HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Viblam 「Bring The Beat Back Vol.1」
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 前回の2000本記念の記事、多数の方に反応を頂き、ありがとうございます(^0^)

 久しぶりに、時間をかけてコソコソと作業をしてたので、実を結んで大変よかったです・・・ここで書くのもアレですが、とにかく50本のテープの文章を考えて書くの繰り返しで、時間と労力はかなり使いました(^^;)
 まあ、これを機会にミックステープが再評価されればいいな~と思っておりますので、今後も使って頂ければ幸いです・・・

 そんな訳で、通常営業に戻ります・・・

 今回は、内容の良さとジャケクラシックで50選の選考会にノミネートされましたが、惜しも50選には入れなかったテープの紹介です・・・というか、私の作品聴きこみと、収録曲の収集が間に合わなかったのが最大の理由です(^^;)


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 これもジャケを見ただけで「紹介するのが遅いよ!」と言われる方が多いかもしれない作品で、KODPメンバーでもある「DJ Viblam(ビブラム)」さんによる鬼カッコいいミックス作品の紹介です。

 ビブラムさんは、もしかしたら初めて紹介をする方かも知れないので、ちょっと情報を入れておくと、MUROさんと同世代のDJ/Producerさんで、過去も現在もBご用達なお店「Still Diggin'」の店長さんとして有名かと思います。

 まず、Still Diggin'ですが、現在は原宿に移転をしましたが、渋谷時代はManhattanの裏手にあり、渋谷のB文化に大きく貢献したお店だと思います・・・90年代前半にはMUROさんもスタッフをされてて、洋服や雑貨、レコードやミックステープ、グラフティー用品などを買っていた方が多いかと思います。
 ビブラムさんも、開店当初からおられたようで、あのサイプレス上野さんが、少年時代に伝説のライブ「さんぴんキャンプ」に行く前、Stillに行ったらビブラムさんが店番してて「さんぴん、行かないんすか?」と尋ねたら、「店番なんだよ!」と怒られたそうです・・・イイ話だな~(^^;)

 個人的には、Mの真裏にあった怪しいビルの3F(だっけ?)にあった90年代中頃、M周辺はコワモテのBが集ってて、私もまだ子供だったので、ロケーション的に「か●あげ」されそうな路地裏感が怖く、お店に入るのに凄い勇気が必要だったお店でした・・・まるで、九龍城の奥地にありそうなマフィアの巣窟と勘違いしていました(^^;)
 ただ、お店的には大変素晴らしいお店で、私はどちらかというとレコードでお店に行ってましたが、コアなレコードが多く、見るだけでも勉強になりました・・・ちょっと薄暗く、お香の香りがする感じの店内が、MUROさんを代表とする「渋谷のB」な臭いがして、ちょっと憧れもありましたね・・・

 そんなビブラムさんですが、DJやProducerとしての活動は、正直少ないのですが、コアなファンを中心にお好きな方が多く・・・その発端がこのテープになるかと思います!!

 内容的には、火が付き始めた「Rare Middle~Random Rap」を後押しするような内容で、掘りに掘られたド渋な内容なんだけど、ノリの良さは天下一品で、ミックステープ的にはクラシックな作品です。
 作品としては2作リリースし、ジャケのカッコ良さ(U-Rock Posse In Effectですね!)もさることながら、ブレイカーが喜びそうなBPM早めな選曲がビブラムさんらしいです・・・以前、Frontのミドル関連の対談で、好きなHipHopの話で、ビブラムさんは「俺はBPM100以上だね」みたいなことを発言されていて、その点がテープで爆発しています!!

 では、作品の紹介で詳細をご案内しましょう!!


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 内容的には、今回は先に書いちゃいましたが、分かりやすい例えでいくと「ブレイカー受け」しそうな早めなトラックのHipHopを中心にミックスした作品になり、聴いているだけでノリノリになりますね!!

 それこそ、A面の一発目ではEdwin Starr使いでB殺しな「Bronx Dog / Tribute To Jazzy Jay(DJ Harver Remix)」からスタートし、コレだけでノレますね・・・割とこの曲が象徴じゃないけど、象徴的な曲かも知れないですね~

 まず、内容的には、サンプリング全盛のMiddle期のマイナーHipHopを多数選曲してて、この部分が「本当の象徴」かも知れません・・・それこそ、途中で出るCoke Escovedoの定番ブレイクがカッコいいマイナーミドル「CPO / The Movement」など、ド渋な曲が多いです!!

 リリース時の00年を考えると、この辺のマイナーとかRandomの火が付き始めたぐらいで、MUROさんのSuper Disco Breaksの流れに近い楽曲が選曲されていますね・・・特にカットアップ/メガミックス系の曲が印象的で深い掘りの世界が堪能できます。
 当時は、レコを買ってましたが、この辺はホント高値の華でしたが、MUROさんなり、今回のビブラムさんだったり、埋もれた中にもカッコいい曲が沢山あることを伝えてくれた点は大切です・・・特に、豪快なサンプリングが生きた曲の良さを再認識させてくれた点は重要ですね!!

 その限りですと、この作品を評価するとき、こういったマイナーミドルが焦点になっていて、本当はそういった部分を中心に説明すべきなんですが・・・深く掘り下げると、結構「幅広い選曲」をしてて、この点は見逃せません。

 それこそ、説明の最初に出したBronx Dogがそうで、これってリリース時にヒットした曲なんですよね・・・つまり、古くてレアな曲が主眼点ではなく、ミックスの「グルーブ」を優先した上で選曲をしてて、その辺が選曲の広さになると思います。
 他の収録曲であれば、ライン的にはエレクトロになりそうな「Key-Matic / Breakin' In Space」という割と渋い曲をプレイしてますが、どちらかと言えばGarage的な曲ですかね・・・こういう曲、私的にはストライクで、探して買ってしまいました(^^;)

 また、それが幅の広さの話になるかは分かりませんが、Old School的な流れでミックスしてて、パッとド定番な「Run DMC / Sucker MC'S」のインストをカットインし、その上でキレキレなスクラッチをかまし、そのままボトムが太いミドルに繋いでいったりしています。
 まず、入ってくるスクラッチが結構上手いのもポイントですが、Suckerを出してくる時点でレア曲披露という考えはなく、流れのブリッジとしてSuckerを選んでいるのが上手いですね・・・つまり、選曲の流れやグルーブを意識した選曲/ミックスになっており、かなり丁寧に作られている点も重要です!!


 
 そんな訳で、この作品がレアミドルの博覧会的に思われるのがアレなので、へそ曲がりな書き方をしてしまいましたが、ビブラムさんにしか出せないグルーブと選曲が秀逸な一本です!!

 まあ、その辺のレアミドルが買えなかったことの方が大きい(?)のですが、ノリの良さは天下一品で、逆に深い選曲を気にしなくても楽しめるようになっているのが嬉しいです!

 あと、個人的には、カプリの52beatsを聴きこんだ後に聴き直しをし始めたので、オリジナルブレイクの良さを痛感した体が、ビブラムさんのこのミックスに反応しまくりでした・・・つまり、オリジナルブレイク等を豪快にサンプルした楽曲が多く、聴きこんだタイミングもちょうど良かったんですね(^0^)
 なんでしょう、ループやサンプリングすることにより、そのブレイクやネタに躍動感が増えるんですよね・・・HipHopって今は下火になってきましたが、やっぱり素敵ですね!!




<Release Date>
Artists / Title : DJ Viblam 「Bring The Beat Back Vol.1」
Genre : HipHop(old School、Middle、Random、Megamix、Cut Up・・・
Release : 2000年5月
Lebel : Still Diggin'/KODP No Number

Notice : CD版、トラックリストについて
 人気作につき、CD版も後発でプレスされており、現在の市場的にはCDの方が人気ですね。
 なお、テープ版のトラックリストは、ジャケの面積の都合か、一部の曲はトラックリストに書いていません。CD版だとフルに書いてあるようです・・・





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溜まりに溜まった独り言・・・

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 え~、文中でも書きましたが、5月の始め位から、2000本記念の記事の仕込みを水面下で行っており、ブログ的にはサボっていました(^^;)
 特に、今月は、個人的には大きな山だったカプリの52beatsや、2000本記事を書かないと行けなかったので・・・日々の報告もしていなく・・・凄い溜まっています!!

 そんな訳で、日常の報告 aka 釣果報告をしますね~


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 まず、私も意外と見ているワールドカップですが、日本戦の初戦の日は・・・俺のワールドカップ(?)が新宿でありました(^^;)

 日付的には6月15日で、初戦のコートジボアール戦があった時、新宿のユニオンでミックステープの放出があり、整理券がないのに並んできました(^^;)
 
 キックオフが10時で、みんながTV観戦をして静まっている新宿に早めに到着し、ユニオンの前で一人並び、本田のゴールをワンセグで一人見るという好条件(?)の中、セールに参戦してきましたよ・・・
 ちょうど、ユニオンの下の飲み屋(?)でもワールドカップの観戦をしてたようで、そちらの観客さん達の声があり、微妙に一人では無かったのが救いでした・・・(^^;)

 んで、オープン近くで、テープセールの常連のIさんがこられ、2人でのキックオフ・・・結果は、ガッツリ抜かせて頂きました!!

 今回は、凄いマニアックな事前情報ではありましたが、明らかに日本語ラップ寄りの出物が多く、Iさんがいるのであれば、1番でも餌箱の陣取り次第で勝敗が決まるかな~と思っていましたが、良い箱を陣取ったみたいで、かなり抜きました!!
 
 日本語ラップ系テープコレクターなIさんが既に持っているのも多かったようで、その辺は大人の紳士協定で色々と後交渉(?)もありましたが、初見の面白いのが沢山抜け、大満足です!!
 白眉であれば、タイプライター氏のミックステープや、韻踏関連のテープ、走馬党関連のToshiさんなど、殆ど出ないのが多く、中々面白い買い物でした!!

 なお、私のキックオフの時点では、日本が1-0で勝ってて(前半ですね)、このままイケるのでは?というテンションも今回の掘りにプラスになっていたようです・・・
 ただ、私の試合(?)が終わったあと、結果を見たら残念な逆転で・・・少し凹みつつ、家に帰って、2000本記事の残りを書き、アップをした次第です・・・あの記事の水面下では、こんな地味な駆け引きがありました(^^;)


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 そして、新宿が予選であれば、決勝トーナメントが昨日の下北のセールですかね・・・

 毎度、お世話になっている下北ユニオンさんで、ミックステープ400本オーバーというゴツいセールが開催されるとあって、小雨が降る中、開店前に参戦してきました!!

 事前情報などを見ていると、結構定番系のが多い感じでしたが、明らかに怪しい匂いがプンプンで、毎度のN村さん仕事が光ってそうな感じで・・・少々早めに到着したつもりが、今度はIさんの方が先におられ、トップ下(aka 2番目)でした。
 まあ、Iさんとはそんなには競合しない範囲なので、少し安心はしつつ、開店前まで情報交換をしつつ、開店を待ちます・・・

 んで、開店時にはフリーな方が+1名で、3人でのキックオフ・・・結果はというと・・・


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 はい、写真の通りの大爆釣で、100本オーバーの大収穫でした!!

 もー、今回は予想(采配?)が大的中で、N村さんから入店前の事前ピッチ情報(?)を聴いて、大穴狙いの投げ売りコーナーへ直行したの大成功で、ディフェンスがいないフリースペースを一人で集中回収し、一通り掘り終わったら、本会場を掘るみたいな攻め方をし・・・結果的には、周りが引くぐらいの大量購入です!
 まあ、本会場に出てそうなのが、私が既に持ってそうなのが多かったので、そちらは後でもイイや~と思ってたのが功を奏したんでしょうね・・・前回、Iさんと対決(?)したGW決戦では、負けてしまった部分があるので、今回は直前のシフト変更が決め手でしたよ!!

 そんな訳で、決勝トーナメントは気分が良かった(?)ので、今回の収集の一部をご紹介です!!


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 まず、今回の大収穫は「DJ Gossy」さんのライフワークだった「Gossy's Choice」が大量に抜けたことです!!

 いわゆる「新譜系マンスリーミックス」になり、普段はスルーな作品でしたが、投げ売りコーナーに大量にあり・・・全部を回収したら、初期から中盤まではフルコンプという嬉しい展開でした!!
 
 先日、コモリさんのマンスリーが大量に抜けた話をしましたが、それ以降、新譜マンスリー系も押さえようと掘り始めてて、Gossyさんも狙ってたラインでしたが、ここまで大量に抜けるのは嬉しいですね(^0^)
 きっと、売ってくださった方が、最初っから買ってた(貰ってた?)ので、ストレートに揃ってたのかな~と思いますが、こういう消費物的なテープこそ、後で買うことが難しいことを痛感しているので、今回のディグは嬉しかったです(^0^)


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 そして、その投げ売りコーナー、値付け不可能なアレなテープも多かったですが・・・ユニオン的に意味不明なテープがごっそりとブン投げられていて・・・私的には最高でした!!

 特に、今回、異様に千葉/茨城系で日本語ラップ筋なテープが多く、そちらが異常に熱かったです・・・きっと、ソレ系の方が手放したのかな??

 それこそ、Deliさん(市議会選、頑張ってください!)関連のDJであるTomikenさんなどのTEAM 44 BLOX系のテープが多く、日本語ラップ筋のはIさんに譲りましたが、かなり熱かったです!!

 この辺になると、日本語ラップマニアでもついて行けない(まだ未開拓ですので、是非掘ってね!!)部分かもしれないですが・・・今回もメチャクチャボムでした!!

 写真では見にくいですが、明らかにレゲエ系画家でお馴染みの「ムラサキさん」の絵のテープ(写真の左下)で、蓋を開けたら、大阪にあったクラブ「I to I」の平日にあったイベントのデモテープ(2000年ぐらい)で・・・なんと、メジャー前のMinmiさん(!)やChief Rokkaのデモが入っていました!!
 日本語ラップ的にはChief Rokkaはヤバいっすかね・・・曲名でいくと未発表音源(R指定MUSIC、リリックNo,1 Future2000)のようで・・・この辺はIさんや、関西のGさん辺りが欲しがりそうですね・・・Iさん、ごめんね!!


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 そんな訳で、下北では、あの「Hitomi」さんのベストアルバムのアドバンスを入手するなど、アラサーには直球なテープが多く、感涙でした・・・
 コレ系のアドバンスは大人の事情(?)で写真には出せないのですが、いわゆるJ-Popのアドバンスも最近は集めてて、つい最近、ユニコーンのベストのアドバンスも入手・・・中高生の頃に好きになった曲を、テープで聴くのは格別ですね!!

 んで、最後はMUROさん関連の情報です!!

 我らのMUROさんですが、今年も安定出来にミックスを出しており、ここ数年、リリースラッシュな夏場に向かっています・・・今週も2枚ほど、ミックスを出しており、早速購入をしましたが、Disco45は流石ですね!

 んで、お得情報ですが、今週出た「DIGGIN' UBIQUITY」は、MUROさんのお店「Digot」で購入すると、ジャケになったNovol氏の原画が抽選で当るそうで、当然ながら、お店で購入させて頂きました・・・宝くじ程の確立かは分かりませんが、当るとイイですね(^0^)
 あと、MUROさんの引越しに伴い、私物放出があるみたいですね・・・テープは無いかもしれないですが、凄く楽しみにしています!!

 んで、定期情報ですが、半年経ったので、MUROさんのCDリストを更新しましたよ・・・
 今年のミックスも、刺激が多く、ヤラれるのが多い(Disco45は流石です!)のですが、全ては追えない感じですね・・・流石にHanah Springはスルーしました(^^;)
 
 あと、2000本の時も書いたのですが、Super Disco Breaksのトラックリストで1曲誤りがあることが分かり・・・知恵を絞って捜索中です。
 Lesson 5の13曲目が「 It's You Turn / MC B」ではないようです・・・Shazam先生は「Just Ice / Cold Gettin Bomb」との明らかな誤判定で、壁にぶつかっていますが・・・こればかりは自力で頑張りたいと思います!!


 んでは、久しぶりな独り言でした!!

 しばらくは、真面目に毎週の更新をしていきたいと思いますので、宜しくお願い致します(^0^)





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祝・ミックステープ2000本突破記念 「Mixtape Top 50」
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 遂に公開です!!

 ミックステープコレクターとして活動をし続け、破ってはいけない「前人未到の壁」を破ってしまいましたので、偉業達成の記念記事でございます(^0^)
 毎度の如く、適当な内容ではありますが、私にしか書けない内容だと思い、頑張って書いてみました・・・読んで頂ければ幸いです!!




『 はじめに 』

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 タイトルの通りではありますが、私が所持しているミックステープが「2000本」を達成しました!!

 恥ずかしいですが、声を大きくして復唱します・・・

  ミックステープが2000本を超えました!!


 一応、真面目な性格なので、間違えてはいけないと思い、5月のGWに在庫ストックを数え直し、この記事を更新した時点で「2195本」です・・・
 今年のGWは嬉しい爆釣だったので、それが後押ししたのもありますし、記事を企画している間にも色々と買ってたりしてたので、この本数になりましたが・・・テープアルバムなどのグレーなテープ(?)を差し引いても、2000本越えは確実で、無事に偉業を達成したと判断しました(^^;)

 1000本を超えた3年前の時点では「2000本は行けるのかな・・・」と思っていましたが、気付いたら到達してた感じで、そんなには苦労はしなかった3年間でした・・・
 まあ、無駄に趣味の幅も広がって、レゲエとかテープアルバムなども買うようになり、人によっては「それはミックステープじゃないよ!」と思うテープも買っていますが・・・3年間で1000本買っている訳ですよ・・・いや~、どう考えても狂ってますね(^^;)

 ただ、2000本を超えても、まだ欲しいテープは沢山あります・・・信じられない方もいるかと思いますが、まだまだ沢山ありあます!!
 
 私自身、ミックステープという存在と付き合い始めて、もうちょいで20年・・・今となっては過去の遺物かも知れませんが、ミックステープがコレクタブルな点に加え、今の時代にはないフィーリングが素敵で・・・まだまだ魅力的な存在だと考えています。
 面白いもので、持っている本数もさることながら、知識が増えることで楽しみの幅も広がり・・・ほんと「テープを掘ること」が楽しく、今年に入っても刺激的な新発見が多く、まだまだ掘らないといけないことが多いようです。

 これからも「一人横綱」になるかもしれないですが、ミックステープという「道」を究めるべく精進していきます・・・3000本も行けると思いますので、引き続きの応援をお願い致します!!

 そんな訳で、2000本越えという名球会もビックリな記録を打ち立てたので、以前から温めていたネタを披露したいと思います!!




『 Mixtape Top 50 』

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 そんな訳で、今回紹介する内容は・・・「Mixtape Top 50」です!!

 よく、Paradise GarageやLoftなどの名門クラブ/パーティーで良くプレイされていた曲をリストアップすることが多いかと思いますが・・・それのミックステープ版をご案内してみたいと思います!!

 つまり、私の考える「素晴らしいミックステープ50選」の紹介になります(^0^)

 前回の1000本の時に、私のミックステープ遍歴や、なぜミックステープが良いのか?を書いてしまい、2000本の時は何を書こうか考えていたのですが・・・時期的にもコレがイイのかな~と思い、選んでみました。
 

 ブログを運営してて思うのが、今となっては、そのテープがリリースされた時のことを知っている私と同世代の方よりも、そういった経緯を知らない人の方が多くなってきたな・・・と思っており、私が考えている「ミックステープ」という存在が正しく伝えられているのかを考えながら更新をしておりました。

 なるべく、初めてその作品を知る方にも時代背景や内容が分かるように書いてはいるのですが、たまに飲み屋でツマミがてらに自分で書いた過去記事を読んでいると、書いた張本人でも「?」と思うことがあり・・・今となっては「ミックステープ」という世界を正しく知ることは結構難しい状況になってきていると思います。

 特に、このブログを運営し始め、自分自身も掘りが進み、知らなかったことが分かったり、知識が増え・・・結果的にこのブログで取り扱っている「ミックステープ」という世界が確実に拡大している状況もあります。
 また、コメントを頂いている皆様(いつもありがとうございます!)や、ユニオンなどで出会った方々の反応を伺っていると、人によって考え方がかなり違うことが分かり、更に「ミックステープ」という存在を一本化出来ていない状況と感じています。
 
 まあ、そういった流れは多様化と考えれば歓迎できることではあるのですが、新しくミックステープに興味をもって頂く方にとっては、その全容が分かりづらくなっており、ミックステープという「道」に入りづらい状況を作っている・・・と考えています。


 その限りにおいて、私自身もそうですが、理解するためにガイド本などを頼りに知識をつけたり、ネットの情報を頼りにしたりして、自分なりに解釈をしながら、その道を深く理解していき、更にその対象を好きになって行くと思います・・・皆さんもそうですよね??
 
 ただ、ミックステープにおいては・・・このブログがその「頼り」になればイイな~と思いながら記事を書いていますが・・・結果的に、ミックステープという存在が多様化してて、その「全容」を理解するのに難しい状況になっており、正直、それらを理解をするのが難しいと考えています。

 それは、私自身の責任でもあり、私がこのブログでミックステープを「分かりやすく紹介をしていない」ことが原因かもしれません・・・

 更新ごとに紹介する1本の作品を理解して頂く為の努力は日々行っていますが、結果的には「ミックステープ」という「全体」を紹介することは明確に書けてないと思っています・・・
 気持ちとしては、一つの作品の紹介は「点」で、それらの点を読んでいる方が繋ぎ合わせて「線」にして頂ければいいな~とは思っているのですが・・・毎度の長ったらしい文章ばかりで、ちゃんと読んでいる方が「線」にしてくれ、ミックステープという存在を楽しんで下さっているのかは自信がない状況です・・・


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 そこで、2000本記念という場で、今まで紹介していた「点」を踏まえながら、私自身が選んだ「50本」のテープで、「ミックステープ」という存在の面白さを広く伝えたい・・・と思い、今回の企画を考えました。

 つまり、これを聞けば間違えない作品や、歴史的に重要な作品を紹介することで、分かりやすい形で「ミックステープの面白さ」を伝えたく、個人的に重要と思われる50本を選びました。

 なるべく幅広い視点で選定し、ビギナーな方にも理解が出来るような説明も入れ・・・ある意味「これを押さえておけば間違えなし!」なテープを選定&紹介をしてみました。
 そして、紹介する50本を並べることで、ミックステープの全体的な世界が分かるようにも配慮をしました・・・一本聞いただけでは一つの「点」かもしれませんが、それらを繋ぎ合わせて「線」にすることで、私が思う「ミックステープの世界」の素晴らしさを明確に伝えることが目的です。

 まあ、かなり個人的な考えも入っているので、結果的にはかなり偏った選定で、今回の50本が正統とは思えない部分もあります・・・
 ですが、少しでも「ミックステープ」という世界の全容を知って頂く為の一助になれば良いかと思いますので、お暇な時に、読んで頂ければ嬉しいです(^0^)

 ではでは、行ってみよ~


<注意事項>
①順番は順不同で、ランキング形式ではありません。ただ、紹介が分かりやすいように、流れを考えた順番になっています。
②リストアップした作品のおいて、そのテープのタイトル部分にはリンクが張ってあり、リンク先に詳細な紹介記事が張ってあります。興味があればリンク先の紹介を読んでみてください。なお、古い記事もあり、紹介が雑なのもありますので、その点はご配慮ください。
③タイトルの横にカッコ書きで書いたのは、そのテープが作られた時期とそのテープの内容(ジャンル)を表記しました。ただ、内容に関しては、一言で言い表すのは難しい作品も多いので、参考程度に理解してください。
④いつもは転載などを避ける目的でテープ画像を適当なデジカメ撮影で対応していましたが、ジャケもアートワークの一つなので、綺麗に掲載する意味で、今回はスキャナーで取り込みました。
⑤また、いつも記事では多様している「黒強調」は50選では行いませんでした。黒の量が重要度の差になるかな~と思い、そうすると作品上の優劣がついてしまうと思ったからです。重要だと思った部分は、皆さんで心の蛍光ペンを引いてくださいね。




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01 「MURO / King of Diggin'」 (1995年/ネタモノミックス)

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 まず、日本人として日本でミックステープを追い続けている立場として、King of Diggin'こと「DJ MURO」さんの存在は無くてはならない存在で、MUROさんがミックステープ(ミックスCD)を作り続けているからこそ、今があり、そして未来があると思います。

 歴史的にも、DJミックスを施した音源(=ミックステープ)に、そのDJにしか作れないコンセプトや世界観をいち早く盛り込み、ミックステープに作品性を与えながら、ミックステープの面白さ・カッコ良さを伝えているのがMUROさんで・・・日本でミックステープを広めた最重要人物であることは疑いがありません。

 その中で、この作品がスタート地点とも言え、日本のミックステープを語る上では外せない作品です。

 この作品は、MUROさんの得意ジャンルである「HipHopの元ネタ」をクイックミックスした作品で、いわゆるSoulやFunk、RareGrooveやJazzなど、様々なジャンルの曲をMUROさん流にミックスした作品になります。
 こういったコンセプトのテープは、海外を含め、MUROさん以前にも多少はあったかと思いますが、ココまでこだわった作品はなく、さすが「King Of Diggin'(掘りの王様)」の手腕が光った作品で、日本国内だけではなく、海外でも評価された作品にもなります。
 特に、日本においては、盛り上がり始めたHipHop人気において、楽曲の核とも言えるサンプリングソースの重要性を示唆したり、ミックステープがDJの世界観やアイデアを表現できる場であることを伝えた点は大きく、MUROさんの信条である「掘る」という行為を分かりやすく表現した作品として大変重要です。

 ちなみに、シリーズとしては6作(テープ)リリースしており、関連作や現行作品も色々とあります・・・詳しくは「DJ MURO MixTape 作品リスト」をご参照ください。



02 「MURO / diggin' ice - summer of 96」(1996年/オールジャンル・チルミックス)

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 MUROさんの作品は、ほんと重要でありながら、いつになっても色あせない作品が多いです・・・その中で、この作品も永遠のクラシックの一つです!

 この作品は、SoulやR&Bといった70年代~80年代の歌モノを幅広く選曲した作品で、聞いてて冷涼感を与えるようなコンセプトで作られた作品で、歴史的にも大変重要な作品です。

 内容的には「チル」ものになり、USのラジオやミックステープでは定番な内容ではありましたが、日本においては、こういったコンセプト先行のミックス作品が全くなかった中で、プレイされている曲の知識がなくとも楽しめる内容に仕上がっている点は素晴らしく、これを聞いて、過去の名曲の良さや、DJミックスの面白さを知った方は多いと思います。

 特に私が推したいのは、先ほどのKing of Diggin'が企画的要素(アイデア)が強い半面、こちらはDJの基礎とも言える「選曲」でDJがイメージした「世界観」を詰め込みつつ、その選曲に「流れ/ストーリー性」を持ち込み、ミックステープを聞くことで「物語」を味わえることを示した点は非常に重要です。

 そして、この作品、選曲の幅の広さや全体的なグルーブの作り方が秀逸なんですが、流れで聞いていると段々とミックスに引き込まれていき、DJの音楽旅行に乗せられてしまう内容が秀逸で、DJミックスが曲を並べただけのコンピレーションではなく、それ以上の存在になりえることを知らしめた作品だと思います。
 何も知らずに聞いたとしても楽しめる内容であることは間違えないですが、まるで一本も映画を見ているようかのような展開は素晴らしく、ミックステープが出来ることをカッコ良く伝え、リスナーや後続のDJ達に影響を及ぼした点は計り知れません・・・

 ある意味、King of Diggin'よりも、DJミックスの面白さを伝えた一本として殿堂入りです・・・もう少し、詳しい話は次のHeatで紹介をしますね!

 そして、この作品も人気があって、テープでは計4作(2011年にはリバイバル作品もリリース)がリリースされており、どれも素敵な作品で、間違えなしです!!



03 「MURO / Diggin' Heat」(1997年/オールジャンルミックス)

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 Iceを出したのならHeatも外せないので、大好きな97年版で紹介です!!

 02のIceが夏向けのミックスであれば、同じような過去の歌モノを幅広く選曲し、寒い冬に聴いたら、温かくなり、ポジティブになれる好ミックスシリーズがこの「Diggin' Heat」シリーズです。

 このテープの意義はIceと似ている部分もあるのですが、私としてはIceと同様に「ホント勉強させられたテープ」で、私が考える「ミックステープ」の理想形が詰った作品だと思っています。

 まず、選曲面が素晴らしく、それこそ、あまり知られていない曲や凄い定番の曲をバランスよく選曲をしてて、ほんと深く掘り下げると、色々なジャンルの曲、色々な年代の過去の曲を選曲しているのが分かるのですが、その塩梅が絶妙で、全体での一体感は素晴らしいです。
 70年代のSoulから始まり、80年代のR&BやDance Classics、90年代のR&Bなどをプレイしてて、レコード屋さんの棚ではそれぞれが別の棚に割り振られてしまうである曲達を、MUROさんの感性でまとめた点は秀逸で、ジャンルの壁が必要でないことを学びました・・・

 また、それらの曲を、MUROさんが「DJミックス」することで、プレイした曲が更に光ります・・・このブログの信条でもある「DJミックスをすることで、プレイする曲の魅力が光る(=普通に聴くよりも良く聞こえる)」を分かりやすく、そしてカッコよくプレイしている点は素敵です。
 ミックスに関しては、シンプルだけどセンスの光ったDJミックスが働いているのが大きく、様々な点で技が働いており、選曲を更に光らせたり、全体にストーリーを与えたり、押しの一曲への展開が素晴らしかったり・・・何も言うことはありません!

 ミックステープは、DJが考えた「選曲」と「ミックス」で成り立っているのですが・・・それがMUROさんのセンスを駆使しつつ、上手く機能したのが、このHeatとIceで、これらを聞いて、ミックステープの面白さを知った方が多いと思います。

 そして、これらのテープを聞いて、MUROさんがミックスした「収録曲」が好きになった方も多いと思います・・・
 ミックスをすることで、収録した曲の本当の良さを伝えることが出来た点はMUROさんの真骨頂で・・・尊敬の念を込めて、MUROさんから教わった曲が多く、頭が上がりません!!

 なお、こちらの作品も人気があって、テープでは計4作(2011年にはリバイバル作品もリリース)がリリースされており、どれも素敵な作品で、間違えなしです!!



04 「DJ MURO / Super Disco Breaks Lesson 1 - 4」(1998年/オールジャンル・パーティーミックス)

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 またMUROさんもので恐縮ですが、これも外せないです!!

 MUROさんの魅力である「ボーダーレスな選曲」において、先ほどのIceとHeatはチル~ラウンジ向けとしたら、このSuper Disco Breaksは現場向けのパーティーミックスで、MUROさんの素晴らしい手腕が発揮された1作だと思います。

 作品的にはインパクト大な2本組み仕様で、ある音楽ジャンルに特化したミックスに名づけられるくシリーズ(Super ??? Breaks)の一番最初の作品になり、外観だけでもインパクトが大きいです!!

 ただ、このシリーズでは「Disco」という名の元、掘りに掘られた様々なジャンルの曲をプレイしてて・・・特にポイントになるのが、HipHopにおける「Old School」と「Disco」の融合で、それらをMUROさんの超ドープな掘りで選ばれた曲で、MUROさん流のDiscoを炸裂させており、これが最高です!!

 それこそ、今ではクラシックになった曲が、このテープから広まった曲も多く、「Silvetti / Spring Rain」のGrandmaster Flashバージョンとか、「Universal Robot Band / Dance and Shake Your Tambourine」など、ジャンルの垣根なく、良い曲を教えてくれた功績は大きく・・・かつ、その掘りの深さには完敗です!!
 
 そして、それらの楽曲を、素晴らしいミックスで聴かせてくれ、大いに盛り上がらせてくれるのもポイントですね・・・MUROさんのテープの頃のミックス作品は、ミックスがシンプルなんだけど、しっかりとパンチのあるミックスになっており、この作品に置いては、他の作品と比べて、アッパーな殺しミックスが多く、ヤラれます!!
 特にLesson 3が絶品で、私が若かりし頃に行ってたMUROさんのパーティー「Back to the Old School」で見せた、殺しのミックスが連発で、ヤラれます・・・ド定番なSuper Wolf → Denise Lasalleへの繋ぎなどは、同ネタでありながら、いつ聴いても心に響きます!!

 んで、この作品に関しては、トラックリストが無いが故に、収録曲を探すという、MUROさんからの試練を与えられたテープでもあります・・・

 その成果は「トラックリスト公開」という記事で書きました・・・ネット以前の時代から始まった修行の道で、かなり厳しい道のりでしたが、自分の力で乗り越えた(当時はShazamなんて無かった!)点は、今の自分の活動に対しての「自信」になってるかと思います!!
 ただ、この記事を書いている途中に、リストに誤りがあったことが分かり、まだまだMUROさんには及ばないようです・・・これからもMUROさんの背中を追って精進をしていきたいと思います!



05 「Kid Capri / Old School Vol.1」(1990年前後/Old School R&B Mix)

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 ミックステープといったら「カプリ」無くしては語れません・・・カプリがいたからこそ、ミックステープという存在が世界中に広まり、発展と拡大をしたと思います!!
 それこそ、MUROさん達のような、日本におけるミックステープ第一世代が影響を受けたのがNYのDJのテープで、カプリはその中でも影響を受けた方が大変多いかと思います!!

 このテープは、現在もUSを中心に活動するHipHop系ベテランDJ/Producerである「Kid Capri」さんが、90年代初期に作ったテープで・・・80年代~90年代の歌モノを中心にミックスしつつ、カプリにしか出来ないプレイを駆使して、結果的に「HipHop」として成立させた内容で・・・カプリにしか出せないグルーブが最高です!!

 詳細は説明記事に譲りますが・・・ホント、このテープを超える内容は作れません!!

 結果としてカプリの超個性的なDJ&選曲、そしてマイク使いなどが光り、プレイしたどの曲も「光ってしまう」のが素晴らしい所で、私のブログのポリシーでもある「DJプレイすることで、プレイした楽曲が光る」という点を、カプリ流に光らせているのが素晴らしく、いつ聴いてもグッときます!!

 特に、歌モノではあるんだけど、HipHopが本来持つ「自由さ」を根底にしたミックス&選曲が素晴らしく、プレイするレコードにノイズがあろうが、針飛びしようが・・・ミックスやグルーブが良ければファンクで押しきっちゃう部分は、DJ技術が向上した今でも学ばないと行けない点です!!
 その曲をプレイするのではなく、その曲を「俺のファンクの元でプレイ」する点がカプリには強く・・・メッセージを帯びたプレイや、曲の言葉遊びなど、DJの基礎中の基礎がココに詰っていると思います!!

 こんな個性的なテープを出してくれたことで、ミックステープという存在がDJの立派な「作品」になると言うことを実証し、後続達にミックステープの可能性を広めてくれた点は・・・リスペクトです!!

 カプリこそ「ミックステープの父(The Godfather of Mixtape)」であり、ミックステープが好きであれば、必ず聴いて欲しい御大です!!



06 「Kid Capri / 52 Beats」(1992年/Breakbeats Mix)

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 そして、カプリと言えばこのテープも外せません!!

 HipHopの基礎ともいえる「Breakbeats」を題材にした作品で、SoulやFunk、RareGroove、Rock、Discoなどの有名無名の曲を、圧倒的な2枚使いで擦り倒した作品で・・・カプリにしか出せないファンクネスが最高な一本です!!
 とにかくブレイクを2枚使いしまくりで、音もメチャクチャ悪く、今となっては異質な作品かも知れないですが・・・その音の悪ささえも良さにかえてしまう「圧倒的なグルーブ」はカプリの真骨頂で、この手の作品の最高峰ではないかと思います。

 特にポイントになるのが、とにかく豪快な部分が多いのですが、2枚使いという「DJの基礎」とも言える行為を、カプリ流に披露し、それを作品化した点は非常に重要です。

 歴史的には、この作品を通して、HipHopという音楽が、既存の曲のブレイク部分を2枚使いをすることで始まった点を教えてくれた存在でもあるのですが、それ以上に、2枚使いなどのDJのアイデアとセンスの元でDJミックスをすることで、プレイした曲を自分の曲にしちゃう・・・みたいなHipHopが本来持つ精神性を教えてくれた点は大変重要です。
 つまり、私のポリシーである「DJミックスをすることで、プレイする楽曲を光らせる」ことを、HipHopの基礎的な精神性と、カプリの圧倒的なファンクネスで構築し・・・ミックステープという存在が「DJの作品」であることを強く教えてくれた素晴らしすぎます!!

 今となっては、かなり荒い作風ですが、あの豪快な2枚使いやスクラッチは唯一無二・・・これこそ「HipHop」であり、「Mixtape」のあるべき姿だと思います!!

 ちなみに、この作品のジャケですが、有名なTepe Kingz版は06のと一緒なので、あえて別プレスのジャケで紹介です・・・ジャケ違いを楽しむのもミックステープの楽しみですかね~



07 「Biz Markie / Theory of Old School」(1992年?/Old School R&B Mix)

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 90年代初期の海外ミックステープDJで、カプリと並び、この「Biz Markie」もレジェンドとして評価しないといけません!!

 ラッパーとしての活動の方が有名かも知れないですが、DJとしても評価の高いビズの作品で、カプリのOld Schoolと同時期に作られたクラシックで・・・ミックステープという存在が「DJの個性」を楽しむ存在であることを教えてくれます。

 内容としては、カプリと同じく、70~80年代の歌モノを中心にしたOld School R&B(懐メロ?)ミックスなのですが、テープ全体で「ビズのグルーブ」が溢れ出てて、これが最高なんですよね・・・

 微妙なタイミングでのカットインや、あまり上手くないスクラッチや2枚使いなど、カプリ同様に「その適当感」に違和感を感じる方も多いかと思います・・・ジャケットまで真っ直ぐ裁断されてなく、豪快すぎます・・・

 ただ、段々と聴いていると、そういったマイナス部分が「味」になってしまい、ビズにしか出せないグルーブになっています!!
 特に、適度に力が抜けたマイクや、プレイしている曲で替え歌など・・・脱力してしまう部分もあるのですが、それがチル要素になり、誰にも出来ないグルーブを作ってて、最高です・・・

 カプリやビズのようなDJを聞いていると、どれだけレアなレコードを持ってるかとか、凄い技術があるかとかは関係ないんですよね・・・大切なのは「そのDJにしかないグルーブ」になると思います。

 そして、ミックステープという存在は、その「グルーブ」を録音し、聴いている者にもその「グルーブ」を伝えることのできる存在だと思います。

 カプリにしろ、ビズにしろ、自分たちの持ち味を伝える場として「ミックステープ」を活用した点は重要で、聴く側もそのDJの「個性」を楽しむために購入するという流れを作った点は、非常に大きいと思います。

 つまり、ミックステープが、みんなが楽しめる「DJ作品」として流通する地盤を作ったのがカプリやビズのテープで、歴史的にも重要でありながら・・・今でも楽しめる内容になっています!!



08 「DJ Spinbad / The 80's Megamix」(1996年?/80's Pop Mix)

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 そして、ミックステープが「作品」として成立させる上では「アイデア」という存在も重要で・・・その点を「イル」に体現したのがこの作品だと思います!!

 現在もNYを中心に活躍するSpinbadによる作品で、90年代当時、全くもって「ダサい曲」として無視されていた80年代のポップスを、Spinbadの超絶スキル&ミックスで作り上げた作品で、HipHopじゃないのに「HipHop」に仕上げてしまったキラーな作品です!!
 
 カプリの52beatsに近い内容になるかも知れませんが、誰しもがダサいと思ってた曲を、HipHopの原則に従って2枚使いなどのDJミックスを施すことでカッコよくなる・・・そんなアイデアに気付き、それを作品化した点は重要で、この作品が発表された当時、全世界的にビビった方が多かったと思います。
 特に日本においては、DJシーン自体が始まったばかりで、知識が少なかったが故に、こういった「裏技」的な作品は思いもよらなった部分があり、ヤラれた方が多いはずです・・・某レコード店では、リスペクトを込めて「収録された曲を全て揃えても1万円以内(=それだけダメレコで作ってる)」と表現されていました。

 この作品、深く掘り下げれば下げるほど、Spinbadのイルさ(ド変態さ)にヤラれてしまうのですが、誰にも思いつかなかったことを具現化した点は重要で、ミックステープにおいて「アイデア」という点が重要だと言うことを教えてくれます。

 そして、DJミックスに壁がないことを伝えてくれた点や、ミックステープが「DJの作品」であることを更に強調した点も重要です・・・

 それは、Spinbadの言葉を借りれば、ミックステープは「This is the DJ Tape, Not a Compilation」という言葉に集約されます・・・ミックステープは曲の寄せ集めではなく、寄せ集めた曲をミックスすることで生まれる「作品」だと思います。
 この作品は、結果的にミックステープの優位性を更に鋭角化した作品になり、DJとして誇りを持ってミックステープを作るべきことを示唆したテープになるかと思います。



09 「DJ Spinbad / That's My Sh?? !!」(1999年/HipHop Classics Mix)

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 そして、Spinbadと言えば、私はコレです・・・もー、コレを越えられる「HipHop クラシックミックス」はありません!!

 この作品は、渋谷Manhattan Recordsが企画したテープで、いわゆるHipHopのクラシック曲をミックスし、ミックステープにおいてはド定番な内容ですね・・・それこそ80年代後期から90年代初期のMiddle~New Schoolぐらいの黄金期の曲を扱ったテープになります。
 こういったクラシックミックスは、あまたのDJが作っており、嫌いな人はいないかと思いますが・・・私としては、若かりし頃にコレに出会ってしまい、未だにコレを越えられる内容が無い作品です!!

 Spinbadらしい切れのあるスクラッチと2枚使いを軸にしつつ、HipHopクラシックをミックスしていくのですが、Spinbadに関してはミックスの「ストーリ作り」が異常の上手く、これが強みになっています。
 特に指摘したいのが、House系DJが多用する、選曲の流れの中での「山と谷」を意識した作りが最高で、集中して聴いていると・・・段々とミックスに入り込んでしまい、その流れに乗せられ、最後はボムらしてしまうミックスは秀逸で、Spinbadの非凡さを表しています。

 また、80's Megamixのように、基本的にはアイデア豊富なDJなので、スクラッチや2枚使いのアイデアも激ヤバで、歌詞を利用してのトリックや、その曲を光らす為の2枚使い&スクラッチなど、選曲のグルーブを加速させる意味での技がメチャクチャ光っており、最強ですね・・・

 もー、アナログ時代のSpinbadが最強だった証明とも言えるテープで、今でもその魅力が光っております・・・最高です!!



10 「DJ Spinbad / The Classics」(2000年/OldSchool R&B Mix)

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 Spinbadのテープに出会えたことで、ミックステープという存在が好きになったので、私の中での評価が異常に高いです・・・なので、もう一本、ボムを紹介です!!

 こちらもManhattan企画、アナログ時代のSpinbadの全盛期の作品で、70年代~80年代の歌モノを題材にしたクラシックミックスで、Spinbadの超絶スキルの元、非凡な選曲/ミックスセンスが生きた作品で・・・これも越えられません!!

 それこそ、内容的には05のカプリのOld SchoolをSpinbad流に作った作品とも言えるのですが、選曲の流れが上手く、先ほどのThat'sと同じように、流れで聴いているとハメられてしまい、ヤラれます!!
 作品において、山と谷の作り方が上手く、ピークを作るためにあえて引きの選曲をしたり、盛り上げる為に2枚使い&スクラッチでアクションを作ったり・・・ホント、このDJは、HipHop系の方なのに、選曲が上手すぎで、最高です!!

 そして、個人的には、カプリより前にコレに知り合ったのもあるので、ビビったのが・・・スクラッチや2枚使いが関係ないようなDanceClassicsなどをバンバン擦り倒していることで・・・それを通して、プレイした楽曲が「更に光っている」ことが衝撃的でした!!

 当時は、まだ子供だったので、2枚使いやスクラッチは「HipHopの曲だけでしかやってはいけない」と思いこんでおり・・・これは衝撃的で、かつ、そういったことをすることで曲の魅力が増しているのがビックリで・・・ミックステープの優位性を垣間見た瞬間でした!!
 Spinbadも、カプリがやっていたNYの伝統を守って(模倣して)いただけかも知れませんが、DJの自由な発想で、選曲の壁をとっぱらい、自分の作品に仕上げちゃう点は・・・オリジナルの「HipHop精神」を体現してて、素晴らしいです!!



11 「Melo D / aquaboogie」(2002年/OldSchool R&B Mix)

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 そして、上記のSpinbadと近い内容/DJの作品で、その人にしか出せない「空気感」を盛り込んだコノ作品もクラシックですね!!

 これもManhattan企画で製作されたテープで、西海岸のターンテーブリスト系DJとして名高い「Melo D」による歌モノクラシック系ミックスになります。

 まず、この作品が面白いのが、上記のSpinbadがバキバキに歌モノを2枚使い&スクラッチを入れているのに対し、Spinbadより本職とも言えるMelo Dはそんなには入れてはいない・・・けど、時折に効果的に入れてくるのが素敵です。
 やぱり、楽曲を光らせるために入れてくる感じなのですが、その塩梅が意外でありながら上手いですね・・・まるで、Jazzのベーシストが淡々とベースラインを奏でながら、ここぞという時に渋いアドリブを一瞬入れる・・・みたいな技の光り方が素敵です!!

 ただ、それ以上に選曲が最高で・・・個人的には「その土地に住んでいないと出せない空気感」が大変魅力です!!

 この作品では、Melo Dが住むアメリカ西海岸の雰囲気を体現している部分が強く、タイトルの「Aqua Boogie」が表すように、海と太陽の匂いがしてきそうな曲が多く、聴いていると、まるで西海岸にいるかのような気分にしてくれます。
 また、時間軸を考慮した部分も秀逸で、華やかな日中と、光りを失った夜みたいのも表現されていて・・・さながら「西海岸の1日」を体験できる作品になっています。

 ミックステープの魅力の一つに「特定の場所や季節を表現する」ことがあると思います。

 それこそ、この作品の「夏の海」みたいな内容で、表現的には「音楽旅行」がしっくりくるかと思いますが、この作品は、Melo Dにしか表現できない「西海岸の夏」を上手く表現していて、この手の作品の中ではトップクラスな内容だと思います。
 聴いているだけで、その場所や季節に連れて行ってくれたり、実際にその場所にいたり、その季節であれば、感情が盛り上がったり・・・ミックステープにしか出来ないことを嬉しいぐらい体現してくれています!!



12 「Ulticut Ups! / Lesson」(2001年/HipHopMegaMixスタイル~オールジャンル)

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 海外モノが続いたので、国内モノに戻しましょう・・・

 日本においては、90年代中期ごろより、MUROさんなどがミックステープを「作品」としてリリースし、市場でも人気を博していく中で、そのテープなどに影響を受けたDJ達が、自分たちも「作品」を作るようになり、更にシーンが発展していきました。
 それは、さながら「ミックステープ第2世代」の登場で、時期的には90年代後半から00年代初期にあたり、世間のDJブームなどとリンクして、様々なDJが意欲的な作品を作りました。

 その中で、京都発のDJデュオ「Ulticut Ups!!」は最強で、間違えなしです!!

 基本的には3ターンテーブル、2ミキサー+エフェクターを駆使したDJスタイルで、バトルDJ顔負けのスクラッチ&2枚使いを奏でながら、鬼ドープな選曲が聴きどころで・・・影響を受けた方は多いかと思います。

 個人的には、この第1作めが鉄板で、いつ聴いても盛り上がれる内容が素晴らしく、永遠の一作です!!

 まず、内容的にはOld School HipHopを軸にしたパーティーテイストのあるミックスになるのですが・・・その選曲の「掘り」っぷりが最高です!!
 Ulticutの素晴らしいのが、MUROさん達が日本で広めた「掘る」という行為を、独自に深化させている点で・・・この作品では超レアなOld Schoolもバシバシとプレイしつつ、彼らの色に染め上げているのが素晴らしすぎです。

 また、音楽のジャンルも超越しちゃっている部分も素晴らしく、以降の作品ではDiscoやHouseなんかも楽勝でプレイしてて、ある意味「日本流の掘り」を体現したミックススタイル(=オールジャンルミックス)の素晴らしさを一番明確に表現出来ているかと思います。

 そして、Ulticutに関しては「ミックスのストーリ」の作り方が異常に上手く、これにもヤラれます!!

 後半に向けてジワジワと上げてきたり、突然ピークをブっ込んできたり・・・聴いててジェットコースターに乗っているようなグルーブを与えてくれ、ほんと上手すぎです!!
 この作品では、Old School系の楽曲でノリをキープにしつつ、ピークな曲に持っていくのであれば、あえて一度落としてからブチ込んできたりするなど、全体的な流れを意識した作り、そしてそのレベルの高さが素晴らしすぎです!!



13 「DJ YUU & DJ YU-KI / Any Love」(2003年?/R&Bミックス)

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 Ultocutはメチャクチャ影響を受けたので、どの作品も好きなのですが、別角度の紹介もしたいので、コレを紹介です!!

 Ulticut本隊のYu-Kiさんと、Ulticut関係者であったYuuさんによる作品で、90年代以降ぐらいの「R&B/歌モノ」を軸にミックスした作品で、他の作品と同様に深い掘りの利いた選曲と、素敵なストーリ性のある作品で、ほんと外せない作品です。

 選曲面は、彼ららしい深い選曲が光っており、個人的にもかなりお世話になりましたが・・・個人的にはB面のYu-kiさんの「Wendy Moten / Step By Step」のプレイが「殺しのミックス」で・・・何度も救われました。

 まず、Ulticutらしく、渋い選曲を駆使しつつ、この曲を光らせるために、数曲前からタメを作り、この曲で一気にピークを作る手法が光っています。
 それこそ、彼らの代名詞でもある「ストーリ作り」の上手さが光ったラインで、いつ聴いても好きなラインです。

 私の中では、こういう展開を「殺しのミックス」と呼んでおり、その選曲/ミックスを聞くだけでヤラれてしまい、悶絶してしまうミックスだけに、その言葉を使っています。
 その部分だけを切り取れば「一撃必中」なのかも知れませんが、選曲/ミックスの流れを事前に組み立てながら、戦略的に作っている内容が該当します・・・

 ただ、それ以上に、そういうミックスは、聴いてて「涙を流す」ぐらいの内容でないといけません!!

 個人的には、このテープを聞いてた頃、新卒で入社した会社が辛く、ボロボロになりながら夜遅くに帰る際、このテープを愛聴してて・・・夜道でWendyのラインを聞いてて、ホント泣いてしまいました・・・
 だけど、いつもその部分を聞いて「絶対に折れないで頑張ろう!」と思わせてくれ・・・このラインが聴きたいが為に、遠回りして家に帰るぐらい好きでした!!

 ミックステープにおいて、聴いている人を魅了できる選曲/ミックスを作れることはDJ冥利に尽きることで、これが作品の華であることは間違えありません。
 そして、その華が、聴いている者にとって感情を揺さぶるほどの存在になることは、製作者の意図とは異なる部分もあるかも知れませんが、「ミックステープ」という存在にしか出来ないことだと信じています。

 ミックステープは、その製作者のアートーフォームの結晶でありながら、聴き手側の感情や考えで、その作品が製作者が考えている以上に価値が高まる存在で・・・DJと聴く側の双方で生み出す「相互芸術」だと思っています。
 それは、DJがクラブという現場で、観客とコミュニケーションをとりながらDJすることに近いかも知れませんが、存在意義としてかなり面白い存在ではないでしょうか?



14 「関口紘嗣 / Kamiashi 4th Impact vol,1/3」(2002年/オールジャンルミックス)

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 そして「殺しのミックス」繋がりだと、個人的はコレもクラシックで、色々な意義も相まって、最高の1本です!

 このテープは、現在は和物系DJとして認知度が高い「関口紘嗣」さんが活動初期に作ったテープで、同名クラブイベントのノベルティーテープとして発表されました。

 クラブイベント発のテープも結構多く、そのイベントの雰囲気を伝え、いつも来てくれるお客さんの楽しみの為に、またはイベントを知らない方に聴いてもらい、そのイベントに興味を持ってもらう為に・・・作ることが多く、内容が結構良いテープが多いです。

 その中で、このテープ、先ほど紹介をしたUlticut同様に、掘りの利いたオールジャンルミックスの元で、自由なミックスが爆発しており、パーティーミックスとして最高の一本です!!
 特に、ピークでの爆発の仕方が上手く、クイックミックスで繋ぎながら曲を爆発させたり、ノリをキープしながら、更なるボムを繋いできたり・・・何度も殺されるラインが多く、非凡なセンスが伺えます。

 ただ、ここで指摘したいのが「渋谷レコード文化の奇跡と情熱」がこのテープに宿っている点です。

 私もそうですが、90年代後半から00年代前半までは、DJブームの流れもあり、渋谷が世界一のレコードタウンとして栄え、渋谷に足繁く通い、影響を受けた方が大変多いかと思います。
 そこには、レコードを掘るという文化や、音楽のジャンルの壁を越えたミックスなど・・・そして何よりも「音楽を楽しむ」という行為を培いながら、参加者が切磋琢磨していた特別な空間/時代だったと・・・私は思っています。

 渋谷に来るみんなが、必死でレコードを追い、クラブで遊び、DJに夢中になったり・・・誰しもが「夢中になっていた」時期で・・・誇りとして誇示できる「熱さ」がありました・・・
 この作品の作者である関口さんが、まさにそうだとは言い難いかも知れませんが、このテープを聞いていると、Tシャツでかけずり回っている青年が、DJとレコードに夢中になりながら、DJで成功をすることを夢見ながら作った・・・そういった「夢の熱さ」も感じられ、グッときます・・・

 そして、それ以上に、20才そこそこの若者が、こんなクオリティーの高い作品を作れちゃうことは、渋谷のレコード文化の「業(ごう)」であり「奇跡」とも言えます・・・
 ここまでオールジャンルでミックスしてるのは、渋谷のレコード文化の多様性に寄るところを強く感じ、そして、他のDJに負けたくない!みたいな向上心が内容を良くしていると感じ・・・結果的に素晴らしい内容に仕上がっています!!

 この辺は、私がミックステープを追う理由にもなるのですが、ミックステープは、このレコード/DJ文化全盛期という「熱い時代の空気」を詰め込んだ唯一に近い存在で、これが聴けるから掘っている部分が強いです!!
 この空気感は比類がなく、ホント素晴らしいです・・・イビツな部分もありますが、日本のミックステープにおける「黄金期」とも言え、マイナーな作品ほど良かったりするので、掘りが止まりませんよ!!



15 「Sgroove Smoove / Dis-Co-Nnection」(2001年~/オールジャンルミックス)

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 そして、渋谷レコード村繋がりで、良質なミックス作品を出してた方と言えば・・・Sgroove Smooveさんが外せません!!

 Sgrooveさんは、DMRがあったビルの上階にあった老舗中古レコード店「4DJ's Records」のオーナーで、渋谷レコード文化の渦中の方であることは間違えなく、スグルさんの選曲とミックスの良さの元、渋谷のレコード文化の匂いが感じられる素晴らしい作品を多数発表されました。
 特筆点としては、レコード店の運営と共に、ミックステープ専門レーベル「Ke.T Drive」を主宰し、自身の作品や仲間の作品を多数リリースしていたなど・・・個人的には大変重要なお方です。

 そして、作品の紹介となると、スグルさんが2001年ごろよりリリースしていたミックスシリーズ「Dis-Co-Nnection」は鉄板で、渋谷らしい深く広い選曲なんだけど、誰にもなじみやすいグルーブや、パンチのあるミックスなど・・・ミックステープとしても完成され、大好きな作品です!!
 
 どの作品も好きなのですが、スグルさん自体が「Disco/Garage」と「HipHop」に強く影響を受け、その融合がこのシリーズの肝になっており・・・どちらも好きな私としては嫌いなわけがありません!!
 渋谷に話を戻しますが、ジャンルとして棚が分かれているいるかもしれませんが、同じ「ダンスミュージック/DJ音楽」として店内にある時点で壁が無く・・・そこに「音楽」があれば、それを「DJミックス」して楽しもうという精神があるのが美しいです。

 また、テープコレクターとしては「テープレーベル」というのも外せないですね!!

 以降の選出でも出ますが、そのレーベルの「味」が出ていることが多く、色々なDJが参加をしていますが、結果として統一感があり、好きなレーベルは買ってしまいます!!
 スグルさんのKe.Tだと、Organ Bar関係との繋がりがあり、もろJazz/RareGroove的なのは少ないですが、良質なDJが参加しており、チェックする価値はあります!!



16 「DJ Paul / Connectin' Soul Style」(1998-2004年/オールジャンルミックス)

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 次は、渋谷が中心と思ったら大間違いなテープで、大阪のベテランDJ「DJ Paul」さんの作品も鉄板で、アナログ文化最盛期の熱さと、Paulさんにしか出せない選曲とグルーブが素敵です!!

 スグルさんと同様に、HipHopやダンスミュージックを軸に、得意とする華麗なスクラッチ&2枚使いを武器に、アナログ愛に満ち溢れた良質ミックスが聴けるのがPaulさんの「Connectin' Soul Style」の特徴で、今でも再発CDが大変人気なシリーズです。

 内容的には、ワンミックスごとにテーマがあり、時にグルービーな感じだったり、Houseテイストだったり、スローだったり・・・分かりやすい表現だと「MUROさん」のミックスに近い感じですかね?

 ただ、個人的にはPaulさんのミックスは、そのミックスの中で必ずピークを作ったり、選曲に流れがあったり・・・選曲のストーリー性の作り方が素敵で、つい聴きこんでしまうんですよね・・・
 特に、押しの一曲は、丹念にミックスを続け、バシッと決めてくれ、いわゆる「殺しのミックス」が上手いんですよ・・・単純にグルーブを煽るのではなく、その曲達の良さを積み重ねた上での爆発をする感じで・・・Paulさんの音楽愛があっての作品だと思います。

 関西も立派なレコード/DJ文化の重要地で、それは今も昔も変わっていなく、私も年に一回は引き寄せられてしまいます・・・ここ数年、夏には関西旅行をしてるのですが、東京にはない魅力があります。
 それは、土地の持つ雰囲気や文化に寄るところも大きいですが、レコードに関しては、味のある個人経営の中古レコード店が多く、大変素敵です・・・

 また、今回のお題であるミックステープも、関西系のテープは、東京には無い魅力があったりし、掘る価値が十分あります・・・11のMelo Dの作品じゃないですが、日本国内の各地で作られたテープは、その土地ごとに微妙な「味」があり、それも魅力ですよ!!
 


17 「DJ Kaya / Backin'a Days 80's Mix」(1999年~/オールジャンルミックス)

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 そして、その「地方モノ」となると・・・沖縄の「DJ Kaya」さんが外せなく、ほんと素敵な作品を多数リリースしました!!

 Kayaさんは、元々は東京でDJ活動をしてて、ある時期に沖縄に移住し、沖縄で活躍をされた方なのですが、テープを聞くだけでも人柄の良さが伝わるお方で、お世話になった方は大変多いかと思います。
 kayaさん自身、沖縄のクラブ/DJ音楽の普及に努めるべく、DJ以外にもレコード店運営やレーベル運営もされ、沖縄のシーンを成長させた存在だと言え、ある種の苦労人だと思います。

 その中で、ミックステープの大切さに気付き、早い時期よりミックステープをリリースし、テープレーベル「OH!TAPEJOINT」を率い、DJミックスの面白さを、沖縄らしさを出しながら、沖縄から日本全国に届けており、日本全国でKayaさんのテープが愛されていました。

 個人的には、Kayaさんのテープシリーズ「Backin'a Days 80's Mix」が大好きで、Kayaさんのバックボーンである80年代のブラックミュージックを中心に選曲をしながら、時折見せる沖縄らしさが好きです・・・
 今風な表現なら、DJ光さんのもつレイドバック感になるのかも知れないですが、沖縄らしい優しいグルーブが素敵で、Kayaさんの人柄の良さと相まって、大好きな作品です・・・


 ミックステープにおいては、地方から全国に発信をしていたDJも多く、新潟のYoshiiさん福井のNozawaさんなども有名ですね・・・

 面白いもので、テープという存在は、内容が良ければ全国で流通できる媒体のようで、知らない土地の方のテープが手元に届くこともありました・・・
 今となってはネットがあるので、全世界と繋がってますが、そこには「旅」をしながら回ってきた「音楽」があり、旅をした分、深みが増して届くことが多いです・・・

 地方モノは、東京には無い内容やグルーブも楽しみですが、時代を超えて旅をしたことで生まれる「味」があり、これがあって掘るのが楽しみな存在です!!



18 「須永辰緒 / Organ B. Suite」(1996年~/RareGroove~Jazz~オールジャンルミックス)

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 総合的に判断するとオールジャンルになるので、この繋がりでの紹介にしますが・・・MUROさんと並び、辰緒さんのテープもメチャクチャ重要で、日本のミックステープシーンをRareGroove/ClubJazz側から支えたテープです!!

 このテープは、有名Jazz系DJである須永辰緒さんが、今や渋谷の名店クラブとして名高い「Organ Bar」のプロデューサーをやられてた頃に、クラブの宣伝の一環としてリリースし始めたテープで、これに影響を受け、レコードを掘り始めた方は大変多いかと思います!!
 
 内容的には、Organ Barらしい曲と言えば分かりやすいのかもしれないですが、いわゆるRareGroove、Jazz、Freesoul、Brazilなどを筆頭に、様々なジャンルをミックスしたテープで、辰緒さんが掘り起こし、現場でプレイしてヒットした曲が多く収録されており・・・ある意味、レア曲の「ニューディスカバー」を知らせるテープになっていました。

 つまり、RareGrooveのように、過去に埋もれた古い曲から探し出す前提の音楽において、カッコいい曲を伝える手段の一つになっており・・・周りにいるDJやリスナー、そしてレコード店などが参考にし、渋谷のレコード業界を盛り上げたテープとして重要です。
 この点は、MUROさんのテープも同様ですが、DJミックスの面白さを伝えた側面に加え、レコードを掘ることの面白さを実践的に紹介したのが辰緒さんの功績なのかな~と思います。

 また、辰緒さんが偉大なのが、そのまま聴いたら、その良さが分からない曲達を、分かりやすくミックス/選曲してて、このテープをきっかけにRareGrooveなどの古い曲に興味をもった方が大変多いと思います。

 特に、ジャケのアニエス・サンプリングジャケも好例で、圧倒的な「オシャレ」感があるのがポイントで・・・敷居の高いDJ業界に入りやすくしていた点も重要だと思います。
 これも、MUROさんもジャケとミックスの内容の点で同様になるのですが、ミックステープ第一世代のレジェンド達は、自分たちの持ち味を出しながら、色々な人に興味を持ってもらうことを忘れなかった点はリスペクトですね!!



19 「小林径 / Routine Jazz」(1999年~/RareGroove~Jazz~オールジャンルミックス)

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 そして、辰緒さんの影響を受け、RareGroove~Jazzシーンでもミックステープが多数作られていた中で、人気で重要度が高い作品といったら「小林径」さんの「Routine Jazz」シリーズになるでしょう!!

 辰緒さんと並ぶRareGroove~Jazzシーンの重鎮である径さんが、自身のパーティー発のテープとしてリリースし始めたテープシリーズで、今となっては径さんのトレードマークとも言えるミックスシリーズがRoutine Jazzになります。

 傾向的には辰緒さんと同じく、RareGroove~Jazzというカテゴリーの中においても、幅広い選曲をしており・・・過去に埋もれてしまった曲達を、カッコよくプレイしているのが秀逸です!!

 ただ、辰緒さんもそうですが、過去に縛られることなく、現行の音楽も積極的にプレイしてたり、カテゴリー外の音楽を積極的にプレイしてたり・・・DJとしてのキャリアとセンスが光っています。
 それこそ、現行のHipHopなども普通にプレイしているのですが・・・数十年前の古い曲と一緒にプレイしても違和感はなく、流石の手腕です。

 そして、辰緒さんや径さんのテープで話すことは失礼かも知れないですが・・・私にとっては、これらのテープは年齢を重ねることで理解できたテープでした。

 それは、レコードやテープを買い続けたことで、音楽の知識が増えたこともあるし、日々を生きていく中で培った「人間としての経験」などが重なり、やっと理解できるようになった・・・ということなのかも知れないですが、ミックステープには「自身の経験」によって楽しみ方も変わるようです。
 今後も、ミックステープが楽しめるよう、一歩一歩、人生を歩いていきたいと思います・・・



20 「クボタタケシ / Classics」(1998年/オルタナティブ・オールジャンルミックス)

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 そして、RareGroove~Jazzシーンにおいては、クボタさんのテープも影響が大きく、タイトル通りクラシックです!!

 須永辰緒さんをして「天才」と言わしめる選曲とミックスセンスの持ち主で、クボタさんがヘビープレイしていた曲を元に作られたテープがコレになり、天才の所以が分かる作品として人気があります。

 特に指摘されるのが、言葉としては「幅広い選曲」が妥当なんですが、60年代の楽曲や、謎の和物など、誰もプレイしない楽曲を平然とプレイし、それを違和感なく繋げてしまい、DJミックスとして楽しめる内容に仕上げている点は素晴らしいです!
 この点は、DJの価値観として大切な所で、DJがプレイすることで楽曲が光る点を達成できる訳で・・・誰も知らない曲を掘ることと、それらをDJミックスで繋げることの大切さを示した作品だと思います。

 DJという存在を考えると、プレイする曲を用意し、それらを並べる技術(=選曲)と、その曲達を実際に繋いでいく技術(=ミックス)という、2つの技術が重要だと思います。
 
 私の作品紹介においては、この2点が作品を紹介する上での重要項目と位置付け、作品紹介を2点に分けて行うことが多いです。
 コース料理を例にすると、様々な食材(音源)を用意して、それを混ぜ合わせ(ミックス)て調理し、お客さんが楽しめる順番で提供をすることであり・・・その2つが複合はしていますが、大きく分けるとDJミックスというのは、この2点に分割出来ると考えているので、この分け方をしています。

 クボタさんの場合、表現は見当違いかも知れないですが、いわゆる「創作料理」に近く、誰も思い付かないことを調理しちゃう点は比類しませんね!!



21 「Especial Records / EMTシリーズ」(2003年~/オールジャンルミックス)

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 これは、どのテープも良いのでシリーズとして紹介です!!

 このテープは、Kyoto Jazz Massiveでお馴染みの沖野好洋さんのレコードショップ/レーベルである「Especial Records」からリリースをしていたミックステープシリーズで、質の高いミックスが楽しめるとあって、私の中では外せないシリーズです!!

 内容的には、海外の有名Jazz系DJに依頼して製作されたミックス(選曲)になり、ラインナップをすると、Phil Asher、Patrick Forge、Jazzanova、Rainer Truby・・・など実力者が勢ぞろいです。
 そして、実際のミックスは、選曲のみもありますが、どのDJも主題を決めつつ、珠玉のレア曲から意外な曲まで披露してくれ・・・日本のJazzシーンを牽引していた沖野兄弟のコネクションがあって成立できる人選と内容だと思います。

 特に素敵なのが、各DJとも、Jazzという感性の元、様々なジャンルから選曲し、内容的にも凄い深いんですが、それが小難しくなく、リラックスをしながら聴ける内容で・・・ハードなレコードファンでも、何も知らない方でも楽しめる内容になっているのは素晴らしいです。
 そして、内容もさることながら、このテープには、必ず小川充さんのライナーが入っており、これも素晴らしいです・・・知識と音楽愛に裏付けられたライナーで、テープの世界観を更に深めております。

 辰緒さんから、このEMTまで、ざっくりと「RareGroove~Jazz系」とカテゴライズしてしまいましたが、この世界、本当に深いです・・・

 RareGrooveとかJazzと書くと、そのジャンルしかプレイしないと思われがちですが、それは便宜上の話で、優れたDJは何でも自分のモノにしてプレイをしています。
 この辺は、JazzダンスなどのUKの伝統に寄るところが大きいのですが、JazzなりRareGrooveという「感性」の元、「お客さんを楽しませる/踊らす」ことが念頭にあり、その姿勢には頭が上がりません。



22 「DJ Spinna & Bobbito / Wonder Wrote It.」(2001年/Stevie Wonder関連音源ミックス)

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 これもミックステープ界においては歴史的名作で、彼らの「Stevie愛」に満ち溢れた好作です!!

 結果として旧譜系のミックスになるので、レアグルの流れで紹介をしますが、言わずと知れたHipHop系DJ/ProducerであるDJ Spinnaと、マルチな活動をしているBobbitoによる共作テープで、全編にわたってSteivie Wonderの製作曲やカバー曲などで作られた作品です。
 
 まず、Steivie Wonder・・・嫌いな人はいないでしょう!!

 今でも色あせない名曲を多く作り、その貪欲で豊かな音楽性は、Stevie以降の音楽に多大な影響を及ぼした訳で・・・私も大好きな御大です!!
 私自身は、子供の頃から名前や曲は知っていましたが、ミックス作品やクラブでプレイされたStevieの曲で良さを知り、今となっては無くてはならない存在です。

 そんなStevieが大好きで仕方が無いSpinnaとBobbitoが作ったのがこのテープで、ほんと素敵です・・・
 選曲的には、Stevieの曲をあえて外し、Stevieの外部プロデュース曲や、膨大にあるStevieの曲のカバー曲などを深く選曲し、内容的にはかなりマニアックなのですが・・・聴いていると感じる「Stevie愛」が心地よく、Stevie Wonderのことがもっと好きになるかと思います!!

 そして、もう一つ、このテープの素晴らしい点があります。

 このテープ、最初は著作権がアレなアンダーグラウンド作品ではありましたが、このテープの功績が認められ、形を変えて正規リリースもされたり、クラブツアーなどを行ったり・・・全世界の「オーバーグラウンド」でヒットした点が素晴らしいです。

 つまり、DJの考える選曲をすればするほど、著作権の壁があり、結果としてアンダーグラウンドでしか成立しずらい「ミックステープ」という存在が、一般的な市場で認められた一例で・・・私の中では「ミックステープの勝利」の瞬間だと思っています。
 このテープの場合は、その「アイデア」が斬新で、Stevie本人からもお墨付きを貰うほど、成功を収めた訳ですが・・・DJのセンスやアイデアの優位性が認められた作品とも言え、大変重要な作品です。



23 「DJ Kensei / Ill Vibes」(1996年/日本語ラップミックス)

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 固い内容のテープが続いたので、方向転換でコレを紹介・・・コレも歴史的名作ですね!!

 この作品は、言わずと知れたDJ Kenseiさんが1996年ごろに製作をしたテープで、いわゆる「日本語ラップ」のみでミックスした作品で・・・動き出していた日本語ラップシーンの拡大に貢献をしたテープになります。

 Kenseiさんは、今は色々なスタイルを駆使したDJ活動をされていますが、活動初期の80年代末よりHipHop系DJのトップスターとして活動をし、日本語ラップに関しても、トラックメーカーやDJとして率先して参加をしており、日本語ラップ史においては超重要人物になります。

 そして、このテープにおいては、自身の製作曲に加え、仲間の曲やフリースタイルを多く収録し、日本語ラップの「熱さ」をダイレクトに収録しており・・・その熱さを日本全国に広げた点が大変重要です。
 つまり、動き始めたシーンにおいて、その音源をみんなに伝える方法が明確に無かった中で、Kenseiさんが作ったミックステープが情報網の役割をし、全国にいるヘッズに届け、それに影響を受けた方が多く・・・結果として日本語ラップを更に広めた存在と考えています。

 また、このテープにおいて更に重要だったのは、HipHopらしい「ダイレクト感(生感?)」を生かした作品にしていた点です。
 それこそ、コンピレーションのように、曲だけ並べたのではなく、フリースタイルやシャウトを入れ、HipHopの良さを明確に伝えていた点も重要で・・・このテープを聞いて、その「HipHop感覚」にヤラれた方も多く、ミックステープの優位性を上手く利用していたと思います。

 繰り返しにもなりますが、ミックステープの優位性として、新曲などをストリートに伝達することに加え、その音楽の「感覚」を伝える存在として優秀で、HipHopにおいては、影の功労者であることは間違えありません。
 そして、日本語ラップにおいては、kenseiさんのテープの功績が大きく・・・今になってこのテープを聞いても、さんぴん前後の熱い空気が感じられ、クラシックですね!!



24 「DJ Dr.Jekill / Ill Vibes」 (2003年~/日本語ラップミックス)

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 kenseiさんのIll Vibesを紹介したとあったら、これも紹介しないといけません・・・こちらも日本語ラップを地下で広めてくれたテープです!!

 このテープは、青森県三沢市におられる日本語ラップ・マニア「DJ Dr.Jekill」さんが製作をしていたテープシリーズで、先ほど紹介したKenseiさんのテープの意義を受け継ぎ、日本語ラップの伝達綱として人気のあった作品になります。

 内容的には、日本語ラップのニューカマーの紹介として曲がプレイされてたり、あまり知られていないアーティストの紹介などを積極的に行っており、日本語ラップファンにとっては貴重な情報源だったようです。

 時期的には、残念ながら日本語ラップの勢いが衰え始め、またアンダーグラウンドな活動に戻り始めた頃で、ネットも普及し始めていましたが、Jekillさんという「信頼」があり、アーティスト側からも、リスナー側からも情報網として頼られていたようです。
 曲によっては、アーティスト側からエクスクルーシブ音源として提供されたモノもあり、このテープでないと聴けない音源もあり、それだけでも価値がありますね。
 
 ただ、もっと重要だな~と思うのが、現在、日本語ラップ系コレクターをされている方などは、Jekillさんに影響を受けてた方が多く、今の日本語ラップ・コレクター市場の活況に影響を与えていた点です。

 Jekillさん自体、プレイするのが基本アナログで、そのマニアックな姿勢は尊敬され、日本語ラップを「掘る」という姿勢を伝えた部分がこのテープにはあり、歴史的な価値としても重要です。
 流石に、私は日本語ラップを追ってはいないですが、参加者たちの気合と根性は尊敬に値し、同じ「掘り師」として共感を覚えます・・・日本語ラップに関しては、テープが未開拓な部分も多いので、お互い頑張りましょうね!!



25 「L.L.Cool J太郎 / L.L.Cool J太郎」(2001年/日本語ラップ・シングルカセット)

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 ここまで、かなり真面目なセレクションをしてきたので、折り返し地点は変化球です(^^;)

 知らない方は「うほっ?」と思うかと思いますが、CS音楽チャンネル「Space Shower TV」において、2001年ごろに放送をしていたYou The Rockさんの番組「goofy(グーフィー)」での企画で、あの「杉作J太郎」さんをラッパーにするみたいな企画で作られたノベルティーテープです!!

 それもMCネームが「L.L.Cool J太郎」ですよ・・・ジャケまでLLで、これはヤラれますね!!

 内容的には、DJミックスは一切なく、これがミックステープ50選に入れるのか悩む所ですが、LLの曲をカバーしつつ、ラジオ番組超の構成(?)になっており、J太郎氏の得意の講釈をブラストさせており・・・爆笑必死な内容ながら、HipHopの自由さを垣間見ることが出来ます!
 また、トラック製作にLatin Ras Kaz氏を始め、客演陣にダースレイダー、AFRA、SEAMOなどが参加しており、かなり本気で作っている部分もプラスで、内容的にも素晴らしいです!!

 ミックステープというと、DJが既存の曲をターンテーブルとミキサーなどを使い、曲の切れ目が無いように繋いでいった音源を指すと思います・・・それでいくと、これはどちらかというとアウトかな??

 ただ、私の中では、ミックステープを掘り続けた結果、結果として「ミックステープのように聴ける/楽しめる」モノもミックステープと見なしています。

 つまり、ミックステープというのは、その作り方が重要ではなく、音楽を流れに合わせて聴いて楽しむ「方法」であり、そこにDJミックスが施されていなくても、流れで楽しめればOKと考えています。
 数年前から紹介している「テープアルバム」がまさにそうで、この作品も、マスターミックス調になっているので、ギリギリでミックステープと言い張ってもOKかな~と思います。

 あと、このテープが「ノベルティー」であることもポイントで、日本語ラップにおいては、アドバンステープなど、こういった非売品/配布テープの人気が高騰しており、その点でも楽しめるかと思います。
 収集の楽しみになるというレベルになりますが、掘るという行為を刺激してくれます・・・これからも頑張って掘りましょう!!



26 「V.A. / Black Monday Forever」(1999年/日本語ラップ・現場録音音源)

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 そして、コレも純粋なミックステープでは無いのですが、クラシックな1本ですね!!

 このテープは、1994年前後に西麻布のZoaというクラブで開催されていた伝説的なパーティー「Black Monday」のライブ録音を収録したもので、いわゆる「現場録音モノ」になります。

 まあ、そのパーティーでのDJプレイも収録(Ben the Aceさん!)されているのでミックステープとしても間違えでは無いのですが、一番の聴きどころは参加しているラッパー達のフリースタイルなどで、これがクソカッコいいですね!!
 主催者でもあるYou The Rockさんを筆頭に、さんぴん世代のラッパーが多数参加しており、カッコいいマイク回しが聴きどころで、これはシビレます・・・

 先ほど、ミックステープというと「DJミックスを施した・・・」的なことを書きましたが、結果として「テープに録音された音源」であればミックステープに該当をするかと思います。

 つまり、ここで重要なのが、この現場録音モノのように「テープに録音した状態で流通させる以外は方法が無い」モノもミックステープなのかも知れません。
 この作品を一般作品にして売ろうと思ったら、様々な権利をクリアーする必要があり、実質的に無理なので、アンダーグラウンド流通が出来る媒体として「テープ」が該当し・・・ある意味、テープでしか流通が出来ないので、ミックステープの範疇に入れても間違いはないのかな~と思います。

 まあ、実際、当時販売をしていた側も、買う側も「ミックステープ」に近い認識(そこまでシリアスに考えてない?)で接していたので、問題はないかと思いますが、一応、ミックステープ50選なので、強引に理論づけておきます(^^;)



27 「V.A. / Daddy's House」 (1997年?/DJミックス現場録音)

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 そして、現場録音モノだと、個人的にはコレが鉄板で、むしろ普通のDJミックスよりも生感が増し、最高ですよ!!

 このテープは、渋谷Harlemで開催をしていたHipHop系パーティー「Daddy's House」でのDJプレイを現場録音したモノで、参加をしているDJ Master KeyとDJ Kenseiの熱いDJミックスが聴けます。
 
 正直、音はそこまでは良くはないですが、パーティーとあって確実に盛り上げる選曲/ミックスになっており、とにかく熱いです・・・
 なんでしょう、当時の新曲も聴けますが、パーティークラシックが連発で、上がらない人はいないだろう!といった感じで、とにかく上がります!!

 そして、遊びに来ているお客さんの声も入っており、それもプラスで、更に内容を良くしています・・・プレイしている曲をみんなで歌ってたり、マイクレスポンスがあったり・・・歓声の一つが良いアクセントになっています。
 それでいくと、サイドMCでZeebraさんとMummy-Dさんが参加されていて、これも最高です・・・ラップが上手い人は、サイドMCも上手いと思っていますが、そのお手本ですね!!

 熱い熱いと書いてしまいましたが、ホント熱い1本で、これこそ「テープでないと流通出来ない内容」かも知れません。

 HipHop系だと現場系は少ないのですが、後で紹介するReggaeは「現場の熱さ」が大切なので、現場録音のテープが珍重されておりました。
 また、Houseも、現場のプレイでしか生まれないミラクルを尊重するので、結構ありますね・・・

 まあ、現場録音は立派な「ミックステープ」です!!



28 「DJ Denka / Stinky Flavor」(1999年/HipHopミックス)

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 そろそろ、本チャンのミックステープに戻しましょう・・・そうすると、このDenkaさんのテープは分かりやすいぐらい「ミックステープ」ではないでしょうか??

 Lunch Time SpeaxのDJ/Producerとして有名なDJ Denkaさんですが、精力的にミックステープをリリースしていたことで有名で・・・Denkaさんのミックステープを聞いてHipHopが好きになったり、ミックステープが好きになった方は大変多いと思います。

 この作品では、Denkaさんらしい捻りの利いた選曲だけど、HipHopらしい黒さを輝かした内容になり・・・内容的にも最高です!!
 特にグッとくるのが、ミックス中にサラッとでる「2枚使い」や「スクラッチ」で・・・こういった点に憧れ、頑張って練習した方も多いでしょうね・・・

 ミックステープの良いところは、私のブログのポリシーでもある「DJミックスをすることでプレイした曲が光る」という点で、このテープを聞いていると、単純にHipHopのカッコ良さが伝わると思います。

 ただ、このテープにおいては、その利点に加え、その過程で繰り出される2枚使いなどの技を「学ぶ場所」としても機能していたと思います。
 つまり、結構な方がDenkaさんのテープを聞いて、HipHopの「2枚使い」や「スクラッチ」のカッコ良さにヤラれ、それを模倣という形で習得した方が多く・・・アンダーグラウンドな教材として機能をしていました。

 面白いもので、ミックステープという存在は「DJの教科書」でもあり、Denkaさんが先生だったという方もいれば、Kiyoさんだったり、Komoriさんだったり・・・人によって大きく分かれます。
 私は、間違えなくMUROさんとSpinbad、そして多くのDJ(テープ)に影響を受けましたが、楽しみながら学んでいた点は大きく、ミックステープが次世代へのバトンになっていたんですね・・・これは素晴らしいことですよ!!



29 「DJ Hazime / DJ Hazime」(1997年~/HipHopミックス)

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 ジャケだけだと分かりづらいですが、教材系だとHazimeさんもクラシックですね!!

 もはや現役のHipHop系DJのトップといったらHazimeさんですが、Hazimeさんが定期的にリリースしていたミックステープシリーズも、影響を受けた方が大変多いかと思います。

 基本的には新譜ミックスになるのですが、今の活動に繋がっている「現場感」が最高で、2枚使いなどの技も込みで、参考にしていた方が多いでしょう・・・

 ただ、それ以上に、このテープで大切なのが、ミックステープが「ストリートのスピーカー」として機能していたことです。

 つまり、新譜の曲で流行りそうな曲はいち早く紹介し、それをカッコよくプレイし、聞いた人がその曲に興味を持ってもらうような構造がそれで、ミックステープの大きな役割の一つだと思います。
 これは、日本よりもNYの方が顕著で、ラジオでプレイするよりも前に、著名なミックステープDJにプレイしてもらい、発売前に話題にしてもらうことで・・・ストリートミュージックである「HipHop」だからこそ成立する方法論だと思います。

 この限りにおいて、Hazimeさんは、海外産の曲もそうですが、盛り上がり始めた「日本語ラップ」の新曲を多数収録し、シーンに対して、カッコいい新曲を披露していました。

 Hazimeさんに関しては、自身も参加していたニトロ系の音源が多く、ストリートの話題になったり・・・このシリーズの2では、MC同士のディス合戦の場にもなったり・・・その時の「今」を伝える場として機能していた点はメチャクチャ大きいです!!

 基本、新譜ミックスになるので、これを今現在で聴くのは辛い部分もありますが、その当時の「勢い」みたいのも収録されているので、これも永遠のクラシックですよ!!



30 「Cisco Records ノベルティー・ミックステープ」(1995~/HipHop・R&Bミックスなど)

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 次は、カテゴリーが難しいので、包括的な紹介になりますが、Ciscoが配布していたミックステープがどれもクラシックですね!!

 今となってはCisco自体を知らない方もいるので、説明をしておくと、Ciscoは日本のDJ文化が始まった80年代末よりDJ向けなレコードを販売していたお店(会社)で、日本のDJ/レコード業界でお世話にならなかった方がいないレコード店だと思います。

 残念ながら、2008年に店舗を閉め、その後は倒産という形で消滅をしましたが・・・私の愛する「ミックステープ」においても多大な功績を残しました!!

 いわゆる小売店なので、DJから委託されたミックステープを売る場所として機能した他に、自分たちでミックステープを企画してDJに作ってもらったりして・・・日本のミックステープの発展においては、Ciscoを始めとする各種レコード店などの存在は非常に大きいです。

 その限りにおいて、Ciscoに関しては、かなり早い時期からミックステープをプッシュしており、海外産の他に、国内DJが作成した国内製のミックステープを強くプッシュしており・・・その象徴が「ノベルティー・ミックステープ」になります。

 これは、今でもよくありますが、お店で5000円以上買ったらプレゼントするみたいなミックステープで、Ciscoが偉大だったのが、これを国内の人気DJに作ってもらい、お客さんの興味を引いた点です。
 写真は97年のテープで、MUROさんとKenseiさんによるOld Schoolミックスで、MUROさんとKennseiさんのテープなら当時としても興味を引くでしょう・・・他のテープもカッコいいのが多いです。

 個人的な記憶での話ですが、ミックステープは、この時期でも結構リリースされていましたが、まだまだ日陰な存在で、決して業界的に「中心」ではありませんでした・・・その意味で、Ciscoはセールごとに色々なテープを製作し、段々とミックステープを広めた功績があったと思います。
 つまり、ミックステープは、製作者がどんなにカッコよく作っても、それを後押しする存在が必要で、日本のミックステープシーンにおいては、Ciscoを始めとするレコード屋さんの功績が大変大きかったです!!
 


31 「DJ Yas etc / Tight」(1999年~/アングラHipHopミックス)

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 ミックステープというと「HipHop」が中心になるはずですが、私があんまり好きではない(?)こともあり、ブログではあんまり紹介してないですね・・・ただ、今回の50選では、重要作はちゃんと紹介しますね!!

 そんな前振りで紹介するのは大変失礼ですが、DJ Yasさんを中心に作られていたテープシリーズ「Tight」は、一貫した質感を維持し、日本独自の「アングラ感」を表現した名シリーズで、重要な作品です!!

 このテープは、DJ YasさんとDJ Quietstormさんを中心に開かれたHipHop系パーティー「Tight」からの企画として作られたテープで、気付いたら「Tight」というブランド(質感?)の元、あまたのDJが参加したミックステープシリーズになり、市場では人気のシリーズでした。

 この辺のアングラ的なHipHopは、市場で凄い人気だった訳ではないですが・・・ある意味「日本的な動き」で人気になった部分が強いと思います。
 
 どういうことなのかを説明すると、USのHipHopが、段々とメジャーで受けるようになり、それまであったストリート感が変質していった中で、日本の於いては「非メジャーHipHop」が良しとする風潮が生まれ、独自の「HipHop感」が生まれたと思います。
 それこそ、MTVにPVが載らないHipHopが良いと考える風潮もありましたが、プレミア以降のシンプルでディープなトラックに、派手さが無いけど味があるラップがのる・・・ある意味「通好み」なHipHopが受けるようになりました。

 まあ、一般市場で受けているHipHopのアンチテーゼになるかもしれないし、いわゆる「へそ曲がり」な部分もあったかも知れないですが、メジャーの「HipHopらしさ」を失った曲などを見切って、自分たちの「HipHop」を追求して行こう!という流れが生まれたと思います。

 その流れの中で、信頼できるブランドの一つが「Tight」だったと思います。

 「Tight」という質感を明確に説明するのは難しいですが、イイ意味で、クラブでフードを目深にかぶったヘッズがビートに合わせて首を振ってる・・・みたいな感じで、HipHop特有のワンループの質感を追っている・・・そんな感じでしょうか?

 ただ、素敵なのは、その質感の元、色々なDJがミックスを担当し、「Tight」という質感を共有しながら、様々なミックス作品が生まれた点は・・・大変重要かと思います。
 この辺が「日本的」なのですが、海外で生まれた音楽や文化を、自分たち流にアレンジし、楽しんでしまう・・・そんな和洋折衷のスタンスが際立ったミックステープだと思います。



32 「DJ Ryow / Family」(2001年~/アングラHipHopミックス)

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 そして、Yasさんなりが広めたアングラ感を更に広めたテープというと、DJ Ryowさんの「Family」が大きいと思います。

 まず、先に質感的な話をしておくと、私の中では、TightよりもJay-Deeなどの無機質感やメローな感じが加わり、より日本人好みになったのがRyowさん周辺のアングラ感で、それこそDMRとかでウケるようなHipHopdで・・・Jazzy HipHopと言った方が分かりやすいかも知れないですね。

 それこそ、先ほど書きましたが、大箱でバンバン盛り上がるメジャーHipHopと対象的に、アンチテーゼとして小箱クラブを中心に盛り上がったHipHopと言えば分かりやすいですかね・・・

 ただ、この点は凄く重要かと思います。

 実際にこのテープがまさにそうですが、日本においては、小さい規模のクラブ(小箱)の中で音楽が生まれ、その音楽が広まることがあり・・・Ryowさん達の押し進めた「アングラHipHop」は、実際に、タイトルにもある「Family」という渋谷の小箱で開催されていたイベント「Pleasure」から派生した質感とも言え、仲間たちとお客さんがいたことで、徐々に形成された質感だと思います。
 クラブミュージックを考えると、あるクラブやイベントで提示した世界観が、やがて「一つのジャンル」になることは珍しくなく、日本においての分かりやすい実例であれば「Freesoul」がそうでしょう・・・最初は遊びの一環で始まったことかも知れないですが、参加する皆が共有できる「質感」を作っていたことが小箱クラブの醍醐味かも知れません。

 そして、その小箱発の「Ryowさん達のHipHop」が広まる過程では、自分たちの質感を広める役割に「ミックステープ」がかなり活用され、日本全国に広まったと思います。
 
 そこには、当然ですがRyowさんのミックスの上手さなどもありますが、DJミックスを施したテープという存在が、自分たちの質感を抱きながら、全国に広まったと思います・・・ミックステープは確実に「旅」をするんですね!!



33 「DJ Koco / Who Got The Flava?」(2004年/マイナーHipHop~RandomRapミックス)

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 そして、日本独自のとも言える動きが、いわゆる「Random Rap」以降の「マイナーHipHop」の動きで、その流れにおいては「DJ Koco」さんの活躍が無くては成立がしなかったと思います!!

 まず、今でこそ、マイナーなHipHopは市民権を確立していきましたが・・・掘り師根性の悪しき部分になるのか、掘るものが無くなってくると、発売当時は全く売れなかった部分を攻め始め、マニアレベルで評価し始めたのがこのジャンルだと思います。
 軽いものだと、当時、日本にも入ってきたけど、全くヒットせず、ユニオンの100円コーナー行きだった曲や、マイナー過ぎて日本に入ってこなかった曲など・・・マニアの自由な感性の元、掘られたHipHopがコレに当ると思います。

 ただ、この流れにおいて、誰かが「カッコよく紹介」をしないと、広まらないんですよね・・・

 それこそ、80年代後半から90年代前半のサンプリングが豪快なトラックで味のある曲を「Random Rap」として評価した「DJ Ivory」の功績もあるように、日本において、90年代以降のマイナーなHipHopをカッコよく紹介したのがKocoさんになると思います。

 この辺の流れは、時期的には同時多発的に動いた部分もあるのですが、Kocoさんに関しては、今の活動に繋がる超絶的なミックスの上手さと、選曲(掘り)の巧みさが秀でていて・・・それを、周りに知らしめた媒体が「ミックステープ」だったのが面白いです。

 このテープであれば、ジャケのEbony Broadcast Systemから象徴的ですが、ただマイナーな曲を選曲しているのではなく、それらをKocoさんの感性と技術の元に「カッコよく」プレイしてるのが重要です。

 それは、今だから言えるのかも知れないですが、今もDJミックスの可能性を信じて様々なミックス作品を出し続けていることに加え、根っからのレコード好きとして日々の掘り活動の手を緩めないスタンス(現役DJの中で、一番レコ屋でお会いするのはKocoさんです!!)があり・・・Kocoさんにとって、ミックステープが「自分を表現する場」として認識している部分が強く・・・とにかくカッコいいのが心強いです!! 

 こういったレアジャンルの紹介においても、ミックステープの存在は大きく、そのジャンルの躍進の裏には、影響度の高いミックステープが存在していたと思います。
 後で紹介をするレア歌モノも正にそうですが・・・DJがカッコよくプレイしたからこそ評価をされたジャンルな訳で・・・このマイナーHipHopに関しては、Kocoさんのテープがあったからこそ成立がしたと思います!!



34 「DJ PMX / Locohama Crusing」(2001年~/West Mix)

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 今回の50選、なるべく幅広くミックステープの紹介をしたいと考えていたので、不得意な分野も紹介をしないと思いつつ・・・予備作業(大本記事の作成&修正)があんまり出来ず、この作品はちょっと自信がないです(^^;)
 ただ、考えれば考えるほど、重要な作品なので、紹介をさせてください・・・

 このテープはDS455の活動でお馴染みの超ベテラン「DJ PMX」さん作成のミックステープシリーズで、氏が得意とするWest系HipHopやGangsta Rapを、素敵にミックスした作品になります。

 まず、私も不得意ではあるのですが、日本においてはWest系HipHopやGangsta Rapの人気はアンダーグラウンドに高く、今でもソレ系の中古CD市場は大変活況で、お好きな方が多いかと思います。
 人気の背景には、独特のメロウネスな雰囲気や、なんとも言えない「味(=これが上手く説明できない!)」があるなど、色々な理由がありますが、なかなか人気な分野です。

 ただ、ここで指摘しておかないといけないのが、そういった音楽は「車で流しながら聴く」のが最良ということです。

 ミックステープの存在意義を考えると、いわゆる「何かをしながら聴く」ためにあったりもし、いわゆる「BGM」としての利用価値もあるかと思います。
 つまり、DJが凝った選曲をすることで生まれる「グルーブ」を生かす聴き方で・・・その王道が「車」であるかと思います。

 車を運転していると、たえず前や左右の安全を見ながら運転をしていますが、なぜか耳は冴えていて、BGMとしてかけていただけの音楽が凄い耳に入ってくることがあるかと思います。
 私もそうで、たまに乗る営業車でミックステープなどを聞くと凄い入れるんですよね・・・明確な理由は分かりませんが、なぜか「音楽と一体化」でき、そのDJミックスが作る雰囲気に浸ることが出来るのがイイですね・・・

 その中で、いわゆる「G系」は、ある意味で「車で流しながら聴くために作られている」部分が強く、ミックステープで聴くと凄い効力が増す音楽だと思います。
 その独特のレイドバックした雰囲気などが、DJミックスをすることで増幅し・・・気持ち良いグルーブを出してくれます・・・

 G系のミックステープ、探すとボチボチあるのですが、個人的には業界の重鎮とも言えるPMXさんが作成したこのテープシリーズは大好きで、グルーブミックスのお手本とも言える流れを切らさない選曲/ミックスが秀逸です。
 G系って、あまり音楽性の観点からは評価をされていない(?)音楽かな~と思いますが、PMXさんのミックスを聞いていると、実はミックステープ向けな音楽なんだな~と分かる内容で、結構ヤラれます!

 また、G系のテープって、そういった「良質なBGM」としての側面があり、一部のG系の車屋さんなどでも売られていたようで・・・DJミックスに興味のなかった一般の方(車好き)にも売れていた点も重要です・・・
 ミックステープというと、レコードやDJに興味のある方にしか受け入れられてないと思ったら間違えで、局地的には別ジャンルの方にも売れていたんですね~



35 「DJ Q-Bert / Demolition Pumpkin Squeeze Musik」(1994年/Breakbeats Mix)

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 勘の良い方であれば、この辺の紹介は「私の苦手分野」だと気付くかも・・・全然、この辺のって紹介してないですね~

 そんな訳で、本数はかなり持ってるけど、一向に紹介をしないジャンル「ターンテーブリスト系テープ」においては、コレを紹介!!

 このテープは、ターンテーブリストの頂点の一人とも言えるDJ Q-Bertによる作品で、06の「Kid Capri / 52 Beats」のようにクラシックブレイクを擦り倒した一本です!!

 まず、スクラッチや2枚使いの技術に秀でたDJである「ターンテーブリスト」に関しては、ミックステープという媒体を大変活用したDJで、ミックステープが作られた他のジャンルよりも影響度が高かったと思います。
 
 作るDJ側としては、自身のスクラッチやジャグリング技術、そして自身の音楽観を表現する媒体として、ミックステープを活用していましたし・・・何よりも、それを聞いた人が影響をうけ、スクラッチなどの練習に生かした点は大きく、ミックステープの良い部分(=波及効果)が他のジャンル以上に大きかったと思います。
 まあ、スクラッチ関連の波及効果としてはビデオの影響度の方が高いのですが、ビデオでは出せない、そのDJの音楽感まで収録出来たミックステープも重宝され、かなりの数のテープがリリースされています。

 ただ、結果的にはですが、そういったターンテーブリスト系のテープは、音楽を聞かすというよりも、そのDJの「スキル」を聴かせることを念頭にしている部分があり・・・ミックステープとしては「流れでは聴きづらい」部分が強く、ミックスファンからは不人気だったりします・・・
 スクラッチなどが好きな方であれば、そのDJのスキルを聞けるだけで楽しめるかと思いますが、延々と擦り音だけ聴くのはちょっと辛いですかね・・・なので、私の評価は(今現在は)そんなに高くはありません。

 しかし、Q様のこのテープは別格です!

 このテープでは、いわゆるHipHopの基礎とも言える「Breakbeats」をQ様の超絶技巧で擦り倒した1本で、カプリがファンクで押し切ったのあれば、Q様は「技術」で押し切った作品で・・・オリジナルブレイクの良さも相まって、メチャクチャカッコいいテープに仕上がっています!

 個人的にはカプリのドファンキーな擦りの方が好きなのですが、正確無比なスクラッチなどを聞いていると、DJのアイデアと技術次第で、音楽はいくらでもカッコよくなることを伝えてくれ・・・流石です!!
 また、他のターンテーブリスト系テープと比べると、題材がまだHipHop寄り(?)なので、割と聴きやすいかな~と思います??



36 「DJ Kentaro / My Favorite Songs」(2002年/HipHopミックス)

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 ターンテーブリスト系だと、US系に行きがちですが、国内のDJも多く出しており、USモノよりも入りやすい(?)部分もあったので国内DJのテープに影響を受けた方も多いかと思います。

 その中で、鉄板は、このKentaroさんのテープでしょう!!

 このテープは、Kentaroさんが2002年にDMCで世界優勝をした記念で作成(正確にはリプレス)されたテープで、随所にKentaroさんのセンスが光ったテープになります。

 まず、日本人として念願の世界チャンプになったことは衝撃で・・・あの時代に生きていた方なら心から喜び、Kentaroさんを称えたと思います。

 どのスタイルのDJにおいても、日本人が世界一になることは無いに等しく、海外発の文化ゆえのジレンマがある中で、海外勢と同じ条件で戦い、自身のスキルだけで勝ち上がったKentaroさんの姿は素直に嬉しく・・・変な話、模倣文化の日本人がオリジナルに勝利出来た瞬間かと思います。
 また、Kentaroさんが現在も標榜している音楽スタイル「NO WALL BETWEEN THE MUSIC(音楽に壁はなし)」を実践した内容が新鮮で・・・この点もリスペクトでした!

 そんな優勝直後にリリースされたテープですが、業界的にはかなりヒットし、内容の良さも相まって、今でもクラシックなテープです。

 まず、ターンテーブリスト系のテープにありがちなスクラッチ練習みたいな内容ではなく、しっかりとDJミックスをした上で要所要所でスクラッチ&2枚使いをしている構成が聴きやすく・・・かえってスクラッチの上手さを際立たせています。
 逆を言うと、スクラッチファンからは物足りない内容かも知れませんが、Kentaroさんが好きな曲をミックスし、結果的にノレる内容にしている点が大変良いです。

 ちなみに、このテープに関しては、コレクター魂を揺さぶる部分があり、優勝前に作られたファーストプレスが存在しており、それを探すのに凄い苦労をしました・・・
 ここで書くことではないですが、ミックステープは「掘る」という楽しみもあり・・・大抵が苦労して掘ってはいるのですが、それを楽しんでいる自分もいます・・・私は大丈夫でしょうか(^^;)



037 「DJ Tatshuta / Terminator Searching」(1999年/HipHop&元ネタミックス)

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 ミックステープの良さを考えた時、その作品の選曲の良さやミックスの良さが重要ではありますが、人には真似できない「アイデア」という点も大変重要だと考えています。
 それこそ、08のSpinbadの80's Megamixのように、だれも思いつかなかった曲でDJミックスをするなど・・・人を「アッ」と言わせる独創性に溢れた内容も大切です。

 その限りでいくと、このTatsutaさんのミックスは、カセットテープという媒体の特性を逆手に取ったアイデアで、最高です!!

 このテープでは、A面ではHipHopをミックスし、そのHipHop曲が流れている位置でB面に変えると、そのHipHop曲の「ネタ曲」をプレイしている・・・という内容で、カセットテープでないと出来ない構成になっています!!
 つまりHipHopの曲が「A→B→C→D」とプレイされたのであれば、裏面のネタサイドでは「Dネタ→Cネタ→Bネタ→Aネタ」とプレイしてて、かなり地道な作業の元で作っているんだけど・・・そんなこと思いつかないよ!な部分にグッときます!!

 私自身、古典主義(?)じゃないですが、カプリのように、HipHopという文化は、個々の自由な発想の元で発展した文化だと思っており、スタイルが率先するような形式的な文化でなく、結果的に「カッコいい」と思えるものだったら何でもOKみたいな感覚を持った文化だと思っています。
 
 その範囲で、一番大切なのは「アイデア/発想」だと思います。

 それこそ、既存の曲を2枚使いした点もそうだし、その発展でサンプリングという手法を思いついたのもそうでしょう・・・つまり、既存のルールや規範に縛られず、自分の考えたことを実践/主張をすることが一番大切かと思います。

 Tatsutaさんのテープで素晴らしいのが、ミックステープというフォーマットにおいて、誰も思い付かなかったことを作品化したのが素晴らしく、こういう姿勢こそが「HipHop」であり「ミックステープ」だと思います!!



38 「DJ Hiba Hihi & DJ Bobo James / Stinky Ass Buddha Porno Funk Radio Show Vol.1」(2004年/ラジオ音源&HipHopミックス)

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 そして、HipHopの「アイデア」ミックステープ枠では、これもクラシックで、イルすぎます!!

 このテープは、言わずと知れたBuddha BrandのDev LargeとNippsがホスト役を務める形で、彼らがNYにいた頃に録音していた80年代~90年代初期の「ラジオでのミックスショー」の音源を利用し、あたかもラジオショーのような内容にしたテープで・・・ある意味、掟破りなテープです!!
 
 もーこれはズルすぎでしょう・・・DL氏とNipps氏の「ジャックっぷり」も見事ですが、こういうことを思い付くアイデアが素晴らしすぎで、流石「イルでいる秘訣を知っている」お方なだけありますね!!

 ただ、私もテープと真摯に付き合う過程で分かったことですが、DJミックスという存在を一般化した存在として「ラジオ」の存在は外せなく、その素晴らしさにリスペクトがあるからこそ、このテープが作られていると思います。

 私もそうですが、DJミックスが聴けるラジオ番組は、だれでも無料で聴けるということや、その文化の中心として機能することなど・・・DJ文化には欠かせない存在だと思います。
 私の場合は、Youさんがやってた「Night Flight」や、RikoさんとMUROさんがやってた「Da Cypher」などを愛聴し、そこからDJミックスの面白さを更に知った部分があり・・・大変お世話になりました。

 また、今回の題材になるような、NY産のテープであれば、その文化の中心地の情報やバイブスを伝える重要な手段になり・・・それを全世界に広めたのが「ミックステープ」でした!

 それこそ、当時の日本でもNYの現地の放送を録音してきたミックステープが流通しており、ミックステープという媒体だから出来た広がり(特にコピーがしやすい点かな?)だったと思います。
 カプリの部分で書いたと思いますが、ミックステープは旅をするんですね・・・その中では、海外のラジオ音源が旅してくれた功績は大変重要かと思います。

 まとめみたくなりますが、DLさんなどはNYのラジオ黄金期の放送に影響を強く受けていたからこそ、HipHop流儀にのっとり、こういったテープを作ったのかな~と思います・・・流石「イル伝道者」ですよ!!



39 「DJ Black Tiger / 黒虎」(1998年/和物deメガミックス)

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 アイデア枠(イル枠?)の最後は、メガミックスモノでいってみましょう!!

 この作品は、Nobodyknows+とし活動をしていたDJ/Producerである「DJ Mitsu」さんが変名でリリースされた作品で、和物の曲などをイルにメガミックスした作品で・・・そのセンスに脱帽した一本です!!

 まず、メガミックス系のテープは結構多く、それこそLatin Ras KazさんやMatsumoto Hisataakaaさんなどが精力的にリリースされ、ミックステープを代表するジャンルとも言えます。
 ただ、独特の美意識(?)や独特のテンション(抑揚が無い感じ?)も相まって、ターン手ブリスト系のテープと同様に、マニア向けな部分が多く・・・私もブログではあまり紹介をしていません(^^;)

 その中で、このMitsuさんのテープは衝撃的でした!

 今となってはDJ界隈でも市民権のある「和物」を、不人気な時代に取り上げ、それをフレッシュに昇華しちゃってる内容は最高で・・・Spinbadの80'sMegamixと同様にアイデア勝ちな部分が素敵です!!

 また、それらを8TRのMTRというアナログな手法を駆使し、ドマニアックなミックスの応酬には感涙で、S●APとQ太郎をマッシュアップなど・・・ブットとんだ仕掛けが多く、ヤラれます!
 
 まあ、Las KazさんやHisataakaaさんも、コレに近いことは行ってて、メガミックスマニアにとっては、普通(?)なことなのかも知れません・・・
 ただ、Mitsuさんの作品に関しては、DJミックスとして「ノリの良さ」や「展開の良さ」があり、聞いてて引き込まれるのが秀逸です・・・この辺には、選曲やアイデア以上に、DJとしてのセンスの良さが伺えます。

 また、これも大切なことで、このテープに関しては、誰のテープか分からずに購入し、聴いたら内容の良さにヤラれ・・・調べてみたらMitsuさんの作品と分かった経緯がありました。

 ミックステープにおいては、こういった変名もありますが、全然知らない名前の人なのに、聴いたら内容の良さにヤラれたり、実はビックリする人が作ってたり・・・ある意味「ふたを開いてビックリ」な掘りの楽しみもあるかと思います。
 未知のレコードを掘り、良い曲を探す楽しみがあるかと思いますが、それはテープにも当てはまり、私は楽しみながら掘り続けています・・・これもテープの楽しみの一つですね!!



40 「nujabes / ristorante nujabes」(2002年/HipHop~オールジャンルミックス)

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 変化球ゾーン(?)は一度終わりにして、普通のHipHop作品に戻しましょう・・・ただ、この作品は、そんな「普通」なレベルではなく、今となっては「大切」な作品でしょう・・・

 この作品は、2010年に志半ばでお亡くなりになられた「Nujabes」さんによるミックス作品で、Nujabesさんのグルーブや世界観が生きた作品になります。

 まず、ミックステープにおいては、いわゆる「ビートメーカー」が、自分の世界観を表現する意味でミックス作品をリリースすることがあり、市場的には人気な部類だと思います。
 まあ、ビートメーカーと言えど、DJの活動と並行している方が多いのでアレですが、そのビートメーカーが作るトラックのバックボーンが垣間見れたりするので、結構面白いですね。

 その範囲に当るのがNujabesさんのこの作品になり、Nujabesさんの世界観が分かる内容で大変素晴らしいです。

 Nujabesさんというと、凄い暴力的な表現だと「Jazzy HipHop」にカテゴライズされると思いますが、そういった表現に当てはまらない世界観が魅力で、実は凄い音楽性が深いお方だと思います。

 凄いNujabesさんの音楽を追っていた訳ではないので、明確に表現は出来ませんが、豊かな音楽性で、芯に温かいグルーブが一本ある感じで・・・私自身は、このテープを聞いて理解した所があります。

 選曲の幅は広いんだけど、違うジャンルが一本の線で結ばれており・・・全体的に心地よいグルーブで包まれているのが気持ちいいです。
 副題として「makin' good beats like cookin' good foods(良いビートを作るのは、よい食材で調理するのと同じ)」と書いてあり、Nujabesという優秀な料理人が、素晴らしい食材で作った作品かと思います。

 ただ、この作品・・・今となっては「故人の遺志」を引き継いでくれた存在だと思っています。

 ミックステープは、商売の為に作る方もいるでしょうが、自身の世界観を伝えるべく作っている方もおり・・・結果として、それはテープに記録され、未来まで伝わる存在だと思います。
 Nujabesさんのこのテープ、作った時は天命になることなんて考えずに作ったことでしょう・・・ただ、Nujabesさんの真摯な姿勢と、Nujabesさんが伝えたかったグルーブは、しっかりとこのテープに焼き付いており・・・その思いは永遠に伝えられると思います。

 ミックステープは、小説家が本を書くように、DJ達の「思い」を投影し、未来に残す為の手段なんだと思います・・・



41 「DJ Kiyo / Unstoppable」(1998年/HipHopミックス)

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 なんでこんな後半でKiyoさんを?と思う方も多いかも知れませんが、紹介の流れの関係で最後の方になってしまいました(^^;)

 ただ、KiyoさんのRoyalty時代のテープに影響を受けた方は大変多く、ほんとクラシックですね!!

 このテープは、KiyoさんがManhattan Recordsと協力して設立されたレーベル「Royalty」よりリリースしていたテープシリーズの第2段で、影響を受けた方が大変多いテープだと思います。
 本当はスタバジャケの第1段の方が人気が高いようにも思えますが、ジャケがジャケだけにアレかな~と思い・・・大人の配慮でこちらで紹介をしてみたいと思います。

 内容的にはHipHopのクラシック系の曲を選曲しているのですが、表現として「Kiyoさんらしい」チョイスが光り、この感覚が後続達に伝えれ、更に進化した部分があるかと思います。

 この点は、中々説明がつかず、近い表現だとjazzyっぽい感じなのかも知れないですが、Kiyoさんらしい観点が光り、それまで海外の流れを盲信していた流れから脱却し、自分たちの「好み」なHipHopをプレイしよう!という流れを生んだのがKiyoさんで・・・その感覚の流布にはミックステープが活躍をしていました。
 それこそ、Ryowさんなどのアングラ系の方々は、直接的ではないかも知れないですが、Kiyoさんのテープを聞いて育った世代とも言え・・・先輩のテープを聞いて育ち、その後輩達が更に世界を広げていった・・・そんな流れを生んだと思います。

 また、Kiyoさんに関しては、流れの中でサラッと出してくるスクラッチ&2枚使いも影響を及ぼしたと思います。

 これも、先ほどの「自分たちの」に繋がる話かも知れませんが、そこまで派手さを追求せず、その楽曲のグルーブを補う感じの内容にしている点は、若手DJ達の憧れになり、そのクールな方法論を真似された方が大変多いと思います。
 ただ、スキルに関しては確実で、凄い上手いんですよね・・・この塩梅もKiyoさんの味で、真似ようにも真似られない部類だと思います。

 内容的にもノリが良く、流石、Kiyoさんな一本です!!

 ただ、Kiyoさんに関しては、次の作品も重要ですね・・・



42 「DJ Kiyo / Urbän-Eskimo」(1998年/R&B~UKSoulミックス)

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 そう、Kiyoさんというと、当時のBな輩に「R&B/歌モノ」の良さを伝えたDJの一人で、この作品は鉄板だと思います!!

 この作品はR&BやUK Soulをミックスした作品で、Kiyoさんらしい視点で選ばれた曲がグルービーにミックスされ、大変気持ちいい一本になっています。

 今でこそ、こういった歌モノは定番ですが、90年代中盤ぐらいは、HipHopが好きな人はHipHop、歌モノが好きな人は歌モノ・・・と分離(壁を作ってた?)してた印象があり、すごい簡単なことなんだけど、違うジャンルの曲は聴かない!という方が実は多かったです。
 それこそ、高校生DJブームなどがあり、それでHipHopを知った子供たちは、知識が無いが故の虚栄心というのか、盲信的に「HipHopしか聴かない」傾向が少しあったかと思います・・・HipHop的なトラックの歌モノは人気がありましたが、直球のは敬遠されていた印象があります。

 ただ、歴史的に考えても、現場では普通にプレイされ、曲としてもイイ曲が多く・・・結果的に「聴かず嫌い」だった訳で、そういったBの頑なな鎧を脱がせたのが・・・Kiyoさん達になるかと思います。

 普通に聴いても楽しめる内容ですが、HipHop的なミックス感を生かしつつ、Kiyoさんらしいグルーブが生きた内容になり・・・Bでも大変聴きやすかった部分があり、これがウケた要因だと思います。
 特に、この作品において白眉なのが「UK Soul」の選曲で、US産に無いクールでグルービーな質感が気持ち良く、Kiyoさんのように選曲のグルーブで押すDJがプレイすると、凄くイイんですよね・・・この辺はヤラれた方が多いと思います。

 Kiyoさん自体、めちゃくちゃ歌モノに特化したDJでは無かったですが、当時は歌モノがしっかりとプレイ出来るDJがいなかったので、歌モノのDJとしても大変評価されていたかと思いますが、結果的に歌モノの良さを広めたDJの一人であることは疑いが無く、リスペクトですね!!



43 「DJ Maki The Magic / The Magic vol,1」(1997年~/歌モノミックスなど)

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 そして、Kiyoさんと並び、日本で歌モノの良さをミックステープで広めたDJと言えば「Maki」さんも忘れてはなりません!!

 97年ごろより定期的に歌モノのミックステープをリリースし、CD以降も沢山のミックス作品を出し・・・Makiさんのミックスを通して歌モノの素晴らしさやカッコ良さを教えてもらった方が多いと思います。

 内容としては、80年代のDanceClassicsやR&B、90年代以降のR&BやUK Soulなど、ホント幅広く、そして深く・・・だけど、凄く親しみを持って聴ける内容が秀逸で、どの作品も素敵です。
 ミックスも、HipHop的なザクザクとしたミックスで、その点はBでも聴きやすかったと思うし、カプリ世代らしく、ミックスの精巧さよりも、雑でもグルーブを優先するスタイルも大変素敵です。

 私自身、オンタイムでは聴いてなく、歌モノはMUROさんを通して好きになり、テープを掘り始めた20代前半にMakiさんの作品に出会ったのですが・・・ホント影響を受けました。

 ミックス自体は少し雑な部分もありますが、定番曲をバシっと決めるミックスや、あまり知られていない曲をカッコよくプレイする技など・・・ホント色々と勉強をさせて貰いました。
 特に「素敵な曲」を沢山教えてもらった部分は重要で、知っている曲でも、Makiさんのテープを聞くと「カッコよく聞こえる」ことが多く・・・Makiさんのミックステープは「生きた教科書」として使わさせて頂きました。

 DJとして「ミックステープ」の重要さに気付いていたのか、沢山のミックス作品を残し、Makiさんは昨年の夏に天国へ飛び立ちました・・・
 Makiさん、素晴らしい作品を沢山残してくれてありがとうございます・・・Makiさんのミックステープは「永遠」ですよ!!



44 「DJ Komori / R&B mix」(2000年~/歌モノミックス)

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 そして、歌モノ系ミックステープであれば、Kiyoさん、Makiさんの次世代としてシーンをひっぱったのが「Komori」さんで、沢山の素晴らしいミックステープをリリースし、影響を受けた方が大変多いでしょう!!

 まず、「R&B王子」の異名(?)を持つコモさんですが、この方ほど「ミックステープ」を活用し、シーンで「のし上がった」方はいないかと思います。

 活動初期より、R&Bなどの新曲を紹介するミックステープ「Monthly Fruits」を毎月リリースしたり、夏向けにUKsoulを中心とした気持ちいいミックステープ(Ocean Fruits)をリリースしたり、今回の紹介写真で使っているコンセプトミックスである「R&B mix」など、とにかく沢山のミックステープを作っていました。
 内容も、幅の広さが象徴的で、イイ意味でポップな姿勢が誰でも馴染みやすく、結果的に「歌モノの良さ」を的確に伝えていた点は尊敬に値します。

 そして、重要なのが、結果的にどのテープも内容が良く、その安定感が評価され、着実にシーンの人気を掴み・・・現在の活動に繋がっていることです。

 ミックステープという存在は、作ったDJ自身の「宣伝材料」としての側面もあり、聞いてみて興味を引く内容であれば、次の仕事の声がかかったり、DJとしての地位も上がったりすることがあると思います。
 今回、紹介している50選でも、そのテープがきっかけでシーンで一目を置かれる存在になったDJも多いですが、コモさんの安定感は信頼に繋がり、それが現在の地位に繋がっていると思います。

 今でこそ、名刺代わりのDJミックスであれば、ネット上にフリーで出している状況ですが・・・ちゃんと作品にして、お客さんにお金を払ってもらい評価してもらうことが・・・私は大切だと思っています。

 なぜなら、お金を払ってもらっただけ「楽しませる」責務が発生し、DJはそれに見合う分の努力をし・・・結果的に「作品としての良さ」に繋がると信じているからです。
 また、ミックステープは、必然的にテープをプレスする必要があるので、自腹を切って作らないといけない媒体な為、作品として「気合」が入っているのが多いと思い・・・とも私は考えてます。

 Komoriさんの作品においては、そういった「買ってもらった分は楽しませる」という姿勢が伝わる内容で、それが信頼に繋がり、Komoriさんの名刺が全国に広まったと思います。
 なんでしょう・・・言葉にすれば「プロ姿勢」なんですかね・・・そういった良さもミックステープの魅力かも知れません。



45 「DJ DDT-Tropicana / Sea Side Situation Vol.1」(2001年/レア歌モノミックス)

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 そして、歌モノ系で次世代だと「レア歌モノ」の流れがあり、その流れで評価された一人がDDTさんではないでしょうか?

 どのジャンルもそうですが、日本においてDJ系の音楽は、ある程度シーンができて、定番曲などが生まれると、そのカウンターとして「マイナー」な方向を攻めることが多いと思います・・・HipHopであれば、33のKocoさんが正にそうですね。

 そういった流れは、歌モノの流れでも活発化し、US産のマイナー曲や、ヨーロッパのPopsなどを掘り、一般的な歌モノシーンの底で、マニア達の暗躍がありました。
 時期的には00年代前半で、異常なレコード相場もあり、一般人が殆ど入れない限られた状況でしたが、大変活発なシーンで・・・その中でミックステープが活用されていたのが大変興味深いです。

 つまり、各DJが掘ってきた曲を披露する場として「ミックステープ」が利用されており、ある種の「シーンの中心」になっていたと思います。

 紹介しているDDTさんもそうですが、NooriさんやHirokiさん等が積極的にテープを出し、それを聞いてシーンが動いていた部分があり、今思い返しみても面白い流れですね・・・
 各DJ、レコード店、リスナーとも影響があり、その影響元がミックステープというのがグッとくる所で、ミックステープが「シーンの原動力」にも活用されていた一例かも知れないです。

 そして、紹介をさせていただくDDTさん、当時から堀りも剛腕でしたが、ミックス/選曲も優れており、素敵な作品を多くリリースをされています。
 
 なんでしょう、DDTさんの作品は、凄い深い掘りの曲も多く選曲されているけど、ポップな嗜好が明確で、一般の人が聴いても楽しめるのがイイんですよね~
 これも大切なことで、知られていない曲こそ、カッコいいDJミックスで「カッコよく聴いてもらう」ことを実践している点があったんですね・・・素晴らしいです!



46 「DJ Ken-Bo / Shade of 80's」(2000年?/80's Popsミックス)

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 歌モノ系の〆は、Ken-Boさんのコレでいきましょう!

 日本のHipHop/日本語ラップの拡大においては、Ken-Boさんの存在は重要で、お世話になった方も多いかと思います。
 ミックステープ的には、凄い本数を残した方では無いですが、この作品はKen-boさんにしか作れない選曲/グルーブが秀逸で、内容の時点で優勝です!

 内容的には、今となっては馴染みのある80年代の曲(特にポップス)を選曲した内容で、リリースされた時点では凄い目新しいとは言い切れない題材ですが、その時代を生きた人でないと出せないグルーブがイイんですよね~
 なんでしょう、Ken-boさんが少年時代に親しんだ曲を、当時のドキドキ感や甘酢感を大切にしながら選曲した感じで、説得力が違うんですよね・・・17のKayaさんと同様ですが、その時代を知らないと作れない感じが最高です。

 また、このジャケはズルいでしょう・・・これもミックステープの魅力ですね!

 ミックステープでは、ジャケットの面白さも魅力の一つで、このテープのように「ジャケ・サンプリング」は定番で、収集する目的の一つになっています。
 これ系の最高峰は、50選の最後に紹介をしますが、お客さんの目を引くための努力や、その遊び心は評価したい部分ですね。



47 「三木道三 / Miki-FM 1997ヘルス」(1997年/Reggae meets HipHopミックス)

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 いやいや、書いている方としても疲れてきましたが、読んでくださっている方も大変でしょう・・・ゴールはもうすぐなので、がんばりましょう(^^;)

 次からは、路線変更で、ミックステープが重要だったシーン「Reggae」の作品からボムを紹介しましょう!

 世界的にもそうですが、日本におけるレゲエは、ミックステープがその音楽シーンの後押しをしたジャンルの一つともいえ、様々なミックステープが作られました。

 ただ、レゲエに関しては、レゲエ特有の文化/しきたりの下で作られたテープが多く、一般的なミックスファンからすると敬遠されがちなジャンルなのは事実で・・・私もまだまだ勉強中です。
 しかし、その面白さが分かってくると、大変魅力的なジャンルで・・・比較的に理解されやすいのが、この三木さんのテープだと思います。

 この作品は、有名レゲエDeeJay「三木道三」さんが作ったテープで、ラジオ番組風にした内容で、三木さんのトークと各種音源が楽しめる内容で、当時、結構ヒットした作品になります。

 ミックステープにおいて、ラジオ番組風に作るのは定番と言えば定番で、それこそ38のDLとNippsのテープが正にそうですが、現場のライブ音源などを入れた内容にしたいときに、このラジオ番組風に作るのが定番と思われます。
 特に、ラッパーやDeeJayが主導の作品では、彼らのしゃべりも魅力の一つなので、それを作品として整合性を失わない方法がラジオ番組風のミックスで、個人的にも結構好きなジャンルです。

 その中で、この三木さんのテープはクラシックですね!!
 
 内容的には、三木さんが各地のサウンド用に録音したダブやライブ音源などを中心にミックスされているのですが・・・進行の進め具合が絶妙で、凄く楽しめます。
 三木さんの軽快なトークも素敵なのですが、結果的に「聞いた人に楽しんでもらうこと」を念頭に考えた構成は素敵で・・・レゲエのDeejayの方なら褒め言葉になる「芸人魂」が炸裂した内容です!!

 また、このテープにおいては、HipHopのラッパーなどもゲスト出演しており、当時はレゲエとHipHopの「橋渡し」をした作品として評価された部分がありました。

 先ほどのKiyoさんの話じゃないですが、アーティスト同士はHipHopもレゲエも関係なく交流はあったのですが、ファンサイドは別ジャンルを聞くほどの余裕がなく、むしろ敬遠されていた中で、このテープでは、その交流の一端が披露され、HipHop好きに「レゲエも面白い」と思わせた部分がありました。
 どのくらいの方が、このテープを聞いてレゲエに興味をもったかは分かりませんが、三木さんの「面白ければイイんちゃう?」みたいな姿勢がプラスの効果を出したかと思います。



48 「Mighty Crown / Mighty Crown Vol,7 - Vital '98 Sound Clash Taxi Hi-Fi vs Mighty Crown」(1998年/レゲエ・現場音源・サウンドクラッシュ)

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 そして、レゲエ系のミックステープの華と言えば「現場録音」のテープです・・・その中で、個人的にはMightyのサウンドクラッシュテープは最高です!!

 レゲエに関しては、文化として「現場」を重要視していて、クラブなどの場で「盛り上がる」ことを念頭にしているところがあります・・・
 なかなか説明が難しい部分なのですが、家で一人で聞くよりも、現場で盛り上げながら聞くと、その音楽の魅力が更に広がる・・・そんな部分があるかと思います。

 そのため、そのカッコよさを伝えるために、現場の録音をテープにしたものが一般的になり、いろいろな現場録音もののテープが出回っていました。
 
 その中で、現場でしか成立しない音源の最高峰が「サウンドクラッシュ」になります。

 これは、DJ/MC集団である「Sound System」同士が、いろいろな趣向を凝らして、どっちのシステムがお客さんを盛り上げたかを競うイベントで、レゲエの「華」とも言えます。
 詳しい内容は省略しますが、現場でしか成立しないテンションの高さや、戦いの緊張感、ビックリする曲の応酬など・・・現場の空気感をダイレクトに伝えてくれ、大変面白いテープです。

 特に指摘しておきたいのが、こういったテープが流通したことで、着実にレゲエファンを増やし、そして勉強をして後輩たちが育っていった点があったということです。
 HipHopやどのジャンルでも、ミックステープが教科書代わりになり、それで勉強をした方がいた話は沢山しましたが、レゲエの場合は現場録音のテープが重要で、テープに収められた「バイブス」を学んだんだと思います。

 そして、数あるクラッシュモノの中で、個人的には日本レゲエ界の王者ともいえるMighty CrownのTaxiとの一戦のテープが外せません!

 時期的には、まだシーンを登りつめている状況の頃で、先輩格のサウンドを相手に真っ向勝負をし、格の違いを見せつけた一戦ですが・・・Mightyのカッコ良さは比類しないですね!!
 もう、MCの部分のカッコよさが桁違いで、このバイブスは比類がしません・・・また、バイナルでのダブ時代なので、その背負った代償の大きさも感じられ、テンションの高さもこの時代ならではですね・・・

 クラッシュは、今でも行われていますが、テープ時代のクラッシュは、アナログ的な部分が多く、それが比類しないバイブスになり、素晴らしいのが多いです・・・なので、これ系もミックステープ・クラシックです!!




49 「Mighty Jam Rock / Mighty Jam Rock #9」(2006年/ダブミックス&変形ジャケ)

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 んで、レゲエ系テープのもう一つの華が、各サウンドが撮りためた「ダブ」を披露するためのテープで、そのテープの紹介をしながら・・・ミックステープの楽しみの一つである「変形ジャケ」モノのキングを紹介します!

 まず、レゲエの特殊な文化で、各サウンドが、アーティストに直接交渉をして、既存曲などを自分たちだけに特別に歌った曲(ダブ)を作る流れがあります。
 ダブもいろいろと種類があるのですが、結果として、他のサウンドと差別化するための大きな要因の一つなので、各サウンドとも、ダブ制作には気合いを入れています。

 そして、そういったダブは、現場でしか聞けないモノも多いので、そのダブをミックスしたテープを作ることが多く、それをファンに聞いてもらって楽しんでもらったり、自分たちの名刺代わりにしたり・・・結構、力を入れて作っていたミックステープだったと思います。

 まあ、レゲエ的な観点でいくと、凄い作品もある(誰も録ったことのないアーティストのダブとか)のですが、ミックステープ的な観点でいくと、流れが独特でついていけない部分もあり・・・なかなか評価されてないテープですかね?

 ただ、その中で、このテープは「別の角度」から私の中でクラシックです!!

 大阪のベテランサウンド「Mighty Jam Rock」が制作したテープで、なんとテープと一緒に「テープレコーダー」をセットにした一品です!!
 それも、自分たちで企画して製造をしたオリジナルテレコで・・・ジャケの田宮ライクで、プラモデル風の箱に収納した・・・豪快すぎます!!

 ミックステープにおいては、注目を集めるべく、変わった形状の作品があったりします。

 それこそ、46のKen-boさんのサンプリング・ジャケもそうですが、カセットテープ本体が布製の袋に入った作品や、変わった箱に入っている作品など・・・結構あり、私の中では「変形ジャケ」と呼んでいます。

 その中で、プラモデル風の箱にした(説明書もある!)時点でヤラれますが、オリジナルテレコを作ってしまった時点で優勝でしょう・・・こういう自由な発想を飛び越し、そんなの作らないだろ!というのは大好きです!!



50 「DJ Gameboy / Mixpanic」(2003年/HipHopミックス・変形ジャケ)

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 ふ~、これで最後です・・・疲れました(^^;)

 最後は「直球勝負、投げる球カーブ」な「変形ジャケ」クラシックです!!

 詳細はあまり分からない方で、大変失礼な表現になりますが「素人に毛が生えた」程度のDJによるミックステープで・・・テープケースを「ファミコンのカセット」風にした、意外と思いつかないけど、インパクトは絶大なテープです!!
 
 変形ジャケの特徴として、カセットテープを保持する「ケース」をどう調理(?)するかがポイントで、先ほどのJam Rockはケースという枠を大きく超えた方法になり、こちらはオリジナルのケースを維持したまま、そのケースを調理する方法になります。
 グッとくるのが、このテープ自体、市販のテープにダビングして作っており、このケースも手製のようで・・・自宅でケースに赤いスプレーで着色している姿がグッときますね・・・

 この「姿」が分かる点は凄い大切です・・・

 今回の50選は、外に出しても恥ずかしくないクラシックを中心に選びましたが、ミックステープの面白いところは、無名なDJにもテープが作れたことで、そういった無名DJの作品を掘る楽しみもあります。

 それこそ、14の関口さんのテープがそうなのですが、無名DJの作品は、このテープで「のし上がってやる!」みたいな気合いが感じられ、自宅の一室で、がんばって作ってる姿が感じられ、凄い好きです・・・
 また、その反面、そういったDJは、DJとして大成した方は多くなく・・・失礼な表現ですが夢破れ、DJを辞めてしまった方も多く・・・ミックステープが「夢の痕跡」みたくなり、切なくなったりもします・・・

 ミックステープは、作った人の「手あか」が分かりやすいのも魅力です。

 それは、手製の編み物に似てるんでしょうか・・・工業製品に比べると荒さがあるかもしれないけど、何とも言えない魅力があると思います。
 そこには楽しみも悲しみもあり、複雑な魅力かもしれません・・・だけど、ミックステープ掘りとして、こういうテープも掘っていきたいところです。




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50選、如何だったでしょうか?

 最後は大変気持ち悪いgif画像で〆ましょう・・・前回の1000本の時も大変でしたが、こうやって並べるのも、そして戻すのも地獄の作業でした・・・(--;)

 先に謝っておくと、こんなに長くなる予定ではなかったです・・・ほんと、長すぎでごめんなさい(^^;)

 それぞれ、簡単な文章で書こうと思い、5月GWに終わるかな~と思っていたのですが・・・今まで出来なかったミックステープを体系的に説明することを思いつき、それをやろうとすると過去記事の整理や、まだ紹介してない作品を紹介しないといけない、そしてこの記事も作品が「なぜ面白いのか」を詳しく書く必要があり・・・最近のスローペースな更新や、今回の長文になった次第です。
 自分でもビックリしましたが、こんなに長い文章だと、ブログの記事入力が重くなるようで・・・自分で書きながら、なんでこんな方法にしちゃったのかな~と軽く後悔をしました(--;)

 ただ、ある程度ですが、これで「Mixtape Troopers」の頭の中は分かるようになったかと思います。

 ブログでは色々と個人的な思いなどを書いていましたが、私が「ミックステープ」を集めている理由は・・・今まで、明確に書いたことがありませんでした。
 まあ、単純な話、楽しいから集めていることではあるのですが、その「楽しみ」を明確に表現しようとすると、理由が多岐に渡り、自分でも体系化出来ず、複雑すぎて言葉にすることができませんでした。

 今回の企画は、その点も考慮したいと思い作業をしました・・・私はこういう観点でミックステープを楽しんでいますので、是非、参考にして頂けると嬉しいです。


 そんなわけで、2000本記念の迷惑講演は終わりです(^^;)

 これからも「ミックステープ道」を究めるべく、精進をしていきます!!
 今後ともご愛顧のほどを宜しくお願い致します(^0^)








 
Kid Capri 「52 Beats」
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 これも「そういえば紹介していなかった」系のテープですが・・・遂に重い腰を上げて紹介です!!

 ミックステープ業界においては、もはや古典作品で知らない方も多いかもしれませんが、これに影響を受けた方は多く、カプリの素晴らしさ・・・いや「HipHop」の素晴らしさを表現したテープの一つだと思います。
 私も、ある時期に聞いて、その熱量にヤラれ、HipHopの基礎は「楽曲のカッコいいブレイクを2枚使いすること」であることを再認識した次第で・・・この作品こそ「HipHop」です!!



『Kid Capriについて』

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 まず、Kid Capriについては、久しぶりに紹介をするので、少しだけ説明をしたいと思います。

 カプリさんは、NY/Bronx出身のHipHop系DJで、80年代より活躍をしている御大で、現在でもUSを中心に元気に活躍をしているお方です。

 詳細は、私が「以前書いた記事」を参照して頂きたいのですが・・・今回、ここで強く指摘したいのが、カプリが活躍したからこそ「ミックステープ」が広まり、そしてミックステープが「DJの作品」として成立したということです。

 それこそ、DJのプレイを収録したテープ(=ミックステープ)は、現場録音ものやラジオを録音したモノなど、歴史的には70年代末ぐらいよりアンダーグラウンドで流通していましたが、カプリ以前は、そのテープに「作品性」が無いものが多く、作ったDJの個性が強力に反映されたモノが少なかったと思われます。
 それこそ、今でいう「新譜ミックス」的なものが多く、ある種のストリートの「コンピレーション」のような存在で流通し、そのDJの「アイデア」や「個性」を強力に反映させたテープは多くは無かったです・・・つまり、そのDJの「名前」だけで商品として売れるテープがそんなには無かったと思っています。

 この限りにおいて、カプリが80年代末から90年代初期に作ったテープは、結果として「カプリにしか作れないテープ」で・・・ミックステープという存在が、DJのアイデアや個性の元に作られた「作品」であり、その比類なき面白さやカッコ良さが受け、ミックステープという存在を広めた存在として重要だと思います。

 今回の52beatsもクラシックですが、以前に紹介をした「Old School Vol.1」はまさにそうで、彼らにとって懐メロ的な古い楽曲をHipHop流にプレイすることでカッコよくなることを実証し、古い曲もプレイの仕方でカッコよくなることを教えてくれました・・・

 このブログのポリシーでもあります「DJミックスをすることで、プレイした楽曲が更に光る」ことを実証していて、ミックステープでしか出来ないことを伝えてくれたのがカプリです・・・
 つまり、カプリのテープがあったことで、ミックステープというフォーマットが広まったと私は考えています・・・カプリは「ミックステープの父(The Godfater of Mixtape)」であることは疑いがありません!!


 そんなカプリですが、今回紹介をする「52 Beats」もクラシックで・・・これもミックステープでないと出来ない内容で、これに影響を受けた方が多いと思います!!

 詳細は下記に譲りますが、内容的には「オリジナルなBreakbeats」をミックスした内容で、クラシックなBreakbeatsをカプリ流にバキバキに「2枚使い」をし、ファンキーに調理した作品で・・・これもHipHopじゃないのに、HipHopとして成立させているのが痛快です!!

 んで、本編の説明をする前に、この作品の背景となることを説明しておきたいと思います・・・





『Breakbeatsと2枚使いについて』

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 この作品においては「Breakbeats(ブレイクビーツ)」「2枚使い」という言葉(行為)が大変重要になります。
 これらは、DJをやってたり、そのDJ文化を詳しく知ってないと分からない内容だと思うので、詳しく説明をしたいと思います。

 まず、歴史的な話になるので、知らない方は是非覚えて頂きたいことなのですが、HipHopという音楽は、DJがSoulやFunkなどの楽曲(レコード)で、ドラムソロなどの歌が入っていない部分(Break)を2枚使いをしたことから始まったと言われています。

 歴史的には、70年代初期に、NY/Bronxの偉大なDJ「Kool Herc」がDJプレイをしている中で、実際の歌の部分よりも、そのブレイク部分の方がお客さんが楽しみにしていることに気付き、そのブレイクを繰り返す意味で、同じレコードのブレイク部分だけを交互にプレイ(=2枚使い)したら、お客さんにウケたことが発端になったと言われています。
 そのブレイク部分、曲の出だしや曲の間奏でドラムブレイクだけの部分なので、一般的には「間奏」であり、あまり注目をしない部分でしたが、2枚使いでブレイクを延長することでブレイク感が増し、ダンスをする者にとっては感覚的に踊りやすかったり、DJとしてアクションがあるので観客にウケたり・・・またたく間に広まった手法になります。

 これって、ほんと重要なことで、この発想があってHipHopのサンプリング概念が生まれたり、派生としてブレイクダンスやラップが生まれたりした訳ですが・・・DJにおいては、DJのアイデアの元で2枚使いなどをすることで、自分達流の新たな価値観を生み、楽器がなくても音楽をクリエイト出来ることを証明し・・・今のDJ文化に対しての大きな一歩だったと思います。
 特に、その曲を作った人がまったく注目しなかった「ブレイク」に着目をした点は、以降のビートを強調した楽曲が増えた点の実証になるし・・・また、そういったブレイクのある曲を探したりすることや、人とは違うカッコいいミックスを生み出すことなど、レコードを掘ることや、技術の切磋琢磨を生み出して、この文化を進化させていた点は重要かと思います。

 その中で、お客さんにウケの良いブレイクが入っている曲はシーンで珍重され、それらの曲を相対的に「Breakbeats」と呼ぶことが多く、今でも愛され続けています。

 この「Breakbeats」という呼び方、今となっては打ち込み系のダンストラックを指すジャンルとしての方が認知度が高く、一部の方は「Original Break」とか呼ぶ方もいますが、この言葉自体、結構解釈が曖昧で、カッコいいブレイクがある曲であれば何でも該当する側面があります。

 そのため、対象となる音楽ジャンルは幅広く、SoulやFunkに始まり、JazzやRareGroove、DiscoやRock、民族音楽など・・・そこにカッコいいブレイクがあれば何でもOKで、FreesoulやRareGrooveのような「DJ的な発想で生みだされた音楽の聞き方/ジャンル」と考えた方が分かりやすいと思います。

 実際に該当する曲は、今回のカプリのテープを通して紹介をしますが、現在のDance Musicにおける基礎・・・いや「血と肉」になった曲達とも言え、曲を知らずとも、思わず体が反応してしまう曲が多いと思います!!


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 そして、この「Breakbeats」ですが、一番分かりやすいのが「Ultimate Breaks & Beats」で、これに収録された曲が正にクラシックです!!

 Ultimateは、レコードを買ってる人でないと分からない内容だと思うので、少し紹介を入れておくと、カッコいいブレイクが入った曲を収録したコンピレーションみたいなレコードで、ほんと色々なジャンルの曲が網羅され、Breakbeatsの素晴らしさを世に広めてくれたレコードになります。
 詳細は、最近出たWax Poeticsで特集が組まれていたので、そちらを読んで頂きたいのですが・・・コレを持ってないとDJじゃない!と言われるほど、影響力の高いレコードになります。

 実は、こういったオリジナルのBreakbeatsの曲って、昔の曲が大半で、マイナーな曲が多かったり、オリジナルのレコードとなると高額なのも多く、結果的にそれらを知ることが凄い難しいんですね・・・
 その意味で、このUltimateのように、簡単に買えて、結果的に昔から珍重されている曲を分かりやすく教えてくれた部分が大きく、これを通してBreakbeatsを学び、そこから「本当のHipHop」を学んだ方が多かったと思います!

 私自身は正にそうで、高校生の頃にHipHopを好きになり、漠然と昔のSoulの曲をサンプリングして作ったのがトラックになっている・・・みたいなことは理解してましたが、Ultimateを通して、そのブレイクを「2枚使い」することでHipHopになったことを体験的に知り・・・ホント勉強をさせて頂きました!!

 Ultimateに関しては、DJの練習用という考えで買ってたのですが、2枚使いをするうちに、70年代のDJや観客達が、そのブレイクの「気持ち良さ」を突き詰めるが故に2枚使いをしていた事実を知り、HipHopの基礎を知ることで、HipHopやDJが更に好きになったと思います。
 まあ、私の場合は、そこからHipHopを更に突きつめず、Ultimateで昔の楽曲の良さの方を知ってしまい、次第にDiscoやダンクラ系に流れ、そこからHouseへ・・・みたいな変な流れをしていますが、70年代に発見した「Breakbeats」という概念を、Ultimateを通して体験的に習得できたのは凄い大きいです。


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 その中で、もっとも重要なのが・・・そのUltimateを2枚買って「2枚使い」を学んだ点だと思います!

 結局のところ、オリジナルのBreakbeatsは、そのまま聞くと地味な曲が多いです・・・まして、実際のドラムブレイクの部分は、あくまでも「間奏」なので、普通に聴いたらやっぱり地味です・・・
 ただ、そのブレイクを、2枚の同じレコードを駆使し、そのブレイクを何度もプレイすること「特別なグルーブ」が生まれ、更に色々な技を盛り込むことでファンキーになったりする・・・のが2枚使いの大きな魅力だと思います。

 2枚使い自体は、さして新しい手法でもなく、私がDJを好きになった頃でも、HipHopの普通の曲を2枚使いをしてアレンジをするのは普通でしたが、個人的には、Ultimateに収録されているオリジナルのブレイクを色々とアイデアを入れながら2枚使いすることで、地味だった曲を格段にカッコよくすることが出来るという点に衝撃を受けました・・・
 それは、今の私のポリシー(DJミックスをすることで、プレイした楽曲が更に光る)に通じる点なのかもしれませんが、Ultimateを2枚使いすることで体験的に刺激を受け、色々と学びました!!

 その中においては、個人的にはUltimateの3番が大切です・・・宇宙服ジャケのド定番ですね!!

 写真は、その3番の実際のレコードですが、マーキングをしたり、センターホールを補修したりして、かなり練習をしました・・・分かる方はグッとくる面構えかと思います。
 この3番では、ド定番なApacheでBPMをキープしつつファンキーな2枚を練習したり、Got To Be Realでトランスフォーマーの練習をしたり・・・ホントお世話になりました!!

 こういった古典ブレイクや、その使い方は、大半の方が、自分たちよりも先輩のDJから教わることが多く、それこそ、今回紹介をするカプリがその一人かと思います。

 ただ、私の場合は、お手本になったのが今回のカプリではなく、98年ごろに来日したEPMDのDJ Scratchのラジオプレー(TBS/Club Edge)が衝撃的で、特にGot To Be Realの2枚はヤラれ、それに真似ようと頑張りました・・・結果的にある程度は操れるけど、昭和感(?)が抜けないスクラッチ&2枚使いは、この3番から習得をしました(^^;)
 ただ、真面目な話も入れておくと、ただブレイクを繰り返すのではなく、様々なスクラッチやアクションを入れ、楽曲をファンキーに再構築していく術を学び・・・レコードをDJプレイすることで「音楽」が作れることを体験的に学んだのは非常に大きいです!!


 
 そんな訳で、明確に伝わったかは自信がないですが、今回紹介をするカプリのテープでは「オリジナルのBreakbeatsの楽曲」を、カプリらしい「ファンキーな2枚使い」で擦り倒したのが今回の作品で・・・ホント素晴らしい作品です!!

 以下では、カプリのテープの詳細をご案内します!!

 なお、この作品、ほんとクラシックなので、ネット上にも音源が上がっていますので、宜しければ下記の音源を聞きながら読んで頂ければ幸いです(私が上げた訳ではないので、リンク切れはご容赦ください)。

・ Soundcloudはこちら   

・ YouTubeはこちら


 また、繰り返しになりますが、カプリを深く知る上では、以前、私が書いた紹介が参考になるかと思いますので、そちらも読んで頂けると嬉しいです。

・ Kid Capri 「Old School Vol.1」

・ Kid Capri 「Old School Vol.2」





『作品の紹介』

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 この作品では、先ほど触れた「オリジナルのBreakbeats」を題材にした作品になり、実際プレイされている曲はブレイク・クラシックな曲が多く、初めて聞いた方でも反応が出来る曲が多いかと思います。

 それこそ、Bボーイの国歌として我々の血と肉に深く刻まれている「Incredible Bongo Band / Apache」や、パーティークラシックな「Freedom / Get Up and Dance」のようなド定番曲を駆使しつつ、以下の説明でも紹介する様々なブレイク曲が沢山プレイされています。

 基本的に「ブレイク」が主眼点なので、ポンポンと進んでいく内容になり、曲数で行くとA面B面を合わせると70曲弱・・・タイトルの「52」を大幅に超えているのがカプリらしい(?)のですが、クラシックのテンコ盛りにヤラれます!!
 多分、HipHopにある程度馴染みのある方だと、ネタとして使われた曲が多く、またHipHopという音楽の「骨格」となった曲達が多いので、反応する方は多いかと思います・・・気付いたら首を振ってる感じですかね??

 そして、それらのブレイククラシックを「これでもか!」ってぐらい「2枚使い」で擦り倒しているのがこの作品の大きな魅力です!!

 一聴すれば一目瞭然ですが、その曲の美味しいブレイクを豪快に2枚使いし、変な話、ブレイク部分しかプレイしない曲も多く、もはや「ブレイク地獄」な様相で、初めて聴く方にとっては異様な光景だと思います・・・それこそ、歌とかが殆ど出てこないので、掴みどころがなく、聴きづらい作品かもしれないです・・・

 ただ、カプリの偉大な点は2枚使いをすることで「そのブレイクの良さ」を最大限に引き出すプレーが素晴らしいです!!

 それこそ、Apacheは理解できると思いますが、Freedomは2枚使いネタと連想しない方も多いでしょう・・・でも、これも立派なブレイク曲で、後半のブレイクはホントカッコいい・・・そして、カプリが2枚使いをすることで、更にカッコよくなっています。
 これも後で詳しく指摘しますが、ループという意味でブレイクを2枚使いしてるのではなく、スクラッチやトランスフォーマーなどのギミックを交え、もはや「自分の曲」としてプレイしてている点も大変素晴らしいです!!
 

 また、選曲に関しては、後ほどにも色々と紹介をしますが、渋いな~と思う曲も大変多いです・・・

 カプリのプレイを通して知った曲も多いのですが、収録曲によっては「それをブレイクとしてプレイするの?」という意外な曲もプレイされてて、個人的にはGo-Go系の曲とOld School HipHopの曲をさり気なくプレイしている点にヤラれました!

 それこそ、カプリの擦りクラシックな「Troble Funk / Pump Me Up」や、一応Heatbeatネタのクラシック「T-Ski Valley / Catch The Beat」などを熱く2枚してるんですよね・・・
 この辺の感覚は学ばないといけない所で、Breakbeatsの本来の精神(カッコいいブレイクがあれば2枚使いする)を尊重するが故に、今となってはBreakbeatsと選定されないジャンルの曲もプレイしてる点は流石で・・・グッときます!!


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 ただ・・・初めてコレを聞いた方は、熱い2枚使い以上に「音が異常に悪い」ことに気付くと思います・・・いや~、ビックリするぐらい音が悪いですね(^^;)

 基本的に、何度もプレス(コピー)をされたテープなので、コピーのしすぎで音が悪い(なのでプレス違いによって音が違う)し、プレイしているレコードも状態が悪いのも多いのですが・・・カプリの場合は、この音の悪さが「味」であり、これが分かるようになると「カプリ中毒」ですよ!!


 この点は、説明を入れておかないと理解できない点もあるので入れておきましょう・・・

 例えば、A面の最初では、永遠のHipHopビートな「The Honey Drippers / Impeach the President」がプレイされていますが、他のどの曲よりもノイズが入ったレコードで、とにかく音が悪いですね(^^;)
 また、個人的にはDiscoラインとしても好きな「John Davis / I Can't Stop」は、超熱く2枚しているのですが、細かく聴くと、微妙に2枚使いをしているレコードのコンディションが違い、交互にプレイすると微妙に音が違います・・・

 この辺は、レコードを買ってたり、レコードでDJプレイをしないと分からない点で・・・個人的には「Impeach the President」の音の悪さには感涙です!!

 オリジナルは7inchのブレイククラシックで、あまたのHipHopのビートネタになり、HipHopのビートの一番理想形な曲ですが、オリジナルの7は高額で、みんなUltimateの11番(オレンジ)を使用しているかと思います・・・そしてこのUltimateのインピーチで2枚使いの練習をした方が大変多いかと思います。
 私もそうで、ホント好きなブレイクです・・・2枚使いすることでビートのグルーブが増すブレイクのトップとも言え、さらにDJの技次第でブレイクに磨きがかかる・・・そんなブレイクだと思います。

 個人的な思い出になるのですが、若かりし頃、夏のクソ熱い昼間にインピーチを使って永遠と2枚使いの練習をしてて、段々とそのループが中毒になり、2枚使いをヤメられなくなり・・・段々と体も熱くなり、無意識に服を1枚1枚と脱いでいき、小一時間したら全裸になってた(通称:全裸インピーチ)ことがありました(^^;)

 まあ、それぐらい中毒性が高いブレイク(?)なのですが、重要なのは、それだけプレイしている曲(レコード)なので、盤がボロボロになるんですよね・・・

 2枚使いをすると、その部分だけ異常にプレイするので、盤が劣化したり、アクションの過程でレコード針などで傷付けたりすることが多い訳です・・・カプリのレコードもそうなのかな??
 また、私のインピーチの場合は、夏場に汗まみれで盤を触ってたので、夏を過ぎて秋ぐらいにプレイすると、レコード盤から針によって掘り起こされた「塩」が産出されます・・・これもノイズの原因になり、オレンジは何度か買い直しました・・・


 つまり、このテープにおける「音の悪さ」は、カプリが「それだけ擦り倒してた」証拠で・・・分かる人にとっては「味」として聞こえるかと思います!!

 私自身も、これを聞くたびに音の悪さには閉口してしまいますが、2枚使いをすることで音が悪くなることを経験的に知ってるので許せるし・・・何よりも、HipHopという音楽が「悪いことも逆転の発想でかえてしまう」点が最大の魅力であることを知っていると、これが不思議と「味」になってしまいます!!

 つまり、カプリの他の作品でも書きましたが、こういった音の悪いレコードでも全然普通にプレイしちゃうのがカプリの魅力です・・・そう、こういった「豪快さ」がカプリの魅力です!!

 この辺の感覚は中々上手く説明が出来ないのですが、きっと「細かいことは気にするな!ファンクだよ、ファンク!!」みたいな感じなのかな・・・

 実際に、この音の悪いレコ以外にも、「KC & the Sunshine Band / I get lifted」であれば、プレイ中に針が飛んでもマイクで「ごめんね!」と言って、そのままプレイし続けます・・・個人的には、この曲名で針を飛ばしてるのがカプリらしいのですが、ほんと豪快です・・・

 また、私もそうですが、レコード買ってるとオリジナル盤に執着するようになるのですが・・・このテープにおいては、Ultimate率が高く、そういった執着心があんまり無いのもグッと来ます!!

 トラックリストを起こしてて気付いたのですが、A面の序盤で「Syl Johnson/ Different Strokes」をプレイする辺りからは、Ultimateの4番(赤)を連続で6曲プレイしています・・・
 きっとルーティーンの一つなのかも知れないですが、Ultimateでプレイしてると思われる曲の殆どが、先ほどのインピーチ同様に音が悪く、きっと擦り倒したレコードでプレイしてるんだろな・・・と思うと、思わず感涙してしまいました(^0^)


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 そして、その「豪快さ」は実際のプレイ・・・そう「2枚使い」にも如実に表れています!!

 聴いてみると、今となっては若干オールドスクールな感じもするかも知れないですが・・・圧倒的なファンクネスに満ちた2枚使いは衝撃的で、ホント素晴らしいですね!!

 なんでしょう・・・本宮ひろ志でないと漫画化が出来ない勢いというんでしょうか・・・とにかく「おりゃ~!」という感じの2枚が炸裂しまくりで、これこそカプリの真骨頂です!!

 テクニカルな部分も解説をしておくと、楽曲において「ブレイクに入る前にホーンとかのヒット音が入っているブレイク」の2枚使いが異様にカッコいいんですよね!!

 例えば、A面の後半ではクラシックな「The Magic Disco Machine / Scratchin'」「Herman Kelly & Life / Dance to the Drummer's Beat」を連続プレイしているのですが・・・この流れは鬼カッコいいです!!
 どちらもブレイク前にヒット音がある系の曲で、ブレイクのグルーブを高めながら、そのヒット音を擦りながらの2枚がカッコよく・・・最後は決め球で片方のブレイクの音を消した上でのスクラッチ&トランスフォーマーにはヤラれまくりです!!

 これ系のブレイクにおける擦り倒し方はホントカッコよく、いつ聴いてもヤラれます!!

 これもクラシックな「Brothers Johnson / Ain't We Funkin' Now」も、ブレイク前のヒット音を豪快に削り、超熱くなってるし、私の中でのトランスフォーマークラシックな「Cheryl Lynn / Got to Be Real」も、スピーディーでありながら、バキバキなトランスフォーマーがカッコよく、最高です!!


 カプリの2枚使いやスクラッチ系の技を解説しようとすると、それこそQ-Bertなどのようなスクラッチ系DJのような正確さは少なく、言葉として「豪快」という表現が妥当になってしまい、単純に技のレベルとしては評価が下がるのかも知れません。

 ただ、このファンクネスに満ち溢れた「豪快さ」は誰にも真似出来ず・・・これがカプリの魅力だと思います!!


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 そんな訳で、作品の紹介は以上です・・・いや~、まとめるのが難しい作品ですね!!

 最後に少し要点をまとめておきましょう・・・

 紹介をした通り、あまたのブレイククラシックを豪快に2枚使いし、擦り倒すことでカプリにしか作れない「ドファンク」なグルーブがこの作品の最大の魅力になると思います。

 この話は、本当は音の悪さの部分で話すべきかも知れないですが、そのファンクネスが相まって、全体的なグルーブもファットになり・・・いわゆる音圧も異常に太くなり、カプリにしか出せないグルーブが炸裂しています!!
 音は悪いのは認めますが、オリジナルのブレイクと聴き比べると異様に音が太くなってて、私としては「カプリの音」が一番素晴らしいと思います・・・トラックリスト起こしでYouTubeの音源と聴き比べると、その音の太さは一目瞭然です!!

 そして、思うのが、こういう感覚こそ「HipHop」だということです。

 誰も着目しなかったブレイクを2枚使いで新たな曲にするという発想もそうですが、その行為にカプリ流のファンクを注入することで、更なる次元に進んでいるのもそうだと思うし・・・そのファンクが音の悪さを化学変化させ、結果的に良くしてるのもそうだと思います・・・

 私の中では「HipHopに迷ったらカプリを聞け!」という考えがあります。

 カプリは、今回のテープのように、いわゆるHipHopの曲はプレイしてないけど、HipHopの本来の精神の元、自分のアイデアとファンクで、プレイする曲を「HipHop」に変えられる数少ないDJだと思います。

 HipHopは、本来、誰も着目しなかった「ブレイク」という部分を、DJ達の自由な発想で2枚使いすることで生まれたと考えると・・・基本的に、音楽に対して壁を作ること無く、己のアイデアとファンクで突き進んでいく音楽・・・いや音楽ではなくて「スタイル」だと思います。

 カプリのプレイを聞いていると、細かいことは気にせず、ファンクで行け!というメッセージがバシバシ伝わるんですよね・・・なので、自由であるはずのHipHopというスタイルに迷った時は、カプリのテープが最高の処方箋で、私の中では永遠のクラシックです!!


 最後ですが、私はこんな理由で、このテープが大好きです!!

 歴史的には、このテープは、HipHopがSoulやFunkのブレイクを2枚使いすることで生まれたことを伝えてくれたり、2枚使いをするだけで作品として成立させた点など・・・これを聞いて影響を受けた方が多いと思います。

 今となっては、HipHopの「歴史的名盤」みたいなのを紹介すると、どうしてもアーティストのアルバムとかシングルを上げざるを得ないかと思いますが、カプリのこのテープは、ミックステープという非合法なフォーマット故に取り上げられることがあまりありません。
 ただ、このテープは、HipHopにおいて「裏・歴史的名盤」であることは間違えなく、HipHopの歴史においては、重要な作品の一つだと断言したいです!

 特に、HipHopが生まれた頃の歴史を後世に伝えつつも、DJが本来持つ「自由さ」「カッコ良さ」を教えてくれる存在で・・・ほんと、色あせない作品だと思います!!

 MP3/セラート時代では、結果として「あり得ない」作品になってしまいますが・・・むしろMP3/セラートでは作れない「カプリの世界」は、時代を超えても絶大で、これからも永遠に残るでしょう!!
 

 久しぶりに熱く書いてみましたが、興味を持った方はネットの音源などを聞いてみてくださいね・・・
 ただ・・・私の実感としては、これも「テープ」で聴くべき作品で、ショックウェーブのBassをMaxで聴くと効力絶大で、極太ファンクが堪能出来ますよ!!



<Release Date>
Artists / Title : Kid Capri 「52 Beats」
Genre : HipHop (Soul、Funk、RareGroove、Jazz、Rock、Disco・・・)
Release : 1992年
 ※1992年と言われているが、それよりも前の可能性も高いです。
Lebel : Tape Kingz No Number


Notice : プレス違いについて

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 一般的には、タイトルトップに貼った「Tape Kingz」製のテープの方が有名ですが、上記のようなジャケのテープ(カプリ側がプレス??)もリリースされています。

 まあ、相当クラシックなテープなので、色々とリプレスされてはいますが、私の持っている範囲だと、このカラージャケの方が音が良かったです。
 本文にも書きましたが、テープをダビングにダビングを重ねたプレスもあるようなので、プレスによって音が違うようです・・・この辺も魅力と感じると、ちょっと病気です(^^;)

 なお、音質違いの延長で、Tape Kingz製と上記のカラージャケだと、ミックスの終わるタイミングが違く、カラージャケの方がA面B面とも1曲ぐらい多いです・・・こういう豪快さも好きになると、結構病気です(^^;)



Notice : トラックリストについて

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 この作品に関しては、適当でお馴染みのNY産(?)なので、ちゃんとしたトラックリストはテープについていません。

 今回紹介をしたTape Kingz盤はインデックス自体がなく、先ほど紹介したカラージャケの方は、収録した曲を列挙する方式で一部だけ掲載があります。
 ただ、その掲載も結構適当(?)で、曲名が微妙に間違ってたり(Frisco DiscoがFrisco kidになってる!)、順番が適当だったり・・・あまり頼りになりません(^^;)

 まあ、作ったカプリも、ノリでミックスしたのでトラックリストを作らなかっただろうし、テープをプレスする側も、ブレイクだけのプレイなので曲名が起こせなかったりしたんでしょうね・・・

 そんな訳で、今回の紹介を書くにあたって、自分の作業がしやすいようにトラックリストを作ってみました!!

 実は、今回の記事を作成するに当たり、この作業が凄い大変でした・・・自分の記憶とShazamの力を借りつつ起こし始め、Shazam先生でも分からないのは気合で調べてなんとか形になりました・・・
 愚痴っておくと、A面で「Isaac Hayes / Breakthrough」をプレイしてるのですが、ピッチアップ(33→45)でプレイしてるんですよね・・・これではShazam先生はお手上げですが、ちょうどUltimateの4番を連続プレイしてたので、それでIsaacっぽいことが分かり、実際に4を買って45にしたら・・・無事に正解しました(^^;)

 そんな訳で、現状ではパーフェクトではないですが、何かの参考にしてください・・・

 あと、超蛇足ですが、A面の20曲目が「20th Century Steel Band」になるのですが、これはカプリからのメッセージプレイなんでしょうか・・・気付いてしまったので、書いておきます(^^;)


[ Side A ]
Pleasure / Bouncy Lady
Melvin Bliss / Synthetic Substitution  
The Honey Drippers / Impeach the President  
Spoonie Gee / Love Rap
Billy Squier / Big Beat
James Brown / Funky President
T-Ski Valley / Catch The Beat
Syl Johnson / Different Strokes
Bobby Byrd / I Know You Got Soul
Gaz / Sing Sing
Isaac Hayes / Breakthrough
Tom Jones / Looking Out My Window
Dynamic Corvettes / Funky Music Is The Thing
The Mohawks / The Champ
The J.B.'s / The Grunt (Part 1)
James Brown / Funky Drummer
Johnny Hammond / Shifting Gears
KC & the Sunshine Band / I get lifted
Banbarra / Shack Up
20th Century Steel Band / Heaven and Hell Is on Earth
Incredible Bongo Band / Apache
Juice / Catch a Groove
Freedom / Get Up and Dance
Olympic Runners / Put The Music Where Your Mouth Is
B.T. Express / Do You Like It
The Magic Disco Machine / Scratchin'
Herman Kelly & Life / Dance to the Drummer's Beat
King Errisson / Well, Have A Nice Day
Chicago Gangsters / Gangster Boogie
Trouble Funk / Let's Get Small
Cerrone / Rocket in the Pocket
WAR / Heartbeat
AM-FM / You Are The One
The Cecil Holmes Soulful Sounds / Theme From 2001
John Davis and the Monster Orchestra / I Can't Stop
In Search Of Orchestra / Phenomena Theme
Eastside Connection / Frisco Disco

[ Side B ]
Rufus Thomas / The Breakdown part 2
Rufus Thomas / Do The Funky Penguin
7th Wonder / Daisy Lady
Black Grass / Bad Bascomb
Pleasure / Celebrate The Good Things
Brick / Dazz
T Connection / Groove To Get Down
Brothers Johnson / Ain`t We Funkin' Now
Trouble Funk / Pump Me Up
Esther Williams / Last Night Changed It All
Pleasure / Let's Dance
J.J. Johnson / Willie Chase
The Monkees / Mary Mary
Rick James / Fire it Up
Isaac Hayes /Ike's Mood
Otis Redding / Tramp
Roy Ayers / Lonesome Cowboy
Billy Joel / Stiletto
Bo Diddley / Hit Or Miss
Rare Essence / Body Moves
Marvin Gaye / T Plays it Cool
  ???①
Cheryl Lynn / Got to Be Real
Treacherous Three / Feel the heartbeat
Funkadelic / You'll Like it Too ※1
Coke Escovedo / (Runaway) I Wouldn't Change a Thing ※2
The Blackbyrds / Rock Creek Park
Vaughan Mason & Crew / Bounce, Rock, Skate, Roll
Lafayette Afro Rock Band / Conga
Rhythm Heritage / Sky's The Limit
Bob James / Take Me to the Mardi Gras
  ???②
Chuck Brown And The Soul Searchers / Bustin' Loose
Dexter Wansel / Theme from the Planets
The Soul Searchers / Ashleys Roachclip

※1 実際は「T.D. Records / Feelin' James」のインストを使用
※2 UBB Vol.13の曲でプレイしてるので、この表記にしました


★ 大切なお願い ★
 残念ながら、リストにおいて2曲だけ私の耳では判明出来なかった曲があります。
 もー、ここまで来ると、パーフェクトにして、カプリの功績を後世まで残したいので、下記の曲が分かる方がおられましたらコメント欄にご一報ください!!  宜しくお願い致します!!
 
不明曲①(B面の???①) 
 Soundcloudの音源だと「1.17.19」の所から始まる曲で、軽快なハンドクラップが利いたブレイク曲。聞き覚えはあるけど、曲名が思いつきません。Shazam先生もお手上げでした。

不明曲②(B面の???②)
 こちらは更に難解で、Soundcloudの音源だと「1.30.45」の所から、RUN DMCネタな「Bob James / Take Me to the Mardi Gras」と交互にミックスしている曲が分かりません。重たい2連キックが印象的な曲で、Old School系の曲だったような気がします。
 この辺の部分、カプリの技の一つである「クイックミックス」が光っている部分で、この曲が分かれば、収録曲を買って紹介しようと思っていましたが、残念ながら分からなかったので、本文では紹介出来ませんでした。




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『 おまけ 』

 最近、仕事が忙しかったり、紹介するテープが難解だったりで、ブログの更新が遅れ気味だったので、お詫びの意味を込めて、オマケ音源をアップしました!!


(1) DJ Scratch Breakbeats Mix 1999

     音源はこちら(SoundCloud)

 今回、カプリの記事を書いてる際に、Breakbeatsに関しては、本文でも触れた「DJ Scratch」のプレイに影響を受けました・・・

 1998年8月ごろに来日した際、TBSラジオで放送していたDJ番組「Club Edge」でのプレイで・・・これが衝撃的でした!!
 特に「Cheryl Lynn / Got to Be Real」の2枚使いは衝撃的で、いわゆるダンクラを擦り倒し、こんなにもカッコよくなるんだ~と痛感しました・・・

 つまり、今回のカプリ同様に、2枚使いをすることで「こんなにファンキーになるんだ!」というのを知ったミックスで、これに近づこうと色々と練習をしました・・・まあ、そんなには上手くならなかったですけどね(^^;)
 
 そんな訳で、カプリの記事を書いてて、Soundcloudに久しぶりに入ったら、暫く使ってなかったことが分かったので、試しにその音源をアップしました!
 残念ながら、以前の番組紹介の時に上げたYouTube音源は諸事情により削除してしまったのですが、今回アップした音源はその時よりも長めで、Breakbeatsを擦り倒した後のHipHopのクラシックミックス(こっちもドープ!)も入れましたので、お暇なら聴いてくださいね~

 ちなみに、なぜかこの記事に埋め込みが出来なかったので、リンク先のSoundcloudに行って聴いてください(^^;)


(2) special mix from mixtapetroopers

     ダウンロードはこちら(1週間限定 / パスワード:ubb)

 んで、Scratchの話が出た所で、練習をして、私のクラシック・ブレイクの腕前がどのくらい上手くなったか・・・気になる方はいますか??

 これはちょっと恥ずかしいですが、私が21才ぐらい(2001年3月)に、Ultimate Breaks & Beatsに収録された曲だけで作ったミックス(その当時、個人的に作ったテープのA面)を限定アップしてみました!!

 記事を書いてて、私もBreakbeatsを題材にしたミックスを作ったな~と思い出し、ちょっと聴いてみたら、昭和感のあるスクラッチ&2枚使いは恥ずかしいですが、内容的にはボチボチな出来なので、恥さらし覚悟でアップです・・・私がミックスした音源を上げるのって初めてかも??
 
 一応、Ultimateだけで作ったミックスで、なるべくビートミックスで繋げていき、段々とBPMが上がって行く流れにした内容で、後半は微妙なトランスフォーマーが随所で炸裂しています(^^;)
 分かる人が聴けば分かるかと思いますが、私の2枚使いや擦りは、パターンが少ないんですよね・・・なので、擦ってるフレーズがおのずと似てきて、ワンパターンな感じも微妙っすね~(^^;)

 ただ、割と今の趣向に近いミックスで、昔っから趣味が似てたんだな~と思う内容ですね・・・この点は自分でもちょっと褒めてしまいました(^0^)

 そんな訳で、素人が作ったミックスなので、1週間だけ限定公開をします・・・お暇な方だけDLして、聴いてみてくださいね~


 
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 そんな訳で、久しぶりにかなり頑張って書いた記事ですね(^0^)

 実は、最近の紹介するテープが「そういえば紹介してなかった」にしてたのは、理由があったんですね・・・これは、久しぶりにボムを打ち込む為の準備作業でした。
 ただ、準備作業とは言え、このカプリが超難関で、久しぶりに、なんでもっと前に紹介しなかったんだろう・・・と後悔をしました(^^;)

 では、次回は、予定では、そのボムを打ちこみたいと思います・・・あんまり期待をせずにいて欲しい内容ですが、私でないと書けない話だと思いますので、頑張って書きますね!!

 ではでは、今後とも宜しくお願い致します(^0^)