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HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
素晴らしき「コピーテープ」の世界
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 気づいたら、このブログを2008年10月から始めさせていただき、今月で11年目になりました!

 日ごろよりご愛顧をいただき、ありがとうございます!!

 今後も、のんびりペースで更新していきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします!!

 では、そんな周年記念なので、久しぶりに「素晴らしき」シリーズです・・・日ごろの「無駄な研究の成果」を大爆発させますよ(^0^)





1.はじめに

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 今回は、私の中では「コピーテープ」と呼んでいるミックステープを紹介したいと思います!!

 まず、この「コピーテープ」については、あまり定義付けがされておらず、かなりミックステープを掘っている方でも上手くカテゴリー化できていないジャンルかと思いますので、その定義的なところから紹介したいと思います。

 コピーテープとは、私の中では以下の定義になります・・・

①DJミックスのラジオショー、②クラブプレイやライブの録音、③既存のミックステープを、その製作者や演者の許諾を得ず、市販のカセットテープにダビング(コピー)をして、勝手に販売をしたミックステープ

 
 例えば、90年代中頃ぐらい00年代中頃ぐらいまで、HipHopやHouseといったクラブミュージック/ダンスミュージックを追っている方だとご記憶があるかと思いますが、その音楽の本場であるアメリカのNYで放送されたラジオ、それもDJがDJミックスをしている内容が収録されたテープを見かけたことが多いですよね・・・
 特に、レコードを専門店などでレコードを購入されていた方であれば、レジの横にこのようなテープが置かれ、レコードを購入する際に、これらのテープを一緒に買われていた方が多いかと思います・・・

 こう書くと「ああっ、アレね!」と思い出す方が多いかな・・・

 ある年代にとってはポピュラーな存在かと思います・・・

 そう、いわゆる「海賊版」とも言えるテープが「コピーテープ」に該当し、いわゆる「製作者や演者の許諾を得ず」に作られたものなので、かなり「グレー」なミックステープになります・・・

 もちろん、ミックステープ自体がそもそもグレーな存在(収録した曲の許諾を得ていない)ではありますが、コピーテープは上記の①②③の音源さえあればあとは機械任せにダビングして販売をするという形になり・・・なんらかの音源さえあれば、あまり苦労をせずに作れる「ミックステープ」になります。

 そう、悪く書くと「ぬれ手に粟」なミックステープなんですね・・・

 それこそ、「カセットテープ」というフォーマットなので、簡単にコピーをすることができますし、カセットテープであれば、CDのような中心的なフォーマットではないので、ある程度コッソリと売ることもできます・・・

 そのため、ミックステープの中では、かなりアンダーグラウンドな位置にはありましたが、結果的に「買う方の需要」の方が高く、結構人気だったミックステープになります。


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 そう、このコピーテープは「買う側の需要」で成り立っていたテープになります!

 特に、日本においては、どうしても聞きたいけど聞けない「その音楽の本場の音」が聞ける唯一の存在がコピーテープだったと言え、結果的にDJやリスナー側から需要が大きく、その需要に応える形で作られていたテープだったとも言えます。

 当時の状況を整理すると、00年代中頃までは「その音楽の本場の音」を聞くことは、かなり難しいことでした・・・

 それこそ、HipHopやHouse、Reggaeといったクラブミュージック/ダンスミュージックであれば、音源化されたシングルやアルバムは簡単に買うことはできるけど、現場のトップDJ達のDJプレイ等は、その現地に行かないと聞けませんでした・・・
 例えば「どんな風に選曲をして、どんな風にDJミックスをしていくのか」といったことすら、簡単に知ることが出来ず、当時のDJやリスナーはありとあらゆる手段で「本場のDJがどうやってDJをしているか」を得ようと奔走していたとも言えます・・・

 特に、海外の文化が輸入という形で入ってきた日本においては、80年代末から文化自体は入ってきたけど、身近に「見本になる存在」がおらず、DJを志した者たちは「その見本」を手に入れることから始まります・・・
 
 その流れの中で、簡単に実行できたのが「現地のラジオ局で流されるDJミックス・ショー」をカセットテープに録音し、その録音されたDJミックスを参考にすることだったようです・・・

 80年代末から活動をされているDJやアーティストのコメントを統合すると、NY等に旅行や買い付けで訪れた際、空いている時間にラジオをテープに録音し、帰国の際にそのテープを持ち帰り、自分のために、または仲間のためにそのテープを活用していた、と言われています・・・
 また、日本語ラップクラシックの一つである「King Giddra / 行方不明」では、Zeebraさんの歌詞で「♪ウーピーで買ったKissのカセット、レッド、アラート、チャックチルアウト・・・♪」とラップしており、80年代末の黎明期に、既に一部のレコード屋さんでコピーテープが売られ、それを活用していたことが伺えます。

 80年代末といったら、ネットのネの字も想像できない時代です・・・こういった録音したテープを元に、現地のDJ達のDJミックスや選曲を学び、それを日本でのDJが発展したのです・・・

 そう、今回、紹介するコピーテープは「DJの教科書」だったのです!

 この点は結構重要で、クラブミュージックの文化においては、この「教科書」的な側面が共通理解としてあったから、演者のDJ達からすると無許可でDJミックスの音源がコピーされて流通されたとしても、それはある程度「普通なこと」として認識されていたと思います・・・
 まあ、DJ達としたら自分の宣伝にもなるので、そんなには怒る人はいなく、プロモーションの点も含みながら、教科書として広まったのがコピーテープになるのかもしれませんね・・・


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 その後、日本では、90年代初期~中頃になると、DJという存在がポピュラーになり、DJを志す者が増えてきたことから、この教材に対して需要が生まれ、国内の多くのレコード屋さんが、その需要に応えるために製造と販売をすることになりました。

 私の研究ですと、日本のコピーテープは「レコード屋さん」が主導となることで成立していた、と考えています。

 それこそ、前述したように、DJとして必要なレコードを買いにレコード屋さんに赴き、そのレジの横に安価な教材が売っているのであれば、ついでに購入しますよね。
 また、90年代中頃から後半は、日本ではDJ文化はまだまだ未成熟だったことから、どうしても「海外の音が本物」という考えも生まれており、こういったコピーテープに需要が生まれ、「売れるんだったら作って売ろう」とレコード屋さんが考えるのは普通の流れですね・・・

 そのため、これらのコピーテープを掘ると、テープを見ただけでは分からないけど、当時のレコード屋さんが関係していたことが如実に分かります・・・

 特に、日本人の几帳面さというのでしょうか、日本国内で作られたコピーテープは、海外のコピーテープにある「雑さ」はなく、ちゃんと「商品」として成立している点は大きく、これがあるから「ミックステープ」という称号も与えられるのかな~と思っています。
 しっかりと業者プレスのテープがあったり、ジャケがちゃんとあったり、ある程度はシリーズ化されて分かりやすく販売されていたり・・・この点は日本らしいですね~



 ダラダラとコピーテープについて背景等を説明しましたが、私としては、日本のコピーテープにおいては以下の点が重要だったと言えます。

・コピーテープが「クラブミュージックの本場の音」を示す教材として活用されていたこと
・DJやリスナー側の需要を受け、レコード店が中心となって製造と販売を行っていたこと


 今回の「素晴らしき」では、最初に提示した定義と、上記2点の視点を踏まえ、ジャンル別に日本で作られたコピーテープを中心に紹介をします。
 なお、そのテープの名称や通称は、私が考えたものなので、あまり信用しないでくださね・・・(^^;)

 では、いってみよう!!




2.House/Garage(一部HipHop)

(1)Classic Tape Collection・シリーズ

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Tape Type : プレステープ
テープ本体 : 透明テープが多い。フルサイズのシール系ラベル。
ケース、ジャケット : 一色刷りのカラフルなジャケ。特徴的な書体。
プレス : Japan
製造・販売 : Manhattan Recordsらしい???
発売期間 : 90年代中頃~00年代初期
内容 : ②House~Garageのクラブでの新旧ライブ音源が中心。
その他 : 「Mix Tape Colleciton」名義があったり、ジャケに絵が描いてあるパターンもある。


 まずは、今回のコピーテープにおいて、私の趣味からしてドストライクなのが、この「Classic Tape Collection」シリーズになります!!

 内容的にはHouse~Garageのクラブでのライブ音源が中心となり、いわゆるNY系DJ達のレジェンダリーな80年代音源や、日本に来日した際のDJプレイ等が収録された、かなり貴重なテープになります。

 製造と販売は、謎な部分が多いのですが、東京渋谷のManhattan Recordsと言われており、当時、Manhattanの2(赤)や3(オレンジ)なんかで販売されていたような記憶があります・・・

 ただ、こういった謎な部分も含め、ちゃんとシリーズ化され、几帳面に作られているのが「日本のコピーテープ」らしく、私としては一番優等生なコピー君として崇めております!!

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 もう少し具体的な内容も紹介すると、日本において「House~Garage」という音楽が根付いた一因とも言えるぐらい、グレイトな内容が多く、ヤラれます!!

 それこそ、Garage、いやクラブミュージックの祖とも言える「Larry Levan(ラリー・レヴァン)」であれば、全盛とされる80年代のParadise Garageの音源、Garageクローズ後の80年代末から亡くなる直前の音源、更に日本での来日プレイ(それもGold!)の音源など、強力なのが多いですね。
 80年代末~90年代初期は、Houseが全世界的に盛り上がってきた中で、その基礎中の基礎ともいえるGarageという音楽は、過去の幻の存在になってしまい、学びたくても学べないので、こういったコピーテープが活躍したと聞いています。

 Garageという音楽を考えたとき、マジカルなDJプレイ、心に響く絶妙な選曲を通して、聞くものを心の底から「躍らす」ことが魅力の一つです・・・
 そういった意味では、やっぱり「現場の音」は格好の教材になるんでしょうね~

 また、日本に来日した海外DJ達のライブ音源も豊富にリリースされており、パーティーを主催するプロモーター等と深いつながりがあったからなのか、音質ばっちりなライン録音です・・・

 それも、分かってらっしゃるのが、House系のDJの現場のプレイが短くても3時間、長いと半日になることを踏まえ、2巻に分けてたり、長いと数巻にしていることですね・・・
 例えば、NY系Houseの大御所であるTimmy Regisford(ティミー・レジスフォード)であれば、99年の東京公演の音をテープ化しているのですが、なんと8本組だそうで、朝2時スタート、翌日の昼2時に終了の12時間プレイの模様になります!!
 私自身、まだこのテープは集めきれてないのですが、恐ろしいテープですね・・・きっと、昼過ぎには、Timmy先生の幻のスロータイムが入っているのかな~と妄想しています(^0^)

※参考記事
Manhattan Records - MACH / Mail Order List
素晴らしき「レコード袋」の世界
資料集 Manhattan Records レコード袋
Larry Levan 「Live at the Paradise Garage」
DJ関連書籍 「ダンスカルチャー 歴史・紹介本」
Timmy Regisford 「Shelter Japan Tour 2015」(@代官山air 2015/12/26)



(2)ジャケあり白テープ・シリーズ

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Tape Type : おそらく手刷り
テープ本体 : 白いテープが多い。透明な細いテプラのラベルを貼っている。
ケース、ジャケット : 一色刷りのカラフルなジャケ。コスモな絵が多い。
プレス : Japan
製造・販売 : Manhattan Recordsに近い人が作った??
発売時期 : 90年代中頃~90年代末
内容 : ①NYのHouse系ラジオ番組のDJミックス


 早くもテープの通称(タイトル)が適当になってきましたが、こちらも結構好きなコピーテープです!

 (1)のClassicsが、完全にコピーとは言い切れない(許可ありのライブ録音がある)中で、こちらはNYのラジオを音源を使っているので、一番「コピーテープ」らしいテープかもしれないですね。

 内容的にはNY系Houseが中心で、当時のNYのFM局(Kiss FM、WBLS、WKTU、Hot97)で放送されたDJミックス番組の音源をコピーして作ったものになります。
 DJとしては、Timmy Regisford、Tony Hunphries、David Moralesなどの大御所に加え、Lord G、Jelly Bean、Hex Hectorなどが確認でき、なかなか渋いコレクションです。

 Houseにおけるラジオ系のテープは、DJ達はその与えられた時間で終わるように割とコンパクトにDJをまとめてて、割と「ミックステープ」として成立している部分があります。
 それこそ、当時の新譜を中心にしたセットだったり、Garageを含むクラシックなセットだったり、なかなか面白い内容が多いですね~

 そして、イメージとしては、適当に録音したラジオ番組ではなく、レコード屋さんのスタッフ等の「プロの耳」が聞いた上で、良かった日の録音を選んでいる部分もあるのかな・・・
 気合の入った「ミックステープ」級に作品性が優れたモノは無いですが、こういったプロの選別の上で作られているのも魅力で、こういったシリーズになっているコピーテープこそ、内容が良いものが多いような気がします。




(3)Denonテープ・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : Denon製の安売りテープを使用。60分が多い。テープにラベルは無し。
ケース、ジャケット : カラー刷り。作品によって異なる。
プレス : Japan
製造・販売 : Ciscoが作った??
発売時期 : 90年代中頃
内容 : ①NY~UKのHouse~HipHop系ラジオ番組のDJミックス
備考 : 800円~850円で販売されていた


 こちらもHouse系コピーテープの中では有名なテープで、私の中では「Denon(デノン)テープ」と呼んでいるシリーズです。

 (2)と同じで、NY系のラジオを中心にコピーをしていたシリーズで、もろに「日本でコピーしました」が分かってしまう名シリーズです。
 多くのテープに、Manhattanのライバル店であった有名レコード店「Cisco」の値札が貼られており、そのことからCiscoが作った、またはCiscoに近い人が作っていたテープと考えられます。

 内容的には、Houseが中心となりながら、HipHop系のラジオもコピーしており、両ジャンルに強かったCiscoらしいテープだな~と思っています。
 FM局でいくと、当時はHouseの番組もあったHot 97が中心で、Tony Hunphries、Frankie Knuckles、Funkmaseter Flex、渋いところだとUKのKiss FMからCold Cutなどの番組をコピーしており、意外とジャンルが広いのが魅力(?)です。
 ジャケットも、タイトルとなる番組の内容をイメージしたオリジナルジャケットが付けられており、内容的にも良いものが多く、結構好きなシリーズですね~

 ここからは妄想ですが、ManhattanとかCiscoが絡んでいるのは、きっと、NYで仕入れをしているそれぞれの現地事務所で、こういった番組を日常的に聞いてて、それで良かった内容が会社内で出回り・・・それがコピーテープになったのかな?
 買い付け系のお店だと、現地に訪れた時の番組しか録音ができないけど、現地に事務所があるところは、日常的にラジオ番組をフォローが出来るので、良質なテープが作れたのでは・・・と思います??

※参考記事
CISCOに送る鎮魂歌
素晴らしき「レコード袋」の世界
資料集 Cisco Records レコード袋



(4)薄型シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : 各社の安売りテープ。テープにラベルなし。
ケース、ジャケット : カラー刷り。作品によって異なる。
プレス : Japan
製造・販売 : Ciscoが近い人が作った??
発売時期 : 2000年ごろ
内容 : ①NYのHouse系ラジオ番組のDJミックス、②クラブの現場録音
備考 : 1200円で売られていた


 こちらもCiscoの流れで紹介しましょう・・・Ciscoの値札が貼ってあったので、Ciscoに近い人が作っていたと思われるテープです。

 これは、まだ私も発掘しきれていないのですが、00年前後に売られていたと思われるもので、Louie Vegaのラジオや、下の「その他」で紹介するLarryの現場録音など、なかなか魅力的なシリーズになっています。
 ただ、一貫して、薄型のケースで、カラージャケなので、たぶんシリーズ化されていたコピーテープになります・・・使っているテープに共通性はないので、適当に買ってきたテープで生産をしてたんでしょうかね~

 今回、この記事を書いてて、House~Garageについては、製作者の好みがあるみたいで、あるシリーズはTony、あるシリーズはLouie Vegaといった感じで、コピーするDJに傾向があるように思えます・・・
 


(5)98年NYCラジオ・シリーズ

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Tape Type : プレステープ
テープ本体 : 透明テープ。フルサイズのシール系ラベル。
ケース、ジャケット : カラー刷り。デザインはほぼ共通。
プレス : Japan
製造・販売 : 不明??
発売時期 : 98年ごろ??
内容 : ①NYのHouse系ラジオ番組のDJミックス


 こちらは本数は少ないのですが、割と見かけることが多いシリーズですね~

 このテープは、NYのWKTU、Hot 97で放送されたHouse系のDJミックスショーをコピーしたもので、David MoralesやTony Humpriesといった有名DJのプレイを中心にテープ化されたものです。
 時期は98年4月~6月の放送のようで、製作者がたまたまこの期間にNYへ訪問してて、録音したいた番組を帰国後に製品化したのかな??

 ただ、このテープがグレイトなのは、業者発注のプレスをしているところですね!
 (1)もそうですが、ある程度、売れることが予想できるから、業者に発注しても元が取れると考えたんでしょうね・・・

 まあ、一般社会ではあまりテープを利用しなくなった1998年頃でも、CD屋さんに向けた視聴用テープ(アドバンステープ)が、カセットテープを利用してたので、実は国内で発注しやすい環境だったことも大きいかも・・・

 なお、ラジオのコピーテープの魅力をここで紹介しておくと、個人的には「現地のノリ」が学べるところが大きいかな~と思っています!

 もちろん、プレイしている選曲やDJミックスの勉強も大きいのですが、現地だから出せる「ノリ」がラジオだと如実に現れてて、これが大変良いですね!

 この辺は、HipHopの方が分かりやすいですが、HouseもHouseで、DJプレイの「ノリ」が黒くって、やっぱりイイですね!!
 個人的には、ラジオなので、番組の途中で入ってくる「CM」が黒くって、普通に中古車さんや家電屋さんの宣伝から始まり、出会い系(?)の宣伝などが流れ、なかなかな「黒さ」を発揮してくれます(^0^)



(6)Oneway Records・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : 安売り市販テープ(KEEP、超高音質)。タイトルは細ラベルに手書き(無しもある)。
ケース、ジャケット : 市販テープのままで、背に黄色テプラでタイトルを表記。
プレス : Japan
製造・販売 : 中目黒Oneway Records
発売時期 : 90年代末~00年代初期
内容 : ①NYのHouse~HipHop系ラジオ番組のDJミックス、②現場録音も多少あり


 これは、相当テープを掘っている方でも知らない方が多いでしょう・・・考え方によっては相当レアな逸品です(^0^)

 このテープは、東京都目黒区の中目黒という街にあったレコード店「Oneway Records」が作っていたテープで、同店のみで販売されていたテープになります。
 
 Onewayは、クラブ系のレコード店としては先駆的なお店で、HouseやHipHopなど、NY系のクラブミュージックの新譜や旧譜を取り扱っていたお店になります。
 近くに渋谷があるものの、当時は数少ないクラブ系のレコードを買えるお店とあって、当時は結構人気なお店と聞いています。

 このテープ、同店の元関係者様から譲って頂いたもので、内容的には、NYのラジオ番組をコピーした内容になります・・・

 同店も、NY系のレコードを輸入してたことから、NYに現地スタッフの方がいたのでしょう・・・たぶん、そのスタッフの方が録りためたものを日本でコピーしていたのだと思います。
 そして、その元音源は、お店の営業中、暇な時にラジカセ(?)でダビングしてたそうで、かなりの「家内制手工業」(笑)だったそうです・・・

 なお、元手が殆どかからないため、テープを売ると結構な利益は出てて、お店としては「売れるとかなり嬉しい」商品だったそうです・・・
 ただ、同業者からは批判を受けやすい売り物なので、結果的に「コッソリと売らないといけなかった」とのエピソードもあり、こういったことがあったから、同店では、写真のような「手製」を喚起する仕様にしてたのかな~と思っています。

 そして、内容というか、コピーした番組が「グレイト!」なのが多く、個人的には大好きなシリーズです!!

 それこそ、写真のダニー先生のダンクラですよ・・・これは内容が素晴らしく、当時のDJ達は、こういうテープを聞いて、昔の曲を掘っていたんだろうな~と思うと、どこか胸が熱くなります。
 ちょっと脱線しますが、この手のコピーテープって、トラックリストは一切ついてないので、テープを聞いて「いい曲だな」と思っても、そこから探索の旅になるのだけど、そうやって掘ると、曲に対する思い入れも増えるので、結果的にDJプレイが良くなるよね~と思っています!

 なお、このシリーズというか、コピーテープ全般に言えるのが、まとめて買わせていただくと、ケースと中身が異なっていることがあり、LarryがGrandmaster FlashとしてHouseを2枚使いしている(笑)といった、嬉しい中身違いも発生しますよ~



(7)その他

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 ここでは、カテゴライズが出来なかったテープをまとめて紹介しますね~

 まず、House~Garageのコピーテープでは、日本ではLarryのテープが人気だったようで、シリーズ化まではいかないけど、様々なコピーテープが販売されていたようです。

 写真がぼやけてて恐縮ですが、どれも日本で作られたコピーテープで、82年のGarage、88年のChoice、92年のShelter(これは4のテープです)など、濃い現場録音が多いですね!!
 ちなみに、鴬色のは、なんとプレステープで、やっぱり、みんな、Larryの伝説を知りたかったから、こういったテープに食いついていたんだろうな~というのが想像できますね!

 そして、下のは、なんと1996年の西麻布YellowでのJoe Claussellのプレイで、もしかしたら、これは販売ではなく関係者に配られたテープかもしれません?
 もう、この時期からアイソ・バリバリで、当時の新譜(!)だったNuyorican Soulの「It's Alright, I Feel It」 を情熱的にアイソってて、最強です・・・
 進行形のクラブでのDJプレイを録音したテープって、関係者筋で配られてたものは多く、それこそGoldのカンパニージャケのテープを見かけたことはあります・・・このテープも、そういう流れで作られたのかな??


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 そして、こちらはUK系のラジオのコピーテープですね・・・

 UKもDJミックスのラジオ番組が多く、それこそGilles Petersonの番組などはJazz系が好きな方から支持されてて、日本でもテープが流布されていたようです。
 ただ、UKのは、NY系のと比べると、圧倒的に本数が少なく、日本では意外と見つからないテープかも??
 なお、奥のJoey Negro(!)は、ラジオの録音じゃないかもしれないけど、Londonプレスの逸品です・・・市販テープがロンドンっぽいオシャレな感じで、グレイトです!!





3.HipHop、R&B

(1)Hot 97 Funkmaster Flex・シリーズ

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Tape Type : プレステープ
テープ本体 : 透明テープが多い。フルサイズのシール系ラベル。
ケース、ジャケット : 一色刷りのジャケ。書体はいろいろ。
プレス : Japan
製造・販売 : ???
発売期間 : 1999年~2000年ごろ
内容 : ①HipHop系ラジオ局であるHot97のFunkmaster Flexの番組。


 先ほどのHouse~Garageのコーナーでも、HipHop系のを紹介していましたが、ここでは、HipHopに特化したコピーテープを紹介しますね~

 まず、このテープですが、1999年~2000年ごろに作られたシリーズもので、NYでも大人気だったDJ「Funkmaster Flex」の番組をコピーしたものになります。
 これもプレステープで、HipHopでも、こういったコピーテープが人気だったことを証明しているかもしれないですね~
 
 Flex、今となってはどれだけ凄かったかを説明するのは難しいですね・・・

 ただ、間違えないのは、Flexが当時のNYで「HipHop系DJの4番打者」だったことです!
 
 圧倒的な黒いノリで、豪快な2枚使い、ファットなマイク使いなど、HipHopのDJらしさはメジャーリーガーで、NYでも人気だったし、日本でも人気だったDJになります。
 それこそ、日本のDJ機材メーカー「Vestax」が、Flexモデルのミキサーを作るなど、90年代中頃から00年代初期までは、日本でもFlexのDJスタイルを勉強してクラブDJになった方が多いかと思います。

 そして、そのFlexの良さを一番伝えたのが、やっぱり「コピーテープ」ではないかと思います!

 このテープであれば、Hot 97というNYのHipHop系ラジオ局で、たしか週帯のメインDJを担当していたFlexの番組をコピーしており、NYらしいマイクとDJが圧倒的です・・・
 この圧倒的な「黒いノリ」は、ミックステープでも多少は出せますが、より地に足付いた感じだと、やっぱりラジオに勝るものはないですね・・・

 そう、ラジオでないと出せない「HipHopの本当のノリ」をダイレクトに伝えることが出来たのが「コピーテープ」になるのです!!
 
 日本のコピーテープを見ていると、異様にFlexのテープが多く、この辺の「ノリ」を売り物にしてたんでしょうね・・・

※参考記事
Funkmaster Flex & Biz Markie 「Live At The Tavem On The Green」
素晴らしき「DJ機材カタログ」の世界



(2)Future Flava・シリーズ

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Tape Type : プレステープ(もしかしたら手刷り)
テープ本体 : US産の透明テープ。フルサイズのシール系ラベル。
ケース、ジャケット : 共通ジャケットで、背に通し番号表記。
プレス : Japan
製造・販売 : ここでは伏せますね・・・テープには有限会社の名前が書いてあります。
発売期間 : 90年代末~00年代前半
内容 : ①NYのHipHop系ラジオ「Future Flava」をコピー
備考 : ジャケットの裏に、製造元の連絡先が隠れて書いてある。もしかしたらレコ屋の販促品なのかも。200本限定らしい。


 次は、今回の調査で、これが「日本製」と分かったテープシリーズです!!

 日本では、NY系のラジオ番組だと、どうも直球のDJよりも、プロデューサー系のDJで、かつ日本人が好きなトラックを作る人が好まれる傾向があり、このテープの主役であるPete Rockや、DJ Premierなんかが人気になっています。

 Premierであれば、Tape Kingzから出されたミックステープ「Crookryn Cutz」や、Premierが出演してたラジオ番組「Tunderstorm」のテープは人気で、結構な値段がしますよね・・・

 Pete Rockもそうで、割とこのラジオ番組「Future Flava」がコピーされて販売されていることが多い印象があります・・・
 この番組は、Pete RockとMarley Marlがホストを務める番組で、日本でもNYでも人気があった番組になります・・・私としては、意外とPete Rockがしゃべてる印象があるかな??

 ただ、このテープがイイところは「あまり愛がない」ところですかね(笑)

 一応、コレ系のテープには珍しくトラックリストがついているのですが、7割方は収録曲が分からないので「Unknown」と書いてあります・・・
 うん、もうちょっと頑張って曲を載せろよ!と突っ込みたくなるぐらい「Unknown」と書いてあります・・・テープ馬鹿としては、かえって嬉しい内容ですが・・・笑

 また、謎なのが、普段は全く見ないテープのジャケットの裏に、このテープの製作者の連絡先が記載されていて「このPROMO ONLYを毎月無料送付中です。(先着200名様限り)」と書いてあります・・・
 製造者の名前は、まったく知らないですが、もしかしたらどこかの通販系のレコード屋さんで、客寄せの一環で、このテープを配っていたのかな~と妄想しています。



(3)Skillz・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : maxell製の市販テープ。ラベルシールなし。
ケース、ジャケット : コピー紙のジャケ。表面にSkillzのマークと、背にタイトル。
プレス : Japan
製造・販売 : 名古屋 Skillz
発売期間 : 90年代末~00年代前半
内容 : ①NYのHipHop系ラジオ


 次は、名古屋のHipHopシーンを支えたレコード店「Skillz」が作ったとされるコピーテープで、DJ ClueやStretch ArmstrongといったNY系DJのラジオ番組をコピーしたテープになります。

 どうも、こういったコピーテープは、大手を振って売ることができないため、その作ったお店の近辺でしか出回らないようで、東京に住んでいる私の近くでは、名古屋のこのテープはなかなか巡り合えないようです・・・
 ただ、名古屋らしいというか、テープ自体の体裁は、アンダーグラウンドな感じだけど、しっかりと店名を入れているところにはビックリです・・・豪快ですね!!

 なお、他にどのようなDJのテープを作ったかは分からないですが、日本だとDJ Clueはあんまりウケなく、Stretchは人気だった印象があります・・・
 Clueも、NYではかなりラジオで人気があったけど、日本だと意外とウケなかったですね・・・

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 また、確定が出来てないですが、このようなジャケのもあり、これもSkillz製と思われます・・・テープは同じMaxellで、写真のMassive Bのほかに、Flexのタイトルも確認できます・・・

 こういう場合、本数を集めることで、初めて分かることが多いので、これからも頑張って集めよう・・・

※参考
DJ Caujoon 「Crazy Juice Volume 1」



(4)4DJ's・シリーズ

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Tape Type : 恐らく手刷り
テープ本体 : ノーメーカーの透明テープ(もしかしたらUS産)。ラベルシールはなし。
ケース、ジャケット : おそらく・・・前期は一色刷りのカラー紙。後期は濃い目の紙にオールドイングリッシュ書体。
プレス : Japan
製造・販売 : 渋谷 4DJ's Records
発売期間 : 90年代末~00年代末
内容 : ②Old School期のライブテープ


 今度は少し違う方向性のテープを・・・これもなかなか集まらないテープですね!

 ミックステープマニアには有名なDJ「Sgroove Smooth」さんが運営していたお店「4DJ's Records」で作られていたとされるテープで、70年代末~80年代中期までのHipHopのライブを現場録音したテープをコピーしたものになります。

 まず、Sgrooveさんについては、自らも積極的にミックステープをリリースし、更にミックステープレーベル(Ke.T Drive)を主宰していたことから、かなりテープに理解度があり、その流れでこのテープを作られていたようです。
 ちょうど、90年代末から、日本ではHipHopにおけるOld School期の再評価があったので、その辺の流れから、興味を持たれる方が多く、こういったテープに需要があったのだと思います。

 テープの歴史を振り返ると、70年代末~80年代中期までは、ここで使用されているHipHopのライブの録音テープがストリートで出回っており、これがミックステープとして楽しまれていました。
 この辺の話は、名著である「ミックステープ文化論」に詳しいのですが、MCのバトルの様子や、ブロックパーティーでのDJのプレイなどを録音したテープが出回っており、時期によって異なりますが、Cold Crush Brothers、Zulu Nation、Run DMCなどのテープは人気だったとされています。

 そして、4DJ'sさんが作ったコピーテープは、これらのUSのストリートで出回っていたテープを仕入れ、自分たちでコピーして販売をしていたようです・・・

 ちょっと調べきれてないですが、時期によってジャケの方向性が違う(もしかしたら前期のは別のお店が作ってたかも??)ようで、後期のオールドイングリッシュ書体のは、4DJ'sさんのURLが入ってて、割と長く販売していた印象があります。
 正直、孫コピーになるし、元のテープの録音がそんなには良くないので、音はイイとは言えない作品ですが、Old School期の空気をダイレクトに聞けて、今となっては非常に貴重なテープかもしれないですね~

 なお、後期では通し番号が設定されており、作品数は73作まであったそうです・・・
 そして、記憶だと、4DJ'sさんがお店を閉める時、この全てのテープをヤフオクでマトメ売りしてて、なかなか買い手がつかなかった記憶があります・・・あれは結局売れたのかな??

※参考記事
Ke.T Drive 作品リスト
Sgroove Smoove 「Dis-Co-Nnection」



(5)Still Diggin'・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : Denonやノンブランドの安売りテープ。一部のテープは、Still Diggin'のハンコが押された細ラベルが貼られている。
ケース、ジャケット : オリジナルのテープの白黒コピー。安売りテープのジャケに手書きもあり。
プレス : Japan
製造・販売 : 渋谷 Still Diggin'
発売期間 : 90年代中期ぐらい
内容 : ③US産のミックステープ、①USのラジオ番組


 これも研究成果の一環です・・・真ん中の写真がキラーでしょ!

 これは、現在は原宿に移転した洋服店「Still Diggin'」が、渋谷のManhattan Recordsの裏にあった頃に作られたとされるコピーテープになります・・・
 時期としては、90年代中期ぐらいで、MUROさんやGore-Texさんが店員として勤めていた時期か、その直後くらいのテープのようです・・・
 MUROさんや関係者のインタビューでも、テープをコピーして販売してたようなことはコメントしているので、このテープがその実物なんでしょう・・・

 テープの仕様は、テープによって若干異なるのですが、ある時期は、テープ本体に「Still Diggin'」のハンコが押された細ラベルが貼られており、ある意味で「USのストリートなHipHop」を直輸入していた同店だからこそできる仕様かもしれないですね~
 
 ここで少し補足話で、③「既存のミックステープのコピー」について触れておきましょう。

 「1.はじめに」にも書きましたが、基本的にはコピーテープは、その音を作ったDJ等の許可は得ていないためグレーな存在です・・・

 ①ラジオや②ライブであれば、ある意味で「開かれた」状態なので、コピーされても問題視しない傾向があり、そんなにはグレーではないと認識されています。
 ただ、③の既存のミックステープとなると、そのDJが直接売るものなので、コピーすることは相当なリスクがあり、ストリートの掟で裁かれることもあるようです・・・

 しかし、USやジャマイカでは、一度ストリートに出た音源は、どんなに睨みを聞かせても、誰かが勝手にコピーしちゃう傾向があり、既存のミックステープのコピーは「仕方がないこと」と捉えられてもいました。
 そのため、DJ側は、そういったコピーされることを前向きにとらえ、タダで自分のプロモーションをしてもらっていると考えていたようです・・・
 ミックステープの父であるKid Capriのテープは、まさにそうで、カプリ自身も、全世界でこのテープがどれほど出回ったかが分からないぐらい、コピーがあったとコメントしています。
 
 そのため、Still Diggin'のこのコピーテープも、そういったUSのストリートマナーに従って作られたようで、ジャケの適当さも見習ってて、まさに本場ですね!

 なお、蛇足ですが、Still Diggin'の近く、通称「Cisco坂」のふもとで、90年代中頃~末ぐらいまで、通称「テープ屋キングス」というお兄ちゃんが、こういったマナーなミックステープを路上で売られておられましたね・・・
 その後、テープ屋キングス氏は、何かのお店を作られたような記憶があります・・・覚えている方がいたら教えてください~

※参考記事
DJ Viblam 「Bring The Beat Back Vol.1」
Kid Capri 「Old School Vol.1」



(6)その他 ①海外のコピーテープ

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 以下では、記事としてまとめきれないもの、関係するテープだけどコピーテープとは趣旨がずれるものを紹介しますね~

 まずは、USプレスのコピーテープですね・・・

 USでも、ラジオ等を録音したテープが「コピーテープ」として販売されていますが、アーティストやDJ側の了解があって作られているものもあり、かなり事情が複雑です。

 それこそ、写真上の「The Stretch Armstrong Show」は、WKCRというコロンビア大学のラジオ局で90年代中頃に放送していた番組で、NYのアンダーグラウンドなMCや、アップカミングなMCを紹介したことで、シーンにおいて重要なラジオ番組とされていました。
 そのためか、NYの人気レコード店「fatbeats」がプレスする形で、ほぼ手刷りのコピーテープが流通しており、日本にも流れていました・・・
 ただ、これはストレッチ側が了解している部分もあるでしょうから、今回の「コピーテープ」とはちょっと違い、オフィシャルのミックステープと言っても良いかもしれませんね~
 
 また、下の「The CM Famalam Show」は、Stretchの番組でホストMCをしていたBobbitoが関わった番組で、これは有名DJ機材ショップ「Turntable Lab」が作ったテープで、割とバトル系のDJに特化した内容をコピーして販売をしていたようです。

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 なお、無許可なコピーテープの方が圧倒的に多く、例えば、90年代前半にテープレーベル的に機能していた「Underground Mix Tapes」という上記のようなコピーテープ・シリーズもありました。
 ただ、これはこれで、かなり真面目にテープをつくってて、下の方のフリースタイル集は、ラジオのフリースタイルを編集したテープのようで、かなり最高な内容になっています!

 まあ「コピー=悪者」と考えるのは止めましょう・・・「コピー=味がある」と考えた方が楽になれます(^^;)



(7)その他 ②日本のコピーテープ

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 そして、今度は日本産のコピーテープです。

 (2)のところでも触れましたが、日本でコピーされる音源は、割とメジャー・ネームが絡むものが多く、例えば、写真上のBiggieが亡くなられた際のHot 97のFunkmaster Flexの番組や、下のDJ Premierの人気番組「Tunderstorm」のコピーテープは割と人気だったようです。

 ただ、なんでしょう、結構適当に作っている部分も見受けられ、上のBiggieのは、つぎはぎだらけの内容で、なんとなく気持ち悪かったり、下のPremierは、人気ミックステープ「Crooklyn Cutz」の名前になっているけど、実際は、たぶんラジオ番組「Tunderstorm」からの録音だったりします・・・

 うん、やっぱりコピーテープには「山師根性」が多少見え隠れしているんですね・・・

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 また、海外のミックステープって、当時のリスナーからすると「海外モノだから内容は絶対に良いはずだ」みたいな盲信があったので、日本ではおのずと人気が高く、その点を突いて、これらのコピーテープが販売をされれたようにも思えます。

 それこそ、写真のテープは、オリジナルは海外でジャケ付きで作られたミックステープですが、いざ中身をみてみると、日本製の市販テープで作られています・・・
 まあ、もともと、海外のオリジナルとされるものも、市販テープを自分で手製ダビングをして作っているので、どっちもどっちなのですが、日本のコピーテープは、若干、ジャケの色が薄くなってるかな・・・

 なお、ひどい日本製のコピーテープだと、市販テープの表面に印字されている「漢字」をカッター等で削っているケースもあり、写真のテープだと右中の時間表記「90分、片面45分」を削ったりしています・・・
 そうすることで、「これは海外から輸入したんだよ」としたかったんでしょうね・・・


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 ただ、愛もあるコピーテープもあります!

 この二つは、すでに紹介済みのテープですが、左のは1987年ごろに日本で作られたNYのFMのコピーテープで、DJはChuck Chilloutです・・・ブリッジバトルのころのラジオなので、ノリが素晴らしく、大好きなテープの一つです!!
 特に、このテープがいいな~と思うのが、この記事の冒頭に書いた「King Giddra / 行方不明」の歌詞で歌われた「その時期のコピーテープ」なので、情報が欲しくて欲しくてたまらない若者の熱が感じられるテープですね・・・
 また、個人的には、これをお持ちだった方が、私のブログを読んで「この人に託したい」となり、譲って頂いたテープなので、個人的にも熱いテープです!!

 また、右のも最高で、これはやっぱりNYのラジオのコピーですが、クリスマスな番組をコピーしてて、現地でないと作れない「黒い甘さ」が全開で、日本人には作れないミックステープに進化しています!
 特に、故・Luther Vandrossの歌の扱い方が上手く、この辺は日本人には作れないですね・・・チョイスしてコピーをされた方はえらい!!

※参考記事
DJ Chuck Chillout 「American FM Station - KISS FM」
Kaizoku Radio(?) 「Christmas R&B vol.2」





4.Reggae

(1)Jack Sowah・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : 海外TDKの市販テープ。だいたい細ラベル×手書き。
ケース、ジャケット : 市販テープのインデックス部分にスタンプがある。
プレス : Jamaica
製造・販売 : Jack Sowah
発売期間 : 80年代末???
内容 : ②Reggaeのライブ音源


 では、次はレゲエで行きましょう・・・ただ、レゲエ特有のマナー(?)があるので、最初はJAプレスからいきましょう!!
 なお、レゲエについては、そこまで詳しくない部分もあるので、間違いがあればご指摘くださいね~

 まず、前のHipHopの部分で、こういったコピー行為が「ある種の公共財」的な説明をしましたが、レゲエはもっとその考え方が進んでいたように思えます・・・

 つまり、レゲエの現場でプレイされた音源は、もし誰かが録音して、それがコピーされて流布されていても、そんなには問題がないと認識されていたようです・・・
 それこそ、街中に大なり小なりのテープ屋さんがあり、レゲエの現場=ダンスやクラッシュの模様を録音したものが販売されていたそうで、新旧の様々な現場録音が出回っていたようです・・・

 そして、当然ながらダンスを主催する方も、自分たちのダンスやクラッシュの音をテープに録音し、後で販売することは常套手段であり、それこそ、当時のジャマイカやNYの現場に行くと、会場の横の方でテープをその場でコピーして売ってくれる方法があったそうです・・・
 下手したら、今やっているダンスやクラッシュの録音も販売していた(!)ようで、生活の中で、こういった現場の音が共有されて楽しまれていたようですね・・・

 なお、レゲエのこういうマナーは、NYのHipHopにも影響を及ぼし、それこそ初期のOldSchoolの音源は現場でもコピーされて売られてたり、街にテープ屋さんがあったりしたそうです・・・

 そして、このテープに話を戻すと、このテープは80年代~90年代に有名だったカセットマン(現場で録音をする人)である「Jack Sowah(ジャック・ソワー)」さんのテープで、ジャマイカの首都・キングストンのConstant Spring Roadにテープのお店があったそうです。

 Jackさんは、おそらく初期は自主的に(勝手に?)現場を録音し販売をしていたようですが、ある時期からサウンド側が黙認、そして共存するような形でテープを販売していたようです・・・
 当時はどうやって販売していたかは分かりませんが、上記の写真の通り、かなり雑(笑)な仕様になり、かえって「メチャクチャ味がある」存在になっています・・・音も現場なので微妙なのもありますね・・・

 でも、このテープ、ほんと重要ですね・・・

 こういった形で録音された新旧の現場録音のテープは、ジャマイカ国内を駆け回り、そして国外にも旅し、全世界で「レゲエ」の種をまいた「きっかけ」になったと言われいます・・・
 
 日本でも、Mighty Crownを始め、様々なサウンド、アーティストがこういったテープに影響をうけたことを公言し、ジャマイカやNYに訪れた際、こういったテープを現地で購入し、現場のプレイの方法を学んだり、ダブの曲の作り方を学んだりしたそうです。
 Mightyについては、NYにあったテープ屋さん(Music City)をよく使っていて、過去のインタビュー等でも現場録音のテープを通して様々なことを学び、自分たちのサウンドを作っていたことをコメントしており、ほんと重要な存在だったと思います(^0^)

 なお、このテープ、私は結構前に柏のユニオンで購入しました・・・ジャマイカから旅をして、柏に辿り着いたことが、このテープが「旅をした」ことになるかもしれないです(^0^)

※参考記事
Cassette China 「Black Kat VS Silver Hawk 92」
・【外部サイト】「ウィー・ポウ(Wee Pow)、「カセット/ダブプレート文化について語る・・・」



(2)Cassette China・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : 無地の透明テープ。片面だけフルサイズのラベルシールに手書き。
ケース、ジャケット : 作品によって様々なデザインのジャケット。
プレス : Japan
製造・販売 : 横浜 Cassette China
発売期間 : 90年代中頃~00年代初期??
内容 : ②Reggaeの現場録音(ジャマイカ、NY・・・)


 そして、レゲエの2発目は、海外の現場録音テープに影響を受けたMighty Crown達が作っていたとされる「Cassette China(カセット・チャイナ)」を紹介しましょう・・・これを紹介するために、(1)を紹介してみました!

 先ほど、Mightyの面々が海外のテープに影響を受けてサウンドを進化させていった中で、自分たちも独自にミックステープを作り始めたそうです。

 それこそ、95年に湘南であったクラッシュ「Mighty Crown vs Brain Buster」のテープから始まり、初期は自分たちで手刷りでコピーし、売り上げよりも自分たちの宣伝みたいな形でミックステープをリリースしていたそうです。
 いい話として、Migthyが世界戦で優勝した1999年のWorld Crashのテープは、まだまだ手刷りだったそうで、Masta Simonさんだけで2000本ぐらいコピーをしたそうです・・・あと、売り上げの一部はダブ代に消えてったそうで、テープがサウンドに血と肉になっていたことが伺えます。

 そして、いろいろなテープをリリースする中で、過去のジャマイカ等で行われたクラッシュやジョグリン等の模様を収めた現場テープを、コピーして売っていたのが、この「Cassette China」になります!

 おそらく、Mightyの面々が海外で購入した現場のテープを元にコピーをしたようで、まあまあ「グレー」なテープではありますが、これはグレイトですね・・・だって、Mighty色に染まっているのだから!

 内容を聞いてみると、海外製の現場録音よりも何となく聞きやすいんですよね・・・きっと、Mightyの面々が良い内容だったものをコピーしていたんでしょうね。

 また、ジャケットもそれぞれ愛をもってデザインをされていて、レゲエに興味を持った人にも買いやすくしていたのにはビガップです・・・
 Mightyって、横浜レゲエ祭など、一般の人にもレゲエを楽しんでもらうように努力をしてた印象があり、このテープにもその良さが現れているな~と思いました。

 ただ、やっぱり直接的な影響を受けたのは全国のサウンドマンになるのかな?
 直接的なコメントは聞いたことが無いけど、私自身がこのテープを集めてると、大阪で出会ったり、京都で出会ったり、東京で出会ったり・・・色々なところで出会うんですね。

 やっぱり、よいテープは「旅」をするんですね~

※参考記事
Cassette China 「Black Kat VS Silver Hawk 92」



(3)Rockers Island・シリーズ

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Tape Type : 手刷り
テープ本体 : 無地の透明テープ。片面だけフルサイズのラベルシールに手書き。
ケース、ジャケット : 共通ジャケット(作:プシン)。背ラベルは基本的には書いていない。
プレス : Japan
製造・販売 : 大阪 Rockers Island
発売期間 : 90年代末頃~00年代中頃まで
内容 : ①ジャマイカのラジオ音源、②現場録音(ジャマイカ、NY・・・)


 レゲエ好きなら、このテープを見て「懐かしい!」と思う方が多いでしょうか?
 結果的に影響力が強かったテープですよね!!

 このテープは、有名レゲエ系レコードショップ「Rockers Island(ロッカーズ・アイランド)」で販売か配布をされていたテープで、主にジャマイカのラジオ音源や現場録音をコピーしていたものになります。

 まず、Rockersですが、札幌から始まったレゲエ系の通販のお店で、全盛期は大阪の店舗を中心に全国のレゲエファンに「レゲエ」を配給していた重要なお店になります。
 社長さんのタッカーさんは、元サウンドマン(Judgement)であったことから、Dacehall以降というか、最新のレゲエを常にプッシュしていた傾向があり、日本でレゲエを普及させた立役者の一人になるかと思います。

 そして、このテープ、記憶だと「販促品」のような形で配布をされていたと思います・・・???

 Rockersは、初期は通販で、購入者にお勧め曲が入ったマンスリーテープを配布してた流れがあり、このテープも購入者にオマケみたいな感じで配布していたような気がします・・・
 う~ん、ただ、販売もしてたのかもしれないですね・・・詳しい方がいましたら、是非、教えてください!!

 ただ、内容はMighty同様、Rockersクオリティーというか、結構内容が良いテープが多く、ジャマイカのFM局「Irie FM」の最新録音や、最新のクラッシュなど、旬な音をすぐに届けてくれてて、なかなか貴重な存在だったかと思います。
 なお、ジャケは、あのプシン(富心)さんが書いたそうで、これもいい味出してますね!



(4)その他

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 レゲエのコピーテープは、まだまだ私自身の勉強が足らず、よく分からない状況です・・・

 何となく、カテゴライズできなかったコピーテープを上記に掲載してみましたが、まだまだ鬼のようにテープがあり、今後も勉強していかないと・・・です。

 うん、ほんとうにレゲエのテープは「コピーしすぎ」で、某レゲエテープには、ギャグで「AMMARI DUBBING SUNNAYO(あまりダビングすんなよ)」と書かれるぐらいですね・・・

 例えば、海外クラッシュ系は、日本でも人気があることから、ジャマイカやNY、UKで売っているテープを仕入れ、それをコピーして流している傾向が見られます。
 結構前に、レゲエ系レコ屋さんに教えてもらった情報だと、Mightyであれば、自分たちが勝てなかったクラッシュのテープは発売しないそうで、そうなると海外で出たクラッシュを日本に持ち込んでコピーする方法になりますよね・・・
 そのため、こういったコピーテープが活躍していたんでしょう・・・

 あと、ジャマイカのコピー屋さんと提携してた流れもあり、JAの有名テープ店「Cassstte Ninja」がまじめに(?)作ったテープは、大手レゲエテープレーベルの「Culture Shock(カルチャーショック)」が流通させてたようですね・・・
 また、ダンスホール系のコピーテープの話ばかりでしたが、ルーツ&カルチャー系も、過去音源を中心にコピー化されてて、Jah Shakaなんかは割とコピーをしているイメージがあります・・・

 まあ、一概に「レゲエってイイぞ!」という気持ちがあってのコピーなので、それはそれでいいのかな・・・


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 ただ、やっぱり「悪しきコピー」も存在し、その代表格が、通称「静岡コピー」になります。

 これも不明確で恐縮ですが、レゲエ系のテープを掘っていると結構な確率で遭遇するコピーテープです・・・

 内容としては、ソニー製の市販テープに、癖のあるテプラ系の細ラベルが特徴的で、オリジナルのジャケをカラーコピーしてるので、見た目は本物と勘違いしがちです・・・

 いろいろな方の話を統一すると、作っていたのはどうやら静岡にあった業者のようで、小売店向けに独自に卸してた(個人売りもやってた??)感じみたいで、オリジナルのテープよりも仕切りが安かったのか、それなりに売れていたようです。
 ただ、このコピーテープは、国内で作られたミックステープ、それも発売中のものをコピーしてたので、もはや「海賊版」です・・・レゲエ自体、オリジナルとされるものがコピーなケースも多かったり、もともとコピーに寛容な部分があるので、そこを突いた形になりますね・・・

※追記 コメント欄に「静岡コピー」に関する貴重な情報を頂いたので、追記します。
・2000年代前半には、一般向けの音楽雑誌の広告欄に広告が載っていて、カタログ請求をすると月1でカタログが送られてきていた。
・注文は留守番電話に商品番号を話して注文していた。(個人売りもしていた)
・テープ1本600円から800円くらいだったそうです。
・ジャンルはHIPHOPとR&Bがメインだったが、幅広くオールジャンルだった。DJも有名どころからマイナーな物まで掲載してあった。
・正規のミックステープが販売されるとすぐにリストに掲載されていた。
・レコード屋でも、堂々とここのテープを大量に揃えて置いている店もあった。



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 ただ、ただ・・・ミックステープのコレクターはもっとダメで、気づいたら「静岡コピー」も収集の対象になっており、最近は見つけたら必ず購入しています(^^;)

 特に、コレクトしているのが「豪快なコピー化」で、上記のMUROさんのとDJ Beatさんのがグレイトすぎます・・・

 MUROさんのは、2本組の「Super Reggae Breaks」ですが、静岡式なソニーの市販テープに落とし込むため、ジャケを切り貼りしてオリジナル化しています・・・
 DJ Beatさんのも、丸ケースなところを、強引にソニーの市販テープに移行しており、発見した時、思わず泣いてしまいました(^0^)

 う~ん、こう書いてると、むしろダメなのは私なんですよね・・・(^^;)

※参考記事
Mighty Crown 「Mighty Crown Vol.8 - Fivestar Cup 98 頂点」
MURO vs Zoo-shimi 「Super Funky Reggae Breaks」
DJ Beat 「東京ビーボーイズ 15thアニバーサリー」




5.その他

(1)DJ Seiji 82.5 FM North Wave

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 最後は、コピーテープとは異なるけど、ちょっと近いもので、明らかに「最高です!」というテープを紹介しますね~

 まずは、最近、ニューアルバムをリリースされた北の御大「DJ Seiji(セイジ)」さん関連のテープで、Seijiさんが担当されてたラジオのDJミックス音源をコピーしてた(?)シリーズになります。
 
 これは、いろいろな事情があって私の元に舞い込んできたコピーテープで、手元に届いて「そんなのあるのかよ!」とブッとんだ逸品です!!

 内容的には、1995年~1997年ごろ、札幌にあるFM局「82.5 FM North Wave」で放送されていた「Cool Urbab Night」と「Street Flava」という番組で、DJ Seijiさんが提供したDJミックスを収録したものです・・・本数はかなりの巻数が作られたようです。
 どうやら、作ったのはSeijiさん自身で、きっと自身のプロモーション用に作ったんでしょうね・・・この時期に作ってたSeijiさんの手刷りテープとジャケの印字が似ているし、Seijiさんらしい几帳面なまとめ方で作られているので、Seijiさんが作られたんでしょうね・・・

 脱線しますが、DJミックスを中心としたラジオ番組は、割とその内容を録音したテープを作っていることがあり、有名なところだと、You The RockさんのNight Flightは、Avexのカンパニーテープでコピーがあったり、MUROさんとRikoさんのDa Cypherもそういうテープがあったりします。
 Cypherについては、出演したら、その出演した回のテープを貰えたこともあったという話も聞いたことがあり、関係者レベルの資料として作られていたようです・・・

 そのため、このSeijiさんのもそんな感じでしょうか・・・ただ、市場には出ずらいテープかな??

 なお、内容は・・・もちろん最高すぎます!!

※参考記事
DJ Seiji 「Old School Hip Hop 2」
J-Wave 「Hip Hop Journey - Da Cypher - 」について(改定版)
「Tokyo FM - Hip Hop Night Flight」について



(2)愛のある個人コピーテープ

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 オーラスは、やっと公開するブツです!!

 このテープも、いろいろな事情があって私の元に舞い込んできたコピーテープになります・・・

 どうやら様々な海外系ミックステープを個人的にダビングしていたものを、ほぼすべて、背ジャケに前オーナーの「手書きタグ」がカスタムされたコピーテープです!

 一部は、表ジャケにもタグが書いてありますが、なんか、これを見ると「熱く」なるんですよね!!

 私が中高生だった頃、HipHopが流行り始めてて、タグが書ける子は、こうやってテープに書いてて、素直に「カッコイイ・・・いいな・・・」と思ったりしたものです・・・
 私は、こういったタグが一切書けず、手書きは一切諦めた(笑)経過があり、タグを書けると女子からモテるという特典もあった(通学バックに書いて~となるんですね)ので、うらやましかったなあ~

 きっと、前オーナーも、コピーではあるけど、「カッコよくしてやるぞ!」という気持ちで書いたんでしょうね・・・

 うん、このテープ、一生大事にさせていただきます!!

 なお、蛇足も蛇足ですが、某レコード店に勤められている某バイヤー氏は、最近、フリマでこういった個人コピーのテープ、それも和物~City Popを掘るのがブームになっているそうで、またイルな方向を攻めているな~と感心させられました(^^;)
 確かに、80年代のCity Popは、エアチェック文化があったので、独自にオシャレな編集テープ、つまりミックステープを作られていたわけですよ・・・私も挑戦してみようかな??(^^;)

※参考記事
DJ MURO 「Da Cypher's Choice Vol.4」
90年代中ごろにHipHop/DJなどの情報が載った昔の雑誌





6.さいごに

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 というわけで、日ごろ調べていたことを、研究成果としてまとめてみました~

 この記事が、いったい誰向けなのかはアレですが、テープを掘っている方は、是非、参考にしていただければと思います~

 あと、こういったコピーテープが無価値ではなく、価値があることも示せたかな・・・
 もし、こういったテープをお持ちなら、捨てず私のようなダメ人間に譲ってくださると嬉しいです・・・場合によっては、高価買取をしてくださるユニオンの某店を紹介しますよ~(^0^)



 あと、こういう記事を書いていると、まだまだ勉強が足らなかったり、コレクションが不足している部分があったり・・・私自身の未熟さにも気づいたりします・・・
 ここ最近、仕事やプライベートが嬉しいぐらい忙しいこともあり、なかなかブログに時間を費やせないですが、これからも精進して頑張っていきたいと思います!

 では、今後ともよろしくお願いいたします~





追伸
こんなに記事を書いたので、今週は独り言はお休みです~







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編集情報 20191017 23:30
 コメント欄に貴重な情報と修正の指摘があり、記事に追記と修正を行いました。
 ?さん、いしはまさん、コメントを頂き、ありがとうございます!!





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素晴らしき「プロモーション用ミックステープ」の世界 その3 国内クラブミュージック編
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 え~、何人が喜んでいるかが分からないマニアック企画の第3弾です・・・

 今度は、日本語ラップや日本語R&B等の「国内のクラブミュージック」で紹介しますね~




(1)はじめに

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 この記事では「プロモーション用ミックステープ」の第3弾として、日本国内の大手レコード会社が、発売する国内のクラブミュージックのアルバム等の宣伝のために作ったミックステープを紹介したいと思います。

 この「プロモーション用ミックステープ」の概論については、以下の第1弾の記事で紹介しましたので、未読の方は、こちらを読んでから今回の記事を読んでいただけると幸いです・・・

● 素晴らしき「プロモーション用ミックステープ」の世界 その1 US編


 まず、今回は大雑把に「国内クラブミュージック」と書きましたが、これは日本語ラップ、日本語R&Bのほかにレゲエやロック、テクノといった内容が対象になるのでクラブミュージックとしました・・・
 記事を立案しているときに、家堀りをしてたら、まあ、色々と発掘してしまい、気づいたらジャンルの幅が広くなってしまったので、こういう風な書き方になりました・・・すみません(^^;)

 そして、本編の紹介をする前に、国内のクラブ系アーティストにおける「プロモーション(=宣伝)」について、少し整理をしておきたいと思います。

 まず、国内クラブミュージックの歴史的な流れを整理すると、日本人のアーティストが作品発表し始めたのは、それこそ世界の流れと連動はしてて、80年代末ぐらいから動きはじめていて、90年代中頃まで小さいシーンながら、しっかりと作品発表はあった、という感じかと思います。

 ただ、90年代中頃以降、日本では「DJブーム=クラブミュージックブーム」が中高生~若者世代にあったことにより、これらの音楽が市民権を獲得しはじめ、大手のレコード会社が積極的にリリースをする流れがあった・・・と考えています。
 それこそ、日本語ラップはまさにその流れを借りて広まったし、他のジャンルも「クラブ」という新しい価値観の下で広まっていったかと思います・・・まあ、正確には、広まることができるぐらい、その音楽を作っていたアーティスト達が力をつけ、その良さに若者達が早く気付いたということもありますね~

 そう、このような背景がある中で、レコード会社は「売れるものは売る」という姿勢があるので、日本のアーティストが作ったクラブミュージックをリリースするようになりました・・・

 そして、当然ながら、多くの人に販売する作品を知ってもらい、手に取ってもらうために「プロモーション(宣伝)」を行っていました・・・
 
 そういった活動の中で、一部では今回紹介するような「プロモーション用ミックステープ」を活用をしていて、ある程度は効果があったのかな~と思っています。

 販売する音楽が「クラブミュージック」という「DJ」という視点/感性が生きた音楽だけに、「DJ」という点を強調するにはミックステープは効果的だし、これらの音楽を支えるファン層も、DJミックスされた内容には反応が早いだろうし・・・結構、効果があったのかな~と思っています。
 特に、こういったプロモーションは、大手のレコード会社としてはあまり実施したことがない手法だけに、プロモーションとしての奇抜さがあったり、割と安価に「ストリート感・クラブ感」を出せるツールだけに、上手く活用をしてたのかな~とも思います。


 では、今回は概論はここまでにして、実際のテープの紹介を通して、国内のプロモーション用ミックステープを紹介をしますね~





(2)日本語ラップ

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01 「You The Rock★ / Rock The House Show」
内容 : アーティストミックス
DJ : ?? ※Host MCはYouさん
リリース年 : 1998年(→You The Rock / The Professional Entertainer発売時)
レーベル : Cutting Edge

 まず、最初は、この「プロモーション用ミックステープ」の中心ともいえる「日本語ラップ」ですが、このテープはビビる方が多いのではないでしょうか(^0^)

 このテープは、Avex Trax傘下のCutting Edgeから、1998年に発表されたYou The Rockさんのソロ3作目「The Professional Entertainer」の発売時に作られたミックステープで、なんと、Youさん本人がホストMCをしながら、新アルバムを紹介するという・・・まさに「男汁ほとばしる」内容でヤラれます!!

 内容的には、YouさんがTokyo FMで放送していた「Night Flight」にメインMCとして出演されていたことからか、まさにNight Flightスタイルでトーク中心に新曲を紹介しており・・・もー、あの時代にNight Flightを聞いていた者であればグッとくるテープですね!!
 なお、Night Flightについては、以下の記事をご参照くださいね~

● 「Tokyo FM - Hip Hop Night Flight」について
 

 まず、私の私見では、日本語ラップのプロモーション用ミックステープを割と早く活用していたのは、You The RockさんやECD、Buddha Brandなどが所属していた「Cutting Edge」さんなのかな~と思っています。
 Cuttingについては、日本語ラップの人気を起爆させたレーベルとも言え、私としては、所属しているアーティスト側から「自分たちのやりたいプロモーション」を提案してたから、こういったストリート的なプロモーションがあったのかな~と思っています。

 かなり記憶が曖昧ですが、ECDさんなり、Dev Largeさん、Youさんなどは、自分たちがやりたいことを、アーティスト自らがレコード会社に対して熱意をもって説明してたかと思います・・・
 それこそ、大手のレコード会社にとっては、こういったストリート的なプロモーションは理解できず、Youさんたちが効果的だと思ったことも、大手レコード会社の慣例で弾かれてしまうことがあったんでしょうね・・・そういった慣例を崩すべく、Youさんたちはレコード会社とも戦った(?)と聞いています。

 ただ、徐々に理解者(例えばA&Rの本根誠さん)が出来たり、実際にセールスがついてきたことで、こういったプロモーションが認められるようになり、さらに、Cutting~Avex自体がプロモーションすることに率先的な部分があったので、こういったミックステープの配布につながるのかな~と思っています。

 なお、私は持っていないですが、Cuttingよりプロモーション用に配布されたミックステープとしてはは、ECDさんの「Home Sick」の発売時に坪井さんのミックステープ(HMV限定?)があったり、DLさんによるCutting音源のミックス(?)があるなど・・・ハードコアなテープが多いっすね(^^;)
 また、日本語ラップの文化的価値を広めようという考えからか、上記のNight Flightの放送した内容や、自社主催のイベントのライブ音源を資料用テープにして配布してて・・・こっちもハードコアです(^^;)

 あと、あえて写真は出さずですが、Youさんの2ndアルバムのアドバンスにはアルバム未発表の曲(Cherry)が入っているなど、Cuttingのテープの世界は闇が深いっす・・・
 それこそ、Buddhaのベストにあの曲が入っているなど、まだまだ掘らないといけないですね・・・とりあえず、アドバンスのテープに「未トラックダウン」とか「実際発売する内容と異なることがあります」的なことが書かれていたら、とりあえず買っておいた方が良いです(^0^)


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02 「K Dub Shine - Album Sampler Master Mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Master Key
リリース年 : 2000年(→K Dub Shine / 生きる 発売時)
レーベル : Cutting Edge

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03 「K Dub Shine "世界遺産" Premium Mix Tape」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Oasis
リリース年 : 2003年(→K Dub Shine / 世界遺産 発売時)
レーベル : Avex Trax / Atomic Bomb

 お次もCutting~Avex系として「K Dub Shine」を2連発・・・コッタ先生、分かってらっしゃいますね!

 日本語ラップ系だと、00年を過ぎたあたりから、プロモーション用にミックステープを作ることが一般的になり、その流れでこの2本が作られたのかな~と思います。

 02は2000年に作られた2ndアルバムに合わせて作られたテープで、レーベルフレンドとも言えるDJ Master Keyさんがミックスを担当・・・これも最高にイイですね!
 Masterの全盛期ともいえる渋谷Harlemの「Daddy's House」スタイルというのでしょうか、マイクをガンガン入れてくるNYスタイルでDJミックスしてて、新曲の良さが際立ちます・・・これこそ、プロモーション用ミックステープの「鏡(かがみ)」とも言える作品かもしれないです!

 一方で、03は2003年に発表されたベスト版に合わせて作られたテープで、キングギドラのDJであり、K Dubさんのレーベル「Atomic Bomb」のDJでもあるDJ Oasisさんが担当・・・K Dubさんの良さを掴んだ好ミックスです!

 後で紹介するテープにも通じるのですが、日本語ラップのプロモーション用ミックステープは、発売するアルバムの主役であるラッパーの良さを知っているDJがそのDJミックスを担当することから、おのずとテープの内容が良くなる・・・そんなマジックがあると思っています。
 そして、Masterが顕著ですが、HipHopのクラブがガンガン盛り上がっている時期のDJなので、ほんと熱がこもっててイイですね・・・やっぱりMaterのマイクは最高です!


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04 「Dabo "Platinum Tongue" Special Sampler Mix Tape」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Hazime
リリース年 : 2001年(→Dabo / Platinum Tongue 発売時)
レーベル : Def Jam Japan

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05 「Suiken presents Sixteen Stars Album Sampler」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Missie
リリース年 : 2001年(→ Suiken / Suiken presents Sixteen Stars発売時)
レーベル : Sony (SMEJ Associated Records )

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06 「Chacka Smash - Chin Attack Goods」
内容 : アーティストミックス
DJ : Macka-Chin
リリース年 : 2001年(→ Macka-Chin / Chin Attack発売時)
レーベル : Reality Records

 次はニトロ勢・・・2001年は当たり年だったんですかね~

 00年前後の日本語ラップを牽引した存在として「Nitro Microphone Underground」がメチャクチャ勢いがあったかと思いますが、その勢いを維持し、ニトロのMC達がソロ作を発表する流れが2001年ごろからありました・・・
 それこそ、04のDaboさんはDef Jam Japan、05のSuikenさんはSony系のレーベルと契約を結び、メジャーシーンで活躍した姿は頼もしさもあり、日本語ラップをネクストレベルに押し上げた象徴かもしれませんね~

 そのような背景がある中で、メジャーシーンであることから、幅広く作品を売るために、積極的にプロモーション活動をするようになり、その一環かこれらのテープになるかと思います。

 04のDaboは永遠の相棒とも言えるDJ Hazimeさん、05のSuikenは技巧派DJでニトロのバックDJも務めてたMissieさんが担当し、ニューアルバムの曲の魅力を伝えるようなDJミックスをしています!
 先ほどのK Dubさんのところでも触れましたが、そのMCの良さをしった腕利きのDJが作っているので、プロモレベルのミックス作品でも、作品としてグッと良くなります・・・

 一方で、06のMacka-Chinのテープは、Macka-Chin自らがDJして、そのイルマティックな音楽観を表現しててイイですね・・・
 こちらは、ニトロ勢も属していたインディーレーベル(Reality)からのリリースで、やっぱりインディーだと、こういったテープを作るフットワークがいいんだな~と思っています!

 なお、ここで少しズレた話ですが、入れておきたい話があります・・・

 私としては、こういったミックステープを作るためを含め、「テストプレス~プロモのアナログ」が活用されていたのだと思っています。

 例えば、ここで紹介をしているテープは、宣伝をするCDが世に出る前に作られていることが多く、それも、CDのリリースのかなり直前に作らないといけない裏事情もあり、実際には発売用ではないアナログが少量だけ作られ、DJミックスをするDJに渡されていた・・・のだと思います。
 特に、これらのテープではシングルカットされず、アルバムだけの収録曲をDJミックスする必要があるので、おのずと「アナログ」が必要になります・・・そのため、このテープのためにテストやプロモが作られた可能性もありそうです・・・


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07 「Twigy Al-Khadir Mixed by "Vinyl matador" Hazu」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Hazu
リリース年 : 1998年(→ Twigy / Al-Khadir発売時)
レーベル : 東芝EMI(VJ) / Spellbound、えん突つ

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08 「Skill Plus Creativity Exclusive Mix Tape」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Seiji、DJ Tama ※Host MC:Kazmaniac
リリース年 : 2001年(→ S.P.C. / Skill Plus Creativity発売時)
レーベル : ポニーキャニオン

 日本語ラップの最後は、ちょっと「凝っている」ミックステープを紹介しますね~

 07は、Twigyさんの第1作目発売時に作られたミックステープで、ミックスの担当はDJ Hazuさん・・・つまり、Twigyさんが名古屋時代に組んでいたコンビ「Beatkicks」でのミックステープになります!

 このテープは内容的にも面白く、DJミックスではなく、Hazuさんによるメガミックスのような作りで、新曲よりも過去の曲をコラージュしたようなミックスになり、かなり熱いっす!
 DJのHazuさんというよりも、ビートメイカーのHazuさんが、Twigyさんのこれまでの曲をメガミックスしたような感じで面白い・・・

 なお、今回紹介をする国内クラブ系のミックステープは、過去の曲をミックスするみたいな教科書的要素はあまりないんですよね・・・Twigiyさんのこれも、どちらかというと教科書的要素はないのかな?
 う~ん、考えると、各アーティストがそこまで曲がない状態でプロモーションをするので、おのずと教科書的な方向性が出来ないから、とにかく「新曲を推す」みたいな方向性になるんでしょうね~

 そして、個人的には08がお勧めかも?

 08は、札幌を拠点に活動をしてるDJ Seijiさん、DJ Tamaさん、MCのKazmaniacさんのグループ「S.P.C.」のミニアルバムの発売時に作られたテープで、MCのKazmaniacさんがサイドMCをしながら、腕利きの両DJがA面、B面に分かれて収録曲をスキルフルにミックスするという作品になっています!
 それぞれの収録時間が短いため、こちらもメガミックスみたいな内容になっていますが、やっぱり「DJ×MC」が織りなすアートというんでしょうか、両者が揃うことで初めて「Hip Hop」になるような感じがしてイイですね!
 



(3)日本語R&B

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09 「MOET's "Phat"mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ S@S
リリース年 : 1999年(→ 嶋野百恵 / 45℃(シングル)、531(アルバム)発売時)
レーベル : ポニーキャニオン

 そして、次は日本語R&Bです・・・結構あったよな~と思って家掘りしたら、そんなには無かったので少しショックを受けています(^^;)

 ただ、このテープはボムではないでしょうか!

 09は、日本語R&Bの黎明期より活動をしていた嶋野百恵さんが、最初のアルバム「531」を出す際、アルバムのリードシングルみたいな形で先行リリースされたシングル「45℃」が出た時に作られたと思われるテープで、A面がDJミックスになっており、その担当があの「DJ S@S」さんです!!

 このテープは、数か月前にあったセールでゲットしたブツで、このテープにはロックオンしてゲットしました・・・だって「S@S」さんですもん!!
 
 こういったテープを集めてて、「なんでだろう?」と思っていたことがあります・・・それは、こういった作品を担当するDJが、どちらかというと「現場で大活躍しているDJ」が中心で、S@Sさんのように「素晴らしいミックステープを作れるDJ」が担当することが少ないことです・・・

 私としては、「現場のDJ」と「ミックステープのDJ」は、ちょっと方向性が違う部分があり、後者はテープの中で「音楽が織りなすストーリー」を描ける存在であると考えています。
 そのため、その売りたい音楽を光らさせるには、本当はミックステープのDJを起用すべきなんだよな~と思っていました・・・

 そして、このテープの内容は、どちらかというとアルバムのサンプラー的なDJミックスになり、そこまでストーリーを必要としないからアレですが、やっぱりS@Sさんのミックスが聞けるのは嬉しいな~


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10 「ICE Midnight Skyway Non-Stop Mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Denn
リリース年 : 1998年(→ ICE / Midnight Skyway発売時)
レーベル : 東芝EMI

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10 「AKIKO - Da Dreams Come True」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Chuck Chillout
リリース年 : 1996年(→ AKIKO / Da Dreams Come True発売時)
レーベル : Toy's Factory / bellissima!

 そして、こちらの2本は「日本語R&B」として認知されてないけど、「日本語R&B」になるために作られたミックステープになるかもしれません・・・

 10は、ICE(アイス)という90年代初頭より活動をしている女性ボーカルのユニットで、いわゆる「日本語R&B」の系譜ではないアーティストが、プロモーション用に作ったミックステープになります。
 あまり詳しくないグループなので、これがあっているかどうかは分からないですが、もともとはメジャーレーベル主導のラインでアーティスト活動をし、それこそJ-Popの流れで活動をしてた中で、世間の日本語R&Bブームを受けて、ちょっとそっちの方向もトライしようとなり・・・その印象付けに「ミックステープ」が作られたのかな~と思っています。
 つまり、メジャーな大手レコード会社が「ミックステープ」という手法を使い、売り込みたいアーティストの「色付け」を行ったのかもしれないですね・・・

 ただ、ただ・・・DJミックスを通すと、このICEというグループが凄く良く聞けます!!

 調べてみたら、今の90年代J-Pop再評価の中でも注目があるグループのようで、凄く音楽がイイんですよね・・・通常の日本語R&BだとUSのR&Bを模倣した方向性であることに対して、日本で80年代からあるCity Pop的なグルーブがベースにあり、そこにクラブらしい躍動感を加えた感じがイイですね・・・
 また、DJをしたDennさんという謎のDJによるラウンジーなミックスが良く、気づいたら魅了されてしまった・・・やっぱり「ミックステープ」ってミラクルを起こしますね~

 その意味で、10はボムですよ・・・こちらも魅了されてしまいました(^0^)

 こちらは、トイズファクトリーが推していたR&Bシンガー「Akiko」さんの2ndアルバムがリリース時に作られたミックステープで、なんと、USの大御所DJである「DJ Chuck Chillout」がDJミックスをするという恐ろしいテープです!
 調べてみたら、Akikoさんは、NYのアポロシアターのアマチュアナイトに参加するなど、現地でも活躍する本格派な方で、その流れからChuck Chilloutに依頼をしたのかな・・・テープでは、本人とChuck氏の声も聴け、DJミックスの作成も一緒に行ったようです。

 このテープ自体は、どうやらHMVのノベルティーのようで、当時、HMVは「渋谷系」という売り出し方で、Club Jazzや女性Voものを売り出していて、Akikoさんも、Club Jazzの要素が強いレーベル(bellissima!)からリリースをしており・・・ある意味で「渋谷系」から「クラブ」に色付けする意味で、作られたミックステープかもしれません。

 ただ、こちらも聞いてみると・・・凄くイイですね!!

 もともと、割と黒い歌い方が印象的なシンガーなので、Chuck Chilloutの黒いDJミックスでさらに黒くなり、最高です・・・Chuckさんも相当頑張ってて、TotalのNo One Eles'sのインストをブレンド(!)してくるなど、真っ黒なDJミックスが最高です!
 聞かず嫌いじゃないですが、今までなぜか聞かなかった曲を、良いDJミックスを通すと、その良さが如実に分かります・・・Akikoさんのレコードも探さないとな~





(3)レゲエ

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11 「Music Is Mystic - Mighty Jam Rock Mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : Mighty Jam Rock
リリース年 : 2001年(→ VA / Music Is Mystic発売時)
レーベル : Ki/oon Records

 次はレゲエです・・・00年代のHipHop人気の後は、レゲエも一般市場で人気になってきたことから、多少、ミックステープが作られていたようで、なかなかですよ~

 まず、11は、Pushimさんが中心となって作られたレゲエの「ワンウェイ・アルバム:Music Is Mystic」の発売時に作られたミックステープで、ミックスはPushimさんの大阪時代の盟友ともいえる大御所「Mighty Jam Rock」です・・・
 アルバム的には、レゲエの実力派DeeJayが多く集まったことや、DaboさんやRhymesterといった日本語ラップ勢も参加したことから、ボチボチとヒットして、これでレゲエの魅力に開眼したって方もいるかもしれませんね~

 そして、私としてはこの「ワンウェイ=Riddim」ミックスは、相当「DJの構成力」が試されるミックスだと思ってて、担当するMighty Jam Rockの軽快かつダンサンブルなミックスにはヤラれました・・・

 「ワンウェイ=Riddim」について少し触れておくと、90年代以降のダンスホールレゲエでは定番な楽曲の作り方で、まずビートメーカーがあるトラック(=Riddim)を作り、そのトラックの上に、いろいろなDeeJayやシンガーが自分で歌詞やメロディーを書いて歌うということがこれになり・・・同じトラックなんだけど「歌っているアーティスト分だけ曲がある」というものです。
 つまり、このPushimさんのアルバムは、全部同じトラックなんだけど、いろいろなアーティストが独自に歌詞を書いて歌っている・・・という、一般的には独特なアルバムになります。
 
 そして、なぜ「構成力が試される」かというと、これらの曲はトラックがほぼ一緒なので、構成を考えずにDJミックスすると、トラックに変化がないため、平坦なDJミックスになるんですね・・・
 ただ、上手いDJが作れば、レゲエで重要な腰を動かすノリを維持しつつ、ストーリーや盛り上げを入れたミックスにもなります・・・この辺が「構成力が試される」点かもしれないですね~

 なお、裏が取れなかった話として、実際に発売されたCDの11曲目はMJRのミックス(=このテープの内容)が入っているっぽい記載があります・・・どうなんでしょう?? 
 

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12 「Crystal Movement Special EDT.」
内容 : アーティストミックス
DJ : Asian Star
リリース年 : 2004年(→ Crystal Movement / Tha Dope Movement発売時)
レーベル : ユニバーサル

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13 「V.I.P. Show Case」
内容 : ミックステープ(ライブ録音)
DJ : ???
リリース年 : 1998年ごろ??

 そして、もう2本紹介しておきましょう・・・MJRの11がヤバすぎて、オマケ的な感じになってしまう紹介です(^^;)

 12は、東京を中心に90年代初頭から活動しているサウンド「Crystal Movement」が、自身の周辺DeeJay、シンガーを巻き込んで作ったアルバムのミックステープになります。
 担当は、Crystalの名物セレクターである「Asian Star」さんで、割とHipHop勢(というかニトロ勢)ともお付き合いがある方なので、日本語ラップも交えた作品になり、なかなかな出来ですね~

 レゲエに関しては、そもそもミックステープ文化が色濃い音楽ジャンルだけに、絶対、こういったプロモーション用ミックステープがあってもおかしくないのですが、あまり見かけないのが現状です・・・
 あまり調べてないですが、時期的に「テープ」が流通しない00年代中頃を中心にレゲエ人気が盛り上がってきたためか、もしかしたらミックスCDという形でプロモミックスが作られてたのかもしれないっすね・・・

 あと、13はオマケもオマケな紹介です・・・

 以前、紹介をしたことがある「V.A. / V.I.P Show Case - 6th.SEP.1997 at Club Citta'」の中身のテープを、透明な簡易ケースに収まれたブツです・・・・そのケースには、電話番号が書いてある・・・

 このテープは、どうやらテープの製作者であるレゲエのサウンド「V.I.P. International」さんが、自分たちの「名刺」みたいな形で渡していたテープのようで、自分たちをプロモーションするための「フレッシュな名刺」になるようです!
 これは、今回紹介しているテープとは趣旨が異なるのですが、プロモーションしている意味では先鋭すぎるので紹介です・・・粋なことされますね~





(4)その他クラブ・ミュージック

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14 「Karafuto - Enjoy Super Lights」
内容 : ???(DJミックス)
DJ : karafuto aka Fumiya Tanaka??
リリース年 : 1998年ごろ??(→Karafuto / Shadowの発売時??)
レーベル : Ki/oon

※2019/01/22 00:10追記
 Twitterからの情報によると、このテープはShadowが販売された時、応募特典で配布されたテープのようです。
 なお、昨年のフミヤさんのパーティー(Chaos)で、なぜか来場者ノベルティーとして配布をしてたようです・・・

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15 「Frogman Records - Summer Massive 2001」
内容 : レーベルミックス???
DJ : DJ Kagami
リリース年 : 2001年(→ユニオンでのキャンペーンで配布??
レーベル : Frogman Records

 最後は日本語ラップ、日本語R&B、レゲエ以外のクラブミュージックで、プロモーション用に作られたミックステープを紹介しますね~

 まずは、上記2本はテクノ系です・・・テープがあるのかよ!と驚いてくれると嬉しいです~

 14は、現在も第一線で活躍されるテクノDJ「田中フミヤ」さんが、1998年ごろに「Karafuto(からふと)」という名義でリリースされたCDシングルの発売に合わせたテープのようで、アンビエントなDJミックスになっています・・・
 あまり詳しくないのでアレですが、どうやら発売した曲に合うイメージで、自身の曲などを中心にDJミックスされいるようで、なかなかな作品になっています・・・

 テクノって、あまりミックステープがないけど、探すとボチボチあり、あれば必ず買っているジャンルになります・・・

 正直、好みが分かれるジャンルだけに、聞いてて「う~ん」と思うのもありますが、ヒットすると結構聞いてしまいます・・・

 その意味で15のKagamiさんのはヒットでした!

 これも、私が定義した「プロモーション用ミックステープ」とはズレるテープで、どうやら2001年夏に、ユニオンでFrogman系のレコード等を買った特典で配られたようで、これも、私の知識がないのでFrogmanの音源だけでミックスをしているかどうかは分かりません・・・
 ただ、Kagamiさんらしいディスコ感のあるテクノが聞きやすく、割と好きなテープです・・・これを聞いて「Tokyo Disco Music All Night Long」の12inchを買ってしまいましたよ・・・

 なお、最後の最後だから書くと、今回の企画では、既に亡くなられたDJたちの作品を紹介することが多く、ちょっと言葉が詰まります・・・
 Kagamiさんも若くして亡くなられましたが、こうして「テープ」に魂が宿っていることは、忘れてはいけないことですね・・・


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16 「BDB Mix Tape」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ watarai
リリース年 : 2002年(→BACK DROP BOMB / Refixx発売時)
レーベル : トイズファクトリー

 そして、16は、あのミクスチャーバンド「BACK DROP BOMB」が、自身の楽曲を様々なジャンルのアーティストにリミックスをしてもらったアルバム「Refixx」の発売時に配布されたと思われるテープで、DJミックスはなんとワタさんです!!
 
 まず、BACK DROP BOMBですが、当時は人気でしたよね!!
 
 なんとも表現がしづらいですが、いわゆる「ロック」系のバンドで、様々な音楽を吸収してたバンドだけに、HipHopやレゲエ、ダブやテクノなど、そのジャンルの大御所にRemixを依頼したアルバムで、HipHopならDJ Watarai、レゲエならMighty Crown(!)など、錚々たる面々が参加しています。
 そして、そのプロモーション用に、リミックスでも参加したWataraiさんがDJミックスをしたようで・・・まあ、相当な異ジャンルを合わせたDJミックスで、作るのが大変だっただろうな~と思う内容です(^^;)

 まあ、ロック系でもミックステープが活用されていた、という紹介になるかな?

 なお、なぜかこのテープは2種類あり、奥の黒いのが通常テープ、手前の青いのは「タワレコver」となります・・・何がどう違うかは分かりません・・・(^^;)


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17 「The Magnum Mix of Double Circle」
内容 : アーティストミックス
DJ : Captain Funk
リリース年 : 1999年(→ITO " T.K." TAKESHI /Double Circle 発売時)
レーベル : トイズファクトリー

 そして、最後となる17は、個人的には、作ったDJの名前で買ったら、内容を聞いて「ヤンバイよ!」となったテープでした!!

 17は、あのJazz~Fushionグループ「T-Square」の中心メンバーである、サックス奏者の「伊東たけし」さんが、1999年に作ったソロアルバムのリリースに合わせて作られたミックステープで、担当がなんと「Captain Funk」さんです!!
 掘ったときは「あっ、Captain Funkさんのテープだ!」となり、喜んで買ったわけですが・・・中身を聞いて、DJミックス以上に使われた楽曲がカッコよく、作者を調べたら伊東さんで、もう踏ん反りかえりました(^0^)

 まず、伊東さんは、90年代はT-Squareを脱退されソロ活動をされてたようで、1999年に発表されたこのアルバムは、HipHopやR&Bのエッセンスを取り入れた作品になっていて、かなりイイですね・・・
 それこそ、UKソウル的なエッセンスが強く、伊東さんと同じくサックス奏者であるCourtney Pineの曲を聞いている気持ちよさ・・・つまり、Club Jazzのクールさと気持ちよさがあるアルバムのようですね・・・

 そんな、楽曲をDJミックスするのが、あの「Captain Funk(オオエ タツヤ)」さんですよ・・・2重でビックリです!!

 Captain Funkといえば、90年代の末、日本が世界に誇れるクラブ系アーティストの一人で、ロックのフィーリングがあるBreakbeats~Big Beat系の曲を多く作り、大変有名なお方ですね!

 なぜ、Captain Funkさんが伊東さんのアルバムをDJミックスしたのかは分からないですが、割と素直なDJミックスで、伊東さんの曲の良さが光るミックスです・・・
 ラウンジーな感じと言えばそれまでですが、DJミックスで「クラブ感」がグッと増して、伊東さんの曲が光って聞こえました!





(5)最後に

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 3週に渡っての企画、いかがだったでしょうか?

 紹介したテープは、合計で60本ぐらいになったのかな・・・だいぶ「蔵出し」な紹介になったかな?

 なんか、久しぶりに「価値観」を提案する紹介・・・いや、「掘り」になったでしょうか・・・

 私は、このブログを通して「プレイされた音楽が、DJミックスを通すとその曲が光って聞こえる」みたいなことを伝えたく、このブログを運営しています・・・

 これは、そういった「DJ」をしている方を応援する意味もありつつ、実は「私への宿題」でもあるのですね・・・

 つまり、あまり評価されていない音楽(=テープ)を、私の紹介(=DJミックス)を通して、その本当の魅力を紹介する(=光らせる)ことを、このブログを通して発信しているからです・・・

 この宿題、読んでいる皆様には関係ないことですが、私にとっては至上命題で、毎週毎週、頭を悩ませているわけです・・・

 ただ、昨年から、仕事等で時間がとられてしまい、その「紹介」が出来ませんでした・・・

 そのため、今回、あえて「大きな山」を紹介してみました・・・それは、今後もブログを続けるために自分を鼓舞するためです・・・
 
 ただ、今回のネタ、実はかなり辛い更新で、どうやったら魅力的に紹介ができるかな~と思いながらだいぶ苦心をして更新の作業をしていました・・・
 でも、結果的に、これらのテープの「新たな魅力」が提示することができたかな・・・紹介したテープを「欲しい!」と思ってくれる方がいれば、私の苦労が報われます・・・


 では、来週からは通常営業に戻り、まどろっこしい「価値観の押し付け」を繰り返したいと思います・・・

 まだまだ私の「掘り」は止まりません・・・レアなテープを掘ることではなく、良い作品を「紹介=掘れる」ように、これからも精進したいと思います・・・(^0^)

 では~


 


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<独り言>

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 いつもお世話になっているDJ Yoshifumiさんから、新しいミックスCDを頂き、ブログ作業の最高のBGMになりました・・・(^0^)

 今回は、前回に引き続き、日本語R&B~Popsモノの作品(Vivid Soul 2 - Japanese R&B Mix)と、ジャケのコーヒーカップが印象的なUSのスローR&Bを中心とした作品(Caramel Jamz)の2作を頂いたのですが・・・後者のCaramelが最高で、悶絶しています!!

 なんでしょう、タイトルの「Caramel Jamz」が示す通り、褐色の甘く温かいスローを中心とした選曲で、聞いてると「ホッコリ」しちゃう内容で・・・割と定番な内容ながら、べたな感じにならず、常に一定の温かさを保っているのが素晴らしいですね・・・
 聞いてると、実はBPMの安定感が半端なく、まるで同じ温度の温かさを提供する薪ストーブみたいな安心さがあるんですよね・・・この安定感の下支えはほんと凄くって、1曲目→2曲目のD'angeloのノールックパス的なカットインからヤバくって、ズーっと、その温度管理に信頼できるのが素晴らしいです・・・

 ただ、ただ・・・罪作りなのが、これがお店では買えなく、Yoshifumiさんが直接手売りで販売していることですね・・・

 Yoshifumiさんは、お仕事をしながら、自分のペースでDJ活動をされているので仕方がない・・・でも、このミックス作品が、気づいた方しか買えないのは「罪作り」ですよ!!

 もし、気になった方は、インスタ等からYoshifumiさんに連絡を取って、作品の購入を問いかけてくださいね・・・


 なお、完全に蛇足ですが、私自身、気づいたらコーヒーはわりと好きで、ブログ作業中は良いお供になっています・・・

 日曜の日中、コーヒーを飲みながら、延々とブログの記事を書いている時間は、長時間でもありますが、実は癒しの時間です・・・コーヒーって偉大ですね~





素晴らしき「プロモーション用ミックステープ」の世界 その2 国内洋楽編
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 予定通りの「素晴らしきシリーズ」の第2弾を紹介しますね~

 今回は、日本国内で作られた「海外音源=洋楽」のプロモーション用ミックステープを紹介しますね~





(1)はじめに

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 この記事では「プロモーション用ミックステープ」の第2弾として、日本国内の大手レコード会社が、発売する海外アーティストのCD等の宣伝のために作ったミックステープを紹介したいと思います。

 まず、この「プロモーション用ミックステープ」の概論については、以下の第1弾の記事で紹介しましたので、未読の方は、こちらを読んでから今回の記事を読んでいただけると幸いです・・・

 ● 素晴らしき「プロモーション用ミックステープ」の世界 その1 US編


 そして、今回の第2弾を紹介するにあたり、日本における「海外音源=洋楽」の発売やプロモーションについて、先に整理しておきたいと思います。

 まず、どこの国でも自国で作られた音楽のほかに、国外の音楽を販売することは普通なことですよね・・・日本でもそれは普通なことで、歴史的な流れから自国で作られた音楽を「邦楽」、そして国外で作られた音楽を「洋楽」と分類しています。
 
 洋楽については、イメージとしては、その国外の音楽の版権をもつレコード会社(レーベル)に対して、国内のレコード会社は国内での販売を契約することが多く、海外Aレーベルの音源は国内のBレコード会社のような、国内ではある1社が独占的に販売することになっています。

 まあ、この契約自体は十数年結ばれることもあれば、数年で終わってしまい、別の国内レコード会社に販売権が移ることもあるのですが、重要なのは、日本国内の大手レコード会社が、その海外の「レコード会社(レーベル)」の販売権を包括的に得ていること、そして、その上である程度、自由に販売をするためのプロモーションが出来たことになります。

 例えば、写真に挙げた世界最大のHipHopレーベルと言える「Def Jam」は、日本国内だと東芝~EMI系の流れを汲むユニバーサルミュージックが1999年ぐらいから販売権を持ち、大きなプロモーション活動を展開していました。
 それこそ、象徴的なのは、2000年にはDef Jamの日本支社という形で「Def Jam Japan」というレーベルが立ち上げられ、後述するRIKOさんなどが中心となって大々的なプロモーション活動を行い、日本国内でDef Jam系のアルバムを多く販売をしたという実績があります。
 Def Jamだけでも、日本国内で上記のようなプロモーション用ミックステープが作られており、海外のトレンドを踏まえて、自社の音源を効果的に販売するために自由にプロモーションを行っていたことが伺えるかと思います。

 Def Jam Japanの例はちょっと極端な例かもしれないですが、つまり、結果的に日本の各レコード会社が「それぞれが得た海外音源=洋楽」を販売するために、それぞれがプロモーション活動をしていて、HipHop系に関しては、その方法の一つとして海外の流れを汲んで「プロモーション用ミックステープ」を作っていた流れがあったことです。
 以前紹介した範囲だと、HipHopらしく「ステッカー(シール)」も、日本のレコード会社が企画してプロモーションとして配布をしていましたが、海外のトレンドを踏まえてプロモーションをしていたのは面白いな~と思います。

 今回の第2弾は、この流れを汲んだ洋楽の「プロモーション用ミックステープ」を紹介したいと思います。 


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 ただ、洋楽のプロモーションについては、もう一つ、追加で指摘したいことがあります。

 それは、日本国内の洋楽のプロモーションは、私の認識としては「少ない客層をどうやって育てていくか?」が背景にあることです。

 つまり、邦楽と比べると、もともとのメディア露出が少なかったり、そもそも、その洋楽を楽しむ文化・マーケットが日本国内で小さいことから、レコード会社としては、いかに自社の販売したいアルバムを宣伝しつつも、お客さんにその洋楽文化を理解してもらうかがカギとなっているため、おのずとプロモーションにもこういった背景を反映した方法論が組み込まれています・・・

 それこそ、90年代中盤~後半では、日本の大手レコード会社である「ソニー」では、海外のSony系の販売権を持っていたのですが、まだまだ日本国内でHipHopの市場が小さく、ファンとなる客層も少なかったことから、上記のフリーペーパー「Fat Jam Press」を独自に発行して、ある意味でファンを育てた経過がありました。
 私自身もこの「Fat Jam Press」は影響を受けたのですが、素晴らしかったのが、自社の音楽以外にも、HipHop~日本語ラップに関する情報を掲載してて、凄い勉強になりました・・・詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。

 このような背景があるため、第1弾で紹介したUSのプロモーション用ミックステープとは少し傾向が異なり、各テープに「購買者にこの文化を理解してもらう」内容を含んだミックステープが作られた、と思っています。

 そのためか、日本のコレ系のミックステープでは、洋楽を積極的にプレイする「FM局」、それもHipHop系の「DJミックスの音楽番組」と連携してプロモーション活動を行っていることが多く、これもポイントになります・・・


 では、今回は私なりの視点で区分けして紹介しますね・・・
 今回の記事に限り、日本国内のレコード会社名は「カタカナ」、海外のレコード会社は「英語」で表記します・・・混同しながら紹介することを御承知ください。

 
 


(2)ソニー関係 

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01 「Original Phat Beats Sampler '97 - Do You Want More」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Kensei & DJ Okubo
リリース年 : 1997年?

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02 「Original Phat Beats Sampler '98」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Okubo
リリース年 : 1998年?

 まずは、前述をした「Fat Jam Press」を発行していた「ソニー」関係から紹介しますね~

 HipHop系に積極的だった90年代中頃から90年代末ぐらいまでは、ソニーでは海外のColumbia、Epic、Relativity、Loudなどに加え、その後は他の国内レコード会社に移動をするDef Jam、Tommy Boyなどのカタログを持っており、日本国内ではかなり大きな存在でしたね!

 そして、日本における「プロモーション用ミックステープ」の初期は、このソニーが起点となるようで、「Fat Jam Press」の流れを汲んだ上記2本が有名だと思います。
 
 両方ともトラックリストがないので上手く収録曲を把握できてないのですが、第1弾で紹介した海外テープと同様に、初期=黎明期ゆえに「レーベル」を推すような内容になってたり、内容の方向性が定まってなかったり、かなり面白いですね・・・

 上記2本については、まずKenseiさんとOkuboさんが絡んでいること自体がボムで、この時点で「間違え無し」なんですが、01に至っては、DJミックスというよりも、そのレーベルの音源を利用したオリジナルのマスターミックスのような作りになっており、当時のKenseiフレイバー満載でヤラれます!
 もう、01は衝撃的で、これを聞いても、当時のソニーで出ているアルバムのことが具体的に分からない(笑)レベルのマスターっぷりで、よくレコード会社の企画を通ったな~と思います・・・それこそ、前述した教育的な背景があったから通ったのかな~とも思います。
 そのためか、02の方は割とまじめにDJミックスをしてますが、ジャケのMixmaster Mikeのサンプリングがフレッシュですね・・・Okuboさんのミックステープは殆どないので、これはこれで貴重ですね~


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03 「The Beatnuts Classics 1992 - 1997」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Watarai
リリース年 : 1997~99年??(→日本企画のベスト盤リリース時??)

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04 「The Beatnuts Classic Nuts Mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Jin & Maki The Magic
リリース年 : 2002年(→ベスト盤「Classic Nuts Volume 1」リリース時)

 続いては、少し後になると、やっぱり第1弾のUSと同じように「アーティストミックス」が中心になるので、こちらを紹介・・・みんな大好きなBeatnutsですね!

 03は、1999年に日本独自企画でベスト盤(World Famous Classics 1993-1998)がリリースされているので、その時のプロモーションか、それより前に作られたものだと思われ、ミックスはWataraiさんです!
 もう、ワタさんなら間違えないですよね・・・この作品自体は、以前、単体で紹介(掲載記事はこちら)したことがありますが、かなり内容が良い作品です!

 そして、04は、2002年に出たベスト盤に合わせて作られた、日本国内のみのプロモーション用ミックステープで、担当はJinさんとMakiさん・・・もう名前だけで強力すぎます!

 これらのテープがどういった経緯で配布されたかは何とも言えませんが、私のイメージでは、USよりも「一般リスナー向け」に配布されたのかな~と思っています。

 USでは、どちらかというと音楽関係者やレコード店向けなイメージでしたが、前述した「リスナーへの教育」的なイメージが強く、何らかの方法で直接的に一般リスナーに配られたように思えます。
 この時代の話をいろいろな方に伺うと、HipHop系のクラブ~ライブ系のイベントにおいて、ノベルティーのような形でこれらのテープが配られたことは結構あったようで、その流れから配られたのかな・・・どうなんでしょう?





(3)Def Jam関係 

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05 「Who's On The Wheel? LL Cool J's Classical 31 Shots Turntable Mix」
内容 : アーティストミックス
DJ : GM Yoshi
リリース年 : 1999年
型番 : 8MCP-3001

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06 「Are You Hip Hop's Biggest Fan? - Jumpin' Off Saturday Specail Mix」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Master Key
リリース年 : 2000年
型番 : 8MCP-9002

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07 「Def Jam Owl Nite Receptor」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Kensaw、DJ Benkei
リリース年 : 2000年
型番 : 8MCP-9003

 次はDef Jamで、US同様で、真のHipHopレーベルらしく、いろいろなミックステープが作られていました!

 まず、日本においては、90年代は(2)で紹介をしたソニーが販売権を持っていたのですが、90年代の最後にはユニバーサルに移ったようで、そこから日本でも「Def Jam」として大きくプロモーションをしていたようです。
 
 特に、ミレニアム(死語?)に向かう1999年~2000年では、USのDef Jamで「Def Jam 2000」というキャンペーンを元に、大きくプロモーション活動を行っていたためか、日本でもその流れを汲んで大きなプロモーションをしていました。
 時期的には、Hip Hop自体が市民権を得るようになったことや、Def JamにはJay-ZやDMX、Ja-RuleといったHip Hopの4番バッターが多く集まっていたことから、この時期のDef JamがHip Hopを大きくしたと言っても過言ではなく、このキャンペーンがさらに市場を広げたのは言うまでもありません。

 そして、日本では、ちょうどDef Jam Japanができる直前ではありましたが、テープレベルでは活発的にプロモーションをしており、なかなか興味深いテープがリリースされていました。
 どのような形でプロモーションをしていたかはアレですが、それぞれに面白い背景があり、なかなか味のあるテープになっていますね~

 まず、型番に従うと、05のLL Cool Jのテープが最初(?)のようで、特にLL自体のリリースがない時期でしたが、プロモーション用にリリースされていました。

 ただ、このテープ、DJがなんと「GM Yoshi」さんで、もう、わかってらっしゃる人選ですね!
 Yoshiさんと言えば、日本のバトルDJ/ターンテーブリストの草分けとも言える方で、バトルDJのクラシックネタとも言えるLLの2枚使い等で1991年DMC3位になった御大ですよ・・・もう、間違えないですね(^0^)
 A面の最後では、ド定番ネタの「Rock The Bells」を2枚使いで押し切る姿勢が素晴らしすぎて、聞いてて興奮しまくり・・・これはヤバいっす!!

 そして、06と07は、ある意味で「東西対決」になっています!

 日本で「プロモーション用ミックステープ」を総括すると、なぜか「FM局のDJミックス番組」とタッグを組んで作られていることが多く、この2本はまさにそのテープになります。

 06は、東京のInter FMで土曜日に放送されていた「Jumpin' Off Saturday」という番組とコラボになり、DJはこの番組の主役であるDJ Master Keyです・・・いわずと知れた東京のHipHopを盛り上げたDJですね!
 そして07は、大阪のFM局の中心的な存在とも言えるFM802で木曜日の深夜に放送されていた「Nite Receptor」という番組のコラボになり、DJは、この番組に出演されてたらしい関西の大御所であるDJ KensawさんとDJ Benkeiさんです!!

 まず、FM局とのコラボですが、私なりに考えると、既にHipHopなりが好きな人が聞いているラジオ番組とコラボすることで、その番組のリスナーにDef Jamをアピールし、その流れでアルバムを買ってもらいたい・・・という意図があったのかな~と思います。
 つまり、レコード会社的には「安パイな客層」を狙ってプロモーションをしたわけですね・・・これは日本らしい特徴かもしれないですね。

 ただ、ここは声を大にして言いたいことは・・・全然、手を抜いてないミックス作品になっていることです!

 どうしても、前回紹介した海外モノを紹介すると、どこか手を抜いているというか、「ミックス作品」として到達していない部分がある中で、各DJが与えられたチャンスを生かした内容になっていて、作品として凄くイイんですよね!

 06のMasterであれば、同時期にオフィシャルでDef JamのMix CDを出しているし、何よりもDaddy's House等で常に現場でホームランを打っていたDJだけに、ほんとDJミックスをした時のグルーブが半端ないです・・・脂がのっていた時期なんでしょうね(^0^)
 また、07ではBenkeiさんが比較的新しい曲、Kensawさんが古い曲を選曲してて、もう、Kensawさんがヤバい・・・Owl Niteの看板を掛けているだけあって、かなり気合の入った内容になっています!


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08 「Hip Hop Journey Da Cypher presents "Def Jam Radio"」
内容 : レーベルミックス
DJ : 不明 (Host MCはRikoさん)
リリース年 : 2000年

 そして、FM局とのコラボものの最大のボムはこちらではないでしょうか・・・私と同世代なら腰を抜かしますよね!!

 これは、日本においてHipHopを根付かしたラジオ番組としてされる「Hip Hop Journey Da Cypher」とコラボしたミックステープになり、ちょうどDef Jam Japanが始まった2000年末ごろに作られたテープになります。

 まず、Cypherについては、知らない方もいるので簡単に説明しておくと、東京のFM局である「J-Wave」をキー局に、一部の地域でもネットされてたDJミックスの番組で、1997年から2002年ごろまで放送をしていた番組になります。
 私自身は相当影響を受けた番組で、この番組を聞いたからこそ、今の私がいるぐらいで、本当に頭が上がらないラジオ番組です・・・詳しくは以下の記事をご参照ください。

● J-Wave 「Hip Hop Journey - Da Cypher - 」について (改定版)


 そんなCypherですが、MCを務められていたRIKOさんが、Def Jam Japanの立ち上げに参加し、レーベルのプロデューサー/A&R的な位置で入ったことから、このミックステープが企画されたようです。

 内容的には、RIKOさんがナビゲーターとして、いつものCypherのようにトークをしながら進行する内容になり、さながらCypherのテープ版といったところになります。
 前半は、RIKOさんのトークでDef Jamの歴史を振り返り、後半はその当時のDef JamヒットをDJプレイするという内容です・・・もう、聞いてて「Cypherだ!」という内容ですね(^0^)

 恐らく、前述した教育的要素を踏まえ、Def Jamというレーベルを知ってもらい、これからのDef Jam Japanの展開を知って欲しいという意図があり、作られたのだと思います・・・  
 なお、記憶だと、Cypherの番組内でもプレゼントされていたような気がしてて、やっぱり「一般リスナー向け」に作られたようですね・・・


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09 「DJ Hazime presents Rocawear Mix」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Hazime
リリース年 : 2002年(DJ Hazime presents Roc-A-Fella Mix発売時)

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10 「Sisqo - Return of Dragon Expicit Album Sampler」
内容 : アルバムサンプラー(スニップテープ)
リリース年 : 2001年(「Sisqo / Return of Dragon発売時)

 そして、Def Jam Japanが開始後もボチボチとプロモーション用ミックステープを出していて、それらを紹介しましょう・・・

 09は、日本独自企画で作られたHazimeさんによるRoc-A-Fellaレーベルのミックスで、どうやらテープはCDとは違う内容のようです・・・
 タイトルが「Rocawear」(=Roc-A-Fellaの洋服部門)となっていることから、どちらかというとアパレルラインで配布され、この手の服が好きな方にアピールしたかったのかな・・・ただ、内容はHazimeさんなので悪くないです!

 そして、10はボムというか「裏技」かも??

 2001年に発売された、R&Bグループ「Dru Hill」のメインボーカルである「Sisqo(シスコ)」のソロアルバムに関連したテープで、どうやらUSで配布されたアルバムのサンプルテープ(スニップテープ)を改造して、日本国内でプロモーション用に配布したテープになるようです。
 どういう「改造」かというと、テープ本体にシールが貼られ、テープの中には日本のみの特設ホームページへのURLが書かれたカードが入っており、そのホームページに入り、シールに書かれたID等を入力するとプレゼントがもらえる特別ページに進められる・・・といったアナログなんだか、デジタルなんだかわからないプロモーションが仕込まれていました!

 このSisqoも、Inter FMがらみで、FM局とのコラボはほんと多かったんだな~と思います(^0^)





(4)その他 

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11 「Eminem's Slim Shady World」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Missie
リリース年 : 2000年ごろ?(→The Marshall Mathers LP 発売時?)
レコード会社 : Interscope / ユニバーサル??

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12 「Capone-N-Noreaga The Reunion - Channel 10 」
内容 : アーティストミックス
DJ : DJ Watarai
リリース年 : 2000年(→The Reunion 発売時)
レコード会社 : Tommy Boy / トイズファクトリー

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13 「Rawkus Mixtape」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Araken
リリース年 : 2002年(→Soundbombing Ⅲ発売時)
レコード会社 : Rawkus / ユニバーサル

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14 「World of Fondle'em」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ YAS
リリース年 : 1999年(→World Of Fondle 'Em発売時)
レコード会社 : Fondle'em / ガンテツ・レコーズ

 んで、ここからは、うまくレコード会社単位でまとまらなかったテープを紹介しますね~

 まず、前回の第1弾でも少し紹介した11のEminemは、Missieさんによるターンテーブルミックスで悪いわけがないですね!
 面白いもので、USで出されたテープのデザインを真似つつも、こちらは気合の2枚使いが炸裂な内容で、なかなかです・・・大ヒット曲である「The Real Slim Shady」がリプライズ選曲(2回DJプレイされる)されているところが面白いっすね!

 そして、12はCNNのリユニオンアルバムをプロモーションする際に作られたワタさん作のテープで、トイズファクトリーから出されたテープになります。
 トイズは、後で紹介するCold Cutを出すなど、さりげなくプロモミックスを出していましたが、この時期はMUROさんがトイズに入り、割とHipHopを頑張っていた時期なので、こういうテープを作ってたんでしょうね~

 13は、Rawkusの名物コンピの第3弾で、日本ではDJ Arakenさんが担当しています・・・もう、名前を見ただけで「渋い!」と唸ってしまいました(^0^)
 第1弾のUS編で指摘しましたが、USでは「うちのプロモはこのDJが担当」みたく、メジャーネームを出すことが多かった半面、日本ではそこまでその考えはなかったようで、Arakenさんや、後で紹介する関西のDJも多く起用されていました・・・ただ、テープ本体の目立つところには書いてないのは少し可哀そうですね(^^;)
 なお、Arakenさんは、東京中心のDJですが、私はこのテープを大阪のキングコングで発掘しました・・・こういう出会いも忘れてはいけません(^0^)

 14は、Bobbitoが運営していたNYの独立系レーベル「Fondle'em」の楽曲を、日本独自にコンパイルしたCDのプロモーション用ミックステープで、担当はDJ Yasさん・・・これもテープの分かりやすいところには書いてなく、中を見てYasさんと知り、びっくりしました!
 ただ、このレーベルは、渋谷の有名クラブであるHarlemの親会社が作ったレーベルだし、このCDの初回には、YasさんとKenseiさんによる別ミックスのCD(!)がついてたようで、その流れから作られたんでしょうね~
 Harlemも、結構、クラブのパーティー用にプロモーションのテープを作っていたので、テープを配る価値が分かっていたんでしょうね~


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15 「"Jive" Got That Vibe」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Kensaw、DJ T-Tro aka DJ Takuya-Tropicana
リリース年 : 2000年ごろ??
レコード会社 : Jive / エイベックス

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16 「In The Paint Official Mix」
内容 : レーベルミックス
DJ : Ryo.com、DJ George
リリース年 : 2002年(→日本企画 In The Paint Greatest Rap Cuts発売時)
レコード会社 : In The Paint / ビクター

 そして、次は関西のDJモノ・・・この「プロモーション用ミックステープ」だと、なぜか関西のDJが多く起用されていて、不思議です(^0^)

 15は、ある時期、Jiveの日本販売権を、あのエイベックスが持ってて、少し力を入れてJIVEを宣伝してたことから企画されたと思われるテープです・・・KensawさんとT-Troさんって渋いな~
 このテープだと、T-Troさんが新しい曲、Kensawさんが古い曲を担当してて、Kensawさんのミックスがヤバい・・・ATCQとかBDPとかを抱えているレーベルだけに濃い選曲が良いですね(^0^)

 そして16は、Ryo.comとDJ Georgeという、Kensawさんの次の世代の関西DJが担当・・・そもそも、In The PaintというUSでもあまり知られていない独立レーベルを、日本独自でCDを出していること自体がボムですね(^0^)
 なお、Georgeさんのミックスでは、さりげなく所属をしているDoberman Incのインディー時代の曲がミックスされているところがイイですね・・・In The Paintとは関係がないけど(笑)

 なぜ、関西のDJが起用されていたかは謎ですが、USと違い、メジャーネームのDJを問わず、関西のような「地域性」を利用した方が、プロモーションとして効果が高いと判断したから、こうなったのでしょうか?
 つまり、近くにいるDJが起用されたことで、その地域の方が注目するという流れがあったのかな・・・FM局とコラボしたように、ある意味で即戦力になるDJを起用した背景があったのかもしれないですね?


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17 「Death Row Mix Show Down」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ Tomo、Night Crusing DJ's(Benkei、Masaki、Ryo.com)
リリース年 : 2002年??(→日本企画 Nuthin' But Death Row Classics発売時??)
レコード会社 : Death Row / ビクター

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18 「Death Row Special Mix Ⅱ」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ ICE
リリース年 : 2003年(→日本企画 Nuthin' But Death Row Classics Vol.2発売時)
レコード会社 : Death Row / ビクター

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19 「Death Row Mixed Classics Mixed by PMX」
内容 : レーベルミックス
DJ : DJ PMX
リリース年 : 2003年
レコード会社 : Death Row / ビクター
注意 : このテープはアドバンステープになります。

 お次は、写真をスクロールしてると「おおっ」となるでしょうか? Death Row 3連発です(^0^)

 日本では、昔からGラップ人気があったことから、大手のレコード会社でもG系のアルバムのリリースも力を入れていて、その代名詞が「Death Row」になるのかもしれません。
 なぜなら、DreやSnoopといった大御所がいたことや、ヒットしたアルバムが多いこと、そしてそれらが1レーベルでまとまっていたことから、大手のレコード会社として売り出しやすかった背景があったからだと思います。

 まず、17と18は、G系の音楽を推していた音楽雑誌Black Music Reviewのバックアップで作られたコンピの発売時に企画されたと思われるミックステープです。
 18は、第2弾発売時のプロモーション用と確認がとれましたが、17は、そのコンピの第1弾に合わせて作られたのかな?と個人的には思っています。

 17の方から深く考えると、A面は045(横浜)サイドとしてオジロザウルス在籍時のDJ Tomoさんが担当、B面は06(大阪)サイドとしてBenkeiさんなどが担当しています・・・
 普通だったら06ではなく052(名古屋)の方がしっくりくるような気がしますが、このテープの仕切りがDoberman Incが所属してた大阪のHipHop集団「D-ST.ENT」だったようで・・・この集団の中心人物が、ライターとして活躍をしてた二木崇さんだったことから、このテープが企画されたんでしょうね?
 なお、前述した16もD-STが企画したテープになり、同じビクターで企画されていたのが、なんとも面白いですね・・・

 そして18の方も、ライターという職業がポイントで、DJをしているのは「DJ ICE」さんです・・・この方もブラックミュージック系のライターをされてて、やっぱりその縁で参加されたのかな・・・

 私としては、この「ビクター」というレコード会社は、プロモーション用ミックステープのダークホースとして考えているレコード会社で、探すと結構あるんですよね。
 それこそ、お宝中のお宝ミックステープである、MUROさんの「Promotional Mix From FRONT Presents Diggin' From The Vaults - MURO's Summer Vibes」も、ビクターで企画されたプロモーション用のミックステープになります。

 この背景には理由があり、やっぱり「JAM」さんの存在が大きいのだと思います。

 JAMさんは、ICEさんと同様にブラックミュージックに強いDJやライターをされてる方で、同時にビクターでA&Rをされている方になります・・・
 このような方がレコード会社に入られていることで、レコード会社と音楽雑誌・ライター・DJとの橋渡しができ、こういったミックステープが企画されたのかな~と思います。

 なお、プロモというか、正規でミックスCDを企画しているのが多いのもビクターの特徴で、これもJAMさんの活躍が大きいと思います・・・

 それこそ、19のPMXさんのは、実際に発売されたミックスCDのアドバンス・テープ(資料用テープ)になり、実は今回の「プロモーション用ミックステープ」とは少しズレるテープになります・・・ただ、こういったテープがある時点で、ビクターがDJミックスに深く理解があったことが伺えるのかもしれません。
 こういったミックスCDのアドバンステープも、私としては大好物の一つで、もーゴツいのが多いですよ・・・ビクターのだとDev Largeさん、Jinさん、Denkaさんなど、ヤンバイのが多いので、そのうちに紹介しますね~ 


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20 「Ninja Megamix - a project of coldcut」
内容 : レーベルミックス
DJ : ???
リリース年 : 1996年(→Ninja Cuts: Flexistentialism発売時)
レコード会社 : Ninja Tune / トイズファクトリー

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21 「Toyota Millennium Lounge」
内容 : レーベルミックス???
DJ : Amon Tobin
リリース年 : 1998年ごろ(→Amon Tobin / Permutation発売時?)
レコード会社 : Ninja Tune / トイズファクトリー

 お次はHipHopではないけど、Nijia Tuneのがあったのでまとめて紹介です~

 UKを代表するブレイクビーツ系アーティストであるCold Cutのレーベルである「Ninja Tune」は、90年代中頃は日本でも人気があり、日本ではトイズファクトリーがカタログを持って国内盤を販売していました。
 私の記憶だと、当時のブレイクビーツって、どちらかというとオルタナティブなテクノみたいな流れで人気があり、当時は結構ハマった方が多かったな~と思います。

 そんなわけで、HipHop系よりも早くこういったプロモーション展開をされてたのは謎な部分がありますが、20のように、包括的にレーベルを紹介するミックステープが作られていたようです。

 そして、21は、やっぱりFM局とのコラボで、J-Waveで放送していた「Toyota Millennium Lounge」という番組とのコラボのようで、Ninjaに所属するブラジルのブレイクビーツ系アーティスト「Amon Tobin」のDJミックスが収録されています。
 もしかしたら、この番組で放送したDJミックスを転用したテープなのかな・・・車会社のトヨタの番組だけあって、予算があったんでしょうかね~


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22 「DJ Joey Slick Loud Mix feat. Wu-Tnag Clan」
内容 : アーティストミックス、レーベルミックス
DJ : Joey Slick
リリース年 : 2000年(→「The W」リリース時)

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23 「Expansion Team "Radio Show"」
内容 : アーティストミックス???
DJ : Dilated Peoples(=DJ Babu)??
リリース年 : 2001年ごろ(→Dilated Peoples / Expansion Team発売時?)
レコード会社 : Capitol / 東芝EMI

 そして、最後は、絶対に見つけたら買った方が良いと推奨した「Wu-Tang」と、Wuつながりの「銀ジャケ」を・・・

 実は、カテゴリー的には(2)ソニーになるのですが、22は、2000年に発表された「The W」に合わせて、日本国内で企画されたミックステープで、あの「Joey Slick(ジョーイ・スリック)」さんがDJをしているというテープです!
 
 まず、やっぱり「謎」な仕様になっていて、A面は「The W」の曲をミックス、そしてB面は「Loudレーベルの曲」をミックスしてて、当時、大ヒットしていたMOPのAnte Upなんかを選曲しています・・・なんで、往年のWuクラシックをミックスするとかのアイデアは出なかったんでしょう・・・
 ただ、Joey Slickさんも懐かしいですよね・・・東京のFM局である「Inter FM」で「Joint One Radio Show」という平日夜の帯番組を長くやられてた方で、この方も東京にHipHopを根付かしたDJの一人かと思います!
 ただ、Def Jamなんかの他のラジオ局とのリンクっぷりからすると控え目な感じなので、なんか上手く宣伝が出来なかったのかな~とも思います・・・そのためか、あまり見かけないテープですね・・・

 そして、銀ジャケ繋がりで、内容的に「謎」なのが23ですね・・・

 これは、10年前にも紹介(リンクはこちら)したことがあるテープですが、Dilated Peoplesのアルバム発売に合わせて配布されたテープらしく、中身は、Dilatedのメンバーが新曲を交えながら緩くラジオショーをしている、という内容です。
 紹介した2009年の時点では、きっと、USから各レコード会社やラジオ局に「これを上手く使って宣伝してね」という意味で作られたと仮定しましたが・・・調べてみたら、まさにそうなようで、われらのDiscogsでも海外で流通してたCDが掲載されていました(^0^)

 レコード業界的には「銀ジャケに外れ無し」と言われていますが、テープも同様のようですね(^0^)
 なお、テープ的には「金ジャケ」もあり、Def Jam Japanができる前のDef Jam系の国内アドバンスは「金ジャケ」だった時期があり、ややボムっています!





(5)最後に 

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 いかがだったでしょうか・・・思っていたよりヘビーな紹介になりましたね(^^;)

 今回、改めていろいろなテープを聞いてみましたが、やっぱりCypherはイイっすね・・・もう、私自身の血と肉になっているだけに、RIKOさんの声を聴くと、体が反応してしまいます(^0^)

 ただ、その一方で、今回紹介したテープは、どちらかというと氷山の一角で、まだまだ「ある」と思います・・・私自身も結構探してるコレ系のテープ(Paulさんのがあるんですよね~)があるので、引き続き精進したいと思っています!

 では、次回は、この企画の第3弾として日本語ラップや日本語R&Bなどの邦楽で紹介しますね~





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<独り言>

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 まず、今週は「このお祭り」に尽きるでしょうね・・・歴史的な戦いに大きな拍手です!!

 今週、突然、ヤフオクのテープカテゴリーにおいて、ある出品者さんが多くのミックステープを放出され、そのどれもが「S級」なブツばかりで・・・テープ馬鹿の皆様がザワザワしていました!
 
 私自身、ヤフオクには非参戦のスタンス=傍観者なので、あまり大きく紹介するのは失礼ですが・・・ほんと、熱い戦いが見れて、ちょっと感激しました!!

 出たブツとしては、明らかに私と同類のコレクターからの出品で、普通の人が見たら「?」だけど、コレクターが見たら絶句するS級ばかりで凄かったですね・・・

 それこそ、Seijiさんの手刷りミックステープをはじめ、Tatsutaさんの初期のテープ、そして今回の素晴らしきシリーズにも被る国内&国外アドバンスなど、もうゴツいのばかりです・・・
 もう、出品されたテープを拝見してて、ヤフオクを掘りながらも、私と一緒にユニオンのセールで凌ぎを削った方だろうと思い・・・きっとコレクターを止めるんだろうな~という匂いがあったので、ちょっと切なさもありましたが、根性を決めて出してくれたことは嬉しかったです・・・

 そして、特に目玉だったのが「MUROさんのプロモのみミックステープ」「Buddhaの12inchのアドバンス」でしょうか・・・この2本は特に壮絶な戦いでしたね!

 MUROさんの方は、私も苦難の上にゲットした一品で、これは本当に出ないブツですね・・・
 このテープは、ある意味で私が広めたテープなので、なんかドキドキしながら入札を見てましたが、予想以上の落札金額にビックリ・・・終了直後の応札が熱かったっすね!!

 そして、もっと熱かったのはBuddhaで、まさかアノ桁までいくとは・・・日本語ラップコレクターの熱さを拝見させていただきました!

 このテープのことを少し触れておくと、Buddhaの幻の曲とされる「女体・・・」という大変卑猥なラップ曲があり、BuddhaのベストCDで収録が見送られたけど、そのベストのアドバンステープには断片的に収録されていたという曲です・・・そして、実はの話では、この直前に刷られたある12inchのテストプレスにはこの曲がフルで収録されていて、そのテストプレスの12inchが一度市場に出たら恐ろしすぎる金額で大阪の某コレクターさんがゲットしたという逸話がありました・・・
 そして、今回、その12inchを発売するためのアドバンステープが出品物になるらしく、テストと同様に女体もフルで入っていたそうです・・・そりゃ、日本語ラップコレクターさんは血眼になりますよね!

 私も、このBuddhaは相当イクだろうと思っており、終了1時間前の牽制しあっている状況から、直前での鬼の応札合戦がすごかったっすね・・・なんか、心が折れずにビットできた方が残れるという、ユニオンのセールよりも厳しい現実を目の当たりにし、ヤフオクも大変だよな~と思いました。


 ただ、今回のことを面白おかしくは終わりたくない話なので、ポジティブな話を・・・

 今回の祭りを見てて、久しぶりに「テープは価値がある」というのが対外的に示すことができたのかな~と思っています。
 
 つまり、対外的には「金額」という部分になるのですが、これだけ高額で動くことが分かれば、タンスの奥に忘れさられたテープを出してくれる可能性が高まります・・・
 テープに関しては、まだまだ市場に流れていないテープも多いと思っていますので、こういった動きを見て、少しでもテープを必要としている人へ流れる動きになればイイな~と思いました。

 何よりも、出品者さん、入札に参加された方はお疲れ様でした!!


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 そして、こちらはちょっと悲しい話です・・・

 我らのMUROさんが協力する形で、渋谷のタワーレコード内に設置されていたポップアップショップが閉店することになりました・・・このブログを公開した時点では閉店になっているはずです・・・

 私自身、大のMUROファンとして、聖地の一つと崇めていた場所です・・・オープン時の2017年3月から通いつめ、恥ずかしい話ですが、月1回は通ってて、KINGの御威光を肌で感じ、癒されていました・・・
 
 もう、マニアでないと分からないですが、初期は月1回行くたびに調度品が増えたり変化をしてて、それがヤラれるんですよね・・・後期になると調度品の追加は少なかったものの、MURO仕様の「No Diggin', No Life」のボードに、有名DJのサインが増えていくのが嬉しかったです・・・


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 ほんと、行くたびに刺激があった場所でした・・・

 一時期は、ミックステープもカッコよく並べられ、レアなアドバンスなんかも入ってて凄いな~と思ったり、MUROさんが出たファッション誌のスクラップブックがあり、そこでレアな情報を得たり・・・私にとって重要な場所でした。

 そして、一般的にはMUROさんがゲットしたサインのレコの展示がボムでしたね・・・MUROさんには申し訳ないですが、一つ、ボム話を入れておきます・・・

 MUROさんと対談した際に教えていただいた話です・・・

 写真下のユーミンのサイン(!)は、おそらく00年前後に、雑誌の企画か何かでMUROさんがユーミンにお会いした際にもらったものだと思うのですが、その時、MUROさんからユーミンに「MUROさんが作ったユーミンの曲だけのミックステープ」を渡したそうです!!
 もう、心の底からこのテープは「聞きたい!」ですよね・・・MUROさん、やることが早すぎます!!

 この「場所」は、ぜひ、また復活してほしいな・・・陰ながら復活をお待ちしております!



 では、今週はこんなもんで・・・かなり長くなりましたね(^^;)

 来週は、土曜が仕事なので、少し作業を前倒ししないと・・・来週も頑張りますね~





素晴らしき「プロモーション用ミックステープ」の世界 その1 US編
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 あけましておめでとうございます!

 今年も1年よろしくお願いいたします!

 今年は、なるべく1週間に1回は更新するようにして、ブログの運営に穴が開かないように努めます・・・ちゃんと守れるかな?

 そんなわけで、2019年の最初は、久しぶりの「素晴らしき」シリーズですよ~





(1)はじめに

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 今回は、表題の「プロモーション用ミックステープ」というジャンルを、数週にわたって紹介をしたいと思います!

 まず、この紹介に至った経緯としては、昨年の「更新ができない週があったこと」を反省し、自分なりに考えた結果、今までのように「作品を深く聞きこんで紹介する」パターンではなく、「もっとイージーに紹介するのはどうか」と考えてみました・・・

 毎週の紹介、あれはあれで作品を聞きこんだり、紹介すべき点を整理したり、紹介に必要なレコを用意したり・・・地味に大変なことが多く、このやり方だと「今週は無理」と判断して更新しなかったことが多かったです・・・

 特に、私としては「作品の聞き込み」が大切だと思っているので、いかにそのDJが作った「ミックスの世界」に入れるかどうかが、作品を紹介する上で重要になります・・・

 そのため、仕事等で時間を奪われてしまい、結果的に「作品の聞き込み」ができないが故に、紹介をしなかったことが、昨年は多々ありました・・・
 もちろん、執筆の作業をする日(=日曜日)が仕事になり、作業ができないということもありましたが、作品紹介をする上での「基礎作業」が大切なんですね・・・

 一方で、このブログも10年を経過して、かなり思い入れのある作品は紹介してきてしまい、自分の中で「この作品だけはしっかりと紹介したい!」という熱意を出した作品が少なくなってきた・・・ということもあります。
 また、私も年齢が高くなってきたので、プライベートを含め、このような「テープ中心の生活」をこのまま続けていいのかどうかを、少し迷っている部分もあります・・・


 そんなわけで、ここは心機一転で別の方向性で紹介しようと思い、比較的イージーに紹介できる今回の「素晴らしき」シリーズを復活させる運びになりました・・・

 「素晴らしき」シリーズは、いわゆる「束(たば)で何かを紹介」をする記事で、割と昔には雑誌とかレコード袋とかを紹介してましたね・・・詳細は「こちらの目次ページ」からどうぞ・・・

 そして、今までミックステープでは「CISCOのノベルティーテープ」を紹介したことがありました。
 これはこれで、紹介する本数が多いので、作業的にはそれなりに大変ですが、ある程度「紹介するもの」が整理してあればそこまで苦ではありません・・・私自身、テープをコレクションする過程で、ジャンル分けをして収納しているので、テープであれば、割とすぐに紹介ができるんですね~

 そのため、今回のネタは、以前から紹介しようと考えてたネタで、ちゃんとテープも整理してあったので、割とすぐに実行できましたよ(^0^)

 では、本編にいってみましょう!





(2)プロモーション用ミックステープとは?

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 では、今回紹介する「プロモーション用ミックステープ」について、言葉の整理も含めて概念的な話から紹介したいと思います。

 まず、「プロモーション用ミックステープ」とは、私がテープを集める上で作った言葉で、定義としては以下の内容になります。

 【プロモーション用ミックステープ】
 あるアーティストやレーベルが新作のアルバム等をリリースする際に、その宣伝用(プロモーション用)に、そのアルバムの曲やそのアーティストの過去曲をDJミックスした内容が収録されたテープ


 もう、言葉の通りですが、そのアルバム等を効果的に宣伝するために作られたミックステープのことを指します。
 本来、ミックステープを考えると、DJが独自の視点で、著●権を考えずにDJミックスをしたものとすべきですが、その著●権を持っているレコード会社側が作ったミックステープがこれになり・・・ある意味で「ストリートの文化」がメジャーになったとも言えるかもしれません?

 ある程度、HipHop等の「ストリート・ミュージック」がお好きな方なら、こういった宣伝方法があることは肌感覚で理解が出来ますよね・・・

 DJというか、DJミックスと親和性がある音楽なだけに、ミックステープで宣伝するのは効果的なのは明白で、今回紹介するUS系を始め、そのUS系に影響されて日本語ラップ~日本語R&Bなどでもこの手のミックステープが結構あり、業界的には割とポピュラーな存在だったかと思います。


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 ただ、これらのテープは、プロモーションと言っても、音楽業界の関係者やCDやレコード販売店等をメイン・ターゲットにしていたものなので、ちょっと特殊なミックステープになるのかもしれません。

 すべてとは言い切れないのですが、例えばターゲットであるCDやレコード販売店であれば、レコード会社からしたら、このテープを店頭で流してもらい、そのお店で売っている商品としての「アルバム」を売るために配布していることが想定できます・・・
 また、お店ではなく、そのアルバムの購買層となるファンにも配っていたことも想定されますが、その場合は、このミックステープを聞いて、実際のアルバムを買ってもらうことを意識していることも想定ができます・・・

 つまり、このテープは「販売促進のための宣伝材料」だったわけですね。

 そのためか、基本的には経費が掛からないように、紙のケースで安っぽいテープで作られることが多く、使い終わったら捨てられてしまう傾向があったのかな~と思います。
 時期的には、USだと1998年~2001年ごろまではテープで活発に作られており、それ以降は、こういった手法自体があまり見かけなくなったかな~と思います・・・

 そして、内容についても紹介をすると、その売りたい作品の宣伝のためのミックステープなので、作品としての芸術性はそこまでなく、新作紹介のミックステープみたいな内容になっています。
 時間も長くはなく、大半のミックステープが片面30分ぐらいのミックスが両面に入っている感じで・・・あくまでも「アルバム」を売るための存在だったんだな~と思います。

 ただ、面白いもので、どのテープも有名なDJが担当してて、名前だけでも豪華です・・・たぶん、宣伝をする中で「うちのアーティストは、この有名DJにミックスをしてもらった!」が売りになるんでしょうね~


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 また、ちょっと視点を広げた話もしましょう・・・

 まず、HipHop業界において「カセットテープで宣伝(プロモーション)」をすることは、割とポピュラーで、早くから活用されていたのだと思います。

 それこそ、写真上のように、レーベル単位でプロモーション用のコンピレーションみたいなテープは、今回紹介するミックステープよりも前に存在してて、左の黒いテープは1993年冬に出たDefJam系のテープ、右のオレンジ色のテープは1997年夏に出たLoud系のテープになります。

 HipHopとカセットテープを考えると、ストリート向けの音楽であるが故に、ストリートで珍重されていた「テープ」を選択するのは自然で、DJミックスをしてなくても、93年の時点でこういうテープを作るアイデアが生まれたんでしょうね・・・
 それこそ、売りたい作品が持つ「ストリート感」を表現するために、あえて「テープ」にしていた部分もあるのかもしれないですね??

 また、なぜ「カセットテープなのか?」を深堀りすると、音楽業界的な慣例として、音源のコピー化を防ぐために「あえてテープ」にしていた部分もあるかと思います。

 US系については断言ができないですが、まず、今回紹介するテープとは別に、アルバムを発注するための資料用のテープ(=アドバンステープ)も存在し、USの場合は、写真下のように、通称「スニップテープ(Snipp Tape)」がその役割を担った1つとされています・・・

 これは「Snippets(スニペット)=断片」から来た言葉で、アルバムのスニップテープであれば、3分ぐらいの曲の最初の30秒~1分だけを収録した簡略的なテープになります・・・
 USは、なんらかんら言って海賊版市場が存在するためなのか、発売直前の音源の扱い方は相当慎重だったので、こういった短くした内容を、あえて「テープ」で流通させていた部分があったようです・・・

 なお、スニップテープも相当深い世界なので、もうちょっと研究が進んだら、改めて紹介しますね~
 例えば、左のCommonのようにジャケが同じパターンや、右のAlkaholiksのようにジャケがオリジナルでカッコイイものなど、色々とあり、これはこれで面白いですよ!!


 そんなわけで、「ストリートなアルバム」を売るために、あえて「ミックステープ」にしたのが、今回紹介をするテープになります!

 私としては、このブログのポリシーである「DJミックスをすることで、プレイした曲を光らせる」ことが、これらのテープでも作用していると思い、結構好きなジャンルだったので、これまでにコツコツと集めていました。

 では、以下では、該当するテープを、発表年ごとに区切って、適当に紹介しますね・・・
 ただ、あんまり聞いてないテープが多いので、深い内容が紹介できないのはご承知ください・・・





(3)1996年、1997年

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01 「DJ Enuff Spring '96 Flavor Sampler」
 DJ: DJ Enuff
 発表年: 1996年
 レーベル: Elektra、EastWest

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02 「No Tricks In 96' It's Time To Build - B-Boy Tape」
 DJ: DJ Rob One
 発表年: 1996年
 レーベル: EMI、Chrysalis

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03 「Spring Breaks and Beats」
 DJ: DJ Clue
 発表年: 1997年
 レーベル: Def Jam、Violator、Roc-A-Fella

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04 「Mercury 97 Flavaz」
 DJ: DJ Mister Cee
 発表年: 1997年
 レーベル: Mercury

 まずは、私の中では黎明期と考えている1996年~97年のテープを紹介したいと思います。

 この時期は、まだプロモーション用にミックステープを活用することが一般的ではなく、96年ごろはレコード会社からの「資料」みたいなノリで作られ、97年になると、ストリートで宣伝することを考えたジャケットに変化していますね・・・
 個人的には、96年だと、まだストリートのミックステープを参考にしていたのか、尺は90分で両面作られていますが、97年になると、独自のフォーマットを見出していった感があります・・・

 まず、この時期の傾向としては、あるアーティストのアルバム単位ではミックステープは作られず、レーベル単位で「この時期にお勧め」な曲を集めたミックステープが多いようです。
 
 それこそ、01であれば、ElektraとEastWestの所属アーティストの曲を宣伝するために作られたもので、なかなか面白い選曲になっています・・・写真をクリックすると少しだ大きくなり、トラックリストが確認できると思います・・・

 例えば、当時のヒット曲である「Busta Rhymes / Woo Hah」のリミックスが1曲目で押し気味に入りつつも、アルバムはお蔵入りした「Ini / Fakin' Jax」のようなアンダーグラウンドな曲が入ってたり、その一方でG系の曲として「Eightball & MJG」の曲が入ってたり、ある意味で意外な選曲になっています~
 02のEMIのでも、D'angeloのようなR&B系が入りつつも(それもMegamixやライブ音源!)が入りつつも、Rappin' 4-Tayも選曲されるなど、大手のレコード会社らしい選曲だな~と思います・・・なお、この02は、途中でBahamadiaなどのインタビューが入るなど、なかなか謎な構成になっています(^^;)

 今回紹介するミックステープについては、まず、大まかな選曲の方向性は、明らかに「レコード会社」が決め、その意図を汲んで、DJが具体化しているように思えます。
 こればかりは、用途がプロモーション用なので仕方がないですが、この頃のテープは、まだその辺が緩く(?)、結構、意外な選曲が見られます・・・

 ただ、03のDefJamの97年では、今後、紹介するようなミックステープのフォーマットが完成されてて、この辺が分岐点なのかな~と思います。

 それこそ、担当したのがDJ Clue(くるー)で、いわゆる「New Sh@t!」的なノリというんでしょうか、DJミックスと煽りを上手く混ぜた「ラジオDJ」のノリを尊重するようになったようですね・・・
 まあ、正確に書くと、DJ Clueがストリートで出していたミックステープのノリを用いた手法でしょうが、割と早い時期に方法論が確立してたのが面白いですね~

 なお、この03は、どうやらBiggieが無くなられた直後に作られたようで、テープにはRIP表記があったり、Jay-ZがBiggieのHypnotizeの上でフリースタイル(!)をしてるなど、かなりデフな内容です・・・





(4)1998年、1999年

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05 「Jangle Brothers mix tape 97 flavor」
 DJ : Kool DJ Red Alert、Funkmaster Flex
 発表年 : 1997年
 発売アルバム : Jangle Brothers/ Raw Deluxe

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06 「The Legendary Pete Rock - Soul Survivor」
 DJ  : ?(Pete Rock??)
 発表年 : 1998年
 発売アルバム : Pete Rock / Soul Survivor

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07 「Tommy Boy's Greatest Beats Mixtape」
 DJ : DJ Grandmaster Flash
 発表年 : 1998年
 発売アルバム : V.A. / Tommy Boy's Greatest Beats Volumes 1-4

 ここからは、98年以降のミックステープを年度ごとに紹介しますね~
 なお、ジャンブラは97年のリリースですが、98年で紹介した方が分かりやすいので、こちらで紹介をしますね・・・

 1998年以降、割とこの「プロモーション用ミックステープ」が一般的になり、手を変え、品を変え、割と企画されることが多くなったようです。

 特に、98年以降は、レーベル単位の宣伝ではなく、あるアーティストのアルバムのプロモーションとして作られる傾向が強くなりました。

 例えば、05のジャンブラ、06のPete Rockとも、比較的昔から活動をしているアーティストになるため、内容的には①昔の代表曲をDJミックス、②その新しいアルバムの曲をDJミックス、といった方向性になります。
 05のジャンブラだと、A面は①、B面は②となり、06のPete Rockだと、両面が同じで、前半は①、後半は②となっています・・・なんとも言えませんが、内容的にはまあまあで、Pete Rockはミックステープではなく、どちらかというとスニップテープですね~

 う~ん、この時代は、どちらかというと「そのアーティストを知るための資料」みたいな位置づけがあり、イメージとして派手な宣伝のためのテープではないのかな?と思いました。

 ただ、07のTommy Boyは白眉で、DJのGrandmaster Flashの良さが光った内容で、わずか20分程度のミックスですが、テンポよくTommy Boyの名曲をクイックミックスしてくる感じは最高です!
 変な話、プロモで終わらしたら勿体なかった内容で、これは正規でもミックスCDを出したら面白かったのに・・・と思いました!


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08 「Gangstarr Full Clip : A Decade of Snippets」
 DJ : DJ Premier ※Host: DJ Clue
 発表年 : 1999年
 発売アルバム : Gangstarr / Full Clip

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09 「The Beatnuts - A Musical Massacre Mixtape」
 DJ : DJ Tony Touch
 発表年 : 1999年
 発売アルバム : The Beatnuts / A Musical Massacre

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10 「Rakim "The Master" Funk Master Flex Sampler」
 DJ : Funkmaster Flex
 発表年 : 1999年
 発売アルバム : Rakim / The Master

 そして、次は1999年ですが、この頃になると、だいぶ一般的になったのでしょうか?

 ただ、今回の記事を作る中で、この手のミックステープの楽しみ方として「いかに変化球か?」がポイントなのかな~と思ったので、その視点で紹介してみましょう(^^;)

 例えば、08のGangstarrは、DJ PremierとDJ Clueというあり得ない組み合わせですよ・・・

 てっきりClueなので「新作の曲だけ」なのかと思ったら、GangstarrクラシックをP先生がワンバース・ミックスで進め、それのサイドMCがClueといった感じになり・・・かなり良い内容です!
 1曲目は「♪Big L Rest In Peace」で始まる「Full Clip」では、Big Lのことに触れないClueに心配(?)をしましたが、その後はGangstarrクラシックにClueさんもノリノリです・・・うん、Clueも根はBなんですね(^0^)
 
 まあ、クラシック系の選曲は、どのアーティストのプロモーション用ミックステープにおいては鉄板と言え、09のBeatnutsであれば、序盤の序盤はクラシックの連打で、中盤からTonyのマイクを挟みながら新しいアルバムからの選曲に変わるという方法になり、なかなか上手いですね~

 ただ、10のRakimは、Flexが「仕事だから」と割り切ってるのか、DJミックスではなくイントロの声振りだけやっている感じが変化球でイイ(?)ですね・・・
 Flexであれば、Eric B & Rakim世代の方なので、この辺のクラシックを使って、うまく新しいアルバムを紹介できたのでは・・・う~ん、たぶん、選曲的にはレコード会社側の指示と、それを受けたDJがどう調理するかになるんでしょうね・・・
 




(5)2000年、2001年

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11 「Eminem's "The Marshall Mathers LP" Snippet Tape」
 DJ : Stretch Armstrong
 発表年 : 2000年
 発売アルバム : Eminem / The Marshall Mathers LP

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12 「Jungle Brothers "Very Important Party" Mix Tape」
 DJ : Alex Gifford
 発表年 : 2000年
 発売アルバム : Jungle Brothers / Very Important Party

 次はミレニアム以降のミックステープです・・・

 まず、2000年~01年の時期を境に、私が持っているテープの範囲では、プロモーション用ミックステープは姿を消し始めます・・・

 なんとも理由を突き止めずらい部分が多いのですが、アーティストやレコード会社がストリート向けに作った「ミックスCDを基調としたミックステープ」を利用し始め、今までのオールドスクールな「ミックステープ」というフォーマット/価値観は必要なくなった・・・のが理由でしょうか?

 この辺は、昨年発刊された「小林雅明 / ミックステープ文化論」に詳しく紹介されており、「ミックステープ」という言葉/考え方/文化が変わってきたこととが大きく影響していると思います。
 この記事で、これを上手く説明しようと思うと本旨からずれるので割愛しますが、2000年前後より、アメリカでは、この記事で示した「ミックステープ」とは違う形の「ミックステープ文化」が求められたことで、この記事で示した「ミックステープ」の役割が終わったのかもしれないですね??

 その意味では、11のEminemは、ストリートで作られた「ミックスCDのミックステープ」を、オフィシャルなプロモーション用に作っているところが面白いですね~

 Stretch ArmstrongがDJとして入っていますが、大ヒットした同アルバムの曲を、スニップ的に使ったディレクターズカット的なミックステープになり、この時代を象徴してるのかな~と思いました。
 とにかく、スキットでEminemが、どこかに嘘電話(?)をしている内容をJackass的に使ってて、きっとUSのキッズには大爆笑なんでしょうね・・・

 その一方で、意外なのは12で、このアルバムをプロデュースしたPropellerheadsのAlex GiffordがDJを担当し、HipHopではないBigBeat的なニュアンスのミックステープになり、ちょっと驚きました・・・
 アルバム自体が実は1999年のリリースなので、違う市場に売るために、あえてリリース後(2000年)に作ったのかな~と妄想をしています(^^;)


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13 「Common "Like Water For Chocolate" Mixtape」
 DJ : Marley Marl、Pete Rock
 発表年 : 2000年
 発売アルバム : Common / Like Water For Chocolate

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14 「Best of Prodigy」
 DJ : DJ Kay Slay
 発表年 : 2000年
 発売アルバム : Prodigy / H.N.I.C.

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15 「Mary J Blige 2001 Promo Only DJ Mix」
 DJ : 記載なし
 発表年 : 2001年
 発売アルバム : Mary J Blige / Family Arrair

 ただ、ギリギリでオーソドックスなDJミックスを主としたミックステープも出てて、ミックステープファンとしては嬉しいですね!

 13のCommonは、ラジオ番組「Future Flavors」でおなじみのMarley MarlとPete Rockコンビが、Commonの名曲や新曲を緩くDJショーしてたり、14のProdigyは、Mobb Deep時代の名曲をKay Slayが悪ガキスタイルのMCを交えて進みます・・・やっぱり、こういうのがいいな~
 その一方で、15のMaryは、DJ名が書いてないためなのか、マイクなしの2ターンテーブルで新旧の曲をDJミックスしてて、こういうミックステープもメジャーで作るんだな~と思いました・・・これもなかなか良いです!

 私が好むミックステープであれば、やっぱりこの辺が鉄板なんですよね・・・

 まだまだ知らないミックステープもあるかと思うので、引き続き、精進して掘っていきたいと思います(^0^)





(6)その他 Wu-Tang

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16 「Wu-Tang Records & Razor Sharp Records Mix Tape」
 DJ : Big Kap
 発表年 : 1999年
 レーベル : Wu-Tang Records、Razor Sharp Records

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17 「Ghostface Killer Snippet Sampler」
 ※not DJ Mix = Snippets Tape
 発表年 : 2000年
 発売アルバム : Ghostface Killer / Supreme Clientele

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18 「Wu-Tang」
 ※not DJ Mix = Snippets Tape
 発表年 : 1997年???
 発売アルバム : Wu-Tang Clan / Wu-Tang Forever???

 最後は、あえてアウトテイクとして、なぜか「Wu-Tang」を紹介します・・・

 先に結論を書きましょう・・・

 Wuは「ド変態」っぷりが最高なテープが多く、もし、コレ系のWuのプロモテープを見かけたら、絶対に買った方が良いです!

 例えば、16のは、唯一のミックステープになり、レーベル宣伝のためのテープになるのか、全然知らないアーティストの曲が多く、ヤラれます・・・
 Method ManやRaekwonなどの既存曲も入りながら、Wu-Syndicateをはじめ、Tehitha、MMOといった有名でないMC/Singaerも入ってて、Wuらしい「謎」な感じのグルーブがミックステープに現れてて最高すぎます!

 そして、普通なはずのスニップテープでも、Wuらしい「謎」を爆発させてて、17のGhostfaceの名作アルバムのスニップには、おそらくアルバムには未収録であろう、くそドープなフリースタイルが数本入ってて、カッコよすぎます・・・もう、何のために収録したんだろう(^0^)
 
 さらに、18が一番謎のスニップで、収録曲を聴くと、1997年リリースの2ndアルバムのスニップのようなんですが、各曲の前にRZA等の参加メンバーのビートレスな地味インタビューが入り、むしろそのインタビューの方が長い(笑)というデフ仕様です!
 ジャケットにも、テープにも、一切情報が書いてなく(あのWマークしかない!)、謎すぎるのですが、きっとラジオ局とかでこのインタビュー部分を使ってもらうために作ったのかな~と妄想してみます・・・





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(7)最後に

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 何となく思いついたことを並べてみましたが、デフな紹介になったでしょうか?

 歴史的な変遷は少しだけ意識して書きましたが、プロモーション(宣伝)をすることにおいて、ミックステープが活用され、変化していったのは面白いでしょ?
 ほんと短い期間ですが、ミックステープがこのように活用されていたのは面白いと思い、まとめてみました・・・

 そんなわけで、来週は「日本で作られたプロモーション用ミックステープ」を紹介しますね~

 先に一発フライングをすると、11のEminemのテープをサンプリングして作ったテープ(作者はDJ Missie!)があるなど、日本産もボムが多く、こっちの方が、今回の企画のメインだったりします!
 それこそ、US系の音源や、日本語ラップ、そして日本語R&Bなど、掘るとなかなか面白いジャンルなので、次回以降でドバっと紹介しますので、楽しみにお待ちください~






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<独り言>

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 まず、昨年の大晦日に紹介した「2018年MTT大賞」は、結構な方に反応いただき、ありがとうございます!!

 昨年は、あまり購入をした作品を聞いてなかったので、ちゃんと紹介できるかな~と思っていましたが、多くの方が楽しみにしてくださったようで、嬉しい限りです!
 特に、僭越ながらノミネートをしましたDJ Notoyaさん、吉澤dynamite.jpさんに反応を頂いたのは嬉しかったです・・・今年もイイ作品を作ってくださいね!

 そして、今年一発目の独り言です~

 昨年~今年にかけては、チョコチョコと飛び石で動ける日があったので、定番の「ユニオンの地方巡り」を行ってきました・・・

 不思議なもので、暫く地方のユニオンに行かないと、何かゴツいのが出てないかが心配になってしまい、だんだんと回りたくなってくるんですね・・・
 ここ数年は12月がその心配の頂点(笑)のようで、ことしもウズウズしてしまい、年末年始で立川と千葉以外は全部回ってきましたよ(^^;)

 そんなわけで、新年のオトソ気分が抜けない中、久しぶりに北浦和のユニオンへ・・・

 特に「これを掘るぞ!」という気持ちもなく、何となく訪問し、色々な棚を掘ってたら、ある特定のジャンルがザクザクと出てきます・・・

 そう、それは「Hi-NRG(ハイ・エナジー)」です!

 実は、年末のMTT大賞を発表するため、ノミネートをした中村保夫さんの「新宿ディスコナイト - 東亜会館グラフィティ」を読み返したり、ミックスCDを聞きなおしていたら、急に「最高じゃん!」となり、急にレコードが欲しくなったんですね・・・
 その状態で北浦和に行ったら、コレ系のレコードがなぜか多くあり、欲しかった「Hot Gossip / Break Me Into Little Pieces」を普通に発掘・・・ツモ引きした時はビビりました(^0^)

 Hi-NRGに関しては、なかなかカテゴライズするのが難しいジャンルですが、イメージとしては、EUROBEATにつながる、ダンサンブルなEURO系ダンスミュージックと言えばいいんでしょうか、一般的にはバブリーなイメージ(?)で、クラブの流れからは敬遠しちゃいそうな曲が多いかもしれません。

 ただ、中村さんの本で紹介されてた曲は、なぜか84年~86年ぐらいの東京の中高生が一心不乱に踊った曲になり、どこかNorthern soulやParadise Garageに通じる「ダンスをするための曲」であることに気づき、それで一気に好きになりました・・・

 割とダンサーな私としては、そのヤバさが肌感覚で理解できましたし、私自身、大昔の中学生のころ、DJも詳しく知らずにAvexから出てた「Super Eurobeatシリーズ」でDJミックスを知り、実はEUROBEATが好きになった経過があるので、もともと私には素養があったんでしょうね・・・
 他にも数枚買いましたが、やっぱりイイですね・・・しばらくはコレ系を掘ろうっと・・・

 あと、これは「レコードあるある」ですが、このレコードを持ってた方がまとめて売ったのであれば、近い内容の曲も放出されますよね・・・

 そのためか、他のコーナーを物色してたら、なぜか日本語ラップのコーナーからは「Yoo Yoo / One Night In Heaven B/W Samishii Nettaigyo」という12inchを発見・・・そして、視聴をしてゾッコンです(^0^)
 曲名を見れば一目瞭然、あのWinkの英詩でEURO~Grandbeatカバーでした・・・これは、今の時代だと、かなり使えますね(^0^)

 
 そんなわけで、こんな感じで「今年の堀り」が始めりました・・・テープもボチボチ掘ってて、割と順調でしょうか・・・

 ただ、私の仕事的には、今月から、どう考えても6月ぐらいは走り続けないといけないので、ブログの更新ともども、堀りも仕事に負けないようにしないと・・・
 ただ、なんか倦怠感もあり、あまりガツガツと攻めるのもどうかな~とも思っています(^^;)

 では、では、また来週です~






 
今年も1年、ありがとうございました!(2018年 MTT大賞の発表)
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 え~、今年も1年間、当ブログにお越しいただき、ありがとうございます!!

 今年は、私の仕事が忙しく、あまり更新が出来なかったのが残念です・・・

 3~4月には1か月以上のお休みで穴をあけたり、毎年恒例の夏の掘り旅行が中止になったり、直近の12月では、ユニオンのセールに殆ど参加できなかったり・・・ブログ的には酷い状況です(^^;)
 
 ただ、4000本記念でMUROさんのDiggin' Ice 96を真剣に再紹介したり、ブログの10周年記念で動画を再公開したり・・・できる範囲では頑張れたかな?

 そんなわけで、毎年恒例の大賞の発表です!!





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<2018年 Mixtape Troopers大賞>


 まず、ブログを最近読まれた方もいるかもしれませんので、この「Mixtape Troopers大賞」について紹介すると、私がその年に購入したミックス作品の中で「これは良かった!」と思った作品に贈られる一方的な賞になります。

 まあ、個人的な感想が先行なので、賞が無い年もあったり、作品選定のポリシーが適当だったり・・・うん、私からの一方的な「ありがとう賞」なんでしょうね(^^;)
 毎年恒例なので、楽しみにしてる方も多いかと思いますので、今年も紹介したいと思います・・・なお、過去の受賞作は以下の通りです~

●MTT大賞 歴代の受賞作品
2009年 DJ 吉沢dynamite.jp 「ニュースクール 歌謡ダンスクラシックス!」
2010年 該当作品なし(大賞ノミネートのみ発表)
2011年 該当作品なし(大賞ノミネートのみ発表)
2012年 関口紘嗣 「Le Temps des Cerises - さくらんぼの実る頃」
2013年 Ultimate 4th 「Rubber Funk」
2014年 Grooveman Spot 「Historical Taboo」
2015年 Danny Krivit 「Mr.K Salsoul」
2016年 該当作品なし(大賞ノミネートのみ発表)
2017年 DJ Krutch 「N-Unstoppable」(奨励賞)


 そんなわけで、今年のMTT大賞の発表です・・・

 今年は「受賞作品なし」です。


 もー、すみません・・・今年はグッときた作品には巡り合えませんでした・・・

 いやいや、巡り合えなかったというか、私が作品を聞いている時間が少なかったため、全然良い作品の世界に入り込めなかったのが大きかったです・・・ここにも仕事の余波が被ってくるとは思いませんでした(^^;)

 ただ、今年は今年で、面白い作品が多かったり、新たな動きがあったり、ミックス業界的には当たり年だったと思います・・・

 そのため、MTT大賞の候補作は紹介したいと思います・・・以下で紹介をしますので、どうぞ~





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<MTT大賞 候補作>

①「DJ Notoya / Tokyo 1980s Victor Edition」

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 まず、今年のミックス作品の代表作といったらコレですよね!

 これまでアンダーグラウンドで和ブギー系の好ミックスをリリースしていたDJ Notoyaさんの初のメジャー作で、80年代の和物を小粋にミックスした素晴らしい作品です!

 もー、永井博先生のジャケの時点で優勝なのですが、とにかく選曲とグルーブがよく、今の時代のトレンドを取り入れつつ、80年代の和物の良さを気持ちよく提示してて最高です・・・
 リリース後、ズーっとラジカセの中にCDが入ってて、気づいたら何度も聞いてました・・・久々に和物熱を復活させてくれた、素晴らしい作品ですね(^0^)

 特に、個人的には「アンダーグラウンドのドープな選曲を、メジャーに持ち込めた」点は評価したいと思います!

 それは、どうしてもレーベルや権利の制約があるメジャーにおいて、そのことを意識しないドープな選曲が行われた点で、二名敦子さんや新田一郎さんといった和ブギー以降に評価されたアーティストの名曲から、萬田久子さんや松本伊代さん、鹿賀丈史さんといった名前だけ見たら飛び道具(失礼!)な隠れた名曲までを選曲してて、最高ですね・・・

 全体的にも、あの時代にしかなった「80年代の日本の音楽」を、素直に美しく選曲をしている点は秀逸で、和物の魅力を分かりやすく、いや「気持ちよく」紹介している点は素晴らしいです!!
 世界的にも、この時代の日本の音楽は再評価されていることを踏まえると、この作品が海外の方への「黒船」になってくれるといいな・・・日本のミックス作品が、海外で評価されてもイイですよね(^0^)

 なお、一瞬、紹介したいな~と思ってレコを調査しましたが、かなり入手が難しい曲、今の時代なので高額になってしまった曲が多く、そうそうにレコ集めは諦めてしまったのは秘密です(^^;)





②「DJ 吉澤dynamite.jp / 国産Dance Classics Vol.1」

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 そして、同じ和物系だと、和物業界の開拓者である吉澤大先生による、この作品も良かったですね!

 こちらもイメージ的には和ブギー系の選曲になり、流石の内容ですね・・・やっぱり「和物で踊らす」となったら、吉澤さんの右に出る者はいないです(^0^)

 少し、ミックスシーンの総論的な話になりますが、やっと吉澤さんの蒔いた種が育ったというのか、和物の曲で「踊ること」が広まってきたな~と、ここ最近、思っています。

 それは、ちょっと前だと、DJもお客さんも「和物で踊る」ことが理解できず、どうしてもラウンジーなプレイ/好み方になっていた中で、吉澤さんは唯一と言っていいほど「DJプレイで踊らす」こと、いや「和物のDJでお客さんをロックさせる」ことに長けていたお方になるかと思います。
 そういった姿勢が、長い時間をかけてDJやお客さんに受け入れられ、和物で踊ることが普通になったことは・・・やっぱり吉澤さんの功績かな~と思います!!

 今年は和物コンピのCDをメジャーから出すなど、吉澤さんにとっては活躍の年でした・・・

 ぜひ、来年は、サザンのミックスCD、オフィシャルで出しましょうよ!!





③DJ Koco aka Shimokita 「Best Kept Secret」

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 そして、お次は「小さな巨人」ことKocoさんの初メジャー作・・・もう、スキルが違いすぎてヤバいっすね!!

 これまで、アンダーグラウンドで好作をリリースしていたKocoさんが、90年代東海岸HipHopを華麗に調理したこの作品は、ヘッズにはタマラン御馳走でした(^0^)

 ある意味で、Kocoさんには珍しい「クラシック」選曲が楽しめる作品だけあって誰でもノレるのですが、選曲とDJミックスの説得力が違いすぎて、常に首振り・・・ほんとタマランです!!
 やっぱり、クラシック系の選曲は、上手い人ほど上手く作れるのは事実で、やっぱりKocoさんってすごいな~と思ってしまいました(^0^)

 今年のKocoさん、もはや比類するDJがいないレベルで、世界的に評価され始めたことが嬉しいですね!!

 来年は、海外に結構行かれるようで、日本の「DJ」を世界に広めてきて欲しいと思います!!

 そして、素晴らしいDJミックスも楽しみにしていますよ・・・技の披露を前提としたDVDミックスとかはいかがでしょうか??





④中村保夫 「新宿ディスコナイト - 東亜会館グラフィティ」

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 今年は個人的には「本」がヒットで、その中で、この本とミックス作品にはヤラれました!!

 これは、80年代前半の新宿・歌舞伎町を中心に起こった中高生のディスコ文化を紹介した一冊で、著者の中村さんの青春が詰まった一冊です。
 私自身、この本で紹介されている中高生が中心だったディスコの文化があったことは漠然とは知っていましたが、それが分かりやすく、魅力的に書かれていることは衝撃的で、かなり重要な本が出たな~と思いました。

 そして、この本に関連する形で、ミックス作品がリリースされ、これもヤバかったです・・・

 写真のペンギンは、この本の特典CD(ユニオンだけ?)で、当時の東亜会館の実況録音というキラーな一枚・・・こういった音源も、当時はテープで出回ってて、凄い気になっていたので、嬉しい特典でした!
 そして、冬前には、著者の中村さんの作品として、DommuneのプレイをCD化した作品がリリースされてましたが、これもキラーでした・・・ALL45でのプレイで、Hi-NRG系の流れで、Limeの日本語カバーから少女隊に流れていく感じがリアルで最高です!!

 なお、本だと「小林雅明 / ミックステープ文化論」もヤバかったですね・・・

 なんでもデータ時代の今、あえて本なりCDに残す行為は、私としては「歴史を後世に引き継ぐ」ための重要な行為だと思っています。

 私のブログも、この思いで続けていきたいと思います・・・なお、まだミックステープ本は作らないですよ(^^;)





⑤色々とリリースされたミックステープ

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 今年は、新しく作られたミックス作品が「テープ」としてリリースされる、つまり「ミックステープ」のリリースが多く、嬉しい1年でした!!

 それこそ、やっと日本でも年中行事になりつつある「Cassette Store Day」でのテープリリースはもちろん、様々な作品がテープでリリースされ、結構盛り上がった1年かと思います。
 それも、今までは「奇抜を狙って、あえてテープで」みたいな流れではなく、「テープでないと出せないグルーブ」を理解してのリリースが目立ち、テープ馬鹿の総本山の当ブログとしては嬉しい限りです!!

 例えば、「DJ Dig It & DJ Toyoda / The Way To Aoyama Hachi」なら独特なブギーテイストの空気感が気持ちいいし、京都のVinyl 7からのテープ、それこそ店長の松本さんの「1984」のNYのFMっぽい空気感は最高だし・・・みんなテープが好きなんだよな~と思わせる作品が多かったです。
 その一方で、アーティストとして活躍するTakuchiさんが、テープ関連の展示会に合わせてテープを自作してリリースしたり・・・テープで表現することの「幅」が広がってきたな~と思います。

 こうやって書くと、私も止まっていてはだめですね・・・来年は、ブログを頑張るぞ!!





⑥今年のMUROさん

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 そして、最後は毎年恒例のMUROさんです・・・いやいや、今年も良い作品が多かったですね~

 個人的には、最後の最後で探してた展示会CDがやっとゲットできたり、ニューディスカバーな結婚式ノベルティーを発掘したり、新しいミックス作品にヤラれたり・・・やっぱりMUROさんにお世話になった1年でした・・・

 ただ、まず、報告をしないといけないのが、「MUROマラソン、もう真剣に走らなくてもよいのか・・・」と思って、安堵している点ですね・・・

 つまり、今年は、MUROさんがTFMでDJミックスショー「King Of Diggin'」を始められたことで、これまで精力的にリリースしていたアンダーグラウンド作品のリリースがストップしたんですね・・・
 正直、私は「もう無理してCDを買わなくても良くなったか・・・」と思い、私は少し安堵してしまいました(^^;)

 これまで、MUROさんとしては、自分が思いついたDJミックスのアイデアを、ある意味で「日記」のように記録をするために、アンダーグラウンドで作品としてリリースしており、ほぼ毎月1枚のペースでリリースをしていました。

 そして、生粋のMUROファンである私は、当然ながら、その作品を買うわけです・・・もう、これが正直書くと「きつかった」ですね・・・(^^;)

 それは、購入費用以上に、作品を聞きこむ暇がなく、2~3回聞いたと思ったら次の作品が出て、その作品を「買わないといけない」ので、常に走ってMUROさんに着いていくという心持ちでして・・・これが「MUROマラソン」という言葉の理由ですね(^^;)
 
 ただ、その「日記」が、FMという公共の電波を舞台に、そのアイデアを披露するようになったんですね・・・もう、私を含む「みんな」が楽しめる場を作ってくれて、凄く嬉しいです!

 MUROマラソンに着いていってる立場としては色々と楽になったし、何よりもMUROさんの素晴らしさを、誰でも無料で、それもオフィシャルに聞けることが大切で、ほんといい番組を作ってくれたな~と思います。

 一方で、MUROさん側の視点を考えると、日記となるDJミックスのアイデアを、CDサイズの70~80分を考えるのは、実は結構大変だと思うので、あの25分サイズが、MUROさんのアイデアを出す場としては最高なのかな・・・と思っています。
 ファンの皆さんは、60分番組にして!と思う方がも多いようですが、これまでMUROマラソンに死ぬ気で着いていった私としては、あの25分サイズがMUROさんのフレッシュなアイデアを披露する場としては最適だと思い、聞く側としてもちょうどイイぐらいかな~と思います。

 本来はミックス作品を紹介する記事ではありますが、MUROさんの番組はほんと素晴らしいので、興味がある方は聞いてみてくださいね!!
 なお、MUROさんのFM番組、ユニコーンレコードさんという方が、愛をもって番組内容をアーカイブしてくれています・・・こちらも興味がある方は覗いてくださいね~

Tokyo FM 「MURO presents King Of Diggin'」

ユニコーンレコード Presents "Keep On Dancing"


 そんなこんなで、これまで年間平均20作品をリリースしていたのが、今年は8作品となり、ミックス作品ファンとしては、1つの作品を長く聞けるようになったので嬉しいです(^0^)

 特に、アンダーグラウンドでのリリースが無くなった分、CDとして作品をリリースするのは、おのずと「メジャー」のみになり、その分、MUROさん自身も凄く力を入れて作っているように思え、かなり良い作品が多かったと思います。
 個人的には、IceとHeatの新作が好きで、とりあえずラジカセに入れてあり、何となく音楽が欲しい時にCDを回して、何となく聞いて・・・BGMなんだけど、気づいたら心をMUROさんの選曲に持ってかれるという感じが素晴らしかったです!!

 来年は、さっそく、和物でエレガントとトロピカルを同時リリース(!)というボムを仕込まれているそうで、これからもMUROマラソンは着いていきますよ!!
 そして、毎年書いていますが、来年こそ「山下達郎ミックス」を出しましょうよ・・・TFMに入れたから、グッと達郎さんと近づけたかな~と思っています(^0^)





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 そんなわけで、今年の候補作の紹介は以上です~

 今年は、仕事が忙しくて、気分的には全然掘れてないです・・・

 まあ、その分、一回に買う金額と量が多いようで、それなりに散在しているけど、気分的にはあまりレコ屋に行ってないんですよね・・・

 特に、今年の12月、そう、地獄のユニオンの年末セールには全然行けずです・・・

 ああっ、新宿のテープセールや、その他のDiscoセールなど、もっと行きたかったな~


 でも、でも・・・テープを掘ってると、まだまだ刺激的なボムがあるのは事実です・・・

 それこそ、この間の新宿のテープセールの翌日に掘りに出向いたら、某日本語R&BのアルバムをChuck Chilloutがメガミックス(!)してるブツに出会ったり、たまにフェイントでテープを出すお茶の水の某店では、ロンドンナイトの大貫さんの配布テープが普通に出ててビビったり・・・・セールでなくても、探せばボムがあるんだな~と思ったところです(^0^)

 うん、時間はないかもしれないけど、掘りに限界はないはず・・・体が元気なうちは、自分のペースで掘れば、きっと「何か」が掘れるはず・・・

 来年は、仕事と堀りが両立できるようにしたいですね!


 では、今年もありがとうございました。

 また、来年もよろしくお願いいたします(^0^)