artists / Title : D.L(Dev Large) 「Freedom Jazz Funk Mellow Storm」
Genre : Jazz Funk、Rare Groove、Soul・・・
Release : 2015年4月
Lebel : P-Vine Records PCD-93884




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『Rest in Peace Dev Large - Da Cypher 1998/08/08』

 今回、Dev Largeさんがお亡くなりになり、本文でも書きましたが、私としては「ヒーロー」なんですよ・・・そのことを再認識しました。

 モチロン、Dev Largeさんの音楽やラップを通して、Dev Largeさんの音楽が単純に好きでしたが・・・あの時代に「少年」として参加してた人だと、ほんと「ヒーロー」と認識してた方が多いと思います。

 特に、言葉の一言一言から発せられる「ギラギラとした感じ」は象徴的で・・・それが他のアーティーストと違い、信頼できるヒーローだったのだと思います。

 ただ、そういった「ヒーロー性」を楽曲だけで知るのは難しいと思うので、期間限定の蔵出しです・・・

 1998年8月8日に放送されたラジオ番組「Hip Hop Jounery Da Cypher」からの抜粋音源で、ゲストでLunch Time Speaxが出た際に、Dev Largeがエルドラド・レーベルの代表としてインタビューを受けています・・・
 後半は、ランチのインタビューからの「止まってたまっか!」もヤラれます(青春クラシック!)が、こういったインビューでのDLのカッコ良さは印象的でしたね・・・

 特にイイな~と思うのが、この「自信に満ち溢れた」感じです・・・

 こういったDev Largeのギラギラした感じは、音源よりもこういったインタビューや、Frontでの連載(これもヤバかった!)で発揮され・・・これにヤラれていました・・・
 時代が時代だし、Dev Largeさんも若かったのがあるのかもしれないですが、この頃の輝きっぷりは半端なく、それが魅力でした・・・


 アップは資料的な意味でアップロードしました・・・Dev Largeさんが残した音楽の補足として、こういった「ギラギラしていたヒーロー」だったことを理解して頂ければ幸いです・・・


 なお、最後に「ごめんなさい」な話も・・・

 一度、この音源のフルをミックス雲にアップしましたが、今回の資料出しとしては不適切と判断し、ミックス雲の方は削除し、YTにカットしてアップし直しました・・・雲の方で聞いてた方もいたようですが、ご承知ください・・・
 あと、お亡くなりになられた話に関しては、今回はフライングの話があったり、家族のご意向などもあるようなので、あまり語らないことにしました・・・こちらもご了承ください。




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追記 2015年12月30日

 作品紹介において、事実誤認の記載がありましたので、訂正を行いました。

誤  そこから「Dixter Wansel / Theme of th Planet」」を大胆にBPMを落としてプレイし、

訂正 そこから「Dexter Wansel / Theme From The Planets」をプレイし、

※まず、曲名とアーティスト名が間違っておりました。そして、Dexter Wanselは通常のスピードでプレイしていました。天国のDLさん、私はまだまだですね・・・精進して、もっと黒くなります!すみませんでした!!







DJ Muro 「Wondirection」
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 え~、ここ最近は、仕事中心の地味な生活が続いておりますが、なんとか生きております(^^;)

 ただ、こういう生活が続くと、私に関してはストレス発散でユニオンを攻めに行くのですが、先週末は5枚で10%オフの罠(?)にハマり、ビックリするぐらい散財をしました(--;)
 本人としては「超お得じゃん!」って思ってガツガツ高額レコを買い込んだのですが・・・家に帰って冷静になると、結構「引く」んですよね・・・特に財布からレシートを取り出して、買った内容をノートに記録している時が一番引きます・・・
 だけど、それが分かっていても、おバカさんなので止められません・・・いつになったら大人になれるんでしょうか(^^;)

 そんなわけで、先週に引き続き「Stevieモノ」の作品紹介です!!


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 先週の「Wonder Wrote it」を聴いてたら、自然と手が伸びた作品で、MUROさん版の「Wonder Wrote it」と言っても過言ではない作品です!!

 この作品は、2006年11月ごろにリリースされた作品で、あの有名ストリートブランド/セレクトショップ「Hectic / Masterpiece」がMUROさんにオファーして作られた作品で、Wonder Wrote itと同様に、全編にわたって「Stevie Wonder」のカバー曲でミックスされた作品です!!
 MUROさんとしては外注作品かも知れないですが、流石「King of Diggin'」な内容で、中古市場でも人気な一枚だと思います。

 内容的には、MUROさん流にStevieのカバー曲をミックスしてるんですが・・・堀の深さに感服です!

 まず、選曲面ですが、トラックリストが無いので、自分で調べた限りでのご案内になりますが、SpinnaやBobbitoとは違う深さでヤラれます・・・それこそ、UK産Funkとして珍重される「F.B.I. / Keep On Running」や、辰夫さんも取り上げたラテン系カバーな「Sol / Bird Of Beauty」など、レアどころの連発でヤラれます!!
 何枚かは収録曲のレコがありましたが、太刀打ちが出来まいぐらいなレアカバーの応酬で、流石ですね・・・MUROさんの作品って、曲名が分からない作品ほど、調べてみて凄さが分かるわけですが、この作品も調べてみてビックリしました!!


 また、ミックス面も上手いですね!!

 流れや展開を意識した展開が上手く、前半はゆったりとした展開をしつつ、JazzやLatin系のカバーで段々と上げていき、グルーブを高めるミックスにしてるのが素敵です!

 特に、グッときたのが、後半でDiggin' Iceにも収録された「Blue Mink / You Are The Sunshine Of My Life」から、MUROさんクラシックな「Ray Barretto / Pastime Paradise」へ効果的にミックスする部分ですかね・・・絶妙な具合でのミックスが素敵です!!

 MUROさんファンなら悶死なミックスですが、個人的にはRayのイントロのオルガンソロがグッときました・・・ビートレスなイントロ部分ですが、レコード特有のチリノイズが走ってるんですよね・・・
 Rayは「Diggin' heat 2000」でプレイされた曲ですが、その時には聴けなかったノイズが、6年後ぐらいに作られたこの作品では聴けたことを考えると・・・その間に様々な機会でプレイされたんだろうな~というのが感じられ、なんとも言えない気分になりました!
 まあ、妄想かも知れないですが、まるで「レコード盤についたDJの指紋」が、プレイする曲を更に良くする・・・そんな感じがあり、グッときましたよ!!



 かなり適当な紹介になってしまいましたが、やっぱりMUROさんの作品だけに、出来は素晴らしいですよ(^0^)

 中古市場では、結構レアな値段になってますが、ファンなら外せない1枚だと思いますので、頑張って掘ってみてくださいね!!




<Release Date>
Artists / Title : DJ Muro 「Wondirection」
Genre : Soul、RareGroove、Latin、Jazz、HipHop、Disco・・・
Release : 2006年11月
Lebel : Hectic / Masterpiece HCTD-022