HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Kiyo 「Higher Level vol.4 - R&B Joint DAY and NIGHT」
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 先週のBlacksmockerもそうですが、どうも、私の好み(興味?)から少し外れると、私自身が全然聞いてなく、結果的に紹介をしてない作品ってホント多いですね・・・

 その最たる例が「DJ Kiyo」さんですね・・・Kiyoさんのミックスが嫌いじゃない訳ではないのですが、なぜか紹介してないんですよね(^^;)

 そんなわけで、一念発起して、真剣に聴いたらやっぱり良かった、傑作中の傑作の紹介です!!


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『FRONT 1996/12 - クラブで聴きたいスロージャム』
  ※クリックすると画像が大きくなります。

 今回は、DJ Kiyoさんの初期作で、97年にリリースされた「R&B」を題材にした2本組み作品の紹介です!

 ある程度ミックステープを追ってる方だったり、DJミックスに興味のある方ならご存知な作品ではないでしょうか・・・現在でも人気の作品で、2006年ごろに再発されたCDは高嶺の花で有名ですね!
 リリース当時、Kiyoさんの「R&Bミックス」に影響を受けた方は大変多く、未だに愛してやまない方も多いかと思います・・・

 ただ、今となっては、なかなか「DJ Kiyo = R&B」と結びつかないかと思いますので、先に「KiyoさんとR&B」について紹介をしたいと思います。

 まず、Kiyoさんに関しては、いわゆる「クラブミュージック/ブラックミュージック」との出会いは、90年代初期の高校生時代に通っていた歌舞伎町のディスコがきっかけだそうで、そこでR&BやHipHopに出会ったそうです。

 この出会いをきっかけにDJを始めたそうですが、画像のFRONTでのインタビューによると、どうやら「歌モノ(=R&B)」の方がきっかけのようですね・・・
 時期的にも、日本ではNew Jack Swingがもてはやされ、それこそ「ボビ男」の時代ですね・・・当時としてはHipHopはそこまで市民権を得ず、お茶の間レベルでも「ダンス甲子園」などが大ヒットしてた時期なので、これらの歌モノがきっかけだった方は大変多いです。

 ただ、Kiyoさんが素晴らしかったのが、この数年後の95年位からHipHopが日本でも台頭してきた中で、積極的に「R&B」をHipHopの現場でプレイしていたり、今回の作品のような歌モノに焦点を当てたミックステープを発表していた点だと思います。
 
 まず、時代背景的な話をすると、95年~97年ごろはブームとしてHipHopが盛り上がったこともあり、どういうわけか「俺はHipHopしか聴かない!」みたいなスタンス/空気感が横行していて、音楽の広がりとしては「閉鎖的」だった部分がありました。

 つまり、参加者がHipHopという文化/音楽がそこまで深く理解されていなく、音楽性よりも「スタイル/ファッション」としてのHipHopしか重要視されていたので、こういったスタンスが生まれていました・・・なお、日本の場合は、閉鎖的だったから文化として発展した部分もあり、この点は必ずしも悪く作用をしていたとは言えませんね・・・
 まあ、1曲も歌モノがプレイされないことはなく、むしろ、この当時のR&BがHipHopの音楽性を取り込んでいたので、HipHopの延長線でプレイはされていましたが、New Jack Swingや伝統的な甘いスローなどはあまりプレイされなかったと思います。

 そういった流れの中で、Kiyoさんは自身のバックボーンである歌モノを積極的にプレイして、シーンに対して「啓蒙」をしていた部分があったのだと思います。

 これは、みんなが「HipHop」に頭でっかちになってしまい、他の音楽に壁を作っていた中で、優秀なDJ達が積極的に他のジャンルの曲もプレイし、それを聴いて「ああ、壁なんていらないんだ」と思い、自然と他のジャンルの音楽も好むようになった・・・ことで、R&Bや歌モノがシーンで広まった「きっかけ」がKiyoさんの行動だったと思います。
 私自身は、直接的にKiyoさんからこのような影響は受けなかったですが、当時、SpinbadのテープMUROさんのDJを聴いて、壁なんて作る必要がないんだな~と感じ、割と早い時期から何でも聴くようになっており・・・こういった「きっかけを与えるDJ」はかなり重要だと思います!


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 そんなKiyoさんですが、もう一点、重要な点を紹介すると、日本において「早い時期からミックステープを作っていた」点があると思います・・・

 つまり、そのミックステープが「DJの作品」として耐えうる、しっかりとしたコンセプトがあって作られたミックステープのことで、Kiyoさんはかなり早かったと思います。

 日本においての流れだと、MUROさん須永辰緒さんのテープが起爆剤で、その流れを受けて、DJ達がミックステープを積極的に作る流れが生まれ・・・Kiyoさんもその流れで作り始めた感があります。

 その初期も初期の重要作は、今回紹介する「Higher Level」シリーズかと思います!

 このHigher Levelは、1996年ごろ、KiyoさんとDJ Celoryさんが作っていたテープシリーズで、当時、かなり聴いてた方が多く、影響を受けた方は大変多いです・・・
 また、このシリーズ、その後はテープレーベルとして機能するようになり、DJ Celoryさんの「@Hip Hopシリーズ」やDJ Beatmasterさんのテープシリーズ、そしてDJ SakuraiさんのR&Bミックスなどを出すなど、テープ業界においても結構重要な存在です。

 話をHigher Levelシリーズに戻すと、何点か重要点があり、それこそレベルの高いDJミックスや、クソ熱いフリースタイルを含む日本語ラップの曲を大々的にフューチャーした点など・・・単なるDJミックスではない「他にはない魅力がある作品」としてリリースしていた点はホント重要だと思います。
 私自身も、CeloryさんのVol.2は、当時、渋谷のBeamsの裏にあったESPというHipHop系洋服屋さんで買って、収録されている日本語ラップ勢のフリースタイルにヤラれたり、流れるようなDJミックスやブレンド(No Diggityのブレンドにはヤラれた!)などに影響を受けたり・・・DJミックスなり、ミックステープの面白さを教えてくれた存在かな~と思っています。

 そして、Kiyoさんについては「DJミックス」「選曲」がオリジナルで、これに影響を受けた方が多かったと思います。

 DJミックスの部分は、なかなか説明しづらいですが、選曲については分かりやすく、誰も着目しない曲をカッコ良くプレイするのが上手く、Kiyoさんのテープを通して教わった曲が多いのではないでしょうか?
 HipHopだとNYでもマイナーなアーティストの曲や、その後の西海岸アンダーなどのプレイがそうで・・・今回の作品の題材である「R&B」もその一つかと思います。

 では、このHigher Levelの第4段としてリリースされた本作で、Kiyoさんがカッコよくプレイすることで曲が輝く「選曲」と、素晴らしい「DJミックス」を紹介したいと思います!!


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 まず、この作品の選曲面から紹介をしましょう。

 この作品は2本組みになっており、1本目は「Day Time」という内容でアップテンポな歌モノを中心に選曲、2本目は「Night Time」という内容でスローな歌モノを中心の選曲になっています。

 Day Timeの方ではNew Jack Swingのような90年代前半のR&Bを中心に選曲してて、とにかく爽やかで明るい内容が素敵ですね・・・
 それこそ、「Troop / Spread My Wing」のような定番曲や、「Whistle / I Am」のような当時としてはあまり知られていない曲などを巧みに織り交ぜ、凄い気持ちイイい選曲になっています。

 今となっては、これらの曲は、定番も定番で知らない人がいないくらい普及しているかと思います・・・ただ、やっぱり当時としては、殆ど知られていなく、Kiyoさんの選曲を通して「定番が作られていった」感はあるかと思います。

 この作品がリリースされた96年~97年ぐらいにおいて、僅か5年位前にリリースされた90年代前半のR&Bが全くシーンで認識されていなかったのも面白い話ですが、Kiyoさんの選曲は、これらの曲の「明るさ」「爽やかさ」を純粋に光らせる選曲が素晴らしく、HipHopしか知らなかったBな輩に光を射したと思います!
 私自身は、これらの歌モノはMUROさんから教わった部分が強いですが、これらの曲がもつ良さを、かなり分かりやすい形で提示して、皆が共有できる「定番」にしていった部分はあるな~と思いました。


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 まだ、2本目の「Night Time」は、スロー中心の選曲ですが、Kiyoさんの「審美眼/掘りの深さ」の素晴らしさが出ているかと思います。

 日本においては、英語の歌詞を理解することや、スロー特有のグルーブを理解することに大きな壁があり、あまり需要がないジャンルかと思いますが、こちらも曲の良さを光らせる選曲が素晴らしいです!

 それこそ、90年代スローの鬼クラシックである「Keith Sweat / Make It Last Forever」や、Stylisticsのカバーである「Babyface / You Make Me Feel Brand New」などのLP曲を選曲し、ラグジュアリーな空気感といったら絶品ですね!!

 この辺のスローは、私自身も不勉強で、あまりレコも持ってない状況ですが・・・今回、聴きこんでてハマったのがスローの方かもしれないです。

 いや~、この辺もイイ曲が多いですね・・・A面は90年代のスローに特化した選曲、そしてB面はそのプロトタイプとなる80年代のスローを選曲してて、知っている曲はより魅力的に聞こえ、そして知らない曲も同じく魅力的に聞こえ・・・流石の一言です。
 例えばBobby BrownのRock Wit'Chaとか、Whispersが90年に出したLPの隠れた1曲など・・・未だにレコ屋で格安に売っているレコの中に、これほどまで良い曲があることにビックリし、Kiyosさんの掘りの深さにヤラれました!
 
 また、その選曲の下支えとして、繋いでいく曲のメロディーだったり、グルーブの繋げ方が上手いんですよね・・・

 この点は、このスロー選曲を聴いていると、それが顕著に分かり、聴いてて耳が疲れないというんでしょうか、曲と曲を繋ぐ時に曲同士がぶつからず、むしろグルーブを引き延ばしていく選曲/ミックスが光っており、これにもヤラれました!
 

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 そして、DJミックスについても、上手すぎですね・・・

 特に上手いな~と感じたのが「ピークの演出の仕方」で、それもプレイした曲の「歌」を盛り上げる方向性が仕込まれていて、上手いです!!

 例えば、Day TimeのA面であれば、ゴスペルの力強さを兼ね備えたクラシック「Sounds of Blackness / I'm Goin All The Way」を光らせる展開が素晴らしすぎます・・・

 それまで、割とクールなグルーブを出していた中で「Neneh Cherry / Buddy X」を選曲するのですが、FeatされているBiggieのラップパートに入ったら、Impeachのビートをブレンドします・・・聴いてると「んっ」となりますが、勢いのあるビートが入ることで首を降ってしまいます・・・
 その後、Biggieのパートの途中でBuddy Xをカットし、Impeachのビートがなる中、 I'm Goin All The Wayをミックスしてくるのですが、I'm Goin All The WayのビートネタがImpeachなので、ビートのグルーブが全く途切れず、一気に歌の世界に入っていけ、その熱いボーカルに酔いしれてしまいます・・・

 もー、ビートネタを一枚かませてミックスすることでスムースに曲のグルーブを繋げる効果がありつつ、それまでのクールな空気感から、一気に熱いグルーブに展開ができるので、ミックスに山と谷が生まれ、SOBが絶対に盛り上がる展開にしてるのは上手すぎです!
 
 Kiyoさんのこの作品を聴いていると、根底にはプレイしている曲の「歌」の良さを出していきたい・・・そんな思いが感じられます。

 それこそ、DJをしてて、きっと聴いてる方に「一緒に歌ってほしい」みたいな気持ちが感じられ、Kiyoさん自身がその歌の良さを愛しているからこそ、DJミックスの中で「歌」を大切にしたミックスが施されていると思いました。

 B面の最後では、クラシックな「Teddy Riley feat Tammy Lucas / Is It Good To You」をプレイしますが、ここの部分も、気付いたら歌っている自分がいました・・・

 最後の方の選曲は、割と知られていない曲をプレイはしてるけど、しっかりとビートキープをしてて、ビートのグルーブに気付いたら乗らされているプレイをしてて、この一曲前に「Jeff Redd / You Called & Told Me」を挟むことで、グルーブのギアがしっかりと入ります・・・
 その上で、メロディーとノリを完全に繋いだカットイン気味のショートミックスでIs Itに繋ぐのですが、そのミックスのパーフェクトっぷり・・・そして、グルーブが続いているからこそ、その「歌」に入っていける感じ・・・素晴らしすぎます(^0^)


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 この作品に関しては、ここ1週間で集中的に聴いて、この作品が好きになってしまった私が説明するのは、どこか忍びないですね・・・それは、私以上に長く聴いて、私以上にこの作品を愛している方がいるからです!
 
 Kiyoさんにしかできない選曲、DJミックス、作品のグルーブ・・・どれをとっても素晴らしいの一言で、KiyoさんのR&Bという音楽に対する愛情が花開いた作品かと思います。

 テープもCDも凄く入手しやすい作品ではないですが、これは永遠のマスターピースと言っても過言ではないでしょう・・・興味のある方は、是非、探して聴いてみてね!





<Release Date>
Artists / Title : DJ Kiyo 「Higher Level vol.4 - R&B Joint DAY and NIGHT」
Genre : R&B、UK Soul、Soul・・・
Release : 1997年 
Lebel : Higher Level No Number

Notice : CD再発について
 2006年1月に4CDで再発済み。ただ、今となっては高額皿の一つで、なかなか値段が落ちない作品です。
 なお、再発においてはManhattan絡みで再発され、Kiyoさん側に2年ぐらいお願いしてやっと再発が出来た、みたいな感じで再発がされたと記憶しています。


Notice : Higher Levelシリーズの謎

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 これは、私が知らないだけかもしれないですが、マニア筋では「謎」になっている話です。

 今回、紹介したHigher Levelですが、シリーズの「5」が何なのかが謎で、私も長く追ってはいるのですが、未だに分かりません・・・

Higher Level vol.1 DJ Celory & DJ Kiyo
Higher Level vol.2 DJ Celory
Higher Level vol.3 DJ Kiyo
Higher Level vol.4 DJ Kiyo - Day and Night
Higher Level vol.5
Higher Level vol.6 DJ Celroy

 Higher Levelは、謎が多いレーベルで、色々な部分で一貫性がなく、頭を悩ませます・・・
 それこそ、DJ Celoryさんの「@ HipHop.co.jp」シリーズが4から始まってて、シリーズ前の1・2・3が、この上記の作品に該当するらしいんですね・・・5が不明なので、Higher Level⇔@ HipHop.co.jpの相互関係がイマイチ分からないのですが、色々と困ることが多いです(^^;)

 今年の目標(?)として、分からないことは恥ずかしがらずに聴いてみるというスタンスを出したいと思いますので、もし、この「5」のことが分かる方がおられましたら、教えてください! m(_ _)m





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<独り言>

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 このブログをお読みの方だと、多少の方はお世話になったであろう「フリーペーパー」のお話です・・・

 昨日のレコード行脚で、毎月、しっかりと拝読しているフリーペーパー「Dance Delight」を頂いたのですが、表紙には「The Last Issue」の文字が・・・
 えっ、ダンデラが廃刊なの・・・表紙を眺めながら、しばらくフリーズしてしまいました・・・

 DANCE DELIGHT MAGAZINE廃刊のご挨拶


 「Dance Delight(ダンス・デイライト)」は、ダンスコンテストのイベントを手広く展開しているアドヒップという会社が発行しているフリーペーパーで、日本のダンス業界においては無くてはならない存在だと思います。
 歴史は古く、1994年より発行を開始し、足かけ22年、合計262号まで発行したフリーペーパーで、様々なダンサーがこのフリーパーを読み、影響を受けたと思います。

 このDance Delightでは、いわゆる「ストリート・ダンス」を取り扱った内容になり、代表のマシーン原田さんが、このストリートダンスを世に広めたい一心で発行を始め、ストリートダンスの情報誌として活用されていました。
 それこそ、各種大会の結果報告や、人気ダンサーへのインタビュー、ダンスのステップの紹介や、使える音源の紹介など・・・ホント、ダンサーにとっては有意義な情報が掲載されており、ある種の「バイブル」だったと思います。

 特に、このフリーペーパーに感じるのは、ダンスに対する真摯な愛情で、誌面から読めるそのダンス愛は、読んでいるダンサーを鼓舞し、日本が世界屈指のダンス大国にした原動力がダンデラにあったのだと思います。

 私自身、一般的な「ダンス」を経験したことはなく、クラブで音楽に合わせて「自由気ままに踊るダンス」は誰にも負けないぐらい大好きです・・・
 
 ただ、クラブで踊ることを好む前からダンデラは読んでいました・・・

 それは、ダンデラが無料で頂けるのもあったのかもしれないですが、誌面から感じられる「ダンスに対する愛情」が、踊っていない人にも響く部分があったのかもしれません・・・

 今回、ダンデラという存在を改めて考えると、私が正にそうですが、ダンスをしない人間を文章と写真だけで踊らさせる「パワー」があったんだな~と思いました。
 私自身、ダンデラがきっかけでクラブで踊るようになったわけではないですが、きっと、読んだことでパワーを頂いたんでしょうね・・・かなり曲がりくねった道を通りましたが、私も「ダンデラの子」なんだと思います!

 また、その上で考えると、ダンスという動きが必ず伴う対象物を、文章と写真だけで魅力を伝えていた点は、ほんと素晴らしいですね・・・

 このブログも、ミックステープという対象物を、実際の音を紹介せずに文章と写真だけで魅力を伝えたいと思っています・・・
 それには限界があることも知っていますが、ダンデラが魅せてくれたような「愛」と「熱意」があれば、音や動画よりも「素晴らしさ」を伝えることができることを改めて痛快しました!!


 原田さん、ダンデラ編集部の皆さま、ホントお疲れさまでした!!

 素晴らしい「ダンス愛」を頂き、ありがとうございました!!





 

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Blueberry 「Overdoze - Seven Inch Freaks」
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 え~、ブログを通して色々なミックス作品を紹介していますが、まだまだ紹介してない作品って結構多いんですよね・・・

 特に、業界的には結構重要だけど、私の興味がそこまでない作品だと、とりあえず持ってるけど、紹介に行きつかないことが多いです・・・
 う~ん、こういう作品は、なるべく紹介をしようと意識はしてるけど、実際にそのテープと目が合うと「まあ、今度でいいか・・・」と逃げてしまうことが多いです・・・すみません(^^;)

 そんなわけで、ミックステープがお好きな方なら「今更かよ!」と思う作品(レーベル)の紹介です!


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 今回は突然ですが「Blacksmoker Records」からリリースされたミックステープを紹介したいと思います!
  
 もー、このレーベルについては説明不要でしょうか・・・

 Killer Bomb(Kei Bomb)さんや今回紹介をするBabaさんなどを擁するレーベルになり、オルタナティブな音楽姿勢を崩さない唯一無二の存在で、お好きな方は大変多いかと思います。

 基礎はHipHopなんでしょうけど、様々な音楽を独自の視点/姿勢で吸収し、さながら「黒い煙」で染め上げた音楽感は独特で異端なんだけど、その自由奔放さが気持ちよく・・・もはや、日本が誇る異能集団になるかと思います。
 作品のリリース数も多いし、現場でのライブやDJ活動も精力的で、ほんと頼もしいですよね・・・それこそ、近年だと、keiさんが鈴木勲さんとセッションしていたり、独自の視点を通して、音楽の壁も、時代や世代の壁を越えて活動をしている点が素晴らしすぎます!!

 そして、今回、紹介するのが、このBlacksmokerの活動初期にリリースしていた「ミックステープ」になります。

 まあ、厳密に言うと、それぞれのメンバーが90年代中ごろより活動をしていたので、テープを出し始めた頃は活動初期とは言い難い部分もありますが、今の活動からすると初期になりますかね・・・
 作品のリリースとしては、2003年前後に集中する形になるのですが、どの作品も今に通じる異端な世界観にあふれた作品が多く、お好きな方は多いかと思います・・・

 特に「Blacksmoker」という音楽感がリスナーにも知れ渡るようになったのは、これらのミックステープの存在は大きく、これらの作品を通してその世界観を知った方が多いかと思います。

 それは、彼らの音楽が何とも言葉にしづらい世界観があり、その全てではないものの、ミックステープというフォーマットで自由に「Blacksmokerという音楽」を表現していた点が大きいと思います・・・
 大半の作品が曲と曲を並べたDJミックスの作品というよりも、様々な曲をコラージュしたマスターミックスのような作りをしており、ミックステープというキャンパスの上で、自由に絵を描いているみたいな感じで、彼らの総合芸術的なスタンスを効果的に紹介するフォーマットとして、ミックステープはドンピシャだったのかもしれないですね?


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 そんなわけで、実際にリリースされた作品を通して、彼らの音楽を紹介するわけですが・・・今回はBlueberry/Babaさんが2003年に発表した表記ミックステープで紹介をしたいと思います!

 Babaさんに関しては、かなり謎な部分が多いですが、活動初期は普通に日本語ラップを制作(独毒!)しつつ、徐々にKeiさん達と活動を共にしていく中で、異端な方向を見出していったお方で、DJ/Producerというよりも「音楽家」と言った方がしっくりくるかもしれません。
 お名前に関しては、DJ的な作品の時に用いる「Blueberry」の方が知れ渡っており、Killer Bongさん同様にオルタナティブでありながら、独自の音楽を奏でるお方ですね・・・近年はDooomboysというユニットでバンド活動(?)も行っており、Keiさんと同様に精力的に活動をされています。

 んで、Babaさんに関しては、魅力の一つが「Dub」になるかと思います。

 ミックス作品においてもDubをテーマにした作品が多く、そのスペーシーな世界観が唯一無二ですね・・・
 
 その「Dub」的な世界観を取り扱った作品で、割と分かりやすかったのが今回の作品です・・・Babaさんのミックス作品の第2段になります。
 以下で、作品の紹介を通して、Babaさんの世界観を含めた「Blacksmokerの魅力」を紹介してみたいと思います。


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 この作品は、タイトルの通り「7inch」でミックスをしたと思われる作品で、いわゆる「Roots Reggae~Dub」を独自の解釈でミックスをした作品になります。

 まず、Blacksmokerの作品を紹介するにあたり、彼らの「ミックステープ」のスタンスを理解しないと、なかなか彼らの世界に入りづらい部分があるかと思います。
 
 それは、曲と曲を繋げてプレイする「DJミックス」という観点は少なく、どちらかというと、プレイする曲たちを「パーツ」として使い、俗にいう「マスターミックス」のような考え方でミックステープを作っている点です。
 つまり、プレイした曲を光らせるプレイではなく、プレイした曲を利用して「自分たちのグルーブを表現」している感じなんですね・・・それこそ、コラージュアート/サンプリングアートに近いスタンスがあるかと思います。

 この点については、特にKiller Bombさんはこの傾向が強く、結構、その感じを理解するのは、人によって差が出るかもしれません・・・
 ただ、Babaさんに関してはまだDJミックス的な部分が残っており、割と初心者でも聴きやすいかな~と思いました。

 そして、この作品に話を戻すと、割とクラシックなRoots Regaae~Dubなどを通して、独自の空気感を表現しており、聴いてて結構ハマってしまいました・・・

 この辺のレゲエは、まだまだ勉強中なのでアレですが、割とレゲエをしっかりと聴いている方だと「なかなか渋いところを突くね!」といった選曲だと思います。

 例えば「Dawn Penn / You Don't Love Me」とか「Willie Williams / Armagideon Time」、そして「U-Roy / Tom Drunk」など・・・分かってらっしゃる方ならクラシックが多いですね?
 う~ん、この辺はホント勉強中なのでアレですが、サウンドが独自のダブを作る時にベーストラックで使うことが多い曲が多いっすかね・・・

 そして、これらの曲をBabaさん流に「Blacksmokerの世界観」に仕上げているのが、この作品の「ミソ」だと思います。

 近い表現だと「ダブ的な世界観」になるのですが、どうもReggaeの本道の方々が作るミックスとはちょっと違う感じで・・・その「ちょっと違う感じ」が魅力なのかもしれないです。

 ミックスを聴いている限りだと、しっかりとUK RootsなどのDubカルチャーの流れを理解した作りで、全体的にベースを重要視しつつ、スペーシーな空気感を作っていく感じでまとめており、流れで聴いていると「黒い煙」に気持ち良く燻されているような感じです。

 ただ、本道のレゲエの方よりも「Bボーイ」が入っている感じがポイントかもしれません・・・

 う~ん、上手く説明ができないのですが、ギリギリなところで完全にレゲエに入り込まない感じというんでしょうか、完全に「ラスタファリ~」な世界に行かず、あくまでも「Blacksmoker」という空気感にしているのが独自性ですかね・・・
 また、選曲面においても、「The Marvels / Rock Steady」のようなカバーモノを入れてきたり、B面の最後ではP-Funkの曲をレゲエとしてプレイしてたり・・・一部の曲は空気感を出すために原曲よりもBPMをかなり落としてたり・・・なんとなく「B」なスタンスが残っているのがポイントかもしれないです。

 

 う~ん、全然、上手く説明ができませんでしたね(--;)

 ごめんなさい、今回ばかりは白旗です・・・やっぱり苦手な作品は、紹介するのも難しいですね~

 ただ、少しだけまとめておくと、今回の作品は、カテゴリー的には「Reggae」なんですけど、あくまでも「Blacksmoker」というジャンルのミックスに聞こえ、かつ、それが結構気持ちいいのがポイントだと思います・・・
 そう、Blacksmokerの作品はジャンル分けなんて必要がないんです・・・彼らの表現したい「グルーブ」を聴けばいいんですね・・・

 まあ、どうしてもオルタナティブな趣味があるので、凄い好みが分かれてしまいますが、この作品に関しては、割と聴きやすいのでお勧めですよ~




<Release Date>
Artists / Title : Blueberry 「Overdoze - Seven Inch Freaks」
Genre : Roots Reggae、Dub・・・
Release : 2003年4月 
Lebel : Blacksmoker Records TTFS-0006


Notice : ジャケットについて

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 この作品には2種類のジャケットが存在する・・・と書きたいところですが、これも彼らの魅力だと思うので、少し詳しく書いてみたいと思います(^^;)

 圧倒的に左のジャケが有名で、右のジャケは見たことがない方が多いかと思います・・・
 私自身も、レコ屋で見つけ、珍しい別ジャケかな?と思いましたが、恐ろしい仕様であることが分かりました。

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 この作品は、先ほどの左のジャケが、右のジャケの上に「シールとして貼られている」仕様でした!!

 もー、この仕様に気付いている人はいないでしょ・・・それも、シールをはがした右のジャケのブラックマンの胸元には「ハズレ」と印字があります・・・アタリもあるのでしょうか(^^;)

 私自身、右のを発見した時、知らない別作品か?と思って買ったのですが、この仕様に気付き、かなりヤラれました・・・

 Blacksmokerって、こういった「シニカル」で「イルマティック」なスタンスも魅力ですよね・・・それは、ジャケのアートワークなんかに代表されるのですが、このシールジャケが正にそうかと思います。

 作品紹介の方では、この点を上手く紹介できるとは思わなかったので、ここでその魅力を書いてみました・・・というか、今回の紹介は、この点に気付いたことが、紹介する原動力になったのは秘密にしましょう(^^;)

 また、情報によると、この作品が出た時、あのBeamsとコラボしてTシャツを作ったらしいです・・・それも恐ろしい話ですね(^^;)



Notice : トラックリストについて

 Blacksmokerの作品は、作品の性質上、プレイされている曲はパーツみたいな感じなので、トラックリストが付いていることが殆どありません。
 ただ、この作品は、しっかりと聴くとDJミックスで作品が作られているので、Shazam先生のお力を借り、なんとかトラックリストを作ってみました・・・正直、曲を調べないと、作品紹介ができないと思ったので作ったのですが、作っても紹介は難しかったです(^^;)
 そんなわけで、おまけで記載しておきますね~

Side A
intro
The Chosen Few / Do Your Thing
Marcia Griffiths / Here I Am Baby
Dawn Penn / You Don't Love Me
Augustus Pablo / El Rockers
Willie Williams / Armagideon Time
Lennie Hibbert / Real Hot
Sound Dimension / Drum Song
Ken Boothe / Is It Because I'm Black
The Skull / Black Slavery Days
Bob Marley & The Wailers / Slave Driver

Side B
intro
Wagawaga / Sattamassagana
The Abyssinians / Mandela
Hopeton Lewis & Hugh Roy With Tommy McCook & The Supersonics / Tom Drunk
Max Romeo & The Upsetters / Chase The Devil
Bob Marley & The Wailers / Soul Almighty
Phyllis Dillon / Woman Of The Ghetto
The Marvels / Rock Steady
Toots & The Maytals / Funky Kingston
The Chosen Few / Reggae Stuff
Parliament / Gamin' On Ya!



Notice : Bracksmokerの作品リスト

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 Blacksmokerについては、謎な部分も多いので、簡易ですが作品リストを作りました。
 まあ、リストを作ろうと思い、いざ自分の手持ちを調べたら、実は持ってなかったテープがあるぐらい、そこまで私がBlacksmokerのことを深く掘り下げていないのがバレバレですが、よろしかったらどうぞ~(^^;)

Blacksmoker Records テープリスト










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<独り言>

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 別に狙ったわけではないですが、Blacksmokerの意思を引き継ぎ、私の「イル」な部分を紹介しましょう(^^;)

 もー、写真を見ただけで「やっぱり、あんた、おかしいよ!」と突っこんで頂ければ幸いです・・・現在、絶賛公開中の映画「ローカル路線バス乗り継ぎの旅 The Movie」を見てきました!

 まず、割とこの独り言などで、私の私生活の一部を無駄に紹介していますが、どう考えても「テープ」「レコード」「クラブ」「仕事の愚痴」などが中心で、こういった「テレビ」の話は殆どしませんね・・・
 
 この理由は簡単で、私が殆ど「テレビ」を見ないからかも知れません・・・

 子供の頃は、結構なテレビッ子でしたが、大人になり、必要最低限なニュース&天気予報は見ますが、娯楽のために見ること少なくなり、今は殆ど見てない感じです・・・
 まあ、ネット環境が整備されYouTubeで動画が見れるようになったり、家にいるときはブログの作業をしてたりで、テレビの電源をつけるのが極端にないんですよね・・・まあ、単純に「見たい!」と思う番組が無いのもそうかもしれません・・・

 ただ、その数少ない「見たい!」と思う番組は多少はあり、それが「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」になります(^^;)

 この番組は、テレビ東京さんで3か月~6か月に1回ぐらい、不定期に放映されている番組で、タレントの太川陽介さんと蛭子能収さんと、ゲストの女性タレントさんが、ガチンコで路線バスを乗り継いで目的地を目指すという番組で・・・「The テレ東」な番組だと思います(^^;)

 なんでしょう、圧倒的に低予算で華やかさが無いんだけど(すみません・・・)、ハマれば凄い奥深く面白い番組です・・・うまく説明ができないですが、この番組がお好きな方なら「MTTさんならハマるよね」と理解してくださると思います(^^;)
 私自身、派手さが無いんだけど、独特のフレイバーがある番組が好きなようで、これまたテレ東ですが「モヤモヤさまぁ~ず2」もフェイバリットです・・・今日は放送が無いのが寂しいです(^^;)

 そんなわけで、今回は、テレビの放送を飛び越え、なんと「映画化」されるとあって、バスファンとしては見ないわけにはいかないので、昨夜、仕事帰りに見にいってきました!

 細かい内容はアレですが、今回も中々面白い珍道中で、かなり楽しめました!

 面白さの一つは、我らの蛭子さんで、なかなかのパンチラインを出し、場内のお客さんの笑いを取っていましたね・・・映画館で皆で笑うのは、故・水野晴郎先生の大名作「シベリア超特急」を映画館で見て以来で、凄い新鮮でした(^^;)
 また、毎回そうですが、同行する女性タレントの方のチョイスが上手いんですよね・・・今回は三船美佳さんでしたが、まず色んな意味で勇気ある人選(?)ながら、見ていて段々と好きになってくるのが不思議なんですよね~


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 考えてみれば、映画を「映画館」に見に行ったのって、もしかしたら10年以上ぶりだったかも?

 私自身、中学~高校~大学と、映画は割と見ていた方で、俗にいう「単館映画」が流行ってた頃なので、結構熱心に通っていました・・・が、ある時期から途端に足が赴かなくなりました。

 その理由は、仕事なりが忙しくって足が遠のいたり、映画以上に面白いモノ(私の場合はレコード掘りとかDJ)が見つかったり、見たいと思う映画なかったり・・・色々あると思います。

 ただ、凄い久しぶりに映画館に行った訳ですが・・・なんか、ガッカリした部分がありました。

 今回は、新宿の某シネコンに行ったのですが、私が映画を良く見に行ってた頃の暗さはなく、凄い明るい雰囲気で、かつ、色々と便利なシステムがあったり・・・気付かないうちに「映画館」という存在が様変わりしていたのに、ビックリしました。
 それこそ、座席の手配は凄い便利になってたり、フードや飲み物が異様に充実していたり・・・凄い便利になったんだな~と思いました。
 
 でも、でも・・・私としては「あの暗さ」が無いのは少し寂しかったです。

 考えてみれば、当時は大人の世界に背伸びしている意味もあったのかもしれないですが、当時の映画館って、ちょっと敷居が高い感じはあり、その象徴が「暗さ」になるのかもしれません。
 
 う~ん、この部分、考えが上手くまとまらないですね・・・

 昔ばっかり回顧するのは良くないとは分かっていますが、アナログからデジタルに変わった感じがし、昔のエッセンスが好きだった者とすると、ちょっと寂しかったです・・・
 文化としてですが、その文化に「妖しさ(あやしさ)」があるのは結構重要で、現場に行って感じる「ドキドキ感」は重要です・・・私だけかもしれないですが、明るくそして効率的な映画館は便利になった反面、その暗さが醸し出しいた「妖しさ」が無くなってしまったんですかね・・・







Marvin Gaye 「What's Going On」
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 今回の作品は、ジャケを見た瞬間「うわ!」となる方が多いでしょうか・・・完全にミックステープではありませんが、歴史的名盤を「ミックステープとして紹介」したいと思います!
 
 う~ん、一つの音楽作品として間違えがないアルバムですが、ミックステープとして聴いても最高です!!


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 今回は、1971年に発表され、未だに世界中の人々から愛されている名盤「Marvin Gaye / What's Going On」のテープ版を紹介します!

 恐らく、このブログを読んで頂いている方なら、お好きな方が多い・・・というか、避けては通れない名盤で、どこかのタイミングで聴いて、影響を受けたり、ずーっと愛し続けている方が多いかと思います。
 また、この作品を聴いたことがない方でも、このジャケは見たことがあるのではないでしょうか・・・よく、ジャンルを問わない歴史的名盤100選みたいな特集で、絶対に選ばれる作品だし、この失礼ながらインパクトがあるジャケは、一度見たら忘れられないかと思います・・・

 作品の説明は、説明不要かもしれないですが、ちょっとだけ説明します・・・

 この作品は、60年代より活動していたソウル系アーティスト「Marvin Gaye(マービン・ゲイ)」さんが制作した作品で、彼の代表作の一つになります。
 内容は、タイトル曲である「What's Going On」のヒットを契機に作られた作品になり、What's Going Onのメロディーや歌詞、そしてグルーブを作品全体に織り交ぜた内容で、いわゆる「コンセプト・アルバム」になります。

 特に重要な点としては、当時の社会状況やベトナム戦争へ出兵した弟からの手紙に衝撃を受けて制作された反戦歌であるタイトル曲を軸に、アメリカに蔓延っている様々な社会問題を、独自の視点で歌い上げて一つの作品にまとめた点と、そのまとめる作業において、自身で楽曲アレンジをこなすなどをして「一人のアーティストとしての作品」にした点は大変価値がありました。
 つまり、それまでレコード会社の意図でシングル曲を中心に楽曲制作を作っていた中で、アーティスト自らが意思をもって曲を作り、そしてその曲をまとめた「作品(=アルバム)」を作った点が非常に大きく、この社会問題を取り扱った内容やその制作スタイルなどは後世のアーティストに多くの影響を与えたとされております。

 作品に関する説明は、私の説明力ではきっと上手く出来ないので、ここで止めましょう・・・しっかりと説明してくださっている紹介文が沢山ありますので、興味がある方はそちらをご参照ください・・・

 ただ、この記事では「ミックステープ」という観点で、この作品を考えてみたいと思いますので、お付き合いください・・・


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 まず、この作品が「一人のアーティスト」の作品として作られ、そして作品自体が一貫した「コンセプト」があることがポイントになります。
 
 Marvin Gayeについては、この作品以降、自身の意志の元で、多くの紆余曲折はあったものの、「Marvin Gaye」として様々なアルバム作品をリリースしました。
 私も全てのアルバムを持っているわけではないですが、右上の「Trouble Man」なんかは分かりやすいですかね・・・同名映画のサントラになるのですが、Marvinが全てを担当し、独自のクールで洗練された世界観は映画の内容にマッチしつつ、Marvinの世界観を提示した名作になるかと思います。
 
 ここで「ミックステープ」という観点を当てはめていきましょう・・・

 まず、ミックステープは、多分、分かりやすい表現だと「DJが選んだ曲を切れ目なくDJミックスした作品」になるわけで、一般的には「コンピレーション作品」になるかと思います。

 ただ、私としては、その制作過程の中で「DJが考えた世界観やストーリーが選曲やDJミックスに込められている」ことが重要だと考えています。

 つまり、ただ曲をミックスしているのではなく、しっかりと「コンセプト」を考え、選曲した曲たちに「独自の演出」を施し、そのDJにしか披露できない「音楽」を提示したのが「ミックステープ」だと考えています。
 特に、DJが考えた世界観やストーリーによって、選曲された曲たちが普通に聴くよりも輝いて聴けることがあり、下手なコンピレーションよりも優れていることが多いかと思います・・・

 ここまでくると、これまでの説明が意図的だったことが分かっちゃいますね・・・

 つまり、「ミックステープ」というものは「DJの考えの元で作られた音楽作品」になり、今回のMarvinの作品のように、あるアーティストが独自の考えて作った「アルバム作品」と考え方・構造は全く一緒だと考えています!!

 かなり強引に理論展開(?)してみましたが、このような背景があり、結論として「優れたアルバム作品はミックステープとして聴ける」ということになります!!

 この結論は、それこそ「Nas / Illmatic」のようなHipHopの名作で紹介していましたが・・・優れたアルバムこそ、そのアーティストが示したい世界観とコンセプトが詰まっており、逆説的な表現ですが、実は「ミックステープ」として聴けると考えています。

 また「ミックステープとして聴く」ことも大切です・・・

 ミックステープとして聴くことで、その作品を別角度で楽しめる部分も大いにあるかと思います・・・この点も逆説的な部分ですが、普通に聴いていては理解ができなかった世界観なんかは見えたりするかと思います。

 ではでは、こういった点を踏まえて、Marvin Gayeさんの名作をひも解いてみましょう(^0^)


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 まず、この作品については、1曲目の「What's Going On」が重要でしょう・・・

 Marvinのソフトで優しい歌声で進みつつ、サビでは感情をこめて「♪What's Going On」と歌うこの曲は、聴いていると心を優しく包みつつ、前向きに心を鼓舞してくれる・・・そんな名曲かと思います。
 
 歌詞については、ベトナム戦争や当時の社会情勢を背景に、少しぼかした表現で戦争の悲しさを歌いつつ、人と人との対話で世界を変えていこう・・・みたいな歌詞で、サビの「♪What's Going On」に全てが表さられた名曲かと思います。
 あえて訳せば「どうなってしまったの」かと思いますが、直接的な歌詞ではなく、聴く側に思いを委ねるような歌詞が、人々の心に思いを問いかけ、みんなを勇気づける歌詞になっているかと思います・・・

 また、この聴く側に委ねるような部分は、歌以外の部分にも感じられ、美しいメロディーを生み出すリズムアレンジやコーラス、そしてその下支えとして腰があるベースラインやドラムとパーカッションが全体を包み込み、Marvinが聴いてる人に感じてもらいたい「グルーブ」を通して訴えかけている部分もあるかと思います。
 グルーブという言葉は、凄い抽象的なので、この説明では使いたくなかったですが、正に「グルーブ」なんですよ・・・なんでしょう、それは言葉に言い表せない「力強さ」というのでしょうか、聴いてる人を励ましつつ、前へ前へ進ませてくれる力があり、それが正に「グルーブ」だと思います。

 この作品については、実は1曲目の「What's Going On」がシングルでリリースされ、そのヒットを受けて作られたアルバムになります。

 そのため、Marvinも、この「What's Going On」がもつコンセプトやグルーブを前提に作品を作っているので、全体的にコンセプトとグルーブが一貫している内容になっています。

 それこそ、2曲目の「What's Happning Brother」は、1曲目の続編みたいな曲で、歌詞の内容、そしてメロディーやコーラスなどが似ており、1曲目の後に聴くと大変心に入ります。
 また、その他の部分でも、歌詞なり、メロディーや曲調だったり、1曲目の「What's Going On」から派生したコンセプトとグルーブを使っているので、アルバムを通して大変聴きやすいです。

 ここで、ミックステープ的な視点を入れると、コンセプトという意味で「What's Going On」という視点/グルーブがこの作品にはあり、この時点で「ミックステープ」なんだと思います!!

 もー、聴いてて、そのグルーブの統一感といったら半端なく、通して聴いてると凄い気持ちいいんですよね・・・ミックステープ的な表現でいったら「選曲にブレがない」なんですが、1曲たりとも迷いがない選曲で、Marvinが出したかった「グルーブ」を素敵に表現をしていると思います。


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 そして、これもミックステープ的に聴いてると気付くのが、明らかにグルーブを繋げていく「選曲」をしている点です!

 つまり、次の曲に移る際、前の曲が持っていたグルーブを引き継いだ曲を当てはめていく手法をとっており、この点も「ミックステープ」ですね!
 この点は、特にA面が分かりやすく、前述した1曲目→2曲目なんかはモロですが、What's Going Onが持つ要素を上手く引き伸ばしつつ、様々なストーリー展開を持たした構成でグッときます!

 それこそ、曲と曲の間は、通常のアルバム作品と同じようにフェードアウト・フェードインで曲が変わる、またはメドレー的に繋げた構成になっているのですが、聴いてると、そのグルーブのつなげ方やストーリーの流れがもはや「DJミックス」です・・・

 その境地として、A面の最後は、Marvinの大名曲の一つである6曲目「Mercy Mercy Me」なのですが、この曲に変わる部分はDJ手法でいう「カットイン」なんです・・・ただ、しっかりとグルーブとストーリは繋がっており、もー素晴らしすぎます!!
 不思議なもので、1曲目の「What's Going On」と6曲目「Mercy Mercy Me」をカットインで繋げると、ガツっとグルーブが繋がるわけではないですが、このA面では他の曲を挟んでストーリーとグルーブを繋げた結果、Mercy Mercy Meに繋がるんでしょうね・・・もー、ミックステープです!!

 そして、これも「ミックステープ」だな~と思ったのが、A面とB面で若干違う方向性を持たせている点でしょうか!

 A面は比較的メローな感じで、B面はドラム等を前に出したアップな感じで、このバランス感は重要です・・・まあ、元々はアナログレコード用に作った作品なので、A面とB面に分けて作った訳ですが、このバランス感を考えているあたりもミックステープだな~と感じました!
 なんでしょう、あえて違う方向性を持たせておくことで、片側を聴くと片側が引き立つみたいな効果があるんですよね・・・上手く表現できない部分ですが、作品として「奥行き」が生まれる部分かと思います。

 特にこの点は、あえて「カセットテープで聴く」ということが光る部分かもしれません・・・

 今回、作品紹介にあたって、手持ちだったこの作品のテープアルバムをひたすら気持ちよく聴いていました・・・
 そんな中、ある日の会社帰り、このテープを聴きながら寒い夜道を歩いて時、ちょうどB面の最後である「Inner City Blues」になり、そのグルーブに酔いしれながら歩きました・・・
 そして、曲が終わり、若干の無音部分がありながらそのまま聴き続け、A面に切り替わったら、いきなり1曲目の「What's Going On」に戻ります・・・もーこの展開にはヤラれました!

 これも「ミックステープ」な部分なのですが、今回の場合、B面終わりの無音部分が「ブレイク」としてDJミックスの谷が作られ、そこからの「What's Going On」は否が応でも盛り上がります・・・
 イントロのフォーンソロが聞こえた瞬間、背筋に電気が走り、この曲の本当のヤバさをしりました・・・先ほどの「A面とB面」の対比にも繋がる話でもありますが、これも正に「ミックステープ」です!!


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 かなり、思い込み先行で書いたのでアレですが、期せずして「ミックステープ的に作られていた名作」「ミックステープとして聴く」と・・・やっぱり最高だった!ということがまとめでしょうか(^^;)
 
 特に「ミックステープとして聴く」ことで、聴き方に別視点が加わり、違った音楽の楽しみ方が生まれるのかな~と思いました。

 今回の場合、あえてミックステープ視点で聴いたことで、この作品が音楽と音楽のグルーブを繋いで生まれる効果を分かって作っていた部分があったことは衝撃的でした・・・
 もう、この点は、「DJ」を熟知していないと作れないグルーブがそこにあり・・・1971年という時代を考えると、Loft~Garage~Houseと流れるNYのダンスミュージックの系譜においては、実はMarvinのこの作品が源流だったと思ってしまうほどでした(^0^)


 前から名作ほど「テープで聴くと良い」という熱弁をしてきましたが、その大きな理由になる作品紹介になったかな?
 まあ、かなりイバラな道ではありますが、是非とも興味がある方はトライしてみてくださいね~




<Release Date>
Artists / Title : Marvin Gaye 「What's Going On」
Genre : Soul・・・
Release : 1971年5月 
Lebel : Motown Records(US) 3746353394

Notice : カセットテープ版について
 テープ自体に記載はないですが、80年代~90年代にプレスされたモノだと思います。この辺のアルバムテープに関する考察(?)は、下の方で紹介しますね!

Noice : レコ写について

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左「Marvin Gaye / What's Going ON」 右「Marvin Gaye / Mercy Mercy Me」

 本文中では、レコ写の紹介が上手く出来ず、見る人によっては「なぜ、そのレコ?」となるかも知れないので、ここで詳細を説明しておきますね~

 左は、文中でも核な曲として紹介した「What's Going On」ですが、1983年UKプレスの12inchでございます!
 話の流れであれば、1971年のオリジナルの7inchで紹介すべきなのですが、12inch馬鹿なので、許してください(^^;)
 ただ、この12inch、45rpmで溝幅が広いので音圧がイイですね・・・UKプレスなので、USらしいタフな音は出づらいですが、かなり好きなレコです!

 なお、ここしか書くところがないので蛇足っておくと、個人的には「What's Going On」は我らのダニー先生に教わった曲かもしれないです・・・
 どこかで書いたかもしれないですが、大昔にダニーがairでプレイしたとき、スピーカーのLowが飛んでしまい、スタッフの方が復旧をしている最中に、この曲をプレイしました・・・当然、HighとMidだけの状態でのプレイでしたが、これはダニーからの「メッセージ」だったことに気付き、ブッとびました!
 つまり、スピーカーが飛んだことを、サビの「What's Going On(=どうかしちゃったの)」とかけたんですね・・・最初は気付かずに気持ちよく踊っていましたが、このことに気付き、ダンスミュージックの奥深さを知った次第です(^^;)

 んで、左は「Mercy Mercy Me」で、2008年にブートでリリースされた12inchですね~
 あのLarry Levanの片腕としてParadise GarageでプレイしていたVictor Rosadoさんがロングエディットしたレコで、そのエディットとオリジナルが収録されているのですが、オリジナルが意外と音圧が良く、結構イケますね!
 エディットの方も、音はなぜかちょっと落ちるのですが、様々な構成を加えて長尺になっており、リコンストラクトといってもいいぐらいですね・・・この辺のエディットものはハマるとキリがなさそうなのが怖くって、なるべくオリジナルを買うというスタンスを貫いてします(^^;)




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<おまけ>Soul系アルバムテープについて

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 え~、まだ続きます(^^;)

 本編では、どちらかというと作品の内容説明が中心になり、Marvinの作品を含む「Soul(ソウル)」関係のアルバムテープの事情については触れられなかったので、こちらで紹介をしたいと思います!
 この辺のテープは、HipHopのアルバムテープとはまた違う世界があり、それが面白かったりします・・・もちろん、今回のMarvinのように作品の内容を聴いて楽しむということもありますが、集めたり探したりすることの面白さもあるかと思います!

 そんなわけで、蔵出し品を一挙公開です(^0^)

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左 「Isaac Hayes / Shaft」
右 「Curtis Mayfield / Super Fly」

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左 「V.A. / James Brown's Funky People pt.2」
右 「Lightnin' Rod / Hustlers Convention」

 この辺は、ジャケを見れば「おほっ」となるでしょうか?

 Soulの名盤となるとちょっとずれるかもしれませんが、DJだったり、B-Boyを通過した視点からであればクラシックですよね!

 この辺は、テープで聴くとかなりイイですね・・・
 それこそ上の2本は、OSTモノなので聴いてて雰囲気が凄くイイし、下のJB編集版やKool関連のレアLPも、そのファンク感がテープで再生すると意外と良く、結構ハマってしまいます・・・

 こういった名作をテープで聴くことは、ある意味で「非DJ視点」で聴くことができるので、かえってテープで聴いた方が良く聞こえることがあるのかもしれません・・・

 つまり、DJ視点だと「使える曲」を考えてしまい、アルバム全体を聴くというよりも、その中に入っている「イイ曲」を聴いてしまう聴き方になると思います・・・ただ、テープで聴くと、不思議とそういう聴き方はできなくなるので、聴き方として「アルバム全体」を聴く聴き方になります・・・
 他の作品も含め、LPで買っても腰を据えて聴くことがないのに、テープではなぜか聴き入ってしまう効果は確かにあり、テープを聴いて良さを知り、そこからLPを買うことも増えてきております・・・かなり特殊な聴き方であることは承知しています(^^;)

 あと、ジャケがイイですね・・・どの作品もジャケクラシック的な部分もありますが、元ジャケのカッコよさをテープに当てはめているのがイイっすね・・・
 この辺の「ジャケのカッコよさ」もこれらのテープの掘る視点になるかも知れないですね~

 ちなみに、JB以外は70年代作品になるので、80年代~90年代のあるタイミングで再発のような形でプレスされたモノになります。
 今回、トップで紹介したMarvinも、名盤の再発のような形でプレスされたテープのようで、もしかしたら何度かテープでプレスされているのかもしれないですね?

 あと、個人的にはHustlers Conventionが「Celluloid」から84年にテープでプレスされたブツだったことに気付き、感涙です・・・
 レーベルもレーベルですが、こういったRareGroove初期に発掘されたと思われた作品が、既にテープで再発されてた点がイイっすね(^0^)


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左 「Anita Baker / Rapture」
右 「George Benson / Give Me The Night」

 そして、時代を少し進ませて80年代の作品にいきましょう・・・

 カセットテープというフォーマットは、70年代末ぐらいから一般的に普及したものとされ、音楽業界において、アルバムなどの作品をカセットテープでもプレスするようになったのもこの時期ぐらいからだと思われます。
 明確な実証がないのでアレですが、日本もアメリカも、だいたい70年代末~80年代初期ぐらいの作品からテープアルバムが同時発売で存在しているところを考えると、こんなもんかな~と思っています。

 その流れで、80年代作品を紹介すると・・・この辺はテープで欲しかった作品です(^0^)

 左は、私たち世代だと、Sugar Soulネタとして入った名作で、へたすりゃ100円でも買えた名作ですね・・・右のGeorge Bensonも100円で買えた名盤ですね!

 この辺になると、Soulというよりも「アーバンコンテンポラリー」とか「ブラコン」といわれる部類になりますが、やっぱりテープで聴くとイイですね~
 個人的には、値段の安さもあって、かなり若い時期にレコードを買って、ズーッと好きで聴いてた作品ですが、テープで聴くとまた別の面白さがあったりします。

 それは「ミックステープ」的な視点で聴いたからですが、LPでは分からなかった「メロウネス」が堪らないんですよね・・・
 特にAnita Bakerのヤバさといったら・・・作品全体にあるラグジュアリーな雰囲気が助長されて、凄くいいです!!

 傾向的には80年代以降の作品は、かなりの種類のテープ版があり、割と探すのは簡単です・・・ただ、ピンポイントで欲しいテープを探すとなると結構困難で、気長に探しながら買うという感じですかね~
 個人的には、MUROさんから教わったTania MariaとかTaMaraとかがテープで欲しいな~と思っています(^0^)


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左 「Stevie Wonder / Greatest Hits」
中 「Stevie Wonder / Original Musiquarium」
右 「Stevie Wonder / Love Songs」

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左 「Aretha Franklin / The Very Best of Aretha Franklin」
右 「Barry White / All-Time Greatest Hits」

 そして、この辺から私の研究発表になるかな~と思います。

 こういったテープアルバムを掘っていると、だんだんとあることに気付いてきます・・・そう、それは「ベスト盤」が異常に多いことです!!

 とりあえず、写真の話からしておくと、上のはStevie御大のベストで、左は60年代ベスト、真ん中は70年代ベスト(それも日本盤!)、そして右は割と有名なUK独自編集のラブソングベストですね・・・
 そして、下は全然見慣れないジャケですが、Aretha嬢とBarry御大のベストです・・・これも独自編集的なヤツですね・・・

 これから下でもベスト盤をイヤになるぐらい紹介するのですが、LPやCDを掘ってるよりも遭遇率が高く、私自身も手が伸びやすいジャンルになっています・・・

 ベスト盤が多いのは、私の見解では「テープの需要」に関係するのだと思います。

 それこそ、アメリカを例にとれば、あちらは車社会なので、車のカーステで聴くためであったり、主婦などが家事をしながら聴くのに便利だったり・・・と、どちらかというとLPにはない「利便性」が買われて需要があったのだと思います。
 この点は、日本でもほぼ合致し・・・その作品を腰を据えてしっかりと聴くためではなく、BGMに近い意味合いで、手頃に聴くためのフォーマットとして「テープ」が受けていたのだと思います。

 なので、その作品の作品性とかよりも「お得感」とか「鉄板感」が重要になり・・・結果的に「ベスト盤」が売れていたのだと思います。

 つまり、この表現が分かりやすいかどうかはアレですが、我々のお父さん・お母さん世代が「お得なCDを買ってきたよ」と誇らしげに見せる、駅前の露店で売っている微妙にブートっぽい謎のベスト盤みたいなノリなんですね・・・

 まあ、俗に言う「廉価版」で、Steivie御大のはちょっと違いますが、下の2本は正にそうなんでしょうね・・・ブラックのゴッドマザーがお尻を揺らしながらお皿洗いをしている最中に聴いている姿が想像でき、それはそれでグッときますね(^^;)
 また、Barryや、一個前に紹介したAnita等は「夜用」だったりもするんだろうな・・・StevieのLoveベストは微妙ですが、メローな「ラブものテープ」も結構多く、イルな独自編集テープも結構ありますね(^^;)


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左 「James Brown / 70's Funk Classics」
右 「Jackson 5 / The Ultimate Collecton」

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左 「DeBarge / I Like It」
右 「Marvin Gaye / Love Starved Heart - Rare and Unrelesased」

 引き続き、ベスト盤の紹介を続けますが・・・ホント、ドープなのが多く、掘ってて一番楽しい部類かもしれません(^0^)

 上のJBとJackson 5は、共に90年代中ごろにCDメインで作られたベスト盤のテープで、左のJacson 5のジャケがクソカッコいいですね!

 ベスト盤って、実は定期的に出されており、それこそレコード会社としてはあまり費用をかけずに作れ、そしてソコソコの売り上げがあるので、結構作っているんですよね~

 ただ、ミックステープ的な観点だと、そのアーティストの楽曲が集まっていて、そのアーティストの世界観を楽しむのには最適なので、結構掘っちゃうんですよね~

 特に、こういった上の2本のように、鉄板なアーティストで見慣れないジャケットが発見できると、つい買ってしまいます・・・

 その上で、下の2本も紹介しましょう・・・

 左はDeBargeですが、なんとテープオンリーの編集ベスト盤になります!
 同時期(1986年)に、普通にベスト盤が出ているのですが、曲数を減らし、曲順を変えた構成になっており、一応はテープオンリーです・・・ジャケは完全オリジナルのようです!
 まあ、DeBargeなので、そこまで悲鳴を上げるほどではないのですが、MUROさんに良さを叩き込まれた立場としては、最&高なジャケですね!

 んで、その右のMavinは、94年にCDでリリースされた未発表音源集ですが、このレベルの作品でもテープがあるんですね~
 ただ、重要なのは「プレス国」で、今までのテープはだいたいがUS産ですが、こちらについては「Sale in Thailand Only」です・・・この話は、この下でお話します・・・


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左 「Earth, Wind & Fire / The Very Best of Earth, Wind & Fire」(インドネシア産)
右 「Stevie Wonder / The Best of Stevie Wonder」(プレス国不明)

 次は、テープアルバムを掘っていると、否が応でも遭遇し、気付いたら大好きになっている「東南アジア産のテープ」です!

 もー、この辺になってくると辺境であり、イル過ぎる部分になるので、私も最初はスルーしてたのですが、気付いたら好きになっていました(^^;)

 まず、この辺のテープは・・・今となっては分かりやすい表現として「Discogs圏外な魅力」が堪らないっすね・・・

 それこそ、一個前に紹介したMarvinはタイ産で、ちゃんと許諾を取った正規テープですが・・・なぜ、タイでこのテープを売ろうと思ったのかにグッときます(^0^)
 タイという国を考えると、一応、南国なので、Donna Summerとかだったら分かりますが、Marvinで、それもアンリリース集ですから・・・もー、この「よく分からない」感じがイイですね!

 東南アジア、及び中国周辺でのテープ事情を補足すると、割と90年代末ぐらいまでテープが活用されていて、一般的にはCDでしか作られていないと思われる作品でも、平気でテープ版が存在していることが多く、マニアには悶絶です・・・
 こういった「実はテープが存在するよ」系のテープも、そのうち特集が組めるように集めておりますが、正規・非正規を含め、色々とありますね・・・US系の作品も多いですが、実は日本のポップスもこっそりとテープになってることがありますよ・・・

 んで、上のEarthとStivieですが、どちらも味があってイイですね!!

 左のEarthは、先週の追憶記事でも最後に登場しましたが、一応、正規プレスです・・・ただ、1曲目にモーリスのソロである「I Need You」という熱のこもったスローからスタートするという選曲で、微妙にズレているのにグッときます(^^;)
 ただ、これに関しては、ジャケの味もさることながら、通しで聴いていると、根拠はないですが、インドネシア風に選曲されてて凄くいいんですよね・・・この辺もDiscogs圏外の魅力ですが、いい意味での「独自性」が逆に「味」になっている証拠ですかね~
 ちなみに、先週の更新では、本当はこの記事を出すつもりでしたが、モーリスさん逝去の件があったので、記事を差し替えしました・・・2週分、記事をかけたので、無駄に長くなってしまいました(^^;)

 そして、右の御大は、ジャケから反則です・・・85年の名作「In Square Circle」のジャケを強引に切り貼りして作ったジャケで、ブート感バリバリですね(^^;)
  ジャケに関しては、レコを持ってないのでアレですが、もしかしたらインナースリーブ等で使ってた別写真かもしれないですが、こういった強引さは嫌いじゃないです(^^;)

 このテープについては、プレス国も、そして正規かどうかも分かりませんが、こういった「なんだそりゃ」みたいなテープはイイですね・・・特に「ジャケの変形」が醍醐味です・・・


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「Kool & The Gang / Greatest Hits & More」
左上 台湾プレス  右 日本プレス
左下 USプレス

 んで、最後は、その「ジャケの変形」具合を示す好事例を・・・ここまでくると「あんた、イルだよ!」と笑ってくれれば幸いです(^^;)

 これらはKoolの88年にリリースされたベスト盤で、なんと台湾・US・日本でそれぞれプレスされたテープを並べてみました!
 今回の研究発表的には、やっぱり「ベスト盤」が人気だった証拠にもなるかな・・・USと日本は理解できますが、台湾まであるなんて・・・台湾は一応正規プレスですよ(^0^)

 まあ、このアルバム自体、80年代のヒット曲を中心に、70年代のヒット曲は微妙なクラブリミックスで収録され、そんなに人気のないベスト盤だと思いますが、80年代のKoolのフレッシュな感じ(JT Taylor感?)があり、結構好きなベスト盤です。

 ただ、やっぱりジャケですよね・・・

 USは大本なので、オリジナルの写真を使って独自にデザインをし直した仕様で、王道的なテープ版ジャケでイイですね!
 また、日本盤も、正方形のオリジナルジャケを上手く活用しつつ、ムロさんが喜びそうな日本語タイトルにグッときます!

 ただ、個人的には音楽界において辺境の地であるアジア地区の底力を感じる台湾ジャケを推したいです・・・
 どうやら、オリジナルのLPジャケの、上から3/5位を切り取り、強引にジャケ化したようで、この絶妙にバランスの悪い感じ(?)がアジアですね・・・一見するとヒドイのですが、先ほどのStevie御大のジャケと同様に、見慣れると「そうきたか!」となり、気付いたら好きになっています(^^;)

 アジア地区の変形ジャケ等も、そのうち、まとまったら紹介をしますが・・・テープの世界は本当に深いですね(^^;)


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 そんなわけで、今回の特集は終了・・・気付いたら、ムロさんの「バイナルマラソン」的な記事になりましたが、無事に完走が出来て良かったです(^^;)

 今回紹介した「テープアルバム」は、どう考えても「ミックステープ」ではないかもしれません・・・

 ただ、今回、無駄に熱弁しましたが、ミックステープじゃない作品でも、角度を変えたり、考え方を変えれば、れっきとした「ミックステープ」になるんだと思います。
 そう、ミックステープは形式ではなく「スタイル/姿勢」なんだと思います・・・つまり、モノではなく「行為」になり、買う側/聴く側が「楽しむ為のスタイル」なんだと思います。

 今後とも「ミックステープ馬鹿一代」として、こういったテープを「ミックステープ」としてガンガン掘っていき、また機会があれば紹介したいと思います!




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<独り言>

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 え~「まだ続くのかよ!」と思うかもしれませんが、まだまだ続きます・・・今度は釣果報告です(^0^)

 いきなり分かりずらい図が登場しましたが、昨日は「渋谷ユニオン・クラブ店」「柏ユニオン」の二つのお店で、同時にテープセールが行われるとあって、渋谷と柏を巡ってきました!!

 まず、今回は「すごく迷ったセール」になります・・・

 なぜなら、渋谷は渋谷で欲しいのがあり、柏は柏で欲しいのがあり・・・そして、どう考えても、それらの欲しいのが開店と同時でないとゲットできない可能性が高いので、どちらのお店を先に行くべきかを凄い悩みました・・・
 それも、渋谷と柏は直線で約30km、電車でも1時間少々かかるとあり、その移動の点も頭を悩ませました・・・
 もー、恥ずかしい話ですが、セール前の日まで悩んでて、布団に入って寝ながら考えてたら、寝れなくなってしまい・・・今週は寝不足気味になるぐらいでした(^^;)

 そんなわけで、今回に関しては、絶対にゲットしたいテープの本数が多った「渋谷」からスタートで勝負してみました!

 今回も整理券がないのに10時には到着し、ひたすら待ったらオープン時は一人だけ・・・お店に入って一人鉄火場な速攻掘りで、欲しかったのは無事にゲット出来ました!

 そして、ここからが私のダメなところですよ・・・渋谷は滞在10分ですぐお店を出て、走って地下鉄に乗り、すぐに柏に移動をしました(^^;)
 出来る限り、到着時間がオープンから時間が短ければ、それだけ掘られていない可能性が高いので、何としても早く到着したかったんですね・・・今週初めに軽いギックリ腰になったアラサーが、まさか駅まで走るとは思いませんでした(^^;)

 そんなわけで、12時30分ぐらいに柏へ到着・・・期待を込めて、柏名物の大きな買い物カゴを掴み、いざ売場へ・・・ああ、抜かれている(--;)

 結果的には、柏でトップで欲しかったテープはなく、欲しかったレゲエ系のテープがかなり残ってたので、釣果的には大満足でしたが・・・やっぱり柏スタートが正解だったのかな?

 店員の方に聴いたら、既に掘られてた方が数人いたとあり、開店時は柏の方が熱かったようです・・・正直に書くと、渋谷の方が鉄火場になると想定し、柏は出てる内容からしてそんなにだろうと思ったので渋谷スタートにしたのですが・・・う~ん、この辺の読みは難しいですね~
 去年の11月、柏で多少ゴツいテープが出るセールがあり、その時も整理券無しレベルでしたがオープン時は鉄火場だったのですが・・・今回は甘く見すぎてました(^^;)

 ただ、渋谷と柏で欲しいのテープが10だとしたら、結果的に8はゲットしてきたので、大満足でしたよ(^0^)

 では、釣果は以下の通り・・・ちなみに、この後、渋谷に普通に戻り、まだ見ていなかったレコードをチェックしに行ったのは秘密です(^^;)


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 結果的には33本ゲットの大爆釣でした!

 下がレゲエで、上がレゲエ以外という感じですが、割とマニアックで、あまり出ないテープが多かったので、無事に買えて良かったです(^0^)

 まず、上ですが、12月にもゲットできたシスコ・ノベルティーモノですが、今回も出品され、残りの微妙に出なかったブツ(House、Rock)も無事ゲットです(^0^)
 ただ、これにはオチがあり、合計6本だけかと思ったら、実はもう1本あるらしいことが分かり、まだまだコンプの道が遠そうです・・・その1本は柏に出てて存在を初めて知ったブツで、今回は抜かれたテープです・・・う~ん、ちゃんとドラゴンボール(=7本)を揃えることができるのでしょうか(^^;)

 あと、ハーレムの2周年のテープも狙ってて、人気パーティーだった「No Dubt(土曜)」のテープでした・・・既に「Honey Dip(火曜)」は持ってて、ジャケは同じなんだけど、中身が違うパターンで存在することが分かりました!
 きっと、これで行くと「Daddy's House(金曜)」もあるんだろうな・・・これも頑張って掘ろうっと!

 そして、下のレゲエですが、Red Spider関連などは抜かれていたのですが、結構、ゴツイのが残ってて、これは嬉しい残り物でしたかね~

 クラッシュモノだと、欲しかったGunfinger2k4が未開封でゲットできたり、抜けてた番号のクラッシュモノが拾えたり、結構嬉しいです・・・クラッシュモノに関しては、一部のテープは3本に分けて売られていたりし、その「1、2、3」を揃えるのが結構大変なんですよね~
 また、結構探してたSunsetのシリーズテープの初期のがゲットでき、無事に揃えることができました・・・初期(1~3)は、手刷りのテープのようで、そりゃー、本数が少ないですね・・・これは抜かれずによかった(^0^)


 ちょっと、話を変えますが、こういった釣果報告をブログですることは、実は「自分の首を絞める」ことでありつつ、「自分の首を救う」ことでもあります。

 例えば、「これが欲しい!」的なことをブログで書くと、テープを集めている方が狙ってしまい、私がゲットできないことがあります・・・
 ただ、書いたことで持ってる方が出してくれたり、お店が仕入れてくれたりし、結果的に私の手元に届くこともあります・・・

 今回のCiscoのノベルティーを考えると、こういったことを考えてしまいました・・・う~ん、情報の出し方って難しいな~

 まあ、テープが好きな方が増え、お店側も頻繁にテープを出してくれる環境になることは大歓迎なので、今後もこういうことをガンガン書きますね!


 では、今週はこれで終わりです・・・花粉が飛び始めて辛い時期に向かいそうですが、頑張りましょう!!




DJ MURO 「Diggin' Kalimba - For EW&F 40th Anniversary」
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 今回は緊急入稿です・・・他の作品で更新の準備してましたが、急遽、紹介する作品を差し替えです・・・

 こういうタイミングでの紹介になるのは非常に忍びないのですが、今回ばかりは先人への尊敬を込めて紹介します!!


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 既にご存知の方も多いかと思いますが、ソウル~ディスコ・ミュージックにおいて多くヒット曲を残し、音楽業界において多大なる影響と業績を残したEarth, Wind & Fireのリーダー「Maurice White(モーリス・ホワイト)」さんが、2月3日にお亡くなりになられました。

   【訃報】アース・ウインド&ファイアーのモーリス・ホワイト逝去

 いやー、ニュースを見てビックリしました・・・ホント、影響を受けさせて頂いたお方なので残念です・・・

 長年、パーキンソン病との闘病があり、お亡くなりになるまでには大変辛い思いをされたのだと思います・・・今は、ただ安らかにお眠りください・・・


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 私自身、いわゆる「ブラックミュージック/ディスコミュージック」との出会いにおいて、アースの存在は大変大きく、今でも愛してやまない存在です・・・

 もしかしたら、前にも書いたかもしれないですが、出会いのきっかけは、私が小学校高学年の頃、とんねるずのTV番組「みなさんのおかげです」で企画された『SOUL TUNNELS(ソウル・とんねるず)』を見て、ここでアースの曲がプレイされていて、子供心に「イイ曲だな~」と思ったのがきっかけだと思います。
 
 話が少し脱線してしまいますが、『SOUL TUNNELS』について触れておくと、92年ごろの企画で、70年代~80年代のディスコブームの時に踊っていた30オーバーの大人の男女を集め、当時のヒット曲をバックにダンスの腕を披露するという内容です・・・私世代だと、この企画がきっかけでコレ系の音楽が好きになった方も多いかと思います。

 企画自体、とんねるずのお二方が元々ディスコで踊ることが好きだったこともあり、スローバック的な意味で企画されたのだと思いますが、ブラックミュージック/ディスコミュージックの根幹である「ダンス」という部分を分かりやすく提示してくれ・・・私自身はこの企画を見て、こういった音楽に「気持ちよさ」を覚えたようです・・・
 今、思い返してみて、思わず笑ってしまいましたが、この時に出演されてた方々と同じ年齢になり、未だに私は「これらの音楽で気持ちよく踊っている」わけです・・・刷り込みじゃないですが、きっと、この番組を見たからこそ、今の自分の母体ができ、そして「今の自分」がいるんだな~と思いました(^^;)
 
 そして、この頃は、ちょうど小学生から中学生になる頃なので、音楽などに色気づきはじめ、無意識に自然とこういったブラック~ディスコ系の音楽を好むようになっていました・・・

 これも思い返すとですが、当時、色々なポップスが流行りましたが、当時の私はどうもブラック~ディスコっぽいテイストがある曲に反応していたようです・・・
 それこそ、X JapanやLuna Seaよりも「ドリカム」みたいな感じで、割と今に続く音楽趣味がこの時点で感覚的にあったようです・・・同世代で好きな子は皆無でしたが、Sing Like Talkingなんかも好きでしたね~

 また、ファッションとか外の世界にも興味を持ち始めてたので、割と早い時期から洋楽にも興味を持ち、凄い背伸びして渋谷のHMVに行って、少ないお小遣いで輸入盤の洋楽CDを買うようにもなり・・・そこで初めてアースを手に取りました。
 多分、色々と調べた上で、ソウルとんねるずでプレイされてたのはコレだ!と分かり、ベスト盤を買ったのですが、もードストライクですよね・・・英語の歌詞は分からなかったですが、そのグルーブは大変心地よく、周りがLuna Seaとかを聴いてる横で、一人でアースを聴いてた記憶があります(^^;)

 話がかなり脱線してしまい恐縮です・・・

 その後、中学3年生の冬に「これを買えばモテるかも?」という淡い気持ちで購入したDJセットをきっかけに、今の「DJ/レコード/ダンス道」を無駄に邁進しているわけですが・・・まとめると、その「きっかけ」になったのは、やっぱりアースであったり、モーリスさんの音楽なんだと思います!
 自分が「一番気持ちいい」と感じる音楽は「ブラックミュージック/ディスコミュージック」で、その気持ちよさを一番最初に教えてくれたのは、モーリスさんの音楽でした・・・ありがとうございました!


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 そして、今回、モーリスさんを偲んで、私らしく「ミックス作品」の紹介でモーリスさんが残した音楽について考えてみたいと思います・・・

 そこで、今回は、我らのMUROさんがアース関連曲のみで選曲・ミックスした「Diggin' Kalimba - For EW&F 40th Anniversary」で紹介をしたいと思います!!

 まず、本編の紹介に入る前に、この作品が作られた経緯を紹介しておきます・・・

 この作品は、いわゆる「ノベルティー」として配布された作品で、今となっては「かなりレアな作品」として珍重されている作品かと思います。

 配布の経緯については、2012年3月にアースのデビュー40周年を記念して、コロンビア時代のアルバム(15作品)をリマスタリングしたCDが発売された際、そのCDを全て購入した方へのノベルティーとして配布されました・・・実際にはCDの中に入っている応募券を全て揃え、それをレコード会社に送ると貰えるという仕組みだったようです。
 
 この作品については、当時、私を含めたコレクター筋では「ずいぶん、敷居の高いノベルティーが来たな・・・」と思った方が多く、かなり迷った方が多かったのではないでしょうか。

 なぜなら、CDを15作品買って、やっと貰えるノベルティーですからね・・・単純計算で3万円以上です・・・これには悩みます・・・

 ただ、ムロさんでアース・・・絶対に悪いわけがないですよね!

 私自身も結構悩み、裏技(買ったCDから応募券を抜いて速攻で売る)も視野に入れましたが、結局はトライせず、中古で買える日を待つことにしました・・・
 

 そんなわけで、しばらくは万超なレアアイテムでしたが、昨年末にやっと割引を駆使して万切りで購入することができ、私の手元に届きました・・・
 内容は、もーさすがムロさんで、これが正規で出なかったことが不思議なぐらい素晴らしい作品です!!

 では、今回はいつもの作品紹介をしつつ、MUROさんのフィルターを通して奏でられる「モーリスさんの音楽」について、以下で紹介をします!

 なお、先に書いておくと、まだ購入してから間もない作品なので、作品の聴き込み、そして収録曲のレコ揃えが全然です・・・
 特にレコがアレで、12inchは結構あるけど、今回の作品はLPからの方が多いので、その辺の指摘がブレているのはご了承ください・・・さすが、準備期間1日では、レコは揃えられませんでした(^^;)


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 では、作品の紹介です!

 まず、選曲面から紹介をすると、本隊であるアースの曲に加え、モーリスさんがプロデュースした関連アーティストの曲を中心に選曲されています。
 それこそ、EmotionsやDeniece Williams、渋いところだとD.J.Rogersなどの曲が選曲されており、アースの母体プロダクションである「Kalimba Productions」という範疇での選曲になっており、モーリスさんの音楽を幅広く選曲しています。

 ただ、選曲においては、実はこれが「ミソ」なんだけど、一般の方が聴くと「あれ?」と思う部分が強くあります・・・

 それは、アースなり、関連アーティストの「ヒット曲」を殆ど選曲していないことです。

 それこそ、アースなら「Let's Groove」や「Boogie Wonderland」、そして「September」や「Fantasy」など絶対的なヒット曲がありますが、それらは選曲されていません。
 また、ジャケ写を載せたEmotionsなら「Best of My Love」ですが、これも選曲されず・・・かろうじて「Deniece Williams / Free」は大ラスで選曲されていますが、一般レベルでの認知度は実は意外と高くない(というか、一般的にはアース関連作と認識されていない)ですよね・・・

 う~ん、なんでしょう、がっつりと「アースを聴きたい!」と思ったら、ちょっと方向性が違う作品になっていますかね・・・

 ただ、ただ・・・この作品での選曲は、アースやモーリスさんの音楽を知っていれば納得できる内容で、むしろ「流石ムロさん!」と唸ってしまいました!!

 やっと本題に行きますが、選曲に関しては「あえてヒット曲を外し、あまり知られていない良曲を選曲した」が妥当な表現で、この観点で選曲された内容が、アースなりモーリスさんの音楽の素晴らしさをしっかりと表現していると思います!

 レコ写ベースに紹介をすると、大ヒット曲である「Best of My Love」を収録したEmotionsのアルバム(写真左下)からは、彼女たちのコーラスワークの素晴らしさが際立った「Emotions / Rejoice」を選曲してたり、Freeを収録したDeniece Williamsのアルバム(写真右下)からは、カプリなどのNYのDJにも支持された「Deniece Williams / Cause You Love Me Baby」を選曲しています。
 また、アースの曲では、名ライブ盤である「Gratitude」から、Ramsey Lewisを招いて、彼に提供をした曲をライブで披露した「Earth, Wind & Fire / Sun Goddess」を選曲したり、同ライブ盤にスタジオテイクとして収録された名スローをMasters at Workの両人がダンサンブルにHouseカバーした「Earth, Wind & Fire / Can't Hide Love (MAW Club Mix)」などを選曲しています・・・

 う~ん、選曲についてはホント凄いですね・・・LPのみの曲だったり、シングルのB面だったり、はたまたリミックス曲だったり・・・大ヒット曲の影に隠れた「素晴らしい曲」を的確にチョイスしていると感じました。

 特に感じたのが、アースなり、モーリスさんの音楽を表現するときに必ずでてしまう「ディスコ」という部分よりも、実は大きなベースとして存在する「Jazz Funk」のスタンスを、上手く切り取った選曲になっているな~と思いました。
 
 モーリスさんを含むアースの音楽を考えるとき、彼らは創造的で腕に長けて「ミュージシャン」であり、ポッとでたディスコ・アーティストではないのです・・・そう、しっかりと「音楽を奏でられる」方々なのです。
 それも、JazzやSoul、RockやPopsなど、様々な音楽をベースに「Earth, Wind & Fire」という独自の音楽を奏でていた方々で、特に「聴いてて身体が動いてしまうグルーブ」「聴いている人の心を和ませるメロウなグルーブ」が秀でた音楽を創造していた方々だと思います。

 この点を、あえて言葉にするのであれば、ディスコよりも「Jazz Funk」になるのかな~と思い、この言葉で紹介をしましたが・・・ムロさんは、こういったミュージシャンシップから生まれた独自性を評価した選曲をしており、素晴らしすぎます・・・
 月並みな表現ですが、アースの別の側面・・・いや、「アースの根っこ」を表した内容になり、流石です・・・やっぱり「King of Diggin'」の手腕は伊達じゃないです!!


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 そして、ミックス~全体の流れの部分においても、素晴らしい内容になっています!  
 
 この部分は、まだ聴きこみが甘いのでアレですが、かなり悶絶する繋ぎ~選曲の流れが多いです・・・

 例えば、名曲の一つである「Earth, Wind & Fire / Brazilian Rhyme」のライブテイクをメロウにプレイしつつ、ころ合いの良いところでEmotionsの隠れたダンス曲である「The Emotions / I Should Be Dancing」を、頭のブレイクを前面に出してミックスして繋いでいます・・・BPMが全然違うのにグルーブだけで繋ぎ、そこからの疾走感といったら最高です!!
 グルーブで繋いじゃう点は、結構多用してて、中盤ではアースのJazz Funk的な曲を並べ、ダンサンブルかつメロウな展開を出しながら、ほぼカットインで「Earth, Wind & Fire / Can't Hide Love (MAW Club Mix)」に繋いじゃう辺りも凄いっすね!!

 また、全体的な流れとしては、ダンサンブルなグルーブとメロウなグルーブを上手く使い分け、聴いてて飽きないストーリー性もあり、その辺も上手いです!

 特に、最後まで「アースだ!」という分かりやすい曲を控えた選曲を繰り返しながらミックスを進め、最後の方で「Earth, Wind & Fire / On Your Face」をバチっと入れてピークにするのが上手いです!
 そして、その後のオーラスに向けては、敢えてグルーブを落とし、〆で「Deniece Williams / Free」に行くのも凄い・・・もー最高です(^0^)


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 う~ん、今回は準備不足で、この作品については明確に紹介出来なかった・・・この点は残念です・・・

 なので、悔しまぎれのラストショットは私らしい写真で・・・インドネシア産のアースのベスト盤テープです!
 これはこれでミックステープとして聴くと、奇跡的に最高な内容になっており、これで紹介しようかとも思っていました(^^;)

 話をMUROさんの作品に戻しましょう・・・

 今回の作品、初心者向けの「アース入門」としては機能をしませんが、「DJ MURO」というフィルターを通して、モーリスさんが奏でたダンサンブルでメロウなグルーブ・・・そう「Earth, Wind & Fire」という音楽の良さが分かる内容になり、大変素晴らしい作品だと思います!
 ホント、この作品を聴くと、アースなりモーリスさんの音楽が売れ線のポップスではなく、人を踊らせ、感動させる「音楽」を作っていたのが分かります・・・なんか、久しぶりに「ブラックミュージック」の醍醐味が味わえた作品でした!
 

 
 最後に、モーリスさんへの哀悼の意を・・・

 モーリスさんの音楽は、未だに人々に愛され、そして人々を踊らさせ続けます・・・少なくとも、私はモーリスさんが残してくれた音楽を愛し、踊り続けたいと思います!!

 モーリスさん、素晴らしい音楽を与えてくれ、心より感謝いたします! ありがとうございました!!




<Release Date>
Artists / Title : DJ MURO 「Diggin' Kalimba - For EW&F 40th Anniversary」
Genre : Soul、Jazz Funk、Disco、Pops・・・
Release : 2012年4月
Lebel : Sony Music Japan SBCI 80014
Notice : CD購入者特典(ノベルティー)



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<おまけ>


『 Earth Live in Japan 1995 』

 おまけじゃないですが、モーリスさんを偲び、以前、日本テレビ系音楽番組「Count Down Groove」を紹介した時に紹介したことのある動画を再アップしました。

 この動画は、1995年ごろ、avex traxのバックアップで日本でライブ(六本木・ベルファーレ)を行った際の映像で、既にパーキンソン病を患っていたモーリスさんが、ステージに立ってライブをされていた頃の映像です・・・
 少しだけ病状が伺えるお姿ですが、素晴らしいライブだったと伺える内容で、このお姿が永遠に見れないことを考えると、残念ですね・・・

 一応、アレな動画なので、もし何かあったら消しますね・・・すみません・・・


 なお、古くからブログを読んで頂いている方ならご存知かと思いますが、このネット動画時代において、YouTubeから「著●権違反だぞ!」と指摘されるのが怖く、私自身、動画や音源のアップはあまり前向きではない現状です・・・

 2010年ごろ、私が持っていたビデオテープから起こしたDJ関連の動画を集中的にアップしてた時期がありましたが、あの頃は割と著●権が厳しく、速攻で動画削除命令が来たんですよね・・・もー、これで委縮してしまいました(^^;)
 とりあえずテレ朝の「Tonight 2」「Soul Train」については、You Tube様からしっかりとお叱りを頂き、心を強制的に改めました・・・すみません(^^;)

 う~ん、久しぶりに、Count Down Grooveの記事を見たら、一切動画がなく、ヒドイ状況ですね・・・
 動画のキャプチャー画像を掲載することも考えましたが、それも面倒なんですよね・・・ほんと、どうしましょう(^^;)





 
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追記 2016年2月14日

 Emotionsの探してたLP(Come Into Our World)が買えたので、レコ写の変更を行いました。
 この辺の全然知られていないLPを掘ってるのも凄いっすね・・・さすがムロさんです(^0^)