HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Jeff Chang 「Can't Stop Won't Stop」
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 私が好きな音楽ジャンル(HipHopから始まりいろいろとww)に関する「書籍」なども、気づいたら収集対象になっていて、これらも紹介したいものが結構あるので、カテゴリ作成ww 掘るとなかなか面白いジャンルではありますが、中古屋などでは意外と見落としがちなので、プッシュしていきます(^0^)

 では、今回は今年の初めに刊行された「Can't Stop Won't Stop」です。 いわゆる、HipHop歴史書なんですが、HipHop中級者以上にはかなり読み応えがあり、私自身も先月やっと購入(中古で安く買いたかった・・・っすww)し、かなりヤラれた一冊でございます。 個人的には、「Love Saves the Days」級に著者の努力・執念が実った快作だと思います。

 著者のJeff Chang(ジェフ・チャン)は、著者紹介によると「Vibe」「Rap Pages」「The Village Voice」などの雑誌媒体で執筆活動をしているヒップホップジャーナリスト(日本では・・・まだいないですね)で、中国系の方(名前、写真から判断)です。 私自身も知らない方でしたが、過去にDJ Shadowでおなじみの「Solesides」の共同創立者、またラッセル・シモンズの「360hiphop.com」の編集責任などをされてるということで、直球でHipHop街道を進んでいる(進んできた)ことがわかり、安心できます。
 
 HipHop歴史書といえば「HipHopBeats」や「HipHopAmerica」などが日本では有名で、特に「HipHopBeats」は、日本のHipHopが飛躍的に拡大した90年代半ばに刊行され、当時の日本におけるHipHopの理解度を深めた作品だと思います。 しかし、今回の著作は比較的最近に刊行され、宣伝文などには「待望の一冊」とあおっていましたが、あんまり注目されてなかった印象があります・・・ 私も、他の本なり雑誌(まあFRONT・BLASTですねww)などで、知識は十分得ていたと思っていたので、後になって中古で買いましたが・・・間違えでしたww 「待望の一冊」とあるとおり、真っ先に読まないといけなかった著作でしたww

 内容的には、この手の本と同様で、70年代のHipHopの始まり(Kool Herc、ブロックパーティーとか)についてから始まり、HipHopがレコードになり「音楽」として流通するOld School期、サンプリング開始、Public Enemyの登場で花開いた民族意識高揚と軋轢、NWAなどのギャングラップと軋轢、BiggieとTupacの死、HipHopの一般化(Pop化)・・・などの流れなんですが、他の本と比べ、とにかく内容が「濃い」です!

 濃いというのは、マニアックな話題が掲載というわけではなく、時代背景、事件、当時の空気感・・・などの影響しうる側面を的確に解説し、「なぜ、こうなったのか」を確実に捉えている・・・という点です。 
 他の本でも、こういった点の解説などはあるんですが、本著よりは抑えられ、その分、初心者でも読めるのですが、結果だけの列挙になり、物足りない印象も残ります。 しかし、本著は、著者の徹底的な取材・調査(奥付の参考文献、シャウトアウトがとんでもない量です!)からの裏付け、そして筆者の冷静で公平な考察(ここは、意外と重要で、HipHop万歳にしがちだと、片寄る可能性がある)が功を奏して、HipHopの名のもとに起きた「事象」を的確に説明してくれます。

 内容は、すべて列挙できないですが、HipHopと名前がつく前のHipHop・・・つまり70年初頭から終わりにかけての「誕生」については、個人的には目から鱗が多かったです。 この部分では「Gang」の考察が本当に突っ込んでいて、一読の価値はあります。
 また、またGang的な部分ですが、PE・NWAから始まる「マイノリティーの状況・怒り」を、ロス暴動などの実例を通して紹介するところも大変良いです・・・というか、自分も理解してない部分(特に彼らのメンタル的なところや、政治情勢など)が分かり、大変参考になりました。

 また、個別事象を介して、HipHop世代が起こした「新たな公民権運動」的な側面を本著の骨格にとる点も面白いです。 日本人としては分かりにくい・実感しにくいことだと思いますが、アメリカ・・・いや人種差別・民族間での軋轢がある「地域」では重要なことで、この点も丁寧に考察を重ねる点は大変素晴らしいと思います。 自分の知識不足もあるのでうまく説明できないですが、アメリカにおける近年の人種問題の解説としてはかなりよい文章だと思います。 実際、本著が「American Book Award(何なんでしょう?)」を受賞するなど、HipHop歴史書以上に、人種問題の本としても通用してるんじゃないかと思います。

 ページ数もかなり多く、読みづらい内容かもしれないですが、ある程度HipHopに対して理解度がある方ほど読んでいただいて損はない本なので、是非お手にとってくださいね~ また、人種問題などに関心がある方も、HipHopに興味はなくとも、一読の価値はありますよ・・・これを読んで、HipHopが好きになっちゃったりしてww でも初心者の方には・・・ちとお勧め出来ないかなww

 それにしても、諸外国より刊行されるこの手の本は、本当にレベルが高いな・・・ディスクガイド的なものは日本も負けてないですが、歴史的な側面になると勝てませんね。 もちろん、良著もありますが、本著で展開するような文化的・政治的な動きの根幹は説明できず、一般事象、およびマニアックな小ネタまでですからね・・・逆にマニアックな部分は突出したりするので、悪いとは言い切れないのが歯切れが悪い・・・ですねww

<Release Date>
Artists / Title : Jeff Chang 「Can't Stop Won't Stop - A History of the Hip Hop Generation」 ※邦題は「ヒップホップ・ジェネレーション」 ※訳者:押野素子
Genre : US HipHop 歴史書
Release : 2007/12/31
Lebel : Rittor Music ISBN978-4-8456-1497-4 ※Groove誌の発行元っすね
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DJ 吉沢dynamite.jp 「Super 和物 Beat」
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 和物はもろもろの事情でミックス作品が少ないですが、近年で出た作品の中で、一番有名と思われる作品をご紹介です。

 まず、DJの吉沢さんは、元THEATRE BROOK(シアター・ブルック)(90年代佐藤タイジさんがリーダーだったバンド。ロックでいいの???)のDJで、各種資料によると、日本のメジャーデビューしたバンドの中で、メンバーに初めてDJがいるバンドのメンバーだったそうです。90年代中期に参加をし、2002年に同バンドを脱退、DJ活動を核としながら、Remix、Producerとしても活動しております。最近は、都内の小箱クラブを中心に、メインDJ級の位置で活動をしております。 私の好きな、関口さんもだいぶお世話に、または影響を受けてるDJさんだと思います。
 私個人は、吉沢さんのDJを生で聴いたことはなく、リリースしたミックス作品、またはパーティーのフライヤーなどで存在を知っていた程度です・・・ イメージとしては、バンド活動のことや、過去にLatin物のミックスとか、今回の和物とかを出してたので、organっぽい匂いがする方かな~と思ってました。 しかし、このCDを聞いて、興味をもち、氏のブログなどを拝見して、結構注目している御大でございます。

 まず今回は、このCDの内容的なところから説明から・・・・
 タイトルの通り、オール「和物」で構成し、比較的Beatがしっかりとしてる曲で、60年代から80年代ぐらいまでの和物をミックスしています。 ジャンル的には、ラテン的なものから、メローグルーブ的なものまで・・・前半から後半にかけて年代が進んでいくような・・・感じで結構スムーズにミックスされてます。 個人的には、60年代(う~ん、小西さんとか、八重樫さんとかな感じ)、70年代(フォーク的な感じ)のはあんまり好きではない(勉強不足で理解できず・・・な側面もあり)のですが、このミックスは結構すんなり聞けました。
 イントロでは、和物DJの定番「サウンドチェックレコード」&声ネタのコラージュ、そしてサウンドチェックから33rpm→45rpmの繰り返しであの曲へ・・・こうやって作ってたんですね~とビックリさせられました^^ んで、メキシカンロックなどの60年代歌謡ラテンを口火に、知ってる曲や知らない曲が次々とミックスされ、要所要所で、声ネタ使い、2枚使いなどでアクセントをつけ、静かなんだけど熱いFunk感満載です。また、自分が好きな70年代後半以降(達郎さんデビュー以降の質感の曲・・・の方がいいかも)の楽曲で、うわーいいな~って曲もあり、結構勉強になりました。

 以上が初めて聞いた時の感想です・・・が、氏のブログを読んで、ちょっと聴き方が変わったので、今度はワンステップ上がった説明を・・・(下手な文章構成だな~)
 まず、自分の中で偏見だった部分なのですが、和物をかけてる方って、レコードはびっくりするぐらい掘っているが、現代DJ 的なDJスキル(スクラッチとか、ロングミックスとか)はあまりなく、カットインでミックスするぐらいなのかな~と思ってました。つまり、選曲ではない、全般的なDJミックスが技術少ないと・・・と思ってました。 
 今回のCDでは、和物の声ネタコラージュなどがありますが、これは後作成なので、DJのスキルとは別だよな・・・と思って、スキル的なところはスルーしてたのですが・・・・大間違いでした!
 吉澤さんは、生のDJプレーでも同じようなこと・それ以上なことをしてました! これは、CDを聞いただけでは理解できなかったのですが、氏は基本的な2枚使いもできますが、オンタイムでサンプラーを打って、同じことをしています! それも生ではもっと過激・・・
 詳しくは、YouTobu・氏のブログなどで、探していただければわかりますが、「あんた、すげーよ」って感じです(^0^) サンプラーは「ローランドSP-404(かな?)」を使用し、声ネタ、ドラム打ち、ループなんかを、すげーファンキーに決めてくれます。 考えてみれば、Hifanaなんかと共演してたりするので、サンプラー使いに関しては、すげーよ・・・だったわけです。
 これを踏まえて聴くと、このCDの技術的なところで「む、む、む・・・すげぇー」と唸ってしまいます(^0^)

 また、巷ではdynamiteスタイルとして有名だそうですが、マイク使いも達者なようです・・・ そして、クラブでのミックスでは、かなりFunkyにかけてるそうです・・・ このCDでは、正直、dynamiteスタイルを体感できないのかな~と思いましたが(経験してないので、自分の中で、この感覚を抽出出来ない・・・んでしょうね)、DJとしてスゲー注目するようになりました。 今後、ライブミックスなどが出れば、いいな~と思ってます。 ちなみに、氏の過去の遍歴を見ると、シアターブルック参加前(90年代前半)、ニュージャックなどでDJをしたたそうで、ああ、パーティー感を出せるのはコレがあったからか・・・と思いましたし、関口さんが関係してるのもココなのかな~と思いました。

 最後に、氏の姿勢に男を感じる部分があります・・・
 抜粋&私個人の意訳すると、ShadowとかCut Chemistとかが、英語でワードプレイをしてるのは母国語だからキマってるけど、英語を100%理解してない日本人がマネのようにするのはどうだろうか・・・だったら、かっこいい曲も探せばいっぱいある日本の曲でやらないか・・・と言った旨を発言してます。 まあ、昔っから苦言されてますが、海外の物真似に終始し、金を稼ぐことばっかしてない輩がいる中で、自分の「オリジナリティー」をもって行動することの重要性が大事だ・・・ってことだと思いますが、なかなかこれは難しいことです。 特に日本人はブーム的な上辺を追う傾向にあるので(かくいう私も、90年代中期のDJブームに上辺から乗っていましたがww)、オリジナリティーを出すことが村八分的になったりする場合もありますよね・・・ その点、氏のDJは、このことを体現しており、いや~男だ・・・と思いました。 ちょっと、うまく説明できないですが、氏は男だと思います・・・ブログを見る限り飲みっぷりも男らしいので・・・ww(あんまり無理しないでくださいね~)

 HipHopなり、Houseなりの、定格なクラブサウンドを聞いてる者にとっては、一回聞いただけでは「色もの」なミックスと思われがちですが、深く聴くとスキルフルなDJを提示してくれますので、Mixにこだわった作品が好きな方ならお勧め出来ますよ~

<Release Date>
Artists / Title : DJ 吉沢dynamite.jp 「Super 和物 Beat」
Genre : 和物
Release : 2007年4月
Lebel : Cherry Boy Label CBCD-004
DJ Spinna 「The Basement Archive Sessions Vol.3 - Tribute to the Q (Pt.1)」
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 言わずと知れた「DJ Spinna」による「Q」のヒストリーミックス!
 Qといえば・・・Q-Tip? いやいや、Black Musicの大御所「Quincy Jones」ですよ・・・そんなQ様のプロデュース・演奏をした楽曲のみでミックスした作品で、Spinnaの良さが大変光った作品です!!


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 Spinnaのパーソナルなセレクションが生きたシリーズである「The Basement Archive Sessions」の第3段にあたる作品で、ブラックミュージック界の大御所である「Quincy Jones」の作品でミックスをした作品になります。

 まず、この作品を紹介する前に、補足を一つ・・・

 SpinnaのMix作品といえば、Stevie Wonder関連の曲(カバーとかプロデュース曲)をこれでもかーってぐらい集めてミックスした「Wonder Wrote It」(Bobbitoと共作・写真右)が有名だと思います。
 アンダーグラウンド作品としてテープを2作発表し、のちにオフィシャルでコンピレーションを2枚リリースしたシリーズで、うまく説明できないですが、Stevie Wonderに対して「尊敬の念」がミックスに昇華されており、大変素晴らしい作品になります・・・
 詳細は別の機会に譲りますが、レコードマニアの誇りみたいのを感じる深い選曲性に加え、Stevieが広めた音楽観に対する「愛情」が感じられる素晴らしい作品で、Spinna(とBobbito)の志向性の高さが伺える作品だと思います。

 んで、今回の作品は・・・そのStevieを「Quincy」に置き換えた変えたといえば分かりやすい作品で、Quincy名義の作品や、プロデュースした作品を、時代を問わず、Spinnaの感性でミックスした作品で、Quincyに対しての「尊敬の念」がビシビシ伝わり、Quincy楽曲の良さをしっかりと伝えてくれます。
 もう、ジャケットからその心ゆきがビシビシ伝わるでしょ! Quincyといえばだれしもが思い付くアルバムである「The Dude」のアルバムジャケからサンプリング・・・センスもイイですよね!!


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 まず、選曲に関しては、Quincyの長い音楽活動をホローしつつ、Quincyの音楽観の一つである「スムース」さを上手く表現したミックスだと思います。

 Quincyの活動には・・・多岐過ぎるので「wiki」なんかを確認して欲しいのですが、1950年代(!)から活動をし、Jazzを基礎としつつも、映画音楽の製作などでプロデュース術を掌握し、有名な話ではマイケル・ジャクソンのプロデュースなど・・・時代を問わず、良質な「音楽」を発信し続けている人物だと思います。
 作品数に関しては・・・活動歴が長いだけあって、自身の作品、プロデュース曲を含めるとメチャクチャあり・・・その「大海原」を、Spinnaの感性で上手くまとめた・・・というのが骨子になります。

 私自身も、Q氏に関してはそんなには知識がないですが、60年代のJazz/RareGrooveっぽい映画音楽から始まり、写真に上げた「George Benson / Give Me The Night」のような70~80年代のDisco期の作品、そして、MJを始めとする80年代を彩ったポップスなど・・・かなり時代を超えた選曲をしており、旧譜が中心であるものの、写真左の少年時代のTevin Cambellがボーカルを取った「Tommrow」までプレイする幅の広さがあります。

 選曲に関しては、それらの各年代の曲を上手く混ぜつつ、Qさんの持つ「上品さを兼ね備えた質感」を上手く利用し、全体的にスムースな聞きごたえのあるミックスに仕上げており、Spinnaの腕が発揮されたミックスになっていると思います。
 曲順などを確認してると、ホント収録曲の時代がバラバラなのに、Spinnaの手腕の元、一つの世界観にまとまっているのが驚異的で、SpinnaがQ氏に対して、Q氏の作品をしっかりと理解した上で、尊敬の念を持ってミックスしていることがビシビシと伝わります・・・


 また、全体的なミックスについては、スムースにミックスしてるので、指摘できる点は少ないですが、要所要所でアイソレーター/エフェクター使いがあり、House/Garage的なフィーリングで躍動感のあるミックスをする部分が多く、上記の選曲性を高め、Q氏のグルーブを上手くプレイしています。
 また、こういうプレイを聞いてるとSpinnaがHouse界からも信頼されているのが分かりますが・・・要所要所でHipHopライクな2枚使いもあったりし、Spinnaらしいジャンルを超越したミックス観が発揮されている点も見逃せませんよ!!


 んなわけで、Q氏に対する尊敬の念がビシビシ感じられるミックスで、Spinnaの手腕の高さが感じられる1枚です!!
 特に、Q氏の「スムースさ」がしっかりと表現され、チルしたいときなんかにはお勧めの1枚です・・・アンダーグラウンド作品なので、遭遇率は低いですが、中古屋でマメに掘ってると遭遇しますので、期になる方はチェックしてくださいね~♪



<Release Date>
Artists / Title : DJ Spinna 「The Basement Archive Sessions Vol.3 - Tribute to the Q (Pt.1)」
Genre : Jazz、Funk、Soul、RareGroove、DanceClassics、Garage、R&B
Release : 2005年
Lebel : Tube Records BD1005

Notice : トラックリストについて
 この作品も、CDには曲名のみしか記載がありませんが、販売店系のサイトを見ると、アーティスト名が書いてあるトラックリストが掲載されてます。
 参考に、我らのユニオンでは「こんな感じ」になってますので、ご参照ください・・・

Notice : 続編について
 この「Q様ミックス」は、シリーズの第5段で続編があります。次のリンクを参照してくださいね。

 「The Basement Archive Sessions Vol.5 - Tribute to the Q (Pt.2) 」






<編集情報> 2010年1月7日
分け合って、大幅な編集をしました~




Masanori Ikeda 「New Balearic House」
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 今年の前半でリリースされ、話題になった一枚をご紹介です。 
 Houseが好きな方にはもちろん、HipHopリスナーにもアイデア部分でお勧めできます。


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 DJの池田正典さんは、今までは「Mansfield」として、小西さん周りで活動していた方で、Brazilとかの旧譜をかけていたorganっぽい感じのする方と認識していました。
 ただ、これが出た時、かなり面喰いました・・・だって一筋縄にはいかないHouseなんですから!!

 まあ、MansfieldとしてはBreakBeats的な楽曲も多かったり、池田さんの名物ミックスシリーズ「Spin Out」(写真右、レアなプロモテープ版!)でも割と跳ねたミックスをしてたり・・・、そして2004年に発刊された「Double Standard」では、氏のセレクションが旧譜よりも新譜(ElectroとかHouseとか)の方に重点がおかれ、「2003年はDJを始めて、新譜だけでDJをした」とのことだったので、突然こんなスゲーHouseのミックスCDを出してもおかしくはないかなと思います。 
 実際に氏のDJ活動の変遷を追ってないので、あれですが、趣向がちょっと変わったんでしょう・・・某DJのように、こっちの方が儲けられる・・・な感じではないと思います。

 そして、この作品を聞いて、氏のDJとしての力量やセンス、アイデアが凄い・・・と唸ってしまい、いま注目しているDJになりました・・・です。


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 では、実際の作品の紹介の前に、ちょっと前振りな説明をしたいと思います。

 パッと聞くと「Chill感のあるProgressive House」のミックス作品・・・なのですが、ミックスされている楽曲には「ある工夫」がなされており、それがこの作品の「肝」になってきます。

 ある工夫というのは、この作品に収録されている楽曲は、ジャンルでいくと「Trance」の曲が中心で、本来はもっとBPMが早い元曲を、ターンテーブルでピッチを極端に落としてプレイしてます!!
 そうすることで、パキパキでピッチの速いTranceが遅くなるわけですが・・・コレが意外な雰囲気になり、ボトムがしっかりとあるHouseっぽい音になります。

 つまり、通常はBPM140程度のTranceの曲を、BPM120前後まで落として、Balearicな雰囲気の踊りやすい&リスニングしやすいHouseに再構築する・・・という、そんなの思いつかないだろ!という技法で作られています!!

 以下で詳しくご紹介します・・・


 まず、この作品なり、上記の技法&聞かせ方は、突然できたわけではなく、実験活動があって初めて成立したと思われます。

 いつ頃から、この方法論を使用したかはわからないですが、有名なのは恵比寿「Liquid Loft」で開催していた「Tokyo Balearic」というイベント(上記フライヤー)がポイントだと思います。
 なにが出発点なのかはわからないですが、資料によると「Tranceにもいいレコードがあり、それをピッチダウンしたら面白いんじゃないか」というのがあったようですね・・・


 トランスって派手でメロディーライクな浮もの、ピッチの速いビートをメインにしているので、個人的な志向もありますが、長時間聴くというよりも、短時間でパッと盛り上げる的な趣向があると思います・・・それこそトランスのパーティーで、DJが1時間ぐらいで交代するのはコレが理由じゃないかと思います。
 別に悪いわけではないですが、Houseの現場を愛してる側からいうと、長時間踊り続ける「気持ちよさ」と、踊り続けた後に訪れる「喜び」が体感できないのかな~(あんまりトランスのパーティーに行ったことがないので確認できないですが・・・)と思ってしまいます。
 特に、ピッチが速すぎると、House的な「音に体を委ねる」踊り方はできないっすからね・・・ 
 ただ、トランスの浮ものなりメロディーラインには結構同調できたりするのもあるので(さすがにavex的なのはきついですが)、嫌いにもなれなかったりします(^^;)

 それで、BPM140前後のTranceの楽曲BPM120前後にピッチダウンしてプレーすることで、Houseラインの流れにし、Tranceのメロディー的なところを利用していく・・・ってのが出発点じゃないかと思います。

 確かに、ピッチダウンなり、ピッチアップをして、曲の印象がガランと変わり、ピッチを上げ(下げ)した方が、本来の曲よりも好きになったりするので、アウトではない考え方だとおもいますが・・・「下げる」ってことはなかなか思いつかないですよ・・・ 
 この範囲のことにおいてでは、個人的にはMUROさんが「Jaki Graham / Heaven」をピッチアップでかけていて、元曲は地味な印象しかなかったのに、ピッチを上げただけで、こういう風になるのか・・・と痛感され、結構ピッチはいじる方になりましたが、下げるって行為はほとんどしないですよ・・・だって原曲が崩れることが多いんですもん! 
 この点は本当に勇気のいる行為で、DJという音楽家にしか出来ない行為かな~と思います!!


 んで、BPMが早いはずのトランスの曲を実際に落としてみると・・・普通なら浮もののメロディーが平坦になってしまったり、曲が崩れたりするところが、この作品の場合は・・・メロディーがレイドバックした感じになり、聞いてると・・・「あれ、なんかいいぞ・・・」みたいな心地よさがあります。
 まさに、タイトルのとおり「Balearic」に「なってしまった」んでしょうね・・・もはやタイトルの「Tokyo Balearic」という音楽スタイルになってしまいました!!

 きっとこの辺りは偶然の副産物じゃないかと思いますが、こういった発見を行う、発見を見逃さないことこそ重要だと思います。


 ちなみにBalearic(バレアリック)の説明もちょっとしておきましょう・・・・

 大雑把にいえば「ダウンテンポでチル感があるダンスミュージック」ってところで、いまや観光地化してしまったイビザがあるスペイン・バレアリック諸島で80年代末に生まれた音楽ジャンル(?)です。
 意味合い的には、音楽ジャンルと言うよりも、Larry Levanにおける「Garage」のように、一種の「音楽の聴き方」と言った方が正確で、自然に恵まれた環境が生み出す「心地よいメロディー」が、現代的なHouseやTechnoのビートと融合した感じの曲を指すかな~と思います。
 う~ん、フィーリングとかグルーブの問題なので、なかなか説明しづらいですが、心の解放を引き起こすチル感がある音楽ジャンルって言えばいんですかね~(^^;)


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 そんなわけで、この「Tokyo Balearic」というスタイルは、出だしでチラッと触れたパーティーの開催を通して、更に進化していったようです。

 特にこのクラブでの実験活動においては以下の点が重要になります。
 

 まず、この「Tokyo Balearic」というパーティーにおいては、池田さん以上に重要人物がいます・・・誰かというと「DJ Marbo」さんです!!
 個人的には、Marboさんが絡んでたことを知り、私の中で「Balearic」の意味が貫通しました!!

 Marboさんのことをチラッと触れておくと、あの「DJ Harvey」の同志として、80年代末のから活動をしているお方で、当時の「Balearicの意味」をしっかりと知っているお方なんですね!!
 まあ、BalearicとHarveyは一直線では結ばれていないですが、UKのDance Music(Club Music)の流れにおいては、Balearicの考え方(いいものだったらなんでもOKとか)が、Harveyの選曲やプレイが影響を受けている・・・と私は考えているので、その真横にいたMarboさんも同じ感性があると思います。
 つまり、Balearicが本来持つ「オープンマインド」の感覚を、UKでの活動(=Harvyとの活動)を通して、肉体的に知ってるお方だと思います・・・

 ちなみに、池田さんも90年代初期はUKに住んでおられ、Harveyとかと接点があったのかな~とも思います??


 あと、もう一個重要なのは「音にこだわってる」点で、これもマニア泣かせです・・・

 Tokyo Balearicでは、通常の音楽再生が必要としない「ピッチダウン」のプレイが当たり前なので、それに耐えうる機材が必要になりますよね・・・

 その限りのおいて、定番のテクニクスはピッチを下げると音が安定しないそうで、このパーティーでは市場では不人気なタンテで、場合によっては投げ売りされてる「Vestax PDT 6000」という機種を使ってるそうです。
 この機種だと、ピッチ幅が広かったり、ピッチを下げても安定的に再生が出来るそうで・・・実際のプレイでは更に改造をして使ってるそうですよ・・・中古屋で売られてても誰も買わない機種なのに、こういった意味があって「あえて」使ってる辺りがフレッシュですね!!


   ↓訂正(2010年10月28日)

 その限りにおいて、定番のテクニクスはピッチを下げると音が安定しないそうで、このパーティーではVestax社が作ったあまり知られていないターンテーブル「Vestax PDT 6000」という機種を使用しているそうです。
 この機種は、当時のベスタ社長企画の世界限定100台の高音質DJターンテーブルだそうで、ピッチ幅が広い(+-13%)ので、ピッチダウンをしても大丈夫だそうです・・・テクニクスがスタンダードな業界において、自分たちの拘りを出している辺りは素敵ですね!!
 ただ、音質向上の為、改造をしたり、カードリッジの針圧を1g(!)でプレイしたりするので、扱いが非常に難しいようです・・・

 また、実際にプレイされる「音」もメチャクチャこだわってるようで、ミキサーはUREIを改造したモデルに、ハイエンドなアンプとスピーカーを独自にくみ上げ、中低域を増幅し、高域をできる限りカットをすることで、ボトムを増やし、House的な音に近付けたようです・・・
 詳しくは、上の方で貼ったフライヤー裏の説明文か、そのフライヤーの内容を転記したMarboさんのブログで確認してね・・・こだわりがハンパないっす!!

 自分も音響的なところはそんなに詳しくはないですが、クラブで普段踊ってる立場とすると、音響がいい方が踊りやすい・・・というか、悪いと気になって踊れないので、こういう努力をしてる点も感動で、ダンスミュージックとしてしっかりと考えられてるんだな~と痛感しました!!


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 まあ~、必要以上に長い説明になりましたね・・・すみませんね(^^;)

 以上が、この作品を楽しむ上での予備情報になりますが・・・そんなことを知らなくっても感じられる「不思議な気持ちよさ」が素晴らしい作品になっています!!
 んでは、実際の作品の紹介に行ってみましょう~♪

 
 まず、作品の帯とかにはキャッチコピーで「BPM120のトランシー・ハウス」と記載があるように、他のハウスの形容詞(deepとか、Progressiveとか)にない世界が繰り広げられています。
 あえて形容するのであれば、もう「Tokyo Balearic」としか言いようがないジャンルで、聞いてると大変気持ちよい作品に仕上がっています。

 肝心の楽曲は、馴染みのないTranceの曲がメインなので、知らない曲が大半なのですが、BPMを落とすことで不思議な気持ち良さがあるHouseになっており・・・何も知らなくっても気持ち良くさせてくれます。
 4つ打ち本来の心地よさが感じられ、まるで母体の中で赤ちゃんが感じてる母親の心臓の音・・・みたいなビートの刻みが感じられるHouseになっており、ホント不思議な気持ち良さです・・・


 一応、このブログは「マニア印」がトレードマークなので、ピッチを落とすとどんな感じになるかを指摘しておきましょう・・・

『Guy J / Amsterdam』(原曲)
    ↓

『Guy J / Amsterdam』(本作品でのピッチダウンバージョン)

 それぞれ、適当に検索をして見つけた某サイトに繋がりますので、適当に聞いて聴き比べてみてください・・・その曲の同じ場所を再生してないので分かりづらいですが・・・同じ曲だとは思えないでしょ!!
 一応、この作品の1曲目の曲(上の12inchの左)になり、原曲はバリバリの欧州Tranceですが、池田さんのミックスにかかると、気持ちいいHouseになってるのがビックリですね!!

 全ての曲をチェックしてないのでアレですが、雰囲気的には、例示で張ったピッチダウンバージョンの曲の雰囲気が続き、長く聞いてるとホント気持ちよくなりますね・・・


 そしてDJミックスに関しては、音質を考慮してアナログ一発録りのようで、割とスマートなミックスをしており、音のグルーブにただ身を任せるだけのような・・・装飾が無いDJミックスが素晴らしいですね!!
 Houseでありがちなアイソレーターとかエフェクターは音質が悪くなるのでクラブプレイでは使用していない(!)らしいのですが、この作品でも、ピッチを落とした「その曲」の良さだけを純粋に引き出すセットの元、気持ちいいグルーブをDJミックスにありがちな装飾を全くせずに、ひたすらプレイしている辺りは、この気持ちいいグルーブを更に増幅させる効果があると思います(^0^)

 この辺は、きっと「クラブ」を知ってないと出来ないプレーで、盛り上げる選曲と言うよりも「踊らせる選曲」に近い感じで、個人的にはJoe Claussellがプレイしてる感じに似てますね・・・
 クラブであれば、目をつぶって、ひたすら音の波に体を委ねるように踊る・・・みたいな感じもあり、気持ちよさ以上にダンスミュージックとして成立させてる点もポイントですね!!


 あと、作品においては、キーワードである「Balearic感」を出すため、全編に「波の音」がSEとしてミックスされている部分があります。
 こっちのSE使いの方が、普段のDJで使用する人の方が少ないのですが、これがメチャクチャイイですね!!

 まるで月の光が照らす夜の浜辺で、波を見つめながら・・・ただ鳴っている波の音を聞いてる・・・みたいな・・・そんな気持ち良さがあり、このSEは最高によいです!!
 また、個人的には、エバのエンディング映像みたいな感じ(月の光が差し込む海の中で漂ってる・・・)もして、気持ちいいっすね・・・







 馬鹿みたく長い説明になりましたが、この作品はコレだけ語るところがあり、聞けば聞くほど虜になる・・・そんな作品だと思います。
 
 普通に聞いても気持ちイイわけですが、作品が成立してる背景なんかを理解すると、DJカルチャーの素晴らしさが如実に表れた作品になっており、是非ジャンル外の方に聞いてもらいたい作品だと思います。


 特に、この作品とは縁遠いであろう「HipHopのリスナー」には是非聞いてもらいたい作品だと思います!!

 この作品で提示された「ピッチを落とす」って行為は、House界においては明らかに本流でなく、それこそ「Wild Pitchスタイル」や「Progressive」など、ピッチが速くなったり、音色が派手に・攻撃的になったりする歴史がある中で、ある意味「逆行」的な手段を選んでいて・・・その点は興味深いですよね。 
 でも、それってHipHop的な考え方だと、45回転の7inchを33回転で再生(33→45も同じ意)しちゃうことと同じですよね・・・

 そう、これはまさに「価値観の逆転」であり、HouseなりHipHopなりで絶対に忘れてはいけない姿勢だと思います。

 事実、価値観の逆転的なことでHouseやHipHopが進化した部分は大きいはずで、その中では、技術面・金銭面でのアドバンテージをいかに「アイデア」で補うか・・・という部分が立脚点になると思います。
 その限りにおいては、マスな価値観を覆す行為・行動は恐れてはいけないと思います!!

 自分は、曲を作ったり、DJしたり、対外的に音楽を通して「活動」は行っていないですが、このCDを聞いて、改めてこのことの重要性に気付きました。 
 ぜひ、クリエーターの皆さん、DJの皆さん、そしてHipHopファンの皆さん・・・こういった気持ちを忘れることなく進んでいきましょう!!


 最後は親父の小言になりましたが、興味があったら聞いてみてくださいね~♪






<Release Date>
Artists / Title : Masanori Ikeda 「New Balearic House」
Genre : BalearicHouse
Release : 2008
Lebel : Flower Records FLRC-057





ps 今日は、仕事の付き合いで、普段はいかない横浜に行き、帰りにレコード屋を数件除きましたが、久しぶりに行ったので、いい感じに在庫が変わり、爆釣&お買い得でした(^0^) テープも結構買えたので、そのうち紹介します~ でも、いつ聴けるんだろうww




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<編集情報>2009年1月26日
読みづらかったので、改行&強調を行いました。


<編集情報>2010年9月14日
勢い余って、気合の大改造をしてみました・・・長い文章だこと・・・(^^;)




<編集情報>2010年10月26日、28日

なんと、この作品の首謀者(?)である「DJ Marbo」氏から、氏のブログで紹介を頂き、同時に文章の訂正(Vestax PDT6000について)を頂きました!!

また、Marbo氏の関係者(?)である「Sendai Balearic」さんのブログでも紹介を頂き、PDTに関するもっと細かい情報もアップされていたので、訂正個所に斜線を引き、文章の訂正を行いました。

あと、Marboさんのブログで、このパーティーの詳細記事(転載)がありましたので、リンクだけ貼っておきます。
• 1st & 2nd Tokyo Balearic Party @Liquid Loft on 22 Sep 2007 (10/27)

情報を頂き、ありがとうございます!!



DJ Jazzy Jeff 「The Live」
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 今夜は、直球勝負のHipHopのLive Mix!! これは首に来ますよ~

 昨年リリースされたミックスCDで、Manhattanが激プッシュ&ジャケットデザインが日本人作成とあって、Manhattanがかなり企画を噛んでると思われる作品で、なんとあの「Jazzy Jeff」のクラブでのメチャクチャドープなDJプレイを2CD(=150分ぐらい!!)で収録してる・・・という、鬼ドープな作品です!!
 

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 まず、Jazzy Jeffの説明はいいですよね・・・皆さん、知ってるでしょ!!

 DJ Jazzy Jeff & Fresh Prienceとしての活動や、A Touch of Jazzとしての活動など、あまたのDJ・アーティスト活動で、HipHop、およびNew Soulなどに影響を及ぼした重要人物ですね! 
 また、スクラッチの技術を80年代後半にさらに拡大し、影響を広めた点も大きく、彼のスクラッチを聞いて、DJ(スクラッチ)を始めたって方は多いかと思います(^0^)


 そんな氏が、おそらく地元のフィラデルフィアあたりのクラブでライブ録音したのが本作です!!

 一般的には「Summer Time」の印象が強いかもしれないですが、DJプレイもドープとして有名で、日本にも何度か来ており、生粋のパーティーロッカーとしても有名ですね(^0^)
 
 この作品は恐らく、録音をとることを前提にクラブプレーしたのではなく、通常の営業活動(?)を録音したとあって、ライブ感がバリバリ&クラブクラシックスの連打で、凄いことになっており、彼のDJスキルの高さが分かる作品になっています。
 まあCDが2枚で2時間半程度なので、クラブにおける「ゲストDJ」といった感じもしますが、ポテンシャルの高さが全然違います!!

 ライブ実況録音的な作品は、探せば結構ありますが、個人的にはコレが一番ベストな出来で・・・いつも聞きながら首を振ってます!!
 また、この録音を聞いてる限りだと、観客込みで「アメリカ」ってやっぱり凄いな~と思ったりもし、HipHopジャンキーなら必聴な一枚です!!


 んでは、作品の紹介に行きましょう~♪


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 まずこの作品においては、Jeff氏のDJのことを説明する前に特筆すべき点があります・・・

 この作品(この録音)では、サイドMCを・・・なんと、あの「Mad Skillz」が担当してます!!

 いや~、名前を聞いただけで、90年代中期にHipHopを聞いてた方は、結構来るんじゃないですか? 
 CDにはまったく記載がないですが、聞いた瞬間「え~まだ活動してたの・・・」といった驚きと「人選の渋さ」にはとりあえずヤラれました(^^;)

 そして、Skillz氏のサイドMCを聴いてみると・・・スゲー良すぎです!! 

 サイドMCの良さって明確な基準がないですが、パーティーを盛り上げることに関しては、Skillz氏のスキルは凄すぎです!!
 Jeff氏のDJを聞きながら、マイクを握って煽っていくわけですが、煽り方も必ず定番は踏んでくれる感じで、観客としてはメチャクチャ乗りやすいし、Jeff氏との息の合い方が半端じゃないです!! 
 また、MCでしゃべってることの全ては聞き取れないですが、結構粋なことも言っていて、凄くイイですね(^0^)

 あと、Skillz氏自身がJeffの選曲を楽しみながらMCしてる姿勢がいいですね!!

 自分の好きな曲がかかれば、煽りながらもついついラップしちゃうみたいな・・・感じで、私もクラブなどで、好きな曲がかかると、好きなラインは叫んじゃう人なので、Skillz氏の気持ちが分かるので、大変好感がもてます! 
 聴いてると「Big Daddy Kane / Raw」なんか、ほとんどラインをラップしててHipHopが好きなんでしょうね・・・その気持ち、メチャクチャ分かります(^0^)

 サイドMCって、HipHopが生まれたときからDJの横に必ずいた存在なわけで、やっぱりHipHopの血が通った音楽には、絶対必要なんだな・・・と痛感しました。
 作品においては、絶対必要な「スパイス」になっており、先に紹介してみました・・・


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 では、主役のJeff氏のDJについて紹介したいと思います・・・

 時期的にはリリースした2007年ぐらいの録音のようで、恐らくセラート&エフェクターを使ってDJをしているようです。
 アナログでないのがちょっと残念ですが、セラートでしか出来ない「超ハイプ」なプレイの連続で悶絶必死です!!

 流れ的には結構ラフな「営業セット」ってところですが、選曲の幅の広さと、テンションの上げ方、観客の盛り上げ方・・・など、どれもとっても素晴らしいです!!
 

 特にメインとなる「HipHop」は最高で、首を振りまくりですね(^0^)

 HipHopはかなり多く選曲してますが、写真に上げた「Marc Ronson / Ooh Wee」や「MOP / Ante Up(Remix)」などの比較的最近の曲や、「Naughty By Nature / OPP」や「Black Sheep / The Choice is Yours」のようなHipHopクラシックの連発で、Skillz氏のサイドMCの良さが相まって、とんでもない世界になっています!!

 選曲やDJは、とにかく「勢い」重視のプレーで、DJミックスが生み出すグルーブみたいな小細工は全く無視で、とにかく曲をバシバシぶち込む感じの選曲で、これは上がりますよ!!
 もう、現場で相当鍛えたなって感じのプレイで、同アーティスト繋ぎや、イントロ2枚使いで焦らしながら本編で爆発みたいなプレイだったり・・・これで盛り上がらない訳が無いです!!
 特に、同アーティスト繋ぎにおける「Dr DREメドレー」がヤバくって、観客も当然盛り上がってますが、聴いてるこっちも上がります・・・適度に2枚使いで煽りつつ、フックで大爆発してますね(^0^)

 また、Skillz氏のMCがメチャクチャやばく、これを聞いて盛り上がらないヤツはいないでしょ!!
 プレイされてる曲で、盛り上がるラインはマイクを使って叫んだり、率先してコール&レスポンスをしたり・・・サイドMCの鏡みたいなマイク使いです!!


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 また、作品をしっかりと聴いてると「おおっ」と反応させてくれるも多く、流石の一言です・・・DJとしての基礎体力の高さが違いすぎます!!

 簡単なところだと「ネタ繋ぎ」なんですが、例えば「Michael Wycoff / Looking Up To You」からネタ曲の「Zhane / Hey Mr DJ」にサクッと繋いでいますね・・・割と序盤でSoul/ダンクラのクラシック選曲の時にプレイしており、ベタな繋ぎではありますが、こういうのは上がりますね(^0^)
 ただ、上手いな~と思うのが、Zhaneをプレイしてるときに、サイドMCのSkillz氏が「Ledys , Sing a Song!!」って煽ってて、こういった細かい配慮(?)はクラブプレーでは大切ですよね!!


 あと、Jazzy Jeffと言えば「スクラッチ」でしょう・・・メチャクチャドープな擦り&2枚使いが炸裂していますよ!!

 大半の曲で軽く擦ったりもしてるんですが、プレイにおいては「擦り&2枚使いを大きく披露する曲」も多く、これはぶっ飛ばされますね!!
 個人的には、2枚使いクラシックとして名高い「LL Cool J / Rock The Bells」での2枚使いがヤバ過ぎ・・・Q-Bert級の技巧は無いですが、オールドスクールな感じの豪快さがありつつも、2枚使いだけで徐々にグルーブを引っ張っていき、最後の方で「Bells~!」の擦りで爆発させる辺りは、定番な感じではありますが、ヤラれます!!
 コレ以外にも「Herman Kelly & Life / Dance to the Drummers Beats」なんかのブレイククラシックも擦っててカッコいい・・・こういうの聴いちゃうと、2枚使いとかの練習をしたくなりますね(^0^)


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 んで、今度は選曲面の話をしましょう・・・

 HipHopが中心にはなるんですが、クラブでのプレーなので、色んな人が来ているので、みんなが楽しめるべくメチャクチャ幅広い選曲になっており・・・かなりヤラれる選曲もあり勉強になります!!

 例えば、HipHop以外だと、DanceClassicsやSoulなどのオールドスクール選曲は目立ち、特にDisc1では炸裂してますね・・・

 例えば、ダンクラ系だと、「Prince / I Wanna Be Your Lover」のカッコいいイントロブレイクを鳴らした後に、スクラッチカットインで「Patrice Rushen / Forget Me Nuts」に気持ちよく繋ぎ・・・あくまでもHipHopなミックスでプレイしていますが、メチャクチャカッコいいっすね!!
 また「MFSB / Love is the Message」では、前のブレイク系の曲の上でMFSBをスクラッチで煽りながら、Skillz氏もマイクで煽り、徐々に盛り上げながら一気にMFSBに繋げて大爆発!!って感じでミックスの上手さもあるし、結構渋い曲もプレイしてて、個人的には「Michael Jackson / PYT」にはヤラれました!!

 ホント、プレイの仕方が素敵で、あくまでもHipHopとしてプレイしてる辺りが流石で・・・ホント現場でプレイし続けてるんだろうな~と思わせるルーティンに感服です!!


 ただ、これで終わらないのが「Jazzy Jeff」です・・・「それをプレイするの!」って曲もあり、ヤラれます・・・

 個人的には、Disc2のHipHopミックスの流れの最後で、なんと「Nirvana / Smells Like Teen Sprit」をプレイし、フロアーを爆発させてます!!
 一時期、ロックとのマッシュアップミックスがあったので、ちょっとはHipHopシーンでも普及してるかもしれないですが、コレはプレイしないでしょ・・・それも「House of Pain / Jump Around」から繋いでいくんですよ!!

 こういう選曲を聞いちゃうと、アメリカのベテランの引き出しの多さにはかなわないですよね・・・多分、アメリカで90年代を過ごした若者であれば、白人でも黒人でも・・・人種を問わず「Nirvanaの洗礼(?)」みたいのを受けてて、誰でも知ってる曲だからプレイしてるんだと思うんですが、現場のセットでプレイするのには勇気がいるでしょ!!
 それを簡単にプレイし、かつトランスフォーマーをかましたり、エフェクトをかけたり・・・し、あくまでもHipHopとしてプレイしてるのが素晴らしすぎで、首振りまくりですね(^0^)

 ちなみに、Side1ではWhite Stripersをプレイしており、結構グランジ・ロックが好きなんですかね??


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 そして、最後になりますが、この作品を聞いてて「アメリカって凄いな~」と思った流れがあります。

 何かというと、曲によって観客が「大合唱」をしてるんですよね!!

 例えば、個人的にもクラシックな「Michael Jackson / Billie Jean」では、鬼カッコいいイントロブレイクでの2枚使いから、本編に進み、Skillz氏の煽りも相まって、サビでは観客みんなで「びりじ~ん、ば、まいら~ぶ!!」と大合唱してます・・・も~、タマらんっすね!!
 
 日本だと、日本語の曲でも大合唱ってあんまりないですよね・・・私はそうでもないですが、ココまで豪快に歌ってくれるのはDJ冥利に尽きるでしょうね!!
 Billie Jean以外にも、HipHopのフック系は殆ど歌ってるし、渋いところだと「Eurythmics /Sweet Dreams」なんかの80'sものも完璧に歌ってて・・・イイですね~♪

 やっぱりアメリカって、自分が好きなことであれば正直に「声を上げる」って文化が根付いてるんでしょうね・・・そういう点は羨ましいですよね~
 いつだか、MUROさんも「クラブで大合唱するまで精進します」みたいなことを言ってましたが、日本だとDJがパワープレイして、お客さんに曲を根付かせないと歌ってくれないことが多いのに、この作品のように、お客さんがいとも簡単に騒いでくれる環境って・・・素晴らしいと思います。
 
 まあ、日本だと英語の曲だと「言葉の壁」があったり、ラジオとかで普通にかかってないや、日本人気質で恥ずかしがっちゃたりする・・・・・・などの原因があるとも思いますが、もっとお客さんが歌ってくれるようにしたいですよね・・・

 ちなみに、Jeff氏のBillie Jeanの2枚使いが超カッコいいこともあり、オリの12inchを2枚買い、いわゆる「大人のやや高額盤2枚使い」を半年に一回ぐらいしてます(^^;)
 


 
 最後にちょっとまとめましょう・・・

 この作品は、Jazzy Jeffという素晴らしいHipHopDJの個性とテクニックを、Mad SkillzによるサイドMCで更に盛り上げつつ・・・その盛り上げにつられた観客たちが更に盛り上げていき・・・更にJeff氏のプレイを加速させる・・・みたいな相乗効果があり、DJとMCと観客による総合芸術みたいな素晴らしい作品だと思います。
 Jazzy JeffのDJだけがあってもダメだし、Mad SkillzのMCだけあってもダメだし・・・もちろん、観客の盛り上がりだけがあっても成立しない作品だと思います!!

 そう、この作品こそ「HipHop」なんですよ・・・考えてみればHipHopって、生まれた時点で「パーティーミュージック」が基礎になってるわけで、そこにはパーティーという場所で、DJとMCと観客が存在して初めて成立した音楽なわけで・・・個人的には「HipHopの理想郷」みたいな作品だと思いました(^0^)
 私もそうですが、この現場に行けたら・・・何回か「立ち失神」をしちゃいそうなぐらいヤバい作品ですね!!


 中古では結構見かけることが多い作品ですが、HipHopが好きな方なら間違えない作品ですよ!!
 車を運転してるときに聴いてたら、最初は聴いてるだけでも・・・段々とテンションを持ってかれ、気づいたらフックとかを叫びながら運転しちゃう・・・そんな作品なので、是非聞いてみてくださいね~♪
 



<Release Date>
Artists / Title : DJ Jazzy Jeff 「The Live」
Genre : HipHop,BreakBeats,DanceClassics,80'sPop,Rock
Release : 2007年8月
Lebel : Tube Records(US) SS-14



<編集情報>2009年1月26日
読みづらかったので、改行&強調をしました。



<編集情報>2010年9月17日
勢いで大工事をしてみました・・・もうちょっと魅力的に書きたかったな~(^^;)




V.A 「Sounds Of Blackness 10th Anniversary - Special Edition - 」
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 またミックスCDではないですが、ロフトスタイルのような、ノーミックスだけど、ちゃんと考えて選曲しているんだろうな~的なCDで、かつ「みんなの思い」が詰まった素晴らしい作品になっています(^0^)
 市場では全く評価されていませんが、個人的な「思い込み」がメチャクチャあるので、鬼プッシュしますよ!!!


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 タイトルでお分かりの通り、昨年末に惜しくも閉店された渋谷の中古レコードショップ「Sounds Of Blackness(以下ブラックネス)」のCDで、開店10周年を記念して(実際は11周年だった??)開かれたパーティー(2007/09/23 Harlem)で配布されたノベルティーCDです。

 ブラックネスといえば、MUROさんのお店「Savage!」と同じビルの3FにあったBlack系の有名中古レコード店で、渋谷のレコード文化を確実に支えていたレコード店として有名だと思います。

 お店はそんなには広くは無いですが、日当たりの良い店内にオーナーの関さんがセレクトしたレコードが緑色のレコード棚に並べられており、SoulやRareGrooveのようなLPものや、DanceClassicsやGarage、HipHopやR&Bなどの12inchがメインに販売していました。
 個人的にはダンクラ・Garage系のレコードで、定番なんだけど、意外と探さないと見つからないレコードが、良心的な価格で必ず置いている・・・位置づけで利用してて、閉店前の1,2年は、社会人になったことで、多少の財力と、レコード知識が増えたことで、欲しいと思ったレコードが出たら必ず寄って、購入をしていたので、大変お世話になっていました m(_ _)m

 欲しいものが「ちゃんと揃ってる」レコード屋さんってなかなかなく、ブラックネスのようなお店って結構貴重だったと思います・・・

 今でも生き残ってるレコ屋であれば「Next Records」みたいなお店ですかね・・・あそこはチト高いのが痛いですが、欲しいタイトルがすぐ買えるっていうのは頼もしい存在なわけで、何度も足を運びたくなります。
 正直いうと、ブラックネスは新入荷のスピードがそんなに早くない(ユニオンとかと比べちゃうとですが)ので、週一とかで行く必要はないのですが、在庫の頼もしさから月一回は必ず行きたくなる感じのレコード屋さんで、行けばなんか買ってる・・・みたいなレコード屋さんだったと思います。


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 そんな素敵なお店の記念CDなので、出来は素晴らしいことになっています!!

 このCDは上記した通り、ノーミックスなんですが、ちょっと面白い選曲&ミックス方法になってます。

 この作品では、ブラックネスでお世話になったと思われる「各界の著名DJ・アーティスト」が「押しの1曲」をセレクトし、ノーミックスのコンピ形式で収録しています。
 恐らく、曲順はオーナーの関さんが選んだのかな~と個人的には妄想してますが、どの選者ともダンクラ/Garageっぽい選曲をしてて、まさにロフトスタイルなダンクラミックスになっています。

 選者には、Makiさん、Taikiさん、Kangoさんなどのモロ渋谷人脈的なところを中心に、あのDJ Spinnaゴスペラーズの村上氏も名を連ねており、ブラックネスの人脈の豊かさが分かり、お客さんに支えられたお店なんだな~と痛感させられます。 
 各人の選曲はどういう意図で選曲されたかは分かりませんが、きっとブラックネスで出会った曲・購入した曲なんでしょうね・・・恩返ししてるみたいで心が温まります(^0^)
 でも、なんでMUROさんが入ってないのかな・・・かなり買ってたって話を聞いたことあるけどな・・・

 んで、実際の収録曲は、定番があったり、マニアックな曲があったり・・・結構良いバランスの選曲になってると思います。

 一曲目では村上さんセレクトの「Dayton / The Sound of Music」がプレイされたり、最後の方ではKashiセレクトの「Fonda Rae / Over Like A Fat Rat」がプレイしてて・・・これらの曲はいつ聞いてもイイですね(^0^)
 また、渋いところだと、Spinnaが「Machine / Is It Love」をセレクトしたり、Grooveman Spotが「Wood Brass and Stell / Funkanova」をセレクトしたり・・・結構勉強になった曲もありました。


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 まあ、割と定番曲も多いので、トラックリストだけ見てると普通に見えちゃいますが・・・この作品の面白いところは「何か特別なグルーブ」が流れていると感じます!!

 特に面白く感じたのが、この作品ではそれぞれの楽曲を頭から最後まで収録していて、普段DJミックスを聞いてる立場からすると、普段は聞けない部分も聞けるので、その曲が持つ本来の良さをダイレクトに引き延ばしている良さがあり、それがこの作品の「肝」になってると思います。

 例えば、個人的にはDJ Kaoriセレクトの「Deniece Williams / Free」は個人的にはヤレました・・・
 ド定番な曲ですが、普通のDJミックスでは全部は聞かないことが多く、久しぶりに頭から最後まで聞いてみると・・・メチャクチャイイんですよね!!
 とにかく、Freeの優しいグルーブを大切にしてる感じで、音源もアナログから収録(プチノイズが聴ける)してることもあり、普通に聞くよりも良く聞こえます!!


 また、DJミックスはしてないですが、選曲の順番などはしっかりと考えられているようで・・・選曲の流れで収録曲を良くしている感じもあります。

 全体的にミッド~スローテンポの曲で、アーバンなテイストがある曲が選ばれていますが、序盤は割とアップな曲を選びつつ、後半に行くに従ってスローテンポな曲にしていくのですが、その選曲の流れが絶妙で、どの収録曲も綺麗に光っている印象が有ります。

 選曲の流れってほんと大切で、音楽の流れ(=グルーブ)が生きているミックスなので、普通に聞くよりもイイんですよね・・・
 個人的には、Makiさんがセレクトした「The Blow Monkeys / Digging Your Scence」がヤラれて、「Endgames / Ecatasy」のアーバンな流れを受けつつ、印象的なイントロがメチャクチャ発揮され、一気にグルーブを引っ張っちゃう選曲にはヤラレました!!


 一言で言うと「ロフトミックス」なんだと思いますが、HipHop気質な感じもあり、かなり素晴らしいミックスになっていますよ!!


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 そして、最後に個人的な話になりますが、私はこのCDを配布したパーティーは行ってないんですよね・・・正確に説明すると、行こうとは思ってたのですが、出張かなんかで行けなかったんですね(--;)
 それで、なんで持ってるかというと、パーティー終了後に、お店でレコードを買ったオマケに貰えたんですね・・・

 ちょっと個人的な思い出なんですが、閉店前は自分のレコード趣味がダンクラに傾いたこともあり、結構ブラックネスで買っていました(^0^)
 ただ、不思議なのが、なぜかタイミング的にオーナーの関さんの前では買えず、バイトのちょっとギャルの入ったお姉ちゃん(あんまり可愛くはなかったけど、凄い性格が良さそうな娘でした)がいる時に買うことが多く、このCDを貰ったときも、「いつも買ってくださってるので・・・」ということで、満面のスマイルで貰ったのがいい思い出です・・・

 繰り返しますが、ブラックネスってホント良いレコード屋さんだったと思います・・・個人的には、上記のような店員さんとの繋がりもあったので・・・数少ない「大好きなレコード屋さん」でした・・・

 それなのに、なんで「閉店」しちゃたんでしょう・・・

 閉店のことは、各所で取り上げていたので、ご存じの方も多いと思いますが、昨年の12月に突然閉店しました。
 ホント突然で、私も普通に行こうと思って、あのビルの階段を上り、ドアの前に立ったら、閉店を知らせる張り紙が張っており・・・それで悲しい知らせを知りました。

 閉店の張り紙を知り、そのことを聞こうと、階下のSavegeに行き、顔見知りの店員さんに聞きましたが、言っていたのは「ビルの再開発」が原因のようで、家主から立ち退き交渉みたいのが・・・あったそうですが、やっぱり「売上」が原因なんじゃないでしょうか・・・
 その頃の渋谷のレコード屋事情は、もう昔のような景気の良さもなく、私の学生時代(90年代後半から00年前半)のような活気がなかったし、閉店するお店も多かったので仕方がないのかな・・・と思いました。
 ただ、滑稽なのが、ビルの再開発は不動産バブルが原因で始まった話みたいですが、リーマンショックが起こり、再開発がポシャったみたいで・・・今もあのビルは現在なんですよね・・・あのバブルは、金融危機も起こしましたが、音楽文化も壊したのかもしれないですね・・・


 ただ、どうして私がブラックネスの「閉店」の話をするかというと・・・ちょっと大切なことがあったからです。

 なぜなら、この閉店に際しては、中古レコード屋さんんでありがちな「閉店セール」が一切なかったことです!!
 読んでる方には何が重要なのか分からないかもしれないですが、その閉店の仕方が「レコード屋としての誇り」を感じ、私の胸に永遠に刻まれているから強く書いています!!


 まず、皆さんはどうかは分かりませんが、レコード屋さんの閉店セールって個人的には「醜い」思い出しかないんですよ・・・ 

 例えば、あまり行かなかったですが渋谷にあった中古レコード店「Vinyl Planet」の閉店の時、在庫を残しておくのがアレなので恐ろしい値引き率(90%だったけ?)に、客がハイエナの如くたかっていて、店長さんが必死にレジを打ってる姿がすごい悲しい印象があったからです。 
 ビニプラは、もう欲しいレコードはないだろうな~と思っていたので、最後の姿だけでも見ようと思い、来店したのですが、あの空気はちょっと辛かったです・・・普段利用してない客がお店への感謝もなく群がってるみたいで見るに堪えない光景でした・・・

 あと、これまた渋谷の名物中古レコード店だった「Spice Records」の最後も、同じ感じで・・・私自身はSpiceの方が通ってたので、お店の「嫌な空気感」が辛かったと記憶しています・・・
 なんて言ったらいんですかね・・・お客側が、そのお店が最後だから感謝の気持ちを出すのではなく、最後だから「むしり取れるのは何でももぎ取ろう!」みたいな感謝の気持ち以下な感情が感じられ、非常に辛い光景でした。

 私自身も、レコードなどはなるべく安く買いたいと考えていますし(ユニオンとかでは異常に割引を使ってますしね・・・)、普通よりも安くレコードが買えるのであれば喜んで買いますが、そのお店に対しての「リスペクト」みたいのは絶対に忘れていません・・・
 閉店セールってホント醜い場合もあったりするので、個人的には安くなるので好きなんだけど、好きになれない自分がいます・・・


 その限りにおいて、なぜブラックネスが閉店セールをせずに、突然閉店したかの本当の理由は分かりませんが、個人的には上記みたいなセールをしなかったことで、ブラックネスの最後が「醜く」ならなくって、本当によかった・・・と私は思っています!!
 なんか、短い期間ですが、渋谷に花開いた「レコード文化」の誇りみたなのを感じる閉店劇で・・・お店側の懐事情は厳しいかもしれないですが、こういった「お店の品格」みたいなものが守られた閉店だったような気がします・・・レコード屋がお客に媚びずに、パッと閉店したのはメチャクチャカッコいいと思います!!
 
 この閉店劇は、インターネット時代の今こそ、もっと語り継がないといけない・・・と思います(^0^)
 もう、極論ですが、レコード屋ほどお客に媚びちゃダメな商売ほどないと思います・・・お客よりもちょっと高い位置で的確な仕事をすれば、それを信頼してお客が付いてくるわけだから・・・プロの意識を持たないとダメですよ!!


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 なんか、文章が脱線気味になり、長くなったのでそろそろ締めますが、この「閉店」のことを体験した後に聞くこの作品は・・・どことなくですが、各DJからの閉店への「はなむけ」みたく感じ・・・ちょっとセンチメンタルに聞こえたりもします・・・

 例えば、Taikiさんは「Roberta Flack & Danny Hathaway / Back Together Again」を選曲してて、コレなんかはブラックネスに「また復活しようよ!」と話しかけてるみたいだし、最後の方ではMammy Dさんが「Universal Robot Band / Dance and Shake Your Tumbourine」をチョイスしてて、普段は楽しいはずの曲が、祭りの後みたいな淋しさを感じる曲になってるし・・・聞けば聞くほどブラックネスを惜しむような選曲に聞こえます・・・

 ただ、それが「死んでしまうほど淋しいよ!」って意味での「はなむけ」ではなく、ブラックネスに対して「イイ音楽を教えてくれてありがとう!!」っていう感謝の気持ちの方が強い「はなむけ」のようにも聞こえます・・・

 うまく言えませんが、みんなブラックネスの復活を待ってるんだと思います・・・そして、その思いがこの作品を素晴らしくしてるんだと思います!!
 関さん、Roomとかで飲んだくれてないで、ブラックネスを復活させてくださいね!! 

 

 あんまり、上手くまとまりませんが、この作品は、普通のミックスCDを凌駕した作品になっていると思います!!

 トラックリストを並べただけでは、凡庸に思えてしまう作品ですが、ブラックネスを愛したすべての人の「思い」が様々な科学変化を起こし、素晴らしい作品になってしまった・・・と私は考えています。
 もちろん、ブラックネスの良さを知らない方には私が提示したような感覚の全ては感じられないと思いますが、個人的には音楽って存在の「業の深さ」を教えてくれつつも、音楽の素晴らしさを教えてくれる・・・そんなミラクルな作品だと思います(^0^)

 実際の製作枚数はかなり少ないと思いますが(1000枚ぐらいかな~)、かなりお勧め出来ますので、機会があればお手に取ってください!
 中古屋で出ても、こういった裏事情を知らないので、結構安く出てるので、欲しい方は探してみてね~






<Release Date>
Artists / Title : V.A 「Sounds Of Blackness 10th Anniversary - Special Edition - 」
Genre : DanceClassics、JazzFunk、Soul、Garage
Release : 2007年10月ぐらい
Lebel : No Label SOB-0709






<編集情報>2009年1月26日
読みずらかったので、改行したり、強調したりしました。


<編集情報> 2010年9月13日
再編集ブームの一環で再編集してみました・・・かなり気合の入った文章にビルドアップ出来たかな?




DJ 香ばC 「Early Times」
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 今回も比較的最近のミックスCDの紹介です。 100%歌ものでござんす。


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 DJの香ばC(こうばしい)さんは、あまり知らなかった方ですが、レコ屋でけっこう陳列されていたので、気になって購入しました・・・
 
 調べてみると私が良くプッシュしている関口さんとおなじ「Cornerstone」出身者であり、現役でバイヤーもやられているようなので、絶対安パイな方ですね(^0^)
 
 まず、Cornerstoneの説明を・・・本当は関口さんので説明すればいいのですが、気が向いたので・・・ただ、まったく参加したことがないので、無責任な説明です(--;) 
 Cornerstoneは、00年代初めごろに渋谷のRock Westというクラブ(ハーレー屋さんの上っすね)で月1で行われてたイベントで、NewJackやUKsoul、ダンクラなどの「歌もの」にこだわったイベントのようです。
 このイベントを体現したテープも2本ほどリリースしていて、その作品がかなりの高内容だったこともあり個人的にはかなりヤラれてます・・・ 

 んで、このイベントの参加メンバーの大半が早稲田大学のブラック系音楽サークル「ギャラクシー」出身とあって、レベルが低いわけがありません!!
 詳しい紹介は関口さんの更新に譲りますが、こういったイベントが普通に開催されちゃってたあたりは渋谷の素晴らしかったところですかね・・・(^0^)

 んでは、作品の紹介に行ってみましょう~♪


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 この作品は、どうやら香ばCさんの処女作品になり、いわゆるNew Jack Swingのド定番曲+その他周辺曲をこれでもか~という具合にミックスし、かなり気持ちいい躍動感が味わえる作品になっています(^0^)

 選曲に関しては、例示するのもアレですが、「Guy / Teddy's Jam」とか「Christopfer Williams / Every Little Thing U Do」とか「Troop / Spread My Wings」とか「Jeff Redd / You Called & Told Me」とか・・・NJSの美味しいところは全部収録されており、おじさんには堪らないっすね(^^;)

 また、選曲も素敵ですが、この作品の「帯」も素敵なんですよ・・・以下に転載・・・

 「あなたのTeddy Bearになりたい。今はただI Just Wanted To Know Her。だから今宵はParty 2 Nigght。そしていつかきっとGive You My Heart。なのにどうして・・・Tell Me Mama・・・」

 もー、ツボを得てるというか・・・ギャラクシーイズムなのか・・・NJSのちょっと恥ずかしい感じも表してますね!!

 結構マニアックな曲もプレイされていますが、こういう作品の場合、定番曲を上手く収録することも重要で・・・なんて言ったらいいんでしょう・・・DJプレイにおける「お約束」みたいな曲をリスナー側が求めているので、DJとしては「鉄板の選曲」が求められます・・・
 その限りにおいて、香ばCさんの選曲は流石で、定番曲をガっつりプレイしつつ、そんな有名でない曲も挟んでおり・・・聞いてると何度も歌ってしまう選曲になっていますね(^0^)


 また、その選曲を生かす意味で、DJミックスはHipHopライクにサクサクとミックスしています。

 大半の曲がカットインなどで繋いでいて、かなりの曲数をプレイ(46曲!)をしているのですが、1曲1曲大事にプレイし、その曲のイイ所は絶対に外さないプレイが上手く・・・NJSの動きのある感じをしっかりと表現しているDJミックスになっていると思います。
 また、全体的を通してのグルーブ作りはそんなにはないですが、NJSの持つバイブスを生かしたミックスが秀逸で、クラブプレイのようなラフな流れなんだけど、しっかりと観客の足は止めないミックスが好感が持てます・・・こういうプレイって意外と難しいと思います!!



 この手の作品って、売れやすいジャンルなので結構リリースされていますが、かなりイイ出来の作品だと思います・・・作品の選曲もさることながら、ミックスの上手さも結構あり、聞いてるとつい歌っちゃう感じが真似できませんね・・・
 なので、初心者の方には確実にお勧め出来ますし、玄人筋にも渋めの曲も多数選曲され、納得させる一本になっていますよ!! 

 中古屋ではかなり安く出ると思いますので、気になる方はどうぞ~です♪

 ちなみに、この辺のレコードって、昔はメチャクチャ高かったですが、ここ最近は買い易い値段になってきましたね・・・なんで昔はあんなに高かったんでしょう(^^;)





<Release Date>
Artists / Title : DJ 香ばC 「Early Times」
Genre : New Jack Swing , UKsoul ,
Release : 2007
Lebel : 香ばC(???) KBC-001



<編集情報> 2009年1月26日
読みにくかったので、改行と強調をしました。

<編集情報> 2010年9月12日
暇だったので、大々的な更新をしてみました。
前よりはイイ文章になったかな??





関口紘嗣 「粋(参)」
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 とりあえず、ミックステープのカテゴリ作りが一周したので、今週はCD編です。 んで、比較的最近リリースされた、好きなDJの作品をご紹介です。


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 関口紘嗣<せきぐち ひろつぐ>さんは、私と同年代(30歳前後)のDJで、以前は渋谷Family「神の足元」・渋谷RockWest「Cornerstone」などでプレイをし、ここ最近はOrgan Barなどの小箱で、Deepかつマニアックな音楽をプレイし、ジャンルを跨いでDJをされてる方です。

 私は、関口さんのDJは生で聴いたことがないんですが、Family時代のミックステープ「神の足元」がむちゃくちゃ内容がよく、一発で好きになり、それ以来、ずーっとミックス作品は追っているDJです。
 音楽の「掘りの深さい」、ミックスの「センス」「技術」に関しては、かなり上手だと思いますが、なかなか名前が売れない(関口さん、ごめんなさい!!)方です・・・なので、応援する意味でご紹介します~


 まず今回のCDは、ここ最近出しているシリーズ「粋」の第3段で、先月(2008年9月)に発売されたものになります。

 この「粋」シリーズは、個人的には今までのHipHop/R&Bを中心にしたパーティーミックスではなく、新たな道を模索しているシリーズと考えています。
 organなどでプレイすることで、先輩方のDeepなレコードなどを聞いて、刺激を受けて、いろんなジャンルにチャレンジしてる・・・そんな感じがするシリーズで、もともと定評だったパーティーミックスの選曲の幅を更に広げてる感もあります。

 第1作目(テープ、のちにCDも)、第2作目(CD)では、和物を攻めたり、知らないレアグルを攻めたり、自分の知識がない分、買った当初はいまいち好きになれず、地味な印象があった。
 しかし、段々と「関口さんの良さ」が理解できるようになり、今回の第3弾は、かなり自分の「色」を出せた感があり、初聴したとき「おっ、ついに突き抜けたな!!とちょっとうれしくなりました。 
 それまでの「粋」については、誰かの「マネ」な感じがして、背伸びはして「大人」になろうとしてる感じがして、ちょっと寂しかった(私の理解度が低かったのもあるかも?)ので、関口色が出せたこのCDは大好きです(^0^)
 
 ちなみに、関口さんの良さについては、彼の初期作神の足元で力説したので、ご参照を・・・


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 では、CDの紹介に移りましょう・・・まず、選曲的なところから行くと・・・流石の深さです!!
 
 彼が得意とするDeepなHipHopも更に深くなっていますが、この作品に関しては「それ以外」が素晴らしく、かつ関口さんらしさが発揮されている・・・と思いました。 以下で掘り下げましょう・・・

 まず、もともと得意であったJazzやRareGrooveの中で、Swingっぽかったり、BigBand的な印象のある曲を自由に使いこなせるようになった点です。
 この辺は、鈴木雅尭さんのイベント(PremiumCuts)Freesoulのイベントに参加するようになり、強くなったのだと思いますが・・・もっと特殊な方向に進み、彼が好きだと公言してる「ディ●ニー」っぽいオーケストラものを使い、ドラムは打ってないけど、幸福感のある曲をチョイスするようになりました。
 今回のジャケットは「玩具物語」なわけで、その「ディズ●ー」好きを物語っており、実際にそれらの楽曲を使ってたり、それに準じた某オーケストラの曲を使ったり・・・関口さんらしい開放的なパーティー感があり、個性的な選曲で大変良いと思います!

 あと、この頃より傾倒し始めた「和もの」を入れるようになり、この点も関口さんらしい「個性」が発揮され、素敵です!
 一般的に「和もの」というと・・・過去の曲を指すことが多く、彼自身もこの過去の曲を使ったミックスは得意だと思いますが・・・ミックスの決め球で「椎●林●(=東●事変)」を使ったり、某ドラマ(虎&龍)のサントラから曲を引っ張ったり・・・そんなの使わないよ!っていう感じなのを使用するの最高です。
 関口さんのブログで「●名●檎」が好きだとか、LPを予約したとか・・・かねがね好きなのは知っていましたが、実際聞いてみると・・・関口さんらしい選曲で、かつ曲も悪くなく・・・選曲が吹っ切れたな~と思いました。
 だった、こういった「新譜」のポップスが、DJ業界とリンクすることは殆どなく、「申し訳ナイト」とかの特異例はありますが、ある種「御法度」に近い音楽だったのに・・・それをいとも簡単にミックスの中で効果的に使用してるのには衝撃を受けました!!
 多分、椎●はLPでプレイしてますが、それ以外の曲ではCDJを使ってるようで、CDJの存在なども大きいかな~とも思いました。

 選曲に関しては、もっと語るべき所がありますが、いい意味で「一般人には理解に苦しむところも多い選曲」になっており、彼の選曲の深さ・雄弁さが出ていると思います。


 そして、こういった選曲を通してミックスを重ねるのですが・・・関口さんらしい流れを重視したしっかりとしたストーリー作りが素敵です。

 このシリーズは、内容的には「掘り師精神」を発揮して、ジャンルを超越したミックスをするわけですが、つなぎは比較的スムーズなクロスミックス・カットインを中心にしており、選曲・ミックスの流れにおいて「確かなストーリー性」を打ち出し、かつストーリーの山谷があり、気持ちよく聴くことができます。
 今回のCDの流れは、ざっくりと説明すると、「オーケストラ(Big Band、Swing)系のハッピーな曲」→「ラフでタフなBEATの曲」→「World Musicな曲」→「8ビートで攻めな曲」→「しっとりとした曲」みたいな感じで、選曲の流れの中に「起承転結」がしっかりとあり、1作目、2作目と比べると、流れがしっかりした印象があります。

 個人的には、ミックスの中で「ピークタイム」的な位置にある「8ビート」っぽい曲で攻めている所が好きで、ソウルフルなゴスペルなんだけどスカ調のノリがある曲から、先ほど紹介した林●にロングミックスする辺りは・・・ロングミックスの醍醐味が生かされ、かつグルーブもしっかりと持続しており最高です・・・この繋ぎがなかったら「●檎」では首が振れないっすよ!
 また、先ほども紹介したオーケストラっぽい選曲も悪くなく、DJミックスらしいエッジがありながら、音楽の「ふくよかさ」みたいのが表現され、それを序盤に持ってくることで、ミックスの流れに「期待感(船出みたいな感じかな?)」が生まれ、いい選曲の作り方だと思います。

 ただ、メチャクチャ興奮できるミックスに仕上がってるか・・・というとそうではなく、過去作品であった「殺しのミックス」みたいなパンチのあるミックスは残念ながらなく、関口さんも大人になったのかな~とも思いました。
 正直に言うと、小難しい選曲/ミックスよりも・・・若いころのパーティーミックスが好きです・・・はい(^^;)



 んなわけで、ちょっと特殊な選曲な作品ですが、関口さんの幅広い選曲と、的確なストーリー作りが聴ける好作品ですので、是非聞いてみてくださいね~♪
 ただ・・・普通の人が聞くのはチト辛いっすかね(^^;)



<Release Date>
Artists / Title : 関口紘嗣 「粋(参)」
Genre : HipHop、Jazz、Swing、Orchestra、Rock、Soul、Pops・・・
Release : 2008年9月
Lebel : H2G Factory H2G-006   


Notice : トラックリスト
 一応、トラックリストはついていますが、権利的にヤバい「日本」の作品は、CDの表面だと偽名で表記され、中身を見るとちゃんと記載されています。
 そのため、この紹介文でもヤバそうなのは「ぼかして」記載しました。

 また、このCDの帯の裏には、ご丁寧に使用した楽曲のジャケ写が選曲順に全て掲載されており、このページの中断ぐらいに貼った画像がそれになります・・・しかし、こちらも「もろ掲載」はまずいので・・・少し見えづらくして載せてみました・・・すみません(^^;)


Notice : 細かい仕掛け
 ミックスを聞いてると細かい仕掛け的な選曲があり・・・まあいわゆる「遊び」なのですが・・・気づいたところを紹介しましょう・・・
 イントロでは、鶴●師匠のエロ小咄から始まりますが、その小咄が落ちて笑いを誘うあたりで、「笑い声」で始まる某ディ●ニー系のSwing曲に繋げてますね・・・気づきましたよ(^0^)
 また、再三名前が挙がる「椎●林●」さんの後には、曲名が「Apple Juice Break」というCharizma & Peanut Butter Wolf(!)の曲をスキャットとして使ってます・・・細かいよ~(^0^)



<編集情報>  2009年10月25日
文章がひどかったので、全面的に書きなおしました



DJ Spinbad 「That's My Sh?? !!」(旧記事)
<注意>

 この記事は、作品の紹介において足りない部分などがあり、以下の記事にて紹介をし直しましたので、宜しければ以下の記事でご確認ください。
 ただ、この記事で書いたことも参考になる部分が多いので、記事としては旧記事として残しておきます・・・予めご了承ください。

 DJ Spinbad 「That's My Sh??!!」(改定版)

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spinbad_thatsmyshit

 このテープは、いわゆるHipHop黄金期(80年代後半~90年代前半)の楽曲を用いたもので、あまたのDJ達は同系統のミックステープ、ミックスCDを作り、購入する側も定番曲連発!とあって買いやすいジャンルのひとつだと思います。
 その黄金期ミックスの中で、個人的には群を抜いて評価の高い一本で、Spinbadのヤバさが前面に打ち出た素晴らしい作品になります。

 今のところ、私の中では、これよりレベルの高い黄金期ミックスのテープ・CDはありません・・・です!!


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 まず、Spinbadの紹介をしましょう・・・
 ここ最近、HipHopを聞き始めた方にはなじみがないかもしれないですが、90年代後半の日本においては影響をうけた方が多いと思われるコスリ系のHipHopDJ(NewYork)です。

 NYのクイーンズ出身で、生まれたときには既にHipHopがまわりにあり、80年代中頃、彼が少年時代にJazzy JeffCash Moneyのプレイを聞き、DJに興味を持ったようで、インタビューによると「Jazzy Jeff & Fresh Prience / Live at the Union Square」を初めて聞いたとき、自分の道(=スクラッチャー)が決まった・・・そうです。
 そして、練習の日々を繰り返し、HipHopの黄金期をしっかりと体験し、90年代中ごろより、各種ミックス作品のリリースで名を上げたDJです。
 Battle系の大会などにはほとんど出てなかったようですが、バトルDJ顔負けのスクラッチ&2枚使いと、アイデア満載の選曲とミックスが出来る・・・数少ないDJで、個人的には彼のミックス作品には沢山の影響を受け、何年も愛聴している作品が多く、メチャクチャ大好きなDJです!!

 彼のキャリアとしては、90年代中ごろに所属していた「Cold Cutz Crew」の一員として何本もミックステープを発表し、着実に知名度をあげていった経緯があり、印象的な作品だと、確実に見捨てられていた80'sの曲のみを使用し、コスリ倒した「The 80's Megamix」で男を上げ、シーンに「Spinbadのテープはヤバイ!」の印象を与え、そこから彼のプロップが始まったと思います。
 当然、日本にも彼の情報は伝わり、尖鋭的なお店のプッシュなどがあり、着実にファンを増やし、今回紹介する作品に繋がった・・・と思います。

 ちなみに現在は、ミックステープ&CD制作活動は殆ど停止してしまい、ラジオDJ(Power105.1だっけな)として活躍してます・・・この点は大変残念ですね!!
 あと、レアな小ネタは下の方に書いておきますね~♪


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 んで、今回の作品は・・・一応「シリーズもの」になっています。

 まず、このテープは体裁上はUSリリースという形になってますが、日本が誇る名物レコード店渋谷・ManhattanRecordsが激プッシュしてて、実質上、Manhattanがリクエストして作ったシリーズの第一弾になります。
 2000本限定・シリアル付きで第一弾であるこの作品は99年の4月にリリースされたものになり、個人的には、この作品をリリース時に購入し、Spinbadのヤバさを実感したきっかけになり・・・その後も新しい作品が出れば必ず買ったり、昔の作品があれば掘って買ったり・・・しっかりと中毒者になっていました(^^;)
 なお、この作品が売れ行きが良かったのか、その後も写真左上のように「Spinbadモノ」がシリーズという形で合計3本(正確にだと4本)リリースされ、先日ご紹介した「Melo D / aquaboogie」の2000本限定シリーズ(写真右)に繋がっていく・・・って感じです。


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 では、実際の作品のご紹介です~♪ 
 なお、そんなにはHipHopのレコードを持ってないので、説明的に強引なところもありますのでご了承ください・・・(^^;)

 実際の内容は、定番曲、ちょい定番曲、あまり知られてない曲・・・などとトラックリストだけ見ると凡庸にも見えますが、HipHopの黄金期(80年代末~90年代初期)の様々な曲を、スクラッチしたり、2枚使いしたり、効果的にミックスしたり・・・聴きこめば聴きこむほど彼のヤバさが分かる作品だと思います。
 今聞いても、DJミックスという「技術」がここまで昇華できるのか・・・と驚愕します!!

 まず注目すべきは「シェアなスクラッチ&2枚使い」ですね。

 スクラッチは、とにかく切れがよい・スピード感のあるスクラッチで・・・表現としてはハイスピードのステルス戦闘機が地面ぎりぎりで滑空するみたいな・・・感じで、楽曲をSpinbad色に味付けしちゃう様は圧巻です。
 ターンテーブリスト関連の技術的なところはあまり知識がないですが、Spinbadに関しては、スクラッチなり2枚使いなどの「技術」がミックス作品の中で、作品の「華」なり「味」として生かしてるところは、他のターンテーブリスト系DJより秀でてると思います。

 また2枚使いも同様で、DJ側、聴く側にとって「おいしいところ」は絶対2枚使いしてくれ、かつ半端ないコスリ方にびっくりです!!
 基本的には、2枚使いをするときは、超ドープなスクラッチ付きで2枚使いをするので、スクラッチと同様で、写真で提示した、Lords of the Underground / Chief Rockaや、Akinyele / Ak Ha Ha でのイントロ2枚使い辺りはSpinbadの良さを良く表したミックスだと思います。


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 そして、上記の技術的なところを踏まえて上で、私が考えているSpinbadの本当にすごいところを紹介します。
 それはミックスの「構成力」と「アイデア」です・・・この点は実例も含めて紹介をします。

 まず構成力の点で、ミックスの流れにおける「山と谷」の作り方が本当にうまく・・・必ず盛り上がる「パンチライン」のような選曲が出来る点は最高です!
 この作品の範囲で、個人的に好きなラインなら、A面の最後の方の流れ「O.P.P → Hip Hop Hooray → Duck Down → Hip Hop Junkies →How I Could Just Kill A Man → Time 4 Sum Akshun」なんかが象徴的で、リストだけ見ると定番かつ凡庸な印象がありますが、選曲を続けつつも、徐々に盛り上がる「山=絶頂点」を目指すべく、戦略的に選曲しており、後ほど紹介しますが、効果的な仕掛けも配置されていて・・・Redmanあたりでいつも昇天しています・・・(^^;)

 この作品の他にもパンチラインのある選曲は沢山あるし、他の作品でも「殺しのミックス」が多いのですが、Spinbadに関しては「ストーリーメイク」がホント上手くHouseのDJが現場で長時間かけてミックスの物語を作り、タメにタメて定番曲でズドン!みたいな・・・HipHopのDJだと結構珍しいセンスを持ち合わせている・・・と私は考えています。
 選曲上、ある曲をプッシュするために、その前の曲では地味だけどビート感がある曲で維持しつつ、盛り上げたい曲を一気にカットインするとか・・・聴いてて「このミックスの聴き方が一番!」って思ってしまうことが多く、その曲に至るまでを聞きたいので、ワザと電車を乗り過ごしたり・・・は何度もあります(^^;)


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 そして、アイデアの点も・・・も~マニアックっていうか、あんたスゲーよ!の連続でヤラレまくりです!!

 まず、Spinbadの代名詞になるかも知れないですが「ブレンド」ですね・・・この点は、このテープだと地味なんだけど、超高度なことをしています。

 ブレンドというのは・・・ある曲のインストに、別の曲のアカペラをミックスし、あたかもリミックス曲みたいな聴かせ方で、あまたのDJが実践をしていますが、Spinbadに関してはブレンドを結構多用しています。
 ミックスでオンタイムでミックスするものや、あらかじめ作りこんだミックスなど・・・それこそ、作品全体がブレンドモノの作品をリリースしたり、そのブレンドの出来が良かったりすると「12inch」を出してたり・・・と結構有名ですね。

 今回のテープの例でいくと、先ほどミックスの流れで紹介をしたA面最後の方がカッコいいブレンドを披露しています・・・

Duck Down 本編
  ↓
Duck Down インスト + Hip Hop Junkies アカペラ
                    ↓
How I Could・・インスト + Hip Hop Junkies アカペラ
  ↓
How I Could・・・本編


 書き出してみると凡庸に見えますが、私が確認した限りだと、おそらく「タンテ2台(3台?)とミキサー」だけでオンタイムミックスをしてるようで、切り替えるタイミングが絶妙で、ミックスの流れにおいて、ノリを維持したままブレンドをしており・・・これは驚異的ですよ!!
 聴いていて、普通に「リミックスの曲なのかな?」と思うぐらい違和感がなく、かつミックスのゴールに向かう時間帯だけに・・・テンションの上げ方が半端なく、これは聞いてみないと分からないかもしれないですが、よくそんなこと実行するな~と思います(^0^)


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 また、アイデアの点はブレンドだけではなく・・・他にもいっぱいあり、各種アイデアが満載です。

 このテープで、分かりやすい範囲だと「言葉つなぎ」がメチャクチャ凄くって、初めて聞いた時はかなり悶絶しました・・・

 例えば、「Run DMC / Beats to the Rhyme」では、「♪Why? Cause you can't touch (Jam Master Jay) Cause he's number (1, 2, 3, 4, hit it)♪」のラインで、後半の「number (1・・・)」のところで、「1」を 「BDP /I'm Still No,1」KRSが吠えてる「(I'm Still No,)ワン!」にカットインでつないじゃう・・・なんてのがあります。
 あと、「Gangstarr / DWYCK」のGreg Niceのパートで、最後の「♪Peace out Premier take me out wit da fader♪」の部分で、<Peace out Premier>を、サンプラーによるライブミックスか何か(もしかしたら後録音?)で「Hey Yo- Spinbad」に変え「・・・take me out wit da fader(意訳:お前のミキサーのフェーダーで俺を連れてってくれ!)」の言葉に従って次の曲(Down with the King)にカットインするあたりもヤラれます(^0^)

 この「言葉つなぎ」は、他にもいっぱいあり、他の作品でも多様しており、悶絶しっぱなしです・・・
 日本人が英語の曲を扱うとき、DJ側も聴く側も「英語が理解できない」場合が多く、こういった「言葉つなぎ」が普及しないですが、Spinbadのは結構分かりやすく、分かると「アハ体験」じゃないですが、気持ちいいです(^^;)


 あと、「コスリ方・繋ぎ方のアイデア」は絶対参考になりますよ!
 
 個人的には、永遠のパーティークラシックである「45 king / 900Nunmer」が好きで、定番の交互ミックスをしながら「ATCQ / Scenario」のサビをコスリ、そしてなだれ込み・・・で、グッときます!
 この点は、このテープだとホント多く、書ききれないぐらいなのですが・・・Funky Childの3バース目にある「ピー音」の2枚使いとか・・・真似をするためにオリジナルのレコードを2枚買いたくなる衝動に駆られますよ!!

 Spinbadのコスリ・繋ぎ系のアイデアは、それを聞くと「真似したくなる」ことが多く、アイデア自体はシンプルなんだけど、意外と思い付かなかったりするモノが多く、聴いた後に実験で真似してみて、Spinbad級にスクラッチが出来なくっても、意外と出来たりする・・・こともあります(^0^)
 ただ、Spinbadのように「カッコよく」ミックスすることは出来ず・・・やはりSpinbadが持つ「超絶スキル」がないと出来ないんだな・・・と気づいてしまい、凹むことも多いのでご注意ください(^^;) 



 
 Spinbadの魅力や、このテープの魅力で思い付いたところをザーっと書きましたが、上手くまとまったかな・・・ちょっと整理しましょう。

 Spinbadに関しては、既に好事家には評価されてるし、USのメジャーフィールドでも活動できるぐらいなので、今さら評価するのもなんですね・・・
 ただ、彼の場合、スクラッチなどの「DJ技術面」ばかりに注目が集まっていますが、選曲のセンスや、ミックスのアイデアなど・・・まさに「ミックステープの申し子」と評価できるほど、ミックス作品を作るにあたってのスキルがハンパない・・・と私は考えています。
 もちろん、スクラッチや2枚使いのスキルはメチャクチャ凄いですが、この技術面を基礎としつつ、各種アイデアや、彼独自のセンスが加わり・・・ミックス自体に作品性が帯び、彼じゃないと作り上げることが出来ない世界を構築してる点は・・・もっと評価されるべきだと思います。

 HipHopの黄金期を取り扱った作品って、いろんなDJが出していますが、曲自体がド定番な曲が多く・・・実は、DJの技量や個性がなくっても、曲がある程度「光っている」ので作品として成り立ってしまうものも・・・少なからずあると思います。
 また、ミックス作品で個性を出すのって・・・かなり難しく、リスナー側も求めなかったりする(曲が聴ければイイみたいな・・・)ので、変な話、黄金期ものだと「似通った作品」が多いかな~とも思います。

 その限りにおいて、Spinbadのこの作品は・・・ホント個性が発揮され、彼にしか出来ない世界観・ミックスの物語があり・・・そういった要因があることで、HipHop黄金期の楽曲の良さを更に光らせている点が・・・黄金期ミックスの中で群を抜いている理由になります。
 特に、ミックスの流れ(=ストーリー)の作り方はハンパなく、躍動感があり、個性的で魅力的な黄金期の楽曲を、うまく扱いながら、テンションのコントロールをし・・・映画を一本通してみるような作品作りはもっと評価されないといけませんよ!!


 このテープ、本当によく聞いてるので、トラックリストの大半が頭に入っており、曲が変わる切れ目も全部記憶してるので、聞いていて本当に気持ちよく、首振りまくりの一本で・・・つまり「大好きな作品」なので頑張って書いてみました(^^;)
 Melo Dと同様に、スクラッチ関係のテクニックがあり、さらに選曲の技術・アイデアが秀でている時点で最強なんですが、この頃のSpinbadは向かうところ敵なし状態ですね(^0^)

 まだ、市場だと値段的に安く、そんなには評価されてない作品なので・・・お手に取る機会があれば是非聴いてみてくださいね!!
 また・・・彼の魅力は、今回紹介した以外にもたくさんあり、イルな選曲性なども・・・ポイントで、それは他の作品で紹介しますね~♪






<Release Date>
Artists / Title : DJ Spinbad 「That's My Sh?? !!」
Genre : HipHop
Release : 1999年4月
Lebel : Cold Cutz Crew


Notice : CD盤について
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 ブートですが、上記のようなCD版がひっそりとリリースされたことがあります・・・
 ただ、両面で90分のテープの内容を、CDの最大80分に入れるのには無理があり、B面の途中で終わる構成で、ゲンナリします(^^;)
 他の作品「You Know My Steez」はCDでリプレスされたことがあり、そっちは市場で優秀なHipHopミックスとして評価されてますが・・・今回のThat's myの方が100倍ヤバいので、正規リプレスされればいいですね~♪


Notice : シリアル番号について
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 大好きなテープなのでストックも当然持っています・・・恒例のシリアル報告になりますが、「Sample」はレアでしょ!
 Melo Dと同様で、Manhattanの視聴盤セールで救出したシリアルになりますが、内容が良いだけに、中古で見かけるとつい予備を買ったりしちゃいますね(^^;)





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<Spinbad小ネタ集>
 殆ど表舞台に出ることがなく、インタビューも少ないのですが、数少ないインタビューから小ネタを拾いましたので、参考にしてください・・・

①「名前」について
 トランスフォーマースクラッチを作ったといわれるDJと同名ですが、全くの別人です。

 名前の由来は、某インタビューによると、ブレイカー集団で有名な「NewYork City Breakers」の前でブ
レイキングの練習をしてたら、「スピンが最悪(You're Spin is Bad!かな?)」とからかわれ、有名コメディアン「Sinbad」の名前をかけて「Spinbad」になった
そうです。
 まあ、Badって言葉は、スラングで「良い」と使うこともあり、SpinがDJのテクニック的なイメージがある言葉なので・・・「DJが最高!」って意味にも取れ、彼らしい名前だな~と個人的には考えています(^0^)

 ただ、また別のインタビューだと、そのトランスフォーマースクラッチを作ったオリジナルの「DJ Spinbad」さんが、DJ活動を引退する際に名前を貰った・・・との説もあるようで、よく分からないっす(^^;)

②「Cold Cutz Crew」について
 今回のSpinbadと、彼の盟友であるJS-1を中心に結成されたクルーで、他のメンバーにはJazzyJeff、DJ Scratch、DJ Revolutionなどが名を連れており、90年代中ごろ、アンダーグラウンドに活動し、色々あって解散したようです。
 X-MenとかISPとかのようなバトルDJ集団ではなく、レコードやミックステープをリリースする目的で結成されたクルーですが、作品を確認できる範囲だとSpinbadとかJS-1ぐらいしか作品は出していない・・・超豪華だけど、謎なクルーです(^^;)
 ちなみに、SpinbadとJeffとの出会いが興味深く、90年代中ごろ、SpinbadがあのKenny Dopeのスタジオでエンジニアとして働いていたそうで、SpinbadのテープがKennyよりJeffに渡り、交流が始まったそうです・・・コレがあって「Cold Cutz Crew」にJeffが参加したんでしょうね。

③「個人情報」について
 色々と調べると、1971年前後の生まれのようで、意外と「お兄さん」だっんですね・・・(^^;)
 家族構成的には、お父さんがJazzドラマーだったそうで、彼の幅広い音楽的な素養はこの辺から影響があったかもしれないです。
 また、奥さんはどうやら「日本人」らしく、実は結構「親日家」なようで・・・このような経緯があり、Manhattanと手を組んで作品をリリースしたのかもしれないですね。

 なお、昔の方が豪華でしたが、彼のサイトがしっかりとあるので、飛んでみてください~
   ・ spinbad.com
   ・ my space

④「活動」について
 考えてみれば、活動歴は長く、メジャーでも活動してるので、仕事は色々とあります。
 ミックステープで名を上げる前の93年ごろには「III Frum Tha Soul / What Cha Missin'」というマイナーR&Bグループ(?)の曲にスクラッチ参加したり、Rock/Breakbeats系アーティストのMobyのバックDJを務め、ツアーにまわったり・・・色々としてます。
 その範囲で裏話的なのは、彼がFat Joeの「John Blaze」という曲にスクラッチで参加したそうなんですが、適当にこすったフレーズを、後で制作側がピッチを替えた状態で当てはめ、作品をリリースしたそうで・・・よくありがちな話ですが、本人は「名前が出るだけでも恥ずかしい・・・」と暴露しています(^^;)




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<編集情報> 2009年9月23日
勢い余って、大幅な更新をしてみました・・・いや~、書いたね・・・(^^;)


<編集情報> 2010年10月16日
ちょっと、追加情報をゲットしたので、少しだけ編集しました。

<編集情報> 2015年4月6日
紹介自体を改めて書き直したので、この記事を旧記事に設定しました。事実誤認な部分は、時間をみて訂正を入れていきます(今日の時点ではギブアップです・・・)



Dry&Heavy 「Cassette Tape Maniacs!! Live in NZ 2003」
dryandheavy_live

 Reggaeのミックステープは、HipHopと同様に、その音楽文化に根付いていたことで、リリース量が他のジャンルと比べて多いですが、DanceHall以降のものはそんなには好きではないので(あんまり持ってないんですよ・・・)、またまた変化球を・・・

 日本が誇る重量級DubBand「Dry&Heavy」(以下ドラヘビ)の唯一のLive作品です。 あっ、ミックステープじゃなくて、テープアルバムだ・・・まあいいでしょう(^^;)


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 このテープは、渋谷にある大型輸入CDショップ「HMV」が移転して5周年を記念して限定リリースしたもので、シリアル付き・500本限定2003年7月に販売されました。 私のシリアルは「245/500」です。

 今となっては渋谷のHMVが「移転」していたことを知らない方も多いと思うので、補足を入れておくと、移転前は今のところからセンター街をさらに奥に進み、1階と地下1がセガのゲーセンのところにありました(^0^)
 私が中高生だった90年代中頃は、HipHopを始めとするクラブ系の音楽を他のお店以上にサポートしていて、Manhattanが怖くて入れなかった厨房の頃は、貴重なレコード&ミックステープ購入場所でもありました・・・こういう方、多かったかと思いますけど、どうでしょう?? 
 あと蛇足ですが、Manhattanの向いにあるジーンズメイト(その後、ローソン)のビルの上の階は90年代の前半ぐらいまで、Towerがあり、今ある大きい店ができてTowerも移転しましたが、昔の店はやけに通路が狭かった印象があります・・・

 おっと、脱線しました・・・なぜ、このテープが5周年記念でリリースされたかは未だに謎なのですが、貴重なブツなので、発売日に当然ゲット・・・ 
 ただ、後日談として、あんまり告知がされなかったのか、またはCD全盛のころになぜテープでリリースしたのかで、売行きはあんまり良くなく、2年前くらいまで、ドラヘビコーナーで静かに鎮座されてました・・・ なので、ドラヘビファンでも知らない方が多いテープかもです。

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 内容は、4thアルバム「From Creation」(写真左)が発売された後に行った「オーストラリア・ニュージーランド ツアー」の最終日(2003年2月1日)、ニュージーランド・Wellingtonでのライブ録音で、楽曲的には4thを中心に、1st、2nd、3rdをちょろちょろな全9曲入りのライブアルバムになっております。

 Reggaeが好きな方でも、Dry&Heavyを聞いたことがない方も多いと思いますので、ドラヘビ自体の補足をしましょう。
 いわゆる、Reggaeのバンドなのですが、Dub発明以降のバンドスタイルで、ブリブリなベースラインとシャープなドラム・・・まさに「Dry&Heavy」で、これに印象的なVocal陣印象的なメロディー、そしてバンドメンバーであるエンジニア内田氏のMadなDub処理などが重なり・・・聴いてると首は振りまくりです!!
 ドラヘビはホント大好きで・・・出てるアナログは全部入手しちゃいましたよ・・・個人的には、DeepFunk的な質感もありつつも、日本人らしいメロディーがあり、Reggaeが好きじゃない方でも絶対好きになっちゃう要素があると思います(^0^)

 また、「Loversもの」も天下一品で、ドラヘビのLovesにはハズシなし!と思っています(^0^)
 Loversでは個人的には3rd収録の「Love Explosion」が最高で、ヴォーカルのLikkle Maiさんの良さが光った極上のラバーズチューンに仕上がっており、是非7inchで聴いてみてください・・・音の良いスピーカーから聴いたら昇天しますよ!!
 あと、この曲は12inchオンリーのピアノバージョンも「やんばい」ので、こちらもどうぞです・・・
 
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 そして、Dub Bandということで、おっきなスピーカーの前で聴くと、その魅力がさらに倍増するわけで、彼らのLiveが凄いんですよ・・・

 印象的というか、自分がドラヘビにはまるきっかけになったLiveがありまして、2000年9月15日に代々木野外音楽堂で「Happers」という、Audio Activeを中心に「葉」の元に、いろんなアーティストが集ったフリーイベントがあり、参加者であった「Tha Brue Herb」目当てに行ったのがきっかけでした。
 BossのLiveもかなり良かったですが、ドラヘビは初体験で、バンド陣の左右にあるスピーカーから発せられる強力な「音の波」に完全にノックアウトされました・・・うまく表現・回想できないですが、HipHopのベースラインとは違う、大地のうなりのような、壮大な音の波でした! 
 
 そして、このライブに関してはすごく印象的なことがあり、ちょうど雨模様だったのですが、ドラヘビが演奏し始めると、晴れて来るんですよ・・・
 まるでスピーカーから発せられる音が「昇り竜」のごとく、空を駆け上がり雲を蹴散らした・・・ようで、こんな音楽もあるんだな~と痛感し、いろんな音楽を聴かないといけないな~と思った瞬間でありました(^0^)

 蛇足として、その時のライブでは、私の横ではスぺシャでおなじみのブライアン・バートン・ルイス氏が黒髪がきれいなお嬢さんと気持ちよさそうにビールを飲みながら、体を揺らしておりました・・・好きなんでしょうね!


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 そんなわけで、このテープのご紹介です。

 4thアルバムがリリースされ、国内でのライブツアーも何本もこなし、その流れで海外に行き、この作品の録音をしただけに、内容的には「脂がのっている」状態で大変良く、テープのローファイ感が功を奏して、ベースのブリブリ感が凄いことになってます! 
 中心メンバーであった秋本さん(現Rebel Familia)が脱退した後の作品なので、どうかな~と思ってはいましたが、その志に揺るぎはなく、外人のあんちゃん達の喜びの声が、彼らの凄さを実証してるんじゃないかと思います。

 内容的には、4thアルバムの中心曲である「New Creation」や、3rd収録の熱い名曲「Rumble」など、ドラヘビの「濃い」部分がしっかりと収録され、ファンならずとも「体が動いてしまう」名演が録音されており・・・これがテープだけでしか聴けないのがもったいないぐらいの内容に仕上がっています。
 やっぱり「バンド」って「生」のモノで、ライブで聴ける「音」はスタジオ録音以上の価値を生む・・・みたいのがあるんでしょうね・・・内容としてはスタジオアルバム以上の「熱」がしっかりと録音されていると思います!!

 ただ、個人的は好きだった「Loversもの」があんまり収録されていなく、この点はちょっと残念ですかね・・・
 比較的スローな曲も、選曲の「流れ」を作るために入れてるようですが、Love Explosionのライブバージョンだけは聴いてみたかったです!!


 
 結構レアなテープかもしれないですが、ドラヘビファンは絶対ゲットしないといけない一本でしょう!!
 そして、ドラヘビやReggaeが好きじゃない方も、DeepFunkなどのブリブリベースがお好きな方であれば、このテープはお勧めできますよ~ 
 また、テープでなくとも、ドラヘビ作品や内容がイイのが多いので、機会があれば聴いてみてね~♪



<Release Date>
Artists / Title : Dry&Heavy 「Cassette Tape Maniacs!! Live in NZ 2003」
Genre : Reggae,Dub,Lovers
Release : 2003年7月
Lebel : beat records DHT001

Notice : 本文で書けなかった小ネタ
 ドラヘビ活動時の2000年前後は、エンジニアの内田氏がスタジオで使ってるミキサー卓は、80年代前後に矢沢栄吉さんが使ってた卓を回りまわって使用していたようです・・・スペースシャワーの特集で発言をしていました。
 また、現在は一般的には「解散」したとなっておりますが、たまにライブに出てたりと・・・実際に解散したのかどうかは分からないっす(^^;) 



<編集情報> 2009年11月29日
悪い癖で、大々的に編集を行いました(^^;)




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<追記> 2010年5月22日

 最後にふれた「矢沢栄吉さんのミキサー卓」の話の元であるスペースシャワーの番組を、自宅にあった古いビデオテープから映像を抜き出し、次の記事で紹介しました~♪
 YouTubeに動画を上げたので、内田さんのドープな卓さばきも見られますよ!!

 ・ DJに関する動画 その3 ライブ特集





Fatboy Slim 「On the Floor at The Boutique」
fatboyslim_bigbeatboutique

 今回はちょっと変化球・・・Fatboy SlimことNorman Cook大先生Big Beat期に発表されたMix作品です。
 今現在は、微妙なHouse路線にシフトし、知らない人がいないぐらいの「スターDJ」になってしまい、個人的には興味がなくなっちゃたのですが・・・今回の作品の頃まで(ちょうどFatboy Slimとしての2ndが出たころ)のNormanは・・・大・大・大好きです! 
 
 この作品では、私の好きなNorman Cookの「良さ」が出ており、大好きな作品なので、私が好きなNormanの変遷と共にご紹介いたします~♪


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 Norman Cook1963年生まれのイギリス人で、80年代中ごろにHousemartinsというギターポップ系バンドでベースを弾き、解散後、各種Remix仕事を経て、Beats Internationalを結成し、微妙にヒットしたあと、バンド形式のFreak Powerを結成し、解散後、Fatboy Slimへ・・・という経歴を経て、90年代後半ぐらいから世界的に知名度が急上昇したと思います。
 Fatboy Slimの初期は、突如UKにて勃興した「Big Beat」の旗本としてシーンをにぎわし、アンダーグラウンドだったダンスミュージックをポップ市場に引き上げた点では功績が高く、その後、House路線にシフトし、音源制作と共にDJ活動も精力的に行い、彼の地元であるブライトンでの伝説的なビーチパーティーでは25万人(!)を集めるなど・・・DJという存在を一般化・メジャー化した功績も大きいと思います。

 ただ、個人的には今のNormanはそんなに好きじゃなく・・・なんかRock的な「縦のり」で、かつ一般向けに薄い音みたいで・・・何枚もミックスCDを出してますが、手が全く出ません。
 それもこれも・・・今回の作品の時期(90年代中ごろ)ぐらいまでの独特な「オタクっぽさ」が好きで、今のNormanと比べても昔の方がイイから・・・みたいのがあるからです!!

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 時期的には、Beatsを始めた80年代後半からFatboy Slimをやり始めた90年代中ごろまでで、ざっくばらんに説明すると「微妙にあか抜けないオタク臭さを持ちながら、POP感満載の楽曲を多数作ってたところ」が好きなんです!

 もう、この時期の曲は・・・素敵すぎます(^0^)

 HipHopやReggae、Dub、UK Pop、House、Rock・・・などが自然な形で調和し、普遍的なPOPな曲として成立し、かつアイデアに優れ、所々でのぞかせるオタクっぽさがたまらないですね。

 特に、活動初期のHousemartins以降は、HipHopやRareGrooveの動きと連呼し、サンプリング主体のプロダクションをしており、そのサンプリングのセンスがイイんですよ・・・
 上の写真の左のBeats International / Dub Be Good To Meでは、SOS Band / Just Be Good To Me のDub調(Reggae調)カバーですが、そこでベースラインのサンプルは・・・UKパンクの大御所であるThe Clashの有名曲「Guns Of Brixton」ですよ!
 また、写真右のBeats International / The Sun Doesn't ShineというLovers Rock調の曲であれば、その曲のトラックを転用し、あのMadonnaの「Crazy For You」をカバー・・・というかラバダブスタイルで作ってみたり・・・究極は、Beatsの2ndアルバムでは、なんとJ-Waveの名物DJであったキャロル久末さんの声をサンプリングしています!!

 あまりサンプリングのことでNormanのことは評価されませんが、変な話、DJ PremierとかPete Rockとかには出来ないサンプリングセンスで、イイ感じにポップなんだけど、違う方向でマニアックで、ユーモアがあるところは真似が出来ない点が素敵で・・・小西康陽さんも好きだと言ってますよね~♪
 サンプリングに関しては、そんなに小難しいことはしてないんですが・・・サンプルする曲だとか、使い方だとか・・・イギリスっぽいシニカルさを含んだオタクっぽさ(DJ Harveyとかもそうかも?)は、もと評価されるべきだな~と思っています。

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 あと個人的にはこの頃のNormanは「青くさい(?)」なところがあり、その点も大変好きです。

 楽曲でいくと、BeatsのWon't Talk About It(写真左)のベースラインと楽曲の空気感が、切ないんだけど、清々しく・・・だけど前向きな曲作りが素敵ですね・・・クラブでうっかりかかったら、泣きながら踊ってしまいそうな曲ですね(^0^)
 また、FreakPower時代は、バンド形式のため、サンプリング路線は減少したものの、耽美な質感の曲が多く、シングルであれば、写真右のTurn On, Tune In, Cop Outなんかはいいですね~


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 そんなわけで、微妙にマニアックなセンスを持ちながら、独特のポップ感や青臭い質感をもつNormanも、次第にダンスフロアーを念頭に置いたスタイルにシフトします・・・自身のソロユニットであるFatboy Slimの始まりです。

 有名な話ですが、バンド形式のFreak Powerがあまり受けず凹んでいたのですが、Beatsの元メンバーのリンディー嬢に誘われて、流行りのクラブに行ったら自分の曲がかかってて、皆から歓迎されたことからダンスフロアーに活路を見出し、Fatboy Slimを本格的に活動し始めたようで・・・Fatboy Slimの開始時は今までの迷いがなくなり、「切れた」印象がありました・・・
 このころの楽曲については、「踊るための45回転のトリップポップ」と本人も説明する通り、ピッチ速めなBreakBeats=Big Beatを中心にプロデュース/DJをし・・・今まで以上の「あばれはっちゃく」っぷりが素敵で・・・その中で、それまであった「オタク性」もしっかりと出しているのも素敵です。
 サンプリング路線も復活し、かなりマニアックな趣向の曲から多数サンプルしており・・・Fatboy Slimとしての初期の頃は、面白いですよ(^0^)

 そんな時期に出したのがこの作品で、私が思うNormanの素晴らしい点が上手く作品化されていると思います・・・
 やっと、テープの紹介です(^^;)



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 Big Beatが流行っていた時期に所属していたレーベル「skint(一文無しの意味)」が主宰していたイベント「Big Beat Boutique」の雰囲気をMixした作品で、従来のマニア心を残しつつ、楽しまなきゃ損!っといった姿勢でのミックスが大変良いです!

 イントロからイカしてて、Normanのオタク性が爆発しています!!

 あのJungle Brothersの名曲「Because I Got It Like That」の中のラインで「♪ I just lay back and let the big beat lead me♪」を執拗にループし、歌詞に「Big Beat」というラインを強調し、Big Beatが開始することを声高らかに宣言し・・・そこからブレンド気味にぶち込むのがB-Boyの国歌である「Apache」ですよ!!
 も~、めちゃくちゃカッコいいっすよ・・・それもApacheは結構ピッチを上げ、首振り必死なミックスで・・・これを聞いてB魂が動かない人はいないでしょう!!

 Big Beatのミックス作品なのにいきなりコレですから・・・こういったマニアックなことをサラっとしちゃうのが素敵です(^0^)

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 んで、Apache以降は・・・まさに「踊るための45回転のトリップポップ」というだけあって、必要以上に早いブレイクビーツ地獄が始まります・・・
 それこそイントロで声ネタにしたJungle Brothers / Because I Got It Like Thatも、必要以上にピッチを上げた状態で選曲し、更に声ネタだったラインをオンタイムでも2枚使いし・・・も~「男」を感じます!!

 その後ではBig Beat、Breakbeatsの連発でバカ騒ぎです(^0^)

 当時は私もBig Beat物には食指が動きませんでしたが、いま改めて聞くと、楽しめる・使える曲が多く、写真に上げたDJ Tonka / Phun-kyなど、カッコよくってノリノリな曲が多く、もっと勉強しないと・・・ちなみにTonkaの曲はDe La Soul / Saturday使いのBreakbeats/Big Beatで鬼カッコいいですよ!!
 また、要所要所で自身の曲や、Rimix曲を収録しており、写真右のRockfeller Skankはエンディングに収録されています・・・Lord Fineseeの声ネタ曲として有名ですが、Finesseはこれで結構儲かったらしいですね(^0^)


 んで、実際のミックスも悪くなく、DJの質の高さが伺えます。

 ミックスの方向性は明確には決まってないようですが、楽曲自体が持つ「上げと下げ」を上手く活用し、ミックス自体にしっかりとしたメリハリがあり、非常にパンチのあるミックスに仕上がっていると思います。
 とにかく「攻め」な曲が多い中で、しっかりと流れをコントロールし、フロアーに躍動感を与えてる印象があり・・・この作品自体はライブ録音ではないですが、もしライブだったら観客も・・・そしてDJであるNormanも・・・終始ニコニコしてるんだろうな~と思わされます!

 また、ミックスのテクニックに関しては、砕くとシンプルなミックスなのですが、時にロングミックス・・・時にカットイン・・・と繋ぎを変えつつ、総じて勢いを殺さないミックスは秀逸で・・・やっぱり技術があるんだな~と痛感してしまいます・・・きっとここ最近出てるHouseっぽいミックスCDも細かく聴くと上手いんだろうな~(^^;)



 というわけで、力説してしまいましたが、今でも十分聴ける内容の名作です!!
 特にHipHopが好きな方が聴けば、けっこう面を食らう内容で、終始に渡り「首振りまくり」ですので、是非聞いてみてくださいね~♪

 ちなみに私はテープ版で紹介しましたが、圧倒的にCD版の方がいっぱい中古屋で売ってます・・・が、テープコレクターであればテープで持ちたいところですね(^^;)
 


 <Release Date>
Artists / Title : Fatboy Slim 「On the Floor at The Boutique」
Genre : BreakBeats、BigBeat、HipHop・・・
Release : 1998
Lebel : skint(UK) BRASSIC 9NC



<編集情報> 2009/1/17
読みにくかったので、改行&黒色協調をしました。

<編集情報> 2009/11/18
勢い余って、再編集をしちゃいました・・・5倍ぐらいの増量っすかね(^^;)


MURO 「diggin' ice - summer of 96」
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 定番中の定番!

 日本が誇るミックステープマスター「MURO」さんの初期の作品・・・これにお世話になった&影響を受けた方は多いんじゃないでしょうか? 
 私もそんな一人で、今でも機会があれば引っ張り出して聴いている一本です・・・夏はつい聞いちゃいますね・・・


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 MUROさんの説明は、必要ないと思いますが、今でも現役でMIX作品をリリースし、作品ごとのテーマやアイデアで業界を沸かすことができる数少ないDJですね。
 作品数も多く、数えることが難しいですが、私もミックス作品のリリースの度にお世話になってますし、クラブなどの現場でもお世話になってます・・・現場の方は最近はご無沙汰ですけど(^^;)

 この作品がリリースされた頃(90年代中期)は、ちょうどDJブーム&日本語HipHopブームが起こったころで、私もその波になぜか乗っかり、今に至っています。
 MUROさんに関しては、当時はMICROPHONE PAGERでの活動もあり「MC」としての認識でしたが、ペイジャー結成前からも行っていたDJ的側面が名作テープ「King of Diggin」シリーズのリリースで注目され、ネタ師&DJとしても認識され始めた頃じゃないかと思います。
 その当時のMUROさんのDJについては、ネタ師的な側面が先行され、私自身も「よく分からないな~」と思ってスルーしてたのですが、自分も年齢を重ね、少年から青年になったころに、やっとこのテープの良さに気付いた次第です。

 このテープでは、タイトルから察することができるとおり「Chillもの」選曲で、聞いてるだけで夏の暑さを忘れさせる・・・感じの選曲です。
 こういう内容のテープって、当時の日本ではほとんど皆無で、カプリとかのテープがあるのなら、日本でも・・・という裏事情もありそうですが、当時のシーンでは、結構ビックリさせた記憶もあります。
 当時はハーコーHipHop街道一直線な感じもあり、HipHop以外を聞く余裕がなかった時勢もあり、ネタとしては流通してましたが、こういうのを聞いて楽しんでもいいんだな~という流れに変えてくれた一本じゃないかと私は思っています。


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 内容的には、いわゆる旧譜・歌もの中心で、70's Soul、80's R&B、Slow Jam・・・などミッドテンポ~スロー中心のチョイスで、派手なミックスはなく、スムースにつないでいきます。

 ただ、選び抜かれた楽曲は流石King of Diggin!・・・今となってはド定番の曲が多いですが、当時は「え~こんないい曲があるの!!」の連発で、MUROさんから教わったって方は多いかと思います。
 有名アーティストの(当時としては)知られざる曲や、あまり知られてないアーティストの曲など、ほんといい曲が連発で、それらの曲を時代やジャンルをぶっ飛ばし、ミックスしちゃうあたりは・・・MUROさんの代名詞ですね!!

 手持ちのレコードの範囲だと、写真左上の「Hubert Laws / Family」あたりはMUROさんのプレイで教わった方が多いかと思います・・・私もMUROさんのプレイでヤラれ、Savageで買いました・・・写真の通り「緑シール」はSavageでは3000円だったかな?
 あと、「Pleasure / Thoughts of Old Flames」だったり、「Collage / Get In Touch Withe Me」だったり、「Nicole / New York Eyes」だったり・・・その当時でも有名曲なのもあったとは思いますが、DJブームで参加してきた「何も知らない」少年たちが、MUROさんを通して知った曲が多いのもポイントで・・・私自身はまさにそうなので、聞いてるとグッとくることが多いです!!

 ちなみに、当時は、MUROさんのテープに影響され、その収録曲を買うためにトラックリスト片手にレコ屋を捜査してる輩も多く、収録された曲のレコードは結構高かったものもありました・・・
 レコ屋でもご丁寧に「MURO Play!」なんて記入されてたものも多く・・・私自身は、当時は高くって買うことができず、その反動か、大人になってからは「大人買い」をしています(^^;)
 今現在、名が通っているDJの方でも、素人時代はMUROさんから影響を受け、レコード捜索をしてた・・・方は結構いて、みんな「MUROさんの教え子」みたいなもんなのかな~とか思ったりもします(^0^)

 
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 また、MUROさんは誰も知らない曲を探し当てて披露する一方で、見落としがちな定番曲の使い方が本当に上手いです・・・
 ド定番な「Patrice Rushen / Remind Me」とか、「Debarge / Stay With Me」とか、「New Edition / Mr. Telephone Man」とか、「Hall & Oates / One on One」とか・・・MUROさんがミックスすることで、曲自体が更に光るような感じで・・・たまらないですね!!

 基本的には、HipHopライクなミックスで、カットインが多く・・・テンポよく繋いでいく感じなのですが、絶妙なタイミングで繋ぐ曲が多く、聞いていて何度も聞きたくなるミックスが多いです。
 なんて言ったらいいのかな・・・「パンチラインのあるミックス」って説明すればいいんですかね・・・もう「この繋ぎしかない!」ってぐらい完璧なミックスで、スクラッチとか2枚使いの「技」的な部分よりも、曲と曲をつなぐ「センス」の重要性を教えてくれる好例です!!

 そう、曲と曲を組み合わせることで、その曲が更に良くなる・・・っというのがDJミックスの「マジック」なわけで、MUROさんの手にかかれば、有名曲も無名曲もガラッと変わってしまうだと思います・・・ 

 
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 そんなMUROさんの「マジック」や「掘りっぷり」が集約されているのが、個人的には↑の流れで、「山下達郎 / Windy Lady」から「J.R.Balley / That's Love」のカットインですね・・・これは何度聞いてもグッときます!!

 印象的で目頭が熱くなるイントロのThat's Loveですが、これがWindy Ladyの絶妙なところからカットインするので・・・普通に聞くよりも100倍よく、仕事帰りに気持ち良く飲んで、ほろ酔いで夜道を歩きながらこのラインを味わうために遠回りしたことが何度もあります(^^;)
 まさに「殺しのミックス」で・・・私がこういう「快感」を得るためにミックステープを聞き続けてる原動力なのかもしれないですね・・・

 また、選曲的にも・・・山下達郎はかけないでしょ・・・初めて聞いたときは衝撃的でした・・・

 だって、昔も今もそうですが、DJ文化なり海外からきた「音楽文化」を日本で消化するとき、リスナー側は「海外の曲」を優先する・・・みたいな不文律があり、当然、当時のDJ界隈でもその傾向が強かった・・・わけですよ。
 特にHipHopに関しては、ブームが始まり、何も知らない初心者たちが流入したことで、その傾向は強く・・・日本語ラップはあったものの、「英語」と「日本語」の完璧なクロスはなかったと思います。

 そういった流れがある中で、達郎さんの曲を自然にチョイスし、ほんとカッコよくミックスしちゃう・・・MUROさんのセンスには脱帽で、後続の後輩たちに「音楽に壁なんてないんだよ・・・」と教えてるような感じで・・・負けちゃいます。
 私自身は、このテープはリリースした直後(高校のころ)は、レコードなどは買ってましたが、このテープは購入してなく、大学生になりこのテープを中古で買い、聞いてみて、真っ先に達郎さんにはビビり・・・MUROさんの教え(Keep on Diggin' 365とかNo Bootleg,No Compilations)を今でも守ってるぐらいです(^^;)

 まあ、両方のレコードとも、90年代は高かったですが、私が社会人になったころには安くなってたので、当然ながら「大人買い」をしました(^0^)
 ただ、こういうレコードは頻繁には聞かないのですが、絶対売ることが出来ないっすね・・・当時高くって買えなかった怨念とかがありますしね・・・(^^;)

 ちなみに、うる覚えではありますが、このテープで達郎さんの曲を収録したことで、まわりまわった数年後に達郎さんとMUROさんが知りあうきっかけになったそうです・・・
 達郎さんの曲を収録することは、普通は「著作権違法な行為」なわけで、怒られて然るべきなのですが・・・達郎さんもDoo-WopとかSoulとかの鬼レコードコレクターなので「君も掘ってるんだって?」となり交友が生まれ、お咎めがなかったようです(^^;)
 きっと、こういう流れがあり、Booの曲でSparkleをサンプリングすることが出来たんでしょうね・・・達郎さん、カッコよすぎです!!



 話が長くなってきたので、そろそろマトメます・・・

 いわゆる「チル」ものの範疇の作品にはなりますが、流れを優先してテープの世界感を作ることに注意を払っており、全体的な統一感がたまらないです。
 その中で、MUROさんらしいジャンルを超越した選曲の広さ・深さを前面に打ち出し、シンプルなんだけど効果的なミックスを施すことで、全体的に統一感がありながら、印象的な動きのあるミックスに仕上がっており、DJミックスの教科書といってもいい出来だと思います。
 個人的には「永遠のマスターピース」なので、一生聞きづつけると思うぐらい素晴らしい作品です!!

 聞いたことがない方は是非聞いてみて欲しいし、また、聞いたことがある方も機会があれば聞き直してください・・・
 MUROさんのテープって、聞きなおすと再発見(あっ、この曲いいな~とか)が多く、当時、腐るほど聞いたよ・・・・って方でも、大人になった今こそ聞き返してみる価値があると思います。
 懐かしさも出るかもしれないですが、きっと再発見が見つかり・・・MUROさんの凄さを思い返すと思います・・・私がいつもそうなので、大丈夫です(^^;)


 んなわけで、夏における「永年のマスターピース」のご紹介です(^0^)
 聞いたことがない方は、ぜひ聞いてみてくださいね~



<Release Date>
Artists / Title : MURO 「diggin' ice - summer of 96」
Genre : 70's Soul、80's R&B、Slow Jam・・・
Release : 1996
Lebel : King Of Diggin(Savage)


Notice : テープのケースについて
 確証はないのですが、最初のプレスでは、今回紹介してる「角ケース」を使用し、セカンドプレス以降は、他のDiggin' Iceシリーズで使われている「丸ケース」を使用してた・・・ような気がします(^^;)
 そのうち、調べてみますね・・・




Notice : CD再発について

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 2011年3月にCDの再発盤がリリースされました!
 ただ、トラックリストはついてないので、ご注意ください・・・
 あと、ジャケが切れやすいので、CDを取りだす時は注意してね・・・買った直後に破いてみました(--;)



  

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<編集情報> 2008/1/17
読みにくかったので、改行したり、黒を入れました。
 ↓
<編集情報> 2009/9/12
文章が納得出来なかったので、大幅に工事しました・・・今度は5倍くらいの増量かな(^^;)


<編集情報> 2011年5月18日
 CDの再発情報を追加しました。
 ついでに、レコードの追加掲載をしようかな~と思いましたが、バランスが悪くなるので、文章や写真の追加はしませんでした。
 この作品は、ホント好きなので、気付くと収録曲をつい買っちゃいますね・・・意外と高い値段のレコードは今となっては殆ど無いかな??









Melo D 「aquaboogie」
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 西海岸のターンテーブリスト系DJ集団「Beat Junkies」のメンバーである「Melo D」 による意外な一本です。
 西海岸流のDanceClassicsを題材にした作品で・・・個人的にはメチャクチャ好きな作品ですが、市場的には評価が薄く、過小評価されてるな~と感じるので、プッシュしたいと思います(^0^)



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 HipHopが好きな方ならMelo Dなり、Beat Junkiesのことは知らない方は少なくはないと思いますが、ちょっと説明しておきましょう・・・

 Beat Junkiesは1992年にアメリカ・カリフォルニアで結成されたターンテーブリスト系DJ集団で、90年代以降のシーンの牽引や影響を及ぼした重要クルーです。
 メンバーは、今となっては大御所ばかりで、今回紹介するMelo D、DJ Babu、DJ Rhettmatic、J Roccなどがメンバーに連ね、影響を受けた方も多いかと思います。

 彼らに関して重要なのは、他のバトル系DJに比べ、様々な活動をしていることで、それこそラジオでのDJやクラブプレー、音源制作、ラップグループのバックDJ・・・など、広い意味での「DJ」を実践しており、音楽的要素がターンテーブル関係だけに集約していない点がポイントだと思います。
 実証データがないので、なんとも説明しづらいのですが、分かりやすい範囲だと、BabuがDilated PeoplesのバックDJをし続けたり、近年のJ Roccが製作するナイスなミックス作品だったり・・・バトルDJという枠にとらわれない自由な活動をしていると思います。

 その中で、ちょっと地味な存在(失礼!)なのが、今回紹介する「Melo D」ですが、個人的にはこの作品を聞いてファンになってしまったDJです(^0^)
 スクラッチ&ジャグリングなどのDJの腕はもちろんですが、彼に関しては90年代中ごろよりラジオでのDJを長く担当していたようで、一般的なミックスや選曲の腕も確かなんだろうな・・・と妄想しています(^^;)
 う~ん、ミックス作品とかが少ないし、どうしてもバトル系となるとスクラッチの技術などの方向ばかりに話題が行きがちなので、選曲やミックスのことを説明してる機会が殆どないので・・・本当にミックスが上手いのかどうかは分からないですが、この作品を聞く限りだと「素晴らしい」と思います!!



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 では、作品の詳細に進みましょう・・・

 このテープは、あのManhattan Recordsが企画・大プッシュしたシリーズ「2000本限定シリーズ」の一本で、私のカウントだと一番最後にでた作品だと記憶しています。

 2000年前後にリリースしていたDJ Spinbadの2000本シリーズがかなり好評で、じゃあ他のDJでも・・・ということでHome Plateというレーベルを用意し、仕切り直しをしたシリーズで、この作品は写真・左のようなDj Spinbad、PeteRockに続く第3段目としてリリースされました。
 シリーズは、各テープにシリアル番号が振っており、コレクター心をそそる仕様になっており、個人的にはSpinbadの作品を買っていたのでどの作品もリリース時にManhattanで買いましたが・・・市場がひっくり返るほどヒットはせず、気づいたら終わっていた悲しいシリーズです(^^;)
 ちなみに、写真右はリリース時に配布された「ちらし」です・・・クリックすると今回の作品のトラックリストが見れます♪



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 では、実際の内容を紹介しましょう・・・

 内容的には80年代以降のDanceClassics/Garage/80's Funkを中心にミックスをし、MeloのDJの合間には、MeloがDJを担当していた番組のホストMCである「Julio G」氏のナイスなMCが入り、ミックスの雰囲気を盛り立てています。
 それこそカリフォルニアの日曜の午後位にかかってそうなラジオ番組のような雰囲気で、西海岸のカラッとした青空の下を、オープンカーでやや低速気味に流すのに最適な感じな楽曲が多く、大変聞きやすい内容に仕上がっています。

 楽曲的には割と定番どころが多く、写真に上げたSlave / Just A Touch of Loveとか、Patrice Rushen / Forget Me Nots、Evelyn King / Love Come Down、Secret Weapon / Must Be the Music・・・など、まさに「快晴」が似合う曲が多く、ドライブする時なんかは最適でしょうね♪

 ただ、定番曲が多いのは事実なのですが、実際のミックスをすると・・・それらの定番曲に特別な「マジック」がかかったみたいに、曲の良さが更に引きたった素晴らしいミックスに仕上がっています!!

 選曲の一部を切り取っただけでは分からず、全体を聞かないと分からないかもしれないですが、MC込みでのミックスの「ノリ」や、間違えない選曲で現地の雰囲気を上手く表現しており・・・う~ん、上手く説明出来ないのですが、どの曲も、西海岸の雰囲気に合う選曲をしており、これは敵わないですよ・・・
 きっと、彼らが幼い時より慣れ親しんだ楽曲を、ごく普通にミックスしたんだと思いますが・・・現地に住み続けて、その土地の空気や風を知り尽くしてない限り出来ない芸当で、まさに「マジック」な選曲ですよ!

 特に、写真で上げた「快晴」に合いそうな曲は、曲間でJulio氏が「Ocean Funk」なんて言ってるとおりで・・・嫌味じゃない潮の香りと、煌びやかな太陽の日差しが、人の気持ちをポジティブにし、体を気持ちよく動かす・・・みたいな音楽で、この作品に大変あっている形容だと思います!!
 爽やかなんだけど粘っこい・・・そんな西海岸特有のFunkで、SlaveやSecret Weaponなんかは直球ですね(^0^)


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 ただ、この作品が面白く、Melo Dの腕が利いてるな~と思うのが、西海岸の「影」もしっかりと表現してる点です。

 イメージですが、日差しが強い地域って、陽気なイメージがある半面、日差しが強い分、コントラストとしての「影」がはっきりしていたり、夜になれば昼の雰囲気と対照的に暑苦しさみたいのがあったり・・・光があれば「影」があると思います。
 まあ、影という表現は極端な表現なのですが、この作品では「躍動感に満ちた曲=光」を取り扱う半面、その光が生み出すコントラストとして「影」な曲も取り扱い、楽曲の質感のバランスをとり、作品としての「現地感」にリアリティーを与えてると・・・私は思います。

 楽曲単にであると、Shalamer / Night to Rememberや、Young & Co, / I Like(What You're Doing To Me)のようなちょっと切ない曲や、夜のイメージのあるCherelle / Saturday Loveや、Strafe / Set It Offなど・・・のちょっと「影」のある曲を選曲しており、バランスのとり方が上手いな~と思います。

 実際にミックスの流れにおいても、割とアバウトな流れもありますが、上手く光と影の曲を混ぜつつミックスを行っており・・・西海岸らしさが奥深く出ていると思います。
 また、ミックスの流れに関しては、A面とB面を通して聴くと、後半に進むにつれ、太陽が落ち、夜になっていく・・・みたいな時間の流れもイメージされてる作りがあり、ミックスのストーリー作りも上手いな~と思います。


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 んで、次は「技」の話なのですが・・・流石です!!

 この作品に関しては、割と選曲とミックスを主軸に置いているので、さすがBeat Junkiese!な「技」は少ないのですが、作品の良さを引き出す範囲でシェアな技を披露しています。

 例えば、写真に上げたUnlimited Touch / I Hear Music In The Streetsや、George Kranz / Din Daa Daaなどでは、両曲ともイントロのブレイクを上手く2枚使い&スクラッチをし、イントロの世界観を増幅させつつ・・・イントロ以降の印象的なラインを光らせるため、あえてイントロを煽る意味で技を入れたりしていて・・・実際の技以上に構成が上手いな~と思いました。
 実際の技も、楽曲を光らせるための技なので、ブレイクを中心に2枚使いが多く、まるでパーカッショニストとしてその楽曲に参加してるみたいな感じのプレイが多く、普通に聞いてても違和感を感じない・・・そんな素晴らしい技になっていると思います。
 曲によっては、曲が更に引き締まり、西海岸らしさを上手く創出してるな~と感じる部分も多いですね(^0^)

 また、ミックスの要所要所で、オンタイムでエフェクター処理(フィルター系が多い)を軽く入れてる部分もあり、ミックスの流れにおいて、聴く者を引き込む効果が出ていると思います。
 まるでハウスのDJが気持ちいい部分で音を抜く見たいな感覚があり、違和感を感じる人もいるかもしれないですが、私個人は聞いてて、気持ちイイ所でエフェクトがかかり、音に「引っ張られる」感じがして大変好きです(^0^)


 そして、技の話でこの話題を持ってくるのはアレですが、この作品のサイドMCである「Julio G」さんのMCが聞けば聞くほどイイですね(^0^)

 Julio氏のことは、色々と調べましたが、よく分からないお方で・・・西海岸のラジオ界ではかなりのベテラン&重鎮のようです?
 凄い印象的な声&トークで、曲間で登場することが多いのですが、Melo DのDJとの掛け合い&タイミングがばっちりで、Julio氏のMCもこの作品の良さを引き上げている要因だと思います。

 台本を作ってミックスした様子もなく、割と普段着で録音してるようなラフさがあるのですが、曲の歌にかからないようにMCが入り、その曲を盛り上げる効果があり・・・また全体的な効果として、このMCも作品の「西海岸感」を出しており、大変良いです(^0^)
 Julio氏のこの作品での振る舞いは、曲自体をしっかりと理解し、DJとの呼吸の取り方も素晴らしく、長年のキャリアが光ったMCが素晴らしいと思います。
 また、MeloのDJも、あえてMCをのせるべく、歌が載っていないブレイクっぽい部分を多めにミックスしており、内助の功見たいのが光ってますね。



 私がイイと思った点をまとめてみましたが、上手くまとまったかな?

 ちょっとまとめると、Melo DのDJセンスとテクニック、そしてナイスな選曲が混ざり合い、発生させた「西海岸感」がハンパない作品で、トータルバランスが優れた作品に仕上がっており、何年たっても聴くことが出来る作品だと思います。
 特に定番曲が多い中で、その曲たちを「Ocean Funk」の名のもとで世界観を統一し、その曲たちの魅力を更に光らせ、作品と成立してる点は秀逸で・・・選曲/ミックスをするDJの価値観によって楽曲の良さが変わるという点ではパーフェクトな出来で、バトルDJの作品だと思って聴いてると痛い目に合いますよ!!

 中古だと、レアリティーは発生してなく、値段も高くない作品ですが、こういう作品こそ価値があって然るべきだと思います。
 是非、お手に取る機会がありましたら、聞いてみてください・・・間違いなしです(^0^)



<Release Date>
Artists / Title : Melo D 「aquaboogie」
Genre : DanceClassics(80's,garage,)
Release : 2002年8月
Lebel : Home Plate EMT003


Notice : シリアル報告(?)

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 めちゃくちゃ好きなテープなので、ストック込みで3本ほど持っており・・シリアルは写真のとおり・・・
 なんと「0001番」を所持してます! 数年前のManhattanの見本盤セールで、12inchに目もくれず、ゲットした番号で・・・誰も買わなかったので救出しました(^0^)



<編集情報> 2009年12月15日
過去、何度か編集をしましたが、悪い癖で、大々的な編集を行いました。
もうちょっと、上手くまとめたかったな~(^^;)



DJ YUU & DJ YU-KI 「Any Love」
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 大好きなUlticut物を連チャン・・・今度は歌ものです(^0^)
 ちょっとイレギュラーな作品ですが、Ulticut印のドープミックスにやられますよ!!


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 この作品は、2003年辺りにリリースされた一本で、Ulticut的な切り方で「歌もの」をミックスした作品です。

 名義的にはUlticut本隊のYU-KIさんがB面を担当し、Ulticut関係のDJであるYUU氏がA面を担当しています。
 Yu-KiさんはUlticut Upsとして多数の作品をリリースしており、間違えないお方ですが、YUUさんもなかなかの腕で、彼の詳細は分からないですが、彼の作品「Doing the Doo」なんかを聞くと、Ulticut譲りなドープなミックスと深堀りな姿勢がわかると思います。
 
 この作品に関しては、Ulticut Ups特有のコンビ技は少ないですが、そこはUlticut・・・「最高な選曲の流れ」「堀り込んだ楽曲」で魅了してくれます。
 以下で出来る限りこの作品の魅力を紹介してみたいと思います。



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 まず、A面のYUUサイドからご紹介です。

 前半はUK SoulやUS R&Bでドライブ感のある楽曲中心に、テンポよく、かつスムーズにミックスを繋げていきます
 選曲的には、写真左のKiss the Skyのような割と有名な曲から、マイナーなUK Soulまで、幅広いチョイスをしており、ミックスの流れが先行ではありますが、腕のあるチョイスをしています。
 
 個人的には、写真右のRegina Belle / Could it Be I'm Falling Love(Jaki Grahamのカバー)のチョイスが好きです・・・スムースな流れの終着としてこの曲をミックスしつつも、以降の跳ねた展開を予感させる曲で、ナイスなチョイスだと思います。
 また、この曲に関しては個人的なエピソードがあり、ずーとRegina嬢が活動してた80年代の曲かと思ってたら、かなり探してやっと発見し、蓋を開けたら・・・90年代中頃の曲なのが判明し、いいところ掘ってるな~と痛感させられた1枚でもあります。
 こういう経験を経て、Ulticutの凄さが分ったり・・・するので、レコードを掘ることは辞められませんね(^^;)

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 んで、後半です・・・Reginaの流れを受け、自作エディット(?)なショートトラックを挟み、Funky 4のイントロから、元ネタであるA Taste of Honey / Rescue Me にクイックミックス!
 今まであまり知らない曲が続いていた分、定番曲で、ガツっと盛り上がる曲を入れてくると・・・聞いてる方も「待ってました!」となり、盛り上がりますよね・・・スムースな流れで気持ちいい前半ではありましたが、こういった選曲の仕方をしてくると、ミックスの流れに奥行が出来、つい唸ってしまいますね・・・(^0^)

 そして、このピークタイム的な流れを維持するべく、スクラッチカットインで「Inner Life / I'm Caught Up」に気持ちよく繋げたり、ド定番な「Lisa Stansefield / All Around the World」に持ってたり・・・ほんと定番曲を上手く使い、流れをキープしてるミックスは秀逸です!
 Ulticut関係だと、深い選曲性に耳が行きがちですが、定番曲の使い方・選び方もうまく、このA面のYUUさんのラインも、好例だと思います。
 聞きなれた曲でも、ほんとパンチが増して・・・まるで別の曲を聴くみたいな印象さえ与え、DJミックスの鏡みたいな選曲ですよ(^0^)

 んで、それ以降は、UK Soulなんかにもっていき、爽やかな感じでB面に続いていきます・・・この辺りも大変良いですよ!!



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 そして次はB面・・・問題児なUlticutのYU-KIさんの登場です(^0^)

 先に書いちゃいますが・・・「あんたスゲーよ!!」の連続で、素晴らしいミックスで、ここ何年も愛聴してますが・・・選曲面とミックス面が調べれば調べるほど高度で、理解して書き出すのが大変です!!

 流れ的には、某日本人製作(トラックリストでは名前をあえて間違えた??)のBossaHouseから始まり、生音系で進めていきます・・・Spinna製作のホワイトでしか売ってなさそうな某リミックスなど、いきなり深堀りを発揮してて、調べれば調べるほど「あんたスゲーよ」になりますが、気持ちイイ流れを作ります。

 そして、選曲的に「あんたスゲーよ」と一番びっくりさせられたのが上の写真2枚の曲です・・・説明が長くなります(^^;)

 序盤の生音の流れを繋げ、陽気な雰囲気を出すべく、スゲー気持ちいいインスト曲(Crush On You)に繋ぎます・・・その次は同系統のインスト曲であの「Still Not a Player」が気持ちよくインストカバーされていて、気持ちいいミックスの流れを作ります・・・
 ただ、両方のインスト曲ともトラックリストのアーティスト表記はForget Me Nutsでおなじみの「Patrice Rushen」となっています・・・彼女が活躍してた80年代の頃にこんな曲作ってたっけ・・・検索してもよくわからないぞ・・・??

 前ふり気味に書きましたが、これはネタがわかり、蓋を開けたら本当にびっくりしました・・・
 2曲とも上記写真のLPに収録されていて、HipHopの曲をJazzミュージシャンがインストカバーした作品集に収録されていて・・・市場では全然レアでもなく、1000円以下で買えちゃうレコードでした・・・
 私自身もリリースした時(2000年以降)はちょっと話題になったので、気にはしましたがスルーし、それ以降も市場では無視されてる作品だったので・・・この作品の中に入ってることを知り、大急ぎでUnionに行き、安い値段で買い、家で確認したらホントに収録されてて・・・YU-KIさんの堀りの「凄さ」に身をもって打ちひしがれました(^^;)

 Ulticutの凄いところって、こういった「意外なレコード」を出してくるところで、メジャー曲だったり、市場で過小評価されてる曲だったり・・・独自の審美眼で選び抜き、カッコよくミックスするところがあると思います。
 もちろんMUROさんなんかも該当しますが、Ulticutに関しては更に「芸の細かさ」が加わり、太刀打ちができないレベルまでいってるいると思います。
 このレコードも意義的にはそうですが、Yu-Kiさんは、Stillの方で、イントロ→2番という構成で2枚使い(エディット)しており、楽曲を更に気持ちイイ流れにしていて・・・その芸の細かさには負けましたよ!!

 説明が長くなりましたが、アハ体験込みでヤラれたので、長い説明になりました(^^;)

 ちなみに、カバーものなので、Crush on YouはLil'Kimのカバー、Still Not a PlayerはBig Panisherのカバーですね・・・その他にも有名曲のカバーが多く、使えるレコードなので、興味がある方は安いので買ってみてね~Vol,3までありますよ♪
 また、LP上はアーティスト表記が曖昧なのですが、上記の曲にはPatrice Rushenが本当に参加しており、VibesとかPianoを担当し、Elektra時代と変わらない爽やかなメロディーを披露してるので・・・トラックリスト上ではPatriceの名前を出したと私は考えてます(^^;)


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 んで、この後もドープな選曲と、ナイスミックスが続きます・・・が、このテープの肝であるミックスがあります・・・

 前半では、割と生音系で攻め、深く詰めると高度なことをしてますが、聞いてる分にはスムースな流れを作っており、A面のYUUさんと同様に、中盤あたりから動きを付け、一気にピークにもっていく流れにしており・・・上記の写真のレコで構成するラインですが、個人的には「死ぬほど好きなライン」です!!

 先に流れ的な話をすると、写真下2枚の鬼クラシック「Wendy Moten / Step By Step」へ繋ぐための選曲ラインになるのですが、ほんと一気にピークにもっていき、Step By Stepが金色に輝くような選曲・ミックスで・・・Yu-Kiさんの選曲手腕にヤラれます・・・・

 まず、UK SoulクラシックなKathy Sledge / Another Dayで期待感を煽り、これまたクラシックなD'influence / Magicで更に期待感を煽り・・・Magicの切れるタイミングで、Step By Stepの印象的なイントロにカットインし・・・聞かないと分らないかもしれないですが、一度落とすだけ落としておいて、一気に上げるみたいな構成で・・・鳥肌が立つほどヤバいミックスです!!

 また、ただでさえ疾走感があり、野郎の琴線に触れ、時に涙を誘っちゃう・・・名曲であるStep By Stepですが、Yu-Kiさんは、このミックステープ用にさらに仕掛けを入れています!
 この曲には3つのRemixが入っており、そのRemixからいいとこをカットアップし、曲の構成上、ほんとヤバい展開にエディットした形でミックスをしてるんですよ・・・
 おそらく「Daily Planet Mix イントロ → 同Mix アウトロのヴォーカルソロ → Ben Grosse Mix 本編」になるのですが、イントロで勢いをためつつも、本編でのドラムが入ってからの疾走感がほんとヤバく、何度か涙したことがあるぐらい感動的なミックスです(^^;)

 昔の話ですが、大学を出て、就職した先で、かなり辛い思いを繰り返し、夜遅く帰る時に、このテープをよく勇気づけに聞いてたぐらいで・・・帰宅する夜の道で、このテープを泣きながら聞きつつも「前向きにいこう!」みたいに勇気づけられた過去があったりし・・・辛い思いが吹き消すぐらい素晴らしいミックスに仕上がっています!!

 Ulticutのミックスに言えることですが、一気に空気を変えちゃうミックスが彼らには出来・・・その破壊力たるや凄まじいものがあると思います。
 このテープのこのラインもそうですが、ミックスの流れで抑揚をうまくつけ、少し落としたところで一気に引っ張り上げる・・・みたいな展開がまさにそれで、これを真似できるDJはそうそういないと思います。
 もちろん、深い選曲性や、スキルフルな技など、注目しやすい基礎体力的な部分があってのことだと思いますが、このミックス全体の圧倒的な構成力は彼らの個人力においてもっと褒めないといけない部分だと思います・・・

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 なお、Step By Stepは、結論としてYu-Kiさんがエディットした状態でかけてるのが濃厚(真相は本人じゃないと分らない?)ですが、このテープでStep By Stepという曲をして知ったことで、ちょっとしたエピソードがあります(^^;)

 しばらくはあまり市場に出ることがない、鬼レア12inchでしたが、近年になり4桁で出回るようになり、お世話になった曲なのである時期にオリジナル12inchを万近で買いましたが・・・Yu-Kiさんがテープに収録した曲の構成だと思ってたら、テープとは違う構成(このときはテープの方がエディットしてるとは気付かなかった)だったので逆にビックリしました(^^;)
 その後、調査をしてると、写真左のUltimixの44にこの曲がレコード化されていることが判明し、Ultimixなので何らかのエディットが入ってるのかな~と思い、もしかしたらYu-Kiさんの収録したミックスはUltimixなのか・・・と思い、気合いで探し、Ultimix版もゲットしたら・・・また違う構成で・・・結論として、Yu-kiさんが独自にエディットしてるんだな~と気づきました・・・

 ちなみに、最近になり、かなり安い値段でオリジナルの2枚目が買えたので、「大人の高額盤2枚使い」でYu-Kiさんの構成が2枚使いだけで出来るか・・・試してみたら、バッチリできました(^0^)
 ただ、あとで書きますが、収録上はエディットした状態で収録してる・・・と思います? でも、こういうエディットを考え、実行しちゃう・・・辺りはさすがの一言ですね!!

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 んなわけで、Wendyで鬼あげし、あとは終わりに向かって静かに進み、上記のMy Booなんかを選曲し、印象的な終わり方をします・・・
 ふう、説明が疲れましたね(^^;)

 説明長かったので、ちょっとまとめましょう・・・

 彼ら(Ulticut Ups)に関しては、バックボーンとして膨大なレコードの知識量があり、さらに技術があり・・・そして彼らにしか出来ないアイデアでドラマティックなミックスを構築してる・・・って表現が適切だと思います。
 私の表現力が乏しいので、彼らの魅力を100%紹介できたかは自信がありませんが、この作品に関しても、ソロ的な要素が強いですが、彼らの魅力を十分に表現してる作品だと思います。

 特に、この作品だと、選曲面とミックスの構成面のレベルの高さが尋常ではなく、個人的にはDJミックスの鏡だと思っています・・・
 つまり、それぞれの曲がバラバラで聞いたら各楽曲の単純な良さしか伝わらないですが、DJがミックスすることで、曲同士が融合し、化学変化を起こし、その曲がさらによく聞こえる・・・みたいなDJミックスの「マジック」があり、このテープに関してはその「マジック」が秀逸と考えるからです。

 まだまだ、語るべきところがあると思いますが、嫁を質に入れても聞かないといけない・・・ぐらいの高レベルの作品なのは、間違いないです!!
 中古だとまだ高くない印象なので、買う機会があったらぜひ買ってくださいね~


<Release Date>
Artists / Title : DJ YUU & DJ YU-KI 「Any Love」
Genre : R&B(90'sR&B、UK R&B、DanceClassics・・・いっぱいありすぎ!)
Release : 2003年ぐらい?
Lebel : Delic Records DTP-022



<補足事項> 本文で書ききれなかったことを書きます・・・

①エディットについて
 このテープを聞いてると外人のお姉ちゃんの英語で「DJ Yu-Ki・・・」みたいな声サンプルがSEみたいな感じで入ってたり、あとフィル的なスクラッチがインストトラックに乗ってたりします。
 これは、オンタイムのミックスでは入れずに、あとで乗せた声・スクラッチだと・・・私は思います・・・オンタイムでも出来なくはないですが・・・

 また、聞いてると、事前にエディットした曲をミックスしてる節もあります・・・
 本文でも指摘したWendy Motenのエディットも、手動で2枚使いでも出来ますが、自身で曲構成をエディットしたものをCDに焼いて、CDJかなんかでミックスしてる・・・感じがします?
 
 結論はよく分らないですが、完全な一発録り・レコードオンリーではないかも知れないですね(^^;)

②アンリリース曲?について
 ミックスを聞いてるとLessonスタイルの曲(ネタが次々と変わっていくもの)が要所要所でミックスされており、曲と曲の「つなぎ役」になっており、うまいな~と思います。
 たとえば、トラックリストには載ってないですが、オリジナルのLessonもしっかりと使ってたりしているのですが・・・どうやらAYB周辺が作成したオリジナルのLessonスタイルの曲で、かつアンリリースな曲も使ってるようです。
 かなり探してるのですが、結論として音源化されてなく、リリースしていない曲・・・だと私は判断し、このテープ上ではCDJでミックスしてると・・・結論付けました。
 
 んで、肝心な内容ですが、どの曲もUlticut印で鬼ドープです!!
 特に、Yu-Kiサイドにトラック名が記載されている「AYB feat Bull Jun and Ulticut Ups / Funker's Drummer」という曲がやばく、レコードで出てるのであればぜひ買いたい一作です。
 Lessonスタイルなので、いろんなネタが出ますが、Dance & Shake Your Tambourineとか、Blow Your Headとか、Tom's Dinerとか・・・そしてBuddhaの発電所ネタとか・・・日本人なら反応しちゃう流れの連続で堪らないっすね!!
 
③第2作目について
 ある情報によると、このAny Loveには第2段があるようです・・・自分は見たことがなく、ネットでも引っ掛かりません。
 もし、知ってる方がいましたら教えてください・・・大枚を叩いても買うと思います(^^;)

④今回の文章について
 今回の文章は、かなり突っ込んで書いた部分もありますが、私の憶測で書いた部分も多いです
 たとえば、Wendyの曲をエディットしてるとかがそうで・・・もしかしたら本当にレコードが出てるかも知れないし、Lessonっぽい曲だって本当はレコードが出てるかもしれないです。
 もし、間違えがあれば、私の調査不足だと思いますので、ぜひご指摘ください。


<編集情報> 2009年8月24日
文章が気に入らなかったので、大幅に加筆修正しました。
原文の10倍以上の大増量・・・これでいいのかな?

<編集情報> 2009年9月5日
お借りしてたレコ写(Magic)を自前の写真に変えました・・・すげー安く買えた(^0^)


Ulticut Ups! 「Lesson」
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 では、第一発目・・・好きなミックステープランキングで常に上位をキープしている作品で、大阪・京都が誇るDJデュオ(?)Ulticut Upsの初期作品(処女作)「Lesson」です。


<Ulticut Upsについて>

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 Ulticut Upsは「DJ YU-KI」「DJ Tahara」の二人からなる3ターンテーブル・2ミキサーのDJデュオです。
 DJ集団「A.Y.B.Force」の中核をなし、MixTape業界ではCutUp・MegaMixスタイル(タイトルの通りDouble D & SteinskiのLessonスタイルの・・・)の走りだと思います。

 MUROさん以降の「全方位的なHipHop姿勢」を前面に押し出し、HipHop、R&B、Soul、Funk、Disco、Breakbeats、House・・・といった様々な音楽を、ジャンルレスに掘り下げ、独自の「B-Boyグルーブ」で調理し、2人でないと出来ないミックスを繰り広げる・・・そんな感じの方々で、ホント大好きな方です!!
 今となっては作品数もボチボチあり、AYBとして「間違えない音源製作」も行ったりし・・・新作が出るのが楽しみで仕方がないグループで、私がミックス作品にハマるきっかけになった・・・と言っても過言ではないデュオです(^0^)

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 プレイスタイルの深い所については、今後の作品紹介で随時ホローしていきますが、彼らに関しては、有名レコードショップVinyl 7も有名だと思います。
 大阪のアメリカ村にあり、私も関西方面への出張があれば必ず行きますが、Ulticutっぽさが全開な品揃えで、HipHop、R&B、そしてDiscoの品揃えは天下一品な素晴らしい中古レコード店で、ミックス作品に収録されてるレコードは結構ストックされており、東京で買えなかったレコードを購入することが多かったりします(^0^)
 ちなみに、レコードマップには未掲載ですね(^0^)

 お店の方は、実質的には「Taharaさん」が仕切っており、Yuuさんはどうやら別の仕事(デザイン関係??)をしてるようですが、あの関西のエディット番長こと「Matsumoto Hisataakaaさん」がスタッフだったりしてかなりドープなレコード店です・・・東京にも欲しいな~(^^;)
 ちなみに、以前は京都にあり、その京都時代は「週末のみ営業」というスタイルだったようで、大阪に移転(2005年4月)を期に真剣にお店をやるようになった・・・ようです?
 また、マニアックな指摘ですが、京都時代の初期(1999年ごろ)は「B-Side Records」という名前で営業し、ある時期より「Vinyl 7」に変更したみたいですね・・・当時のFront/Blastの広告を張っておきますので、ご参照を・・・
 

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 んで、この処女作のテープは、2001年の夏ごろにテープ版がリリースし、その後、この作品なり、その後にリリースした作品が好評を博し、2005年2月ごろに2枚組CDにて再発をした作品で・・・Ulticutの名前を知らしめた作品になります・・・
 私は東京にいることもあり、彼らの事は全く知らず、第3作目である「Lesson 2」を聞いてノックアウトし・・・この第1作目に辿り着き、更にヤラレ・・・現在に至っています(^^;)

 私の記憶だったり、過去の資料を見てみると、この第1作目は、ほとんど関東では流通してなかった・・・と思います。
 販売元が「Assign Note」という、Ulticut/AYB関連の作品を出している自主レーベルで、関西(京都)を中心に出回り、その評判を聞いて、ちょうど運営を開始した「Delic Records」のフックアップを受けることでその後の作品(2作目以降?)からは全国に流通し・・・東京ではDMRが結構プッシュしてた・・・みたいな流れがあったと思います。

 また、個人的な思い出だと、リリースされたテープ・CD・初期の12inch・・・など、スゲーヤバいのの連続で、今思い返してみれば、いい時期に出会えたな~と思います。
 Ulticutの作品に出会えことで「Mixtapeって面白いな!」っと思い、集中的にテープなどを聞いたり、掘ったりするようになり・・・MUROさんを始め、他の方々の良い作品に出合ったり、再認識したり・・・このブログをやっている「初期衝動」の大元に当たる作品が・・・この「Lesson 1」と言っても過言ではないですよ!


<作品のご紹介>

 んで、やっとこのテープのご紹介です(^0^)

 本作品は、インデックスなどを見る限りでは、AサイドをYU-KIさん、BサイドをTaharaさんが担当・選曲をし、実際のDJプレイは両者が共同で行ってると思われます。
 タイトルの「Lesson」が表す通り、Double Dee & Steinskiの「Lessonシリーズ」のようにHipHop的なCutUp・MegaMixスタイルで、Middleもの、OldSchool、DanceClassicsなどの楽曲をテンション高めでミックスし、レベルの高い選曲性とスクラッチなどの技とミックスセンスが相まって・・・・大変なことになってます!!
 特に、全体を網羅するMiddleっぽい無骨なドラムブレイクの波と、OldSchoolな感じの雰囲気が相まって、テンションの高い「ブロックパーティー」みたいで最高ですよ!!
 
 彼らの魅力は・・・一言では言い表せないですが、以下の点がポイントだと思います。

 ①2人で織りなす「スクラッチ」と「2枚使い」
 ②ドープで深い・・・だけど遊び心がある「曲選び」
 ③ファンキーなミックスの流れをコントロールする「センス」と「技」


 分かりづらいかもしれないですが、この3点に尽きると思います。
 
 以下では、稚拙ながら、上記3点を中心に「この作品の良さ」と「Ulticut Ups」の素晴らしさをご紹介しますね~♪


①2人で織りなす「スクラッチ」と「2枚使い」

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 まずスクラッチなどの「技」関係ですね・・・Q-bert級の擦りは出来ないですが、アイデアに富んだ最高に「気持ちいい」スクラッチを提供してくれます。

 んで、説明する前に、彼らのプレイスタイルをご紹介しておきます・・・

 私が実際にライブで見た限りでのセットですが、基本的には上記の図のようなセットでDJを行っているようです・・・時期によっては違ったりするかも知れないし、録音によっては4タンテ・2ミキサーの場合もありそうなので、参考として見てください・・・
 いわゆる「3ターンテーブル・2ミキサー」のセットで、YUKIさんが立つ左側の2台でミックスの主軸を作り、右のTaharaさんがスクラッチやトリック、2枚使いなどで効果的に絡んでくる・・・そんな感じで、たまに入れ替わったり、ライブだとカオスを使ったり・・・割とオーソドックスなんだけど、このセットを最大限に利用してる感じで・・・これを知ってると、あの超絶的なスクラッチが「ライブ」で作ることが可能である・・・ということが分かると思います。

 なお、蛇足な話ですが、ライブだと、後ろにレコードジャケットのないレコードが「ドバっ」と置いてあり、ミックスのセット順にレコードがある程度並んでるようです・・・まるでKid Capriの伝説の「連続がけ」の様相を見てるみたいでグッときますよ!
 また、このレコードの配給にかんしては、Vinyl 7を運営してるTaharaさんが配給してるそうで、ミックスのアイデアなんかはYu-kiさんが出すことが多いそうです・・・? 


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 では、彼らの擦りの素晴らしさの一例としてご紹介したいのは・・・上記の「Funky 4 Plus 1 / That's the Joint」の「3枚使い(?)」だと思います!!
 他の作品でもよく登場したり、ライブでも絶対に披露する彼らのキラーチューンなのですが、聞けば絶対にヤラれると思いますし、理解すると「スゲーよ、あんた!」と思いますよ・・・
 
 このテープだと、恐らくYu-kiさんが、前の曲である「Brother D / Dib-Be-Dib-Be-Dize」(写真右)からスクラッチ気味でFunky 4のインストにカットインするのですが、カットインしたと同時に恐らくTaharaさんが声ネタ(♪Let's Takin' Back the Old School!♪)をFunky 4のインストの上で同時に擦り始め同じ声ネタを左にいるYu-kiさんも擦り、2拍ずつを交互に、そしてスピーディーで滅茶苦茶ファンキーに擦り始めます・・・これだけで昇天しますが、ココまでで15秒・・・まだまだ続きます・・・
 ころ合いをみて、Funky 4のイントロブレイク後の♪It's the Joint♪のかけ声を擦り、そのかけ声から一気に♪We're gonna prove to the world・・・♪で始まる名ライン(♪So What's the Deal - Sugarhill!とかね)になだれ込みVocalの方にカットインし本編を流し始めます・・・
 そして、いわゆるファーストライン(4小節)の最後・・・つまり最初の「♪Oh, That's the Joint♪」の所でまた展開します・・・ココまでで57秒・・・
 この「♪Oh, That's the Joint♪」の掛け声になったところで、恐らくYu-kiさんがインストにカットインし、その瞬間にその「♪Oh, That's the Joint♪」掛け声をTaharaさんが擦り始め、また2拍交代でYukiさんが同じ言葉を擦り・・・恐ろしくスピーディーに、そしてとんでもなくFunkyに擦り上げます・・・ココまで1分半ぐらいです・・・

 ちょっと分かりずらいですが、約1分半の間に、これだけ「高濃度」のミックスをぶち込み、完全に「手動」で作り上げちゃうのは・・・驚異的としか言いようがなく、かつどの擦りも「鬼ファンキー」に仕上げちゃう・・・のにはお手上げです!!

 上記の流れを書き起こすために、何度も聞き直してみましたが、私が作図した「3タンテ・2ミキサー」だと、物理上可能(4タンテだと確実かな?)で、実際にライブでもこれに近いセットを「簡単」にこなしており・・・もう即死です(^^;)
 また、後録音のミックスだったり、先に素材を作ってミックス・・・など、「非ライブ録音」も駆使してる・・・かも?な部分もあるのですが、大半が手動で行ったミックスだと思われますよ♪
 ちなみに、この1分半のミックスが聞きたいがために、電車に乗ってて自分が下りないといけない駅を通り越したことは何度もあります(^0^)

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 先にテクニカルな所を書いたので、分からない方は混乱しちゃうかもしれないですね・・・

 ただ、こういった小難しいことをすることで、その曲に「Ulticut印」のアクセントが生まれ、誰が聞いても「首振りファンキー地獄」に引きづり込んじゃうのは・・・確実で、それを難しく見せず、サラッとやってしまうのが彼らの凄いところだと思います。
 これまた定番ですが、上記のKutis Blow繋ぎ(Christmas Rappin' → The Breaks)も、Christmas Rappin' のインストの上で、Clapに関するなんかのセリフ(ナイスです!)を入れ、そのセリフが切れたところでThe Breaksの出だしの声ネタ(♪Clap your Hands~♪)を擦り始め、一気に繋いでいく・・・ってのもあり、パッと聞いた時はシンプルでファンキーなんだけど、深く聞くと、ものすごく高度なことをしてるのがグッときます!!

 つまり、擦り・2枚使いに関しては「シンプルでファンキーに聞こえるけど・・・実は超奥深く、ハマると抜けだせない!」っと思ってください(^^;)
 

②ドープで深い・・・だけど遊び心がある「曲選び」

 Ulticutを語る上で忘れてはいけないのが「掘りの深さ」も重要で、彼らの作品の良さを構成する要素になっています。

 彼らに関しては、DJの嗜好のスタート地点が「HipHop」ということもあり、ノリのよいファンキーなHipHopを軸に、Old School、Middle School、New Schoolなんかで「深い」ところも網羅しています・・・メンバーのTahara氏の座右の銘は「BPMは105以上」とあり、なんとなく理解が出来ます(^^;)
 ただ、彼らに関しては、根っからの「Digger = 掘り師」とあって、HipHopにとどまらず、R&Bやネタ関係(Soul、Funk、Disco・・・)、そしてBreakbeats、Houseなど・・・あまたのジャンルを掘り、そのジャンルを「Ulticut印」にまとめ上げちゃうところは・・・素晴らしいですよ!!
 特に、レコードを掘ってる輩だと、「うわ~、掘ってるな!」ってところが多いですよ(^0^)

 また、その掘ってきた曲の「調理の仕方」もポイントで、つい唸ってしまう曲の使い方も多く・・・こちらも素晴らしいです。
 スクラッチや2枚使いなどの「技」としての使い方だったり、ミックスの流れの中で「決め球」や「変化球」としての使い方だったり・・・センス・アイデアの良さに圧倒されます。

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 んで、この「掘り師」的な部分は、以後の作品で「ミックスされている曲」なり「その曲の使い方」を紹介することが一番分かりやすいと思うので、今回の説明はちょっと控え目にします・・・今回に限っては私がレアなHipHopを持ってないのが理由です(^^;)

 ただ、上記の2枚はポイントだと思います・・・彼らの「曲選び」の良さを表し、かつセンスの良い使い方をしてる点です。
 今回の作品では、MiddleなりOldSchoolなり、跳ねた感じのHipHopをメインにしていますが、その流れの中で、サラッと他ジャンルの曲を入れ、うまく使っており、その代名詞になるのが上の2枚だと思います。

 左のShakatakは、人によっては一級品のダンクラですが、一般的には・・・一昔前のフュージョンですよね・・・
 ただ、レコード市場では人気な一曲である「Mr.Manic & Sister Cool」で、彼らはこの曲のリミックス(You'll like it tooのブレイク使い)で、一瞬だけ顔をだす、突き抜け感のあるブレイクっぽい部分を使ってます・・・
 それも「Eric B is President」から繋ぎ、ドラムが同ネタであるにしろ、カットイン直前のRakimがラップする「♪make 'em clap to this♪」を執拗に擦り、繋ぎの勢いの良さ、アイデアの良さ、擦りの気持ちよさなど・・・天下一品です!

 また、右のCandy Dulfer / Bob's Jazzは、R&Bの人気盤として、今でもやや高値な一枚ですが・・・一般的には久米さんの「ニュースステーション」のオープニングテーマ曲ですよ・・・
 その曲を、オールドスクール的なブレイクの流れで繋ぐのですが・・・あの「Lesson 2」のちょっとブレイクダウンする部分から、一気にカットインし、テンションを一気に上げ、その上で、交互に色んな声ネタをファンキーに擦り倒します・・・この部分は「鬼ドープ」ですよ!!
 この部分は機会があれば是非聞いてほしいのですが、絶対に「アガル」擦りで、この擦り込みでレコードが出るのであれば、私は絶対に買います!!
 

 こういった、他ジャンルの曲を、自分の土俵に持ち込み、大胆に使用し、魅力的に光られるってのは・・・彼らのいいところで、その収録曲を探しにレコード屋を歩き回った方も多いかと思います・・・
 また、ド真ん中なHipHopでも、知らないMiddleとか、OldSchoolはサラッと入れていて・・・勉強になることが多すぎますね(^^;)
 選曲面は、チョイスの仕方や、使い方のアイデアなど、ご紹介したい点は今後もいっぱいあるので、引き続きご紹介したいと思います・・・


③ファンキーなミックスの流れをコントロールする「センス」と「技」

 この部分の説明が一番難しいんだけど、ちょっとご紹介しますね・・・

 Ulticutに関しては、個人的には「選曲の構成力」が他のDJたちよりもずば抜けていると考えていて、今まででご紹介した「Funkyさ」を軸に、ミックスの流れをうまくコントロールしてる・・・みたいなところが秀でていると思います。
 うまく書けないですが、選曲における「ストーリー性」だとか、「山と谷」って言ったらいいのかな・・・聞き込めば聞き込むほど、その構成力が発揮する「ジェットコースター感」たまらなくなり、何度も聞きたくなる・・・・そんな良さがありと思います。

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 本作品の範囲であれば、Aサイドの後半のOldSchoolの流れあたりがその証明になるかと思います。

 前半では、先ほどご紹介した「Shakatak」での擦りあたりで流れをつかみますが、それ以降は割とBPM早目なMiddleもので攻め、知らない曲の連続で、ちょっと盛り上がりに欠けるけど、首は絶えず振ってる・・・みたいな展開があります。
 これを受けて、中盤を過ぎたあたりで、OldSchool的な曲に流れを変え、定番曲で盛り上げつつ、ミックスの流れに活力を与え、ズバッと「Funky 4」の流れ(擦り)を入れ、盛り上がりの「山」を作りつつ、更にミックスのテンションを上昇方向で維持し・・・最終的に一度落としてからのCandy Dulferで大爆発・・・素晴らしい展開です。
 先ほども例示しましたが、まさに「ジェットコースター」で、盛り上がる曲を的確に選曲・ミックスをしつつも、選曲する曲の確かさとか、スクラッチなどの技の確かさが、乗算に近い意味合いでアクセントになり、素晴らしいストーリー性を発揮してると思います。


 私としては、DJのミックスには「ストーリー」があるべきと考えています。

 映画じゃないですが、だんだんとその映画の世界に引き込まれ、クライマックスに向かって上昇を続け・・・最後で大爆発・・・みたいな展開はかなり好きで、変なたとえですが「ジャッキー・チェン」の映画なんかがイメージに近いかな~と思います。
 まあ、その展開に関しては、色々な流れがあると思いますが、何らかの「ストーリー」って言うのかな・・・「起承転結」だったり、「山と谷」が欲しい所で・・・テープであれば45分、CDであれば70分ぐらいの間に、何らかの「動き」が欲しい・・・と思います。
 また、そういったストーリー性のあるミックスをすることで、曲が更に光る場合が多い・・・つまり「DJミックス」のマジックが発揮されることが多いのもポイントです・・・あるミックス作品を聞いて、選曲の流れも込みで好きになった曲って、皆さんもあるでしょ??

 なかなかうまく説明できないのですが、この「ストーリー」という考え方は、DJミックスの「効果」を表しており、チョイスした曲を光らせたり、聞いてるものに高揚感を与えたり・・・1曲を普通に聞かせる以上に「プラスアルファ」を引き起こす「過程」に他ならず、結構重要な点だと思います。
 その限りにおいて、Ulticutのミックス作品の作り方は、1作ごとにしっかりと「ストーリー」が作られていて、彼らの持ち味である「ファンキーさ」を軸に、彼らの「技」と「センス」でその流れに強弱をつけ、聞いてるものに「気持ちいい高揚感」を与え、素晴らしい「ミックス・ストーリー」を提示出来るのは・・・ホント素晴らしいと思います。


<まとめ>

 なんか、うまくまとめたようで・・・まとまらなかったかな~(^^;)
 
 この作品に関しては、ホント好きな作品で、人を引き込むほどの「魅力にあふれた」作品だと思います。
 その魅力を紹介したかったので・・・散々色々と書きましたが、これでいいのかな?

 最後になって書くのもアレですが、Ulticut Upsって、個人的には「MURO」さんの世界観と似てるところが多く、MUROさんのFunkyな部分を更に煮詰め、Funkyにしちゃった・・・みたいなところもあると思います。
 それこそ、レコード掘りの素晴らしさ、選曲のチョイスの確かさ、DJミックスすることで曲を光らせたり・・・結構共通する部分も多く、その範囲の部分を、彼らにしかできない擦りとか2枚使いとかで更に発展させてる・・・みたいなところはあると思います。
 特に、MUROさんの作品の中ではSuper Disco BreaksあたりはUlticutの世界観に近く、今回の「Lesson」なんかは、この傾向は強いと思います。


 まあ、大変長い文章になりましたが・・・これくらい好きなミックス作品です!!
 お手に取る機会があれば是非・・・聞いてみてくださいね!!



<Release Date>
Artists / Title : Ulticut Ups! 「Lesson」 
  ※テープ版では「Ulticut Ups」表記、後になって「!」がついた模様です。
Genre : HipHop(MiddleSchool,OldSchool)R&B、DanceClassics・・・
Release : 2001年8月ごろ
Lebel : Assign Note


Notice : 再発について

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 マニアックな指摘ですが、この作品は微妙に再発されており、カセットテープ版は2回プレスされ、CD盤も再発されています。

 2001年8月頃 テープ版(1st press) Lebel:Assign Note
 2003年7月頃 テープ版(2nd press) Lebel:Delic Records
 2005年2月頃 CD版         Lebel:Flatrock Records

 リリースの度に、レーベルが違う(その時期にミックス作品をリリースしてたレーベルで再発した為)のがマニアックですが、もっとマニアックなのがテープ版・・・中身のミックスは同じですが、ジャケなり仕様が微妙に違います!

 2枚の写真とも1stと2ndを並べており、上が1st、下が2ndです・・・左写真はジャケットで、殆ど一緒にみえますが、文字の位置や色が微妙に異なり(1stの方が赤が強い)、発見した時はちょっと嬉しかったです(^^;)
 ただ、実際のカセットテープが写真右のように、1stが「赤透明のテープ」、2ndが「黒一色のテープ」なので間違うことは・・・殆どないと思います。
 なお、テープに関しては、2ndプレスの方があんまり見かけない印象があり、ある意味、2ndの方がレアかもしれないですね~♪




<編集情報> 2009年7月21日
 あんまりにも納得が出来ない文章だったので、大胆に加筆修正を行いました。
 昨年の10月に書いた文章の約10倍増量です(--;)

<編集情報> 2009年8月18日
 レコードを新規で買ったものがあり、一部のみ写真と文章の差し替えをしました。

<編集情報> 2009年12月27日
 ついに、Delicプレスのテープ(2nd Press)が発掘出来たので、再発関連の話題を整理しました。

<編集情報> 2011年1月17日
 年末にやっと「Brother D」が買えたで、12inch写真を追加しました~ この辺も一時期よりは安くなりましたね(^0^)





はじめに
lion_first

 このブログは、管理人が個人的に所持し、気に入っている各種「MixTape」「MixCD」「その他もろもろ」を紹介するブログです。

 DJ文化(?)の中で、レコードなどは多く紹介をされることが多いと思いますが、この手の物品はあまり紹介されることが少ないかと思い、勝手に紹介をしたいと思います。
 ジャンルは「HipHop」「R&B」「Soul」「RareGroove」「Funk」「DanceClassics(Garage,Disco)」「House」なんかを紹介したいと思います・・・かなりアバウトな区分です(^^;)
 なお、記入した内容につきましては、管理人の個人的な見解になり、独断と偏見があるかも知れないので、ご注意ください。データとか記述などで間違いがあったら(多いにありそう・・・)、ごめんなさい・・・です(^^;)

 どこまで紹介できるかわからないですが、計画性ゼロでスタートします(^^;)
 宜しくお願い致します m(_ _)m


< 追記 > 
 2年ほど前まで更新していた某ミックステープブログ様へ・・・
 当時から大変参考にしておりました!! 更新が止まってからは自分なりの模索を続け、結構な本数をそろえることができたので、貴殿の意志を勝手に引き継ぎたいと思います・・・スタイルやアイデアをパクル形になりますが、ご容赦ください・・・m(_ _)m
 貴殿の復活も心待ちしております!!


諸注意
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 なお、こちらのページは、不定期で内容の追加・更新を行います。予めご了承ください。

 最終更新日 2012年3月26日


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