HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Taiji 「Rock the Party」
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 チルものもそろそろ飽きたので、方向転換・・・でもこの季節には重宝する「Old School」モノのご紹介です~(^0^)


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 DJ Taijiさんなる方の作品で、右の写真の「Mo' Gimix」でおなじみのTaijiさん(T-Skrabble DJ's)とは全くの別人・・・の方ですが、大変内容の素晴らしいOld Schoolミックスをかましてくれる一作です!!
 私も最初は、スクラッチが少ないな~とか思ってましたが、検索して調査してて初めて別人だということに気付きました(^^;)

 DJ Taijiさんの細かいところまでは分からないのですが、今回のTaijiさんは横浜を拠点にDJ活動をするお方で、横浜の有名クラブ「Logos」の土曜レギュラー(Pump it Up)を長年担当し、地元・横浜に根付いた活動をしているようです。
 彼のブログによると、横浜ベイスターズのDJも担当してるそうで・・・ホント横浜に根付いた活動をしてるんですね~


 んで、この作品は、現在のLogosでのパーティーの相棒であるDJ Tomoさん(元Ozrosaurus!)のレーベルであるSmack Recordingsからリリースされた1枚で・・・個人的には、詳細が分かれば分かるほどビックリした作品になります。

 なぜかというと、横浜のクラブシーンって、ちょっと「ちゃらい」イメージがあり、なんて言ったらいいのかな・・・「ナンパ」なイメージがあるからです。
 まあ、ReggaeだとMighty Crownとか、Infinityとか・・・スゲー気合いが入ってる面子が多いのも事実なのですが、週末のクラブシーンとなると・・・ナンパなイメージがもっと強くなります。
 具体例がないのでアレですが、MUROさんがDJすると、45のセットはしない・・・みたいな感じですかね~??

 ただ、その「週末」を担当してる・・・今回の「DJ Taiji」さんが、こんなにドープなCDを出してる・・・そのギャップに驚きました。
 以下で、説明できる限り説明してみたいと思います・・・・


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 内容的には「Old School」モノのミックスで、80年代初期(~82年ぐらいまで)までで、トラックはバックバンドが引き直してる・・・そんな感じの「ド直球」なOld Schoolを矢継ぎ早にミックスしています。
 この手のOldSchoolモノに関しては、色んなDJが作品を作っているので、結構な数があるかと思いますが、Taiji氏の作品に関しては「選曲の深さ=掘りの深さ」と、ミックスの「丁寧さ」が印象的で、他のOld Schoolモノとは頭一つ抜けてる作品になっています。

 まず、選曲面は、定番のSugarHillモノや、Enjoyといった定番レーベルのものを抑えつつ、レアな部分もしっかりと押さえており、それこそ上記のようなUltimateRapとか、Super3とか・・・鬼レアな所もしっかりと押さえているあたりはグッときます!!
 私が貼りつけたUltimateとかは再発ですが、オリジナルは・・・ココ最近でもこんな感じだったり、こんな感じだったり・・・昔はもっと高く、レコ屋で見たことがなかったのも多いですが、しっかりと押さえてるあたりは流石です。

 ナンパなイメージのある「横浜」の夜を支えているDJに、これほどまで深い音楽知識があるなんて・・・と、個人的には衝撃的な選曲で、見た目だけで認識してはいけないな~と思い返す程の選曲の良さです・・・
 

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 また、ミックスがかなりイイですよ・・・

 Mo'なTaijiさんのようにスクラッチ&2枚使いはほとんど出来ないようですが、曲と曲との「繋ぎ」がホント丁寧にミックスしており、聴いていて気持ちよく聴けます。

 曲を繋ぐ際は「ドラム感」なり「メロディー」にかなり注意を払ってるようで、それらの要素で関連性がる曲を繋くので、繋ぎの違和感が全くなく、かつOld School特有の「躍動感」を損なわない程度にクイックでのミックスには・・・首の振りを持続してくれるようなマジックがあります!!
 Ulticut Upsのように、スクラッチ&2枚使いや、スピーディーな選曲で「Old School感」を更に増幅させるのではなく、Houseのような「グルーブ」で繋ぐミックスが印象的で、ノリを終始キープしてるあたりは素晴らしいですよ・・・

 OLd Schoolの曲をミックスしたことがある方なら分かると思いますが、こういった曲って「サビ」と「歌詞」の境目が明確になく、タイミングを間違うと、ダラダラと曲が流れる・・・みたいな「単調さ」を内包している場合が多く、繋ぎだけで勝負するのは結構難しかったりするんですよね・・・ 
 その限りにおいて、Taijiさんは、音楽的要素に関連性がある曲を、絶妙なタイミングでミックスすることで、グルーブの持続性を維持することに成功し、聴いていても「ダレる」ことがなく、的確な仕事をしていますね!!

 個人的には、上記の写真で貼った後半の「SugarHill繋ぎ」が大変良く、SugarHill特有の乾いたドラム感が引き起こす、スムースだけど熱くなるナイスなグルーブをしっかりと持続して繋いでおり、大変参考になる(=勉強)になる繋ぎをしてますよ♪


 ざっと、ご紹介をしましたが、浅く聞くと「普通かな~」とか思いますが、Taijiさんの「掘りの深さ」と「DJセンス」が融合した良作です。
 今回の紹介をするにあたり、調査をしたことで、更に彼のヤバさが分かり・・・他の作品も掘らないとな~と・・・と思いました(^0^)

 この作品も、まだまだ安く出ることが多いので、是非気になった方は聴いてみてくださいね・・・Ulticut級のインパクトはないですが、長く聞ける作品だと思いますので、是非探してみてくださいね~♪


<Release Date>
Artists / Title : DJ Taiji 「Rock the Party」
Genre : HipHop(Old Scool)
Release : 2006年8月
Lebel : Smack Recordings SMACK-020


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GZ-Jay 「Fly Me To The Moon」
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 最近こればっかしですが・・・熱いですね~(^^;)
 なんか聴くのも「涼しげ」なのを選んでしまいます・・・そんなわけで、またチルものを・・・


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 GZ-Jayさんは、現在は「Azzurro」名義で活動をしてるProducer/DJで、HipHopをベースにJazzyなHipHopやBreakbeatsを作ってる方です。
 元々は、HipHopグループ「Mellow Yellow」のDJ/Track作りをされていて、その時は「GZ-Jay」の名前で活動をし、その後、1999年頃にMellowを脱退し、ソロ活動をするにあたって使い始めた名前が「Azzurro」だったと思います。

 また、彼にはもう一つの顔があり、本名である「白石裕一朗」としての活動で・・・本名では「雑誌の編集・執筆」などを行っています。
 個人的には本名の方が馴染みがあり、HipHop少年達の愛読書であった「Front / Blast」の編集を創刊初期から担当し、素晴らしい記事・企画を世に送ってくれたからです・・・編集サイドでは地味な存在(失礼!)でしたが、まさに「縁の下の力持ち」な存在だったと思います。
 その後、Blastの編集は退任し、Blast時代から機材などのレビューをしていたこともあり、機材関係の話題には強く、現在は記憶だと「Sound & Recording Magazine」の編集をしていた・・・と思います。 

 現在の活動は、氏のホームページを覗く限りだと、自身の作品の発表や、Remix作の作成、またはMastering/Mixといったエンジニアとしての参加など多忙を極めているようです。
 ちょっと今回調べ直してビックリしたのが、氏の仕事の中で「エンジニア」としての仕事が凄い多く、KiyoさんとかのミックスCDのミックスを担当したり・・・気付かないところでお世話になっていたんですね!!


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 そして、GZさんのミックス作品は・・・私はそんなには持ってないですが、結構出しています。
 氏のサイトの作品リストをみると分かると思いますが、結構出てたんですね・・・私は写真上の2種のみです(^^;)
 なお、ちょっとマニアックな話題になりますが、今回のテープは「World Beats Airlines.com」なるレーベルからの第1段に当たり、当時は写真右のような「Breakestra」の国内版テープを作ったり、その流れで国内限定の12inch(KiyoとGZさんのメガミックス入り)・・・恐らくGZさんガラミのレーベルだとは思いますが、そんなには発展しなかったですね・・・


 んでは、作品の紹介です~♪

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 このテープは、HipHopのミックス作品になり、上記のようなJazzyでMellowなネタ使いの楽曲の「インスト」を使用し、全体的にスムースな流れを演出する作品になっています。

 以前紹介した「DJ KZA / Pimp The System Mx Show」でもインストだけをチョイスし、HipHop特有の「ワンループ」を執拗に繰り返すことで、プリミティブなループ感を披露していましたが、GZ氏の作品では、もっと音楽的に動きのある選曲をしており、楽曲の持つ「気持ちよさ」を最大限に引き出した作品になっています。
 CDでの再発時のインフォによると「ジェットストリームを自分ならこう選曲/構成する」といったコンセプトだそうで、城達也さんのナレーションでも出てきそうなぐらい上質で気持ちいい空気感をHipHopとして表現していると思います。
 
 上記の12inchは、比較的分かりやすいのを貼りましたが、インストで聞いても堪らない作品ばかりですね(^0^)
 定番って言えば定番ですが、冷涼感のある曲を中心に組み立てることで、全体的な空気感が非常に「チルアウト」した印象になり、聞いてて大変気持ちいい流れになっています。
 それこそ、タイトルじゃないですが「月の上を浮遊」しているような・・・涼しさを伴う「不思議な気持ちよさ」があるような感じに仕上がってます。


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 また、選んだ曲には、意外な曲も多く、上記のBuddhaなどの日本語ラップの範疇の曲だったり、Dilated Peoplesのようなスクラッチ系の曲だったり・・・、そして自身の曲・Remix曲だったり、選曲には幅があり、その分、ミックスに多様性が生まれ、しっかりと「流れ」がある作りになっています。 

 KZAの作品だと、執拗にワンループのトラックをかけ続けることで、プリミティブな方向性を生みだしていましたが、こちらだと音楽性の幅を広げることでミックスの動きを広げることに成功しており、聴いていて飽きない時の流れを生み出すような・・・感じが秀逸だと思います。
 涼しくするために聴いてたら・・・気付いたらそのミックスに引き込まれていた・・・そんな感じの「奥深さ」があると思います。


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 あと、技術面の話だと、結構丁寧に作った印象はあります。
 チル方向を念頭に考えた作品なので、激しくスクラッチ&2枚使いなどをする必要がないので、繋ぎの範疇だけの考察になりますが、しっかりと曲のイメージを繋げ合わせるミックスを心がけているようで、大変聴きやすいミックスだと思います。
 カットインもロングミックスもしてますが、かなり「ソフトタッチ」な印象で個人的にはかなり好きなミックスですね(^0^)

 ただ、聞いてみるとマニアックな「小技」が要所で光り、ちょっと唸ってしまう部分もありました。
 例えば、写真左の「Black Sheep / Without A Doubt」のトラックの上に、「G Simone / Music For The 90's」のアカペラブレンドだったり、関連作繋ぎだったり・・・「にやっ」とさせられる部分もあり、キャリアの「太さ」があっての技だと思います(^0^)
 

 以前のKZAの時にも書きましたが、インストだけで勝負するってのは結構難しく、ミックス全体に立体感が作りづらい中で、GZさんのこの作品は、HipHopのフィールドの中で幅の広い選曲をし、丁寧だけど力量を感じるスムースなミックスをすることで、動きのある冷涼感を演出した点は素晴らしいと思います。
 聴いてるだけで「月の上に浮かばせてくれる」・・・そんな素晴らしい作品だと思います(^0^)
 
 中古は、まだたまに見かけるし、CDでも再発はしたことがあるので、お手に取る機会があれば聴いてみてくださいね~♪


<Release Date>
Artists / Title : GZ-Jay 「Fly Me To The Moon」 
Genre : HipHop(Instmental)
Release : 2000年8月ごろ?(1999年説もあり)
Lebel : World Beats Airlines.com WBA-1
Notice : CDの再発(2005年)もあります


<編集情報> 2009/8/2
日付が不明確だった部分(Mellowの脱退時期)が確定したので、書き直しをしました。


Force of Nature(KZA & DJ Kent) 「Hotel Aroma Bowery」
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 熱いですね・・・なので今回もクールアウト物をご紹介~(^0^)
 こういうのは夏場にホント重宝しますね・・・

 一見すると「DVD」と思われますが、2CDの作品で、あの「Force of Nature(KZA & DJ Kent)」が作った1作です・・・個人的には今年出た作品の中で、かなりヒットだった作品です。
 ただ、リリースされた「いきさつ」がかなり面白く、取材なんかもしちゃったので、以下で掘り下げてご紹介しますね~♪


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 まず、「Force of Nature」のことをご紹介しましょう・・・

 以前、KZAの作品を紹介した時は触れなかったですが、言わずと知れた「KZA」と「DJ Kent」のDJ/ProducerユニットがForce of Natureですね。
 母体は、日本語ラップ好きならご存知だと思いますが、90年代に活動していたラップグルーブ「四街道ネイチャー」で、この四街道から発展し、ジャンルを超越するブレイクビーツを操り、音源製作・DJ活動など幅広い活動を行っています。
 作品の方はそんなには追ってないのでアレですが、HipHopが母体なんだけど、Houseでも、Breakbeatsでも・・・なんでも食べて消化しちゃう「雑食性」があり、海外リリースなども行い、今後の活動も楽しみな存在です。
 詳しくは、彼らのホームページからどうぞ~♪

 そして、ミックス作品については、Forceとしてもありますし、両者がソロで出すことも多く、見逃せない作品が多いですよ!!
 まず、写真で貼った「ソロ作品」は、両者とも結構ミックス作品を出していて、特に写真左のKZAは前回も紹介しましたが、マニアックな作品を連発し、かなり好きなものが多いですね・・・一方の写真右のKentさんも、作品数は多くないのですが、濃い作品を制作してて、両者とも目が離せない存在になっています。
 んで、Forceとしてのミックス作品も、オフィシャルのMixCDなど、ボチボチあり、今回紹介するコレも一つになると思います・・・

 KZAの名前なり、Kentの名前なり、ソロとしても両者は十分有名なので、ソロ作品と位置付けるのにも疑問が残りますが、彼らの作品を聞いてると、両者間で「個性の違い」が微妙にあり、その辺が分かるようになると結構面白いですよ♪


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 んなわけで、この作品のご紹介です~♪

 リリースインフォによると、今年の1月末にリニューアル・オープンした横浜にあるデザイナーズ・ホテル「Hotel Aroma Bowery」を経営する友人より、リニューアル記念のプロモーショナル用にこのCDの製作依頼がForce of Natureの両氏にあり、限定制作されたもの・・・だそうで、当初は記念品みたいな形で配られていたのが、今年の4月ごろになり、一般販売もされた・・・CDになります。
 ただ、本人側の意向なのか、あまり宣伝とか流通をしなかったので、知らない方も多いのかな~と思います。
 割と小さいレコード屋では売っていましたが、Unionとか、DMRとか、Manhattanとかでは売ってなかったと思います・・・私自身もリリースの情報を聞いて、買ったのが代々木のCoconutsでした。

 リリースインフォをパッと見たとき「デザイナーズ・ホテル」っていうので、ココ何年かで出来始めた高級志向なホテル(リッツカールトンとか、マンダリンオリエンタルなど)とか、Tei Towaの弟さんでデザイナーの「鄭秀和さん(元DJですね)」が老朽化したホテルをリホームしたホテルとか・・・ちょっと「ラグジュアリーな感じのホテル」なんだろうな~と思いました。
 なので、そのラグジュアリーな雰囲気を更に深めるような内容のCDだろう・・・と思ったし、その「Hotel Aroma Bowery」自体も、横浜って言うんで、結婚式でしか行ったことがないけど、みなとみらい周辺のホテル(パンパシフィックとか)のような感じで「ハイセンスな感じ」なんだろう・・・と思い、内容もこれに準ずるんだろう・・・と思っていました。
 まあ、大好きなKZAものだし、トラックリストはなかったですが、クールアウトものらしいので、とりあえず買ってみて聴いたら、予想してた感じ・・・いや、予想以上の仕上がりにビックリしました。

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 そんなこんなで、ココ最近聴く機会が多かったこの作品なんですが、ある時「Hotel Aroma Bowery」ってどんな所なんだろう・・・と思いホテルのホームページを調べてみてビックリしました・・・
 結論としては、高級志向なホテルなんですけど、いわゆる「ラブホテル」なんですよ・・・ね(^^;)
 
 まあ・・・最近のラブホと言えば、ミョーにオシャレなのが増え、「東京1週間」とかで普通に取り上げられ、やましい気持ちがない、カジュアルなホテルが増えてきてますよね・・・
 私は何年もラブホを利用したことがないのでアレですが、バリ風なヤツ(新宿の明治通り沿いのヤツとか)なんかがそのハシリだったと思います・・・

 う~ん、全く得意分野でないから結論付けられないですが、経営側も利用者側もラブホテルに対する考え方が「カジュアル」になった結果、雰囲気のいいホテルが増えたんでしょうね・・・このホテルもきっと、改装をして、そういう需要を狙ったんでしょう・・・
 ただ、その限りにおいて、オープン記念で「ミックスCD」を配るなんて・・・カジュアルどころか「粋」なことをしやがりますね!!

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 ・・・そんなわけで、「確認をしないといけない・・・」と思い、現地調査をしてきました(^^;)
 実は、上記で貼った写真は、私が先週末に横浜方面へレコードを買いに行ったついでに、現地に行って撮影した写真でした・・・ホントココまでヤルなんて思わなかったです(--;)
 当日はこのCDを聞きながら「現地聞き」スタイルで行きましたが、短パン&半袖で大型ヘッドフォンを装着してる姿でラブホの周りをウロウロしてた訳で・・・明らかに「不審者」ですね・・・通報されなくって良かった(^^;)

 場所は・・・横浜の「みなとみらい」ではなく、関内駅からすぐの「伊勢佐木町」のはずれにあり・・・現地に詳しい方なら分かると思いますが、家族連れなどでにぎわってる商店街(写真左)を奥に進み、ちょっとズレると「ホテル街」「風俗街」があり、更に進むと「黄金町」があるわけで・・・青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」が象徴的ですが、元々「大人の社交場=盛り場」な土地なんですね(^^;)
 詳細な場所は、ホテル街とは全然違う位置にあり、ビックリするぐらい目立たない所にあるのですが、そこがイイんでしょうね・・・お忍びとかで行く時は・・・
 まあ、流石に中に入っての調査は・・・相手がいないので出来ないので、外だけを撮影してきましたが、写真を見れば分かる通り、ラグジュアリーなホテルではなく「ラブホテル」で間違えないです(^^;)
 
 いま思い返せば、なんで一つの作品を紹介するのに、ホテルの撮影をしにいかないといけないのか・・・と思いましたが、私の「作品に対する愛情」の表れなんだ・・・と一点突破で理解するしかないですね(--;)

 では、やっと作品の「本編」のご紹介です~♪


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 2CD仕様で、一枚をKZAが、もう一枚をKentが担当し、HipHopライクな「クールアウト」な曲を選曲しています。
 DJミックスは、一部してるようなところもありますが、フェードアウト・フェードインのスタイルをとっており・・・無理矢理考えれば「ロフトスタイル」な感じなのかな~とも思いますが、まあ「コンピレーション」という位置づけになるでしょう。
 ただ、選んだ曲に関しては・・・それこそTapeKingzなどの海外物にありがちな「CoolOut/ChillOut」系のド本命な曲を選びつつも、四街道らしいディープな曲などもチョイスし、(ラブ)ホテルで男と女が二人の愛を確かめ合う時、最適な「潤滑液」になるのに適した選曲をしており、大変良いですね!!

 海外物のクールアウトだと、写真右のDoo Wopとか、Kapriとかは・・・ちょっと大味な感じもし、マイクなんかが入るので、二人の間に割り込んできそう・・・ですね。
 その大味感が嫌いじゃない(むしろ好き!)けど、まあ、愛を確かめ合うときはちょっと・・・って感じがします・・・経験したことがないので何とも言えないですが・・・(^^;)
 この限りにおいて、この作品では、結果としてDJミックスをしなかったことで上記のような大味感を排除し、スムース性が高められ・・・BGMでありながら、雰囲気を高める選曲を結果としてしており、個人的には大変評価ができます。

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 ざっと収録曲を並べてみましたが、定番ばっかりですね!
 KZAサイドは、割とこういった定番系を攻め、Kent側は定番を入れつつも意外な部分を入れたり・・・みたいな感じになっています。
 ただ、繰り返しになっちゃいますが、これらの曲を、DJミックスせずに入れたことで、その一曲一曲の「素材の良さ」が光り、全体的にスムースな流れにしてる点は秀逸です。
 ド定番の曲だけに、選曲の仕方を間違えちゃうと、うるさくなっちゃう場合もありますが、先ほど「潤滑液」と表現したように、曲たちが「主張」をしない程度に流れてくれ、二人の間を円滑にしてくれるような・・・感じには参りました。

 また、流石「四街道」な部分もやっぱりあり、Kentサイドでは、ネタとして使われそうな、あまり知られてない「インストSoul」とか「Fusion」みたいなのを選曲しており、その流れで「四街道ネタ(I'm Coming)」をチョイスしたり・・・抜かりがないですね(^0^)
 トラックリストがないので、曲名が分からない(知らない)ですが、いいところついてきますね・・・

 あと、この辺の違いはは、もしかしたらKZAとKentの「個性の違い」が出てるあたりなのかな~とも思いました・・・・
 個人的には、このKentサイドを聞いて、Kentさんの「センス」が結構好きになりましたよ♪



 んなわけで、作品の紹介はさっくりと終わりましたが、かなりイイ作品だと思います!!

 本来は「男と女」の為の選曲なのかもしれないですが、選んだ楽曲のポテンシャルの高さと、結果としていい方向に転んでくれた選曲方法(=No DJミックス)が功を奏し、普通に聞いても間違えがない作品です。
 リラックスが出来る・・・と言えばそれまでですが、まさにその言葉なわけで、Force of Natureの力量の高さが発揮されてると思います。

 まだ、探せば売ってる作品なので、興味がある方は是非買ってみてくださいね~


<Release Date>
Artists / Title : Force of Nature(KZA & DJ Kent) 「Hotel Aroma Bowery」
Genre : CoolOut/ChillOut(Soul、R&B、Fushion・・・)
Release : 2009年4月
Lebel : ???
Notice : No Track List


再編集記事の報告
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 え~、新しい作品の紹介ではないのですが、思わず手をつけたら・・・止まらなくなってしまい・・・書き直してしまった「紹介済み作品」のご案内です(^^;)


 去年の10月から始めたこのブログも、やっと書き方の「コツ」を覚え、紹介する作品の魅力をうまく伝えられるようになったかな・・・と思う今日この頃なのですが、過去に書いた記事の中で、読み返してみると、今の基準からは「私が納得できない」記事が結構あります。
 特に、過去に紹介したのは、個人的には「大好き」な作品が多く、レビューしやすそうだったから取り上げたものが多く、読み返すと「がっくり」きちゃう記事も多いです。

 また、以前はレコード写真とか、資料的な写真・図が全然なかったですよね・・・これは、当時の私の考えだと、写真などを掲載することで「ネタばらし」みたくなり、その作品を作ったDJに対して迷惑がかかる(著作権とかね)かな~と思っていたので、載せなかった・・・という事情がありました。
 しかし、書いてるうちに、レコード写真があることで、文章が分かりやすくなり、視覚的にもよい「区切り」になるので読みやすくなる効果があることが分かり、私自身も書くときに書きやすいので、ココ最近は解禁しました(^^;)


 あと、ここ最近は、作品の紹介と並行して、過去の資料を掘り起こし、ミックステープのリリースデータを抽出することもしてて、過去に紹介した作品で、詳細が分かったり、訂正が必要なものは・・・修正をしてたりしていました。
 ちょうど今は「Front/Blast」を読んでますが・・・いや~当時は読み飛ばしてたけど、スゲーレアな情報が多く、バシバシ修正をしたり、以後の作品紹介の参考にしたり・・・やっぱり役立ってます(^0^)


 んで、上記のような流れで、今回紹介する2品は・・・最初は簡単な修正なつもりだったのが・・・読んでみると内容が酷く、書き換えようかな~と思って訂正し始めたら・・・気付いたら新しい記事のように気合を入れて書いてしまい、原形(最初に公開した記事)をとどめないほどのボリュームアップをしちゃったので、読まれないのも「勿体無い」と思い、ココでリンクを張ることで紹介をいたします~♪
 ただ、両作品とも、ホント「大好きな作品」なので、書きあがって凄い満足だったりします(^0^)

・ Sgroove Smooth 「Dis-Co-Nnection」

・ Ulticut Ups 「Lesson」


 Ulticutは、一番最初に紹介した作品ですが・・・気付いたら10倍ぐらい書きましたよ(^^;) 
 また、Sgrooveも、実はDMRのビルから最近移転をしてしまい・・・そのちょっと前に某所より望遠で撮影していたのがラッキーで、看板を記録に残すことが出来ました(^0^)
 いや~、日々の調査活動だったり、取材活動は重要ですね・・・これからもがんばろ~っと!

 
 んなわけで、「新しい作品紹介」っと言っても過言ではないので、お暇なら読んでくださいね~♪
 また、今後、大幅な紹介文章の変更があれば、出来るだけ紹介しますね~(^0^)

DSK Invisible 「Invisible Black vol,1」
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 熱いですね・・・夏は嫌いじゃないですが、熱いのはね・・・(^^;)
 まあ、夏だからってわけではないですが、この時期にピッタリな1枚のご紹介です~


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 現在も渋谷Roomで開催されている「breakthrouth」のレジデントDJとして有名な「DSK Invisible」さんのミックス作品で、黒いんだけどメローなグルーブで統一し、一服の清涼剤になるような・・・ナイスなミックスを披露している作品のご紹介です(^0^)
 
 DSKさんの細かいところまでは分からないですが、現在はJazzy Sportに所属するDJで、DJ Jinさん、Masaya Fantasistaさんと共に「breakthrouth」としての活動や、別名義(Ladi Dadi)でのDJ活動Physical Sound Sportのメンバーとして音源製作をしたり・・・色んな事をしてるようです。
 プレイスタイルに関しては、実際のプレーは聞いたことがなく、ミックス作品を聞いた限りでの話になりますが、HipHop的なセンスを核に様々なジャンルをプレイする・・・感じで、それこそ「breakthrouth」や「Jazzy Sport」の持ち味(=多様性のあるHipHop??)を体現してるようなDJだと思います。

 ミックス作品は、そんなには出していませんが、割と聞くことが多く、特にこの作品はかなり好きなので今回の紹介になりました~♪


 では、さっそく紹介でございます・・・今回はレコなしです(^^;)

 ジャケットの質感やタイトルの通り、旧譜の「黒い」曲をチョイスし、全体的にメローな流れを演出するミックスになっています。


 ジャンル的には、Soul、Funk、RareGroove、Jazz、Disco、Reggae・・・などの旧譜群を幅広くチョイスし、バックグラウンドに「サンプリング」というHipHop概念が見え隠れするような感じで・・・選曲をしています。
 つまり「ネタっぽい」曲がメインだったりするのですが、MUROさんのKing of Diggin'のようなブツ切りミックスでなく、その曲の良さを汲み取ったミックスになっており、大変聞きやすいです・・・
 実際にネタ曲も入っていて、Buddhaの「休日」ネタの「Joe Thomas / Coco」とか、MUROさんの「三者凡退」ネタとか・・・「あっ、聞いたことがある・・・」みたいな曲が多いのですが、その曲の取り扱い方が丁寧で、曲の良さを引き出すことを念頭に置いたミックスに徹しています。
 まあ、ネタになるぐらいの曲は、メロディーが良かったり、グルーブが良かったり、何か秀でてる部分があるわけで、その秀でた部分を丁寧に伸ばしたミックス・・・みたいな感じですかね。

 また、全体の統一感が上手くまとめられていて、それこそ「黒いメローグルーブ」って表現になるのかな・・・肉体的な音なんだけど、爽快感・清涼感がある感じ・・・で、個人的にはかなり好きです。
 曲で例示をあげるのであれば、Curtis Mayfield / You're so good to meとか、Curtis繋がりじゃないですが、山下達郎 / Dancer とか・・・う~ん、メローな感じですね(^^;)
 今の時期だと「冷凍庫で冷やしたちょっと苦めのチョコレート」って感じですかね・・・口に入れた時は冷たいんだけど、だんだんと口の中で溶けて、甘みが広がる・・・そんな感じです?


 んで、DJミックスの方は・・・なかなか良い出来ですよ!

 曲の良さを提示するミックスなので、ロングミックスかカットインなどで地味目なミックスではあるのですが、しっかりと曲の「グルーブ」を繋げる繋ぎをしており、選曲の組み立て方が大変良いと思いました。
 全体的な流れは読めませんでしたが、チョイスした曲の「動き」をしっかりと読み取り、ミックスの流れの中で「山と谷」を細かく作ってるあたりは、聞いていて抑揚があり、選んだ曲たちが更に光るような印象がありました。
 個人的には、Debarge / Stay With Me → Joe Thomas / Coco → Reggaeへ・・・ の流れなんかは好きですし、センスがないと出来ない選曲ですね・・・Joe Thomasって最近高くないし、そろそろ買おうかな・・・(^^;)

 ミックスについては、「曲を光らせる」ミックスが主軸になり、曲とかを相当知ってないと出来ない芸当な訳で・・・上記した「選曲性の良さ」があるからこそ出来るミックスだと思います。


 メローグルーブって言ってしまえば、一言で片付いてしまうのかもしれないですが、芳醇な「黒さ」が全体に行き渡り、絶妙なグルーブを提供する作品ですかね?
 特に、HipHopが好きな方、Blackっぽいのが好きな方には絶対お勧めな1枚で、メローな雰囲気は一服の清涼剤になりますので・・・・夏の時期は手放せなくなる・・・かもな作品です(^0^)
 
 今回は、クーラー代わりになるかもしれない「大変気持ちいミックス」作品のご紹介でした~


<Release Date>
Artists / Title : DSK Invisible 「Invisible Black vol,1」
Genre : Soul、Funk、RareGroove、Jazz、Disco、Reggae・・・
Release : 2004年
Lebel : Jazzy Sport SECD:003
Notice : No Track List

DJ MURO 「Super Sumba Breaks」
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 ついに来た~MUROさんの代名詞「Superシリーズ」の中では、一番「夏」っぽさが表現されている「Super Sumba Breaks」のご紹介です!!
 ミックスの内容自体は申し分がありませんが、MUROさんの作品では、明確にHouseなどのHipHopとは「離れていた」他ジャンルに接近し、MUROさんらしいアプローチで消化してしまった・・・転換期という意味ではかなり重要な作品になります。
 
 なので、頑張って紹介したいところですが・・・今回の作品は、かなり説明が自信があるようでないです(^^;)


< MUROさんの転換期について  >

 今回のテープにおいては、今までのテープとは方向性において明らかに異なる部分が多く、かなり推考しないと理解できないところも・・・多いと思います。
 特に、「House」的なフィーリングでミックスをしたりする所なんかは・・・今までと違い、HipHopリスナーだと、戸惑ってしまった方もいるかもしれません。

 ちょっと、私が思い当った考えを先に紹介しますので、読んでください・・・結構、強引な部分も多いっす(^^;)

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  まず、以前紹介したことがある「MURO年表」を取り出してみましょう・・・

 今まで紹介した「Diggin' Heat 2000」なり、「Super Disco Breaks 5-8」でもちょっと紹介しましたが、1999年~2000年ぐらいよりMUROさんが急に「南国モノ=Brazil、Latin、Samba、Carribian・・・」なんかを使い始め、作品としても今回フライヤーをあげたシングル「El Carnaval」や、アルバム「Pam Rhythm」など、南国的な作風を一気に表現するようになりました。

 Diggin' Heat 2000では、旧譜ラインを使用して、レイドバックした雰囲気を表現し、「Super Disco Breaks 5-8」では、南国ラインとMURO的なDiscoを組み合し、開放的な雰囲気を表現してました・・・
 また、「El Carnaval」なり「Pam Rhythm」では、もっと分かりやすく、Tom&JoyceにRemixを依頼したり、Jah Music・HipHopBandのようなモロ南国調な曲を入れたり、その後フランスの有名Houseレーベル「Yellow Production」より、収録曲の「Bohemian」がBossaLatinHouseな曲としてリリースされたり・・・良い作品を連発し、写真右の「El Carnaval」のジャケットのように、現地に行ってオシャレなPVなんかも撮影してましたね・・・

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 なぜ、急に「南国」に目覚めたのかは明確には分かりません・・・ただ、MUROさんらしい表現で行けば「ネタを探す内にたどりついた・・・」ってところだと思います。
 資料として、PanRhythmが出た頃の「Blast 2000-09」を読み返してみると、ブラジルものなんかに対しては以下のような発言をしています。

 「ブラジルとかはメロディ、グルーブ、リズム、各々が気持ちいいし、色んな冒険がありますよね。それにちょっとヒップホップと共通する点が、何かあるんですよね。レア・グルーブから割とファンクっぽいテイストのラテン物とか好きだったのも、そのせいかもしれないですね。」

 う~ん、明確な答えにはなってないですが、MUROさんがレコードを掘り、MUROさん自身が進化していく過程で、フィーリングがあって巡り合ったんでしょうね・・・
 
 また、その過程では、よくMUROさんが話す「Organ Bar」などで知り合った「旧譜系の濃い人脈」からの影響がもちろんあったと思われます・・・
 特に須永辰緒さんからの影響は強いらしく、辰緒さんの名物ミックステープ「organ b suite」を聞くと、影響を思わせる・・・というか辰緒さんから教わった感じの曲も多数あるようです・・・辰緒さんのテープはまだ研究中なので断言はできないですが・・・(^^;)


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 あと、もう一点指摘したいことがあります。

 この、2000年前後って、MUROさんがHipHop外のジャンルの仕事も行うようになり、上記のUFOのリミックス(1999年)や、辰緒さんのリミックス(2001年)など・・・・のHipHop外のリミックス仕事が多くなり、UFOのリミックスなんかが象徴的なんですが、ビートパターンが「HipHop」じゃない作品もあり、MUROさんのビート嗜好が多様になったと思われる点です。

 UFOのリミックスでは、曲の展開などがBreakBeatsっぽい作風になっており、かなり意欲的な作品で、聞いたら「えっ、MUROさんなの?」って思う作りになってます。
 また、先ほども提示した「Super Disco Breaks 5-8」だと、HouseやGarageのような「ビートを引っ張るロングミックス」を多用し、選曲的にはMUROさんらしいチョイスで、HipHopをベースとしたミックス(カットインとか)もしていましたが、かなり4つ打ちの要素が見え隠れしていました。

 断定はしづらいのですが、この2000年前後で、MUROさんの中で、掘るという行為の流れで、ダンクラやDisco、Garage・・・そしてBrazil、Sambaなどを掘り、それらの中から、「4つ打ち」のフィーリングを「掘りあて」、このフィーリングも消化した時期だと思われます。


 おおざっぱに「House」の流れであある「4つ打ち」のフィーリングと、HipHopの「BreakBeats」の感覚って・・・同じNYで70年代初期にスタートしたのに、完全な混合をしなかったフィーリングで、なかなか行き来しづらい「壁」があると思います。
 分かりやすい例として、ダンスクラシックスの曲なんかそうで・・・HipHopが好きな人が選ぶ曲と、Houseが好きな人が選ぶ曲って・・・微妙に違い、意外とクロスしないんですよね・・・

 しかし、自分もそうなのですが、その「感覚の違い」っていうのは、好きになって理解すれば分かるもので・・・MUROさんも掘る過程で理解し、4つ打ちのフィーリングを「理解した」と私は思いました・・・

 例示になるかどうかは分かりませんが、私の場合は、HipHopを聞く過程で、MUROさんとかが紹介した「ダンクラ」ものが引っかかり、だんだんと掘っていく過程で、Houseの源流ともいえる「Garage」を知り、レコードを買ったり、クラブに行ったりするうちに、気付いたら4つ打ちの感覚が理解でき・・・大変好きになってました。
 特に、Dannyとかのパーティーに行き、4つ打ちの「音の波で踊る」・・・っという感覚の気持ちよさを覚えてしまったのが大きく、現在は、HipHopの感覚とHouseの感覚が同居してる状態です・・・


 MUROさんにおいては、「何が」きっかけなのかは断定が出来ませんが、次第に「4つ打ち」の感覚も消化し・・・今回のテープでミックスされる「House」まで掘れる・ミックスできるようになったと思います。
 おそらくの範囲ですが、ダンクラやDisco、Garage・・・そしてBrazil、Sambaなんかを掘りあてる過程で、学んだのかもしれないですし、もしかしたらHouseのDJのミックスから影響を見出したのかもしれないですね・・・
 まあ、MUROさんの現場でのDJだと、HouseのDJがアイソレーターを切って音を強調するように、EQをいじって、音を強調してたりするので、HouseのDJなんかからの影響もあるのかな~とかは思います(結構DJしてて気持ちいいスタイルなんですよね)が、MUROさんの「音楽の吸収力の高さ」が重要だと思います。



 ちょっと、この転換期の部分を要約すると、レコードを掘るという過程で、HipHopの範疇では巡り合えないレコード・・・つまり「Brazil、Latin、Bossa」などの出会いと、そしてそのレコードにも内包される「4つ打ち」のフィーリングを消化した・・・という結論になります。

 そして、このテープは、この点を昇華した作品といっても過言ではなく、その対象の核である「Samba/House」という共通のカテゴリー・フィーリングのもとで、Brazil、Latin、Bossa・・・・などの旧譜群と、Houseの息がかかった新譜群をミックスするという・・・ごった煮という意味でのHipHop感覚を表現した一作になっています。

 ふう、これで分かるかな・・・書いた私もよく分からないですが・・・・とにかく、今までと違う感覚で作った・・・っていうことです(^^;)


< 作品の紹介 >

 例のごとく、このSuperシリーズは、2本組みで、合計180分のという、特盛な作品です。

 それぞれが、「Lesson 1」とか、「Lesson 2」のような番号が打たれてますが、一聴すると、どれも同じような感じだな~と思ってしまうことが多いと思います・・・Houseがかかってたら、旧譜のBrazilが流れたり・・・ってそんな感じの作品ですね。
 私自身も、各ミックスの差異が分からないのですが、先ほど提示したDJプレイにおける「転換」という点を理解し、HipHopのフィーリングのもとで、Sambaというラテンのリズムを、過去の音源(=Brazil、Latin、Bossa・・・)と現在の音源(=House、Breakbeats・・・)を組み合わせることで構築したミックス・・・という具合で、聴きこむと、志向性の高さにヤラれます!!

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 んで、例のごとく写真を貼るのですが・・・すみません・・・旧譜関係とストレートなSambaHouseが全く持ってなく、全然参考になりません(--;)
 ただ、上記のようにHouseだったり、ダンクラだったり、Breakbeatsだったり・・・掲載はないですが、レアなBrazil、Latin、Bossa、Samba・・・などの旧譜音源だったり・・・MUROさんの掘りが利いた、幅の広い極上のセレクションになっています!
 ちなみに、私としても男を見せたいので、右上のTonyTouchのMAWのリミックスは、レアなMUROリミックスが入った国内盤・・・数年前に神保町のレコード社で奇跡の1000円ゲットです!!

 でも・・・上の写真じゃ説得力に欠けるので・・・もっと詳しく知りたい方は「こちら」をご参照ください・・・Superシリーズでは珍しいのですが、この作品はトラックリストが公表されています。

 Superシリーズは、基本的にはトラックリストが付いてない・・・のですが、発売時にSavageで買うとついてきたり、一部店舗の店頭では貼りだされたり(記憶だとCISCOではあった)してて・・・裏ではリストがしっかりとあり、その流れでCDが再発されたときにリストアップされたと思います。
 個人的には、SuperDiscoとかSuperFunkとかは、修行と思って何年も収録曲を探していて・・・気付いたら収録曲が知らなくっても良いミックスには変わりない・・・と悟ってしまい、リストはどうでもいいと思ってましたが・・・やっぱり必要ですね(^^;)

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 そんなわけで、リストをもとに収録曲を検索しまくり、フル活用で調べましたが・・・いや~MUROさんってホントスゲーよ!!
 特に旧譜系は、MUROさんのパワープレイもあって、曲は知ってるけど、タイトルは知らない・・・みたいのが多く、初めてレコードを知ったものも多かったですが・・・レアどころはしっかりと押さえてますね!!

 分かりやすい例だと、上左の辰緒さんの名作カバー「It's you」であれば、リリースした2001年に火がつき、オリジナル版(写真右・借り写真)はとんでもない値段になっていた・・・記憶のあるレコードですが、楽勝でオリジナルを収録してます・・・
 このテープは2000年のリリースで、すでに辰緒さんがパワープレイしてたのでアレですが、一般的には知られてなく、流石の指の黒さですね(^0^)

 あと、初披露に近い「House」関係のチョイスにもグッときました!!
 旧譜のBrazilものなんかは、RareGrooveの流れで買えたりしますが、直球のHouseになると・・・今でも売り場が違うわけで、異ジャンルになるわけですよね・・・
 今回のチョイスは割と、2000年ごろ人気を博した「Samba House」だったり、「Bossa House」だったり・・・当時としては「現行」の曲が多く、今までのMUROさん的な買い方だと、完全にアウェーな感じですよね・・・
 具体的な曲の価値などは分からないですが、それらを掘って、しっかりと消化し、MURO色を出しながらミックスに昇華してるあたりは流石で、「レコード掘りに壁はなし!」っていう姿を体現してると思いました。
 普段、Houseが好きです・・・なんて言ってる私ですが、レコードになると全然ダメっすね(--;)


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 んで、今度はミックスの話をします・・・

 今回のミックスでは、旧譜関係と新譜関係がチョイスされてるわけですが・・・凄いのが、これらがホント違和感なく「混ざって」いて、平気で旧譜のBrazilから新譜のHouseにロングミックスしたり、新譜のBreakbeatsから旧譜にカットインしたり・・・して、こういったミックスを繰り広げることでMUROさんの考える「Samba」を表現してるあたりは・・・ほんとヤラれます!!
 個人的には、Greg Niceの声ネタで人気を博した「Wiseguys / Start the Commoton (DJ Spinna Remix)」から、♪ららら~らら、ら~らら~♪でおなじみのキラーサンバ「Janko Nilovic / Hommage a Pele」へのカットインが素晴らしいです・・・時代やジャンル・・・そしてレコードのラベルの質感すら違う曲同士が、タンテの右と横に並びミックスされるなんて・・・凡人には出来ないですよ!!

 また、今回の作品に関しては、私の知識のなさがあって、レコードを熟知した上での説明が出来なくって悔しいですが、全体的には「4つ打ちマナー」な透明度の高い「グルーブミックス」を主軸にしている時間帯もあり、今までの作品とはちょっと違ったりします。
 まあ、4つ打ちマナーなスタイルは・・・意外とサラっと行ってしまうので、リスナーにとっては気付かなかったりしますが、これは今までの作品を聞いてると・・・やっぱり「意外」に感じます。

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 しかし、その後の作品の流れをみると「意外」が「必然」になり、この後にリリースされる「Tropicoooolシリーズ」なんかはもっと顕著になり、House指数が高くなります・・・最近、リリースした「Hawaii Breaks」でも、モロHouseはないですが、音の引っ張り方なんかは同じ感覚を覚えました。
 先ほども紹介しましたが、レコードを掘ることと同時に、DJスタイルも掘りあて、自分なりに昇華した・・・好結果だと思いますし、このテープがあったから「Troopicooolシリーズ」があるわけです!!
 Tropicoooolの方が洗練されてたりしますが、このSambaがあったからこそ、更にSamba・南国テイストを追い求めることが出来たと思いますし、ミックスの幅が広がった・・・と思いますので、今回のSambaは結構重要ですね。

 ただ・・・ちょっとマイナス面も指摘しておくと、他のシリーズと比べると「アクセント」が少なく、パンチに欠ける部分も多少あり・・・聞いてて「山」がなかったりはします。 
 なので、好きじゃない人には・・・ちょっと辛いテープかもしれないですし、逆に好きなジャンルだとしてもパンチがないので「流し聞き」をしてしまう恐れがあったりはする・・・と思います。
 個人的には、Sambaの流れで、SuperDiscoBreaks的な曲をぶち込んでくれると・・・クラブなどで聞いたらかなり上がるだろうな~と考えてます(^^;)


< まとめ >

 今回は、長ったらしい説明をしましたが、上手くまとまらなかったっすね(^^;)

 まとめみたくなりますが、「MURO」というDJの素晴らしさが集約されている内容であることには間違いがないと思います・・・
 自分の興味が赴くままに時代やジャンルを超越した「音楽旅行」だったり、その過程で受けた音楽エッセンス(スタイル)を昇華し、自分のDJスタイルの幅を広げたり・・・ホント奥が深いですね。

 また・・・これまでの説明が吹っ飛んでしまう結論ではありますが、普通に聞いてもホントいい出来だと思います。
 特に、これからの夏の時期・・・Sambaの開放的なリズムが織りなす音楽旅行を約束するナイスなミックスに仕上がってますので、月並みな表現ですが、海水浴に行くときの車の中で是非聞いてほしい・・・そんな作品です!!

 まあ・・・なんとか丸めこんだかな(^^;) 以上です~♪


<Release Date>
Artists / Title : DJ MURO 「Super Sumba Breaks」
Genre : Brazil、Latin、Samba、BossaNova、MPB、Soul、Disco、BreakBeats、House(Samba、Bossa・・・)
Release : 2000年9月
Lebel : KODP / Savage
Notice : No Track List
       CDでの再発盤もあります。


<小ねた> 
 この時期(2000年前後)って、MUROさんが急激に痩せた時期なんですよね・・・サイファーとかでは「飯食ってるんだけどね~」とか言ってましたが・・・まあ、30を超えたからとかなんですかね??
 当時の巷では・・・ここでは書けないですが、いろんながありましたよね・・・特に個人系のレコード屋に行くと、スタッフと知り合いの会話でこの話題が出て、あることないこと色々と噂になってました・・・まあ、個人的には今も元気で何よりです(^^;)


<Unionのミックステープ買い取りリスト>
 ここ最近、大ネタの連発で報告が出来なかったですが、我が「Disc Union」の渋谷がヤッテくれました!!
 なんと、レアなミックステープの買い取りリストを発表しました(^0^)

禁断のHIP HOP MIX-TAPE WANT LIST !!
 ※続きを読むをクリックすると、買い取り表が出ますよ~♪

 けっこう偏ってはいますが、かなりレアな部類は抑えてて・・・イイですね!
 私は持ってますが、Diggin' Iceの「角ケース」のことを知ってるあたりはグッときましたよ・・・このブログを書き始めた時に紹介したテープですが、角と丸については、研究不足であえて触れなかった・・・んですよね~(^^;)
 Ciscoのセールものとか、ちゃんと「いつ」のかも理解していて・・・かなりマニアックなチョイスでマニアは納得です(^0^)

 個人的にも持ってないのがあるので、これを見て、必要ない人がリリースして、市場に出てくれればOKだし、こういったアクションがあることで、もっとミックステープ市場が盛り上がればイイですね!!
 ただ・・・ちょっと評価額は・・・ちと高すぎなのもありますね(^^;) Denkaのはそんなに高くなくてイイと思うけどな~
 まあ・・・このジャンルは、出た時に買わないと何年も出会えないブツも多いので、高くても買っちゃうんですけどね~
 
 ちなみに・・・MixtapeTroopersと名乗ってますので、写真の24作の内、半分以上は持ってますが・・・ホントにDeepな奴は持ってないっすわ(^^;)

Dimitri from Paris - 「Night Dubbin'」 Release Party (@air 2009/7/11)
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 なんか、ネタっぽい企画が続きますが、また性懲りもなく踊りに行ってきたので報告です~♪ Yukiさん、行きましたか??


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 今回は、今年の1月にも来日した「Dimitri from Paris」のパーティーで、先日発売された「Night Dubbin'」のリリースパーティーという形でのDJでした。
 前にもちらっと書きましたが、昨日はagehaでFrancois御大×Derrick Mayという、濃い組み合わせがあり、どっちに行こうか迷ってましたが、先週末にDimiのCDを買って聞いてたら直撃を受け、Dimiのパーティーに行くことにしました・・・

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 そのCDの内容はというと・・・その内、ご紹介はしますが、80年代以降のDisco/Garageの12inchレコードの「B面」に収録されている「Dub Mix」にスポットを当てたCDで、Dimiは作品のプロデュース・選曲を担当し、実際のDJミックスは・・・なんと「Idjut Boys」が担当しています!
 ジャケットなんかはオシャレで、HMVとかでは「オシャレな80’sもの」みたいな感じで一般人(?)に向けてもアピールしてますが・・・中身は超マニアックで、上記のようなちょっとマイナーな12inchの連発で、それもあまり使わない「Dub Mix」のみを使用していて・・・歌がほとんど出ない内容なので、はたして一般人がついてこれるのか・・・と心配になります(^^;)

 ただ、Idjut Boysによる、スゲー切れたミックス&エフェクトで、ジワジワと押し寄せるグルーブが秀逸で、ミックスは大変良いです(^0^)
 あと、ブックレットが豪華で、今回収録されているような「Dub Mix」を作ったDJ/Producerへのインタビュー(英語)があり、Francois御大を始め、John Morales、Paul Simpsonなどの貴重な証言が入っており、Dimiの「Dub Mix」に対する「愛」がヒシヒシと伝わる好内容なCDです!!

 ちなみに、分からない方のために補足しておくと、「Dub Mix」ってのは、いわゆる「インスト」の一種で、歌が入った「普通の曲」を、担当するProducerなどがその曲のマスターテープなどを自由に使い、完全なインストメンタル(曲から歌を引いたもの)ではなく、担当者の個性が多大に反映された「インスト曲」のようなものです・・・
 説明が上手くないので、アレですが、70年代に突如として登場したReggaeの亜種「Dub」に、NYのDJ/Producerが反応・影響し、作り始めた・・・ってのが流れで、録音スタジオの「ミキシング・ブース」から発信される音楽ってところです。
 例えば、歌にエコーをかけ、トリッピーにしたり、ベースラインをもっと強調したり、盛り上がりそうなところでエフェクトを入れたり・・・かなり「ドラッキー」な要素が強い感じですかね?

 ただ、この流れって、DJ達のアイデアがスタジオ・リリースされる曲に直接的に影響をさせた実例に該当し、こういった流れがあったから、Houseなりが生まれる土壌が出来たんだと私は考えていたので、今回のDimiの試みは「現在と過去を繋げる」面白い企画だな~とか思いました!!


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 んでは、今回のパーティーのレポートです(^0^)

 12時半ごろ、毎度のairに到着し、着替えて、ビールを買って、周りを見回すと、この時間でボチボチな客入りでした。

 配布されたフライヤーをみる限りだと、DimiだけがDJとして書かれてたので、Dimiのロングセットかな・・・とか思ってたら、日本人の知らない兄ちゃんがDJをしてて、「あれっ」って思いました。
 帰宅して調べてみると、松下昇平さんという方だそうで、初めて聞きましたが、悪くない感じのHouseをかけていて、結構踊らせてもらいました(^0^)

 んで、準備運動がてら踊り、2時近くになりDimiが登場! フロアーのテンションは高くなります・・・Dimiは松下さんのDJを引き継ぎ、現代的なHouseで引っ張り、満杯なフロアーを揺らし始めます。
 ちょうど2時ごろが一番混んでて、airっぽいお客さん(外人さん、一般人っぽいお嬢さんなど・・・)が多く、フロアーでは踊ることが出来ず、壁の方で小刻みに揺れてました(^^;)

 ちなみにこの日のセットはよく分からない(見えづらかった)のでアレですが、ダイヤルミキサーではなく、縦フェーダーのミキサーっぽく、CDメインで、エフェクターとアイソが入ってる感じですかね?
 また、Dimiと言えば「服装」も重要で、黒いジャケットに白の半袖ポロシャツ・・・っといったクラブらしからぬ服装ですが、Dimiが着てるとかっこいいんですよね~(^0^)


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 そして3時ごろになり、やっと「リリースパーティー」っぽく、今回のCDに入ってたり、入っていそうな「Dub Mix」ものをチョイスし始めます・・・

 現代的なHouseから徐々にDubっぽい流れにもっていき、記憶だと、写真左の「Radiance / You're My Number One」をかけたあたりで完全にDubモードに切り替わった感じです。
 個人的にも元々好きな曲だったし、今回のCDでも「核」な曲だったりするので、絶対にかけるだろうな~とか思ってて、案の定かけてくれ、小躍りしてたら・・・周りはそうでもない模様・・・それどころか、フロアーから客足が逃げ、フロアーが空き始めます・・・私はある確信をしました・・・

「世間的には、Dubって理解されてないんだ・・・・」

 私は、Dimiが選曲する曲は、アナログで追っているので、曲名もグルーブも理解が出来るのですが、Houseという「ビート」のみを求めてくる者にとってはチト辛いですね・・・
 また、airということで、ミーハーな客もおり、音楽なんてどうでもいい・・・ノリが良ければOK・・・みたいな客も少なくなく、フロアーが「休憩タイム」みたくなっちゃったのは残念です。
 当事者のDimiも、ビックリだったようで、いきなり潮が引き始めちゃったので、Dubっぽい展開は撤回し、D Train / You're the One for Me をかけ、Dubっぽさを残しながらも、DimiらしいDisco路線にして、お客さんを戻していました・・・

 リリースパーティー要素はわずか15分程度で終了したわけですが、いや~、YellowとかLoopとかであれば、まだいけそうでしたが、「Dub理解率10%」程度のairだと、キツイですね~(^^;)
 Yellowが閉店し、今までYellowでやってたようなパーティーが結構airで開かれるようになり、それこそ2週間後にTimmyがairで初めて回しますが、やっぱりairはYellowじゃないんですね・・・
 昨日は踊る気満々だったので「短パン&タンクトップ」のオシャレ度数2ぐらいの装いで行きましたが、男子のタンクトップが「いない」んですよ・・・みんなTシャツどまりで、Yellowなんかにいた「気合入ってるな~」みたいな野郎がいないんですよね~(^^;)

 まあ、始発が始まれば、濃いメンツが残るだろうな~とは思ってたので、そんなには気にしなかったですが・・・ちょっと残念っすね!

 あと、名誉のために追加説明をしておくと、その濃いメンツが残ってる5時ごろ、再度Dubっぽい流れにもっていき、今度はフロアーがいい感じに溶けてたので気持ちよく踊りました・・・
 特に、Dubっぽい流れで「Chaka Khan / Ain't Nobody」をチョイスし、流石だな~とか思いつつ、外人の皆さんと一緒に合唱してました(^0^)


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 そんなこんなで、Dubっぽい流れからDimiらしいDiscoテイストの感じられるHouseを攻めつつ、フィリーっぽいダンクラをかけてたら、個人的にはボムがきました・・・「Salsoul Rainbow」ですよ!!
 いや~、初めてクラブで聞きましたが・・・強力ですね(^0^)
 元々は、アルバムオンリー(写真右)で有名ですが、近年、Dannyがオフィシャルのリエディット(写真左)をだし、一般化しましたが・・・Dimiってこういう「渋い」のをサラッとかけるのが上手いですね!!


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 そう、Dimiって旧譜的な曲をかけるのがホント上手く、今回は自身の「エディット」曲が大爆発してて、もーたまらなかったです(^0^)
 Dimiのエディットって、イントロが「美しく」、気持ちよく入っていけるし、曲の流れは変更してるところもあるけど、おおむね気持ちいい流れにしてくれるのでタマランです!!

 もはや定番だったりはするのですが、Marvinの「Ain't No Mountain High Enough(写真左に収録)」だったり、「The Originals / Down to Love Town (写真右に収録)」だったり・・・、一応アンオフィシャルでは出してる「Dan Hartman / Relight My Fire(写真はオリジナル)」など・・・大合唱の連続で、久しぶりに歌いすぎ&踊りすぎで死にそうになりました(^^;)

 なお、詳細は分からないですが、どうやら永遠のフロアーキラー「Diana Ross / The Boss」に関しては、Dimiっぽい壮大なエディットをかけていて・・・それこそThe Originalsみたいな素晴らしいエディットでした!!
 イントロにストリングスを新しく入れた素晴らしい流れで、全体のビートのボトムが増えており、調べた限りだと、まだ情報はないので・・・もしかしたら、これはその内リリースするヤツなのかな・・・早く出てほしい一作です(^0^)

 
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 あと、MJが亡くなった直後なので、当然トリビュート選曲ですね。
 記憶だと、だんだんとフロアーが温まり始めた4時ごろ、写真左のRock With You (Frankie's Fevorite Club Mix)を投入!
 あの、耽美なイントロから吸い込まれ、フロアーは大合唱! 私も後半は踊らずに、眩い白い光を放つミラーボールを見つめながら歌ってました(^0^)

 また、5時ごろの盛り上げを引っ張ってるときには「Rakim / Light'em Up」ネタでもおなじみな「Heartbreak Hotel(This Hotel Place)」をチョイス!
 これも良かったです・・・ホントいいところでこういった旧譜を持ってきますよね♪

 あと、MJ関連だと、Dimiの定番で、アンコール後の「最後の最後」あたりに「I Want You Back」をかけることが多いのですが、今回もかけてました(^0^)
 メッセージ込みでの憎い選曲(またDJしにくるよ~って意味ね)ですが、今回も、体が疲れてるのにマンマと踊らされてしまいました(^^;)


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 まあ、毎度のごとく、だーっと書いてみましたが、レポれる程度に覚えてて良かったです(^^;)

 今回は、5時以降がヤバくって、ド定番の連続で、ファンにはたまらない内容で・・・私も踊り&歌い狂い、生きのいいお兄ちゃん&お嬢ちゃんに捕まり、変なテンションまで行ってしまい、ちょっと疲れてしまいました(^^;)
 ただ、パーティーって知らない人と手を取って、喜びを分かち合うってのもポイントで、今回は、いい感じの外人さんも残ってて、一緒になって合唱したりして・・・人種の壁なんかもありませんでしたよ♪
 あと、今回はスタッフの人も、終わる直前に、客出しのプレッシャーをかけに(?)フロアーに数名きてましたが、気持ち良さそうにステップしてたり、私を見て「あんたみたいな人は最高だよ!」って感じで微笑んでくれたり、airも良いスタッフがいるんだな~とか思いました(^0^)

 最後の最後の最後のあたり(6時ごろ)で、退散してしまいましたが、いや~満足でした・・・汗もたくさん流し、心なしかお肌がツルツルです(^^;)

 個人的には「予想以上に大当たり」なパーティーで、こんなに盛り上がるパーティーが出来るんだから、Dimiもつい来日しちゃうと思いますし、他のDJだってそうだと思います。
 2週間後には、Timmyがair初登場ってことで、マッチョな兄貴のプレイがYellow以上に間近で見られるのは楽しみですが・・・正直、airの大きさで、Shelterをやると、酸欠になりそうですね(^^;)
 う~ん、どうしようかな~♪

 んでは、これで終了~ 次回以降の更新では、まじめにミックス作品の紹介をする予定です(^^;)


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< 独り言 >

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 クラブ用に使っていた腕時計(Timex)のバンドが上記のように切れました・・・(--;)
 踊ってて、気付いたら腕が軽いな~とか思ってたら、地面に落ちてました・・・どれだけ激しく踊ってたんだよ(^^;)
 まあ、5年も酷使してたんだからしょうがない・・・バンドって変えられるのかな~?

Books of 「Suburbia Suite」 - サバービアとフリーソウルについて
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 そういえば、最近は大ネタな更新をしてなかったので・・・かねてより画作をしていたネタを公開です(^0^)
 ただ、内容的には世代が違うし、得意分野ではないので、事実と違うところがあるかも知れないですが、参考程度に読んでください(^^;)

 日本が世界に誇れる、日本発の音楽運動「FreeSoul」の名作ディスクガイド「Suburbia」のご紹介です~♪







< What's Suburbia? >

 紋切りで説明するのにはちょっと自信がない・・・ですが、今となっては知らない方も多いと思いますので、ちょっと頑張ってご紹介します。
 
 まず、「Suburbia」という言葉の意味を紹介する前に「Free Soul」「橋本徹」という2つのキーワードを紹介しないといけません。



Free Soul / フリーソウル

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 レコードを買ってなくっても、上記のようなCDなり、デザインを見たことがあったり、CDを買ったことがある方は多いかと思います。
 SoulやJazzが中心にBrazil、Bossa、Latin、EasyListning、Europe、HipHop、R&B、そしてClassicまで・・・あまたのジャンルをコンパイルし、良質なコンピレーションをリリースするのが「Free Soul」です。

 今となってはコンピレーションCDにおける「ブランド」的な意味合いが強いですし、選曲者である「橋本徹」さんの個人ユニット名みたいな意味合いも強いと思います。


 ただ、スタートとしては「音楽のサブジャンル・聞き方」としての意味合いが強かったと思われます。

 発端は、90年代初期、渋谷にあった「DJ Bar Inkstick」で始まったDJイベント「Free Soul Underground」で、中心人物だった橋本徹さんやその周辺の人物達が、SoulやJazz、Brazil、Latinなどの旧譜ジャンルより自分たちが好みな曲を選曲し、ジャンルを超越したプレイをし、全国的にフォロワーを作り出した・・・パーティーで、現在言われる「FreeSoul」という名詞・形容詞はココからきていると思われます。
 現在も場所を変えながら続くパーティーで、私は行ったことないですが、このパーティーを通して広まった「音楽」「音楽の接し方」が転じて「FreeSoul」というジャンルが生まれたと思われます。

 その音楽については、紋切りでは説明できませんが、ある種「RareGroove」的な意味合い(ジャンルではなく、聞き方?)を持ち、フロアライクなダンサンブルな内容だったり、チルアウト出来るような曲だったり・・・結局「コレです!」って言えないのが悔しく、いわゆる「Soul」の範疇には入るんだけど、つい「う~ん、FreeSoulかな」って思ってしまうジャンルですかね・・・

 コレを定義するのはなかなか難しく、橋本さんはじめ、当事者たちも説明しずらい・・・ようです

 例えば、当時のムーブメントを支えたレコ屋の一つである「FaceRecords」のブログでは、FreeSoulを以下のように表現しています。

 「一般的には、気持ちのいいもの。良い曲。くどくない、あまり黒くない音。そしてあまりROCKっぽくない音。ビートがしっかりしている。どこまでもニュートラルな、どのジャンルにも属さないジャンルレスなSOULといったかんじでしょうか?」

 う~ん、よく分からないですね(^^;)

 ちなみに、当事者である、橋本さんの表現だと以下のようになります。

 「フリーソウルとはジャンルを表す言葉でなく、ある種のフィーリングやぼくたちはこう感じるという自由な意思、つまりはフリー・マインド的な意味合いが強いんだ」

 こちらも、明確な答えではあるんだけど・・・明確でない感じもします(^^;)

 個人的に行き着いた結論は「いわゆるSoulを中心とする、踊れたり、リラックス出来たり・・・直感で「良い」と思えるグルーブが含まれている曲」であり、ジャンルの傾向としては「それらの曲をジャンルレスに選ぶ・聞く態度がある=オープンマインドがあること=自由な心で(Free Soul)」が重要だと思います・・・
 つまり、ジャンルを定義せず、素直な気持ちで「音楽」に接するって態度がポイントで、実際にそれを実践したのが「FreeSoul」シリーズだし、橋本さんの力量だと思います。


 なので、FreeSoulって言葉をさすときは、「ある特定な雰囲気・グルーブを有する曲を好む、ジャンルレスな音楽ジャンル」であり、その集約である「ジャンルを横断するコンピレーション・ブランド」というと分かりやすいかな~と思います。



橋本 徹 / はしもと とおる

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 んで、橋本さん・・・ご紹介をした「FreeSoul」ムーブメントの中心人物です。
 大阪の府知事さんとは平仮名読みでは同姓同名ですが、変遷やキャリアなんかを追うと面白く、知らぬ間に影響を受けていた人物です。
 ちなみに左がDJ Bar時代の橋本さんで、右が現在のお姿です・・・ちょっと「ふっくら」されましたね(^^;)

 橋本さんは、1966年東京生まれで、大学生ぐらいからFreeSoul的な音楽を自分の感性が信じるまま買い始めたようで・・・もともと「雑食」的な音楽の聴き方・接し方をしていたようです(この辺はうる覚えです・・・)。
 んで、社会人になり、講談社に入社し、あの「Hot Dog Press」の編集に携わり、その後、講談社を退社し、音楽業界の道へ進んだようです・・・
 Hot Dog Pressって、私も中学生ぐらいのときは読んでましたが、歴史的にみると「いとうせいこう」さんだったり、「山田五郎」さんだったり、元編集者な有能な文化人(?)を排出してるんですよね・・・なんでなんでしょう?

 そして、音楽業界へ進んだ橋本さんは、自らの信念を信じ(違うかな?)、FreeSoulUndergroundを始め、今回紹介する「Suburbia Suite」を発刊したり、FM番組の選曲をしたり・・・自分(自分たち)の信念を広めていき、時代の中心人物になっていきます。
 90年代初期、それこそ「渋谷系」といったマスコミ先行な言葉の中心には、橋本さんがいたと思いますし、今となってはなんかダサいイメージがありますが、価値は大変大きいと思いますし、影響を受けた方も多いと思います。

 んで、その「Suburbia」が認められ、本格的にコンパイラー・選曲者の仕事が増え、FreeSoulのCDをリリースし始め・・・間でTowerRecordsのFreePaper「Bounce」の編集長をした時期もあったり、カフェ(Apres-Midi)を作ったり・・・紆余曲折があって今に至っています。
 現在では、コンピは「180枚(!)」も累計リリースされ、選曲者としての顔意外にも、カフェの経営(Apres-midi)とか、Suburbiaのような執筆活動など・・・また根本にある「DJ活動」もしつつ、現在でも精力的に活動しています。



Suburbia Suite / サバービア スイート

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 んで、やっと本題のSuburbiaです(^^;)

 直訳すると「Suburbia = 郊外居住者」「Suite = 組曲」な意味ですが、Suburbiaというのは上記の「FreeSoul」を生み出した「橋本徹」さんが、その「音楽ジャンルとしてのFreeSoul」を広めるべく作成した「音楽ガイド本・ディスクガイド本」を指します。

 Suburbiaという言葉は、今となっては、音楽ジャンルとしての「FreeSoul」と同じ意味合いでジャンル・聴き方として形容されたりもしますね・・・個人的には、フロアーライクなのが「FreeSoul」で、ラウンジーなのが「Suburbia」なのかな~と思ってます。

 ただ、私の中では以下で紹介するようなガイド本を「Suburbia」とし、その根底にあるジャンル・聴き方を「FreeSoul」とします。
 でも、人によっては考え方が違うし、時代によっても違う(現在はFreeSoulって言わないしね~)ので、あんまり鵜呑みにしないでね・・・(^^;)

 取り扱うジャンルは・・・一言でいえば「FreeSoul」って言葉で片付いちゃうんですが、ホント幅が広く、いわゆる旧譜的なジャンル(Soul、Funk、Jazz、Brazil、Bossa、Latin、EasyListning、Europe・・・)がメインではあるのですが、HipHopも、R&Bも・・・新しい音楽も並列に近い形で掲載されています。
 まさにDJカルチャー以降の聴き方・チョイスの仕方というか・・・、う~ん、結局は「FreeSoul」を体現しているディスクガイドに仕上がっています。

 なお、大半の文章は橋本さんが書いていると思われますが、橋本さんは「Editor=編集長」な立場で、多数のライターさん&ゲストが参加をしています。

 なぜ「Suburbia」というタイトルになったのかは、分かるような気もしますが、詳しくは分かりません・・・
 ただ、このガイド本・・・ホント重要な存在で、これを読んだリスナーがオリジナルのレコードを探し始め、90年代の初めに消滅しかけた「レコード文化」を再興させた一端はありますし、幅広いジャンルを聞くことでリスナー側の耳が肥え、高度な音楽理解ができる環境などを作り上げた・・・点でも重要だと思います。

 今回は、この「Suburbia Suite」のガイド本の紹介が本旨になり、以下で時代順に紹介をしていきますが、このガイド本の紹介を通して、「Suburbia」なり「FreeSoul」について考えてみたい・・・と思います。

 ふう、長いイントロはこれで終わりです(--;)







<Books of Suburbia Suite>


 はじめに - 文章について -

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 Sabarbiaは結局のところ「ディスクガイド」なんですが、一般的に流通しているディスクガイドと比べると、紹介文章に「くせ」があります。
 執筆者である橋本さんの文章がモロにそうで・・・それが「味」であったりはするんですが、時として読みにくい場合もあり、始めて読む人にとっては分かりづらかったりします。 
 かくいう私もそんなには・・・みたいな文章なので、先にちょっと文章について指摘します。


 ディスクガイドって言うと、上の2枚の写真のように、レコ写と紹介文章が100~200文字ぐらいあり、内容を簡潔に紹介したり、紹介者の思いだったりを書いたり・・・みたいのが一般的です。
 また下の写真2枚のように、枠で囲まず、紹介する文章を続けてレコードを紹介する・・・みたいな方法もありますね。

 Suburbiaに関しては、説明した2つのスタイルを使っていますが、説明が直接的な内容ではなく、「イメージ」や「雰囲気」「グルーブ」なんかを重要視してる文章が多く、何を言いたいのか分からない・・・みたいな場合があります
 つまり・・・表現がしづらいのですが、そのレコードに対する的確な話以上に、そのレコードから発せられる「イメージ」みたいのを表現・提示することが多く、読む者はその「イメージ」を受け取り、その音楽を理解する・・・みたいな感じです。

 特にこの傾向は、過去の音楽で、そんなには跳ねてない曲・・・なんかに多く、下段のスタイルのような「文章を続ける」スタイルのものに多くみられ、そのフレイバーみたいなのは上段の「枠組み」スタイルのものにも影響があります。

 文章スタイルなものは、時として散文調だったり、旅行記のようだったり・・・例として、右下の写真をクリックして文章を読んでもらえばなんとなく分かるかな~とは思いますが、なんか小洒落た感じです(^^;)
 なんか、ANAとかに乗った時に座席の前にささってる機内誌に載ってる文章みたいな・・・ちょっと重厚感と懐古感があるような・・・「大人のたしなみ」みたいな文章が多く、レコードガイドとしては「異端」な位置にある・・・と思われます。

 また、個人的には「青春文章」って呼んでますが、「あの頃は・・・」みたいな内容で、昔を振り替えつつ、その時流れたっという触れ込みでレコードを紹介する・・・文章も結構あり、これは読んでてちょっと恥ずかしくなります(^^;)
 その音楽が「若々しい」とか「瑞々しい」みたいのがある場合、結構使われる方法ですが、いや~なんか「ボーイズビー」みたいな青っぽさがあって、赤面しちゃったりします。 
 

 ただ、レコードガイドって、文章と写真で表現する以上、文章でそのレコードなどの「音楽」を表現しないといけない・・・側面もあり、その点では橋本さんの表現方法は間違えがないかな~と思います。
 実際、FreeSoulという音楽を考えると、FreeSoulらしい「雰囲気・イメージ・グルーブ」を持つ音楽の集合体なので、その「雰囲気など」を表現するのであれば、直接的にレコードの紹介をする以上に、文章全体で「雰囲気」を紹介し、その「雰囲気」が生かされてるレコードはコレですよ・・・みたいなガイド方法は間違いないと思います。
 でも・・・読みなれない人にはキツイですね(^^;)





① Suburbia Suite : 1990年代前半

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 個人的には「オリジナルSuburbia」と読んでるディスクガイドで、FreeSoulムーブメントが花開いた90年代前半にリリースされたものです。

 元々は、橋本さんがFreeSoulを伝えるべく発行していたFreePaper「Suburbia Suite」が母体で、音楽とか映画の評論・紹介なんかをしてたようです・・・調べてみたら、橋本さんのサイトに資料があったのでこちらから確認してね♪
 そして、そのFreePaperが評判になり、それを発展し、ディスクガイドのような形にして販売したのがこの「オリジナルSuburbia」です。

 実際、この本も自主製作のため、本屋さんでは売られてなく、レコード屋とかCDショップとか・・・ある程度「分かってる」ところでしか売ってなかったと思われます・・・

 内容としては、今のSuburbiaと同じで、ある特定のセレクションで内容を分け、橋本さんが中心にレビューを行いつつ、ゲスト執筆者がいる・・・みたいな感じのガイドになっています。

 しかし、この本が出た価値ってホント大きく、インターネットも専門書もなかった90年代初期に、DJやマニアの間でしか知られなかった曲を、一般リスナーに伝え、その「FreeSoul」という価値観を広めた点は重要だと思います。
 また、これに付随して、紹介されたレコードに注目が集まり、中古レコード店に再びスポットライトが当たり、現在にもつながる「レコード文化」が開花したり・・・、DJに注目が集まり、日本におけるDJブームの一因を引き起こしたり・・・なんかもありますね。

 ちなみに、この初期ものは、今回紹介する4冊でフルコンプなのかどうかはわからないですが、記憶だとこれで全部だと思います・・・??
 また、どれも中とじ式で、単館系の映画のパンフみたいです(^^;)



1, Suburbia Suite ; especial sweet reprise 19921121 (1992年冬)

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 おそらくですが、これが一番最初のSuburbiaだと思われます。

 映画音楽やイージーリスニングっぽいラウンジーなレコードが中心で、レアなOSTものが多数掲載されています・・・単館系の映画のパンフっぽい作りなのは、これが所以なのか??(^^;)
 んで、映画関係が中心なので、よく分からない映画評(写真左下)なんかも掲載されています・・・懐古的な雰囲気を伝える意味ではいいのかな? 

 なお、橋本さんが中心執筆になりますが、ゲストとして小西康陽、小山田圭吾、高橋健太郎、二見裕志さんが執筆してます。

 また、このころは広告を取ってて、Waveとか洋服のShipsとか、ピチカートとか、ヤン富田(!)とか・・・きっと仲間から有志って形で広告を募ったんですかね??



2, Suburbia Suite ; Introducction to Future Listening (1993年夏)
 
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 ①の翌年に出たもので、こちらの方がそんな内容で、FreeSoulらしい・・・雑多でいろんなジャンルが掲載されてるんだけど、ある一定の雰囲気で統一されている・・・ジャンル的にはBrazil、French、Moog、Soul、SoftRock、Latin・・・など魅力的な旧譜の紹介があります。
 タイトルでも提示されてるとおり、未来でも聞ける曲の紹介・・・う~ん、オーセンティックな曲の紹介ってことなんですかね~?

 ゲストは、テイ・トウワ、小西康陽、山本ムーグ、高浪敬太郎、コモエスタ八重樫が執筆してます!



3, Suburbia Suite ; welcome to free soul generation 19940409 (1994年春)

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 個人的には、これが一番FreeSoul/Suburbiaっぽいな~と思ってる一冊で、1994年にリリースです。
 
 今までの2冊では使われなかった「FreeSoul」って言葉がしっかりと使われ、「Soulじゃない・・・うん、FreeSoulだ!」って感じの見慣れたレコードが多数掲載されています。
 ちょうど、FreeSoulの名前を冠したコンピレーションがリリースされ始め、執筆者側でも「FreeSoulってこういうものだ!」みたいなのが明確になったんじゃないかと思います。
 ジャンルとしては、Soul、Funk、Latin、Jazz、その他・・・といろんな種類を網羅してますが、一般的に思われる「FreeSou」lらしいセレクションになっています。

 なお、ゲストは、池内美加、高橋健太郎、山下洋、二見裕志、矢部直、渚十吾が参加してます。



4, Suburbia Suite 19960214 ; Classics For Mid-90's Modern D.J. (1996年冬)

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 今までのSuburbiaとはちょっと毛色が違うんだけど、ホントFreeSoul/Suburbiaらしい幅の広さが伺える1冊です。

 FreeSoulのCDが着々とリリースされ、業界内での信任、リスナーからの信頼が強くなり、FreeSoulというジャンルがさらに広がった時期と想定され、FreeSoul的なレコードは更に紹介されています。
 ひとまとめで「FreeSoul」と区切られてますが、Soulあり、Funkあり、Brazilあり、Discoあり・・・っとマネのできない幅広いセレクションですね♪

 んで、大切なのが後半で・・・いわゆる新譜の類である「HipHop、R&B、GrandBeat」なんかが掲載されている点です!
 実際、ジャンルの壁と時代の壁は関係ない・・・みたいな考え方のあるFreeSoulではありますが、旧譜を紹介することが多かった故、当時は「懐古的な運動」みたいに思われてた・・・ところがあり、こういった新譜な流れは意外かもしれないです。
 ただ、FreeSoulの名前でこの時期に新譜系のコンピ(FreeSoul 90's 写真右下)を作っていたり、現場でもプレイしたり・・・そして現在の「Mellow」シリーズでもチョイスしており・・・FreeSoulにおいて、「ジャンルと時代の壁を作らない」ってのは重要な要素です。
 ちなみに、内容的にはかなりドープで、「96年の時点でこれをチョイスするの!」みたいな・・・流石FreeSoulなセレクションです!!

 んで、新譜系があったりするので、ゲストは二見裕志、山下洋、DJ Doc Holiday(辰兄!)、クボタタケシ、Ken-Bo、荏開津広・・・といった、今までとは違う人脈です。
 ちなみに、辰兄と橋本さんは・・・このころは仲が良かったんですかね・・・







② Tower Records Free Paper 「Bounce」 : 1996年~1999年

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 厳密に言うと「Suburbia」ではないですが、橋本仕事の中では個人的には重要だと思ってる時期で、ちょうど「Suburbia」名義の出版がない時期なので、これも紹介したいと思います。
 ただ・・・これをちゃんと持ってるのは相当レアっすよ(^0^)

 まず、Bounceとは毎月25日ごろ発行される有名CDショップTower Records」が発行するFreePaperで、レコード屋の情報誌にしては異常にページがあり、かつ企画が優れていることで有名で、私も毎月頂戴しているFreePaperの一つです。
 もちろん、レコード屋さんの広告的な位置のFreePaperなので、売りたい新作などの話題が中心になるのですが、ホントマニアックな紹介があったり、インタビューがしっかりとあったり・・・お金出して音楽雑誌を買うのが馬鹿らしくなるほど素晴らしい内容です。
 その内、Bounceも紹介しないと・・・約13年分ぐらいがタンスの中で待機されてます・・・(--;)

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 そんなBounceは、タワレコが上陸した80年代より発行されてたようで、だんだんとページを増やし、内容も濃くなった・・・ようで、その「内容が濃くなった」時期に活躍してたのが橋本さんが編集長をしてた時期(96年から99年)で、この時期のBounceはホントヤバかったです!!

 上の写真は手持ちで一番古い「96年10月号」で、スチャとATCQのダブル表紙がグッときますね・・・奥付を確認すると、しっかりと橋本さんの名前が書いてあるのが分かると思います。
 実際は96年の4月ごろ(?)より編集長になったそうで、やっとスタッフとの息がかみ合い、いろんな「企画」をして紙面を盛り上げるようになった・・・そんな時期だと思われます・・・雑誌って一人では作れませんからね!

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 んで、実際の内容ですね・・・
 手持ちで一番古い96年10月号の中身で紹介してみたいと思います。

 上段2枚は、スチャがアルバムを出すとき、マスタリングで行ったNYに同行した記事で、訪れた「DownStairs」と「D&D Studio」の紹介をしてます・・・う~ん、マニアック!!

 そう、橋本さんらしいな~と思うのが、一般人は必要としないけど、分かる奴らには必要な・・・マニアックな情報もしっかりと入れている点です。
 新作なんかだと、普通にレコード会社からもらった資料を乗せて、ハイおしまい~みたいなので十分だったりするのに、グッとくる記事が多くタマランです。

 また、中段と下段の4枚は、タワレコが当時やってたらしい企画で「Air Groove」という、AORとかブラコンとかCityPopとか・・・爽やかな旧譜を聞こう!みたいな企画の記事です。
 レコード店として、新譜ばっかりでなく、過去の名作も買って欲しいわけで、この手の企画は定番だったりしますが、この内容自体が「FreeSoul / Suburbia」っぽさが全開で、橋本さんが企画に噛んでたんだろうな~と思わせる深い内容でこちらもタマランです。
 ちなみに、この記事だと、著名人に架空の「セレクションテープ」を作るんであれば・・・みたいな企画で、角松敏生とか、キャロル久末とか・・・人選もかなりナイスです!!

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 このころのBounceは、今と違って背表紙がなくホチキス止めで、その後ページ数の増加に応じて背表紙仕様になっていきますが、ホントこの時期のBounceはお世話になりました(^0^)

 Cypherじゃないですが、当時は高校生で、お金もそんなないし、情報もそんなない・・・時代なので、タダでもらえるBounceは、ホントむさぼるように読み、いろんな知識を蓄えました。
 特に当時は、興味の中心であった「HipHop」の話題は本当にタメになったし、その他のジャンルのことも、最初は興味がなかったんだけど、記事を読んでるうちに興味が出て、聞いてみたり・・・橋本さんが意図していた「壁を作らず音楽を聞く」って方向に見事に感化されてしまった・・・と思います。
 このブログをみれば分かると思いますが、私は音楽に壁を作りません・・・変な話、この源流なり影響元が「橋本時代のBounce」だったりするので、もー頭が上がりませんよ(^^;)

 HMVとかでもBounceみたいなFreePaperはありましたけど、企画と内容の濃さにはTowerには敵わず、それもタダで配布・・・なんですから最強ですね!

 なお、橋本さんは、99年4月号まで編集をされており、そのBounce時代もコンピCDの作成なども並行してを行っていました。
 私自身も、橋本さんが編集長をしてたことは、辞めた後に、私が大人になってから知りました・・・当時、橋本さんが編集長だったことを知ってる人ってそんなにいなかったと思いますので、知らず知らずの内にお世話になってる方も多いと思います。
 今でもBounceは必ずゲットして参考にしていますが、この90年後半の橋本さん時代があったからこそ、現在でもBounceが光り輝いてるんだと・・・私は思います。
 ちなみに、橋本さん自身も、このBounce時代は「いい経験になった」っと語ってました。

 あと、Bounceにおいて重要な点は、編集スタッフに有能な人物が揃ってた・・・ってのもポイントです。
 写真の奥付をみると、本名なので分からないかもしれないですが、「山本仁」さんはあの「DJ Jin」だし、「村松誉啓」さんは「スマーフ男組の村松タカヒロ」ですね!
 実際にコアなアーティストがいることで、これから紹介する企画が成り立ったりしてますが、他のスタッフの方も自分の得意分野をしっかりと生かし、最終的に「音楽の壁」がない雑誌を作っていた点は素晴らしいと思いますし、橋本さんの「影響」があったから・・・っと私は考えています。
 
 んでは、以下では、橋本さんらしいドープな企画記事を何点かご紹介します~♪



1, 1997年4月号 Breakbeats特集

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 タイトルをみると、ジャンルとしての「Breakbeats」と思われるかもしれないですが、左上でPremierが出る通り、HipHop・サンプリングカルチャーが生みだした「BreakBeats」を考察する企画で、すごい参考になりました。
 Primoのインタビューもいいですが、オリジナルブレイクの紹介(CDで聞く人には必要ないくらい細かい!)なんかがあったり、米Source誌の100号記念の組まれた「Kool Herc / Grandmaster Flash / Africa Bambataa」のオリジネイターへのインタビュー記事がヤバいですね!
 特に、オリジネイターへのインタビューは、私の記憶だと、翻訳されたのはこのBounce誌だけだと思いますので、かなり貴重です。



2, 1998年5月号 RareGroove特集

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 タイトルの通り、RareGrooveの特集で、RareGrooveという「ジャンルがない音楽」を取り扱ってるだけあって、これが一番Suburbiaらしい感じがしており、ほんとすごいいい内容です。

 出だしでいきなりJB'sのメンバーへのレアなインタビュー(Meceo Parker、Fred Wesley、Bootsy Collins、Clyde Stubblefield!)もヤバいですが、それ以降も基本を押さえつつ、UKの流れ(NorthenSoul → ReraGroove → AcidJazz)を紹介したり、同意義があったGarageの紹介、手前味噌だけど日本におけるRareGrooveであるFreeSoulの紹介ネタという関係でMURO・DevLarge・Jinによる鼎談があったり・・・RareGrooveの奥深さを分かりやすく紹介してる点は素晴らしいの一言です。

 個人的は、当時は勉強中の範疇だったので、これもコピーしてよく見返し、特にディスクガイドは役に立ちました・・・変な話、タワーで買えない(CD化してない・売ってない)のも平気で掲載していて、気合の高さが違いますね!!



3, 1998年10月号 Electro特集

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 いきなり、808(80年代・HipHopを代表する名ドラムマシーン)がドーンと掲載されていて、CDを買う人だと分かる人いるの?ってぐらい「濃い」内容です!
 おそらく、スタッフの村松さん(スマーフ男組)が関与したらしい特集で、スゲーのは、その808を開発したローランドの開発者「菊本忠男(インタビュー時は取締役)」にインタビューをしているんですよ!! そんなの、一般の音楽誌でもやらないよ!! スゲー貴重なインタビューです(^0^)
 んで、その他には・・・ちょうどリリースがあったので、MantronixとかRammellzeeとか、Latin HipHopとか・・・スンゲー内容が濃いですよ!!







③ 出張版Suburbia : 2000年~2002年

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 Bounceを辞めた橋本さんは、引き続き優秀なコンピレーションをリリースしたり、自分のお店である「Cafe Apres-Midi」をオープンし・・・自分の「基盤」を固めつつ、順風満帆に進みます。
 ただ、大事な「Suburbia」の活動も忘れていなく、上記のような雑誌を間借する(依頼を受けた?)形で、Suburbiaを引き継いで行きます。

 この時期のものは「出張版Suburbia」って感じですが、なかなか悪くなく、紹介しないといけません(^0^)
 私が持ってる限りでの紹介ですが、参考にどうぞ・・・



1、Relax 2000年5月号 「Suburbia Suite 2000」

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 まず、出張版の一発目は・・・お世話になった方も多い「Relax」です。

 発行元は、ananとかPopeyeなど、男性女性、世代を問わず、オシャレなファッション・トレンド・カルチャーを紹介する「マガジンハウス」ですね・・・
 Relaxは残念ながら2006年ごろに休刊したようですが、00年代前半では「裏原宿」っぽいイメージのファッション・カルチャー誌として人気がありました。

 私としては、全然興味のない分野なので、音楽系の特集があれば買ったり、古本屋で探したり・・・ということで、ボチボチ保存してありました(^^;)
 基本的には、裏原宿っぽい感じで、全体的に「鼻につく」感じで、好きにはなれませんでしたが、音楽系の特集は「濃い」のが多く、Bounceと同様に、今後紹介しないといけない・・・雑誌でした。

 そんな「Relax」ですが、記憶では突然「Suburbia」をやった記憶があり、一応4年ぶり・・・って触れ込みで企画されてました。
 まあ、橋本さんは「出版畑」を歩き続けたわけだし、FreeSoulなりSuburbiaを通して「ファッション業界」ともお付き合いがあるでしょうし・・・きっと「タイミング」があったんでしょうね!

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 肝心の内容は・・・今回、調査し直して面白いことに気付きました。
 この2000年版は、1992年にリリースされた最初のSuburbiaである「Suburbia Suite ; especial sweet reprise 19921121」へのオマージュをさりげなく混ぜ、紙面を作っています!!

 例示として、上の2枚の写真を参考にしてほしいのですが、1992年版の「表紙」と「裏表紙」を、今回の特集ページの最初と最後に模した構成にしてる・・・んですね!
 写真では、分かりやすいように、1992年版と対比するため、今回の2000年版の左に1992年版を乗せましたが・・・ねっ、そっくりでしょ?
 私個人としては、裏表紙にあたる「Ships(有名洋服店)」の広告でオマージュであることに気付きましたが、橋本さんの遊び心というか・・・それをやるために、Shipsの広告を取って来るなんて・・・力量と気合の入り方にビビらされましたよ(^0^)

 んで、肝心の内容は・・・1992年のオマージュなのかどうかは分からないですが、1992年でOSTとかEasyListningっぽいのを扱ってたように、「打ってない」感じの曲が多いかな~と思います。
 ちょうどカフェをオープンし、実際にもそのカフェ名義でラウンジーなコンピを出してたり・・・きっとラウンジーな曲を求めてたんですかね・・・BobDylanをチョイスしたり、流石の手腕ですね(^0^)



2, Groove 2000年8月号 「Suburbia vs Groove」

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 こちらは「The 外注仕事」って感じがしますね・・・頼まれたからヤッタって感じでしょうか?(^^;)
 
 おなじみの「旧Groove」でもSuburbiaモノを企画し、これは・・・おそらくGroove側からのリクエストにこたえる形で参加したと思われます。
 紙面の量とか、内容をみると、Relaxの記事の方が気合が入っており、やっつけ仕事ではないものの、少々物足りない出来になっています。

 Groove側から「お題(SeaとかSummerとか・・・単語で)」が出て、それに見合うレコードを紹介し、対比するお題(SummerならWhinter)をGroove側がレコードの紹介をする・・・みたいな感じで、ちょっと「ゆるい」企画ですね(^^;)

 ただ、このころのGrooveは、翌年に一時休刊(2001年5月)になるのですが・・・それまで一般的な音楽誌っぽかった紙面が、突然「アナログ馬鹿大喜びな内容」にシフトし、線香花火の最後の鮮やかさじゃないですが、私の家の本棚で異彩を放ってます(^0^)
 このSuburbia特集なんかは、その「呼び水」見たくなってて、今見返してもいい内容が多いですね!
 
 その内、こちらも特集しますが、旧Grooveで背表紙が「黄色」と「青色」は必ずチェックしましょうね!!



3, Relax 2001年7月号 「小西康陽 / フリーソウル2001」

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 Grooveで小銭を稼いだ(失礼!)稼いだと思ったら、翌年のRelaxでは、再び気合の入ったSuburbiaをやっており、かなり内容の良い紙面に仕上がってますよ!!

 表紙は分かりにくいですが、「小西康陽」さんで、小西さんの特集は特集でこれまたDopeで・・・ソノシートがついたり、MUROさんとのレコード馬鹿対談があったり、ボチボチナイスなんですが、表紙では地味だったSuburbiaの特集がヤバいです!!

 写真下のように、FreeSoulが胎動し始めた1994年より、1年ごとにその時に印象的だったレコードを紹介する構成になっており、FreeSoulの移り変わりみたいのが分かり、かなり面白いです。
 内容的には・・・割と跳ねたセレクションで、フロアーを念頭に置いたセレクションみたいで、真のFreeSoulクラシック群に交じって、HipHop、R&Bなど・・・素晴らしい幅の広さです。

 また、この特集では、橋本節の「ボーイズビー」的なところが大爆発してて、ある青年が始まったばかりのFreeSoulのパーティーに参加し、だんだんとのめりこみ、彼女が出来て、分かれて、大人になって・・・みたいな文章が年代ごとに書かれていて、個人的には素晴らしい文章に仕上がってると思います。
 こういった文章って、かなり「好きじゃないな~」って方も多かもしれないですが、私もこんなブログをやり始め、文章を書いて、読んでもらう人に内容を理解してもらう・・・って側面を考えた時、FreeSoulという「雰囲気」などを重要視した音楽で、ある青年の年齢の変化によって「嗜好」と「トレンド」が変化するので、幅広いジャンルが紹介できる・・・って点は大変わかりやすく、面白いと思いました。
 
 なお、この号だけ「Suburbia」ではなく「フリーソウル」と打っています・・・割とフロアライクなセレクションなので、そうしたんですかね??
 また、後で紹介する「Suburbia Suite ; Future Antique」にも再掲載されるのですが、レコ紹介はかなり削られていて、かつ白黒になってますので、興味がある方はRelaxのこの号を探すことをお勧めします。



4, Relax 2002年6月号 「Suburbia Suite 2002」

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 3年連続でRelaxに登場・・・Relaxを今後主戦場にするのか?とか思いましたが、Relaxではこれが最後になります。
 理由はよく分からないですが、翌年に「最大のボム」をリリースしてるので・・・それが関係ありそうですね?

 紙面的には、通常のサバービアっぽく、打ってない感じのセレクションで、正直、マアマアかな・・・ってところです。
 レコードのセクションは、ニューディスカバーも多いかもしれないですが、全体的にいつもと同じ構成で、エッジが利いてなく、地味な印象があります・・・

 まあ、考えてみれば、2000年を過ぎると、FreeSoul / Suburbia の神通力みたいのがなくなり、橋本さんたちはラウンジーな方向に進み、フロアーからは離れて行った・・・印象があり、若いファンが生まれず、当時のファンたちがそのまま付いていくことで年齢が上がり、悪い意味で「大人」になってしまった・・・ところはあると思います。
 正直、セレクトしたレコードに関しては「打ってない」っていうか、「若さがない」セレクションで・・・ちょっと残念かもです。

 ただ、文章の構成は、橋本さんのカフェが開店した午後12時から10分ごとに、その時間にあうレコードを選んでいて、お昼からおやつ時、そして夜になり、夜は更けて真夜中に・・・みたいな構成の仕方は面白いですね!
 Suburbiaも、FreeSoulも、着実に大人の階段を上ってた・・・そんなところでしょうか?







④ Suburbia Suite ; Evergreen Review & Future Antique (2003年)

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 ふう、やっとここまできた・・・
 今となっては、これが「Suburbia」として一番有名かもしれないですね。
 2003年の10月と12月に連続リリースされたSuburbiaで、この2冊があれば、今まで紹介したSuburbiaとか、出張版などが要らなくなっちゃう・・・そんな決定版なSuburbiaです。

 割と突然リリースされた記憶もありますが、今まで橋本さんが手がけた「Suburbia Suite」や、雑誌に掲載したレビュー(出張版Suburbiaも含む)、およびCDのライナーなど・・・彼が書いた「文章」のほとんどを集め、ジャンルや雰囲気別に再セレクションをしたものです。
 今回、この記事を書くにあたり、ほとんどのSuburbiaを読み返し、この決定版を読み返すと、抜けてるものも一部ありますが、ほとんどのレビューが掲載されており、入門編にして決定版みたいな・・・今まで紹介したのは探して買う必要がない・・・みたいな仕上がりになっています(^^;)

 個人的には、Relaxの記事で初めて「本格的」にSuburbiaの世界を触れ、ジャンルの壁を作らない姿勢なんかに共感し、興味を持った直後だったので、この本はちゃんと定価で発売日に買いました。
 ただ・・・橋本節がさく裂しており、結構読みにくかった・・・記憶があり、これから初めて読むって方だと、ちょっと読み解くまで時間がかかるかな~とも思います。

 しかし・・・合計400ページオーバー、レビューしてるレコードの数は鬼ほどあり、資料的な価値は十分あるし、レアなレコードも山ほどあるし・・・こんな本、世界でも作れる人いないですよ!!
 その価値だけでも十分ですが、どのレコードも「橋本徹」という価値観(=FreeSoul、Suburbia)のもとで統一され、圧倒的な「個性」を表現してる点は、選曲家としての力量の違いを見せつけてくれます・・・
 橋本さん自身も「これはレコードガイドという形を借りた私小説、いや遺書のようなものかもしれない」って行ってる通り、「橋本徹」という人物の全てを、好きなレコードの紹介を通し、圧倒的な量と表現力で紹介してる・・・そんな本なのかもしれないですね。

 このSuburbia/FreeSoul研究において、結論めいた話になりますが、DJカルチャー以降、DJ達が独自に作りだした「音楽文化(RareGrooveとかDeepFunkとか)」の中で、極東の地である日本で誕生した「FreeSoul」という概念を、作り出した張本人が自身の言葉と感性で説明しつくした「歴史書・教科書」といっても過言でなく、これからも引き継いでいかないといけないと思います!!


1, Suburbia Suite ; Evergreen Review (2003年10月)

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 2003年9月(奥付だと10月)に出た第一弾で、「Evergreen」というだけあって、時代の流れがあろうと「不朽」の名作として語り継がれる・・・そんな名作群を紹介しています。
 ジャンル的には、打ってない感じの曲が多く、それこそ「Suburbia」っぽいテイストで、BossaとかEasyListningとかJazzとか・・・ラウンジーな旧譜ものが多いですね。
 ちょっと初心者には興味がなければキツイですが、好きな方には堪らない内容ですね(^0^)

2, Suburbia Suite ; Future Antique (2003年12月)

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 んで、こちらが2ヶ月後の12月に出たもので、割と打ってる印象のある、それこそ「FreeSoul」っぽいフロアライクな曲が集中的に紹介され、「未来の骨とう品(=Future Antique)」の名に恥じない、名曲が多数掲載されています。

 残念ながら、HipHopとかUKsoulとか、90年代以降の「新譜」的なものは掲載が控えられ、あってもGarageレベルなものまでで、その点はちょっと残念(FreeSoulの奥深さを出すのであれば必要かな~と思います)ですが、HipHopとかを中心に聞いてる人でも、ネタとして知ってる曲なんかもあり、割と初心者向きな感じもしますよ!
 また、FreeSoulムーブメントの頃、レコードを追ってた人には「懐かしい!」とか「欲しかったな~」みたいな思い出も蘇る・・・そんなセレクションにもなっています・・・

 こうしてみると、「Suburbia」と「FreeSoul」って「陰と陽」じゃないですが、表裏一体の関係みたいですね・・・2つに分けたのも、こういった意図があったからかもしれないですね(^0^)

3, 補足

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 この本のどっちかを買った時、写真左上のCDと、左下のパーティーの招待券が一部の販売店だとオマケとして配布したようです。
 私は、必ず条件のいいところで買うので、おまけがつくところで買ったんだと思います・・・当時の記録をみると、緑はManhattan Sonus、オレンジはHMVのようです・・・

 ちなみに、ここ最近のSuburbiaは、結構おまけを出すことがあり、右上の最近出てるFreeSoulのCDだと、渋谷のパルコの地下にあった橋本さんのCD屋(今はつぶれた?)で買うと、ホワイトの別CDをくれたり・・・しました。
 また、招待券は、右下のパーティーのですね・・・よく持ってるな~(^^;)







⑤ その他のSuburbia

 ①から④までは、橋本さんの仕事を、時代の流れに沿ってご紹介しましたが、以下では関連作的なものをご紹介します~♪



1, Musicaanossa 9×46 Disc Guide (2001年12月)

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 橋本さんの弟子筋(?)にあたる「中村智昭」さんが編集したディスクガイドで、彼が主催してるパーティー「Musicaanossa - ムジカノッサ(ポルトガル語、僕たちの音楽の意味)」の名前での一冊です。

 中村さんは、橋本さんが経営していたカフェ「Apres-Midi」店長さんをお店がオープンした1999年から今年の4月まで担当していた方で、DJ業も多いお方ですね。
 詳しくは彼のホームページでも見てください・・・

 んで、2001年の年末に出したのがこれで、内容の良さが光る一冊です。

 合計46名のDJ、音楽家、音楽関係者に、それぞれが設定したテーマに基づいて9枚のレコードを紹介する構成で、豪華で幅の広い選者を配置し、読み物としての幅の広さがあり、大変面白い内容になっています。
 選者には、橋本さんや中村さんの他にFreeSoul関係者が多いのですが、KZAとか、福富さんとか、他ジャンルの方も多く担当し、選ばれるレコードの幅や、バラエティーに富んだ内容になり、中村さんの手腕が光った作りになっています。
 偉大な先輩である「橋本徹」の背中を見て作ったのかな~と思います。

 ただ・・・一つだけ衝撃的なことがあります。

 中村さんって、現在32歳ぐらいで、この本を作ったのって・・・逆算すると「24歳」ぐらいの時に作ってるんですよ!!
 んで、橋本さんは・・・と逆算すると・・・最初のSuburbiaは「26歳」でのリリース・・・うわ~、若いのにこんな凄いの作ってたの?
 いや~計算するんじゃなかった・・・私が24とか26の時なんて・・・今もそうですが、うだつが上がらない毎日でしたよ(--;)



2, Essential Mellow Beats (2007年12月)

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 このシリーズのCDは、現在でもリリースされてますので、有名な1冊ですね。
 メローでジャジーなHipHopやBreakBeatsなんかにこだわったシリーズ「Mellow Beats シリーズ」なディスクガイドで、このシリーズが始まった時に刊行され、そのシリーズの内容・世界観を説明するかのような内容です。

 決定版のSuburbiaが出版された2003年以降、実は橋本さんガラミの出版がなく、記憶だと久しぶりの1冊で、嫌いじゃないジャンルなので、発売してすぐ買った記憶があります。
 まあ、橋本さんの流れを見てれば、HipHopを扱ったとしてもおかしくはないので、さほど驚きはしませんでしたが、「こうきたか~」ってのはありましたね。
 ちなみに、紙面を読むと、マッドリブとかJay-Deeなんかの音に刺激を受けたのがスタート地点だそうです・・・

 肝心の内容は、ムジカと同じように、合計14名の選者(MUROさん、小西さん、ジャイルス、FPM・・・など)が10枚づつ、自身の視点での「Mellow Beats」を紹介しており、上手くジャンルが散らばっており、なかなか面白い内容になっています。
 また、橋本さんのインタビューで「Mellow Beats」の核心(=HipHopとJazzの蜜月って表現してる)を話してたりしてて・・・キックオフ企画みたいなもんかもしれないですね。

 ただ、これに関しては「監修協力:橋本徹」という位置づけになっており、発行元のP-Vineが企画して・・・みたいな感じがあり、ちょっと外注仕事っぽいっすね?
 小冊子ぐらいのページ数(38ページ)で、そんなには気合が入ってないの?って感じもするけど・・・今でも続いているシリーズなので・・・どうなのかな~?



3, Jazz Supreme - 至上のジャズ (2008年10月)

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 これも最近始まったシリーズのディスクガイドで、Mellow Beatsと同様に「キックオフ企画」のような感じで、CDがリリースする直前に発行されたディスクガイドです。

 タイトルの通り「Jazz」を主軸に置いたセレクションで、スタンダードなJazzから始まり、SpiritualJazzだったり、JazzFunkだったり・・・Suburbia/FreeSoulらしい切り口でJazzを取り扱っています。
 あんまり詳しくないので、選ばれているレコードの内容まで分からないのですが、ガイドの体裁としては、合計26名の選者(菊池成孔、Jazzman、Egon、小川充・・・)が10枚づつ、選者が考える「至上のJazz」を紹介し、これの間に橋本さんがジャンル別のセレクション・コラムを26本掲載するなど・・・力の入った力作です。

 ここ最近の橋本worksの印象としては、いろんな「選者」を集め、その選者に選盤をさせる・・・って印象があるのですが、変な話、国内外のレコードの「猛者」達を集めることが出来るだけの力が橋本さんにはあるのかな~とか思います。
 こういった面ばかりでないですが、それはそれで「橋本」さんの凄さを表してる実例・・・みたいなもんですかね?

 ちなみに、これは「Apres-midi Library」名義の自前出版で、ここ最近出しているディスクガイド(公園通りシリーズ)なんかの起点であったりします。
 最近出したのは・・・「もうコレクトするのが辛いな~」とか思って買ってないですが(どうやら再録もあるらしいので)、今も精力的に自前でリリースしてますね(^0^)








< まとめ > 

 いや~、ビックリするぐらい長くなりました(--;)
 ただ、読み返したり、書きながら考えがたりしてたら、 「やっぱり、Suburbia/FreeSoulって重要だよな~」と痛感したので、思ったことをまとめたいと思います。
 結構、強引に書いたりしますので、あんまり気にしないでね(^^;)


①レコード・DJ文化のマスアピール

 今回のディスクガイドなんかがモロ影響してるのですが、ディスクガイドの出版なり、コンピCDの発売を通して、一般人に対する波及効果があった点は重要でしょう。

 例えば、コンピを聞いたものが、「選曲すること」とか「DJすること」とか「昔の曲ってかっこいいな~」とか・・・ある種のカルチャーショックを受け、DJを始めたり、古いレコードを買ったり・・・など、それまで「レコード文化・DJ文化」を知らなかった者にショックを与え、その「レコード文化・DJ文化」の良さを伝えた点は大きいと思います。
 変な話、オシャレだとか、流行ってるから・・・みたいなノリでFreeSoulのコンピを買って聞いてたら・・・その魅力に引き込まれてしまい、好きになってしまった・・・みたいなことですかね?

 橋本さんのしてた事って、特にコンピCDは該当するのですが、間口が恐ろしく広く・・・誰でも買うこと・体験することが出来・・・その魅力に興味を持ったものが更なる道が進めるように「レール(各種コンピCDを始め、ガイドなんかも充実ですから・・・)」が引いてあるみたいな・・・レコード・DJ文化特有の「辛さ(掘るとかね)」をカジュアルに紹介し、音楽の魅力を差別なく広げてたんだな~とか思っています。

 それまで、レコードといえば「マニアック」な印象だったのを「カジュアル」にしたり、ディスコ文化の流れで「胡散臭い」印象があった「DJ」を、自身の趣味を生かす・・・みたいな「個人性」を表現することだったり・・・分かりやすい形で「レコード文化・DJ文化」を提唱した点は大きいと思います。


②DJカルチャー以降の「レコード環境」作りに貢献

 んで、そういった流れで「レコード文化・DJ文化」に乗っかった者たちを・・・更に先導し、リスナーレベルでの知識の向上、購入環境の進歩を引き起こした点も大きいと思います。

 次々とリリースされるCDや、Suburbiaのようなレコードガイドって、それまで「DJ・マニアだけの秘密であった曲」を一般に開放し、リスナーの音楽レベルの向上を引き起こし、理解度を高くしてる・・・効果があったと思われます。

 また、理解度が高くなったリスナーは、そのレコードが欲しくなり、買付を主体とした現代的な「中古レコード店」を鍛え上げ、価値のあるレコード店を育て上げた・・・波及効果もあったと思います。

 つまり、リスナーに対する「音楽教育」が引き金になり、FreeSoul/Suburbiaの音楽環境の母体になる「レコード店」が鍛えられ、「リスナー⇔レコード店」の間で静かながら切磋琢磨があり、お互いが高次のレベルに進んでいった・・・って流れはあるんじゃないかと思います。

 とくに、レコード店は、90年代の初期以降、「海外買い付け」という手段を駆使し、進化の一途をたどり、90年代初期の時点でFaceとかPerfectCircleなんかの有名店を生みだし・・・90年代中ごろから始まった「HipHopブーム」を母体とする「DJブーム」を支えるだけの「レコード店の底力」を発揮できたのは、事前にSuburbiaの動きがあったから・・・と妄想しています(^^;)

 日本という極東の国で、リリースされてないレコードを追いかける「情熱」の母体には、SuburbiaなりFreeSoulの動きが、上記のような流れがあった重要だと思います。


③音楽に壁はなし!!

 Suburbia/FreeSoulに共通して言えるのは「音楽に壁はなし!」ってことで、個人的には、この考えが間接的ではあるものの、現在の日本における「DJ」に影響があると考えています。
 ①でレコード・DJ文化の「一般化」、②でレコード・DJ文化の「進化」を提言しましたが・・・この2つの流れと、FreeSoul/Suburbiaの考えが起点になり、MUROさんとか、Ulticut Upsなんかが体現してる「オールジャンル・ミックス」の流れに直接的な影響はないものの、母体を作ったと・・・私は考えます。
 
 まず、FreeSoul/Suburbiaが提唱していた「ジャンルを超越した選曲」って、実際のレコードガイドなり、コンピCDで実践していたので、自然に聞いた者たちには影響を与え、レコード店も、それに応えるべく、様々なジャンルを超えたレコードを仕入れることで、DJ(DJ予備軍)の情熱を補完し・・・っていう相互関係のもと、現在の「オールミックス」的なDJを許容できる環境を作り上げた・・・と思うんですよ!
 リスナー側は「異ジャンル」に積極的に興味を持ち、冒険する姿勢を崩さず・・・また、レコード店はその要望にこたえるべく、得意分野は抑えつつも、間口の広いセレクションを許す環境が生まれ・・・この「レコード・DJ文化」の母体である「レコード」の「需要・供給関係」に「柔軟性」を生んだんだと思うんですよね・・・

 つまり、「鶏か卵か」のような、どっちが先か?って疑問点は残るものの、Suburbia/Freesoulが提言した「ジャンルを限定しない聞き方」を、紹介するDJとリスナーとレコード店の3者の相互作用で発展させ、後に続く新参者に対しても、その考え方に入りやすい環境が身近にあることで、音楽に壁を作らない「環境」が、実は作られていた・・・ってところだと思います。
 う~ん、ややこしいですが、その壁のない「母体」の芽を作った・・・ってところですかね~

 考えを進ませると、MUROさんなんかは実はその恩恵&意識を受け継いでいて、HipHopっていう一枚岩があるものの、Suburbia以降の優秀な「壁の意識がないレコード店」からレコードを得たり、Subrubiaから少なからず影響を受けたDJ(Organなんかがそうですね・・・辰兄は否定するかもしれないけど)に刺激を受けたりし、自然と異ジャンルに接近し、独自の世界(オールミックス=自分の耳を信じたスタイル)になったんだと思います。
 FreeSoul的なセレクション(個人的にはRelax 2001年7月号)を見返すと、MUROさんクラシックって思ってたレコードがすでに紹介されていたりし、ファーストディスカバーはFreeSoulだった・・・ってのが結構あります。
 MUROさんの、現在のDJスタイルの一端に「Suburbia/Freesoul」の意識があるとは考えずらいですが、レコード屋さんの「環境」的なところは十分恩恵を受けているし、MUROさん自身の意識面にもちょっと影響があるのかな~とか思います(^^;)


④まとめのまとめ

 う~ん、最後は明確な結論を出すことが出来なかったですが、Suburbia/FreeSoulの影響度は・・・大変重要だと思いますよ!!

 もし、私と同じ世代(30前ぐらい・HipHop以降のDJ文化がきっかけ)みたいな人だと、Suburbia/FreeSoulって「旧世代」的なイメージがあるかも知れないですが、私が持論したように、今に繋がる影響力が実はあり、ちゃんと感謝をしないといけない存在・・・であることが理解していただければ・・・と思います。

 特に、Suburbia/Freesoulを知らないのであれば、一度手にとって読んでみてください・・・
 あなたが近年に知った「あのレコード」も、早い時期にすでに紹介されてて・・・読み方によっては「悶絶」必死な内容になっているラインのあります。
 HipHop、R&B、UKR&B、Disco/Garage・・・など、当時に入手するのが難しそうなもので、今となってはレアだけど一般的な作品でも・・・普通にセレクトされ、指の黒さ&堀りの確かさが伺えます。
 

 まあ、いつものごとく、結論は出せない終わり方ですが・・・こんな素晴らしい「音楽文化」が日本で生まれ、花開いた・・・って点は、感謝しないといけません!

 「ありがとう・・・橋本さん!! これからもよろしくお願いします!!」



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ps ふう、やっと書き終わった・・・1週間かかっちった(^^;) こんなに書く予定はなかったんですけどね~♪
  私自身は、ドストライクでSuburbia/FreeSoulにつきあってなかったので、間違いもあるかもしないですので・・・なんか間違いがあればご指摘くださいね!!

  あと、この間、リンクを張ったMJの日本盤プロモ・・・さっき、落札されましたが、終了間近は熱かったっすね!! 78千円なんて行くとは思わなかったですね(^^;)
  んで、他の方も出品してますが・・・こちらも打ってますね~!!





追記 2012年2月8日
氏名の記入間違いがあり、一部訂正をしました。




小雪 「Remember DanceClassics Vol,09 - Dance Classics 」
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 梅雨真っ盛りで、じめーっとした日が続いてます・・・うっとおしい(^^;)
 そんなわけで、聞いてると「カラッ」とした気持ちに変えてくれる、ダンクラものの好ミックスをご紹介です~♪


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 以前、紹介したことのある静岡の謎のDJ「小雪」さんの作品で、小雪ものでは一番聞いている「Vol,09」をご紹介します。
 前回も書きましたが、ホント詳細が分からないDJさんなんですが、作品は現在追跡中の方です・・・ピンヒールジャケには要注意です(^^;)

 前回紹介した「Vol,10(写真右)」メガミックスものとあって、本来の小雪作品の魅力ではない部分をご紹介してしまい、紹介する順序を間違えたかな・・・と思い、今回は小雪さんらしさが大変出ているこのVol,09をご紹介します~♪


 小雪作品は、各タイトルごとにテーマが設けられており、この作品では「当時(=80年代のディスコ時代?)あまりローテーションされなかった曲を核として構成しました・・・」とあるように、ちょっとマイナーなんだけど、すげーいい曲をチョイスしていて、今風にいうと「80's Boogie」な選曲をしています。

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 上記のように、手持ちのレコをザッとあげましたが・・・小雪さんの魅力として、ホント「掘りの深さ」が発揮されたセレクションです!
 これらの曲は、すべてこのミックスを聞いて影響され、調べて買った・・・みたいな曲で、いや~勉強になりましたよ・・・
 ここでは曲名をもろ書きはしないので、曲名を知りたければ「こちら」へどうぞ・・・ユニオンは流石だな~(^^;)

 写真左上のKhemistryなんかは割と有名(LPのジャケみれば分かるかな?)ですが、左下のMelba MooreだったらLPオンリーの曲だったり、右下のAtkinsもLPオンリーな曲ですね・・・
 自分が掘れたのはほんの一部で、今回改めて調べなおすと、ヨーロッパ産のDiscoだったり、イタロだったり・・・検索しきれない曲も多く、ホント掘りが深いっすね!
 前回もちらっと書きましたが、80年代ごろより現場(=ディスコとかソウルバーとか)で活躍してたからこそ出来るセレクションで、ホント説得力が違いますよ・・・他の作品もこんな感じで、渋めなDeepな曲がチョイスされ、タマランですね(^0^)

 また、小雪さんの特徴として、しっかりと「テーマ」に沿ったミックスをしているので、そのテーマにみあう曲を選曲し、全体的なミックスに一貫性がある点は大変秀でています。

 今回の作品も、いわゆる「Boogie」路線の曲を中心にしつつも、 「爽やか」な楽曲を多くチョイスし、全体をまとめ上げる手腕は流石の一言です!
 こういった旧譜もののミックスだと、変な話、レアものだけとか、定番曲だけを並べて・・・ミックスの主題が見えない作品が乱造される昨今において、ここまで「テーマ」がはっきりと提示され、ミックスに昇華されてる作品は早々なく、「ミックス作品の鏡」といってもいいくらいの出来です。

 また、繋ぎとかの技的な部分は、必要最低限のビートミックスをする程度ですが、曲の雰囲気をしっかりと次の曲に繋ぎ、選曲の流れをしっかりとキープしてて、こちらも悪くないです。
 前回紹介したVol,10は、おそらくPCで切り貼りしたかな・・・って感じですが、通常の作品だと、普通のミキサーを使ってる感じだけど・・・Ureiのようなダイヤルミキサーで繋いでるような「重厚感」が伝わるような・・・そんなナイスなミックスですね(^0^)


 この作品に関しては、上記のような無駄な(?)知識がなくとも、ホント気持ちよく聞けると思います・・・女子受けが良さそうな選曲なので、休日にドライブに行く時なんか・・・朝でも昼でも夜でも・・・どのシチュエーションでもばっちりだと思います(^0^)
 また、無駄な知識がある人たちにとっては、その選曲の深さなんかはヤラれると思いますよ・・・小雪さんに関しては「引き出しが多く、かつその引き出しが深く・・・そしてその深い引き出しから適切な曲をチョイスする手腕」が優れていると思いますよ!!

 是非、お手に取る機会があればどうぞ~な作品でした(^0^)


Artists / Title : 小雪 「Remember DanceClassics Vol,09 - Dance Classics 」
Genre : DanceClassics、Disco、Garage、Boogie
Release : 2007年11月?(←まとめて再販された時期??)
Lebel : ???
Notice : CD-R作品


<小ネタ>
この作品とは関係ないですが、渋谷のYellowPopがドエライのをヤフオクに出品してますね!!

★珍★1分長いMichael Jackson/Rock with you 国内プロモ!

そんなのあるんだ・・・いくらで落札されるのかな~(^^;)
個人的には、eBayとかの方が高く落ちそうな・・・そんな感じがします

DJ Paul 「Connectin' Soul Style vol,02」
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 忘れないうちに連ちゃんです(^^;)
 前回に引き続き、DJ Paul作品の第2段をご紹介です~♪


 前回紹介をした「Connectin' Soul Style vol,01」の続編で、1999年にリリースされた一本です。
 Vol,01と同様に、MUROさんのようなHipHopをベースとしたAllミックススタイルでカマす作品で、DJ Paul氏の魅力である「夜の艶」みたいのが、Vol,01以上に発揮されてるのが・・・このVol,02です。
 また、前作同様、MUROさんっぽい深い選曲も発揮され、特に旧譜関係の使い方なんかは・・・大変良い出来になってます(^0^)


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 んでは、A面(3rd street)からご紹介しますね~♪
 
 A面は、MUROさんのSuper Disco Breaks的な旧譜・・・いわゆるDanceClassicsを多めに選曲し、前作のVol,01以上に選んだ曲は渋いんだけど、割と跳ねた選曲で、大変良いです(^0^)

 出だしは、Norman Jay製作のマスターピース「A Sleeve Production / Hipness」から気持ちよくスタートします・・・

 この辺は1999年あたりじゃ、ほんと激レアで、確実に万越え&めったに見かけない作品ですよね・・・私は後になって再発(写真左のね)を買いましたが、当時は謎の作品だったな・・・あのスタンプのレコが高いなんて思わなかった・・・(^^;)
 前作でもJudy Robertsがチョイスされたり、このVol,02では「EU / It's a Family Affair」なんかがチョイスされ、今でも高い・・・当時はもっと高かった・・・レコがチョイスされ、堀の深さが伺えます。

 ただ、Paul氏に関しては、前作でもそうですが、確実にこういった「レア盤」を抑えつつも、しっかりと自分のミックスの中で消化しており、レア盤だけを並べただけのミックスとは違う・・・それこそMUROさんにも言えるような「オリジナリティー」が発揮されてる点は大変評価出来ます。
 それこそ、このHipnessであれば、その後に元ネタである「Jeff Lorber / Left Off」に絶妙なタイミングで繋いでおり・・・元ネタが欲しくなるような繋ぎをしてて・・・最高です!
 
 なお、ネタつなぎに関しては、前作よりも多く、写真を貼ったBig Punのネタであれば、O'jaysから繋いだり(12inchはまだ激レアっすね!)、B面でもスローで元ネタつなぎをしてて・・・ニヤっとさせられますよ(^0^)


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 んで、Hipness以降は、写真のように「MUROさんっぽい」選曲の連打ですが、これがなかかな悪くないですよ・・・
 
 いわゆる、ダンクラな旧譜をメインに、HipHop的な選曲&ミックスで進んでいきますが、終始ノリをしっかりとキープしつつ、気持ちいい繋ぎとか意外な選曲で強弱をつけつつ、気持ちよくミックスを進めていくあたりは大変良いです(^0^)

 選曲に関しては、上記の写真のように「ド定番」の連続で、つい口ずさんでしまう曲も多く、聞いてるだけでノッてしまいますが、結構気持ちいい繋ぎをしてくれますよ!
 個人的には、「A Taste of Honey / Rescue Me」から「Michael Wycoff / Looling Up To You」の繋ぎとか、「Fatback Band / I Found Lovin'」から「Whatnauts / Help is On The Way」の繋ぎなんかは・・・ノリもキープしつつ、気持ちよく繋いでいき・・・素人じゃ思いつかない・・・そう、センスがないと思いつかない&実行できない繋ぎをしてて、かなり好きな選曲ラインです(^0^)

 また、これらのMUROさんっぽい曲に挟む形で、自分が知らないFushionとか、80'sなんかを小粋に挟んできて・・・すげーいい曲で、流れをしっかりと繋ぎつつも、知らない分、クールダウンの効果があったりして・・・ミックスの強弱の付け方も悪くないですよ!!



 そして、B面・・・こちらは第1作目と同様で、A面とは打って変わって「スローもの」です(^0^)

 残念ながら、収録曲のレコがないのでアレですが、第1作目と同様、いい感じのスローが連発で、朝方のクラブでかかったら、つい歌っちゃいそうな・・・そして場合によっては「ホロっ」ときちゃいそうな選曲がナイスです!
 
 1作目なり、今回の2作目なり、A面とB面で異なる世界観のミックスを入れてるのって・・・まさに「ミックステープ」の醍醐味で、それこそ「陰と陽」じゃないですが、バランスのとり方として悪くないですよね・・・
 DJミックスなんかでも、同系統の曲を繋ぎ続けるのではなく、意外な曲なんかを挟むと、選曲に奥行きが出来るみたいに・・・異なる世界観のミックスをAとBに入れることで、そのテープの印象に奥行きが出て、リスナーにとっては印象が残りやすかったりします。

 CDなり、MP3音源なり・・・DJミックスが「ワントラック」になっている昨今において、ミックステープの持つ「AとB」の構造は、実はDJミックスに多様性を与える形式で、結構重要だよな・・・っと最近思ったりします。
 特に、このブログを始め、テープを真剣に聞きなおしたり、さらに深く掘ったりすることで、テープの「良さ」なんかを痛感しています・・・だって、ほんと面白いテープが多いんですから!




 テープの優位性に関しては、今後も紹介したいと思いますが、このテープに関しては、AとBで異なるミックスを乗せることで、テープ自体に奥行きがある点と、各サイドの選曲とミックスが大変優れていて、余裕で殿堂入りな作品です。
 シンプルなんだけど、長く聞ける・・・そんな感じの好ミックスですね!

 なんか、最後はこのテープの内容紹介じゃなくなっちゃいましたが、お勧めなので、是非お手にとる機会があれば、聞いてみてくださいね~♪
 前回のVol,01のときも「MUROさんが好きならお勧め!」みたいなことを書きましたが、このVol.02のA面は、まさに「Super Disco Breaks」を体現してるミックスになっていますので、MUROさんが好きなら聞いてみる価値はあると思いますよ(^0^)




<Release Date>
Artists / Title : DJ Paul 「Connectin' Soul Style vol,02」
Genre : DanceClassics、Soul、Garage、HipHop、R&B、80's・・・
Release : 1999年
Lebel : G.A.S. SOUND PRODUCTION CSS-002


Notice : CD再発盤について
 これも再発がありますが、資料によると、A面(3rd Street)のミックスがちょっと長くなってるようです・・・その内、買わないといけないのかな~(^^;)