HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Danny Krivit 「Mr.K Salsoul」
DSC01873.jpg

 え~、早いもので2015年も、もう終わりですね・・・今年もホント早かった(^^;)

 毎年毎年、気付いたら12月になっている感じで、なるべく「毎日が充実してる」と考えるようにはしていますが、どう考えてもそれは無いんですよね(^^;)
 まあ、ブログはゆっくりペースでの更新ですが、今年も色々と紹介したし、ボムも打ち込めたし、ちゃんと頑張った方かもしれないですね・・・どうでしょう??

 そんなわけで、年末最後のボム仕事である「Mix Tape Troopers大賞」の発表です!!





『はじめに』

DSC01904.jpg

 まず、今年から読んでいただいている方もおられると思うので「Mix Tape Troopers大賞」について説明しますね・・・

 これは、私がその年にリリースされた新作ミックス作品において、実際に購入をした作品の中で、もっとも「良かった!」と思った作品に贈られる・・・ある意味、一方的な「押しつけ賞」になります(^^;)
 なので、私の好みが最重要な賞になり、あまり参考にならない賞ですかね・・・ただ、おかげさまで何年も続いているので、ちょっとは格式づいてきたかもしれないです??

 そんなMTT大賞ですが、今年は・・・10月末にリリースされた「Danny Krivit / Mr.K Salsoul」に大賞を贈りたいと思います!!

 もー、購入して初めて聴き、聴き終わった瞬間に「大賞確定!」の当確が出たぐらいの傑作で、年末にかけてはズーっと聴いてた作品になります。
 
 タイトルの通り、Discoの名門レーベル「Salsoul」のカタログから、Dannyが選んだ楽曲でミックスされた作品になり、リリースする情報が分かって以降、聴くのが超楽しみだった作品になります。
 もちろん、私がDanny先生のDJが好きなのもありますが、私の大好きなミックスCDの5本の指に入る傑作「Danny Krivit / Salsoul Mix」以来、12年ぶりのSalsoulミックスとあってかなり期待もしていた作品でもあります。

 とにかく、一回聴いただけで分かるこの作品の「ストーリー性の素晴らしさ」と、そして何度も聴くと分かる「Dannyエディットの良さ」「選曲の深さ」「選曲の進め方の上手さ」「ミックスの上手さ」など・・・とにかくDannyの「DJ」の素晴らしさが、Salsoulという素敵な音楽を更に輝かした点は群を抜いており、問答無用で大賞です!!

 あまり長く前ふり文章を書くと、なんかアレなので、早速作品紹介に行きますね・・・補足が必要な方は、以下の注意点を読んだ上で作品紹介をお読みくださいね~


●注意1
 制作者である「Danny Krivit(ダニー・クリビット)」、このミックスの題材になっている「Salsoul(サルソウル)」について詳しく知りたい方は、以下の記事(特に前半)をお読みください。

   Danny Krivit 「Salsoul Mix」


●注意2
 今回紹介する作品を、もし「そんなにMTTさんが推すのであれば、買って聴いてみようかな?」と、この時点で思った方にご案内します。

 今回の紹介では、この作品の良さをかなり細かく分析し、更に、この作品の一番重要な部分も紹介しており、ある意味で「ネタあかし(ネタばれ)」をしています。

 そのため、本気でこの作品を楽しみたいのであれば、以下の説明は読まずに、先にCDを買い、トラックリストを見ずに聴いてください・・・
 ネタが分かって聴くよりも、ネタが分からずに聴いた方が絶対に良いはずです!

 ただ、この時点で「ネタがある」とお知らせするのは凄い忍びない・・・私がそうでしたが、まっさらな状態で聴いたときの衝撃といったら・・・自宅で「ダニー!」と叫んでいたぐらいでしたよ(^^;)




『作品紹介』

(1)ダニーのエディット曲について

DSC01874.jpg DSC01884.jpg

 では、作品の紹介をしたいと思います!

 CDを再生し始めると、荘厳なパイプオルガンの音色が優しく鳴り響く「Double Exposure / My Love Is Free」Dannyエディットからスタートします!

 まず、この作品では既存の曲を選曲しつつ、随所でダニーの手で施されたエディット曲が選曲されており、これが絶妙です!

 ダニー自身、このDJシーンでは、エディター/リミキサーとしての評価は大変高く、ここ1~2年は、ダニーが関わったエディットの12inchが高騰しており、その事実だけでも評価されている理由になるかと思います。
 とにかくオリジナルの曲の良いところを更に伸ばし、今回のミックス作品やクラブでのDJプレイに耐えられる、いやプレイして「更に光る」ようなエディットが多く・・・ダニーのエディットを通して、逆にオリジナルの曲が魅力的に聞こえてしまうことが多いです!

 特に、非シングルなアルバムのみの曲や、そんなには有名でない曲など、あまり陽の当らない曲をエディットして世間に広めている部分もありますよね・・・

 それこそ、当時はカナダ盤オンリーで12inch化され、割と現場ではLPでプレイしていた「The Salsoul Orchestra / It's Good For The Soul」のエディットを後半では披露・・・
 それも、渋いのがUKのディスコ番長であるAl Kentのエディットとオリジナル曲から掛け合わせたダニーエディットを披露しており・・・他のエディター/リミキサーに敬意を払いつつ、自身のエディットを加え、更に曲をビルドアップさせている姿勢は素敵です!!

 なお、次に紹介する渋い選曲にもつながるのですが、エディットしてる曲がホント渋い曲ばかりで、また「ダニー先生から教わった」系の曲が多いです!
 LPのみの曲や、傍系レーベルの曲など、ほんとイイ曲を知っていますね・・・元曲を探してみましたが、遭遇出来ませんでした(^^;)



(2)選曲について

DSC01875.jpg DSC01880.jpg
DSC01876_2015122910483083d.jpg DSC01879.jpg

 そして、My Love is Freeのダニーエディットで華やかにスタートさせ、Freeの最後はダニーらしいボーカルのアカペラエンドになり、次に選曲してきたのが「First Choice / Love Thang」で、印象的なイントロをミックスし、グルーブを損なわず躍動感のあるブレイクにつなげてミックスを進めます。
 Love Thang、ブレイクビーツの定番中の定番で、DJなら2枚持っていたい曲で、House勢もHipHop勢も愛する名曲ですね。

 実は、ここからは選曲の話になるのですが・・・この作品での選曲においては、Salsoulをイメージした時、一番有名な曲は先ほど紹介をした「My Love is Free」ぐらいで、あとはあまり有名な曲は選曲されていないと思います。
 Love ThangもDJをしてる人なら定番ではありますが、一般的にはあまり知られていない曲ですよね・・・Salsoulの中では、どちらかと言うと地味な曲なのでマイナーな曲になるかもしれないですね?

 そう、これは重要な点で、ダニーが「安易にクラシックをプレイしない」ことの現れで、ダニーの魅力の一つだと思います!

 このことは、表面だけすくい取ると、下手したら「地味な曲をプレイしているだけ」と取られちゃうかもしれないです・・・
 ただ、ダニーの凄い点は、そういった一聴すると地味な曲を「しっかりと盛り上がるようにプレイ」している点で、これこそDJの妙かと思います!

 どうして盛り上がるのかは、以下のDJ技術的な部分でお話しますが・・・まず、聴いてビビったのが、この作品で選曲されている曲がほんと渋い曲が多く、あまり知られていない曲をカッコ良く聴かせるダニーの「選曲眼」の素晴らしさにあると思います。

 具体的な選曲でいくと、名エンジニア/リミキサーであるTom MoltonのSalsoul内の個人レーベルだったTom N' Jerryレーベルの「O.R.S. / Moon Boots」や、もはやSalsoulと認識されていない(?)傍系レーベルDream Recordsからの「Aurra / When I Come Home」など、渋いところを突いています!

 また、ここ数年は現場でのDJも積極的に行っている名リミキサー「John Morales」が自身のアーカイブから発掘リリースしているリミックス集から選曲したと思われる「The Salsoul Orchestra / You're Just The Right Size」の別エディットなんかも積極的にプレイ・・・
 私もJohn Moralesについては、リリースが頻繁だったのでチェックしてなかったですが、こういう「使える!」という曲を絶えずアンテナを立てて探している姿勢がダニーにはあり、これには見習わないといけないですね!!
 なお、先に蛇足っておくと、You're Justのレコ写は、2014年のRecord Store Dayで限定プレスされた12inchですが、Dannyのプレイはこれじゃないのを使っているのかな・・・まあ、これはこれで、John Moralesのセンスが光っててかなり良いエディットです!!

 そして、選曲全般を見ると、誰でも入り込める曲今のトレンドを追いつつ、Salsoulの魅力を語れる曲を揃えており、この辺がダニーの上手いところだと思います!!

 それこそ、ここで紹介した範囲だと、「First Choice / Love Thang」であればHipHopが好きな方でも馴染みやすいブレイク感のある曲だし、「Aurra / When I Come Home」であればBoogieっぽい楽曲ですね・・・割とこの二つの要素(馴染みやすさ・ブギー)は作品全体として念頭に入れている感じがあり、間口の広さだったり、トレンドをしっかりと押さえている印象があります。
 また、「The Salsoul Orchestra / You're Just The Right Size」であれば、サルソウル印の躍動感のありつつマッドなブレイクと、美しいストリングスと歌が混ざり合った良曲ですね・・・この辺の直球でSalsoulと分かる曲を入れてくるのも上手いです!

 話を少しまとめると、やっぱり選んだ曲は地味なのが多いです・・・ただ、現場を知り尽くしたダニーだからこそできる選曲の高さでカバーしつつ、次に紹介する「選曲の組み立て方の上手さ」と「DJ技術の上手さ」で次元を高めていきます・・・



(3)ミックスの流れ「起」+DJ技術の上手さ①

DSC01876_2015122910483083d.jpg DSC01877_201512291343217b6.jpg

 次は、話を2曲目である「First Choice / Love Thang」に戻してから、今度は選曲の組み立て方DJ技術の素晴らしさを紹介しましょう!
 以後、私の紹介では定番な「起承転結」に分けつつ、作品を深く紹介しますね・・・

 Love Thangで誰でも馴染めるブレイク感を出し、ミックスの助走を深めていきつつ、3曲目では今のブギーラインで十分評価できる「Aurra / When I Come Home」を選曲し、徐々にグルーブを高めていきます・・・
 そして、Aurraが終わる辺りのブレイクに、80年代Salsoulの名曲である「The Salsoul Orchestra feat Loleatta Holloway / Seconds」のイントロの熱いアカペラパートをミックスし、そのままグルーブをつないで Loleatta Hollowayの素晴らしいボーカルで小さなピークを作ります・・・

 この部分、この作品の最初の4曲になり、DJミックスにおける起承転結の「起」な部分になります・・・スタート地点で聴いている人の心をしっかりと掴んでミックスの世界に乗せていき、一発ピークを作って次につなげていく感じですかね・・・

 凄い単純なことを書いているのかもしれませんが、この「駒の進ませ方=選曲の組み立て方」がダニーはホント上手くって、この最初の4曲を聴いてるだけでもその上手さが如実に分かります!
 それこそ、12年前にリリースしたSalsoul Mixもそうで、ホント一曲一曲を光らせつつも、DJミックスをすることで生まれるストーリー性やグルーブを上手く活用しています・・・そう、この4曲を聴いただけでストーリーもグルーブもつながっており、全体を通しても「起」の部分として十分に効果が発揮されています!

 この選曲を組み立てたことで生まれる「ストーリー性」「グルーブ」というのは、DJが単に曲を並べているのではなく、意思をもって選曲とミックスをすることで「プレイした曲を更なる次元へ高めること」ができることの表れだと思います。

 また、AurraからSecondにミックスしたアカペラ繋ぎなのですが、これも上手いっすね・・・

 次にミックスする曲の出だしなどがアカペラだと、プレイされている曲のビート(BPM)に関係なく繋げちゃうので、実は「ごまかしができちゃう」ミックスなんですが・・・ダニーはしっかりとビートミックスした上で、的確にSecondが弾けるタイミングを計算してミックスしており、メチャクチャ上手いです!

 この点については、やっぱり現場を知っているからでしょう・・・本当にクラブでDJのグルーブに乗せられて踊っていると、ビートレスなアカペラでも、踊っている方はビートを感じており、それこそ手拍子をしてビートを求めてたりします・・・なので、DJとしてアカペラでもBPMやグルーブをしっかりと合わせて次の曲をミックスする必要があるわけです。
 また、これもクラブで踊っていると分かることですが、ビートレスになると、次にどのタイミングでビートが入るかが楽しみで、ある種の「期待感」を持たせる効果もあります・・・これが上手くハマった時の気持ちよさと言ったら・・・普通以上に踊っちゃいますよね(^^;)

 これって、基礎中の基礎な話ですが、こういう細かい技術の積み重ねがあるのがダニーですね・・・


(4)ミックスの流れ「承」+DJ技術の上手さ②

DSC01878_201512291343220c7.jpg DSC01879.jpg

 そう、ダニーのDJって、基礎中の基礎の技が本当に上手いです!!

 それこそ、曲と曲を繋げる「ビートミックス」も深く聴くと凄い上手いんですよね・・・

 4曲目のSecondsで軽く盛り上げた後、流れ的には起承転結の「承」になり、グルーブを引っ張っていく方向性にシフトしていきます。
 つまり、しっかりとダニーのグルーブに乗せることができたので、ここからは「ひたすら踊ってもらおう」という段階に駒を進めた感じです・・・これ以降、割と歌よりもトラックを中心とした曲を選曲し、聴いている人を踊らす選曲をしています。

 実際には5曲目で「The Salsoul Orchestra / Ooh I Love It (Love Break)」、6曲目で「The Salsoul Orchestra / You're Just The Right Size」を選曲しており、準インストの曲をグルービーにプレイしています。

 そこで、技の話に戻るのですが、この辺は次の曲に繋げるときはビートミックスで繋いでおり・・・これが上手すぎです!

 特に5曲目のOohから6曲目のYou'reに繋ぐときのロングミックスが超絶的で、しっかりとビートミックスをしつつ、Oohの曲でリフレインのように歌われている「♪Love Break~」という女性voを上手く残しながらミックスしており・・・グルーブのつなげ方が半端ないです!!

 これって、踊っている立場からすると凄い大切で、少しでもビートやグルーブがズレていたら集中力が切れちゃいます・・・
 あまり下手なDJのプレイを聴いたことがないのでアレですが、ビートは多少ずれたとしても、ミックスのグルーブが切れちゃうと、そこで足が止まっちゃいますよね・・・

 この点、ダニーは基礎的な技術もしっかりとしつつ、曲と曲のグルーブを繋げるために、曲の構成を把握したうえで完璧なビートミックスを行い、踊っている人・聴いている人の気持ちを切れさせない展開をしており、これが素晴らしすぎます。
 多分、これが最大の褒め言葉になると思いますが、聴いていて「曲が変わったと気付かない」ほどのミックスで、美しすぎます・・・流石、Larryに「Dannyほど美しく優しいスイートな世界をクリエイト出来るDJはいない」と言わしめたほどです・・・この裏打ちが、こういったミックスの技術にあるのだと思います。



(5)ミックスの流れ「承→転」+DJ技術の上手さ③

DSC01881.jpg DSC01882.jpg

 そんなこんなで5曲目以降は「承」な展開として気持ちよく踊らせる選曲を行い、10曲目では「Candido / Thousand Finger Man」を選曲・・・なんでしょう、朝方のディープな時間と言うんでしょうか、透明感のあるグルーブで気持ちよく踊らされる感じでしょうか??
 展開的には気持ちよく踊らさせている展開なんですが、その後のピークを見据えてグルーブは上向きに選曲はしており、段々とステップが速くなっていく感じになっており、Candido辺りになると頭をカラッポにして踊ってそうです(^^;)

 ここで注目したいのが、曲と曲を繋げるとき、「どれだけ違和感なく、そしてグルーブを繋げることができるか?」です。

 10曲目の「Candido / Thousand Finger Man」の演奏者であるCandidoさんはラテン・パーカッション(コンガやボンゴ)の第一人者で、曲名の「千の指を持つ男」が表すように、華麗なパーカッションの乱れ打ちが素晴らしいお方で、この曲でもグルービーなトラックの上で、要所要所でCandidoさんのパーカッションが味わえます。
 
 そこで、ダニーは、この辺りの選曲では、コンガやボンゴの音を「キーポイント」にして選曲をしています。

 11曲目の「Chocolat's / El Caravanero」、そして12曲目の「The Salsoul Orchestra / Magic Bird of Fire」とも、実はトラックにおいてコンガやボンゴ系の音がキーになっているんですよ・・・これは深く聴いて気付きました。

 DJミックスにおいて、ビート(BPM)が合っていることは大前提ですが、その上で繋げる曲同士のメロディーやグルーブ、そして使われている楽器などの要素などが上手く噛まないとDJミックスが上手く出来ないことがあります。
 これは、DJミックスを語る上での名著「沖野修也 / DJ選曲術」でも指摘されており、人間が本能的に気持ち良く聞こえる要素を整えた上でDJミックスをすべきということを意味します。

 この辺の流れは無意識に聴いていると気付かないレベルなのですが、実はこういった「音色の整理」もしっかりとされており、それで凄く聴きやすくなっていると思われます。

 また、12曲目の「The Salsoul Orchestra / Magic Bird of Fire」の後は13曲目として「The Salsoul Orchestra / It's Good For The Soul」に繋げるのですが、これは明らかに「ストリングス(弦楽器)」をキーにして繋いでいます。

 特に注目したいのが、この12曲目のMagic Bird of Fireで、起承転結における「承」と「転」の橋渡しをしており、非常に上手い駒の進め方になっています!

 流れとしては、この後に控えているピークを見据えて、少しギアアップをしたいタイミングで、承のボンゴ/コンガの要素を残しつつも、転のストリングスの要素を加えており、違和感なく上向きなグルーブになっているのが素晴らしいです。

 そして、その上向きなグルーブを維持しつつ、次のIt's Good・・・への繋ぎもパーフェクトで曲が変わったのが気付かないほどです・・・
 同アーティストで、かつ同じような楽器構成の曲なので違和感がないのもありますが、グルーブをグイグイと引っ張ってピークへ持っていく展開を生んでいるのが上手すぎです!



(6)ミックスの流れ「転→結」+ストーリ作りの上手さ

DSC01885.jpg DSC01886.jpg

 そして、ここからがダニーの真骨頂が味わえる展開です!

 起承転結の転としてピークに向かうようにグイグイとグルーブを上げた中で、14曲目では「Skyy / Here's To You」を選曲・・・現場に行っている人であれば「あれ、これで終わりか~」と思う選曲だと思います。
 
 曲としては、ここ最近のブギーな流れにはバッチリな曲で、人気も高い曲ですが、曲の歌詞だったり、曲の最後に「♪Thank You」と繰り返すパートがあり、割と朝方の最後に、お客さんへの感謝の気持ちを出したいときにプレーされる現場クラシックになります。
 個人的には、西麻布elevenがクローズする時、Joeが終わり間際に客電がついた状態でプレーしていたのが印象的で、皆でニコニコしながら悲しまず終わることができる・・・ある意味、便利な曲だったりもします。

 ダニーは、ご丁寧にも最後はその「♪Thank You」の部分をアカペラにして更に強調をしています・・・トラックリストを知らず、初めてこの展開を聴いたとき、私は素直に「これで終わりか~」と思いました。


 この限りであれば、この作品を起承転結で表現すると、起のスタートダッシュと、承のグルービーなプレイが素晴らしい作品になってしまいます・・・ただ、この展開は、実は「結」に向かうための壮大な「フリ」でした・・・

 ビートを消して、Skyyの「♪Thank You」のアカペラが繰り返す中、あるメロディーが流れてきます・・・もー、聞こえてきた瞬間、背中に電気が走り、思わず「ダニー!」と叫んでしまいました!!

 15曲目は「Loleatta Holloway / We're Getting Stronger」です・・・もー最高です!!

 この曲については、ちょっと説明をしますね・・・日本で踊り続けた私としては無くてはならない曲です!!

 Loleattaの名曲である「Hit & Run」のB面の曲で、クラブシーンでは大変人気な曲です・・・
 特に歌詞が素晴らしく「♪私たちはもっと強くなろう、そして長く、一緒にいよう」みたいなサビが素敵で、それを盛り上げるLoleattaの情熱的な歌唱と、Salsoulらしいドリーミーなバックトラックが素敵で、昔から朝方クラシックな曲として愛され続けています。

 特に、日本でこの曲がクラシック、いやアンセムになったのは・・・2011年3月の大震災以降だと思います・・・

 こんな素敵なメッセージですからね・・・ダニーを始め、色々なDJがこの曲を通して様々なメッセージを与えてくれた曲で、フロアで聴いていて、何度か涙したことがあるぐらい、ここ最近のクラブアンセムの一つになっています。
 大震災については私自身は被害がありませんでしたが、生活を送っているとイヤなことも辛いことも沢山あるわけです・・・みんな、この曲を聴いて励まされ、元気になって日常に戻っていく・・・そんな元気を与えてくれる曲かと思います。

 話をこの作品の紹介に戻すと、ダニーは明らかにこの曲を最大のピークにするために起承転結のストーリーを作っていたんですね・・・それも、絶対にこの曲が光り輝くようにですよ!!

 特に上手いな~と思うのが、前曲のSkyyの扱い方で、We'veを盛り上げるために、あえて「落とした」展開だったんですね・・・それも、「もう、終わりだよ~」という匂いを出しつつ、実は続きがあるというトリックも含んだ展開で・・・もー上手すぎです!!


 このブログでは「DJミックスの素晴らしさ」を伝えることが主眼点になっています。

 それは、ただ曲を並べたのではなく、DJが意思をもって選曲とミックスをすることで生まれる「良さ」になり、その技の一つが「ストーリー」になります。
 それは、分かりやすい表現だと映画を見ている感じと言うんでしょうか・・・最後に感動のシーンがあったとしたら、そこだけ見るよりも、最初からストーリーに沿って見ることで、最後の感動のシーンが最も盛り上がる・・・そんな人間の心理を動かす操作になるのかもしれません。

 12年前にリリースされたSalsoulミックスでも壮大なストーリーが仕込まれていましたが、ダニーのストーリー作りはホント上手すぎます・・・ダニーが「DJに愛されるDJ」である所以の一つではないでしょうか?



(7)まとめ

DSC01891_20151230101754f5c.jpg

 いや~、久しぶりに書きましたね・・・

 今回はかなり聴きこんで分析をしたので、必要以上に細かい紹介になりましたね・・・なんか、書いた後、こんなに深く書く必要があったのか?とちょっと悩みました(^^;)

 まあ、端的にまとめれば「Salsoulの知られていない曲を駆使してダンサンブルに、そして感動のストーリがある素晴らしいミックスを施し、Salsoulの魅力が存分に味わえる作品」になります。

 ただ、これを聴いているとダニーの「DJスピリッツ」を感じざるを得ません・・・

 それは、決して有名な曲で盛り上げるのではなく、知られていない曲で盛り上げることや、卓越した選曲術とミックス技術、そしてDJのストーリー性など、DJが「DJ」であることの全てを出し切っているところです。

 作品としての完成度が高いのもありますが、掘り下げるとこういったダニーの素晴らしさも出ており・・・もー、満場一致での大賞です!!

 リリースして間もない作品なので、まだまだ買いやすいと思いますので、興味がある方は聴いてみてね・・・
 Salsoulを全く知らない方にはちょっと厳しい部分もありますが、DJやダンスミュージックを愛する方なら絶対に「買ってよかった!」と思う内容ですよ!




<Release Date>
Artists / Title : Danny Krivit 「Mr.K Salsoul」
Genre : Garage、Dance Classics・・・
Release : 2015年10月
Lebel : Ultara-Yvbe/Octave Lab. OTLCD5091

Notice : 2枚組について
 この作品は2枚組になっており、1枚目は紹介したミックス作品、2枚目は今回のミックスで使われた曲も含む、今までに作ったSalsoulの曲のダニーエディット(DK Edit)がアンミックスで収録されています。
 一般には初公開のエディットも含まれており、DJをやられている方には、この2枚目は使えるのでお得です・・・普通に聴いてもかなり良いです!!

Notice : 発売記念パーティーについて
 この作品がリリースされたことを記念して2015年11月2日にリリパが行われました。私も参加をしたので、以下の記事で紹介をしました。

Danny Krivit 「Mr.K Salsoul CD Release Tour Party - House Session」 (@渋谷microcosmos 2015/11/02)





-----------------------------------------------------
-----------------------------------------------------
『2015年MTT大賞 ノミネート作品』

 以下は、私が良く聴いたので選考対象になったのですが、惜しくも受賞が出来なかった作品です・・・ただ、かなり内容はいいので、こちらもご興味あればチェックしてくださいね!!


DSC01870.jpg
「MUROさんの作品」

 まずはMUROさんから行きましょう・・・今年はホント良い作品が多く、流石「キング」でした(^0^)

 今年はMUROさんがミックステープを始めて作った年から30年ということで、かなり意欲的にミックス作品を出しておりましたね・・・

 個人的には「Diggin' Ice 2015」「Diggin' Heat 2015」のオフィシャル盤が最高で、特にIceは最後まで大賞候補の一つとして競っていました・・・もー、夏ごろは毎日聴いてましたよ(^0^)

 なんでしょう、MUROさんのミックスって、掘るという観点があるので内容的に結構難しい作品が多い中で、今回のIceとHeatは「定番」を軸にして、それこそ「良いモノは良い」のスタンスがあり、テープで散々お世話になった立場からすると、本当に感涙の作品でした!
 特にIceの気持ちよさと言ったら・・・やっぱりあの空気感はMUROさんにしか出せない空気感であることがわかり、改めてMUROさんの良さを痛感しました(^0^)

 そして、掘るという点だと、11月に出た「Super Animated Breaks & SFX」が素晴らしすぎます!
 この作品は、日本のレコード会社「日本コロンビア」が持っている昔のアニメや特撮のサントラ盤をオフィシャルにミックスした作品で、念願かなってのミックスです・・・
 そして、蓋をあけると、もー流石の一言で、Rare Groove~Jazz Funk調に「黒く」まとめた内容が気持ちよく、普通に聴いたらアニメや特撮の音楽だとは気付かない、そんな素晴らしい選曲とミックスになっております!!
 多分、これを聴いて、コレ系のレコを掘ろう!と誓ってしまった方がおられるのでは・・・それほどまでに衝撃的なミックスで、これも大賞候補でした(^0^)

 なお、今年は、私としても「MUROさんな1年」でしたね!

 2月には、雑誌「HOUYHNHNM Unplugged」さんの企画でMUROさんと対談を行わしてもらい、そして今月はMUROさんの本である「真ッ黒ニナル果テ」において作品リストの作成で参加させていただいたり・・・感謝感謝な一年でした(^0^)

 もう、MUROさんは「みんなの宝」です・・・MUROさんが頑張れば、日本のDJシーンはもっと進めるはずです!
 
 今年は、そんなMUROさんを実務という形で応援出来たのが凄い嬉しいです!
 来年も何か機会があれば嬉しいですね・・・そして、今年は実現しなかった達郎ミックス、来年は是非実現をして欲しいですね・・・頑張ってください(^0^)



DSC01872.jpg
D.L(Dev Large) 「Freedom Jazz Funk Mellow Storm」

 そして、次はこちらです・・・ホント悲しかったですね。

 今年の5月4日、日本を代表するクリエイター/プロデューサー/DJである「Dev Large(デブラージ)」さんがお亡くなりになられ、遺作となったこの作品はホント聴きました・・・
 哀悼の意を表して、この作品を緊急に紹介しましたが・・・紹介して以降も何度も聴いて、その素晴らしさに酔いしれておりました・・・

 内容的には、タイトルの通りでJazz Funk~Rare Groove系の曲でメローな選曲/ミックスになっているのですが、独特の暖かさと黒さは唯一無二で、ホント癒されます・・・
 もし、DLさんがご存命なら、このシリーズがもっと続いて、色々なイイ曲を紹介してくれたり、気持ちいいミックスを提供してくれたでしょう・・・残念です。

 DLさんから教わった「掘り」は絶対に忘れません・・・

 ただ、私も「掘り」はまだまだでした・・・実は、この紹介記事で、大きな事実誤認があり、記事を訂正しました。

 エンディングのin the Rainの前にプレイされている「Dexter Wansel / Theme From The Planets」について『BPMを大胆に落としてプレイ』と書いたのですが、これは事実誤認で、レコードスピードは通常でした・・・
 弁明になっちゃいますが、Ultimate Breaks & Beatsにも収録されているクラシック・ブレイクで、UBBだと33rpm→45rpmで収録されているため、そっちの方が印象が強く、CDを聴いてスピードが遅くしてあると間違いをしていました・・・この間、オリジナルLPを買って「あっ、元は33rpmだったよ!」と気付き、記載間違えに気付いた次第です・・・

 また、もっとヒドイのが、アーティスト名と曲名を豪快に間違えて(Dixter Wansel / Theme of th Planet)いました・・・もう、どうしょうもないヒドさで、また豆さんに怒られそうです・・・

 う~ん、天国のDLさん、ホントすみませんでした・・・精進します、と書きたいところですが、中学生に戻って一から英語を学びます(^^;)



DSC01871.jpg
やる夫(ビート会議) 「On the City Tokyo」

 そしてこちらはアンダーグランドな作品ですが、かなりの力作です!

 いわゆる和物の作品で、80’sアーバン~ラグジュアリー~ブギーな曲をスムースにミックスした作品で、聴いてて普通に気持ちいい作品です!!
 ユニオンでかなりプッシュしてて、それで買ったらドハマリで、やっぱりこの辺の和物はイイですね・・・選曲・ミックスともかなりレベルが高く、秋口ぐらいはラジカセにズーっと入ってて、気付いたら再生をしている感じでした(^0^)

 聴いたお話によると、やる夫さんはネット上にミックス音源を上げて活動をされている方で、このCDが初のフィジカルリリースのようです。

 このご時世、ネットのミックス音源の方が盛んではあるのは承知していますが、やはりDJたるもの「作品」として形に残して欲しいですよね・・・

 それは、今回のダニーの作品がまさにそうで、DJなりの根性を見せる意味で、実物で出してほしいです・・・

 う~ん、この実物とネットの話をすると、永遠と愚痴るので、ここで止めますが、とにかく、やる夫さんの心ゆきにはビガップです!
 是非、今後もフィジカルにミックス作品を出してくださいね!!



DSC01892_20151230131140c64.jpg
Dimitri from Paris 「Salsoul Mastermix」

 そして最後は、新作も新作で、我らのDimitri先生が今回のダニーと同様に15年ぶりにリリースしたSalsoulミックスで、速攻で購入して激ハマリ中です(^0^)

 ライナーを読む限りだと、今回のダニーのリリース元であるUltra-Vybeに自ら志願(!)して作ったそうで、15年前に作った「My Salsoul」も良かったことから、期待して買ったら間違えないですね!

 方向性としてダニー以上にマニアックな曲をチョイスし、現代に蘇らせているところが素晴らしいです・・・
 う~ん、そろそろ耳馴染んできたので、欲しい曲が上がってきました・・・サルソウルは奥が深いですね~

 なお、ダニーの今回の作品を聴いた上で、Dimiのを聴くと、かなり被っているところが多く、一発目のMy Love Is Freeは完全にバッティング・・・
 謎なのが、Dimiのは「Frankie Knuckles Classics Remix」となっており、イントロのオルガンパイプから入るのが同じなんですよね・・・う~ん、分からない(^^;)

 なお、ここで書くのもアレですが、今回のダニーと、このDimiを出した「Ultra-Vybe/Octave Lab.」さんの今年の活躍っぷりといったら素晴らしいですね!!
 根性入れてミックス作品を出している姿勢には頭が下がります・・・来年はSalsoulやWest End以外のカタログでもミックス作品を出しくださいね!!



DSC01905.jpg

 そんなわけで、今年のノミネートは以上です!

 今年のミックス作品業界を振り返ると、アンダーグラウンドなミックス作品は発表数が少なくなる一方で、メジャーリリースの作品で内容の良いのが多く、トータルの作品数は少なかったものの、内容の濃い1年だったと思います。

 なんでしょう、私自身も買う枚数は少なかったのですが、買ったら長く聴ける良い作品が多かったという感じで・・・ある意味、実力がある人のみが、実力に見合った作品を出している・・・そんな傾向があるかな~と思います。
 今回、ここでの紹介はないですが、Kocoさん、Kentaさん、Minoyamaさんなど、ほんと実力がある方は沢山作品を発表しており、実は中々充実した1年だったと思います。

 来年は、早速年明けにMUROさんがオフィシャルで和物アーバンミックス(ジャケの小林泉美ネタが最&高です!)も出るし、結構期待が出来そうですね!!


 ではでは、今年も1年、皆様にご愛顧を頂き、大変感謝をいたします。

 来年も色々と頑張りますので、引き続きのご愛顧をよろしくお願いいたします!!




スポンサーサイト
Timmy Regisford 「Shelter Japan Tour 2015」(@代官山air 2015/12/26)
DSC01893.jpg

 本当は悲しいはずの記事になるはずでしたが・・・たくさんの元気と勇気、そして踊ることの素晴らしさを頂きました!!

 ダンス馬鹿、渾身のレポートですよ(^0^)



air_logo.jpg

 今回は、やや前ふりをしてたのでお待ちになっていた方もおられるかもしれませんが、我らのTimmy先生が年末恒例のDJツアーで代官山airでプレイされるとあって、踊りに行ってきましたよ!

 まず、今回のレポート、先に話しておかないといけないことがあります。
 
 今回の会場となる「代官山air」ですが、今年の年末で閉店することになり、私としてはairでの最後のダンスと想定して行ってきました・・・

 代官山air、本当にお世話になったクラブです・・・

 以前、書いたかもしれないですが、大学を卒業し、新卒で入った会社が辛く、1年半で勢いで辞め、次はどうしようと迷っていた約10年前に、大学時代の友人と飲んでて終電がなくなったので・・・たまたま一人で行ったのがairで、このときに扉を開いたことで、私のダンス人生が始まったと思っています。

 大学の頃は、知り合いに誘われて多少はクラブに行ってはいましたが、クラブという存在が好きな存在ではありませんでした・・・むしろ、付き合いで行く場所で、心の底から楽しめる場所ではありませんでした。
 ただ、この時、たまたま開催されていたToshiyuki Gotoさんのロングセット・パーティー(Garden)を聴いて、日常の迷いやら悩みを忘れ、音楽に合わせてひたすら踊ることに気持ちよさを覚えました・・・

 それ以来、数少ない「本気で踊れるクラブ」としてairには大変お世話になり、行くたびに興奮と気持ちよいダンスを与えてくれ、そして私を鍛えてくれ、今に至っています・・・

 そんなairが閉店してしまうとあり、お礼も込めてなんとかして行こうと考えていましたが、ユニオンのセールやら仕事やらで結局遅れてしまい、今回のTimmyが最後の来店になりました・・・う~ん、計画性がないですね(^^;)


DCIM0602.jpg

 ただ、今回のダンス、個人的にはある目標を立てて踊りにいきました・・・

 それは、ダンス馬鹿な私がどれだけ成長したかをairに見せるために「Timmyのプレイを完走しきること」になります。

 もちろん、ほぼ最終週の営業なので、そういったクローズ感を味わう/哀悼する意味でも最適なのですが、Timmy超えこそ、airに対する最大の恩返しになるのかな・・・と思いました。

 今回のDJであるTimmy Regisford、知らない方もいるので説明しておくと、House/Dance Music系のDJで、漆黒のグルーブが魅力的なお方なのですが、とにかくプレイがハードで、そして恐ろしく長い時間をかけてDJプレイをする・・・真のダンスファンのためのDJになります。

 大げさな話になっちゃうかもしれないですが、以前、西麻布のelevenがクローズの時は夜の22時からDJをスタートして、終わったのが翌日の夜18時、つまり一人で20時間もDJをしてるお方です・・・この時は、私は朝から途中参戦し、10時間ほど踊りましたが途中脱落です・・・

 Timmyは、決して派手なDJではなく、とにかく地鳴りのような音の出し方が唯一無二で、まさに「グランド・グルーブ」なDJが素晴らしいけど・・・着いてこれない人は容赦なく置いていく、ただ、着いてついてこれる人には極上の音楽を与えてくれる御大でしょうね・・・
 特にairだと、写真のようなDJブース後ろから見る御姿が神々しく、その背中を見るたびに、心を奮い、ダンスに力を与えてくれます・・・

 そんなTimmy、今までDJプレイの最初から最後までを踊りきったことはなく、ダンス馬鹿として超えたくても超えられない壁でした・・・なので、これを超えることが恩返しになると思い、密かに企みながら踊りに行きました!
 また、elevenがクローズする時も同じようなことを書いたかもしれないですが、airがクローズしたら、本気のTimmyのプレイが聴ける場所なんてないので・・・この点も踏まえて、踊りに行った部分もあります!

 そんなわけで、根性のダンスレポートです!!


DSC01898.jpg DSC01897_20151227163022d02.jpg
DSC01895.jpg DSC01894.jpg

 airには12時半ごろ到着し、この時点でキャッシャーまでが行列ができていました・・・実際に中に入ると既にかなりの人が入っており、皆がairの最後の週末を楽しむべく、早めに来ていたのかもしれません。

 到着して、急いで着替え、フロアーに降りると、既にOpen Upで「Dazzle Drums」さんがプレイしており、ウォームアップで踊り始めます・・・

 Dazzle Drumsさんもairに育てられたDJではないでしょうか・・・
 airでも多数のパーティーでDJを務めていますが、いつもDannyやJoeやFrancois、そしてTimmyのプレイでは、フロアーでダンサーとしてお会いしており、とにかく現場でダンスをすることを楽しんでおり、airのDJブースとフロアーを通して成長していたのかもしれません。
 
 そんな、Dazzleさんのプレイ、今回がairでの最後のプレイのようで、後に続くTimmyのために、素晴らしいDJをしていました・・・やっぱり流石ですね!
 個人的にはNagiさんがサビで「♪Welcome to the World~」と歌っているGarage(誰の曲か忘れちゃった?)を渋くプレイし、これでスイッチが入りました・・・なんか「私たちのダンスの世界へようこそ~」みたいな感じがあり、速攻で腕時計を外し、本気モードになりましたよ(^0^)

 そして、1時になり、本日の対戦相手(?)であるTimmy先生が登場です!

 もー、今回はいつも以上にサービスプレイが少なく、かなり耐えて踊る感じのプレイでしたね・・・これで折れちゃった方も多かったかも?

 ここ数年のプレイの仕方で、割とアタックが強いビートのループの上に、薄くアカペラ載せをするプレイが今回も中心で、真面目に聞きたかったTimmyクラシックがあまり聴けず、この辺は耐えていました。
 それこそ、「Heather Headley / I Wish I Wasn't」「Jamiroquai / Space Cowboy」のようなHouseクラシックはネタ使い程度、鬼クラシックな「Rufus and Chaka / Any Love」「Diana Ross / The Boss」などは、流石に本曲にスイッチをして盛り上げていましたが、全編に渡ってあまりサービスがなかった感じでしょうか?

 ただ、Timmy節なHouseでグイグイと押していき、とにかく地鳴りのようなHouseグルーブが熱すぎで・・・結構耐えながらも、気持ちよく踊っていました。

 スタートから朝前ぐらいまでは、お客さんも相当多く、久しぶりにairらしい「イモ洗い」的なフロアーだったこともあり、満足には踊れませんでしたが、Timmyらしい強烈なグルーブが体を動かしていました・・・
 Timmy自身も、どちらかというとairの週末を楽しみにきたお客さん(=5時になったら帰るお客さん)がいることが分かり、トラックの勢いや派手さを出したプレイで、とにかくアッパーな展開だったかな~と思います。


DSC01896.jpg DSC01899_201512271654520eb.jpg

 そんな感じで朝方になり、朝からは割とディープな選曲をしはじめ・・・少し空き始めたフロアーで気持ちよく踊りました!!

 今回、TimmyのDJの方向性としては、最後まで踊りきったので分かったのが、とにかく「Houseのグルーブで押す」こと、そして「安直にクラシックはプレイしない」だったかと思います。

 スタートから朝方は、割とクラシックな曲もかかっていましたが、どちらかと言うとTimmyのHouseグルーブに乗せた上でプレイしており、とにかく「Timmyのグルーブ」で押していたプレイだったと思います。
 たぶん、分かりやすい表現だと「地鳴りのようなHouse」かな~と思いますが、もー、ドンドン、シャンシャン鳴りまくりで、普通の人なら数分いただけでも出たくなります(^^;)

 ただ、ダンスをしながら聴いてると、そのグルーブが大変気持ちいいんですよね・・・

 私も踊ってて安直にクラシックは出してこないことを理解してたので、むしろTimmyのグルーブに身を任せ、素直に踊ればいいやと割り切っていたので、とにかく踊っていました!
 朝方~終了前は、一度お客さんが減ったタイミングがありましたが、その後、朝インしてきた人も多く、とにかく人が多かったですね・・・ただ、みんなTimmyのグルーブで踊りたい輩ばっかりなので、とにかくTimmy先生を信じ、踊り続けていた・・・そんな感じだったと思います。

 でも、あまり知らない曲ばっかりだとダレちゃうので、途中途中でボムは入れてて、朝8時には「Little Louie Vega feat Blaze / Elements of Life」、朝9時には「The Brand New Heavies / You Are The Universe」なんかをブっ込みでプレイし、皆ではじけていました!!


DSC01900.jpg DSC01901.jpg

 そして、気付けば11時、Timmy先生も10時間超えで、私としても夜中からこのぐらいの時間までいたのは初めてで未体験ゾーン・・・
 
 ちょっとずつ、BPMを落として、耳に優しいHouseをかけ始めてたので、もう少しで終わりかな~と思っていたら、最後の方では全然知らない曲で皆に幸せを与えるようなプレイをし始めます・・・これは凄かった!
 特に凄かったのが、なんとこの日に3度プレイした曲があり、これをアンコール前に3度目の投入で皆で大合唱・・・聴いてて普通に上がりましたが、もし曲を知ってたらもっとグッと来たのにな~と思うと、まだまだ勉強が足りなかったです・・・

 んで、客電が上がり、アンコールタイム・・・「Stevie Wonder / Ribbon In The Sky」と「The Isley Brothers / For The Love Of You」のHouseミックスで更なるダンス・・・
 ここで書くのもアレですが、今回のライティングは町田さんなので、恐ろしいぐらいバッチリで、Ribbonのときに、天井にある脚立液晶パネルに空が出たのにはグッときましたし、Timmyのブっ込みカットインに合わせて、ライトを暗転しちゃう技には感涙です!!

 そして、まだまだいっぱいいるお客さんからはアンコールが・・・

 そこでプレイしたのが「Brainstorm / Lovin' is Really My Game」です・・・もー、イントロが鳴った瞬間、ブッ飛びました!!

 今回のプレイ、ホントHouse押しな感じで、安直にダンクラやガラージにもっていかなかったのがTimmyの男らしさですよね・・・
 airがクローズすることも踏まえ、終わり間際に「Ms. Sharon Ridley / Changin'」とかの涙を誘うようなスローをかけるかと思ったら、もー、永遠にHouse押しです・・・

 そんな中で、コレですよ・・・DannyもフェイバリットなアッパーなDiscoチューンで、今回ばかりは感涙です・・・
 それは、声高らかに、サビ前の「♪Disco Night~」という歌詞が叫べたのが嬉しかった・・・分かるよね、この言葉こそ「air」ですから!!

 そして、最後は「Cheryl Lynn / Star Love」でエンド・・・時計は12時を回る頃でした・・・


DCIM0611.jpg

 今回のTimmyは11時間のプレイ・・・無事に完走できました!!

 今回、まず、事前情報でそんなに長くはプレイできない情報があったので、たぶんプレイしても昼前後までだろうと想定しており、この条件だったら勝てるかな?と思い参戦しました・・・

 普段はこのぐらい踊ると疲れちゃって、どこかで心が折れるのですが、今回は家を出る前にかなり睡眠をとり、食事もしっかりととり、そしてアルコールを飲まずに踊った(その分、いっぱい水は飲んだけど)ので、無事に踊れてよかったです・・・
 特に心配だったのが、Timmyのハードなグルーブに耐えられるのか?という点でしたが、おかげさまで私のダンス根性が成長したみたいですね・・・その後、普通に渋谷のユニオンに寄り道(!)できるぐらい元気を残して終わることができました(^^;)

 今回のレポート、私の中ではelevenのクローズと若干重なるような感じになるのかな?と思っていましたが、蓋を開けたら、airが閉店する悲しさよりも、Timmyから「ダンスの素晴らしさ」を教わって終わった点の方が大きかったです・・・

 それは、今回のダンスを通して「元気」「勇気」、そして「踊ることの素晴らしさ」貰ったことです!

 元気は、日々の仕事などの鬱憤を吹っ飛ばしてくれ、明日からも頑張ろうという気持ちです・・・、そして勇気は、Timmyのプレイに耐えて、最後の地点まで行けたことで、人間、やれば何でもできるんだ!ということです。
 そして、今回、Timmyに心を預け、素直に踊ればこんなにも気持ちよく踊れたこと・・・これこそ、言葉にできないことですが、やはり踊ることは「素晴らしい」と痛感しました!

 ただ、このレポートを書いてて一番悔しいのが、この点を上手く書けなかったことです・・・この点はブログを通して今後も精進したいと思います!


DCIM0613.jpg
DCIM0618.jpg
DCIM0616.jpg


 airは来週で閉まってしまいます・・・

 私としては、こんなに気持ち良く踊れる空間は他になく、まだまだ続いてほしいです・・・

 Rey Audioが奏でる強力ながら暖かい音響、フロアーを優しく、時に狂おしく彩ったミラーボール、そして、ダンスを支え続けてくれた木の床・・・彼らとお別れするのは寂しいです・・・

 ただ、今回のTimmyのプレイを聴いてて、なんとなくですが、またairと会うことができるのかな?と個人的には思いました・・・

 それは、最終日の営業ではないからかもしれないですが、TimmyのDJが過去を振り返るDJではなく、前を向いていたDJだったからです・・・泣いてた方もいましたが、不思議と笑顔だった方の方が多いのが、その理由でしょうか??
 また、Timmyのプレイが終わり、着替えて外に出ようと思ったら、入口でTimmyがタクシーを待つために座っており、思わず握手を求め「ありがとう」を伝えましたら、私を優しく見つめ、力強い手で握手をしてくれました・・・それは、ここで終わりではなく「次があるからな!」というTimmyからのメッセージなのかもしれません・・・


DCIM0604_01.jpg

 これでairとはお別れです。

 大晦日明けの元旦に、Emmaさんのラスト(絶対にヤバいよね!)を踊りに行くのもアリかな~と思っていましたが、今回のTimmyで完全燃焼です!!

 ホント、色々な思い出とダンス・スピリットを頂き、ありがとうございます!

 また、どこかでお会いできる日を「絶対」にお待ちしております(^0^)
 







---------------------------------------------------
追伸

 恥も恥な話ですが、もし分かる方がおられましたら、ぜひ教えてください。

 今回、Timmyが3度プレイした曲が分かる方がおられますでしょうか?
 なんとなくですが、ポップス的女性ボーカルHouseで、サビが「え~、え~、え~、わっつ、ごーいん、おん~」と歌っている曲です。
 多分、凄い有名な曲なような気がします・・・私は、こういうHouseの有名な曲ほど知らないので、是非、ご存知の方は教えてください!


 なお、Timmyは、サビを音を消して、お客さんに歌わしていましたが、11時ごろの3度目のプレイでは、涙を流しながら「わっつ、ごーいん、おん~」と歌っている方もいましたね・・・
 なんか、こういった曲が一夜にしてアンセムになる瞬間を見ました・・・Timmy、流石です!!

 ↓↓↓
追記 2015/12/29
 yo-yoさんからのコメントで、1993年ごろにリリースされたRock/Popsの一発ヒット「4 Non Blondes / What's Up」が原曲で、それのHouse Cover(House Remix?)であることが分かりました!
 コメントでも書きましたが、こういう意外な曲をプレイして、一夜にしてフロア・アンセムにしちゃうのが凄い・・・歌詞のメッセージも凄くポジティブで、素晴らしい曲ですね!!








V.A. 「Moon Records presents Merry Christmas '87」
DSC01865_20151220200242449.jpg

 え~、画像を見ただけでは「??」かと思いますが、毎年恒例の「クリスマス」モノの紹介です・・・

 今年のは、春先に仕入れてズーッと寝かしてたブツです・・・やっと公開できるので、心の減価焼却が出来て、個人的にはちょっと嬉しいです(^^;)
 ただ、毎年毎年、ドマニアックなクリしか紹介出来ておらず、大丈夫なんでしょうか・・・今回のは相当マニアックで、一部のマニアしかついて来れないかも??


DSC01866.jpg

 今回は、今となっては、あの山下達郎さんの個人レーベルともいえる「Moon Records(ムーン・レコーズ)」関連のテープで、1987年11月頃に制作された「店頭演奏用テープ」を紹介します!!

 まず、今回の作品を紹介するにあたっては、色々と説明が必要なので、そこから行きましょう・・・

 このブログをある程度お読みになられているのであれば「アドバンステープ」というのはご存知ですよね?
 
 過去、色々な作品のアドバンステープを紹介しましたが、これは、あるアーティストが新曲を発売するにあたり、実際に販売をする音源をテープにして、発売前に各地のレコード店に資料として配布することで、お店側がそれを聴いて注文する枚数を決めてもらうための「資料」のような存在になります。
 こういった商品注文用の音資料は、今はネットでデータが送られるだけのようですが、テープが一般化していた80年代ころから00年代初期ぐらいまでは普通にテープで作られており、日本ではかなりポピュラーな存在だったといわれています。

 ただ、内容が内容だけに、一般に流れるのはあまりなく、今となってはその希少性からコレクターズアイテムとして珍重される傾向にあり・・・日本語ラップなどでは、結構な値段がつくようになりました。

 私としては、Mixtape Troopersと名乗っているので、そのテープが「ミックステープ」的に聴けるのであれば、これらのテープも全然OKで、この辺も頑張って掘っています!

 いや~、この世界については、今までブログではあまり深く紹介していないですが、ほんと深くって、色々なのがあります・・・

 それこそ、作品の内容がイイので、あえてテープで聴きたいが為に買ってたり、あえてテープで聴いたらいいんじゃないか?と思って買ったりしています・・・
 この辺は、ここ最近は某Cさんの各店が熱くって、かなりお世話になっております・・・う~ん、おかげさまで、プレーンなジャケを見た瞬間、反応をしてしまう体になってしまい、散財の日々です・・・


DSC01868.jpg

 そんなアドバンスにおいて、噂には聞いていたけど、本当にあったんだ!というのが、今回の「店頭演奏用テープ」になります!

 これは、アドバンスの一種で、80年代によくあったテープで、各地のレコード店に「店頭でBGMとしてプレイしてもらう」為に、レコード会社が作った営業用のテープになります。
 
 どういうことかと言うと、80年代は有線のように曲がアトランダムに流れる仕組みはなく、聞いた話だと、普通にお店の人が新譜のアルバムなどをBGMにしてたらしいのですが、同じアーティストの曲が連続するので、お店を華やかにするインパクトには欠けていたようです。

 その意味で、曲を売るレコード会社が、自社が持っている曲をアーティストの垣根を越えてコンピレーション化したテープがこれで、ある意味、お店への「販促品」のような位置づけで配られ、お店側も便利なBGMとして利用していたようで、結構珍重されていたそうです。
 つまり、お店側としては店頭で簡単に色々な新曲が紹介できつつ、常に様々な新しい曲を流すことができ、それがお店の空間演出上の効果が生まれるので、結構珍重されていたようです・・・う~ん、まさに「業務用」なテープですね!

 そうすると、面白いもので、どれだけ「レコード店の店頭でプレイしてもらうか」が重要になり、様々なレコード会社が自分たちの「テープ」を店頭でプレイしてもらうかが重要になり・・・結果的に内容の洗練が生まれ、それが「選曲」につながり・・・MTT的には「ドストライク」なテープであることに相成りました!!

 特に多いのが、その季節にピッタリと合うような曲や、その音楽ジャンルに特化した内容に仕上げていることが多く・・・人が曲の構成を考えて作った(=選曲)した内容なので、まさに「ミックステープ」です!!

 もちろん、その時の新曲だけ集めたテープも多いのですが、その季節のイベントに特化したテープもあり、夏物は大変多く、結構いいのが多いです・・・
 ちょうど、今年の夏に夏の和物テープで「Omega Tribe」を紹介した時にも、これ系のテープをちらっと紹介しましたが、営業サイドの目線(=非アーティスト目線)で選曲された内容でありながら、時代が何周もして聴くとグッとくる内容が多く、ここ最近はコレ系のテープは絶対に買っています・・・


 そんな中、はどうだろう・・・となった時、今の時期は「クリスマス」な訳で、奇跡的に遭遇したのがこのテープでした!!

 これ系のテープと初遭遇したのは今年春のHMVのセールで、それ以降、ちょくちょく見かけてはいますが、夏は結構あるのですが、冬やクリは全然なく、我ながら、ファーストコンタクトでよく買ったな~と思っています??
 まあ、単語として「達郎さん」×「クリスマス」ですからね・・・絶対に何かあるだろうと思い、ボチボチなレア価格でしたが、買ってみました・・・なので、心の減価償却をしないとモッタイナイので、紹介をしますね(^^;)

 では、作品の紹介です~


DSC01867_20151220211639e28.jpg

 このテープは、時期的には1987年11月ごろに作られたと思われ、意図としてはその時にMoon Recordsよりニューリリースで出していたシングル曲をアピールするために、クリスマス色に染めて(?)作ったテープのようです。

 調べてみたところ、当時、Moon Recordsに属していた「dip in the pool」「Pink」というグループがクリスマスを題材にした曲を、共に1987年11月にリリースしており、それらを効果的にアピールするために作ったテープのようです・・・

 そして、その「効果的にアピール」するために登板したのが、我らの「山下達郎さん」で、大名曲である「山下達郎 / クリスマス・イブ」を筆頭に、随所で達郎マジックがさく裂した内容になっています!!

 ちょうど、2年前のクリには、その「クリスマス・イブ」のテープ版を紹介しましたが・・・もはやクラシック中のクラシックですね!
 
 クリスマス・イブについては、1983年にリリースされ、毎年、クリスマスの時期になると注目されていた曲のようで、87年の時点では、まだクロスオーバーヒットはしてなかったものの、音楽ファンの間では知られていた曲だったと思います。
 ただ、お茶の間への浸透には時間がかかり、88年~89年の冬にJR東海のCM曲に使われたことで、一気に知名度が上がり、誰しもが知っている冬の名曲になったと思います・・・私も小学校低学年にこのCMで曲を知り、凄いイイ曲だなと思い・・・それが刷り込まれてて、今の達郎愛(?)につながっているようです??

 んで、実際のテープをひも解くと、87年の時点で、Moon Recordsがカタログで持っていた達郎さんの過去の曲と他のアーティストの新曲を上手く混ぜて、クリスマス風な仕上がりにした内容になっています!

 コレ系のテープで多いのですが、推しの曲は何度もプレイされることが多く、実は今回のテープの主役である「dip in the pool」と「Pink」の曲は、A面とB面を通して3回登場するというパワープレイです・・・
 ただ、その合間に、その曲を光らせるような措置として、A面では達郎さんが登場する構成になっており、もはや代名詞の一つともいえるアカペラ多重録音な「Silent Night」や「White Christmas」を挟みつつ、達郎さんの「クリスマス・イブ」が登場し・・・大変素晴らしいです!!

 もー、曲自体もいいのもありますが、これぞ「選曲の妙」というんでしょうか・・・達郎さんが入ることで、他の曲が「クリスマス」になるんですよね!!

 B面は、なぜか、その時の新曲だった一世風靡SEPIAや竹内まりやさんの曲を入れているのですが、A面の達郎マジックが残ってて、普通に聴いたらクリスマスじゃない内容なのに、不思議と「クリスマス」になっています・・・

 そして、恐ろしいのが、決して達郎さんが選曲した内容ではなく、おそらく、Moon Recordsの営業の人が何となく作った程度なのに・・・これほどまで「素敵なクリスマス」な内容になっているのが素敵です!!
 それは、予備知識なしに聴いてても感じたし、何よりも、JR東海での露出の1年前に作れている時点で、営業の人が、達郎さんの曲の良さを信じ、うまく活用していたことにグッときました!!



 毎度のごとく、上手くまとまりませんでしたが、これらの「店頭演奏用テープ」は、芸術としての「選曲」ではなく、自社の曲を売るための「営業目的としての選曲」になるのですが、それが結果として恐ろしいホームランを打つこともできるのが・・・このテープになるかと思います。
 無論、達郎さんのクリスマス・イブに助けられた部分はあり、今聴くと、むしろ「達郎さんのアンオフィシャルなクリスマス選曲集」みたいな感じになるのですが・・・不思議と他の曲も良く聞こえちゃうんですよね・・・素晴らしいです!!

 なお、入手に関しては・・・雲を掴むレベルなので、躍起になる必要は全くないですよ(^^;)




<Release Date>
Artists / Title : V.A. 「Moon Records presents Merry Christmas '87」
Genre : ポップス、クリスマスソング
Release : 1987年11月ごろ
Lebel : Moon Records(アルファ・ムーン株式会社) No Number

Notice : 今回のテープについて
 一応、私が調べた限りだと、このテープは完全に「店頭演奏用」として作られたようです・・・和物って、Discogs的な明確な過去資料がないのでアレですが、実際にLPなどで発売はないかと思います??
 もし、これがLPやCDで存在しているのであれば、ご指摘ください・・・ただ、そうだったら、この記事が全部否定されちゃうので、それが「ない」ことを祈ります(^^;)





------------------------------------------------------------
<独り言>

CWobKiDUwAEfIzu.jpg

 今季二度目の登場です・・・12月は仕方がないですね(^^;)

 え~、東京に住む掘り馬鹿としては、12月の週末はユニオンに体を捧げる必要があり、今月は週末ごとに奔走をしています・・・先々週の「下北テープ祭り」や、先週の日曜は地味にDiscoのセールにライバルなしで並んでたり、地味に頑張っています(^^;)

 そんなわけで、今週の日曜は、渋谷のユニオンで日本語ラップのゴツいセールと並行して地味にテープセール(すみません・・・)があり、事前には全然騒がずにコッソリと参戦してきました!
 う~ん、盛り上がって欲しいときは騒ぎますが、本当に欲しいテープがあった時は、ライバルを増やすわけにはいかないので敢えて騒がないんですね・・・すみません(^^;)

 今回の狙いは、相当マニアックなので、リストと写真が出た時に、絶対に狙う人はいないだろうと思いつつ、やっぱりスタートダッシュで確保した方がいいな~と思い、整理券はもらいに現地には10時前に到着・・・おおっ、既に並んでいる!!
 
 日本語ラップのセールと同時開催なので、アナログ狙いの猛者がいるだろうな~と思ったら、テープの同士でもある日本語ラップコレクターのCさんが始発並び(!)でスタンバイ、そして先週の下北に2番手で並ばれた方もおり、アナログは熱くなるだろうな~といった感じでした。
 んで、テープの方は、先日の下北でもお見かけした方が先に並ばれており、これはこれで「私だけじゃなかったか」と思い、少しだけ戦闘モードになりました・・・先日の下北では少しだけ負けた分、今回のブツは絶対に取られない覚悟をもってたので、結構、気合いが入りました(^0^)

 んで、11時になり、戦闘開始・・・

 餌箱は地味な段ボールが4箱・・・今回はトップに欲しいのが1本だけだったので、それだけを高速で重点チェックし、無事に3箱目でヒット!!
 そして、この流れが良かったか、そのサーチの過程でエンジンが入り、高速で一本一本を精査します・・・リストや写真で出ていた物や、リスト外の物などで欲しいモノをガツガツ回収です・・・

 そんな訳で、釣果はこんな感じです・・・

DSC01863_20151220223848880.jpg

 本数的にはコレだけですが、個人的には「万々歳!」な釣果でした!

 まず、トップで欲しかったのは真ん中・下の青いテープで、これは「Cisco」のノベルティーテープで、初めて確認できた1本です!!
 時期的には2000年4月の24日(月)~28日(金)までの5日間、各日限定で特定ジャンルのレコードを買った人に、そのジャンルに特化したテープを配布する企画(合計6本らしい)があり、今回のは24日(月)に配布されたレゲエ店のテープになります!!

 もー、コレクターとして、これは絶対に制覇したいテープなのですが、平日配布ということもあり、DJ Denkaさんが担当した日本語ラップミックスだけ異常に本数がある(ちょうど、この日にBuddhaの人間発電所クラシックミックスの発売されたので)のですが、他のはド平日も災いし、ほとんど見かけない状況でした・・・
 そんな中、今回の出品ですね・・・写真なしでリストだけ出た時点で、その断片情報だけでも出品が分かり、後日公開された集団写真でロックオンし・・・今回は何が何でも欲しかったテープとして参戦しました・・・

 この辺になると、私以外は狙う人はいないだろうと思っていましたが、安全には安全を重ねて良かったですかね・・・後で、色々な方から「あのテープ、MTTさんが狙いそうですよね?」と指摘されて、実は気付いている人は気付いているテープだった(情報源は私なんですけどね・・・)ので、無事にゲットできて何よりです。

 なお、そのCISCOのテープ、どれが持ってないかを書くとアレなのであえて書きませんが、残り2本です・・・頑張って探しますよ!!
 また、今回ゲットしたレゲエについては、当時、Ciscoレゲエ店の店員さんだったJunya氏(INDEPENDENT)が作成です・・・中身はまだ聴いてないですが、90年代のヒット曲を1年づつ分割して紹介していくみたいな感じで、内容的にも面白そうですね!!

 んで、ここでレゲエのテープが出たということは、レゲエ系が結構熱いことを意味してたんですね・・・レゲエ系ので、結構探してた「穴」テープが奇跡的に入手です!!

 去年の夏前に、私の2000本安打記念で書いた記事において、コメント欄で質問をいただいた「のんちゃん」という方から、思い出があるミックステープの問い合わせがあり、私が手持ちではなかったので、かなり探してたテープが奇跡の発掘です!!
 写真右下のやつで、Hemo&Moofireのラバーズミックス(Under the Blanket)で、無事に見つけられました・・・のんちゃんさん、一応、指摘があったA面のトラックリストを画像をリンクしておきますね・・・お目当ての曲がどれなのかは分からないですが、昔を思い出していただけると嬉しいです(^0^)
 あと、この辺はソロバンさんに補足を頂けると嬉しいです・・・Junyaさんの時点で喜んでくださると思いますが、今回はKilla Bam Bamさんのソロテープも発掘するなど、レゲエが格安で出てて嬉しかったです!!
 
 また、先週の下北でもブラストしてたSeijiさんの手刷りテープや、ユニオンのR&B部門の4番打者であるHaloonさんのミックステープをやっと発見するなど、本数は少なかったですが、先日の下北同様に、中々の買い物ができました!!

 んで、こういう運がいい時は他のお店に行っても運が続きます・・・・


DSC01864_201512202324088e9.jpg

 Haloonさんつながり(?)で、ゲットしたブツも紹介です!!

 渋谷の後、色々と用事を済ませ、そのHaloonさんでないと出来ないR&Bセールをチェックしに新宿のユニオンに寄ったらあったブツで、こちらは全く告知なしな普通に出品です・・・

 詳細は分からないのですが、MUROさんの名物ミックスである「Tropicooool Boogie」布ケース付きという仕様のテープで、作品らしくトロピカルな生地に、あの女性フラガールがシルク印刷されており、問答無用で即ゲットです!!
 これに関しては、全くもって詳細が分かりませんが、MUROさんだったらあり得る付属品で、SAVAGE限定とかなのかな・・・下で紹介する作品リストにおいて、早速「漏れ」があることになりましたが、やはりキングですね!!

 なお、このケースについて分かる方がおられましたら、ぜひ、ご一報ください(^0^)


DSC01862_201512202333377e6.jpg

 そんなわけで、上手いことに話がつながりますが、今度はMUROさん話を・・・

 先日もご報告をしたMUROさんの本、ついに今週末の25日(金)に発売されますよ!!

 ちょうど昨日、お世話になった編集さんより見本誌を頂戴し、早速、拝読しました・・・もー、最&高です(^0^)

 再掲載の記事もありますが、正に「MURO」を体現している内容で、読んでてグッときます・・・ちょうど、軽くお酒を飲みながら読んでたのですが、説得力のある「掘り格言」が素晴らしく、やっぱりMUROさんを追いかけてて良かったな~と思う内容です!!
 私が担当した作品リストは、ほんと「オマケのオマケ」みたいな内容で、他の内容が素晴らしすぎます・・・興味がある方は是非読んでくださいね!!

『真ッ黒ニナル果テ』
著者 MURO
定価 2,484 円(本体2,300円+税)
仕様 A5判/264ページ
発売日 2015年12月25日


詳細 http://www.rittor-music.co.jp/books/15317112.html

 なお、リストについては、作品タイトルのみでジャケ写がないのですが、その筋のマニアなら「これもリストアップしてる!」と思う感じで、どちらかと言えばマニア向けでしょうか??
 たぶん、正しい使い方(?)は、このページをコピーして、MURO作品をコンプリートしてく為の資料(買ったら×をしていくみたいな?)として使うのが正しいかと思います・・・私も持ってないのがボチボチあるので、活用をしたいと思います(^^;)

 あと、これは読んだ方へのプレゼント・・・MURO作品リストのちょうど前のセクションでも私が登場してますよ・・・なんか、ビックネームの皆さまと同じ席に座らさせていただき、凄い恐縮でした(^^;)



 そんなわけで、今回の更新は終了です~

 本当は、今週はairであったMUROさんのパーティーを書くつもりでしたが、金曜のパーティーだったので仕事が終わるわけがない&翌日は実家で野暮用が発生のため、なくなく不参加です・・・かなり面白かったみたいですね(--;)

 う~ん、air、なかなか行けないな・・・でも、今週末のTimmy先生のダンスは絶対に行くのでお楽しみに・・・いったい、何時までやるんでしょうね(^^;)






ブログの更新情報
DSC01856_201512132200241c8.jpg

 この書きぶりは久しぶりですね・・・

 本当は、ちゃんと紹介用にミックス作品を聴いてて、その紹介記事と共に、このことを伝えようかと思っていましたが、こっちの方で作業を取られてしまったため・・・今週は作品紹介は無し→業務報告のみになりました(^^;)
 
 え~、前々回に紹介をした「DJ/Club専門誌 GROOVE」のバックナンバー・リストを作成しました!


DJ/Club専門誌「GROOVE」 バックナンバーリスト

 ※親記事
   DJ/Club専門誌「GROOVE」について


 元々は、親記事のときに公開をしようと思っていましたが、作業が間に合わず、ある意味「宿題」になっていた内容になります・・・

 このリスト作り、結構地味な作業なので、気分が乗らないと作らないこともあり、親記事を公開した後、そこで気持ちが切れてしまい・・・結果的に作ることをバッくれていました(^^;)

 ただ、時期が過ぎれば過ぎるほど、公開する意味が薄れてしまうことは分かっていたので・・・今週は一念発起して、地味に作っていました・・・
 
 かなり適当な内容で、後期のGROOVEだけ、なぜか手厚く書いているのが気になりますが、これを参考にGROOVEを掘って頂ければ幸いです!
 私自身も、リストを起こしてて、改めて「これは読みたい!」みたいな号が結構あり、久しぶりに雑誌掘りに炎が灯ってしまいました・・・GROOVEは各号の特集が面白いので、興味がある方は掘ってみてくださいね!!


 そんなわけで、GROOVEネタはこれで終わり・・・やっと、タンスの奥から出し、床に散らばっていたGROOVEをタンスの奥に戻せる・・・結構、嬉しいです(^^;)

 おっさん話で恐縮ですが、寝起きに、そこに雑誌の山があるとは気付かずに、足の小指をぶつけ、朝から悶絶をしないのは嬉しい・・・
 ただ、この質量を収納するのは結構大変です・・・いい加減、この辺も売り払った方がいいんですかね??


 ではでは、まとまりのない内容ですが、暇なときにリストを眺めてくださいね・・・来週はちゃんと更新をしますので、お楽しみに!!




-------------------------------------------------------
<独り言>

DSC01859_2015121322272025f.jpg

 掘り馬鹿としては、歴史に残る「大きな一日」だったので、あえて書きたいと思います・・・
 このままでいくと、誰も語らず、事実が風化してしまうかもしれないので、あえて書きますね・・・

 この記事については、責任は私が全て負います・・・

 もし、このことに関係者の方にご迷惑があれば、ご連絡をください・・・内容次第でこの独り言を消去しますので、よろしくお願いします・・・

 え~、私もちょくちょくボヤいていましたが、今週末の下○ユニオン・クラブ店での「日本語ラップセール」にて「幻の一品」が出ることが分かり、マニア筋では大変な騒ぎになっていました。

 その一品とは・・・あのBuddha Brandの幻の曲である「Porno Allstar(女体の狩人のテーマ)」という未発表曲になります。

 この曲は、Buddhaの後期名曲の一つである「Don't Test Da Master」のCDシングルに収録されていた同名のインストにCQとDLがラップを入れたバージョンになるそうで、ドンテスなり、その後にリリースされたベスト盤が発売した時には発表がされなかった曲になるそうです。
 発売されなかった理由として、どうやら歌詞がBuddhaらしく超卑猥(笑)だったらしく、それでネタのクリアランスが下りなかったそうです・・・

 ただ、この曲、断片的には存在が知られてて、Buddhaの最初で最後のアルバム(ベスト版)のプロモーション用のアドバンステープには、この曲の一部がラップ入りで収録されてたり(本チャンのCDではカットです)、某札幌のDJのミックステープに収録されてたり・・・そして故DLさんが現場でプレイしていたこともあり・・・この曲が「バイナルで存在」することがマニア筋での噂になっていました。

 一応、私もテープ馬鹿の誇りとして、このアドバンスはジャケなし(写真左・CQバージョンっすね)のを持っており、このテープ自体、マニア筋ではトップウォントな存在です・・・実質的に、オフィシャルに音源が出てるのがこのテープのみになるので、マニア筋では血眼な一品です・・・
 ちなみに、右のドンテスのアドバンスも持ってて、こっちはインスト収録(CDにも普通に入っている)です・・・どちらのテープもコレ系が熱くなる前に買ったので、今の相場の1/20ぐらいで買っていました・・・


 そんなわけで、この曲が「バイナル」で出品されることが分かり、今回の下北のセールが大変熱くなっていました。

 結果として、どうやら某曲のテストプレスにのみ収録されていたようで、現存数は一ケタでしょうね・・・市場に出るのは最初で最後だと思います。

 ゲットされたのは、このレコの為に寝袋をもって前日から下北入りした大阪の某コレクターさんがゲットしたそうです・・・歴史的に貴重なレコなので、大切にしてくださいね!!


 んで、面白おかしく書くつもりはないので、以下の話も入れておきましょう・・・

 今回の話、かなりボヤかして書かないといけないところも多いのですが、美談として書きたいのは、やっぱり「レコードは旅をする」こと、そして「愛のある方に落ち着くこと」だと思います。
 
 普段、レコードなりテープを買っている私としたら、実は当たり前のことではあるのですが、やっぱり今回の例を目の前にすると、レコードを買ってて良かったな~と思う瞬間だと思います。

 この意味、ざっくりと要約すれば「回りまわって手に入れることが出来た」なのかもしれません・・・ただ、そんな簡単なレベルで収まる話ではないので、ここで書いています・・・

 旅をする・・・つまり、ネットショッピングのように、検索して簡単に手に入ることの間逆のことだと思います・・・もちろん、そのレコが人から人に渡ったという意味も含まれますが、その根幹においては、好きの延長で夢をみつつ、苦労をしながら一歩一歩前に進み、やっとのことで手に入れることができた・・・そんな意味になるかと思います。
 また、その先として、私として信じたいのが、その思いや苦労をした方ほどそのレコを手に入れることができる資格があると思っています・・・それは、お金を積んだほど買えるという資本主義の本質から逸脱し、どれだけ、そのレコに対して「情熱」を抱けるか・・・になるかと思います。


 あんまり上手くまとまりませんでしたが、レコ掘りとして、久しぶりに「心が洗われた」日だったと思います!!

 そう「努力は報われる」のです・・・やっぱり掘るって素晴らしですね!!



追記 20151214 7:25
 独り言に色々と間違い、伏字にした方がいい内容があったので、修正しました・・・ディギナーさん、Takuchiさん、ご指摘ありがとうございます!
 コメント返しは帰宅後におこないます~



 

 
DJ Shu-G 「Original Flavored Choice Vol.1」
DSC01841_20151206123110169.jpg

 先週のスネークアタックは失礼しました!

 TwitterのRTなど、結構な方に反応をいただいたようで、書いた立場としては大変嬉しいです(^0^)
 また機会があれば、こういった雑誌も紹介しますね・・・と言っても、あとは結構マニアックな雑しかないかも(^^;)

 では、久しぶりに真面目な作品紹介です!!


o040006001396504703637.jpg

 今回は、現在進行形でミックス作品を出し続けている「DJ Shu-G」さんのテープ作品を紹介します!

 Shu-Gさんは、現在はNY/Brooklynで活動をするDJで、HipHopをベースにR&B、Reggae、Disco、Houseなど様々な音楽をプレイする方になります。

 自分のスキルアップの為、憧れの地であるNYに2014年5月に渡米し、現在は切磋琢磨の毎日のようですが、元々は東京/横浜を中心にプレイをしてて、日本時代からかなりお忙しいお方でした。

 そんなShu-Gさん、名前が知れ渡ったのは「ミックス作品」が大きいかと思います!

 自身の名前の別名(aka)を「Mixtapekingz」と名乗っているぐらい、ミックス作品には思いがあり、色々な作品を発表しています。
 ストレートなHipHopが味わえる「HipHopシリーズ」やR&BやDiscoのクラシック曲をミックスした「Classicsシリーズ」など、間違えのない選曲とスキルフルなミックスが発揮された作品が多いかと思います・・・

 残念ながら、私自身はここ最近のCD作品は未聴なのですが、ミックス作品の新作が出るたびに、ユニオンの店頭でプレイされることが多く、それだけで人気の高さが伺えるかな~と思います・・・このブログをお読みの方で、お好きな方、おられますよね??

 そんなわけで、今回のテープは、Shu-Gさんの第1作目の作品になるそうで、Shu-Gさんの選曲やミックスの原点になる作品かと思います・・・
 2004年リリースで、出た当時、記憶だと一部のレコ屋さんでは結構プッシュしていたかな・・・内容は、以下で説明をしますが、かなり良く、流石「Mixtapekingz」です!!


DSC01843_20151206153153e4e.jpg DSC01842_20151206153151752.jpg
DSC01845_2015120615315679d.jpg DSC01844_20151206153154faf.jpg

 まずは便宜上、A面からの紹介です。

 この作品ではA面が「Party Side」としてHipHop中心の選曲B面が「Chill Side」としてR&B選曲になっていますが、両サイドがバラバラになることはなく、上手くバランスが取れ、Shu-Gさんの「グルーブ」が楽しめる1作になっています。

 A面では、Party Sideとしていることから、割とアップな90's HipHopを中心に選曲しています。
 ただ、ド直球なパーティークラシックは少なく、意外な選曲やマイナーどころで攻めてきてて、その辺は上手いな~と思います。

 例えば「De La Soul / Breakdawn」「Jungle Brothers / On The Road Again」など、メジャーアーティストの「そこまで有名じゃない曲」なんかを入れてきます・・・両方とも、微妙すぎて持ってなく、今週末のハンティングでゲットしたぐらい、微妙ですね(^^;)
 この2曲は、続けてプレイし、さりげなく「Native Tongues」つなぎをしてるのにもグッときますが、パーティーミックスで入れてくるのには結構以外で、だけどハマった選曲になっており、上手いですね!

 また、これはレコ写を見た上で、以下の説明を読むと効果的(?)なのですが、左下のLover CeeはRomeoではなくB面の「Superlover Cee & Casanova Rud / Giggolo」をプレイ・・・これは結構ヤラれました!
 パーティーミックスであれば、普通はRomeoでプレイするでしょ・・・あえてかどうかは分からないですが、意外とプレイしないB面でブレずにプレイしているあたりは流石です!!

 そして、このA面の特色として、プレイした曲によっては「ブレンド」をしてて、オンタイムのブレンドか、または作ったブレンドなのかは分からないですが、結構良いアクセントになっています。

 例えば、実質的に一曲目な「Pharcyde / Runnin'」であれば、メローなスタートの切り方として、最初はオリジナルからプレイをします・・・
 そして、2バース目に入ったところで、「Kool & The Gang / Too Hot」ネタのビートにスイッチし、違和感のないブレンド(メローなギターネタでつないでますね!)でありながら、次からの選曲を見据えて、徐々にパーティーらしくグルーブを上げていく作戦も織り込まれているのは脱帽です!!

 全体の流れの話にもつながりますが、凄いストーリーがある流れではないものの、上手くグルーブをコントロールし、聞いた人がミックスに入りやすい選曲にしている印象があり、Shu-Gさんのスキルの高さが分かる部分ですね!!

 なお、そこまでバキバキに入れてこないですが、サラッと効果的な2枚使いを入れてくるあたりもイイし、曲によってカットイン/ロングミックスを使い分けながらミックスをサクサクと進めているあたりも良いです!!


DSC01851_20151206160411fb6.jpg DSC01850_20151206160414528.jpg
DSC01848_201512061604138de.jpg DSC01846_20151206160445115.jpg

 そして、今度はB面です。

 B面ではR&Bを中心にした「Chill Side」になり、聴いてて大変気持ちいいミックスになっています。

 選曲的には、やはり90'sを中心にした内容で、ナイスカバーな「Penny Ford / Daydreaming」のようなUS系、「The Affair / The Way We Are」のようなUK Soulなど、スローの色が若干入っているミッド系の曲でプレイをしています。
 
 特にイメージがしやすい言葉として「爽やかさ」みたいのをポイントにしており、それこそ「Bobby Brown feat Whitney Houston / Something in Common」のような、90年代前半のR&Bがもつ「爽やかなグルーブ」を上手く使っているな~と思います。

 この点、この作品においては結構重要です・・・

 実は、A面でもそうなのですが、いわゆるブラックミュージックが持つ「爽やかさ」を全体的なグルーブに織り込んでおり、それが作品としての統一感を出していると思います!

 なんでしょう、90年代前半のHipHopやR&Bが持つ爽やかさというんでしょうか・・・黒さゆえの甘いグルーブが溶け込んだ時代の音楽/グルーブをホント上手く活用してて、選曲以上に、Shu-Gさんのセンスの良さが伺えます・・・
 それこそ、こういった音楽に精通していることも大切ですが、感覚的に理解できているんでしょうね・・・なんとなくですが、アメリカに行かれたのが理解できる部分でもあるかな??


 そして、あまりミックスの話をしてないので、こちらも良いところをご案内します。

 これも90's R&Bクラシックな「En Vogue / Give It Up, Turn It Loose」なんかが分かりやすく、その曲の良さを光らせる絶妙なタイミングでミックスを入れてくるのが秀逸です!

 En Vogueの肝は、Impeachのドラムループによって生み出される気持ちいいグルーブと、哀愁を帯びながら凄いポジティブな歌にあると思います・・・
 Shu-Gさんは、前曲(Suzi Kim / Try Me)のあえてクール気味なグルーブから、En Vogueのイントロドラムをカットイン気味にミックスすることで、静から動にもっていくような選曲の流れを作り、更にImpeachのドラムループが醸し出すグルーブに先導され、聴いている人を歌に入りこませ、あの素敵な歌に同調させていく感じが大変上手いです!!

 う~ん、端的に書くと「En Vogueの良さを最大限に引き出したミックス」なんですが、このミックスの仕方だったり、グルーブの出し方だったり、やっぱりミックスのスキルだったり、センスの高さが伺えます!!



 たまたま、収録曲が多かったので、結構多めに紹介しましたが、かなり良い作品です!!

 時期的には夏の方がいいと思いますが、いつでも聴ける気持ちいいミックスになっている点は素晴らしいです。

 そして、個人的に思った「褒め言葉」を最後に一つ・・・ 

 聴いてて思ったのが、まるで故Maki the Magicさんのミックスを聴いているような感じなんですよね・・・
 ブラックミュージックの「グルーブ」をしっかりと理解し、肩肘が張らないようにしつつ、かなり深くて面白い選曲だったり、その曲を光らせる効果的なミックスや選曲の組み立てだったり・・・Makiさんらしい世界観があるな~と思いました。

 時代的にも、Shu-GさんもMakiさんのテープとかを聴いて影響を受けたのかな・・・ぜひ、この感覚は、実は本場の人では出せない感覚だと思いますので、日本人にしかできないDJをNYで披露できるように頑張ってください!!



<Release Date>
Artists / Title : DJ Shu-G 「Original Flavored Choice Vol.1」
Genre : HipHop、R&B、Reggae・・・
Release : 2004年
Lebel : No Lebel No Number


Notice : シャウトアウトについて
 A面のParty Sideでは以下のDJ/MCからシャウトアウトが入っています。

 DMC(Run DMC)、DJ Yutaka、Hab I Scream、DJ Cypher Sounds、DJ Bana、Kenshin(Ruff Rhymers)

 Kenshinが入っているのが日本語ラップマニアにはツボかと思いますが、個人的にはDMCですね!
 DMCのシャウトはA面のド頭で出るのですが、シャウトの最後で「♪Down with the King~」と言っており、そこを踏まえて「Run DMC / Down with the King」のビートを差し込み、コラージュ的なオリジナルイントロを披露しています・・・こういう展開やアイデアにもShu-Gさんのセンスの良さが伺えます!!

 なお、このテープのインデックスには「This tape is dedicated to JAM MASTER JAY with respecet.」と記載されています。

 そのことがあるから、DMCの声をもらったのかな・・・ただ、Jam Master Jayがリスペクト出来る人は「HipHop」を愛している証拠だと思います・・・
 私も無論そうですが、Shu-Gさん、本当に「HipHop」が好きなんですね・・・うん、HipHopの基本は「Big Beatの2枚使い」ですよね!!






----------------------------------------------------------
<独り言>

DCIM0592.jpg

 意外と久しぶりなこの写真・・・しっかりと参戦してきましたよ!!

 季節は12月になり、1年を締めくくり(?)として毎年開催される「ユニオンの年末セール」が本格化している中、ユニオンの中で「ワカッテル漢(おとこ)」として有名なN村さんを要する下北沢クラブ店で、恒例のテープセールがあり、参戦してきました~

 ここ最近の下北店は、買い取りで集まったテープを貯めておき、定期的に大きなセールで放出するスタイルをとっており、もはや「テープ馬鹿のお祭り」として機能をしています(^^;)
 今回も、ブログの情報だったり、N村さんからの事前情報などで、相当ヤバいことは分かってて、結構楽しみにしてました!

 そんなわけで、遠足に行く小学生じゃないですが、普通より早く起きてしまい、洗濯を済ませた後、なんとなく移動をしたら7時40分ぐらいに到着・・・どれだけ楽しみだったんでしょう(^^;)

 んで、座りながら自分の人生を考え(ウソ)つつ、9時前ぐらいに、常連の否さん(おめでとうございます!)が到着、前回のセールで嬉しいプレゼントを下さったI坂さんも到着し、後半はディープなトークに華を咲かせ開店を待ちました・・・この時間もセールの醍醐味ですね!
 特に、この時間で欲しいテープの相談をするため、結構重要な時間(打ち合わせ?)になります・・・事前の放出内容からも分かっていましたが、結構バッティングする内容だったので、今回は厳しいセールになるな~と思いました・・・

 そして、11時30分になり、合計5名での開戦です・・・かなり鉄火でした!

 バッティングするのもあったので、私が真っ先に向かったところで取り合いになるなど熾烈な戦いでした・・・

 んで、釣果は・・・個人的には「やや負け」です・・・

 今回は、真っ先に飛びついた餌箱の定めが悪かったです・・・そこで取り損ね、後はグズグズみたいな感じで、美味しいのがかなり取られてしまった感じです・・・
 う~ん、当日の運がアレだったのもあるかも知れないですが、セールって難しいですね・・・それでも「おわっ」というのは何本か抜いたので名誉は傷つかなかった(?)ですが、100点満点が取れなかったのは残念でした・・・セールの内容ではなく、私の成績的には75点です(^^;)

 ただ、不思議なもので、やや傷心気味で向かった渋谷がボムで、凄いチェックをしてなかったのに、クラブと地下でレコが大爆発!
 微妙に探してたレコが簡単に見つかるというんでしょうか、歓喜の連続です・・・レコ神様の「気まぐれ」な一日だったようです??


DSC01832_20151206172544754.jpg

 そんなわけで昨日の釣果です・・・

 レコが目立ってしまいアレですが、テープは15本とあり、もうちょっと欲しかったですかね・・・ただ、各タイトルがゴツくって、それなりに面白い買い物ができたと思います!
 レコも含めて、結構な金額を出したのですが、年末だから仕方がない・・・嬉しい悲鳴です(^^;)

 んなわけで、今回は集合写真が見づらいので、掘ったブツの詳細も紹介しますね~


DSC01833_20151206173151b06.jpg

 まず、今回の個人的なボムはこれですね!

 DJ Seijiさんの手刷りテープで、ボチボチな値段でしたが、ちゃんとゲットできました(^0^)

 Seijiさんの手刷りは、ほんと限られたところでしか売られてなく、ほとんど北海道(札幌)か、東京の一部(Pacoとかでは売ってた)だけなので、なかなかお目にかかれないテープになります。
 また、実はエクスクルーシブな音源も入っていることがあり、札幌だけありBossさんの音源が入ってりするようで、この10番では腐食列島の別ミックス(比べてないので本当かはアレですが?)が入っているそうです・・・

 今回、これは某氏がゲットしてましたが、Bossさんのデモも出てて、実は「札幌」がキーワードのセールだったかもしれないです。

 後で紹介するLarryのテープが正にそうですが、地方で根付いたテープ文化が流れてきたことに感謝感謝ですね!!


DSC01835_20151206174313126.jpg

 んで、Bossさんから話を続けると、今回は「日本語ラップ」モノが熱く、これがセールを厳しくした感はあります。

 実は、真っ先に向かった餌箱が、珍しく日本語ラップで、岡山産の日本語ラップコンピを取り損ね(否さん、お祝いだからね!)たりもしましたが、かなりゴツいのが出ていたと思います。
 それが出るんだ~というのが多く、幻級な「四街道のデモ」などが出てるぐらいで・・・かなりゴツかったです。

 その中で、結構探してたDJジョーによる日本語ラップミックス(残すは1のみ!)もゲットしつつ、左「サマージャム '95」と書いてあるやつも、ついに手を出してしまいました。

 これは、なんと「スチャダラパーのANIさん」が2014年6月に出されたテープになります。

 このテープ面白いのは、スチャの名曲「サマージャム '95」の歌詞でANIさんが「♪なーんて言いながらも夏用のテープとかはしっかり作るのよ、『サマージャム'95』なんつって必ず直球のタイトルつけちゃってね」という歌詞を受けて当時(?)作られたモノだそうです。
 販売は、またGさんのサイトから引用ですが、2014年6月に大阪で開かれたイベントで販売されたそうで・・・今となってはかなりのレアアイテムだと思います。

 んで、内容は・・・最高ですね!!

 分かりやすく書くと、夏の車で横にギャルをのせて聴くためのチルミックスで、ジャムの元ネタから始まり、往年のチルクラシックなSoul、Jazz、JazzFunk、RareGrooveなどが選曲形式(ノーミックス)で収録されています。

 聴いてて、凄いいいな~と思ったのが、一部の曲ではプチノイズがはいってて、アナログレコードからの選曲なんですよ・・・かなり定番な所を攻めてますが、ロフトミックス的な世界観もあり、MTT的な価値観で行くと特大ホームランでした!!
 来年の夏、必ず紹介しますので楽しみにお待ちください・・・

 なお、凄い蛇足な話ですが、これが日本語ラップ筋で盛り上がらなかったのは、結局は「ネタ選曲」なのもあるんですかね?


DSC01834_201512062051553d5.jpg

 そして、ここからは「私しか反応しない」系のテープ・・・つまり、全く乱戦にならなかったテープです(^^;)

 これも札幌系の出品になるのかもしれないですが、集めているLarryの現場録音テープ(国内コピー・写真右)をゲット・・・表面には何も書いてなく、背だけにしか書いてないので、見つけた瞬間、思わず「うわっ」となりました!

 今回、割と海外系の国内コピーテープが結構あり、それが90年代前半~中頃ぐらいのが中心で、結構熱かったです・・・
 熱いところだと、MUROさんが勤務してた頃のStill Diggin'でコピーされたとされるテープ(Still Diggin'と書いてある)が結構ありましたが、流石に今回はスルーしました・・・全部買ってたらキリがないっす(^^;)

 ただ、当時のことを考えると、この「国内コピーテープ」ってかなり大切で、正にアンダーグラウンドでしか出回っていないので、それはそれで熱いです・・・
 まあ、大半がラジオの録音だったり、作品として完成されていないミックステープだったりで、ミックス作品とは言い難いモノが多いですが、こういうテープを聞いて、今でも一線で活躍しているDJ達が影響を受けたと思うとグッときます!!

 なお、これ系だとLarry以上にヤラれたのが、右ので、なんとJoey Negroによる1本で、こちらは手刷りテープなものの、しっかりと印刷されたジャケで、UK現地産のテープでした!
 どうやらUKに実在するレコードショップ(Black Market Records)でプレスされたテープらしく、歌モノHouseが中心なミックスでした・・・
 HipHopのコピーテープと混ざってこっそりと入っていたので、これも抜いた時は「おはっ」となり、問答無用でカゴに入れていました(^^;)


DSC01836.jpg

 そして、こちらもドン無視ですよね・・・というか、N村さんが絶対に私向けに仕込んだブツですよね(^^;)

 ここ最近、活動30周年とあり、色々と話題に上がっている中山美穂さんの89年産のクリスマス企画なアルバムのようです・・・手に取った瞬間、これも問答無用でカゴに入れてました(^^;)

 内容はまだ聴いていないですが、とにかくグッとくるのがこのジャケットで、あえて「CD」サイズになっている点です!
 
 時期的に、CDが増え始め、レコード屋さんの陳列棚もCD棚が増えてきたからでしょうか、この作品では、CDサイズのスリーブジャケに、テープが動かないようにピンク色のスポンジ枠があり、そこにテープが収まっているという・・・なんとも謎な作品です。
 たぶん、今となっては、tofubeatsさんが出したテープの収め方(分かりますか?)なんですよ・・・まさか、トーフさんのネタ元がミポリンだったとは(笑)

 また、テープと一緒に入っている謎の絵本型ポエムが「アーティスト・中山美穂」を思わせる内容で・・・今となっては3回りぐらいしてかなり良いです(^^;)

 あっ、でも、美穂さんって、この頃の歌声が結構いいので、結構このアルバムはよさそうですね・・・今年のクリにでも聴いてみたいと思います??


DSC01838_20151206212004a5f.jpg
DSC01839_20151206212016578.jpg
 
 んで、オーラスが個人的には一番ボムでした!

 今回、テープ以外にもテープ関連商品が出てて、それこそソニースポーツのテレコや、任天堂のファミリーベーシック用のデータレコーダー(こんな記憶の片隅に追いやられてたのを出すなんて!)など、流石N村さんな出品が多かった中、こんなテープケースも出品されていました。

 私は、これらの関連商品はスルーと決めてたので、ほとんど見向きもしなかったのですが、N村さんから「これ知ってる?」と指摘され、突然、記憶がフラッシュバックし、即購入です!

 これは、なんと、MUROさんがSavage時代に作ったテープケースになります!

 確か、90年代末だと思いますが、こういった布生地でレコードバックなんかを作ってて、こういったMUROさんらしい色合いの商品がありました・・・レコードバックは記憶にありましたが、テープケースもあったとは!!
 普段、こういったケースはあまり買わないのですが、これだけは別物ですね・・・日常使いを前提にしつつ、家宝にしたいと思います(^0^)

 なお、このテープケース、今回ばかりは即戦力でした・・・

 下北の後、渋谷に行ったわけですが、都合、レコードを10枚近くかったので、荷物が一つに上手くまとまらず、どうしようかな~と思いました・・・
 そして、答えは単純にでました・・・下北で買ったテープを、早速このケースに入れれば荷物が一つにまとまるじゃん!と思いつき、マンハッタンの横でコソコソと詰め替え作業をしていました・・・おかげで、帰りの持ち帰りが楽になりました(^^;)


DSC01840.jpg

 そんなわけで、釣果報告でした~

 今年も週末は頑張らないと・・・テープも欲しいですが、レコが結構欲しいのが出そうな予感があるので、頑張りたいと思います~


 あと、最後にMUROさん情報です!

 既にご存知の方もおられるかと思いますが、先週報告した本の刊行記念の一環で12月9日(火)の19時より、なんとDommuneで5時間ぶち抜きの特別番組が企画されているそうです!

 DOMMUNE MURO活動30周年&「真ッ黒ニナル果テ」刊行記念プログラム
 配信日時:2015年12月8日(火)19:00~24:00

 まだ、正式な告知が出ていないですが、これは楽しみ・・・かなり濃い内容になるそうで、今回の更新のキーパーソンの一人が登場される(私じゃないよ~)ので、震えて待ちましょうね!

 では、今週も忙しそうですが、頑張るぞ!!






DJ/Club専門誌「GROOVE」について
groove_a_001.jpg

 先週の記事の最後で「ボムを打ちますよ~」なんて書きましたが、早速の紹介になりました!

 このブログを読んで頂いている方であれば絶対にお世話になった雑誌の紹介です(^0^)

 毎度の長ったらしい内容ですが、最後にも「ボム」がありますので、ザラっとでも読んでみてくださいね~ 





(1) はじめに

groove_a_007.jpg

 今回は、長期にわたり日本のDJシーン/クラブミュージックシーンを支えた雑誌「GROOVE(グルーブ)」の紹介をします。

 この雑誌は、音楽関連の雑誌を多く発行している「リットーミュージック」より発行されていた雑誌で、今年の春(2015年4月)の発行をもって、残念ながら休刊になった雑誌になります。

 雑誌自体は、音楽クリエイター/エンジニア向けの専門誌「Sound & Recording Magazine(サウンド&レコーディング・マガジン)」の増刊(別冊)として発行され続け、94年の初発行から休刊や不定期発行の時期を含め、約20年間で114冊が発行されました。

 内容としては「クラブミュージックやDJ向けの音楽誌」になり、発行時期によって雑誌の内容や方向性が多少変わりますが、お世話になった方が大変多い雑誌かと思います。

 こういったDJ/クラブ向けの音楽誌の中では珍しく、ほぼ全てのジャンルをカバーしつつ、かなり深い内容までをフォローしていた点と、一貫してビジュアルを意識した誌面構成だった点が他の雑誌よりも秀でており、かなり影響力もあったと思います。
 また、母体がサンレコだけにDJ機材などの「機材」系の情報は強く、ちょうど10月に紹介した「素晴らしき「DJ機材カタログ」の世界」で紹介したDJ機材の発展を、雑誌として紹介し続けていた部分もあるかな~と思います。

 特に、近年は、雑誌や音楽誌自体が少なくなっていく中で、DJ/クラブ向けの専門誌としてシーンを牽引していた数少ない雑誌で・・・発行数は別として、こういった雑誌が多かった90年代~00年代初期よりも、00年代後期からの影響力は大変大きかったと思います。

 雑誌自体は、1994年の発行開始から一時休刊となった2001年春までの「前期」と、2004年秋から2015年春までの「後期」に大別ができ、個人的にも後期の雑誌は大変お世話になりました・・・

 私自身の変遷を照らし合わせると、「前期」はもろに学生時代で、その頃はHipHopが好きだったので「HipHop/R&B系専門誌 FRONT/Blast」を欠かさず購読し、GROOVEに関してはHipHop系の特集があれば購入してた感じでした・・・当時としては、ちょっと敷居が高かったイメージがあります??

 ただ、私自身も大人になった「後期」のころは、自分の音楽趣味や知識が広まったことと、GROOVE自体も「カルチャー誌」的な視点が加わったことから、広義の意味での「DJ/クラブ」を楽しむ為の唯一の雑誌として機能し、毎号毎号、楽しみに拝読をしていました・・・
 こういった音楽誌が軒並み休刊/廃刊になっていく時代の流れの中で、季刊誌という形態ながら、DJやクラブを愛する人たちの「心の支え」として機能していた点は非常に価値があり・・・今年の春の休刊で、最後の「柱」がなくなったことは大変残念です・・・


groove_a_004.jpg

 そんなGROOVEを称えるべく、今回の紹介に至りました・・・

 便宜上、先ほど紹介した「前期」と「後期」に分けて紹介をしますが、バックナンバーを今から読み返す・・・いや掘り返しても、大変面白い雑誌なので、その辺がフォローできるような紹介をしたいと思います。

 では、いってみましょう!

<注意点>
・一部の画像は、クリックすると参考程度に確認できるように画像を大きめに設定してあります
・号数に関する表記で、本来は「Winter 20xx」と誌面に書いてある号は、読みづらいので「20xx冬号」と表記しています






(2)前期 1994年~2001年春

groove_a_027.jpg

 まず、私の中では「前期」と呼んでいるGROOVEで、2001年春の一時休刊までのGROOVEを紹介します。

 この雑誌自体、初期は「Sound & Recording Magazine(サウンド&レコーディング・マガジン)」の増刊として刊行され、その後、人気を博していったことから、隔月化、月刊化と進んでいき、月刊だった1996年~2001年ごろまではかなり人気があったと思います。

 時期的にも、日本のDJ/クラブ文化の発展とリンクしている部分があり、世間での人気や需要にこたえる形で発行され、当時としてはなかなか情報が入手しづらかったDJ/クラブ関連の情報を全国の読者に届けていた点は、大変重要だったと思います。
 この人気があった時期は、なんと渋谷/宇田川町近辺に編集室があったそうで、渋谷で起こった情報をダイレクトに入手し、それを誌面化してた要素もあったようです・・・一見するとビジュアルが強い誌面ですが、かなりコアな情報も多かったのは、この「地の利」の部分があったからかもしれないです??

 では、実際の誌面から、この頃のGROOVEの特色を紹介していきたいと思います。



①雑誌の方向性 「特集型」について

groove_old_001.jpg
『1997年4月号』

 個人的には、この号が初めて購入したGROOVEで、私の中では「マスターピース(=神?)」な号として、今でも手放せない号になります!!
 表紙の通り、なんと「Buddha Brand」が表紙なHipHop特集号で、当時はホント熟読した号になります・・・うん、凄い読みました(^^;)


groove_old_027.jpg
<Buddha Brand インタビュー>

 当時のGROOVEは、時期によっても多少方向性が変わるのですが、当時は割と「音楽誌」的な誌面作りで、あるアーティストを大きく取り上げ、そのアーティストに関連する音楽ジャンルを「特集」として掘り下げていくような誌面構成でした。

 たとえば、このBuddhaの号であれば「HipHop特集号」とありますが、実質的に「日本語ラップ」が中心で、Buddhaのインタビューが大きく掲載されつつ、ECDやT.O.P.Rankaz(!)、Naked Artz、Sugar Soulなどのアーティストインタビューや様々な特集記事が組まれており、中々のボリュームになっています。
 他誌と比べると、判型自体が大きいこと(A4変形)と、カラーページが多かったことから、写真などのアートワークを中心にすることが多く、どちらかというとインタビューなどの文字部分は2番目にくる感じでした・・・

 当時の私は、熱心な日本語ラップファンだったので、GROOVEもその視点で読んでいた(買っていた)のですが・・・当時のGROOVEは、今思い返してみると「クラブミュージックの総合誌」を狙った部分があったと思います。

 当時の専門誌の状況をひも解くと、HipHopやR&Bといったブラックミュージック寄りなのは「FRONT(Blast)」と「Black Music Review(BMR)」、HouseやTechnoといったクラブミュージック寄りなのは「Loud」や「remix」などがあり、それぞれ「ある音楽ジャンルに特化」した雑誌が中心でした。

 これは、当時は残念ながら読者側で「壁」をもっていた部分があり、ある特定のジャンルしか興味を示さない状況だったので、各ジャンル別に雑誌があった(=ジャンル別でないと売れない)時期だった特徴かもしれません・・・
 この点は、書きぶりによっては縦割り的なイメージで悪く捉えられるかもしれないですが、むしろ、そのジャンルの中だけで熱く発展させる効果があったので、日本においては結果的に大成功な方式だったと思います。


groove_old_013.jpg groove_old_008.jpg
『左 1998年10月号』   『右 1998年8月号』

 ただ、GROOVEに関しては、スタンスとして「クラブミュージック」という視点の元、幅広い視点で様々なジャンルを取り扱う姿勢があったのですが・・・雑誌の売れ行きを考えると、どうしても総合誌としては売れずらい部分があったので、ここで取り上げたBuddhaのように、各号ごとにジャンルテーマを設ける方法論が根付いたのだと思います。

 気付いてみたら、HouseやTechnoの特集が組まれている号をまったく持っていないので、微妙に参考にならないですが、左のKrushさんが表紙の号では、Krushさんが代表となる日本人HipHop系クリエイターを紹介しており、DJ Kenseisさんのインタビューや、各クリエイターのホームスタジオ紹介&インタビューが特集として組まれています。
 また、右のMISIAであれば、人気を博し始めた「Japanese R&B」を特集として取り上げており、短いインタビューながらSugar SoulやACO、渋いところだとMasayo Queenなどを紹介しています・・・

 もちろん、誌面を深く読めば、総合的に各ジャンルを取り扱っており、毎号、必ず各ジャンルのニューリリース・アーティストに対するインタビューを掲載して、総合し的なスタンスをとってはいましたが、全体をみると、やはりワンテーマ推しな姿勢が強かったと思います。

 それこそ、悪い表現にはなってしまいますが、とにかく「表紙」でこの号の特集を前面に出し、その特集に興味を持った人に買ってもらう方向性が強かったと思います。

 実際に、私も先ほどのBuddhaは、本屋さんで見かけて、GROOVEという雑誌があることも知らずに買ったぐらいで・・・当時としては、毎号買ってた人は少なく、私のようにあるジャンルに特化した号を単発で買う方が多かったような気がします・・・
 また、掲載傾向としては、日本語ラップを含むHipHopはそんなに頻繁に特集はされず、むしろTechnoやHouseの方が強い雑誌だったという認識があります・・・みなさん、どうですか??



②マニアックな視点

groove_old_004.jpg
<求道者DEV LARGEが残した足跡> 1997年4月号

 そして、話を引き続き1997年4月号から展開しましょう・・・

 当時の印象としては、かなりビジュアルが強い雑誌だったイメージがありましたが・・・個人的にはそうは考えてなく、むしろ「マニアック」な雑誌だと思っていました。

 たとえば、Buddhaのインタビューであれば、ページ数は4ページで、割と写真を中心にしているので、文字数は多くはないです・・・これがFRONTだと、読むのが大変な量になっています(^^;)

 ただ、故Dev Largeさんの協力で、画像のようなDLさんが作成したアートワーク一覧のページがあり、こういったのを載せる姿勢がマニアックです・・・・
 記事を深く読むと、日本語ラップマニアなら感涙で、発電所が青と緑を抑えている他、販促用のシールも掲載しており、大変熱いです・・・ドマニアックな指摘を入れると、休日のジャケが本チャンと少し異なっている(背景が黒い)のが激熱です!

 この企画を考えると、DLさん自体がかなり協力的だったのは明白で、写真でも、自身の手にDLタグを書いている(別写真だと分かりやすいかな?)のにもグッとくるのですが・・・こういうマニアックなことを載せる姿勢がイイですね!

 なお、この号では、Rhymestarの宇多丸さん(当時はMC Shiro)を、あえてライター「佐々木志郎」としてインタビューをしてたり、ドマニアックな日本語ラップの歴史の変遷表やディスクガイドが掲載されてたり・・・日本語ラップにおいては、ある意味、FRONT以上のマニアックさを見せていました!


groove_old_005.jpg
groove_old_006.jpg
<Ultimate Breaks & Beats All List> 1997年4月号

 そして、日本語ラップからは離れてしまいますが、この記事も相当マニアックですね・・・1997年4月号が「神」だったのは、むしろこの記事があったからかもしれません。

 これは、HipHopのDJなら知らない人はいないであろうアナログ盤「Ultimate Breaks & Beats」の曲名とアーティスト名を網羅したリストで、当時としては衝撃なリストでした!!
 作成者はHouse系DJで有名なDJ HiraguriさんとINDOPEPSYCHICSのNIKさんで、このリストページ以降は、実際の曲を収録したレコードを写真付きで紹介しています・・・今でも超参考になります!

 Ultimateを知らない方もいるので、少し紹介をすると、HipHopのサンプリング元となるドラムブレイクが入った曲(=Break Beats)を集めたコンピレーションで、ある意味「HipHopの元」となる曲を集めた内容になり、収録曲のドラムブレイクを2枚使いすることでHipHopが生まれたと言っても過言ではありません。

 そのため、HipHopのDJであれば、このレコを2枚買って常備しておくことは必須も必須なのですが、このシリーズは、ジャケには収録曲しか書いておらず、誰の曲なのかが一切分からない仕様になっています・・・
 なので、このリストではアーティスト名も掲載し、そして親切にその元レコまで載せているのは大変画期的で、聞いた話だと、このコピーが海外にも出回ったとも聞いています。

 私としては、このリストがあったから「HipHop」が、いや「DJ」が本当に好きになったと思っています!

 このリストを読んだことで、Ultimateの存在に興味をもち、速攻でUltimateを2枚買い、2枚使いをし始めDJの技術としての部分を学んだことに加え、HipHopがこういった曲を用いて、自分たち流にアレンジした音楽だということを体で覚えたのは大変価値がありました・・・
 また、やはり収録曲にも興味を持ちはじめ、オリジナルのレコードを「掘る」ことも、このリストに刺激された部分はあるかも知れません・・・実際にUltimateに収録されている曲のオリジナルを買い始めたのは近年ですが、HipHopなりDJの精神性である「掘る」という意味をこのリストから学んだことは疑いがありません!

 マニアックな点は、どちらかと言うと後で紹介する連載ページだったり、この前期の最後の方の号だったりするのですが、こういうリストを作っちゃう姿勢は大変重要ですね!!



③ 付録CDについて

groove_old_002.jpg

 そして、この時期のGROOVEといえば「付録CD」を思い出す方が多いかと思います!!

 GROOVEは、なぜか毎号、写真のような形でCDが同梱されており、他誌にはないセールスポイントとして機能をしていたかと思います。

 基本的には、その号の特集にリンクした内容に加え、インタビューがあったアーティストの音源が視聴用でついていたり、読者からのデモ曲投稿コーナーがあったので、そこに応募された曲で良かったのが入っていたり・・・割と「ごった煮」な感じだったと思います?

 正直、どちらかというと「資料」的な要素が強かったので、リスニングに耐える「おまけ」的な意味合いは少なく、私も当時から全然聞いていなかったです・・・むしろ、封さえ切ってない号もあります。
 ただ、他誌にはない試みなので、結構、GROOVEとしては推していた部分があり、このCDを活用して様々な企画が設けられていて、今考えてみると、かなり「面白い」企画もあったと思います!!


groove_old_030.jpg
<Hip Hop Track Making - Rock Tee> 1997年4月号

 そんなCDですが、一番活用されていたのが「トラックの作り方」などの機材系の記事での活用だと思います。

 引き続き1997年4月号(写真のCDもこの号です)からの紹介ですが、この号では「日本語ラップ」が特集だったこともあり、特集の後半では、なんとRock-Tee氏による、HipHopのトラックの作り方を紹介したページが設けてあります。

 誌面では、サンプラーであるMPC2000を用いて、サンプリング用CDから抜いた音をサンプリングし、ドラム・ベース・上ネタを作り、トラックとして組んでいく過程を紹介しており・・・文字と写真だけでは伝えきれない内容、つまり「音」をこのCDに入れて副読本のような活用をしています。
 例えば、サンプリングCDに入っているデモのドラムループを抜いたけど、そのまま使うのは面白くないので、エフェクトをかけた音を載せたり、そのドラムループにキックなどを足した過程を収録したり、最後に声ネタ(Kreva!)を入れる過程を紹介したり・・・誌面で文章化されているトラック制作で出来た「音」を紹介することを行っています。

 まあ、これだけ聞いても全然面白くないのですが、トラック作りに興味をもっている人にとっては大変興味がある内容ですね・・・それこそ、YouTubeも、トラックを作る教則ビデオもなかった時代なので、こういった内容を入れている点は、サンレコが母体である証拠かもしれないです。
 特に、次の機材の部分ともリンクをするのですが、他の号では、新しい機材を用いて、有名DJやプロデューサーが作ったデモ音源などが入っており、GROOVEらしい活用をしていたな~と思います。


 なお、この号では、DJ WataraiさんとDJ Okuboさん(今は弁護士さんですね!)によるスクラッチ実演音源が入ってたり、DJ Tatsutaさんによる特別デモ音源(Adjustment Sampler)が入っていたり・・・今となってはレアな音源が多いかもしれないです。

 このCDに関しては、私はあまり興味がなかったので、記憶が薄いのですが、特別な音源や未発表な音源が入っていたりすることもあり、掘り起こしをしてみるのも面白いかもしれないですね・・・
 他の号では、リップスライムのDJ Fumiya氏による未発表インストが入ってましたよ・・・さりげなく、日本語ラップマニアの心に油を注いでみました(^^;)




④機材の特集

groove_old_018.jpg
<沖野修也 meets Korg Electribe> 2000年8月号

 Rock-Teeさんのトラック実演にも近い話ですが、GROOVEの特色として「機材」を強くフューチャーしている点は見逃せません。

 最初の方でも紹介をしましたが、「Sound & Recording Magazine(サウンド&レコーディング・マガジン)」が母体の雑誌だけに、機材系の紹介は手厚く、これは他誌にはない強みになっていました。
 
 特に、新商品が出た時は、有名DJやプロデューサーに機材の使用感をインタビューしたり、先ほどのCDと連動して、その機材を使って作った音を載せたり・・・ある意味、この雑誌の「裏テーマ」だったりもしました。
 
 例えば、写真の2000年8月号では、新商品だったKorgのリズムマシーン/シーケンサーだった「Electribe」の紹介を、あの沖野修也さんが行っています・・・当時、Cosmic Villageとしてライブをしてた時、このElectribeを使用していたそうです。
 この時の特集では、福富幸宏さんがPioneerのエフェクターEFX-500を紹介していたり、ShakkazombieのDJ TsutchieがAKAIのサンプラーMPC-2000XLを紹介してたりし、沖野さんだけは音源はないですが、両者のはデモ音源がCDに収録されていました。

 読者としては、誌面では伝わりきらない内容、特に機材であれば「どういう音が出るか/鳴るか」が分かるし、その点を伝えたい機材メーカーとしても効果的に宣伝ができる方法なので、非常にwin-winな特集だったかもしれないですね。
 特に、有名DJやプロデューサーを起用することで、ある意味の「お墨付き」が出るわけですよ・・・これは雑誌だから出来ることかもしれないですね~


groove_old_014_01.jpg
<HipHopクリエイターの現場 - MURO> 1998年10月号

 また、機材系の話に近いのですが、母体であるサンレコでも名物記事な「クリエイターの現場紹介」も結構掲載されてて、1998年10月のKrushさんが表紙のHipHop特集号では、HipHopクリエイターのスタジオとインタビューが掲載されています。
 参考画像として、我らのMUROさんが自身のレーベル「Incredible Records」を始めた直後ぐらいで、ホームスタジオだった「Inside Out Studio」の内容が掲載されています・・・同号には、その他にD.O.Iさん、DJ Master Keyさん、Tsutchieさん、渋いところだとInovaderさん(!)などが人選されており、マニアックな所を攻めていますね(^^;)

 私も含め、クラブ系の音楽を「作る」ことを知らない方にとってはキツイ話題ですが、トラックとかを作っている人にとっては、あの有名プロデューサーがどうやって「あの音」を出してるのか?が気になるところだと思います。

 サンレコに関しては、ある意味で「音」という言葉では伝えにくいことを、雑誌として文章や写真で伝えていくことに熱意をもっており・・・この部分もその考えを引きついだ紹介記事だと思います。

 個人的には、GROOVEという雑誌を考えた時、この「あえて文章・写真で」という姿勢が強かったと思います・・・

 それが、どこまで本当だったかはアレですが、後期のGROOVEでの「DJの部屋」特集にしても、実はこういった姿勢があったからこそ、生まれた特集なのかな~と思う部分もあり、結構重要かもしれないです??



⑤連載記事

groove_old_010.jpg
<12inch Disc Review - 木村コウ>

 ①~④でGROOVEの方向性が分かってきたかと思います・・・見た目はヴィジュアル的で派手なイメージがありますが、実際は機材に強いマニアックな雑誌という感じでしょうか?(^^;)

 そんな、マニアックで、機材な部分が強く出てたのが、他にもなく「連載記事」だったと思います。

 まず、GROOVEの連載記事ついては、あまり一貫性がなく、補足しづらい存在でした・・・

 例えば、こういった音楽誌にありがちな「アルバム・シングルの紹介」であれば、かなり短い期間で掲載方法や掲載ポリシーが変わってて、先月と今月とで読み方が変わることもありました・・・
 なので、読者としては微妙に読みづらく、私自身は凄く真剣には読んではいませんでした・・・

 ただ、やっぱり記事はマニアックで、その一つが12inchの紹介かな~と思います。

 全ジャンルのレビューを、そのジャンルごとの有名なDJに寄稿してもらう形で掲載しており、Houseであれば参考画像のように木村コウさんが長く担当をされていました。
 その他であれば、HipHopはDJ Tatsutaさん、TechnoはQ'heyさんなどが担当し、今読んでみると、結構マニアックなことが書いてあり、流石ですね!!

 クラブ系の音楽を取り扱った音楽雑誌として、この「レコードの12inch(=シングル)」って結構厄介な存在なんですよね・・・

 なぜなら、無名なアーティストでも曲が良ければヒットするので、その音楽の知識がないと書きづらかったり、シングルが故に、発売時期と掲載時期がズレてしまい、作品紹介の鮮度が保てない(=発刊された時はシングルが廃盤になってるとか)部分があったり・・・意外と力が入れづらい部分だと思います。
 
 GROOVEも、すごい力は入れていなかったかもしれないですが、他誌と比べると、有名DJの協力や、実際のアナログ販売店の協力を得て、情報を「濃くする」という方法で、なんとか成立させており・・・そのあたりは、GROOVEが持つ「マニアックなスタンス」が生きた部分かな~と思います。


groove_old_024.jpg
<D.O.I.'s Work Shop>

 そして、一般的な連載記事も、名物連載みたいのはなく、割と短期間で終わってしまう(または鞍替えしちゃう)のが多かったですが、やっぱり「機材」系の連載は力を入れていたかな~と思います。

 例として、HipHop系有名エンジニアである「D.O.I.」さんによる連載を紹介しますが、この連載は結構おもしろかったですね!

 D.O.I.さんと親交のあるHipHop系有名プロデューサーとの対談がメインで、画像はTsuchieさんとSP-1200の話をしています・・・内容は相当濃く、機材のことが詳しくない方だとついていけません(^^;)
 これ系の連載だと、ColdfeetのWatsuiさんによる連載も濃かったし、他にも機材系の連載は濃い(マニアック?)なのが多かったと思います。

 ここで気づくのもアレですが、異様にTsuchie(つっちー)さんが登場しますね・・・日本語ラップグループ「Shakkazombie」のトラックメーカーで日本語ラップが詳しい方でないと知らないですよね?

 う~ん、Tsuchieさん自体は雑誌取材などに出ることが少ないお方なので、Tsuchieさんには大変失礼な話かもしれないですが、GROOVEという雑誌は、実は「裏方」にスポットライトを当てていたことが分かる実例かもしれないですね・・・
 流石に、この裏方を特集の中心にすることは行っていないですが、母体であるサンレコの意思をくみ取り、連載という地味なページでは裏方に焦点を当てていたのかもしれません・・・・



⑥前期 最後の爆発力

groove_old_026.jpg

 そんなわけで、前期のGROOVEは、上記の2001年5月号で休刊になり、前期の幕を下ろします・・・

 休刊の話は、かなり突然で、当時は「なんで?」と思った方が多いかと思います・・・
 
 時期的にもクラブミュージック/DJ市場が上り調子だった中で、音楽誌の売り上げも結構良かったはずなのですが、突然の休刊・・・私も当時、かなりビックリしました。
 明確な理由は分からないですが、今回、改めて考え直してみると、他誌がその音楽ジャンルに特化した「専門誌」だったのに対し、GROOVEの「総合誌」的なスタンスに限界が出てきた・・・そんなところなのかな~と思います。

 ただ、その「総合誌」的なスタンスは、最後まで胸を張って主張しており・・・むしろ、前期のGROOVEにおいては、最後の方がボム企画が多く、強烈な「最後っ屁」を残して休刊をしました!!


groove_old_028.jpg
<Rare Groove Disc Guide by 岩沢洋一、手与木隆平>

 その最後っ屁の象徴が、最終号の「レアグルーブ特集」で、これは本当に価値のある号でした!!

 GROOVEの特色として、各号で「特集」を組む方向性があったことを伝えましたが、従来は各音楽ジャンルに特化した特集(HipHopならHipHopみたいな感じ)を組んでいましたが、最後の1年ぐらいはより深い特化の仕方をしていました。

 例えば「FUNK」とか「サントラ」、そして示した「レアグルーブ」など、どちらかというと「サブジャンル」的な部分で特集を組んでいました・・・

 ただ、この中において、重要なのが「アナログ」という視点を強く推し進めた点があります。

 どの特集も、その特集に関係するアーティストへのインタビューが掲載されつつ、アナログを前提にしたディスクガイドが同時に掲載されているのですが・・・インタビューもガイドも超強力です!!

 例えば、このレアグルーブ特集だと、ただでさえ分かりづらいジャンルなのを考慮し、関係者へのインタビュー(小林径×荏開津広ん、小西康陽×須永辰緒、Norman Jay、Keb Darge・・・)を掲載することで、このジャンルの歴史と趣旨を明確に語っています。
 レアグルーブほど「アナログ」に特化したジャンルはなく、その精神性(掘るなど)も紹介している点は素晴らしですね・・・

 そして、その最も分かりやすいのが「ディスクガイド」で・・・これが強力すぎます!

 掲載したのは「虎の穴」としてスーパーレアな作品を紹介しているページなのですが・・・2001年の時点で、これだけ紹介していた(掘られていた)事実にビビります!!

 リストは、FUNKやModern Soulのコレクターとして有名なBEAMSの岩沢さんと、当時はまだ本名名義だったRyuhei the Manさんで、掲載したページだけでも、Soul ExpeditionやRicardo MarreroのTSG盤など、鬼レアなのが掲載されています・・・
 象徴的な一例では、今となってはレアグルーブの最も頼れるディスクガイドである「Rare Groove A to Z」の執筆陣が、この号を読んでさらに掘りを深めていった経過があったそうで・・・かなり濃く、影響力があった特集だったと思います!


 前期GROOVEの最後の方(背表紙が青か黄色)は、ほんと強力な記事が多く、今でも資料価値は大変高いと思います・・・

 考え直すと、総合誌的なスタンスがある「GROOVE」として出来ることを考えた時、その最終手段として「アナログに特化したドマニアックな特集」を出して、人気回復を狙ったのかもしれないですが・・・それが裏目に出て休刊になった部分もあるかも知れません。
 つまり、ドマニアックがゆえにマニアしか買わない構造があり、記事としては非常に優秀だけど、読者がついてこなかった・・・そんな理由で休刊になったのかもしれないですね??

 ただ、その「アナログに特化したドマニアックな特集」というスタンスは、約3年後の「後期GROOVE」で花開きます・・・





(3)後期 2004年秋~2015年春

groove_a_019.jpg

 次は、後期編です・・・こちらのGROOVEの方が思い入れが多い方が多いかも?

 私個人としても、この後期の方が愛読していた部分は強く、いつも発売日を楽しみにしていた記憶があります・・・
 なので、今年の春、突然の休刊宣言には涙を流しました・・・みなさんも、そうですよね!!

 今回、改めてGROOVEという雑誌を考えると、この後期は前期のGROOVEと断絶している存在なのかな~と思っていましたが、それは間違いで、実は前期から続いている「GROOVEイズム」をしっかりと引き継いでいました!

 それは、言うまでなく「マニアックなスタンス」「機材愛」「アナログ愛」などになりますが、これらを写真を中心に構成した「ヴィジュアル力」とうまく掛け合わせ、読者のライフスタイルや文化に訴えかける内容に「進化」させた点は素晴らしかったと思います!!

 では、以下でランダムに後期GROOVEの魅力を紹介したいと思います!



①突然の復活

groove_a_016.jpg
『左 2003年秋号』     『右 2004年夏号』

 まずは復活をした経緯から紹介します・・・タイトルで「突然」と書きましたが、一応、伏線があります・・・

 2001年4月に前期のGROOVEが休刊して以降、発行元のリットーミュージックとしては、DJ/クラブ系の本や雑誌から少し離れてしまった部分もありましたが、世間のDJ人気に連呼して、得意とする機材系のムックや教則本をチョコチョコと出していました。

 ただ、その世間からの需要を応えるとなると、単発のムックなどでは求心力が無いと感じたのか、2003年夏に前期GROOVEの流れをくんだ「GROOVE」という名のムックを単発で発売することになりました。
 
 このムックは、結果的に2003年夏から3カ月ごと(年間4回/季刊誌)に発行され、計5冊が発行されており、実質的にGROOVEが復刊した形になります。
 まあ、結果的にこのムックがあったことで、後期GROOVEが誕生したのですが、このムックについては前期GROOVEの内容を踏襲した誌面になっていました。

 内容としては機材関係を大幅にフューチャーしつつ、新しい機材の紹介や使い方に大きくページを割いており、当時としては「機材本」として認識をされていたかと思います。
 そのため、当時は「復活」と言われてはいましたが、私としてはピンとはこなく、まるで「GROOVE」というブランドを利用しただけの本だな~と思い、完全にスルーしていました・・・値段も2000円近くしてたのもありますが、正直、これが「復活」だとは思いませんでした。

 ただ、深く読むと、GROOVE的なマニアックなスタンスは健在で、2003年秋号では、Rolandの名ドラムマシーンである「TR-808」「TR-909」の特集があったり、テクニクスのタンテを改造してピッチ幅を広げる方法(!)を紹介したり・・・流石です!


groove_new_issue_001.jpg
『2004年秋号 ターンテーブルがある生活』

 そして、2004年の秋、後期とされるGROOVEが登場します!

 表紙からして明らかにこれまでのGROOVE(前期)とは異なり、これまでの機材寄りの誌面や、CD付きの体制をやめて、大幅にリニューアルをした内容が後期になります。

 本の仕様なども含め、様々な部分で変更がなされ、もはや今までのGROOVEとは異なる雑誌です・・・なので、私の中では、2004年秋以降のGROOVEを「後期」としています。

 発行ペースは、ムックの発行ペースを引き継ぎ、年4回の季刊誌(春、夏、秋、冬)としての発行ペースでしたが、結果的に2015年春まで都合10年以上発行してて、合計43号のGROOVEを世に送り出しました。
 ただ、引き続きというのでしょうか、毎号毎号で異なる話題を「特集」する方向性は前期と変わらず、次の号が何を特集するのかを楽しみにしながら待っていた記憶があります!


groove_new_34.jpg
<DJの部屋 Toshiyuki Goto> 2004年秋号

 大幅なリニューアルをしたのは、当時としてはCDJやデータでのDJが普及し始め、DJをすること、そしてDJという存在自体が一般化したことを踏まえ、ライトな視点からDJ/クラブカルチャーの魅力を紹介するために変更を行ったそうです。

 実際にリニューアル後の第1号では「ターンテーブルがある生活」という特集の元、人気DJなどの自宅DJスペースを紹介する内容になり、文字ではなく写真を全体的にフューチャーした内容になっています。
 参考として、この号の表紙にもなっていたHouse系DJ/Producerである「Toshiyuki Goto」さんのお部屋を・・・この「DJの部屋」の特集は、後期GROOVEの代名詞とも呼べる特集で、好きだった方も多いですよね~

 そして、リニューアルをしたことで大きく変わったのはその掲載方法で、前途した通り、写真が大々的にフューチャーされ、どちらかというと「ビジュアル」で内容を訴える方向性になっています。

 この「ビジュアルで訴える」編集方法は、一貫して後期は貫かれており、私を含め、皆さんもこの路線が好きでGROOVEを購読されていた方が多かったかと思います・・・
 それこそ、この「DJの部屋」もそうですが、これ以外の「DJのバックの中身」や「DJのコレクション紹介」「DJの選曲紹介」などでこの路線が活用されており、前期のGROOVEと比べるとだいぶナンパな感じになったかもしれません??

 これは分からない話ですが、後期にリニューアルする直前までに発行していたムックでは、「DJ機材」という題材を、今までの流れをくんだ「実用的」な方向性で紹介をしていましたが、この方法に限界を感じたのか、それで路線を変えたのかもしれません・・・

 この路線変更、私もなんとなくですが頷ける部分があります・・・

 発行の時期を例に、GROOVEの読者層のことを考えると、90年代末から00年代初期の前期GROOVEの頃は学生や若者が中心で、ターゲットとして「真剣に音楽を追い求めている」層を中心にしていた部分があったと思います。
 しかし、それらの学生や若者は、次第に大人になっていき、就職などをして「DJ」の接し方が変わります・・・つまり「DJをする」というよりも「趣味としてDJという文化を楽しむ」という方向性に変遷していました。

 私自身がまさにそうかもしれません・・・
 
 私は、2002年春に大学を卒業し、晴れて社会人になったわけですが、社会人になった初期は「DJなりレコードをどう楽しむか」が分からなかった時期がありました。
 それは、社会に出て、時間がなくなってしまったことや、学生気分が抜けたことなどが大きく、それまで時間をかけて作ってた個人的なミックステープ作りや、頻繁にレコード屋に行くことができなくなり、結構悩んだ時期でした・・・

 結果として、私については「DJなりレコードをどう楽しむか」ということを「趣味」として位置づけ、うまく生活に刷り込まして行く方向で解決し、だいぶ紆余曲折をして今に至っていますが・・・GROOVEの方針転換もその「購読者の生活の変化」に合わせた部分があったのだと思います。

 その中で、凄い実用的な固い内容では響きづらい部分があり、それこそ「DJルーム」という読者の生活に馴染む内容を一発目にしたのは象徴的かもしれないですね・・・
 就職して社会人になり「DJ」になることは出来なかったけど、かっこいい「DJルーム」で生活をしたい・・・そんな需要を補完する狙いで特集されていたのかもしれません。

 つまり、まとめると、後期のGROOVEは、前期よりもライト視点というか、DJを生活の一部として楽しむ「ライフスタイル誌」としてのGROOVEにリニューアルをさせたのだと思います。

 ただ、以下で詳しく紹介しますが、そこにはGROOVEらしい「マニアックな視点」も多く含んでおり、むしろ、そのマニアックさをカジュアルに取り扱った点が非常に大きいです!!

 以下では、後期のGROOVEで企画された印象的な特集を紹介し、その魅力や特色を紹介します!!



②DJの部屋

groove_new_issue_009.jpg
『2006年秋号 DJのレコ棚が見たい!』

groove_001.jpg
『GROOVE presents DJの部屋』(2012年9月)

 まず、先ほども触れましたが、この「DJの部屋」はGROOVEの代名詞な特集ではないでしょうか?

 この特集は、国内外の有名DJやプロデューサーの「部屋」を紹介する内容で、DJに興味のある方なら絶対に興味を引く内容だったと思います。

 以前にも「DJ・レコード関連本 部屋本特集」という記事で紹介したこともありますが、私自身もかなり好きな特集でした。

 なんでしょう、そのDJの「頭の中」を覗けるみたいな意味合いがあり、どんなレコードを持ってるかとか、どんな機材を使っているのかとか・・・そのDJの人柄や趣味を知る上で明快な特集で、読んでいる方としてもかなり楽しめる内容だったと思います。

 うん、GROOVEって、やはり力を入れていたのは「DJ」という存在を紹介することだったと思います。

 DJというと「単に曲と曲をつなぎ合わせて、聞いている人を楽しませる」存在なのかもしれないですが、その奥深い「面白さ」「多様さ」を力強く紹介していた点は非常に大きいです。
 それこそ、この部屋紹介もその一つだし、DJがクラブでプレイした曲の紹介(選曲解剖)や、現場にもっていくレコードバックの中身の紹介など・・・DJという存在の面白さを多角的に紹介しており、もはや、雑誌としての使命感を感じます。

 なお、この部屋特集は人気な特集だったことから、かなりの頻度で特集され、2012年には今までの特集をまとめた特別本(写真下)も発行され、GROOVEとしてはかなり力を入れていた特集になるかと思います!


groove_new_32.jpg
groove_new_33.jpg
<MUROさんの部屋 2012年>

 そして、部屋特集については・・・我らのMUROさんが4番バッターとして最多出場されており、登場するたびに驚愕をさせられました!

 参考画像として2012年の特別編集版が刊行された時のお部屋(2012年)を掲載しますが・・・そのセンスの良いレコードと調度品、そして膨大な量のレコードなど、見ているだけでヤラれます!!

 MUROさん自体、レコードの所持量はもちろん、掘るという視点/姿勢から集められた様々なグッズが大量にあるわけですが・・・それらが雑多でありながら、センス良くまとめられているところは、ファンとしてはたまらないです!
 上記のお部屋であれば、1枚目では、MUROさんの横にあるレコ棚が「変な顔」のピクチャーディスクでまとめられていたり、2枚目の恐ろしい量のレコ棚(6畳の部屋に回廊式に組まれている)には圧倒されたり・・・とにかく「MUROさん、すげーよ!」となる内容が多かったです!

 なんでしょう、この部屋特集って、読んでいる人の「憧れ」を補う部分が強かったと思います・・・

 実は、この「憧れを補う」という点は、後期GROOVEにおいては重要なキーワードで、これが「ライフスタイル誌」と言える根幹になる部分だと思っています。

 部屋特集については、人よりもカッコいい部屋に住みたい/作りたいけど、収入や生活環境が原因で住むこと/作ることができない・・・だけど、いつかは「住みたい/作りたい」という憧れを補っている部分があり、他の特集でも、これに近い補完の仕方をしているかと思います。
 また、広い意味でDJを題材に「生活を楽しむ」部分を提案している内容でもあり、DJは実際にしなくても、DJに関わる「文化」を楽しんでいくという点を分かりやすく紹介しているかと思います。

 なお、かなりビジュアル的にも分かりやすい構成にしていますが、写された内容は相当マニアックなのも多く、マニアックな内容をカジュアルに見せていた点もポイントです!!



③レコード関連の特集

groove_new_issue_020.jpg
『2009年夏号 レア盤を巡る物語』

groove_new_issue_017.jpg
『2008年秋号 レコ屋の名店を求めて』

 そして、②のレコ部屋を発展(=クローズアップ)した話題になるのかもしれないですが、いわゆる「レコード(アナログ盤)」に関する特集も大変多く、こちらも楽しみにしておりました!

 大きく分けると「レコード盤」と「レコード屋さん」の紹介に大別されるのですが、アナログ馬鹿な私としてはタマらない内容で、これ系の特集も大変楽しみでした!!

 まず、先に背景を紹介しちゃいますが、このレコードに関する特集は「購読者のニーズ」に合わせた部分なんだと思います。

 この後期の紹介の最初で、購読者の状況が変わったことにより誌面の方向性を変えたのでは?と指摘しましたが、それは、読者が「大人」になり、レコードなりDJを「趣味」としてでしか取り扱うことができないことを意味します。

 私がまさにそうですが、実際にレコードは今でも買っていますが、それをDJプレイの為に買うことは一切ありません・・・もはや「好きだから買っている」でしかなく、それは「趣味」でしかありません・・・私と同世代だと絶対にそうですよね??
 つまり、そのレコードなりDJを「趣味として続けている人」が多く、そういった人でない限り、GROOVEのような専門的な雑誌は買わないので、雑誌を売るためにその「趣味」に連呼する部分(=購読者のニーズ)に響かせる特集が必要なので、こういったストレートな特集が必要だったのだと思います。


groove_new_12_00.jpg
<カット・ケミスト 入魂の掘り12選> 2007年秋号

 では、実際の特集を紹介したいと思います!

 内容的にはいろいろとありましたが、一番多かったのが「DJがチョイスしたレコードの紹介」で、レア盤の紹介や珍盤の紹介など、様々なレコが紹介されており、大変面白い内容でした!
 傾向的にはGROOVEの伝統(?)であるマニアックな姿勢を維持しつつ、ビジュアル面での意識が加わり、凄い分かりやすい内容になっていたのは流石です!!

 そして、この部分でも、我らのMUROさんが独走状態ともいえますが、MUROさんばかりもアレなので、参考としては上のカット・ケミスト大先生のチョイスを紹介します・・・

 このレコ紹介は、国内・国外を問わず、有名DJが多数登場し、参加した方は「手抜きなしの紹介」をすることが多かったと思います。
 カット・ケミストに関しては元Jurassic 5というよりも、世界屈指のレコードディガーとしての方が有名で、この12選でも韓国やエチオピアといったオルタナティブな国のレコを紹介しつつ、Beat Popのオリジナル盤(!)や、T-La RockのIt's Yoursのテストプレスでプロデュースしたリック・ルービンの学生寮の電話番号が入っているレコなど・・・強烈です(^0^)

 ただ、このクラスになると、その入手方法が素晴らしく、カット・ケミストがチョイスしたIt's Yoursは、このレコを持っていた友人が亡くなってしまい、その友人の彼女が貸倉庫の家賃を捻出するためにレコードの一部を手放すことにしたのを、こういった貴重なレコードは持つべきなのは本人かその友人しか持つべきではないと判断し、カット・ケミストが高いお金を出して手に入れたそうです・・・男を感じる素晴らしい話ですね!

 こういった特集は、参加するDJ達もかなり真剣に参加をしている部分に加え、その真剣さを理解し、ダイレクトに誌面に起こしている編集側の力量があっての特集だと思います!


groove_new_18.jpg
<レア盤を巡る物語 D.L×尾川雄介> 2009年夏号

 そして、その最たる例が、2009年夏号の故Dev Largesさんと尾川雄介さんの対談になるかと思います・・・

 この特集は、いわゆる「レア盤」に焦点を合わせた特集で、DLさんがもっているFunkの屈指のレア盤(画像で両者がもっているレコ/East of Underground)を、尾川さんが欲しかったので、DLさんが欲しかったレコード(Billy Wooten)と交換した話を対談形式で紹介しています。
 いわゆる「レコード・トレード」で、レコードの物々交換と言えばいいのでしょうか・・・背景としては、あるレベルのレア物になると、持っている人がお金を積んでも放出しないので、その持っている人が欲しいレコードを出すことで譲ってもらう方法を、このことを誌面で紹介した内容になります。
 
 詳しい詳細は誌面に譲りますが、「掘る」という行為を見事に描いた対談で、目から鱗な内容です・・・

 私も、このブログを通して「掘る」という行為の面白さや大切さを伝えていますが、ここまで愛に満ち溢れた経緯や内容は表現することができません!
 個人的には、DLさんの遺作となったミックスCD「Freedom Jazz Funk Mellow Storm」の最後で、ここでトレードされてDLさんの手元に渡ったBilly Wootenがプレイされたことにグッときます・・・レコードの輪廻転生を感じます・・・

 先ほどは「真剣さ」という言葉でまとめましたが、その真剣さの根幹には「掘る」があります。

 この文化を考えた時、掘るという行為はホント大切なことで、掘るということを理解、いや、掘ることを愛することが一番大切だと思います。

 GROOVEにおいては、ほんと、この「掘る」ということを理解していた点は凄い大きいと思います!
 それが誌面に生きていたのは明白で、楽しみながら読んでいましたが、気付いたら「掘る」ことを更に鍛えてくれた部分もあったかと思います!


groove_new_17.jpg
<レコ屋の名店を求めて 福島Little Bird、水戸Vinyl Machine> 2008年秋号

 そして、もう一つの方向性として「レコード屋さん」の紹介も頻繁に行っており、これも面白い特集が多かったです!!

 例えば、2008年秋号では、全国にあるレコ屋の名店を紹介しており、福島のLittle Birdさん、水戸のVinyl Machineさんなど、地方にある素晴らしいお店を紹介しており、凄い刺激を受けました!

 私は都内に住んでいるので、近くにユニオンなどの素晴らしいレコ屋さんがあるのですが・・・地方のレコ屋さんは、また違う魅力があり、私個人としては地方のレコ屋さんに行くのも大変好きです。
 個人的にも、GROOVEで紹介された地方のレコ屋さんに興味を持ち、ちょうど仕事で地方出張が増えた時期と重なり、イケるタイミングがあれば紹介されたお店に足を運んだ経緯があります・・・Little Birdさんも福島に出張の際に訪問させていただき、店主のMarcyさんの気さくな対応と、お店に並ぶ驚愕のレコの数々にヤラれた記憶があります!

 このレコ屋紹介も「掘る」という部分につながるのですが、やっぱり「足を運ぶ」ことの重要さを示しており、GROOVEが本当に「掘る」ことを理解していた雑誌だったんだな~と思いました。

 それこそ、ネットが一般化し、レコードも通販で買えちゃう時代なのに、お店に足を運ぶことは、目当てのレコードを買うこと以上に「喜び」を与えてくれると私は信じています。
 GROOVEに関しても、この点を理解していたのでしょう・・・それも、紙で刷られた「雑誌」というメディアを使って、このことを力説しているのだから・・・なんか、グッときますね(^0^)



④クラブに関する特集

groove_new_issue_024.jpg
『2010年夏号 人気イベントの秘訣』

 後期GROOVEでは「DJ」という存在を核に、「レコード」や「掘ること」などを題材に挙げていましたが、この「クラブ」という題材も重要なパートになるかと思います。
 
 クラブという存在を考えると、DJを「おこなう場所」であり、DJがプレイする内容を「楽しむ場所」であり・・・DJとお客さんが一体化できる場所ですよね・・・
 なんか、卵と鶏な話じゃないですが、DJとクラブは表裏一体な部分があり、無くてはならない存在です・・・

 ちょっと話はズレますが、私自身の話をすると、不思議なもので、学生自体はそこまでクラブには思い入れがなく、社会人になってからの方がお世話になっており、日ごろの鬱憤をはらすべく、タイミングがあえば今でも踊りに行っています。

 特に、クラブに行くと、DJがDJミックスをしているわけで、それは今となってはネットでも同等に近いものが聞けたりする訳ですが・・・クラブで踊りながらでないと聞けない/体験できない「音楽」があり、それが好きで通っています・・・
 このことを、言葉にするのはなかなか難しく、なるべくその素晴らしさを伝えようと、私が踊りに行ったパーティーは「ここで報告」していますが・・・その魅力を語るのはなかなか難しいですね。

 GROOVEに話を戻すと、その「特別な何か」が分かっていて、その特別さを伝えたく、クラブ関係の特集があったように思えます・・・

 クラブ関係の特集については、そのDJの選曲方法だったり、そのイベントの様子だったり・・・かなり多角的に紹介をしていました。
 特に、個人的に好きな姿勢が、その記事を読んだ人を「クラブに行かせる」ような特集の組み方をしてて・・・ああ、GROOVEが「クラブ」という存在を信じて、そして愛しているんだな~と思いました!


groove_new_08.jpg
<ピークタイムの勝負5曲! Masters at Work> 2007年冬号

groove_new_05.jpg
<選曲解剖 MUROさんの7inchセット> 2006年春号

 では、実際の記事をとして、クラブ系の部分を紹介したいと思います!

 まず、日本のクラブシーンを考えた時、海外の有名DJが来日してパーティーを開くことが多いですが、有名どころの現場は足しげく取材をしており、2006年の年末に奇跡的に行われたLouie VegaとKenny DopeのDJユニット「Masters at Work」のパーティーを取材し、ファンとしてはグッときますね!

 内容的には、これもよくあった特集で、有名DJが「どういう曲をプレイしているか」で、MAWに関してはピークタイムの5曲を紹介するという特集でした。
 この特集、どちらかというとDJをしている人向けの内容で、ピークタイムの盛り上げ方の「裏側」を知るのには最適でしょうね・・・DJのプレイを聞いて踊る側としても、結構興味深い内容で、クラブでの踊りをより楽しくするための知識を蓄える部分があったかと思います。

 そして、更に突っ込んだ内容として「選曲解剖」という特集があり、これも力を入れていたかと思います!

 この選曲解剖では、実際にクラブプレイをした曲を、流れに沿って詳しく紹介しており、更にマニアックな紹介を行っています・・・
 資料画像として紹介するのは、MUROさんがDJ Premierが日本に来日した時のセットで、MUROさんの代名詞でもある45セットを紹介しています。
 資料が拡大しても見づらいのは申し訳ないですが、2006年の時点でHipHopの45を使ってたり、楽勝でネタつなぎをしてたり、なんとソノシートで2枚使いをしてたり・・・MUROさんのDJプレイの全貌が分かりやすく紹介されています。

 この選曲解剖も、どちらかというとDJをしている人向けの特集で、ある程度、DJプレイやレコードの知識がないと厳しい部分ですが、ある意味で「教育的」な意図があったのかな~と思っています。

 教育と書いてしまうと、非常に片っ苦しいですが、おそらく「もっとクラブやDJを楽しもう!」という意図があった上での特集だったと思います。

 クラブという「非日常な場所」において、そこで行われるDJのことやクラブのことを少しでも知っていると、より「クラブが楽しめる」効果があると私は信じています。
 それは、私自身も経験してきたことですが、そこでプレイされる曲を知ってれば、プレイされた瞬間、ビックリして喜んじゃうし、DJプレイの仕組みを知ってると、そのプレイのレベルの高さが判断でき、そのDJの力量にヤラれたりします・・・

 この点は、おそらく、クラブに酒を飲んで皆で騒ぐために行っている人には伝わりづらい話かもしれませんが、クラブで「音楽を楽しむ」ためには、実は知識をつけることは大切で、GROOVEにおいても、この観点を意識してたところがあるのかな~と思います。


groove_new_20.jpg
groove_new_21.jpg
<名クラブはこう作られる(eleven Openning)> 2010年春号

 そして「クラブに対する知識」については・・・いい意味で「マニアック」な方向にも進んでおり、マニアには御馳走な内容も多かったです!

 例えば、2010年春号では、ちょうど西麻布Yellowの跡地に出来た名店「eleven」のオープンとリンクして、そのelevenがどうやって作られていったかを詳細に記事にしています!

 eleven自体、残念ながら2013年の5月に皆に惜しまれつつ閉店をしましたが、私も大好きなクラブで、ちょうど私のダンス人生を鍛えてくれたクラブだと思います・・・
 オープンの際も、Yellowの血を引き継いだ本格的なクラブとして注目され、私もオープンウィークのTimmyのプレイも行っていたぐらい、当時としては注目されていたクラブでした。

 んで、実際の記事は・・・ほんとマニアックで、どんな日程で作られたか、搬入したシステムはどういう内容かなど、クラブで踊ることが好きな人でも必要のない情報が満載で、これもGROOVEらしいな~と思います。

 うん、やっぱりGROOVEって「マニアック」なんですよ!

 なんでしょう、このクラブの設備なんかの記事を読んでいると、母体になっている「Sound & Recording Magazine」の得意とする特集の組み方になっており、さながら「サンレコ・イズム」が働いた部分かと思います。
 例えば、どういう経路でDJプレイの音がスピーカーに流れるかを詳細に説明してて・・・たぶん、当時、GROOVEを読んでいた方でも、この部分は読み飛ばしたかと思います(^^;)

 ただ、私は・・・凄い勉強になり、より「クラブ」のことが好きになりました!

 Bな輩にしか通じない格言で「知識はほぼ万人を制する(Knowledge Reigns Supreme Over Nearly Everyone)」とあります・・・まあ、KRS-ONEの名前の由来なんですが、知識をつけることはやっぱり大切です!
 
 こういった「裏方」的な話は現場に行っても実は分からない部分があり、私についてはGROOVEで知ったことを現場で生かすことを繰り返し、今の自分があると思います。
 そんな音の出し方とかを知ってても意味がないよ!と思う方もいるかもしれません・・・ただ、その踊りに行ったクラブが、どれほど「音」や「ライティング」に情熱をもっているかを知るためには知識は必要になり・・・その情熱が分かった瞬間、さらに楽しく踊っている自分がいました!

 こんなマニアックな部分に反応しているのもどうかと思いますが、ドマニアックなことをカッコ良く紹介していたGROOVEは最高ですね!!



⑤DJ機材関連

groove_new_issue_030.jpg
『2012年春号 デジタルDJのための知恵袋』

 そして、これが最後になりますが、GROOVEなので、やっぱり「DJ機材」に関する情報が充実していました!

 GROOVE自体、DJという存在/行為が一般化してきて、もっと生活に密着していくことを見越して誌面が大幅リニューアルした経緯があるので、DJをアクティブに楽しんでいこう!という意図が大きく、その矛先として、DJ機材の紹介や、DJのやり方に関する情報はかなり手厚く掲載がされていました。
 
 特に、DJ機材の流れ的には、プレイするソースが、アナログからCD、そしてデータへと移行していった流れがあり、それに連呼するように新しいDJ機材やDJの方法に関する情報は詳しく掲載し、DJ業界の「進化」についてもしっかりとフォローしていた流れがあったかと思います。

 それこそ、セラートといったコントロールバイナルの導入方法や活用方法は詳しく紹介し、これらを読んでデータでのDJに踏み切った方が多いかと思います。
 私自身は、一切データでのDJのことが分からない(アナログオンリーの馬鹿野郎なので!)のでアレですが、かなり分かりやすく、かつ具体的な内容を紹介し、変な話、安心して「データでのDJ」に切り替えた方が多いかもしれないですね??

 では、機材系の特集を紹介しながら、GROOVEに関する魅力を紹介したいと思います!!


groove_new_23.jpg
<新商品チェック with DJ Komori> 2011年冬号

groove_new_24.jpg
<ヘッドフォン 注目モデルの視聴 DJ Watarai×高宮永徹> 2012年春号

 まずは、定番と言えば定番の企画ですが、有名DJが新商品を試してみたり、機材を比べてみたりする特集です。

 こういった有名DJ/プロデューサーが機材を試して論評する特集は、前期のGROOVE時代からも行っており、もはや「伝家の宝刀」レベルな特集ですが、後期のGROOVEでも、頻繁どころか、毎号、必ず掲載があった内容になります。

 例えば、上の資料画像では、あのDJ Komoriさんが、データでのDJ(セラート)に適したDJミキサーのモニターをしています・・・こういった企画は、毎号、必ずミニ特集みたいな形でページが割かれており、参考にしていた方は多いかもしれません。
 また、ヘッドフォンやDJ針のように、同業他社の商品をまとめてチェックする企画もたまにあり、音にこだわりをもっているDJやプロデューサーが起用されることが多く、資料画像として載せた記事ではDJ Wataraiさんと高宮永徹さんが、各社のヘッドフォンを視聴して、その特性を論評する特集がありました。

 なんでしょう、その業界で「有名なDJやプロデューサー」を起用して、機材を紹介する方法論は定番中の定番ではありますが、後期のGROOVEの特徴としては、大変マニアックなことを語っているのだけど、なるべくカジュアルに紹介している点がポイントだと思います。

 それこそ、こういった機材の紹介って、全てではないかもしれないですが、実は機材メーカーより広告料をいただいて誌面化している部分もあるので、その機材の「魅力」を語ることが大切なんですよね。
 そのため、魅力を分かりやすく語る方法論として、具体的に文章に書くよりも、有名なDJやプロデューサーが「認めた」という一点だけあれば、ダイレクトに説得ができる要素があったので、こういった方法論が珍重されてたのだと思います。

 ただ、そこはGROOVEですよ・・・やっぱり書いてあることはマニアックで、特に機材に関しては「真摯な姿勢」が伺える部分が強かったと思います。

 これらの機材レビューでも、純粋な「よいしょ」はあまりなく、しっかりと各DJたちが評価した上での論評を出しており、参加した
DJも、そして編集の方も大変「真面目に」対応していたんだな~というのが分かります。

 特に、私自身がちょっと疎いので、あまり大きく紹介出来ないのでアレですが、データ系の機材の紹介については、かなり真摯に取り組んでいた姿勢があり、こういったDJ機材が実は性能ではなく「使い方」が重要なことを理解したうえで、しっかりとした記事や特集を組んでいたと思います。
 これらは、いわゆる「新人さん向け」なHow To的な部分も含まれますが、DJ機材が持つ「魅力」を真摯に伝え、その上で「楽しくDJをやろうよ!」みたいな意図が感じられ、根は真面目なんだな~と思ったりします!


groove_new_22.jpg
<追憶 Technics SL-1200> 2011年春号

groove_new_26.jpg
<レコード針 樽屋カードリッジ> 2014年夏号

 んで、GROOVEらしい「マニアックな姿勢」を代表するのが、上記の特集かもしれないですね~

 上は、ターンテーブルの代名詞である「Technics SL-1200」の生産終了を受けて組まれた特集記事で、2002年のDMCチャンピオンであるDJ KentaroさんがSLの魅力について熱く語っています・・・

 ちょうど、この間、DJ機材の変遷を紹介したところだったので、アレですが、DJ機材というのは、新しい製品やDJ方法が生まれる中で、どうしてもその生存競争に残って行けず、去ってしまった機材も多くあります・・・
 そういった機材は、去ってしまった時点では過去の産物なのかもしれないですが、実は歴史をひも解くと、ものすごく重要な機材も多く、かつ実は新しい機材に負けない魅力もあったりもします・・・
 
 GROOVEにおいては、新しい機材を紹介しつつ、過去の機材にも敬意を払っていた部分も多く、その象徴がこの記事かもしれないです・・・

 また、古い要素を維持しつつ、新しい試みをしている機材の紹介も行っており、今となっては使用者が多いレコード針「樽屋」のドマニアックな紹介もGROOVEらしいですね!
 MUROさんや辰緒さんなど、このレコード針の出音の太さ/大きさを評価して使用しているDJが多く、ここ最近のヒット商品でもありますが、GROOVEでは、開発者の樽屋毅さん(82歳!)へのインタビューなど、大変深い特集をしています・・・

 DJ機材って、新しいものは新しいものなりにイイところが多いのですが、音で勝負するという意味では、新しい=良いとは言い切れず、古い機材や古い方法が良かったりすることもあります。
 GROOVEにおいては、そういった点を熟知し、機材の紹介を行い続けていた点は大変素晴らしいと思います!





(4) まとめ

groove_a_012.jpg

 今回はかなり駆け足で紹介してしまったので、あまりうまくまとまりませんでした・・・すみません。

 ただ、GROOVEという雑誌の魅力は、断片的ではあるかもしれないですが、なんとか伝えられたのかな~と思います。


 毎回、こういった記事を書くとき、肝に銘じていることがあります・・・

 それは、こういった紹介したモノが、決して「古びることがない存在」であることを証明することです。

 GROOVEについては、断片的にではありますが、ビジュアル面で優れつつ、非常にマニアックな内容を取り上げていた雑誌であることを伝えました・・・それは、裏を返せば、今でも資料価値が十分にあることを意味します。
 それこそレコードガイド的な側面であったり、クラブや機材の紹介のような資料的な側面だったり・・・今風にいえば「アーカイブ」としての価値は存分にあるかと思います。

 今回の紹介で興味をもたれた方は、ぜひ、古いバックナンバーなどを掘って頂き、その魅力にヤラれてください!!

 そして・・・我々の「DJ文化」のライフスタイルを支える部分して、GROOVEは絶対に必要な存在です・・・復活することを切に願っております(^0^)














--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
<本当のビックボム>

9784845627561-thumb240x.jpg

 え~、読んで頂いた方によっては「なんでこのタイミングでGROOVEを?」と思う方も多いかもしれません・・・そして、ここで謎のMUROさんのお写真が・・・

 はい、今回の紹介には「ふか~い」理由があります・・・

 実はですが、今回、GROOVEの過去に書かれた記事を中心に、MUROさんのDJ活動30周年を記念する本が発行されることになり、その本に私が執筆者の一人として参加をさせて頂き、その報告も込めて、GROOVEの紹介をさせていただきました!!

 もう一回、大文字で書きますよ・・・

MUROさん本に執筆者として参加しました!


 もー、今年は2月にMUROさんとの歴史的な対談がありましたが、この1年を考えると「MUROさんに始まり、MUROさんに終わる1年」でした・・・
 その対談の際も、MUROさんから「今年はミックステープを作り出して30年目なので、いろいろと動くよ~」とおっしゃっており、その「動き」がまさか私にも回ってくるとは思いませんでした・・・むろん、お話をいただき、問答無用で受けさせて頂きましたよ!!

 内容に関しては、今回のGROOVEの紹介でも触れさせていただいた、後期GROOVEにおけるMUROさんの過去記事を再構成しつつ、様々な内容が掲載され、まさに「MURO」さんの全てを紹介した本になっております!!

 んで、ちょうど今日がこの本の情報解禁日だったので、どう考えても遠回りな方法(?)で告知をした次第です・・・まどろっこしくってすみません(^^;)
 
 とりあえず、以下がその本の紹介です~


『真ッ黒ニナル果テ』
著者 MURO
定価 2,484 円(本体2,300円+税)
仕様 A5判/264ページ
発売日 2015年12月25日

詳細 http://www.rittor-music.co.jp/books/15317112.html



DSC01818_20151202002625b78.jpg

 そして、肝心な執筆ですが・・・私らしい「仕事」でした!

 その本の最後に、オマケ的に掲載をされるようですが、MUROさんが作った「ミックス作品の作品リスト」を作ることになり、頑張って作成をしました!!

 分かる方には分かることですが、MUROさんのミックス作品、今となっては膨大な作品数がリリースされており、かつノベルティーなどで詳細が分からず流通している作品も多く、一体どれだけの作品がリリースされたかが分からない状況ですよね・・・
 また、大半のミックス作品がアンダーグラウンドなリリースがゆえに、詳細な情報がつかめず、かなり捕捉するのが難しい状況です・・・

 私自身、MUROさんの作品は大好きなので、MUROさんが作る作品を毎回楽しみに追いかけているので、なんとかその全容がつかめていますが、新たにMUROさんの作品を追いかける方にとっては、その全容をつかむこと自体が厳しく、かなり険しい道を進むことになります・・・

 そんな状況があるので、以前よりこのブログにおいてMUROさんの作品リストを作って公開をしていましたが、詳細が分からずに掲載してた作品も多く、実は「これでいいのかな?」と思いながら、掲載をしていた経緯がありました・・・

 そんな中、今回の本を企画した編集者の方から、このリストを発展させる形で、MUROさんが作った「ミックス作品」のリストを作って欲しいと依頼があり、対応した次第です・・・


groove_a_000.jpg

 今回のリスト、内容は見てのお楽しみですが・・・結果として、とてつもないレベルの「リスト」を作ることができました。

 それは、今まで不明確だった作品の詳細を、編集さんを通してMUROさんから確認ができ、その内容が明確になったことに加え、グレーゾーンなアンダーグラウンド作品もリスト化をすることができ、結果的に「MUROさんのミックス作品」のほぼ全てを抑えることができたリストを作ることができたからです。

 どのくらい「深いレベル」のリストになったかというと・・・もはや都市伝説なミックス作品である「MUROさんの結婚式の引き出物」まで掲載することができました!!

 え~、この話は初めてしますかね・・・

 2014年5月、MUROさんが晴れて結婚式を行われた際に「2枚のミックスCD」と「1枚の7インチ」が引き出物として配布され、当時、大変話題になりました。
 ただ、内容が内容だけに、市場に流れることは皆無といっていいほど無く、今となっては「幻級」の作品になっているかと思います・・・

 ただ、私に関しては、割と早いタイミングでご縁があり、この「三種の神器」を購入という形で手に入れることができ、MUROコレクターとして、MUROさんの功績の一つを未来永劫に保管しようと心に近い・・・今日の日まで保管しておりました。

 今回、このレベルの作品を含め、相当マニアックなノベルティー作品などもリスト化し、12月に発売予定の作品を含めて合計「233作品」をリスト化し、MURO作品の全容を初めて明確化することができたと思います!
 
 リストは予定では文字だけなので、分かりやすさの観点から行くとアレかもしれないですが、オリジナルと再発も分かりやすく表示し、確定的な作品リストが作れたことは大変意義があるかと思います・・・

 だって、233作品ですよ・・・これだけオリジナルなミックス作品を作ってきたことが分かる資料になったのは、MUROさんの活動を評価する上でドストライクで、流石「King of Diggin'」と一発で分かる内容になったと思います・・・
 うん、胸を張って言いましょう・・・これは「ギネス級」な作品数です・・・その証拠となりそうなリストが作れたことは、メチャクチャ嬉しいことで、MUROコレクターとしてこの上ない幸せです(^0^)


DSC03466.jpg

 ただ、今回の仕事、リスト作りというと簡単そうに聞こえますが・・・かなりの苦行でした(^^;)

 時期的にも仕事が凄い忙しかったり、あの無駄に長くなってしまった「素晴らしきDJ機材カタログの世界」の作成と少しクロスもしてたので、かなりヘビーな状況で、夜なべ作業を繰り返していた次第です・・・
 そのため、11月はあまりブログの更新ができませんでした・・・すみません。

 ただ、今回のリストづくり、私一人の力では作れるものではありませんでした。

 まず、MURO作品については、ホント謎な作品が多いのと、気付いたら233作品という膨大な量がリリースされていることから、その確認作業が大変でした。

 その点については、私と同じMUROコレクターの同士であり、私以上にMUROさんのことが詳しい「豆さん」にご協力をいただき、リストの細かい修正や確認を頂き、リストの精度を高めていただきました!!

 ほんと、今回に関しては、私が苦手とする細かい確認作業を豆さんにお願いした形になってしまい、大変恐縮です・・・
 ブログを読んでいる方なら分かるかと思いますが、私は根っからのO型人間なので、多少の文字の間違いはスルーしてしまう悪い癖がある(こら!)のですが、そういった点を詳細に指摘いただき、リストの精度を高めてくれたのは豆さんのおかげです・・・ホント、ありがとうございました!!

 また、不明作品の確認においては、編集の服部さん、そしてMUROさんやMUROさんのマネージャーさんにもご協力を頂き、大変恐縮です・・・

 その中で、一点、コレクターとして大変うれしい話がありました!

 これまで、市場で高値になってほしくない理由だけで、あまり触れなかった作品なのですが、MUROさんが監修した「FRONT Presents Diggin' From The Vaults - MURO’s Summer Vibes」という97年に作られたコンピレーションCDにおいて、プロモレベルでDJミックスが施されたテープがあります・・・
 これについては、私も実物を見たことがなく、当時のFRONTのプレゼント情報で掲載され、本当にDJミックスをされているか、またこのテープが存在するのかも含め、全く謎なテープでした・・・

 ただ、今回、編集さん経由で、当時を知っている某大物ライターさんに問い合わせをしていただき、このテープが本当に存在していて、CDとは別にDJミックスが施されていることが判明しました!

 いや~幻ではなかった・・・この点が確認できたのは超嬉しく、リストにもコンピとは別にノベルティー作品として掲載させていただきました!

 結果的に、まだ入手は出来ていないですが、このテープの尻尾だけはつかむことはできたかな??
 
 煽るわけではないですが、どう考えても「日本で一番レアなミックステープ」です・・・もしお持ちの方がおられましたら、たんすの肥やしにせず、市場に出してくださると嬉しいです!!


DSC01831.jpg

 そんなわけで、今回の記事は終わりです~

 最後はMUROさんの話になりましたが、GROOVEもMUROさんも「最&高」です(^0^)

 本は12月25日の発売ですので、皆さん、お楽しみに・・・

 年末になり、いろいろと忙しくなりますが、ブログもなんとか頑張って更新していきますのでよろしくお願いいたします!!

 





DJ/Club専門誌「GROOVE」 バックナンバーリスト
groove_a_012.jpg

 この記事は下記の記事で紹介した雑誌のバックナンバーリストになります。下記の記事と合わせてご参照ください。

DJ/Club専門誌「GROOVE」について





(1)前期 1994年~2001年春

groove_a_027.jpg

※注意
・リストの作成にあたっては、GROOVEの巻末などに記載があったバックナンバーの紹介を元に、重要と思われる項目のみを抽出して作成しました。そのため、大半は実際の該当号を確認していないため、記載内容と異なることがあるかもしれません。作っていはみましたが、結果的に凄い正確なリストにはならなかったので、参考程度にどうぞ・・・
・記載したのは、各号での特集記事を中心に、その号でピックアップされているアーティストを記載しました。
・特集の記載は、誌面に大きく掲載されている英語表記では分かりづらい内容もあったため、大半の内容は日本語表記の副題などを改変した内容でリストを作りました。
・「?月号」のような表記は、雑誌に記載された月を表記しました。そのため、実際に発売されたのはひとつ前の月になります(4月号=3月に発売)。



<1994年>
Vol.1 NewYork House 1994/Dub Master X /電気グルーブ
Vol.2 London Dance Music/サワサキヨシヒロ

<1995年>
Vol.3 (07月) ヒップホップ特集 - スチャダラパー/Tokyo No,1 Soul Set/トラック制作(DJ Honda)/バリK~ん
Vol.4 (10月-11月) Summer of Love '95(テクノ特集) - 石野卓球/砂原良徳/Richie Hawtin

<1996年>
Vol.5 (01月) ビギナーのためのサンプリング講座(HipHop)
03月 World Famous DJs of Dance Music/Rare Groove to Freesoul
04月 電気グルーブ
06月 Electoronic Rock 96 - Underworld
07月 ヒップホップの方法論が英国音楽界に与えたもの/Tricky
08月 改めて考えるNatice TanguesのNext Level - De La Soul
09月 クラブミュージックに受け継がれるジャズの精神性 - Jamiroquai/ジャングルについて
10月 ハウスミュージック誕生前夜/クラバーを魅了するブラジリアン・ミュージック
11月 手法としてのハウスミュージックの進化
12月 華麗なるジャパニーズクラブミュージックシーンの今 - UFO

<1997年>
01月 '96 Best Disc/Tiny Panx
02月 リスニングサウンド宣言!/Towa Tei
03月 裏名盤を探せ/DJのためのオーディオ考察/Chemical Brothers
04月 ヒップホップ特大号 - Buddha Brand、トラック制作(Rock Tee)、UBBガイド
05月 電子音楽の軌跡/電気グルーブ
06月 Club Lebel Guide '97/音楽の仕事がしたい/Primal Scream
07、08月(※なぜか合併号らしい) ミックス・カルチャー - 攻殻機動隊、石野卓球
09月 ドラムンベース新世紀 - Roni Size、Goldie、トラック制作方法/Prodigy
10月 進化しつづけるブレイクビーツの現在 - Cold Cut
11月 音楽シーンをにぎわすマッドネス/スピード・ガラージ&ビックビート研究/Goldie
12月 日常に融け込むBGMの手引き/Bjork

<1998年>
01月 テクノの先にあるもの - Ken Ishii
02月 97年度ベストディスク/Sugizo
03月 マスとコアの交差点に生まれた魅惑の音響/Koji-1200(今田耕司×テイトウワ)
04月  (ヒップホップ)アンダーグラウンドシーンの現在形 - Kemuri Productions
05月 エレクトリックミュージックの足跡/ドイツテクノ/ 石野卓球
06月 今日的ラウンジのいろいろ/砂原良徳
07月 カテゴリーを破壊し続ける越境者たち/Beastie Boys
08月 ミュージックシーンを魅了する新たな歌姫たち - MISIA
09月 魅惑のリスニング・テクノ/UNKLE
10月 ヒップホップクリエイターの現場 - DJ Krush、DJ Kensei
11月 Fatboy Slim
12月 Soul Beauty '98 - Sugar Soul & DJ Hasebe

<1999年>
01月 Ken Isii & Co-Fushion
02月 1998 Best!/石野卓球
03月 アンダーグラウンドからスタンダードへ(HipHop最新事情)/Underworld
04月 進化・拡散をしていくブラックミュージック/Roni Size
05月 ディスクカタログ・今のサウンドから導き出される過去の名盤・珍盤・裏名盤
06月 クラブプレイに使われるべきロック・ディスクガイド/小泉今日子
07月 マイルス・デイヴィスの大いなる遺産
08月 マッド&ストレンジ!世紀末リスニングミュージック大特集/Tei Towa
09月 WIRE 99 - 石野卓球
10月 アッパー&バウンシーなブレイクビーツサウンド - Jungle Brothers & Captain Funk
11月 ラテン&ブラジリアン・ミュージック・カタログ/Monday Michiru
12月 ディスクカタログ - リスニングサウンドミュージアム

<2000年> ※6月号以降は背表紙が「黄色」
01月 次世代へ向かうジャズ・エレクトロリック・ミュージック/Pizzicato Five
02月 ベストディスク1999/ミレニアム会談(DJ Krush、沖野修也、大沢伸一、矢部直、テイトウワ)
03月 2000年クラブシーンの現状を見る/電気グルーブ
04月 GROOVE的ジャムバンドシーン紹介/Buddha Brand
05月 タブ・ディスクカタログ/Company Flow
06月 12インチで切る90'sクラブミュージック
07月 黒いテクノ - Theo Parrish(25000字インタビュー!)
08月 Suburbia vs GROOVE - ディスクガイド対決
09月 Brazillian Music 2000 - Mondo Grosso
10月 ミックス・コンピ作品で味わう「20世紀のクラシックス」
11月 Funk! Funk! Funk! - Keb Darge、Funkディスクガイド
12月 O.S.T.2000 - ディスクガイド、ポスター特集

<2001年> ※背表紙は「青色」
01月 UKソウルの魅力/華麗なるストリングス・サウンド特集
02月 ベストディスク2000
03月 Talkin' about Club Jazz
04月 New Soul Spectrum - Maxwell
05月 レアグルーブ~その果てしない探究の道





(2)ムック期 2003年夏~2004年夏

groove_a_016.jpg

 (1)の前期の内容を復活させつつ、(3)の後期を発行するきっかけになった時期のGROOVE。発行ベースでいくと(3)の後期のGROOVEに該当するが、ムックという単発姿勢での刊行で、後期の(3)とはあまりにも内容が違うため、分けて紹介をします。

<2003年>
Summer-2003 石野卓球/DJテクニック完全ガイド/Roland MC-909でトラックメイキング
Autumn-2003 テイトウワ/田中知之/DJマストテクニック/Roland TR-808&909について

<2004年>
Winter-2004 Yoji Biomehanika/Tsuchie/DJ vs Tools
Spring-2004 All About 石野卓球/あなたのDJブース見せてください/エレクトロを取り巻く12のキーワード
Summer-2004 超ハウス主義/DJお悩み相談室/WIRE 04の遊び方





(3)後期 2004年秋~2015年春

groove_a_024_201512112359196b5.jpg

※注意
①季刊の発売時期については、以下の通りです。
Winter  1月末発売   Spring 4月末発売
Summer 7月末発売   Autumn 10月末発売
②リストについて
各号の背表紙に記載のある大きな特集を表記
※はその中で登場したDJやレコ屋さんにおいて、重要そうな内容を管理人の視点でピックアップしました。
③表紙画像
クリックすると大きい画像になります。テキスト情報で不明な点があれば、クリックして拡大してください。


<2004年>

groove_new_issue_001_2015121122252315d.jpg
Autumn-2004 ターンテーブルがある生活/新世代ブラジリアン・ミュージックの行方
  ※DJ部屋 Toshiyuki Goto、DJ Quietstorm、DJ Kaori、DJ Celory・・・


<2005年>

groove_new_issue_002.jpg groove_new_issue_003.jpg
Winter-2005 さあ、クラブへ行こう!
  ※Club ageHa、Maniac Love、Nuts、The Room、Alife、Warehouse、Yellow、Womb、Unit、Loop・・・
Spring-2005 CDでDJしたっていいじゃん!/音楽都市デトロイトを歩く

groove_new_issue_004.jpg groove_new_issue_005.jpg

Summer-2005 DJがクラブで考えていること、かけている盤のことが知りたい!/VJスタートキット2005
Autumn-2005 DJやるならレコード買わなきゃね/ミックスCDを作ってみまんせんか?
  ※小西・須永・MUROのレコ鼎談、都内のレコード屋さんガイド


<2006年>

groove_new_issue_006.jpg groove_new_issue_007.jpg
Winter-2006 DJのためのタウンガイド・NY編/コンピューターでDJできるかっ!
Spring-2006 あなたはDJを何人知ってますか?/DJビギナーの基礎メニュー

groove_new_issue_008.jpg groove_new_issue_009_20151211223642648.jpg
Summer-2006 DJと行く日本全国レコ屋巡りの旅/パーティー・オーガナイズの秘訣教えます。
 ※レコ屋ガイド 渋谷、神保町、下北沢、札幌、千代、名古屋、大阪、福岡
Autumn-2006 DJのレコ棚が見たい!/DJの基本=つなぎをマスター
 ※DJ部屋 MURO、小川充、クボタタケシ、小林径、田中知之、岩沢洋


<2007年>

groove_new_issue_010.jpg groove_new_issue_011.jpg
Winter-2007 トップDJがプレイ!ピークタイムの勝負5曲!/CDターンテーブル活用法/追悼JB(MURO×DJ JIN緊急対談)
Spring-2007 DJとは何なのか?/DJ Mixerの選び方

groove_new_issue_012.jpg groove_new_issue_013.jpg
Summer-2007 レコバックの中身が見たい!/海外優良レーベルカタログ
 ※クボタタケシ、Nicola Conte、J Rocc、Egon、井上薫、Kid Kapri、DJ Kawasaki・・・
Autumn-2007 Are You Diggin'? 音楽を掘る!/渋谷を掘り尽くせ!レコ屋マップ
 ※Cut Chemist、Theo Parrish、小西・須永・MUROのレコ鼎談


<2008年>

groove_new_issue_014.jpg groove_new_issue_015.jpg
Winter-2008 DJセットのある部屋/DJヘッドフォン大全
 ※DJ部屋 DJ Hasebe、鈴木雅尭、DJ Hazime、Rock-Tee、池田正典、DJ Jin・・・
Spring-2008 アナログ愛!/ミックスのコツ教えます

groove_new_issue_016.jpg groove_new_issue_017_20151211225520ef1.jpg
Summer-2008 ジャンルの壁を超えろ/Mix CDから学ぶDJ術/西麻布Yellow閉店記事
Autumn-2008 レコ屋の名店を求めて/レコードをデータ化しよう
 ※国内&国外の名物レコ屋 Little Bird、Pink Dolphin・・・


<2009年>

groove_new_issue_018.jpg groove_new_issue_019.jpg
Winter-2009 レコバックの常連/DJに効くエフェクター活用術
 ※DJ Emma、DJ Mitsu the Beats、Jazzman Gerald・・・
Spring-2009 これからDJを始める人のために/ターンテーブリストという生き方

groove_new_issue_020_20151211230320e22.jpg groove_new_issue_021.jpg
Summer-2009 レア盤を巡る物語/DJのための沖縄ガイド
 ※DL×尾川雄介、須永辰緒×鈴木雅尭、Champ、小西康陽×川西卓×馬場正道・・・
Autumn-2009 DJ白書2009/デジタルDJの基礎知識


<2010年>

groove_new_issue_022.jpg groove_new_issue_023.jpg
Winter-2010 DJのプライベートルーム/DJヘッドフォンが欲しい!
 ※DJ部屋 MURO、田中知之、大貫憲章、DJ Kentaro、DJ Yas、川辺ヒロシ・・・
Spring-2010 選曲解剖スペシャル/名クラブはこう作られる
 ※名クラブ eleven(開店の詳細取材)、air、Koara、Ball

groove_new_issue_024_2015121123114107c.jpg groove_new_issue_025.jpg
Summer-2010 人気イベントの秘訣/DJのためのUstream講座
Autumn-2010 レコードの秋/DJコントローラー導入ガイド
 ※DJ Emma×須永辰緒、黒田大介、小西康陽×常盤響×前園直樹×馬場正道


<2011年>

groove_new_issue_026.jpg groove_new_issue_027.jpg
Winter-2011 新発掘トラックの見つけ方/DJのためのエディット講座
Spring-2011 レコード博士/若手DJのプライベートルーム

groove_new_issue_028.jpg groove_new_issue_029.jpg
Summer-2011 人気ディスクガイド外伝/DJイベントの作り方
 ※「ドーナッツ盤ジャケット美術館」「Rare Groove A to Z」などを深く紹介!
Autumn-2011 人気レーベルのすべて/DJ目線のライブセットが知りたい


<2012年>

groove_new_issue_030_2015121123242043a.jpg groove_new_issue_031.jpg
Winter-2012 デジタルDJのための知恵袋/2010年代のクラブ新定番
Spring-2012 今、DJ達が考えていること/ダンスミュージックに適切なヘッドフォンを探せ
 ※渋谷Vision開店の詳細記事あり

groove_new_issue_032.jpg groove_new_issue_033.jpg
Summer-2012 選曲の達人/サウンドシステム探訪
Autumn-2012 魅惑のレコジャケ/来日DJの買い物に密着
 ※石野卓球、須永辰緒、DL、MURO、吉沢dynamite.jp・・・


<2013年>

groove_new_issue_034.jpg groove_new_issue_035.jpg
Winter-2013 DJに役立つQ&A×100/今、ベルリンで起きていること
Spring-2013 DJが注目する新サウンド/One Song, One Soul 徹底レポート

groove_new_issue_036.jpg groove_new_issue_037.jpg
Summer-2013 人気DJ自慢のコレクション/自宅で使うDJ用スピーカー導入ガイド
Autumn-2013 アナログの今/モバイルDJセットの薦め
 ※DJ Nori×MURO、小西康陽、DJ Spinna、DJ Cosmo・・・


<2014年>

groove_new_issue_038.jpg groove_new_issue_039.jpg
Winter-2014 DJのプライベートルーム/現代によみがえるディスコサウンド
 ※DJ部屋 DJ Emma、DJ Yas、DJ Seiji・・・
Spring-2014 7インチという奥深い世界/DJ目線で選ぶ、普段使いのヘッドフォン・イヤホン
 ※MURO、小西康陽、DL、黒田大介、Katchin'・・・

groove_new_issue_040.jpg groove_new_issue_041.jpg
Summer-2014 身近なDJスペース探訪/新たなシーンを提示する音楽集団
Autumn-2014 レコ屋入門/DJユニットというスタイル
 ※レコ屋 HMV渋谷オープン、都内のレコ屋


<2015年>

groove_new_issue_042.jpg groove_new_issue_043.jpg
Winter-2015 世代を超えて伝わるスピリット/今聴くべきベースミュージック
 ※MURO×Koco、小西康陽×クボタタケシ、沖野修也×DJ Kawasaki・・・
Spring-2015 DJカルチャーの歴史/ハウス・テクノの最新型 
 ※DJ Emma、須永辰緒、木村コウ、MURO


<増刊>

 通常号に加え、以下のような増刊も発行されていました。内容は過去の記事の再編集版が多いですが、なかなか面白い増刊が多かったと思います。
 なお、DJ入門編的な増刊もありましたが、それは持っていないのです・・・なので、管理人が持っている増刊だけ紹介します。

groove_001_20151211234559a08.jpg groove_002.jpg
左 「DJの部屋」2012年9月
 ※通常号の再編集が中心。ただ、MUROさんのお部屋は3度目の登場で、この増刊のみで紹介していました。
右 「秋葉系DJガイド」2013年12月
 ※完全書きおろしの増刊。秋葉系といわれるDJを詳しく紹介した内容で、かなり面白いです!!




----------------------------------------------------------
おまけ

groove_000.jpg

 GROOVEの最終号「Spring-2015」では、一番最初の号から最後までの表紙一覧と、雑誌の変遷が紹介されています。一応、資料程度に掲載をしておきます・・・詳細は「Spring-2015」をご参照ください。