HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
O.S.T. 「波の数だけ抱きしめて」
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 え~、前回のLarryの記事は、私の評論家モード(?)で書いてみたので、毎度の「イルさ」があんまり出しませんでしたが・・・今回は「イルすぎる」作品のご案内です!!

 今年の冬に発掘し、今年の夏に紹介しようと温めていたテープで・・・ジャケを見ただけで反応してくれる方がいれば本望です!!
 気付いたら、こんなテープも掘るようになりましたが・・・こういうテープこそ「テープで聴かないといけない」作品です!!


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 今回は、アラサー以下には全く反応をしないと思いますが、1991年に公開された映画「波の数だけ抱きしめて」のサントラの「カセットテープ版」を紹介します!!
 
 恐らく、現時点でアラフォー世代の諸兄には感涙な作品で、アラサー世代ならギリでお世話になった作品ですかね・・・私自身は、テレビの再放送などで見た記憶があった程度ですが、30過ぎたら格別な作品でした!!


 まず、今回のテープ、いわゆる「テープアルバム」になるのですが、このブログの中心題材であるミックステープではなく、今となってはかなり特殊なモノだと思いますので、その点から指摘をしたいと思います。

 「テープアルバム」とは、CDやLPでリリースされたアルバムの「カセットテープ版」のことを指し、今は殆どありませんが、時期によってはかなり一般的な存在として流通をしていました。
 それこそ、今までこのブログで紹介した限りだと、Nasの1stSadeのベストアルバムのような名盤のテープ版を紹介していますが・・・名盤のアルバムは、ミックステープ的な感覚で全体的な世界観を楽しめることが分かり、ある時期からテープアルバムを掘るようになった次第です。

 んで、今回のテープアルバム、ブログ的には新機軸で、「国内産」のテープアルバムになります。

 今までは海外流通のテープを紹介していましたが、日本国内でも70年代末から90年代初期ぐらいまではテープアルバムが生産されており、そこそこ売れていたようです。
 私の感覚だと、海外と同様に、レコードだと裏返すのが面倒だとか、車に乗って聴くときに便利だとか、当時はメインだったレコードのカウンター的な存在として流通していたと思います・・・私の親も安全地帯のテープとかを車で普通に聴いてた記憶があります。

 まあ、日本国内においては、CDがメインになったり、MDなどが出現したことで、見事にテープという存在が駆逐されてしまい、現在に至る訳ですが・・・コレも掘ると凄い面白い世界です!!

 テープを掘り始めて初期の頃はスルーをしていましたが、ここ数年、吉澤さんCrystalさんの良質な和物ミックスを聞いたことで、私の中での和物評価が高まり、その流れで掘るようになりましたが・・・なかなか面白いです。
 先日も、後で紹介もする達郎さんのテープボックスを掘った話を書きましたが、テープ特有のデザインの良さだったり、予想だにしないテープがあったり・・・頑張って掘っております!

 特に、今回の記事の根幹にもなるのでが、日本産のテープアルバムも、ミックステープ的な聴き方をすると凄い楽しめるモノが多く、下手したらLPで聴くよりも、テープで聴いた方がカッコよく聞こえる・・・そんなテープが多いことが発見で、今回のテープはその分かりやすい例だと思います。

 前振りが長かったですが、以下で紹介をしますね・・・


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 この作品は、バブル真っただ中の日本において、一世を風靡した「ホイチョイ・プロダクションズ」が企画した映画のサウンドトラックで、作品中で使用された楽曲を中心に収められています。

 まず、テープの紹介をする前に、この映画の話からしたいと思います。

 内容的には、1982年に、日本では数が少なかったミニFMを舞台に、運営に携わる大学4年生の男女たちの、最後の夏の青春模様を描いた作品で・・・今となっては失笑しちゃうかもしれない内容かもしれないですが、ボーイズービーが分かる輩には「グッ」とくる作品かと思います!!
 作品自体は1991年の夏の終わりに公開され、田中康夫さんから続く「バブリー」な世界観を煮しめた作品の最右翼かと思いますが、夏の湘南というド直球な場所を舞台に、最高に甘酸っぱいストーリーを描く・・・直球で「ドストライク」な作品です!!

 主演には小麦色の肌が美しい中山美穂さんをはじめ、恋心をなかなか伝えられない姿が役にハマった織田雄二さん、今現在の方向性とは想像もできない活発的な姿が素敵な松下由樹さんなど・・・今となっては「役者さん」な感じの方々の若々しい演技が目立っております。

 バブル期特有の「トレンド志向」をド直球に出しつつも、鉄板な若い恋心を描いたストーリーを、演者たちの素晴らしい名演が光りつつも・・・今となっては「絶対に作れない空気感」が生きた映画になっていますかね・・・ホント、バブル崩壊以前にしか出せない独特の空気感が新鮮です!!

 この点を明確に表すのは凄い難しいのですが、ホント、この「空気感」は比類が出来ないんですよね・・・
 
 私も、世代的には小学生時代がバブル時代だったと思うのですが、未来に不安を抱かずに、今ある青春を謳歌し続けている感じと言うのでしょうか・・・アナログ的な不器用さは十分にあるのですが、心の余裕的には凄いリッチだった時代だったかと思います。
 子供心を思い返すと、誰しもが「前を向いていた」感じで、景気的にも、時代的にも「華やかさ」を謳歌してて・・・それを、今となっては不器用なりにもアクティブに活用している・・・そんな時代だったと思います。


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 そんな「時代」に乗ったこの作品・・・30過ぎて触れると「超最高です」ね!!

 ストーリー的には80年代の話になるようですが、ホント「ボーイズビー」的な甘酢感(Ⓒ高橋芳郎)が90年代フレイバーと共に爆発させてて・・・最高です!!
 
 映画の内容はYouTubeで見返した程度ではありますが、甘酢すぎてヤラれます・・・

 中山美穂さんの直球なヒロインっぷりも最高ですが、松下由紀さんの「おきゃん」っぷりも最高で・・・夏の湘南というド鉄板な舞台で、最高の名演を見させてくれます・・・

 特に、我々的にはグッと来るのが、ヒロインのミポリンがDJ役なので、レコードを取りだし、タンテにセットして、針を落とし、ボリュームを上げる姿が・・・グッとこない人はいないでしょう!

 大人っぽいけど、大人ではなく・・・子供っぽいけど、子供じゃない・・・そんな感じがし・・・ホント「波の数だけ」抱きしめたい・・・そんな思いを感じます。
 だけど、助演の松下由樹さんの活発な姿にも惹かれる・・・ホント、ど直球な作品づくりが、ナウなヤングを刺激します!!

 
 そんな訳で、詳しくは映画を見て欲しい所なのですが、そんな作品のサントラが、このテープになります!!

 詳細は以下で詳しく紹介をしますが、映画の世界観が上手く表現できており・・・これはテープで聴くのが絶対に一番でしょう!!



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 内容的には、中山美穂さんが演じるミニFMのDJが劇中でプレイした曲や、BGMとして使用されていた曲を収録しており、いわゆる洋楽の曲が中心にはなりますが、この作品の世界観をしっかりと表現しております。
 
 この映画においては、音楽面は主題歌も担当した松任谷由美さん(!)と、久保田利伸などの編曲やドラマBGMの作曲をしていた杉山卓夫さんが担当されたそうで・・・今回紹介するサントラに入っている曲も、確証はないのですが、彼らが選曲をしたようです?
 まあ、ホイチョイなので、メディアミックス的な動きは当然あるので、タイアップをとったレコード会社との兼ね合いも大いにあるかも知れませんが、サントラとしては素晴らしい内容で、聴いてるだけで夏の湘南に連れて行ってくれます・・・

 使用されている楽曲は、AORやサーフ系ロック、そしてブラコンなど、夏の海に似合う曲が多く選曲されています。

 それこそ、写真に上げた「Ned Doheny / Each Time You Pray」「Toto / Rosanna」など、太陽が照らす砂浜で聴いたら最高なAOR系の楽曲や、「George Duke / Shine On」「Cheryl Rynn / In the Night」のような夕焼けから夜に聴いたら涼みつつも盛り上がりそうなブラコン系の楽曲などがプレイされ、大変良いです!!
 正直、劇中では微妙な使われ方(Cherylは日中の交通情報を伝えるシーンでなぜかBGMに・・・)もありますが、どの曲も「夏の湘南」に合っており、聴いてるだけで波の音が聞こえてきそうな・・・そんな選曲になっています。

 夏の海なんて何十年も行ってないですが、都会の喧騒にない心地よさや、ゆっくりとした時間の流れ、人を優しく解放してくれたり・・・こんな私でも嫌いではないです(^^;)
 劇中では、ラジオを聴いてる人々の湘南の夏を彩ったり、演者たちの若い恋模様を表現する意味でプレイされていた訳ですが、全体的に湘南という「夏の海」をイメージした選曲が素晴らしく、聴いててホント心地よく、下手なミックステープを聴くよりも心が洗われます


 んで、ここからが大切なのですが、コレ自体はCDでも当然売られてて、絶対的にCDの方が売れていたかと思いますが・・・この作品の良さを引き出すには、やっぱり「テープ」だと思います!!

 雰囲気や感覚的な話なので、分かりづらいかと思いますが、こういう「雰囲気」を高めてくれる作品こそ、テープが一番素敵に再生してくれる・・・と私は思っています。

 なんでしょう、テープ特有の音の丸さや温もりが、作品の題材である「夏の海」感を更に高めたり・・・テープのアナログ感が、時間の流れを更に心地よいスピードにしてくれたり・・・・このテープの良さを更に高めています。

 私自体は、今回の紹介にあたり、自宅を中心にラジカセで聴いてたのですが、日曜の昼間、家の掃除をしながらBGMで聴いてたら、気分が高まり、窓から入ってくる風が心地よくなり・・・ベランダの外がまるで砂浜のような感覚を与えてくれ・・・最高な気分を頂きました。
 CDにはない柔らかい音が、波のさざ波のように聞こえ、自然と心を和ませ・・・まるで1982年の熱い湘南のシーサイドのカフェで、海を眺めているような・・・そんな心地よさがありました。

 そして、これをカーステに入れて、夏の湘南の海岸線を流してたら、隣にいる娘もウットリな感じでしょうか・・・
 いわゆる「ラブBGM」な話になりますが、これも一級品ですね・・・小粋なオープンカーで是非聴きたいものです・・・



 そんな訳で、若者には全く理解できない世界かも知れないですが、大変素晴らしい作品のご紹介でした。

 はっきり言って、中古市場では投げ売りどころか買い取り拒否な作品ではありますが、テープで聴くからこそ「価値」がある作品で、ミックステープ以上に価値がある作品だと思います。
 DJミックスは全くありませんが、選曲面の素晴らしさだけで世界観が出来ているのが素敵で・・・これからの夏の宝物になりそうです(^0^)

 テープを掘る方も増えているかと思いますが、こういう視点で掘るのも面白いので、是非、和物のテープアルバムも掘ってみてくださいね!!






<Release Date>
Artists / Title : O.S.T. 「並の数だけ抱きしめて」
Genre : Rock、AOR、Soul・・・
Release : 1991年8月
Lebel : Sony Records SRTS 5426
 





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おまけ 「特選! 夏の和物テープアルバム!!」

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 え~、和物テープアルバムの記事は初公開でしたが、昨年ぐらいからボチボチ掘っていて、文中でも触れましたが、結構ヤラれています。

 この手のテープ、探すと結構あり、いわゆる「街レコ」系のお店が在庫量が強く、東京だとCoconuts Discさん中央線沿いのRareさんなどがイイですね・・・特にCoconutsの池袋と吉祥寺は個人的にツボなのが多く、今回紹介しているテープの大半はCoconutsさんで仕入れました!!
 また、大穴なのが、フリーマーケットで、時間軸がアレなおじさま系の店を中心に、大量に出会うことが多く、フリマでも探してゲットしています・・・

 ただ、これらのテープ、やみくもに買ってる訳ではなく、私としては「ミックステープ的に聴ける」作品を中心に買っており、かなり選別しながら買っています。

 その観点でいくと、雰囲気を高めてくれる作品を中心に狙ってて、おのずと「季節モノ」が多くなります・・・
 つまり、その季節を盛り上げてくれそうな作品で、今回の波は正に「夏」を盛り上げる作品で・・・某店で発掘した瞬間、絶対に間違えなし!と確信し、喜びながら買いました(^^;)

 そんな訳で、以下では、ミックステープ視点で「夏」に合いそうなテープアルバムを、私のコレクションから紹介をしたいと思います!!



『サザンオールスターズ / Nude Man』

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 一発目は、今回の作品紹介繋がりで、夏の湘南と言えば「サザン」ですね!!

 私に関しては、吉澤さんの某ミックスを聴いて、サザンが凄い好きになったのですが、個人的にはデビューから80年代中盤ぐらいまでの作品が好きです。
 なんでしょう、初期の頃は「潮の香り」がするというんでしょうか・・・私の胸腺に触れる作品が多く、大人になった今だからこそ聴いてる作品が多いです。

 その中で、82年に発表されたこの作品、夏の海の明るさと切なさが両面に出た内容で、LPも凄い好きでしたが、テープ版を発見し、今はこっちで聴く方が多いです!!
 
 楽曲的には「匂艶The Night Club」のような熱い夜を演出してくれそうな曲、そして研ナオ子さんの名カバーでもお馴染みな「夏をあきらめないで」や、名スロー「Oh!クラウディア」など、心に染みる曲も多く・・・テープで聴くと更にイイですね!!




『山下達郎 / RCA・AIRレーベル 全アルバム集』

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 んで、夏と言えば「達郎さん」も外せません!!

 和物テープを掘り始め、真っ先に欲しいな~と思っていた達郎さんのテープですが、数ヶ月前に某所でバッタリ遭遇したこのテープボックスも、今の時期はパワープレイ中です(^0^)

 1987年に限定生産されたらしいテープなのですが、デビューアルバム「Circus Town」から大ヒットアルバム「For You」までの6作品をテープにしたもので、それぞれのアルバムがリリースした際にもテープ版がリリースされてはいますが、内容的には再発作品といった所だと思います。

 個人的にも、このボックスには収録をされてないですが、数年前の夏の暑い日に、出張で飛行機移動をしていた際に、機内ラジオで達郎さんの特別番組を聴いてたら、雲を突っ切り、高い空を滑空し始めたら「高気圧ガール」がプレイされて以来・・・夏と言えば達郎さんで、サザンと同様に80年代中期までの達郎さんも「潮」や「太陽の光」を感じる楽曲が多く、テープで聴くとホント格別です!!

 もー、名曲が多すぎて列挙ができませんが、今の時期ならAir時代のが最高で、自宅でラジカセで聴いたり、外出時にショックウェーブで聴いてたり・・・この時期にはぴったりですね!!



『阿川泰子 / Sunglow』

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 んで、次はレアグルーブ的な視点(?)で紹介しましょう!!

 Jazz系DJには昔から人気な曲「Skindo-Le-Le」が収録のアルバムのテープ版で、全編、泰子さんのシルキーボイスが光った心地よい作品で、これもテープで聴くと味があります(^0^)

 全編、英語歌詞なのもありますが、サンバテイストを生かしたメローグルーブが全体に生きた作品で・・・ちょっとエアコンを聴かせた部屋なんかで聴くと大変イイですね。
 
 話はズレますが、私に関してはDJプレイは一切しないけど、欲しい曲はアナログで買う訳ですが・・・テープを買うようになって、作品を「ちゃんと聴く」ようになったと思います。

 アナログだけを買ってた頃は、プレイはしないけど「プレイを前提」に買うことが多く、その作品を深くは聴いてなかったんですよね・・・こういう方って多くないですか??
 ただ、今回の記事でも出ましたが「ミックステープ的な視点でアルバムを聴く」という行為を覚えてから、ちゃんと曲を深く聴くようになった・・・ような気がします。

 この泰子さんのアルバムも、「Skindo-Le-Le」狙いで買った訳ですが、テープを聴いて初めて全編をちゃんと聞き・・・アルバム自体も素晴らしいことに気付きました!!

 テープって、色々と教えてくれますね・・・



『Cusco / Island Cruise』

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 今度はレアグル視点ですが、あえて「外した」作品の紹介です(^^;)

 アーティストの詳細は不明ですが、いわゆる「イージーリスニング」モノの作品で、世界各国のクルーズに似合う海を題材にした曲を集めたアルバムで・・・予想以上にユルい演奏が微妙でした(--;)

 分からない方に補足をしておくと、BGM的なムードミュージックというんでしょうか、インストを主体にユルーイ空気を与えてくれるジャンル(?)で、80年代ぐらいまでは人気があったジャンルかと思います。
 ただ、これらのジャンル、DJ以降の視点とはズレていることが多く、ビートが打ってなかったり、なんか変な雰囲気だったり・・・正直、期待して買ったらガッカリなアルバムが多いジャンルとしても有名かと思います・・・私以外にも苦汁を飲んでる方は大変多いかと思います(^^;)

 そんな訳で、爆安だったので試しに買ってみたこのテープ、確かにジャケットの青い海には似合うかも知れないですが、ちょっと喜太郎が入っている感じがアレで・・・私としてはグッとこなかったです。

 今回の「波の数」を掘り、作品良さを知った後だったので、こういった「海もの」は行けるのが多いのでは?と思ったのが行けなかったのかな・・・見事に外しました・・・
 だけど、こういうテープ、発見したらまた買うんだろうな~(^^;)



『かせきさいだぁ / かせきさいだぁ』

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 このテープなら「あっ、欲しいかも?」と思う方は多いかも??

 上の写真だと、何のテープか分からないですが、95年にリリースされた「かせきさいだぁ」さんの最初のアルバムのアドバンステープです!!
 リリース元のインディーレーベル「Natural」のマークが前面に出てて、コレだけでカッコよく、先日の下北ユニオンで同レーベルの別作品のアドバンスが出てましたが、即売れでしたね!!

 んで、この作品・・・今となっては、かなり人気な作品になりましたね。

 かせきさんは、日本語ラップの流れだと割と異端な位置にいて、当時としては直球なヘッズには敬遠されていた印象がありますが、独特の世界観が最近になって再評価された感があり、オリジナルのレコは結構値上がっています。
 私自身も、当時から知ってはいましたが、ラップでも歌でもない感じが分からず、スルーをしてて、大人になり達郎さんなどのCity Popが分かるようになり、とたんに好きになりました・・・アナログ、やっぱり買おうかな~

 作品に関しては、デビューアルバムにして独特の感覚が生きており、聴いてると不思議に涼しくなるんですよね・・・

 ホント、サイダーじゃないですが、冷涼感や爽快感があるんだけど、どこか苦さみたいのが気持ち良く残る感じで・・・これも大人になって分かった感じです。
 こういうのも、テープで聴くと味があってイイですね・・・今年の夏は結構聴きそうですよ!!



『Speed / The Best Album - Moment』

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 そして、そろそろ「オチ」へ向かってボムを紹介していきましょう!!

 ジャケを見た瞬間に「オフっ」となってくれれば本望です・・・一世を風靡した「Speed」のベストアルバムのアドバンスです!!
 まさか、こんなのまで掘ってるとは思わないでしょう・・・私もこれを買うとは思いませんでした(^^;)

 内容的には、彼女たちが大活躍をしていたデビュー時から1998年ぐらいまでの楽曲を集めたベスト盤で、いたって普通な内容なんですが・・・結果的に、これは個人的な「思い出テープ」です。

 私が高校1年生の頃、初めてバイトを近所のコンビニで夏限定でしたんですよ・・・ちょうど、タンテを買って、レコードが欲しい時期だったり、周りがみんなバイトをしてたので、親の反対を押しきってバイトをしたんですね・・・
 結局、冬ぐらいまでバイトをしてたのですが、その夏、Speedがデビューし、デビュー曲の「Body & Soul」が夏の間、コンビニのBGMでも流れるくらいパワープレイされており・・・自然と耳馴染みつつも、個人的な「胸キュン」ソングになっています。

 なぜなら、ここで書くのも恥ずかしいですが、一緒に働いてた同年代の女の子が、働いている内に段々可愛く見え、告ろうか告らないか迷っていたら、夏が終わり、その子が別の男と付き合っているのが分かり・・・淡い恋が実らなかった・・・そんな思い出があります。

 んで、どういう訳か、ある時期から、この曲を聴くと、この夏の事を思い出すんですよ・・・なので、このテープを数ヶ月前に発掘し、問答無用で購入し、最近はセンチになりながら聴いています・・・

 まあ、私にも甘酢な時期があったんですね・・・今は全く無いけどね(^^;)



『元ちとせ / ひぎゃ女童』

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 ラストは、ある意味「そんなの買うなよ!」と突っ込まれそうな特大ボムですが、意外と良く、買った自分もビックリです(^0^)

 独特の美声で、様々なヒット曲をだした「元ちとせ」さんが、デビュー前の15歳ごろに作った作品で、彼女の出身地である奄美大島の「島唄」を収録した民謡のテープです!!
 これは、某所の演歌テープコーナーで発掘をしたのですが・・・演歌モノの中では個人的には大ヒットな作品です!!

 まず、演歌ですが、これがビックリするぐらい、現在でも「テープ」が普通に流通してて、浅草とか上野、錦糸町などにテープ専門店があるほど、かなりテープ需要が高いジャンルです。
 おそらく、機械操作が苦手なお年寄りが聴きたいので、操作が簡単なテープを求めたが故にテープで流通がある・・・という所ですが、和物のテープアルバムを探すようになると、自然と演歌テープを目にするようになるぐらい普通にあります。

 まあ、演歌をミックステープ的に聴ける根性が無い(?)ので、それ系はスルーしてるのですが、たまに目に入ってくるテープもあり・・・それがこのテープでした。

 テープ自体は、彼女が民謡大会で優勝を記念して作られたそうで、全編に渡って民謡で・・・好きじゃない人は一切聞かない内容かと思います。

 ただ、自分でもびっくりしたのが、ちとせさんの澄み切った独特の声が生きていて、それが心地よく・・・気付いたらトリップミュージック的な感覚で聴いてて、メチャクチャ気持ちいい作品でした!!
 アンビエントと言えばそれまでですが、ちとせさんの声と、独特の空気感が、奄美の風として心地よく・・・これもクーラーで冷えた部屋で聴いたら、かなり癒されます!!

 買った時は、安かったのもあるのですが、ネタ的に面白いかな~と思った程度でしたが、演歌や民謡も探せばヤバそうなのがありそうです・・・
 おじいちゃん、おばあちゃんに混ざって、頑張ってコレ系も掘って行きたいと思います(^^;)




 そんな訳で、気付いたらメチャクチャ長い紹介になりましたが、私のダメさ加減を出しつつも、こういうのを聴いて熱い夏を乗り切りましょう!!
 そして、この手の和物ネタ、秋はないですが、冬編も用意をしておりますので・・・半年後ぐらいに再登場をしますよ(^0^)

 あと、最近、真面目なミックステープ紹介をしてないので、次回以降は真面目な紹介をする・・・予定です(^^;)






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(先週の)釣果報告

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 今週も今週で長くってすみませんね・・・ただ、記事はまだ続きます(^^;)

 先週のLarryの記事では報告しづらかった釣果報告があったので、1週遅れの報告です!!

 先週の土曜、渋谷のユニオンクラブ店で、久しぶりにまとまったテープのセールがあり、事前告知を見ただけでも欲しいな~と思うモノが多かったので、朝一で行ってきました。
 実は、先週の水曜日に、Larryの記事で足りなかったレコードを探しに、会社帰りに渋谷に行ったら、店員さんが作業をしてて、それを見ただけで欲しいのがチラホラあり、その時点でテープ馬鹿の血が騒いでいました(^^;)

 そんな訳で、当日は、開店の15分前に到着し、一人で待ってたら、もう一人セール狙いの方が来られ、お話をしていたら、4月ごろのセールで鉄火場を演じた(?)日本語ラップコレクターの否さんで、ビックリしながら11時にお店に入店・・・

 ディガーマナーにのっとり、二人で「抜いた者勝ち」な感じで抜き・・・私は結果的に、上記の写真のように18本購入・・・万超えどころか、1角●老ぐらいなお支払で、店員のお兄ちゃん達をビビらしてみました(^^;)

 今回は、結構強気な値段な付け方ではありましたが、全然見ないテープが多く、ここで逃したら見つけることが難しそうなのが多かったので、ちょっと気合を入れてましたが、否さんとはそんなには被らなかったようで、無事に色々とゲットしました。
 また、その後に行った下北や他のユニオンでもちょこちょこ抜け、久しぶりにテープがガツっと買えて大満足です!!

 では、以下でちょこっとだけ報告です。

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 まずは、最近、やっと過熱してきた「アドバンステープ」ですね!!

 どうやら、日本語ラップコレクターさんがこういったテープを注目し始めたようで、否さんも最近買っているそうですが、私も、今回の「かせき」さんのように、イイのがあればチョコチョコ買っています。

 今回のボムは、ジャケなしでしたが「MURO / Don't Forget To My Men」でしょうか!

 下北のセールでも、MUROさんのは即売れだったそうで、これに関しては、ジャケがちゃんとあったら最高でしたね・・・ただ、音に関してはイイ味でまくりでしたよ!!
 Don'tも最高ですが、B面にはしっかりと「Two Night」が入ってて、こっちがイイ味出しまくり・・・そろそろ、オリジナルのレコードを買おうかな~

 ちなみに、私もそれを知ってて、こういったアドバンスを探してるのですが、アドバンスオンリーでDJミックスをしているのが多く、否さんのお話だと、Youさんのアルバム(2nd?)のアドバンスで、Youさんの自由奔放なDJでミックスしてるのがあるそうです・・・まだまだ、旅は続きますね(^^;)


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 そして、これもアドバンスモノの一種ですが、本当はCDで販売をするDJミックス作品のテープ版アドバンスで・・・期せずして「ミックステープ」なモノです。

 今回は、かなり探していたDLさんとDenkaさんのが同時に出てくれ、やや値段が張り、ジャケも悪かったですが、速攻でゲットしました!!

 内容的にはCDと全く同じですが、こういうのこそテープで欲しいんですよね・・・早速、聴いてみたら、両方ともネタ系の選曲で、テープで聴くと、また別の温もりがあり、イイですね(^0^)

 この手のテープ、なぜかVictorからリリースしてた作品には多く、個人的にはかなりまとまったので、その内、公開をしたいと思います!!


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 そして、今回の大ボムはコレでしょうか?

 以前も一度紹介したことがある、MUROさんのKing Of Diggin'の海外流通版で、なんと「未開封」です!!

 内容的には、既に持っている1作目でしたが、これはレアですね・・・値段的にもそんなに高くなく、保管用に頂戴しました・・・

 あんまり明確には話したことが無いですが、レアな作品は、ストック用に購入もしてて、いつ紛失しても大丈夫なように準備をしています(^^;)
 まあ、いつかあるかもしれないトレード用だったりもするのですが、こういうののが出るのは嬉しいですね!!



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 そんな訳で、釣果報告でした!!

 なお、今回は事前に報告しちゃいますが、今年もお盆休み恒例の「レコードの旅」を敢行しますよ!!

 行く場所は、やっぱり関西+名古屋なんですが、日々の仕事のストレスを発散する意味で珍道中をしたいと思います!!
 多分、昨年などと同じで、夜に飲んだくれながら更新をする感じになると思いますので、お盆中、お暇な方は楽しみにしててくださいね~

 あと、ここで書くのもアレですが、もし、お心があるレコード屋さんがおられましたら、是非、いらないミックステープでも構わないので、ミックステープを店頭に並べておいてください・・・

 私の実感だと、関西や名古屋の実力であれば、ミックステープはもっとイッパイあるはずで、売れるところがないので、市場に出回って無い・・・そんな感じの実感があります。
 これは売れないだろ~と思っても、私みたいなおバカさんは結構いるので、意外と売れたりするかも知れません・・・是非、お心があれば、ご対応いただけると嬉しいです!!
 
 では、30過ぎの半ズボン男が、ユニオンのエコバック片手に必死に行脚しますので、宜しくお願い致します m(_ _)m





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追記 2013年12月23日

今更ですが、タイトルが間違ってた(誤:並→正:波)ので、訂正をしました・・・恥ずかしい(^^;)




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Larry Levan 「Live at the Paradise Garage」
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 予告の通り、Larryの59回目の誕生日に合わせ、遂にこの作品を紹介です!!

 歴史的に重要な作品で、影響を受けた方は大変多いでしょう・・・私もその一人で、この作品を聴いて、色々と影響を受けました!!
 ただ、ホント好きな作品だったので、この作品のことや、Larry LevanやParadise Garageの素晴らしさを語ることが出来るのかどうか自信がなく、数年越しでの紹介になりました。

 ちゃんと紹介出来るかどうかは分かりませんが、ご興味があればお読みください・・・





(1)作品の背景

 この作品は、今は亡き伝説のDJ「Larry Levan」が、1979年ごろに「Paradise Garage」でのDJプレイを録音した内容をCD化した作品になります。

 まず、作品を紹介する前に、この作品を理解する上で必要な背景を「Larry Levan」「Paradise Garage」のキーワードを軸に紹介をします。



<Larry Levan / ラリー・レヴァン)>

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 まず、ラリーの紹介から行きましょう。

 Larryは1954年・NY生まれの黒人DJ/Producerで、後ほど紹介をするNYの会員制ゲイクラブ「Paradeise Garage」のレジデントDJとして君臨し、後世に多大な影響を及ぼした伝説的なDJになります。
 残念ながらParadise Garageが閉鎖後、薬物中毒と戦いつつ、1992年に急死をしましたが、LarryのDJやグルーブが、我々が愛する「クラブ」や「DJ」という行為の根底を作ったとも言え、重要な人物になります。

 Larry自体は、1970年代初期よりNYで胎動し始めたクラブ/DJシーンを、少年時代の頃から参加をしており、その時代の先駆者達から多大な影響を受けつつ、DJとして頭角を現して行きました。

 それこそ、クラブの元祖とも言える「The Loft」の創始者「David Mancuso」からは、クラブにおける音響の重要性と、選曲やメッセージなどの重要性を学び、NYクラブシーンで若くして一時代を気付いた「The Gallary」の「Nicky Siano」からはDJミキシングやなどを学んだようで、ある意味、60年代末から70年代初期に生まれたNYゲイディスコカルチャーを引き継ぎついだ存在かもしれません。
 この流れは、先日紹介をしたダンスカルチャー本に詳しく書いてありますが、「クラブでDJがプレイする楽曲で踊る」という行為を、初期の頃より体感し、自身もDJになって行った・・・と思われます。

 その後、諸先輩方の影響を受けつつ、親友だったFrankie Knucklesと共に男性向けバスハウス「Continental Baths」でDJを開始し、評判を生みつつ、後にParadise Garageをオープンする「Michael Brodie」と出会い、Garageの前進である「Reade Street」でプレイした後、1977年にParadise GarageでDJを開始する・・・流れになります。


 LarryのDJの素晴らしさは、そのDJを体感していない私が説明するのには抵抗がありますが、Larryの功績を伝える様々な本や映画から抜粋すると、以下の点が挙げられます。

 ・ ジャンルレスでソウルフルな選曲性
 ・ 音響やライティングへのこだわり
 ・ 美しく感動的なDJのストーリー性
 ・ 心に響くメッセージ性


 この4項目がLarryの全てを表現しているかは分かりませんが、こういった要素を軸に人々を踊らせ、歓喜の渦に巻き込んでいった・・・そんなDJだと思います。

 Larry自体、この作品紹介でも指摘しますが、技術的なDJミックスがもの凄く上手かった訳ではなく、むしろこういった要素を重要視し、結果としてグルーブで押すDJスタイルで・・・当時としては異端なDJだったかも知れません。

 ただ、ここで特に重要なのが、DJなりクラブという存在が発展していく過程で、クラブやDJの在るべき姿を結果として提示し続け、それに影響を受けた多数のDJやクラブ運営者が、その考えを引き継ぎ、80年代後半以降のクラブ/DJを発展させたことがあります。
 どちらかというと、クラブミュージックにおける「House」の流れの中だけの話かも知れませんが、DJという存在が、ただの選曲係ではなく、人を動かす立派なアーティストであることを実証し、またクラブという場所が、憂さ晴らしに盛り上がりに行く場所ではなく、それ以上の場所であることを、結果として全世界に広めたDJだと思います。

 特に、ブラックミュージックを基礎としつつも、ジャンルに壁の無い音楽性や、愛のある音楽を多くプレイし、聴いて踊ってる人々に躍動感を与えるプレイスタイルは、敬愛を込めて「Garage」と評され、音楽ジャンルやプレイスタイル、そして音楽と真面目に向き合っている精神性として生き続けています・・・
 まあ、今となっては一人歩きしている部分もあるのですが、DJの忘れてはいけない「基礎」を生み出した点は忘れてはいけないですね!!

 LarryのDJの良さは、作品紹介の方で披露したいと思いますが、今となっては「DJの神様」として評されている理由が分かったかな~と思います。



<Paradise Garage / パラダイス・ガラージ>

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 そして、次は、そのLarryがプレイしていた「Paradise Garage」のことを紹介しましょう。

 Paradise Garageとは、NY・マンハッタンの南部・Soho地区にある「King Street」にあったクラブで、名前の通り、駐車場を改造したクラブで、入居する前はトラックの修理工場だったそうです。

 オーナー「Michael Brodie」氏で、元恋人だったMel Cheren(Westend Recordsの創業者)氏などより出資を募り、77年ごろよりコンストラクション・パーティー(クラブを作りながらパーティーを行い、その売り上げでクラブを作っていくパーティー)を開催し、78年1月に正式にオープンしたクラブになります。
 クラブは金曜・土曜のみの営業で、体制としては会員制を取り、メンバーシップを取った会員とその会員の同伴のみしか入店が出来なかったようですが、人種・性別的にマイノリティーだった黒人やラティーノのゲイを中心に盛り上がり・・・それこそ、ディスコ的な水商売な匂いは少なく、ダンサー達が日ごろの鬱憤を晴らす為に踊りに来てて、愛と平等に満ち溢れたマイノリティー達の楽園(Paradise)だったようです。

 時期的には70年代中期から末期にかけて全世界的なブームだった「ディスコブーム」の去りし後に営業をしてたクラブになるのですが、Laryyの超絶的なプレイと圧倒的な音響、そしてそれを愛したダンサー達に支えられ、現代の「クラブ」の基礎を作りつつ、80年代を駆け抜け、87年9月に、建物のリース切れとオーナーのマイケルの体調不良(数ヵ月後にAIDSによる疾病で死去)で閉店になりました。
 年数でいくと10年くらいの営業ではありましたが、参加した人々の「記憶にしっかりと残るクラブ」として捉えられ、現在でもそのスピリットは継承されているかと思います・・・


 Paradise Garageも、当然ながら私は体感していないので、私が語って良いのか悩んでしまいますが、様々な点で後世に影響を与えています。

 まず、クラブにおける「音響」の重要性を明確に示した点だと思います。

 この点は、クラブ側というよりもLarryが拘りに抜いた点で、有名音響デザイナーであるRichard Longと共同でLarry自ら設計・設定をした音響システムを駆使し、とにかく「音が良く、踊りやすい環境」を目指したようです。
 歴史的に、スタートの時点から音響の重要性を実践していたLoftに通っていたLarryだけに、その重要性は体験的に学んでいたからでしょうが、システムの良さがプレイする音楽を更に光らせていたことは明白で、音を楽しむ「クラブ」という存在を推し進めた部分は重要ですね。

 また、システムの良さもさることながら、プレイしている曲を更に光らせる為にEQ調整を随時行っていたり、Garageではあまり語られることが少ないライティングの重要性など・・・細かい部分でも、現在のクラブに影響を与えています。

 
 そして、もう一つ重要なのが、クラブというものが、ある人にとっての「シェルター(避難所)」として機能をすることを守り続け、その先にあるクラブ内での「愛」と「平和」を支え続けた点だと思います。

 私はストレートなので、ゲイマインドなどを上手く説明できるかは自信が無いですが、現在においてもクラブという存在はゲイ達の「シェルター(避難所)」として機能してる部分があるかと思います。
 つまり、日常はゲイであることを隠して暮らしている者にとって、本当の自分をさらけ出す場所が必要な訳で・・・踊りながら騒ぐ行為は、ある意味、日常からの解放になり、現在でも受け継がれているかと思います。

 ゲイの観点から話してしまいましたが、この点は、ゲイではない人でも求めるところで、嫌な日常を忘れたい・・・そんな人を、ダンスなどを通して囲ってくれるのが「クラブ」だと思います。

 この点は、私も強く共鳴をする所で、Garageにおいては会員制やゲイマインドが理解できない者は入店出来ないといった壁はありましたが、総じてダンスを愛する者はGarageに入れ、嫌なことを忘れさせてくれた包容性みたいのがあったと思います。

 また、その先として、日常の嫌なストレスと決別し、皆が楽しむことを念頭にしつつ踊り、結果として平等で愛のあるクラブを生み出した点もGarageの素晴らしさだと思います。

 この点は、LarryのDJ・選曲にも大いに関係をしますが、踊っている限りは、誰にも差別も侮辱も受けず、自由に自分を解放し、ある種のユートピアを形成しており・・・実世界にはない「心地よい場所」を結果として生んでいたと思われます。
 こういった部分は、今となっては「Garage Spirit」として残っており、ダンスすることの素晴らしさの根底として引き合いに出されますが・・・間違えが無く、クラブなりDJを愛する者として、この考えは引き継がないと行けないですね・・・

 

<リリースに当たって>

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 そして、今度はこのCDのリリースの経緯を紹介しましょう。

 このCDは2000年4月にリリースされた作品で、明確な詳細は掴めないのですが、リリースに当たってはParadise Garageの影の生みの親とも言える「Mel Cheren」氏の功績が挙げられます。

 先日の本紹介でも触れましたが、NYのDisco/Garage系レーベルとして有名な「West End Records」の創業者にして、Garageの出資者の一人でもあるメルさんは、長年に渡りダンスカルチャーを支え続けたお方で、敬意を表して「The Godfather of Disco」と呼ばれております。
 GarageなりLarryには、愛着以上の気持ちがあり、GarageやLarryが亡き後も、そのダンススピリッツを守り続けた一人とも言え、晩年は、ゲイとして生きた半生を綴った名著「パラダイスガラージの時代」を執筆し、後世に「ダンス」や「クラブ」の素晴らしさを伝えてくれました。

 そして、この作品ですが、恐らくの話になって恐縮ですが、その「パラダイスガラージの時代」を書く流れで企画された・・・と思われます。

 ちょっと、この点は資料が無く、憶測だけの話になるのですが、本の出版と同時期にリリースされた点からすると、メルの中で、LarryやGarageの素晴らしさを説明するのには、書物以上に「音」が大切だろう・・・と考えて作ったのではないでしょうか??
 詳細がご存知の方がおられましたら、是非、ご指摘ください・・・


 ただ、この作品、メル氏やスタッフたちの愛のあるディレクションが生きた作品になり、Larryに対しての敬愛が感じられる素晴らしい作品だと思います。

 まず、音源に関しては、どうやらVictor Rosado氏が所有していた79年のGarageでのライブ録音を使用しているのですが・・・膨大な量のライブ音源からLaryyやGarageらしさを兼ね備えた音源を捜し、ミックス作品として聴ける状態にパッケージングした点は素晴らしいですね。

 Larryのライブ音源は、今となっては色々な所に上がっており、聴いてる方も多いかも知れないですが、どれもクラブでのDJプレイなので、作品性を有していないことが多く、リスニングとして聴いてるのは辛いのが多いです・・・
 その限りにおいて、もっと膨大な量のアーカイブから、LarryやGarageらしさを表現してて、かつミックス作品として耐えられる内容に仕上げ、使用した曲のクリアランスを取ってきたことが素晴らしいですね・・・マニアックな視点ですが、マスタリングをTom Moultonが担当している点もグッときます!

 また、この作品が好きな方なら納得してくれるかな~と思うのが、作品の「アートワーク」の素晴らしさじゃないでしょうか?

 この点があるので、メルの功績を感じてしまうのですが、ジャケの黒地にGarageのメインロゴが白く印刷されているのですが・・・白の部分は蓄光になっており、夜になるとボーっと輝きます・・・美しすぎです!!
 中のアートワークやブックレットも当然素晴らしいのですが、決して安売りはせず、LarryなりGarageの「美しさ」を表現している部分にも敬愛の気持ちを感じてしまいます・・・深読みになってしまいますが、闇の中で綺麗に光るって表現の仕方は、クラブで優しい光の中で踊っているイメージもあり、間違えなしですね!!




 そんな訳で、背景の話が異常に長くなってしまいましたが、Larry LevanなりParadise Garageの素晴らしさが少しは理解できたかと思います。

 では、以下では実際の作品紹介をします・・・こちらも長文ですよ(^^;)






(2)作品紹介

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 まず、このCDは2枚組+ブックレット付きの作品になり、ブックレットも必読なのですが、今回の紹介ではミックスが収録されているCDを紹介します。

 内容的にはCD1からライブミックスが始まり、CD1の続きがCD2になる・・・という内容になり、合計90分程度ライブミックスになります。

 先ほども指摘をしましたが、この作品は、ラリーが「ミックス作品」として作った訳ではなく、1979年のParadise Garageでの「ライブミックス」になるので、本来は作品性を有しないはずなのですが・・・見事なまでに作品性を有した内容になっています。
 細かく聴くと、これがライブミックスであることが分かるのですが、ミックスのストーリーや、全体的な作品の完成度など・・・Larry LevanというDJの素晴らしさを存分に表現した「作品」になっているかと思います。

 特に素晴らしいのが、この作品が結果としてDJミックスの基礎とも言える「起承転結」に即した内容でDJをしている点で、階下のダンサー達がLarryのマジックに魅せられて段々と踊り狂っていく・・・そんな様子が想像できる内容になっているのが素晴らしいです。

 Larry LevanというDJが、ミックスの正確さやテクニックの上手さ以上に、音響の工夫やミックスのアイデアでプレイする曲の良さを引き出した点や、プレイする曲と曲を繋ぎ合わせることで生まれるグルーブなどを重要視していたことが分かる内容で・・・深く聴けば聴くほど、Larryの天性の才能や嗅覚にヤラれます。


 今回は、ある種のネタばらしになってはしまいますが、この作品のプレイ曲を「起承転結」形式で順を追って紹介しつつ、Larry LevanというDJの素晴らしさを「私なり」に紹介していきたいと思います。

 特に、今回に関しては、通常の作品紹介に加えて、LarryのDJを聴いて踊っている「ダンサー」視点も入れて書きたいと思います・・・

 この音源自体、本当はParadise Garageのフロアーで踊っているダンサーに向けてプレイされた音源なので、その感覚が抜けてはいけないと思います・・・

 クラブでのDJプレイって、そのDJ一人では成り立たず、そのDJのプレイを聴いてダンサーが踊ることで「何か」が生まれ、相互効果が生まれると考えます。
 この音源においても、結果としてはLarryとダンサーとの関係があって生まれたことを考えると、DJの流れやテクニック面の指摘も大切ですが、踊っているダンサーの気持ちも表しないと意味が無いように思えます・・・特にGarageにおいては、観客が自分を解放するために踊りに来てる訳で、このダンサー視点というのは絶対に必要だと思います。

 幸いなのか、私も多少は踊れるし、何よりも自分を解放するという意味での「踊ることの楽しさ」を知っていると自負は出来るので・・・自分の経験を踏まえた上での話も入れたいと思います。


 そんな訳で、紹介になります・・・

 なお、CDは1と2に分かれていますが、便宜上、一つのミックスと考えて紹介をさせて頂きます。



< 起 >

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 この作品の1曲目は、美しいピアノの旋律から始まる名曲「Ashford & Simpson / Bourgie Bourgie」からスタートをします。

 恐らくですが、このCDが好きな方なら、コレを聴いただけで引き込まれちゃうでしょう・・・こんな素敵なスタートはなく、LarryのDJの美しさを象徴した始まり方じゃないでしょうか?

 今回の音源は、どういった時期の音源で、どのような時間帯のプレイなのかは分からず、この1曲目もLarryの最初の1曲なのかは分かりませんが・・・今となってはLarryらしい始まりの曲じゃないかと思います。

 後でも紹介をしますが、Larryの特徴として、ストリングスが活かされたソウルフルな曲を好んでおり、アップでもスローでも重要なポイントだと思います。
 当然、ダンスをする為のDJなので、ビート感も重要になっていますが、踊っているダンサーの心に響くような旋律や歌を重要視してて、それが「Garage」らしさでもあり・・・一曲だけで心を解放させてくれます。

 ホント、どのタイミングでプレイされたかは分かりませんが、フロアーで聴いてると、DJがLarryに代わった感じがして、場面転換的な効果を出しつつ、LarryのDJに皆が期待をしてる・・・そんな感じのスタートで最高ですね。
 適度なビート感のある楽曲で、皆が準備運動がてらに踊り始め、気持ち良い旋律に優しく包まれ、次第にフロアーが一体化していく感じが素敵で・・・Larryの美しさを表すのには最適かと思います。


 また、製作者側もコレを1曲目に持ってきた点は分かってますね・・・
 
 これこそ、Houseマナーになるのかも知れないですが、踊る人を乗せる為には、皆が入りやすい音からスタートし、徐々に乗せていく流れを作ってるんですよね・・・
 Larryの師匠筋に当たるDavid Mancusoも指摘していますが、DJミックスにおいては、出だしは飛行機が滑走し始めるように優しくスタートをし、みんなを乗せて行く・・・みたいな考えを踏まえており、作品としても大変分かりやすい始まり方で、これを1曲目として切り取ってきたのには頭が下がります。



< 承 >

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 そして、Ashford & Simpsonの美しいグルーブの流れの中で、ビートミックスで「Damon Harris / It's Music」に繋いでいき・・・フロアーがダンスビートに溢れ、音を楽しみにしていたダンサーは、一斉に踊り始めるでしょう!!

 この辺からLarryのミュージックジャーニーが本格的に開始し、先ほどの飛行機の例に従えば、上手く離陸させた瞬間で、みんなLarryのDJを期待しながら踊って行く姿が想像出来ます。
 
 また、ミックス自体もLarryらしく、種類が異なるとも言ってもイイ曲を、曲の美しく華やかなグルーブを読みとって違和感なくミックスしてる点も流石だし、曲で繰り返される♪Feel The Music~♪というボーカルがのっている部分でミックスしてるのにもグッときます・・・
 Larryのメッセージプレイの一つだと思いますが、曲の歌詞に思いを込めてDJをしていることが多く、これもダンサーに「音楽を感じながら踊ってね」みたいなニュアンスがあり、これに反応をしたダンサー達は、喜んで踊るでしょう!!


 そして、2曲目で華やかな雰囲気に持っていき、ダンサーを踊らせ始めたら、コレ以降はLarryの手玉に取られながらダンサー達は自由に踊ります・・・

 3曲目では「T-Connection / At Midnight」、4曲目は「Stephanie Mills / Put Your Body In It」、5曲目は「Crown Heights Affair / Dreaming a Dream」をプレイし、Garageの音響システムがマッドな音を出し始め、ダンサー達も段々と音にハメられて、マッドにに踊って行きます・・・

 この辺では、ボーカル曲を選んではいますが、トラックを強調したプレイが印象的で、歌を全面的には強調せず、実質的には準インスト曲としてプレイしてる辺りが上手いです。
 3曲目のT-Connectionであれば、曲前半のドラムブレイク部分からミックスし、一時的にダンサーを踊りに集中させてたり、4曲目なんかは、本来であれば歌がメインになるはずなんだけど、意外とヘビーなトラックを強調してたり、5曲目では更にトラック感が強くなっていき・・・気付いたら踊り狂ってるでしょうね。

 House的な考え方ですが、フロアーのダンサーを「踊らす時間」も大切で、盛り上がるボーカル曲を光らせる為に、あえて踊らすこともあるし、踊ることを楽しみにしていたダンサーを満足させるためにプレイしたり・・・こういったインスト的なプレイをすることが多いと思います。
 この部分では、ボーカル曲ではあるのですが、ボーカル感をあまり出さず、トラックを強調することで踊りを楽しみにしてたダンサーを喜ばせ、ボーカルはボーカルで、ダンサーに響くメッセージを伴っており・・・更にこの後の展開を考慮した選曲としている点も強く感じます。



< 転 >

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 スタートからLarryの選曲でダンサーの足が速くなっていく中で、そろそろ山が欲しいところで、この辺から上げ気味に変化をしていきます・・・いわゆるピークタイムですね。

 この辺の流れの上手さや、選曲の上手さは最高で、深く掘り下げれば掘り下げるほどヤラれます・・・

 フロアーをマッドに踊らせ、階下のダンサーも徐々にヒートアップしてるので、更に盛り上がる変化が欲しいと感じる中で・・・Dreaming A Dreamからカットインで6曲目の「Bunny Sigler / By The Way You Dance」にミックス!!
 かなり豪快なミックスなんですが、選曲の流れの違和感が一切なく、むしろ流れ的にギアをシフトアップした印象を持ち、曲の持つベースラインのエグさが更にダンサーを沸かしています・・・

 Houseだと、次の曲へミックスするときに、次の曲へ違和感なく「つなぎ」を作る為に、ビートミックスをすることが多く、カットインをすることは少ないかと思います。

 Larry自体も、大半がビートミックスをするのですが、面白いのが、そんなに超高度なミックスはしてないんですよ・・・ただ、ミックスをする「タイミング」と「グルーブの引っぱり方」が異常に良く、たとえカットインで入れてきたとしても、ミックスが続いているんですよね・・・
 とにかく、前後の曲のベースラインやドラムパターン、ストリングスやハイハット、そしてボーカルなど、全ての要素を考慮し、グルーブが繋がる最高の瞬間でミックスをしてきたり、逆に意外性のあるタイミングで繋いできたり・・・フロアーを終始コントロールしながらミックスをし続けています・・・


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 そして、6曲目でポイントになったベースラインのエグさを引き継いで、7曲目では「Shalamar / Right in the socket」、8曲目では「Cher / Take Me Home」のようなボーカル曲をプレイし始め、フロアーを歌で盛り上げ始めます。

 Cherなんかは、今でもクラシックで、私もプレイされれば歌いながら踊っていますが、面白いのが、それまで割とコアな曲をプレイしてたのに、ShalamarもCherも当時としてはポップヒットな曲なんですよね・・・
 
 なんでしょう、クラブ/DJ業界にいると、素直にメジャーヒット曲を歓迎しない習性(?)があるかと思うんですよね・・・今はそういうのが少なくはなったかと思いますが、アンダーグラウンドな音楽ほどその傾向は強く、この記事を読んでいる方でも理解できる方が多いかと思います。

 この限りにおいて、Larryの素敵な所は「イイ曲はイイ」を独自視点で貫いた点で、メジャーもマイナーも関係なく、自分が良いと思う曲を、ジャンルや時代の壁を設けずにプレイしていました。

 こういった視点って、今となっては珍しくもないですが、当時としてはDJがそうプレイをしたいと思っても、観客ががついてこない場合もあると思われ、尖鋭的なプレイが出来ず、分かりやすいプレイをしてしまう中で・・・Larryのプレイは、自分が良いと思った曲を一番最良の方法で聴かせるので、ダンサー達がついてきた・・・そんな流れがあったのでは?と思います。
 無論、Paradise Garageに通うダンサー達が、Larryの音楽に対して寛容だった部分も大きかったと思いますが、プレイする曲をしっかりと「見抜いた」上でプレイしてるので、フロアーは更に盛り上がるでしょう・・・


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 そして、ボムがそろそろ欲しい中で、またのカットインで9曲目の「Melba Moore / Pick Me Up, I'll Dance」を美しくプレイ・・・私なら、胸がキュンとしつつ、ちょっと涙線を膨らませながら踊ってしまうでしょう!!

 コレが一番のピークとしてはいないと思いますが、上手いな~と思うのが、1曲目から一貫をして「ストリングス」がキーになっている曲をプレイし続けており、その最高潮としてこの曲をプレイしてる感じがあり・・・踊ってて琴線を優しく刺激してくれ、つい涙を誘いつつ、気持ち良く踊るでしょう・・・

 流れ的には、段々とマッドに踊らしつつ、徐々にボーカルモノで感情的な方向に進ませ、その最高潮でコレを持ってくるのが素敵です・・・Larryの選曲の素晴らしさがあって生まれた流れだと思います。
 単純にピークを作るのであれば、もっと分かりやすいヒット曲をチョイスしたい所で、選曲の流れでグルーブを膨らませ、この9曲目を光らせている構成は流石で・・・ストリングスの調べも、Melbaの歌も、心に染みて・・・最高です!!

 また、特に素敵なのが「ストリングス」と「歌」で盛り上げていることです。

 Larryの嗜好において、重要なのが、ゲイだからこそある「女の子感情」みたいのがあり、琴線に触れるドラマチックな曲や歌を好むんですよね・・・
 その中で「ストリングス」や「歌」は重要な部分で、男でも女でも、心のどこかに「女の子視点」みたいのがあると思います・・・何とも説明が難しいのですが、美しく、そしてスイートに包んでくれる感じと言うんでしょうか・・・感覚的には「琴線に触れる」感じがそうだと思います。

 私自身、こういった内容の曲は大好きで、クラブでかかれば人目を気にせず喜んで踊っていますが・・・こういった曲って、恥ずかしがり屋な人ほど感情的には「あえて」なれない曲だと思います・・・特に曲に合わせて歌うことを躊躇う方も多いですよね?
 
 この限りにおいて、Larryの上手いのは、徐々にグルーブを高めつつ、誰でも心に響くような状況にしていき、効果的に「ストリングス」や「歌」で盛り上げている手腕を感じ・・・皆が自分を解放していくように仕向けているんですよね。
 まるで、隠れた「女心」をあぶりだし、恥ずかしがり屋な野郎を、可憐に踊らせちゃう展開みたいで・・・グッときます!!



< 承 >

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 Melba Mooreでちょっとしたピークを作り、次はどういう展開に行くのかが楽しみな所で・・・続きもLarryらしい展開で楽しませてくれます。

 流れ的には「起→承→転」と進みましたが、Larryは次の「転(ピーク)」を考えてか、流れとしては引き続きピークなテンションを持続はしていますが、少し落として「承」的な流れにしています。

 9曲目の後は、Giorgio Moroder作の「Munich Machine / Get On The Funk Train」に繋ぎ、前半の「承」に近いインスト主体の曲でファンキーに攻めて行き、ダンサーを更にマッドに踊らさせます。
 この後も、11曲目で「People's Choice / Here We Go Again」をプレイし、12曲目では「Motown Sound / Bad Mouthin'」をプレイし、House的な4つ打ち感を前面に出し、Garageのサウンドシステムが本領発揮をしそうなヘビーな音を聞かせ、音にハメられながら踊り狂っちゃいそうです・・・
 更に、この後の展開も考慮して、13曲目ではヘビーなグルーブを維持しつつ、歌モノとして「The Supremes / Let Youraself Go」を熱くプレイし、更にフロアーを加熱します・・・きっと私も、この辺りになると、手を大きく広げながら歌ってそうですね(^^;)

 まず、展開的な話をすると、積み重ねてきたグルーブを9曲目でピークにしつつ、そこでグルーブを切り落とさず、フロアーのテンションは持続して、更にグルーブを押し続けている点が上手いですね。
 
 それもトラック主体の楽曲をチョイスしてるのですが、面白いのが「LP曲」からプレイしている点ですね。

 レコ写が急にジャケ付きになったので、気付いた方もいるかも知れないですが、このラインでは未シングル化の曲を多くプレイし、DJとしての「掘りの深さ」を出しつつも、しっかりと踊らさせていて・・・グッときます!

 NYのクラブミュージックの流れとしては、動き始めた60年代末より、観客を沸かす曲を自分たちで探すことが多く、その対象は過去の音楽だったり、海外の曲、またはLPに隠れた曲など・・・DJ達が発見した曲は大変多いと思います。
 それこそ、永遠の名曲である「MFSB / Love is the Message」も、当時としてはシングル化されてはいなく、LPに隠れた一曲でしかなかったのに、David MancusoやNicky Sianoなど、当時のDJがパワープレイしたことで知れ渡った経緯があり・・・レコード会社や曲を作ったアーティストが気付かない曲を、DJ視点で掘り当てることが一般的でした。

 その中で、これらの曲がLarryが見つけたかどうかは分かりませんが、どれも未シングルに近い楽曲で、こういった曲を選んでくるセンスの良さが素晴らしいです。

 また、プレイの仕方も最高で、この流れもグルーブの一貫性がしっかりとあり、ストリングス的なニュアンスは減りましたが、ヘビーなベースラインとドラムパターンで熱く押している感じが上手すぎです。
 きっと、ダンサー達も、シングル曲ではないので、この曲が何なのかを知らずに踊っていたとしても、そのグルーブだけで踊らさせてしまい、かなりハメられちゃいますね!

 今となっては、これらのレコード、LarryがこのCDでプレイしたので知れ渡った感も十分にありますが、Larryがチョイスしなかったら、マッドに踊らさせる曲が入っているとは知られず、レコ屋でホコリを被っている存在になってるかも知れませんね。



< 転 >

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 13曲目のSupreamsで、エグいベースラインが生きたダンスグルーブを大いに出しつつ、熱いボーカルとストリングス系のグルーブを引き出し、14曲目では「Change / Angel in my Pocket」をプレイ・・・この辺からボーカルを使って再びピークへ向かおうと上げてます。

 ここで面白いのが、Change自体は曲の途中からミックスインし、しばらくすると同曲のインストパートにミックスし、いわゆる「2枚使い」をしており、割とトラック感を引き延ばしつつ、その延長でボーカルとストリングス系の音を高めている印象があります。

 2枚使いというとHip Hopの専売特許なイメージがありますが、NYのクラブシーンでは、早い時期から活用をしていて、HipHop的なブレイクをループさせるというよりも、曲の構成を変え、楽曲の要素を更に引き延ばす用途で活用をされていたと思います。
 つまり、オリジナルの楽曲において、DJが考える構成にすれば、よりダンスやDJミックスが生きる・・・という前提で2枚使いをしており、いわゆる「りミキサー」的な発想でブレイク部分を伸ばしたり、構成を変えてきたりしていたそうです。

 この点において、Larryは天才的な発想の元、オンタイムで2枚使いなどをしてダンサーを沸かせていました。

 このCDでは、最小にとどめていますが、曲によっては延々と同じ曲を2枚使いで伸ばしていき、下手したら30分ぐらいプレイし続け、ダンサーをそのグルーブにハメこんでいき、マッドに踊らせたようですね。
 この延長で、その曲の制作者には出来なかった、クラブ向きの構成にりミックスをすることを、現場を知っているDJが行うようになる・・・に繋がり、Larry自身も、自身のグルーブを生かした多くのクラブ向けのミックスを作成しています。

 また、この曲のボーカルパートでは、その2枚使いに近い発想で、サビの部分をEQ(アイソレーター)でローを削り、サビを強調しています。

 Larryが現代のHouseに続かせた功績として、プレイ中にオンタイムでEQ調整をしつつ、特定パートを強調(カット)することで曲のグルーブを更に輝かせる・・・今でこそ一般的な行為を、DJプレイに根付かせた功績があるかと思います。
 Larryがオリジネーターとは言い難いですが、異常なまでに音響面に拘ってた観点からすると、プレイ中にその曲が、Paradise Garageのシステムで音が生えるように、EQで音響を調整していたのは当然の流れだし、アイソ使いで曲のメッセージやグルーブを強調し、ダンサーを更に盛り上げていく術は、Larryらしい自由な発想が生きた結果だと思います。


 そして、14曲目で熱く盛り上げた後、またもやのカットインで「Janice McClain / Smack Dab in the Middle」をプレイ・・・9曲目のMelba Mooreと同様に、胸腺に響くストリングスが生きたボーカル曲を入れ、フロアーにいる野郎どもが可憐に踊り狂います!!

 まず、選曲的に注目しないといけないのが、この曲がLarryのミックスが施された曲で、Larry自身この曲に注目をしてもらいたく、ピークにプレイしたように思えます。

 曲的には、LarryやGarageのダンサーが好むようなソウルフルな曲で、随所にストリングスの美しさが生きた楽曲になり・・・もしかしたら、Larry自身もこの曲に自信があってプレイしたのかも知れません。
 その根拠になるのかどうかが分かりませんが、13曲目のChangeが同レーベルの曲をプレイしてて・・・明らかに「この曲」を光らせる為に13曲目をプレイした・・・と思われます。

 そして、選曲的にも最高の流れですよね・・・

 9曲目でピークを作った後、そのグルーブを維持しつつ、熱い曲をプレイして、ダンサーをマッドに踊らせ・・・熱くなりすぎた所で、心に染みるこの曲をプレイしており・・・ダンサー達の胸腺をくすぐり、涙を誘うようなプレイが上手すぎです!!
 上手く表現できませんが、あえてクールダウンをしつつ、心に響くプレイをしてて・・・まるで、Garageの照明が、煌々とした感じから、限りなく透明に近いブルーな照明になっていき、踊っているダンサーが浄化されるような感じで・・・こういう展開は、踊りながらちょっと泣いちゃう展開で、凄い好きです・・・

 盛り場としての「クラブ」を考えると、人々は日々の辛さを忘れる・ぶっ飛ばす為に、喜怒哀楽の「喜」や「楽」を追求しますが、Larryの素晴らしいところは、喜怒哀楽の全てを表現し、Paradise Garageをストレス発散以上の存在にしていたように思えます

 つまり、あえて「泣かせたり」「怒らせたり」することもし、人間の感情面までもコントロールしてたプレイを通して、ダンサーを誰にも出来ない次元まで踊らせていた・・・と考えます。

 それこそ、Larryがプレイする音楽を通して、階下のダンサーと言葉を交わさずとも「コミュニケーション」を取っていたことにつながるのですが、あえて、ダンサーが求めない曲を延々とプレイして、ダンサーを焦らしたり・・・みんなの涙を誘う曲を絶妙なタイミングでプレイしたり・・・人間の全ての感情を刺激することで、誰にも出来ない音楽旅行を実践していたと思います。

 この辺のプレイは、Larryの美意識(ゲイマインド?)の表れでもあるのですが、踊り明かした朝方なんかに聴いたらヤラれますよね・・・elevenだったら、後方の照明が優しく照らしてくれる感じで・・・言葉に言い表せられない絶頂感を演出しています。


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 そして、15曲目でピークを作ったとおもったら、もう一発、ピークを作ろうと、再びストリーメイクをします。

 15曲目のストリングスの生きた耽美な空気を利用し、あえて16曲目では落とした選曲をするのですが・・・当時としてもドマイナーな「Jakki / Sun...sun...sun...」をプレイします。

 まず、先ほどのLPプレイにもつながるのですが、一般が注目しない曲を、その曲の良さを見抜いた上でプレイしてるんですよね・・・
 次の17曲目にもつながるのですが、周りの評価が乏しい曲でも、自分の感性に合う曲はプレイしててヤラれます・・・個人的には、現在のAfro Houseにつながるような、アブストラクトでアフロテイストなリズムを評価してのプレイで、ダンサーのグルーブを失わず、音にハメてくプレイが上手すぎですね・・・


 そして、一度グルーブを落としたと思ったら、逆に場面転換をしたグルーブを生かして「John Gibbs and U.S.Steel Orchestra / Trinidad」に繋ぎ、カリビアンテイストを引き出した、熱い曲で、ダンサーを完全にノックアウトします!!

 これまた、当時としてはマイナーな部類の曲を選んでいるのですが、Larryらしい雰囲気を生かしたグルーブ性の強い曲で、曲を知らないダンサーも踊り狂わすプレイで・・・楽曲の一音一音でダンサーをハメていき・・・最終的なピークに持っていく感じが上手すぎです。
 なんでしょう、今までのピークは、胸腺を刺激する、感情面に訴えるピークの作り方であったら・・・この曲では、問答無用でビートとリズムとメロディーで踊らせて、圧倒的なグルーブで自我を忘れさせてしまうような展開で・・・まるで「とどめの一撃」みたいな展開で、本当に上手いですね!!

 そして、ここでは、あえて「歌」ではなく「曲」で盛り上げているんですよね・・・

 個人的にも、歌で大合唱するのも大好きですが、歌なしの曲で、演奏する楽器の一音一音に踊らさせる展開も大好きで、この曲であれば、サックスのリード演奏に思わず心を囚われ、Joe当たりであれば、それに合わせてアイソで感情を露わにする感じがグッときます!!
 

 また、このミックスで感じるのが、Larryの自由さや、ミックスのタイミングの上手さを感じる点です。

 深く聴いていると、ます、前曲のSunでは、Trinidadのボーカルパートの一部をネタ的にミックスしてるんですよね・・・

 最近は多用する人がいなくなりましたが、通常のDJミックスだと2台のタンテがあれば流れを切らずにミックス出来る訳ですが、もう一台タンテが加わると、その一台でエフェクト的なプレイを追加できます・・・
 Larryはタンテを3台使用しており、最後の曲でも子供の声をエフェクト的にミックスしていますが、オンタイムで音を重ねる琴が多く・・・表現の自由さが表れています。

 そして、この後、これがライブミックスの証拠にもなるのが、16曲目のSunをプレイ中に、17曲目のTrindadを一瞬ミックスしたと思ったら、一度引き下げ、本当に頃合いのいいところでミックスし、最高のタイミングでプレイしています!!
 もしかしたらですが、Larryは次の曲をモニタリングするときに、ヘッドフォンを使わず、ブースのモニタースピーカーで聴いていたので、あえて入れてみて、調子を伺った上でミックスしたのかも知れないですね・・・

 ミックスCDなどと異なり、この作品は「ライブミックス」になり、考え抜いたミックスの流れは無く、その場で思いついたミックスをしてるので、ミックスの間違え的なプレイも出てきます・・・ 
 ただ、ここで凄いな~と思うのが、Larryの野生の勘じゃないですが、ミックスが荒かったり、タイミングが少し間違えても、最高の流れで繋いでくるんです・・・LarryがDJ技術の人ではなく、技術以上にDJミックスの先にある「グルーブ」を念頭においているのが分かる点じゃないかと思います。



< 結 >

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 そんな訳で、17曲目で頂点に引っぱったと思ったら、更に追いうちをかける意味で、18曲目では「The Chi-Lites / My First Mistake」の中盤からの熱い部分(Danny Editでお馴染みの部分)からプレイし、グルーブを更に熱く引っ張りつつも、作品上、終焉に向かう為に、19曲目で「Jermaine Jackson / Erucu」に繋いで、チョパーベースのファンキーさにヤラれつつも、ダンスの余韻を残しながら終わります・・・

 この音源は、当時のライブプレーの音源で、この流れが、本当の終わりに向かっているのかは分かりませんが、作品上としては本当に良い締め方だと思います。
 DJプレイと言うものが、Mancusoの言う「飛行機理論」に当てはまるのであれば、空港に降り立つ際も優しく着陸しないと、ダンサー達が上手く現実に戻れない・・・みたいな考えがある中で、90分程度のミックスの中で、こういう展開にしているのは上手すぎですね!!

 特に、これもライブミックスらしいな~と思うのは、DJミックス作品であれば、大ラスとしての「結」を演出するのであれば、何らかの驚きや感動を与える展開を作るはずなのに、これを聴いてると、Larryが次の展開を意識して、あえてブレイクをおいてる感じがして・・・凄いイイですね!!

 この「ミックス作品」を作った側としては、90分という、Larryのクラブプレーにおいては短い時間ではあるが、作品としては素晴らしいまでの起承転結を作り、ミックスの最後としてパーフェクトな切り方をしていますね・・・
 
 ただ、フロアーで聴いてたら、曲のグルーブは落とす方向であっても、次の展開に「期待」しちゃう鳴らし方だと思います。
 このCDでは、この曲で終わってしまいますが、もしかしたら本当の録音では次の曲がプレイされているかも知れないですね・・・フロアーにいると、ビートを聴いて踊りながら「次にこの曲が来たら気持ちいいな~」と思いながら踊っているみたいで、Larryらしく、客が踊り終わるまではパーティーは終わらない感じがして・・・グッときました!!





(3)まとめ

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 いや~、総合的に説明しようと思って書いていましたが、なんか長いだけで、上手くまとまらなかったですね・・・やっぱり、この作品の紹介は難しいです!!

 そんな訳で、以下でこの作品の意味や価値をまとめてみたいと思います。


①理想的なDJミックス

 まず、久しぶりにミックスの流れを全て紹介してしまいましたが、個人的にはかなり理想的なDJミックスになっているかと思います。

 いわゆる「起承転結」型のミックスになり、割とシンプルな駒の進み方はしていますが、絶妙な選曲で確実にグルーブを上げていくミックスは素晴らしすぎです。
 また、選曲のアイデアや意外性のあるプレイ、そして愛のあるメッセージなど、階下のダンサーに刺激を与えつつ、段々とLarryのDJにハメていき、ダンサーを踊らしていく手腕も素晴らしいです。

 そして、あえて今まで書きませんでしたが、このミックスがプレイされたのは「1979年」です・・・1979年の時点で、ここまで高度なDJミックスを行っていた点には驚愕を覚えます!!

 確かに技術面での荒さなどは感じる部分はあるのですが、圧倒的なグルーブを前面に押し出したプレーは、色々な面で技術が進んだ現在でも表現できないことじゃないかと思います。
 とにかく「ダンス」を念頭においたDJプレーが秀逸で、下手な小細工はなく、Larryの感性やアイデアのみで突き進んでいくDJは素晴らしく・・・このスピリットこそが重要だと思います。


②Larryへのリスペクト

 そして、前文でも触れましたが、このミックスは「ミックス作品」として作られた訳ではなく、通常のクラブ営業の中でのDJプレイから「抜粋」をした作品になります。

 今回の私の説明では、このライブミックスをクラブで踊りながら聴いている視点と、ミックス作品を聴いてる視点の二つで書いてみましたが、個人的にはこの二つの視点を満足させる内容になっていると思います!

 普通のライブミックスであれば、その場で聴くと瞬間芸術的に素晴らしさを味わえるのですが、それを後で音源だけ聴くと平坦に感じる場合もあり・・・ライブミックスとミックス作品は異なるモノと考えています。
 この限りにおいて、この作品に関してはLarryの素晴らしさを表現するために、かなり考慮した上で抜粋をし、結果として「ミックス作品」としても通用しつつ、当時の熱いライブの内容を詰め込んだ・・・比類出来ない内容に仕上げたと感じます。

 これに関しては、Mel Cheren氏をはじめ、製作にあたったスタッフの方々の手腕と、何よりもLarryに対する愛があっての賜物だと思います!!

 みんな、Larryに対して愛や感謝があり、Larryの功績を残すべく、最大級の愛をもって作られた・・・文章に起こすと、ちょっと恥ずかしい表現になりますが、Larryに対する「リスペクト」があって生まれた作品だと思います。


③みんなの思いが一つに・・・

 また、こういったリスペクトは、製作者側だけではなく、聴いているリスナー側にもあり・・・この積み重ねが結果として、この作品を「かけがえのない作品」にしていると思います。

 まず、私がHouseの現場に通うようになり、最初は驚きましたが、次第にその考えが好きになった一つとして「クラシック」という考え方があるかと思います。
 つまり、良い曲は、それが大昔の曲でも、人々が愛し続けることで曲が成熟し、どんなにカッコいい新曲にもかなわない・・・みんなの思いが重なった素敵な曲になります・・・それがクラシックだと思います。

 Larryのこのミックスは、79年の時点では当時として新曲に近い曲が多かったかも知れないですが、今でも大切にプレイされているクラシック曲が多くプレイされています・・・
 それは、フロアーで踊ることを愛している現在のダンサー達であれば、Larryや、Larryの意思を継いでいったDJやダンサー達が愛した末に「成熟した曲」として聴いており・・ダンスを知らない人よりも素晴らしく聞こえています・・・・

 また、それらの曲は、自分の力だけでは達成ができず、時代を超え、フロアーで踊ったりDJをしている「みんなの力や思い」があって初めて生まれた・・・みたいなことが理解できれば、この作品に対してオリジネーターへのリスペクトみたいなのも生まれ、この作品が愛してやまない存在になります。

 歴史の積み重ねと言えばそれまでですが、今も昔も変わらない、ダンスフロアーの熱が感じられるこの作品は、現在のクラブの源流でありながら、その熱意の拠り所でもあり・・・様々なリスペクトが蓄積し、どんな作品にも敵わない存在になっています。

 ちょっと、抽象的な表現になっていますが、この作品は、単なるミックス作品ではなく、製作した方や、そしてこれを聴いている者が、Larryやダンスミュージックを愛し、その思いが「一つ」になった結晶がこの作品だと・・・私は思います。
 つまり、みんなの思いが重なり、その結晶は、結果として誰にも作れない宝石になり・・・その輝きはLarry LevanとParadise Garageの功績を称え続けるでしょう・・・・


④最後のまとめ

 今回は、ホント作品紹介を書く以上に、この作品の魅力をどうやったら伝えられるかが難題で・・・予想通り大変でした(^^;)

 実際のCDもかなり聴きこんだり、将棋の棋譜じゃないですが、Larryの選曲通りDJ(!)をしてみたり・・・結構、自分を追い込んで(?)書いてみましたが、どうでしょうか?

 Larryなり、この作品を知らない方にとっては、なんでこんなに書いてるんだろう?と思うかも知れないですが、今回に関しては、この作品やLarryに対しての「リスペクト」があったので、頑張って書きました・・・ちょっと書き足らないこともありましたが、ある程度は固まったかと思います。
 この作品が好きな方なら、私の紹介を読んだことで、更にこの作品が好きになってくれれば嬉しいし、この作品なりLarryを知らない方が、今回の紹介で興味をもって、作品を聴いてくれるのであれば、もっと嬉しいです!!

 何よりも、このブログのポリシーである「DJミックスをすることでプレイする曲が光る」ということが最大限に生かされた内容であることは間違えなく、絶対にお勧めな作品です!!





<Release Date>
Artists / Title : Larry Levan 「Live at the Paradise Garage」
Genre : Dance Classics、Garage、Soul、Disco・・・
Release : 2000年4月
Lebel : Strut(UK) STRUTCD 006





<おまけ この作品に関するあれこれ>

 個人的には、本当に影響を受けた作品で、作品紹介では入れられなかった情報も沢山あるので、以下にまとめて記載をしておきます・・・まあ、マニアの独り言みたいなものかも知れません(^^;)


①日本流通版、アフタープレスについて

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 この作品は、リリース時にP-Vine Recordsより日本流通版もリリースされていました。

 写真の右のが日本版で、UKプレスのCDに巻き帯をした内容になり、そんなには特色がありません。
 個人的には、日本版には解説が付くようなので、探して2枚目として買いましたが、UKプレスに付属していた詳細なブックレットの解説(日本訳)ではなく、King Street SooundsのHisaさんによる回想録的なのが帯に書いてある感じで・・・う~んという感じです。

 また、この作品は、リリース後にジャケを差し替えたアフタープレスもあります・・・が、正直書くと、ジャケに愛を感じられず、こちらも「う~ん」ですね(^^;)
 もし、この作品を真剣に聴きたいのならば、ちょっと出費をすることになりますが、今回のオリジナル版の入手を強くお勧めします。


②アナログ版について

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 この作品では、CDがリリースされた同時期に、アナログファン向けに、Larryがプレイした曲をアンミックスで収録した3LPのアナログ版がリリースされています。

 オリジナル曲を揃えるのも結構大変なので、ファンには嬉しいし・・・何よりも、CDと同一ジャケで、CD同様に蓄光し、サイズが大きいので、夜はカッコよく光っています!!
 この装丁だけでファンにはグッときます・・・こういう所にも制作者側の「愛」を感じてしまいますね!!


 また、本文中では、あえてアナログマニア的な話を入れなかったので、ここで入れておくと・・・コレクション的にはマダマダです。
 1曲目のBourgieはプレスミス盤(スピートアップ盤)で、昔に結構高額な値段で買いましたが、ミス無しのがやっぱり欲しいし・・・最後のErucuだと、数年前にイタリア盤のみの12inchを買い逃して以降、全然出てこないし・・・道はまだ長いです(^^;)

 また、地味な話題としては、記事を書き始めた先週末に、Chi-LiesがDanny Editの12inchしか持ってないことに今さらながら気付き、このミックスの収録時期を考えるとLPでないとダメだな~と思い、この文章を書きつつ、地味に都内のレコ屋を捜索してました・・・
 んで、こういう時に限って、全然見つからない中で、記事のアップの直前で、下北のユニオンで見つけ、一安心をしました(^^;)
 


③Larryの他の作品

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 Larryに関しては、これだけ超重要な存在なので、各種コンピレーションなどは多くリリースされていますが、DJミックスの作品となると、正式にリリースされた作品は少ないです。
 記憶だと、今回紹介した作品と、数年前に5CDでリリースされたMinistry Of Soundの記念CDボックスぐらいしかありません。

 ただ、DJミックスについてはビックリするぐらい音源がネット上にアップされており、興味を持った方はそちらから聴いてみてもいいかも?
 お勧めは以下のリンクになります。

・ Deep House Page 
    膨大な量のアーカイブが残っているので、検索して聴いてね!
・ Unity Records 
    Larryを体験し、Larryを愛したDr,Koyamaさんのサイトで
    1990年6月に初来日した際の音源がアップされています。
    Koyamaさんによる解説も必読です!

 これ以外にも、色々とお勧めがあり、最近だと昨年、UKのBBCラジオで放送されたGarage最後の夜のプレイ(5時間も放送!)がヤバく、色々なところで上がってるので探して聴いてみてください。

 ただ、私個人の考えですが、ライブミックスはライブミックスなので、普通に聴いてると意外と平坦でグッときません・・・それこそ、今回の作品紹介につながるように、ある程度「形」になってこないと楽しめません・・・

 それでいくと、私的には、このブログらしく「ミックステープ」はバッチリなフォーマットで、Larryのテープは凄い探しているテープの一つになります。
 
 実は、Larryの伝説を伝播させた一つとして「ミックステープ」の存在は大きく、Garageがあった時代も、Garageが無くなって以降もアンダーグラウンドで流通してたそうで、こういうのを聴いてDJを学んだ方が大変多いかと思います。
 手持ちのテープを紹介しておくと、上記の写真のがそうで、亡くなる数ヶ月前にShlterでプレイした内容で、当時のHouseと共にGarageクラシックを自由にプレイしてて・・・グッときました!!
 
 Larryのテープ、これからも頑張って探したいと思います・・・個人的にはGoldでのプレイを収めた3本組みのテープがトップウォントです!!



④解説本・関連本

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 今回の作品紹介にあたっては、個人的にクラシックな書籍「沖野修也 / DJ選曲術」を参考にした・・・いや、コレを越えようとかなり気張って書いてみました。

 ・ 「沖野修也 / DJ選曲術」

 この本は、有名DJ/Producerである沖野修也さんが、DJの技術における「選曲」という点を詳細に説明をした本で、読んだ方も多いかと思いますが、この本の中で、このLarryのCDの選曲を沖野さんの視点で分析をしており・・・これが明快で素晴らしすぎます!!
 詳細は本書に譲りますが、DJ/ミュージシャン視点で語られており、繋ぐ曲の音楽的要素を図表化した上で、かなり細かく分析をしつつ、ロジカルな評論が冴えてて・・・大変参考になります。

 ただ、沖野さんの説明の仕方を真似する訳にはいかないので、結構悩んだ上で、私にしか出せない視点として「ダンサー視点」を入れた上で書いてみました・・・沖野さんのがブースからの視点であれば、私のはフロアーからの視点で書けたかな~と思います。
 でも、文章量は明らかに異なり、沖野さんなら簡潔に書ける内容が、毎度の長文になってしまい・・・そこは越えることができませんでした(^^;)


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 あと、手前味噌で恐縮ですが、今回のCDを紹介するに当たり、自分の中で知識を増やしつつも、テンションを上げる為に書いた記事も、このCDを理解する上で格好の教材になるかと思いますので、リンクを張っておきます。
 お時間があれば、是非読んでみてくださいね!!

・ DJ関連書籍 「ダンスカルチャー 歴史・紹介本」
・ Danny Krivit 「Maestro」




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 毎度のことながら、今回も書きましたね・・・ほんと、いつも長くってすみません(^^;)

 とりあえず、Larryプロジェクト(?)はコレにて一旦終了です・・・無事に書けて良かったです。

 今年の夏も、どういう訳だか忙しそうな日々になりそうですが、まだ、夏ネタが色々とありますので、楽しみにして頂ければ幸いです。
 
 また、本当は、ここで「独り言」として書かないといけない話題(某所でのテープセール)があるのですが、Larryの記事には書かない方がよさそうなので、それは次回で・・・
 あと、今夜、NoriさんによるLarryを忍ぶパーティーがあるそうですが、今回の記事を書いてたら、満身創痍で疲れてしまったのでアウトです・・・これから風呂屋に行って、疲れを癒しつつ、酒を飲んで潰れたいと思います・・・(--;)


 そんな訳で最後に一言・・・

 Larry、素晴らしい音楽を与えてくれて、ありがとう!!





Maki the Magic 「Magic Sound Works R&B Vol.4 - Strawberry」
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 緊急入稿です・・・

 こういう記事は書きたくないですが、故人への哀悼になれば・・・と思い、書きたいと思います。


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 既にご存知の方も多いかと思いますが、ラップグループ「キエるマキュウ」などの活動で有名なDJ/MC/Producerである「Maki The Magic」さんが7月14日未明に急逝しました。

 キエるマキュウのMAKI THE MAGICが急逝

 このニュースを聞いて、絶句したのは言うまでもありません・・・そして、悲しくて仕方がありません。
 46歳って、まだ若いでしょ・・・DJって、体力仕事ですが、年齢を重ねるごとに円熟を増す仕事だと思うので、これからのMakiさんのDJが楽しめないのは寂しいですね・・・

 特に感じてしまうのが、Makiさんのミックス作品が聴けなくなってしまうのは寂しいです・・・

 ここ最近のミックス作品は追ってなかったですが、確実に日本のミックステープ業界を牽引したDJの一人で、Makiさんにしか出せない独特のグルーブが秀逸で、R&BやSoulやダンクラといった「歌もの」の良さを広めた功績は計り知れないと思います。
 今日はマキさんのミックスを聴きながら考えていたのですが、HipHopでもR&Bでもダンクラでもない、なんとも不思議な「ブラックミュージック」感があり、こういったマキさんの選曲やグルーブを通して、歌ものが好きになった方は大変多いかと思います。

 私個人としても、その独特な選曲やグルーブが好きで、マキさんのミックスは「安心して聴ける」のが印象的で、リラックスして聴ける内容なんだけど・・・選曲とかは奥深く、聴くたびに勉強をさせてもらう存在でした・・・
 不思議なもので、他のミックス作品とかではピンとこなかった曲も、マキさんのミックスを聴くと良く聞こえてしまう曲も多く、聴くたびにレコードが欲しくなる・・・そんな存在でした。


 今までも、マキさんの作品は色々と紹介をしましたが、今回は、急遽ではありますが、哀悼の意を込めて、まだ紹介していなかったマキ作品を紹介したいと思います。


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 この作品は2005年4月にリリースした、人気R&Bミックスシリーズ「Magic Sound Works R&B」の第4弾で、副題の「Strawberry」やジャケが示すように、大人な甘酸っぱさが感じられる作品になっております。

 まず、選曲的にはR&Bだけにとどまらず、ダンクラやレゲエなんかもプレイしてて流石ですね・・・

 今回は事前調査なしで文章を書いているので、手持ちのレコードのみで紹介をしますが、R&Bであれば「C&C Music Factry / I'll Allways Be Around」のようなミッド系の楽曲から、「Zhane / Crush」のようなスローに近い楽曲までプレイしつつ、大好きな「Shakatak / Mr,Magic & Sister Cool」のようなダンクラ、そして「Freed McGregor / That Girl」のようなレゲエ(ラバーズ)などをプレイしてて・・・流石の幅の広さです。

 上のレコジャケだけ見る限りだと、これらの曲が一つのミックスに入っている感じはしないのですが・・・しっかりと流れの中でプレイをしてて、結果として一体感があるのが不思議ですね。
 マキさんのミックス作品に言えるのが、選曲の幅広さ・深さがありつつも、それを感じさせない包容感を伴う奥深さがある感じが秀逸で・・・現場でニコニコしながらミックスをしている姿が思いだされます・・・


 そして、ミックス面は、今までの作品と同じで、明確なストーリー性などは少ないですが、独特のグルーブでザクザクとミックスしていくのが気持ちいいです。

 それこそ、Komoriさんのようなスムースなミックスは少なく、全体的にザクザクとしたミックスなんだけど、しっかりとグルーブは繋がっていて、これが好きなんですよね・・・
 前にも書いたかも知れないですが、Kid Capri的なラフさを出しつつも、マキさんの優しさみたいのが出たミックスで・・・マキさんにしか無い「人間味」が出たミックスかな~と思います。

 また、ミックスにおいては、ストーリー性みたいのはあまり作らないのですが、たまにハッとさせる「殺しのミックス」があるんですよね・・・

 今回のテープ、正直、久しぶりに聴いたので、中身の内容はあまり覚えてなかったのですが・・・会社帰りの夜道で聞こえてきた「Odyssey / Don't Tell Me, Tell Her」にはヤラれました・・・
 なんて表現をしたらいいのか分かりませんが、感情的なこの曲を聴いてたら、急に涙がちょっと出てきました・・・マキさん、またイイ曲を教えてもらいました・・・ありがとうございます。




 そんな訳で、今回は緊急入稿のため、凄く深くは聴いてないですが、マキさんらしい素敵なミックス作品です。

 このブログのポリシーである「DJミックスによってプレイした曲が光る」という点を、マキさんらしく表現してて流石です・・・やっぱりマキさんのテープは最高です!!

 マキさん、お疲れさまでした・・・天国でもニコニコしながらDJをしててくださいね!!




 
<Release Date>
Artists / Title : Maki the Magic 「Magic Sound Works R&B Vol.4 - Strawberry」
Genre : R&B、Dance Classics、Hip Hop、UK Soul、Reggae・・・
Release : 2005年4月
Lebel : Magic Sound Works MSW-007

Notice : CD版も同時にリリースされています。





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<おまけ>

 記事では、ミックス作品におけるマキさんの良さを書いてみましたが、マキさんのミックスをちゃんと聞いたことが無い方も多いかと思います。

 そこで、秘蔵品な次の音源を期間限定でアップしてみました。

   ● Maki Forever

 内容的には、1997年9月6日放送の「Da Cypher」の音源で、ゲストで出演をしたマキさんが、色々と「マキさんらしさ」を爆発させた内容になっているかと思います!!

 まず、OPでは、個人的には当時聞いてて大爆笑をした「キース・スウェット」発言がグッときます・・・

 番組でも触れてましたが、当時のFrontで「Keith Sweatを語る(?)」みたいな企画があり、正しいKeithの聴き方を紹介するはずが・・・マキさんの素晴らしいプレイヤーっぷり(?)を紹介した素晴らしい企画でした。
 あの記事を読んで、マキさん凄いと思った方も多いはず・・・そう、マキさんて凄いチャーミングなお方で、マキュウのラップにも表れていますが、明るくて楽しいお方でした!!

 そして、後半でMakiさんのミックスがあるのですが、十八番のR&Bミックス+マイク使いにヤラれます!!

 マイクに関しては、Master Keyさんなんかと同様に、早い時期に使い初めてて、この点はカプリ世代な感じなのですが、マキさんのマイク、いいんですよね・・・マスターよりも肩の力が抜けてて、カプリよりもビズ的な感じがしますかね~
 また、ミックス的にもグッとくるのが多く、Pain in FullのリミックスからカットインでSpread My Wingに行くあたりは最高ですね・・・私がガキの頃は、HipHop一辺倒な時代だったので、マキさんみたく粋に歌ものをプレイ出来る人は少なく、ちょっと憧れてもいました・・・このミックスの選曲も最高ですね!!

 んで、これを聴いて、一番グッときたのが・・・しょっぱなの「En Vogue / Give it up, Turn It Loose」ですかね・・・

 私自身、この曲の本当のカッコよさをマキさんのテープを聞いて学んだところがあるからかも知れないですが・・・個人的には、この曲が「一番マキさんらしい曲」だと思います。
 R&Bでもなく、HipHopでもない・・・アッパーでもなく、スローではない・・・なんか哀愁があるんだけど、ポジティブな感じがしっかりとある感じで・・・上手く表現できないのですが、コレを聴いてて、そう素直に思いました。
 
 
 
 音源は1週間限定で、落とすのが重いかもしれないですが、コッソリと聴いて頂ければ幸いです・・・そして、これでマキさんの事に興味を持ったら、是非、マキさんのミックス作品を聴いてみてくださいね!!






 
DJ Komori 「Ocean Fruits 3 "Tropical Flavor"」
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 いや~、暑いですね・・・暑いです(^^;)

 夏は嫌いじゃないのですが、今年は突然夏がきちゃったような感じで、体がまだ慣れず、暑さに負けぎみです・・・汗っかきなので、必要以上に汗ダルマになっていますよ(^^;)
 今日は家でのんびりしていますが、午前中は溜まっていた洗濯や掃除をしてて、既に汗ダルマです・・・ただ、夏本番はこれから・・・今年はどんな夏になるんでしょうかね~

 そんなわけで、聴いてるミックス作品も夏物に衣替えしたところなので、ド定番なコモさんの作品を紹介したいと思います!!


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 夏を彩る名物シリーズ「Ocean Fruits」の第3段で、基本的には新譜ミックスになるのですが、コモさんらしい安定感のある選曲とミックスが楽しめます。

 今まで紹介したOceanは、UK Soulなどの旧譜系の選曲が多い中で、この作品ではリリースされた2002年頃までの新譜R&Bを使用し、副題の「Tropical Flavor」が示す通り、鮮やかな色合いのあるミックスを聞かせてくれます。
 正直、この辺の曲になると、当時もレコは買ってなく、なんとなく聴いてた曲が多く、一聴した時点で「ああ、懐かしいな~」と思うぐらいなんですが、なんどか聴いてると、流石のコモさんのミックスで、引き込まれてしまい、何度も聴いてしまいます・・・

 選曲的には、ホント当時のヒット曲の連発で、それこそ写真に上げた「Shaggy / Angel」「Aaliyah / Rock the Boat」なんかがプレイされてて、今となっては懐かしいですね・・・

 プレイしたアーティストでいくと、Ja RuleやDestiny's Child、Jennifer Lopez、Christina Millian、Janet Jacksonなどをプレイしてて、今となっては一回りしてイイですね・・・

 なんでしょう、当時としては一般向けのポップな曲としか思っていませんでしたが、ちゃんと歌もメロディーもあり・・・コモさんのミックスがそれを引き立て、ちょっと魅力的な曲に聞こえてしまいました・・・
 私自身、過去の音楽遍歴から考えると、その曲がリリースされた時は、周りの声なんかを意識してしまい、なぜかフラットに聴けず、数年たって、周りの声がない(=その曲が過去に流された)時に初めて冷静に聴けることが多いのですが・・・今回が正にそれで、聴いてて結構ビックリしました。

 考えてみれば、この時期のR&Bって、今と違ってちゃんと売れてたので、音楽に対して様々な面でそれなりのクオりティーを維持してたし、沢山の人が聴いてたので、曲としても磨かれてたし・・・悪い要素がないんですよね。
 私自身は、今までは「ポップスだろ?」しか思ってなく、偏見みたいな位置でスルーしてたのですが、フラットな耳で聞いてみたら、ちゃんと「音楽」をしててグッときました・・・特にAaliyahの遺作曲はクラシックだったことを痛感しました!!


 そんな曲達を、コモさんが素敵に調理をするのですが、流石の手腕です。

 基本、ミックス面では凝ってる部分はあまりないですが、聴きやすい選曲に徹しつつ、選曲の流れに動きがあり、飽きのこないミックス作りが秀逸で、気付くと何度も聴いてしまいます・・・

 なんでしょう、いわゆる新譜ミックスではあるのですが、コモさんらしさを存分に発揮したミックスで、アップな空気とチルな空気を上手く織り交ぜ、夏の彩りを様々な角度で表現しているところは秀逸です。
 この手のミックス作品の紹介で良く出る比喩表現ですが、女の子を連れて友人達と海に向かう車の中で大変聴きやすく、また海から帰る車の中でも聴きやすい・・・そんな感じのミックス感が素敵ですね!

 また、新譜ミックスって、その時期が過ぎてしまうと、とたんに聴けなくなってしまう可能性が高い中で、まるで先を見越したかのような選曲が多く、いつでも聴けるオールタイム選曲に結果としてなっている部分もあり、この辺の良さもコモさんらしいですね!!
 先ほどの個人的な発見は、この部分の説明につながるのですが、この作品が、単に新譜だから選曲をしたのではなく、しっかりと「DJ komori」というフィルターを通して選ばれた楽曲なので、全体的に聴きやすくなっているのかな~と思います。





 新譜ミックス系で、ここまでベタ褒めするのも久しぶりですが、今でも聴ける好作品です!

 今回は、個人的な発見もあったので、真面目に書きましたが、DJミックスって奥が深いですね・・・今後も精進して聴きたいと思います(^0^)





<Release Date>
Artists / Title : DJ Komori 「Ocean Fruits 3 "Tropical Flavor"」
Genre : R&B、Pops、HipHop・・・
Release : 2002年夏
Lebel : Undaprop Wreckordz UWT-073


Notice : 2本組み再発について

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 2004年ごろに、今回の3と、翌年にリリースされた4がセットになった再発テープがリリースされています。
 個人的には、こちらのテープの方が質がいいので、探すのであれば、こちらの方がお勧めです!






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<結果報告?>

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 先日の更新でフリマでショックウェーブなどを奇跡的に大量ゲットした話を書きましたが、やっとメンテナンス&動作チェックが出来たので報告です~

 一応、結果的にはこんな感じです。

1、ショックウェーブ(テープ) 評価:△
  オートリバースが不良で、再生・早送りなどで反転しない(止まらない)
  再生起動時に正しく動かないことがある
    →オートりパースのボタンを押すと再生する
2、ショックウェーブ(CD) 評価:○
  再生・音とも問題なし。VMSS設定が出来、ベース音がヤバい!
  ただ、CDによっては再生エラーも確認出来、百点満点ではない
3、Sony Sports ラジカセ 評価:△
  相当な期間、どこかに置きっぱなしにしていたのか、外装の劣化がヒドイ
  また、ホコリもひどく、スピーカー内部など、除去できない部分もある
  動作は不安定な部分もあるが、再生はOK、早送りなどはエラーが多い
  右のスピーカーは、動作が不安定で、全般的に出力レベルが低い


 評価的にはこんなもんで、個人的にはホッと出来たレベルです。 

 フリマで出てくるのって、こういうレベルのが多く、買ってみて動かしてみないと分からないのが多く・・・実は買った後に苦労することが多いです。

 今回は、Sony Sportsのラジカセがそうで、ホコリや外装の汚れがひどく、それを除去するのに時間がかかり、大変でした・・・本当は中も開けたかったのですが、構造的に開けることが出来ず、不完全な清掃になり、無事に動くかどうかが不安だったので、無事に動いてくれて良かったです。
 また、売って頂いたお兄さんから貰ったACが明らかに電圧が違く、それに気付いたのはラッキーでした・・・結局は電池で駆動させましたが、間違ったACを入れて通電すると、内部のヒューズが飛んで壊れちゃうことがあるので注意が必要です・・・

 まあ、どれも使い方によっては一応は動くレベルで、使う側が慣れないといけない感じ(ここがアナログらしく好きな所でもあります)なので、人には売ることは出来ないのですが、個人的には使い込んでいきたいと思います。
 また、Sony Sports、今まであまり手を出しませんでしたが、ラジカセの音が結構良いですね・・・これも今後は掘らないと!!



 

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追記 2013年7月15日 20:45

 大変残念なお知らせです。

 沢山の良質ミックス作品を残し、日本のHipHop/R&B業界に多大な業績を残したMaki the Magicさんが、昨日、脳内出血のため逝去をされました。

 キエるマキュウのMAKI THE MAGICが急逝

 先ほど、この情報を知り、絶句しました・・・Makiさん、早すぎだよ・・・

 たまにブログも覗いておりましたが、マキュウの活動や、最近はお子さんも生まれ、公私ともに元気に生活をされ、ミックス作品もマイペースに良作をリリースされ、頼もしい存在でした・・・
 いや、私個人は、Makiさんのミックス作品を聴いて、ホント影響を受け、頭が上がりません・・・独特の空気感がMakiさんらしく、黒人にも奏でられないMakiさんらしいブラックミュージック感が好きでした・・・ありがとうございました。

 今、この文章を、ちょっと泣きながら書いてますが、天国に旅立ったMakiさんに向け、作品紹介で恩返しをしないといけないですよね・・・久しぶりに辛い記事を書くのか・・・出来れば書きたくないです・・・

 とにかく、天国に旅立たれたMakiさんには感謝でいっぱいです・・・ありがとうございました、そして安らかにお眠りください・・・







Danny Krivit 「Maestro」
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 いやいや、久しぶりに仕事が忙しくって、週末の更新を1週分すっ飛ばしてしまいました・・・すみません(--;)

 先週末は、ここ数年、毎年この時期にお伺いしている仙台に休日返上で出張に行ってきましたが、年を追うごとにレコ屋環境が悪化の一方で、なんともですね・・・
 仙台って、パラダイスレコードをはじめ、結構面白いレコ屋さんが揃っていた印象があったのですが、閉店やら移転などで残念な状況になっています・・・今回は、数件回りましたが坊主でした(^^;)
 ただ、ご飯もお酒も美味しいし、イイ人が多い都市なので、つい行きたくなります・・・来年も行けたらいいな~

 そんな訳で、先日のダンス本(沢山の拍手、ありがとうございます!)に引き続き、Paradise Garage関連のブツを紹介します!!


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 今回は、NYの70年代~80年代のダンスカルチャーにおいて輝かしい功績をのこした「Paradise Garage」を中心に、クラブ以前のダンスカルチャーを扱った名作ドキュメンタリー映画「Maestro」日本オンリーのサントラ盤を紹介します。
 前回の記事の流れを考えると、本当はストレートに映画の話をした方がいいのかな~と思いましたが・・・ミックス馬鹿な私としては、このミックス作品を通して「あえて」紹介したいと思い、このCDで紹介をしたいと思います!!

 まず、Maestroの事ですか・・・全世界的にヒットし、日本でも影響を受けた方が多いかと思います。

 個人的な記憶でいくと、スクラッチDJの歴史を明確に捉えた映画「Scratch」が00年代初期にヒットした以降、クラブミュージックを扱ったドキュメンタリーフィルムが多く作られた流れの中で、このMaestroも作られ、シーンに大歓迎され、ヒットをした記憶があります。
 前回紹介をした「ダンスカルチャーの本」において、核ともなる70~80年代のNYダンスカルチャーを取り扱った内容になり・・・変な話、前回紹介をした本の「映像版」みたいな位置づけになるのかもしれないですが、当時の映像や、当時を知る多数の関係者のインタビューなどを交え、70~80年代のNYダンスカルチャーの素晴らしさを表現し、現在のクラブカルチャーの基礎たる歴史を伝えた作品になるかと思います。

 作品の詳細はココではしませんが、私も当時購入し、メチャクチャ影響を受けました・・・

 前回紹介をした書籍などでは理解できなかったことも、映像と音楽を通して分かりやすく紹介しており、製作者のダンスカルチャーへの愛が生きた名作かと思います・・・それこそ、ガキの頃に見た「さんぴんキャンプ」のVHSと同様に、何度も見かえした作品になります。
 音楽に合わせて踊るという行為の歴史をしっかりとホローしつつ、その文化の基礎を作った(繋いだ)存在としてのParadise GarageやLarry Levanの素晴らしさを明確に説いた内容になり・・・私以外にも影響を受けた方が多いかと思います!!


 そのParadise GarageやLarry Levanの素晴らしさは、7月20日の「あのミックスCD」で紹介をしたいと思いますが、今回紹介するこのCDは、映画のサントラのような位置づけになりつつも、映画やLarryなどの素晴らしさを説いた副読本のような意味合いがあるかと思います・・・

 内容的には、映画で使用をした曲をDJミックスした作品になるのですが、ミックスを担当するのは、当時のParadise GarageやLarry Levanの素晴らしさを体験し、現在でもそのスピリットを継承しているベテランDJ「Danny Krivit」で、間違えの無い選曲とミックスが秀逸で、この映画を更に深く楽しませてくれます。

 Danny自体は、70年代に始まったNYのダンスカルチャーと共に育ったDJとも言え、このブログを長く読んでる方なら、私がフェイバリットなDJの一人であることは分かるかと思いますが、ダンスすることを念頭においた愛のあるDJが素敵で、NYの伝統を守りながら進化し続けている数少ないDJかと思います。
 それこそ、この映画にも出演してたり、映画や本紹介の世界を当事者として駆け抜けており、この映画なりの主人公ともいえるLarry Levanとも親交があり、Larryより「Dannyほど美しく優しいスイートな世界をクリエイト出来るDJはいない」と言わしめたお方です。

 そんな、当時の空気を知りつくしたDanny先生による作品なので、悪い訳が無いですね・・・天国にいるLarryも微笑んでくれる人選で、このCDがサントラ以上に効果のあるミックス作品になっているかと思います。


 そんな訳で、作品の紹介です~


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 一曲目からLarryが参加したGarageクラシックである「New York Citi Peech Boys / Life is Somothing Special」から始まり、選曲的には「Paradise Garage」に捧げられた感がバリバリで・・・流石の選曲です!!

 それこそ、映画でもLarryのプレイの仕方が素晴らしかったと語られていた「Aleem / Release Yourself」がしっかりとプレイされてて、映画の副読本的な選曲をしつつ、Houseクラシックな「Mr,Fingers / Can You Feel It」や、「Booker T & MG'S / Melting Pot」のようなクラシック系の楽曲をサラッとプレイしてて・・・GarageやLarryの素晴らしさを体現した選曲になっています。


 漠然と「Paradise Garage」「Larry Levan」と書いてしまいましたが、ちょっと説明が必要かも知れないですかね・・・

 参考として「前回のダンス本の記事」を読んで頂きたいのですが、70年代末に勃発したDiscoブームの去りし後に、NYのダンスカルチャーを支え、進化をしつつ、結果的に現代のクラブカルチャーへ橋渡しをした存在として「Paradise Garage」と「Larry Levan」が上げられます。

 Paradise Garageと言うのはクラブの名前になり、そのクラブでレジデントDJとして活躍していたのがLarry Levanになるのですが・・・ホント重要な存在かと思います。

 Garageと名のつくだけあって、大規模な駐車場を改造して作られたクラブで、実質的には会員制のゲイクラブではありましたが、レジデントであるLarry Levanという天才(変態?)が拘り抜いた音響とライティング、そして自由自在にプレイされる音楽で、多くのクラウドを絶頂に導いた・・・そんなクラブになります。

 そこには、ドラッグの使用という影もありましたが、Larryが奏でる「音楽」で、クラウドたちが酔いしれる空間になっており・・・Larry Levanという比類なき才能を有したDJによる「ミュージック・ジャーニー」が繰り広げられていました・・・
 このブログのポリシーでもある「DJがプレイすることで、プレイされた音楽が更に輝く」ということを、NYの伝統に従って様々な角度から体現化した存在ともいえ、創造性にあふれたDJミックスと壁の無い選曲、EQを駆使してプレイする楽曲を更に光らせたり、マッシブなサウンドシステムと効果的なライティングの重要性など・・・DJが「ただの選曲係」を超えて「人を動かす存在」であることを知らしめた存在といっても過言ではないかと思います。

 つまり、音楽を繋ぎ合わす「DJ」という行為を、様々な角度から進化させ、DJが楽器を奏でるミュージシャン以上になったことを具現化した最初のDJと言っても過言ではなく、Larryの存在をなくして、現在のDJという存在がなかった・・・と言えると思います。


 Larryの素晴らしさは、紹介することを宣言しちゃたCDで紹介(重責がのしかかってます)で、紹介をしたいと思いますが、このCDでは、DJを担当するDannyさんが、Paradise GarageやLarryのことを理解した上でプレイしており、大変グッときます!!
 一般的には、Garageというと、House以前のビート感のある80年代ダンスミュージックを指すかと思いますが・・・創造性にあふれた壁の無い音楽や、メッセージを有した熱のある音楽を指しており・・・その辺を上手くDannyがすくい取った作品かと思います。

 例えば、出だしのPeech Boysであれば、Larry自身が製作をしてますが、ReggaeのDub解釈を大いに取り入れたジャンルレスな楽曲だし、Aleemであれば、あのMarley Marlがミックスを担当した裏情報もありますが、サビの「自分を解き放て!」というメッセージがフロアーに生えてて、Garageらしいですよね・・・
 また、Larryの盟友でもあるFrankie KnucklesらがChicagoで芽吹かせた「House」という音楽を、いち早くNYで根付かせたのがLarryでもあるので、クラシックな「Can You Feel It」のプレイにはグッとくるし・・・逆に、時代を問わず、グットミュージックをプレイし続けた点として「Melting Pot」をチョイスする所など・・・Larryの時代性を大いに無視した選曲性までもDannyが表現してるのが憎いです・・・


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 そして、このミックスを聴いて、Dannyからの「愛」を感じてしまったのが・・・選曲した曲の「プレイの仕方」や「クラブといく環境を理解した選曲」かと思います。

 本編の映画でも、Larry以前の伝説的なDJ達が、DJのミックス技術以上に、そのプレイする音楽を光輝かすために、効果的なDJミックスや音響設定、そして曲と曲を繋ぐ選曲の重要性などを説いており・・・Larryが引き継いだNYの伝統を、Dannyが理解した上でプレイしている感があり、聴きこめば聴きこむほどグッときます!!

 例えば、これまたGarageクラシックにして、あのTimmy先生がミックスをした「Touch / Without You」であれば、前曲のPeech Boysの浮遊感のあるグルーブをロングミックスで繋いでいってたり、「Jimmy "Bo" Horne / Spank」であれば、フロリダらしい陽気な雰囲気な曲なんだけど、Lowなんかを強調してDeep House的な聴かせ方をしてたり・・・踊るということを念頭においた選曲・ミックスが上手いです!
 個人的にはSpankが聴いてて「あれ、こんな感じの曲だっけ?」と思ったほどで、グッときました・・・Larryが残した功績の一つかも知れないですが、DJのプレイの仕方一つでその曲が変化するってことを体現してるのかな~と思いました。


 また、全体的な流れも個人的には大好きで、Garageのダブ的な雰囲気を主軸に選曲しつつ、段々とマッドに踊らしていく感じが素敵です・・・まるで、段々とクラブの照明が暗くなっていき、フロアーにいるダンサーを踊りにハメていく感じがイイですね。

 特に展開的な話でグッとくるのが後半から最後の流れで、クラシックをあえてプレイせず、トラック的な曲で踊らせていき、その流れで「Dinosaur L / Go Bang!」を美しくミックス・・・フロアーで聴いてたら、もっとマッドに踊り狂ってしまいます!!

 そして、その流れから、まさかの「Sylvester / Over and Over」を違和感なくミックス・・・もー、この展開はDannyの真骨頂でしょう!!

 以前、拙い文章で紹介したDannyのSalsoulミックスでも書きましたが、その一曲を光らせる為の展開が素晴らしく、このSylvesterであれば、踊り続け、耐え抜いた最後にご褒美みたいな展開で・・・最高です!!
 特に、Go Bangから繋ぐアイデアが意外性があり、フロアーで聴いてたらそれだけでぶっ飛ぶし、ミックス自体も、キーなりグルーブがドンピシャで・・・Danny、やっぱりスゲーよ!!




 なんとなく書いてたら、やっぱり長くなってしまいましたが、Paraise GarageやLarry Levanが残してくれた「ダンス」という存在を、Dannyらしさを存分に出しつつ、明確にその意思やグルーブをプレイしているのが秀逸で、ミックス作品としても大変優れた作品だと思います。

 一応、サントラ的な作品なので、選曲に実は制約がある(映画で使用した曲で、ライセンスが下りた曲のみ使用)中で、ここまで高次な作品に仕上げている点は流石で・・・何よりも、映画では明確に表現が出来ないDJミックスによる「ミュージック・ジャーニー」が分かりやすく紹介している点は素晴らしく、映画の副読本として間違いない作品だと思います。

 特に、Paradise GarageやLarry Levanへのリスペクトが随所に感じられ、当時の空気を知ってるDannyならではのミックスは、Paradise GarageやLarry Levanを紐解く上で大切な作品かも知れないです・・・
 LarryのミックスCDが、今となってはクラシック中心のミックスなので、この作品が全盛期とも言える80年代の「Garageらしさ」を上手く表現している点はポイントで、Dannyらしい燻し銀な仕事かな~と思いました。


 市場的には、今となっては微妙にスルーされてる作品で、結構安い値段で出ることが多いので、興味のある方は、本編の映画と共に聴いてみてくださいね!!




<Release Date>
Artists / Title : Danny Krivit 「Maestro」
Genre : Dance Classics、Garage、Chicago House・・・
Release : 2005年7月
Lebel : Pony Canyon PCCY-01743

Notice : 2枚組について
 紹介記事ではあえて触れませんでしたが、この作品は2枚組になっており、1枚は記事で紹介をしたミックスCD、2枚目は収録曲のアンミックスCDになります。
 なお、蛇足ですが、私の持っているCDの1曲目(NYC Peech Boys)は、どうやらプレスミスで飛びまくりです・・・飛ぶ箇所を早送りすれば聴けるのですが、困ったものです(^^;)



Notice : リリースパーティーについて

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 どのDJもそうですが、何らかのCDをリリースすると、それを肴に来日プレイがあったりするのですが、Danny先生も、このCDを出したことで2005年7月23日にYellowで来日プレイをしています。

 実は、この日のパーティー、私も参加しており、Danny先生のプレイを初めて聞いた日でした・・・私は当時25歳ぐらいで、この時期ぐらいからクラブ熱(クラブで踊る?)に目覚めてしまい、徐々にGarage的な雰囲気・選曲が好きなことに気付き、Dannyのパーティーに興味本位先行で行ったようです。
 一応、行ったパーティーに関しては、ある時期からメモを残しているのですが、当時のメモだと「Danny凄すぎ!朝8時まで踊ってた・・・」と書いており、多分リタイアはしたんでしょうが、このパーティーをきっかけにDannyの事を信頼し、その後もDannyが来日する度に出来る限りは参加するようになり・・・今となっては「一番安心して踊れるDJ」になりました!!

 今年は、GWのパーティーには行けませんでしたが、今年のB&Sは日程的には行けそうなので、早くDanny先生のDJを聴いて踊りたいです(^0^)
 
 ちなみに、書こうかどうか迷いましたが、あえて書いておくと、当時のメモの続きには「汗をかきすぎて、早朝●ー●にいった」と書いてありました(--;)
 今現在、クラブ帰りに行くことは全くなってしまいましたが、当時は結構マイブームで、完全に若気の至りですね・・・多分、行ったのは渋谷のユニオンの近くのアソコだと思いますが、分かる方だけ「あんた最高だよ!」と突っ込んで頂ければ幸いです(^^;)






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<2週間分の独り言>

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 え~、まず、最初に仕事の愚痴からいきましょう(^^;)

 春先より、部内の人事異動があり、実質的に私が部内の責任者になり、中間管理職の苦労をダイレクトに受けるようになり、平時は後輩たちの仕事のホローや指導をしつつ、未成長な後輩を一人で出張に行かせられないので、週末は私が休日返上で出張(または後輩のホローで出張に同行)に行くようになり、2週間ぶち抜きで仕事をすることが増えました。
 ちょうど今日が2週間ぶりの休みの日で、私自身はそんなには辛くないのですが・・・正直、プライベートな時間を削っているので、ストレスは溜まります・・・

 ただ、経験的な話にはなりますが、仕事を頑張れば頑張る程、神様は見捨ててはいなく、個人的にイイことが起こることが多く・・・今回の独り言はそんな話になります。

 今日は久しぶりの休日で、とりあえずレコ屋に行くか・・・ぐらいしか考えてなかった中で、そういえば最近フリマに行ってないなと思い、レコ屋に行く前に聖地である明治公園に行きました・・・
 分からない方に説明すると、東京のフリーマーケットの中で一番規模のでかいのが明治公園で、私は主にテープ再生用に使用する「ショックウェーブ」を掘る為にフリマに行っています・・・詳しくは「この記事」をご参照ください。

 今のフリマは、場所にもよりますが、基本的には洋服などのファッション好きの交流場になりつつあるのですが、私が好むショックウェーブやミックステープなどがたまに出ることがあり、その少ない機会を狙って、坊主覚悟で行っており・・・ショックウェーブに関しては、ここ1年ぐらいは坊主な日々が続いていました。

 ただ、今日はグランドクロス並に大爆発をしました!!

 写真のブツが戦利品なんですが、ショックウェーブにおいて、実は数が少ない迷彩柄のテープタイプとCDタイプ(それも貴重なヘッドフォン付き!)がゲット出来た他に、もし安価であれば買いたかったSony Sportsのラジカセも爆安で発見し・・・この為に仕事を真面目にしてたんだな~と感謝しました(^0^)

 今回は、車出店が少ないフリマだったので、単発の手持ち出展者が多かったのが幸いし、手持ちゾーンを普通に歩くだけで苦労せずに遭遇するレベルで・・・値段は書けないですが、かなりお手ごろに入手しました。
 一応、売ってくださった方には「懐かしいですね」とか「よくコレを出してくれましたね!」と声をかけると、好反応をしてくれ、特にラジカセを売ってくれた方は「欲しい人に行きついてくれて嬉しいです」的なことを言ってくれ・・・ちょっとグッときました!!

 ただ、この記事を書いている時点では、全く動作確認をしてない(ブログの更新を優先したので・・・)ので、動くかどうかは分かりませんが、私としては、動かなくっても全然OKで、これだけのテープ再生機が私の元に集まってくれたのは・・・今日というタイミングがあってなのかな~と思いました!!


 ちなみに、この事は今日の午前中の話で、今年初の炎天下な明治公園を歩き回り、こういうことがあったので、とたんに頭がおかしくなり、近隣の千駄ヶ谷から中央線沿線のレコ屋を回ることに急遽決め、吉祥寺まで到達したら、井の頭線移動で、最近行ってなかった下北沢に移動し・・・毎度の下北ユニオンのN村さんに今回のテレコの話をしに絡み(?)に行きました・・・いつも酔った時にしか会いませんが、今日は別の意味で酔っていました(--;)
 今回は、お土産まで頂いてしまいましたが(普通に値段がついててもアレだったら私は買いますよ!!)、買わせてくれなかった(?)テープもゴツイのがありましたので、テープ好きな方は下北店を是非チェックしてください・・・

 あと、あの件は、絶対に反応があるかと思いますが、私もコレクターなので考えますね・・・すみません(--;)
 
 
 そして、もう一つ、独り言を・・・

 一部の方は「今日はSadarのパーティーに行ってるのでは?」と思っていたかも知れませんが、明日、大事な仕事があったので、行かないことにしました・・・

 昨年のパーティーがメチャクチャよかったので、本当は行きたかったのですが、今は仕事人間なのでしょうがないですね・・・
 ただ、本当はアフタヌーンパーティーではなく、夜通し聴きたかった点も大きいかも・・・存続してればですが、西麻布のelevenで聴きたかったです・・・今回は、来日持ち込みの新作CDで我慢しますが、次回の東京のギグは夜通しで踊りたいです!!



 そんな訳で、なんとか2週間ぶりに更新完了ですね・・・なんで、1週を飛ばすだけで、こんなに書くことが多いんですかね(^^;)

 東京も、今週末から突然に夏が始まった感じで、夏を乗り越えないといけないですが、仕事もブログも頑張って更新をしていきたいと思います。
 現状では、7月20日に向けて聴きこんでいる(プレッシャーをかけている?)ので、そちらも頑張りつつ、今年の冬ぐらいから温めていた夏ネタも少々あるので、引き続きご愛顧をお願いします!!

 ではでは、今年の夏も元気に乗り越えましょう!!






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追記 2013年7月21日

 文中で触れました7月20日にLarryの作品を紹介しました。
 詳しくは下記のリンクをご参照ください。

 ・ Larry Levan 「Live at the Paradise Garage」