HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Yukijirushi 「DJ Yukijirushi Vol.4 - Dance Classics」
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 え~、GWが終わって以降、仕事な毎日で疲れ気味・・・今月は、月末まで残念ながら仕事一色なので、青息吐息な毎日です(^^;)

 まあ、いきなり愚痴から始まりましたが、今月を超えることが出来れば、少しは楽になりそうなので、それまでの辛抱ですかね・・・頑張りましょう!

 そんなわけで、今週は深く考えずに選んだ、私が大好きなダンクラ系の作品の紹介です~


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 今週は、実は初登場な「DJ Yukijirushi(ユキジルシ)」さんによるダンクラミックスを紹介します!

 まず、ユキさんは、今でもバリバリ現役なお方ですが、少し紹介をしておきましょう・・・

 DJ Yukijirushiさんは、都内を中心にプレイするHipHop系DJで、HipHopのみならずR&BやReggae、そして今回の題材にもなるクラシックものなど、様々なジャンルの曲をHipHopベースでプレイできるお方になります。
 業界的には00年代初期頃、HipHop業界においてReggaeを流行らせた立役者として有名で、長くクラブに通われている方ほど、ユキさんに信頼を置いている方が多いかと思います・・・

 また、ユキさんは、あの「DJ Master Key」さんの片腕に近い立位置で活動をされており、現場でのDJに加え、マスターが運営してたアパレルブランド「Rock Smith」にもデザイナーとして参加するなど、マスターの活動と共に動いておられました。
 元々は、ユキさん自身は90年代初期にNYに渡米し、既にNYで活動してたBuddha勢と合流して、Buddhaの帰国と共に自身も帰国され、そこから日本でのDJ活動を始めた経緯があります・・・そして、その後にマスターと始めた名物パーティー「Daddy's House」でのプレイは特に有名かと思います。

 うん、私のちょっと上の世代の方で、渋谷でHipHopを聴いてた方なら、この「Daddy's House」は外せないかと思います・・・


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 少し脱線をしてDaddy's Houseの話をしましょう・・・

 このパーティーは、今年、開店20周年(!)を迎えた渋谷にあるクラブ「Harlem」において、97年から03年まで毎週金曜日に開催をしていたパーティーで、ある意味で「日本で本当のHipHopパーティー」を根付かした存在として有名です。
 DJは、前述したDJ MasterkeyやDJ Yukijirushiの他に、初期はDJ Kenseiさん、サイドMCにはZeebraさんやMammy-Dさんが入るなど、この業界のトップセッターが集い、金曜の夜を大いに盛り上げていました。

 詳しくは、以下の作品紹介をご参照ください・・・

 ● V.A. 「Daddy's House Vol.1-3」


 Daddy's Houseは、ホント影響を受けた方が多く、このパーティーを通して「NYスタイルのHipHop」を学ばれた方が大変多いかと思います・・・
 それこそ、今回の作品紹介にも繋がるのですが、HipHopというバックボーンはあるものの、良い音楽は何でもプレイする姿勢があり、正に「NYスタイルのHipHop」を体現されていたと思います。

 振り返ると、90年代中期~後期は、日本では「クラブ」なり「HipHop」という存在が、まだまだ生活や文化に馴染んでいなかった部分があったので、とりあえずその言葉だけが独り歩きしてしまい、ある意味で「スタイル先行」になってしまった部分がありました。
 つまり、HipHopが好きな方であれば、リスナー側が「HipHop以外は聴かない」と思いこんでいて、それが「リアル」になっていたんですね・・・それ以外のジャンルを聞いたら「セルアウト」と呼ばれるぐらい、文化や音楽ジャンルに鎖国感がありました。

 ただ、Daddy's Houseが偉大だったのは、NYのHipHopのDJ達、それこそ「Kid Capri」が、ジャンルに関係なく「自分のフィーリングでどんなジャンルでもカッコよくプレイすること」を、渋谷の夜において積極的に体現していた点が大きいと思います・・・

 うん、それは、マスターやユキさんがNY時代にラジオやクラブを通して影響を受けた「NYスタイル」であり、本当の「HipHop」なんですよね・・・
 それこそ、一時期、ユキさんがHipHopの現場でレゲエをプレイしてたのは、このNYスタイルのバックボーンがあるからで、どんなジャンルでも、自分達が「カッコいい」と思ったモノをプレイする姿勢が色濃く出ていたと思います・・・


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 そして、話をユキさんに戻し、今度は「ミックス作品」について触れてみましょう。

 ユキさんに関しては、イイ意味で「現場」なイメージが強く、あまりミックス作品は出していないイメージが強いかと思います。
 ただ、00年代中期は、自身が推していたレゲエ系のミックスCDをアンダー/メジャーを問わず積極的にリリースしており、割と多作な方かと思います・・・

 その中で、テープ馬鹿としては上記のテープシリーズが外せないです!

 これらのミックステープは「DJ Yukijirushi」というタイトルで計4作リリースしており、あのK-Dub Shineのレーベル「Atomic Bomb」からリリースをしていたテープになります!
 なぜ、Atomic Bombからリリースしていたかは何とも言えませんが、このテープがリリースされた90年代末は、確かAtomic Bombの事務所がHarlemの近くにあり、その辺の流れ(渋谷コネクション?)でリリースされたんでしょうね~

 んで、内容的には1~3は、その当時の新譜HipHop(結構アングラ寄り)のミックスでアレですが、第4弾となる今回の紹介作品はかなり良く、ユキさんの良さが出た1本になっています!

 そんなわけで、今回も前振りが長くなりましたが、このシリーズの第4作目を通してユキさんの良さを紹介したいと思います~

 なお、先に脱線をしておくと、マスターが90年代中ごろに作っていたテープシリーズ「Wardest Working」の第7段のみ、ユキさんが担当していますね・・・マニア向けの補足です(^^;)
 

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 まず、選曲面ですが、タイトルの「Dance Classics」の通り、いわゆるダンクラを中心に、80年代のR&BやDiscoなどを選曲していますが・・・ココからして「NYスタイル」で最高です!

 先に指摘をすると、やっぱり「当時のNY」を知っているからこそ出来る選曲が感じられ、個人的にはかなり大好きな選曲です!

 選曲的には、80's R&Bクラシックな「Cherrelle / Saturday Love 」のような甘い感じの曲や、ラジオ/クラブを問わず永遠のクラシックである「Sister Sledge / He's The Greatest Dancer」のようなフロアー向けの曲など、割とミッドを中心に、日曜の昼下がりにラジオでプレイされたら気持ちいい選曲になっています。
 また、その一方で、結構深い選曲も多く、それこそ「Howard Johnson / So Fine」「Wish feat Fonda Rae / Touch Me」などが選曲され、ド定番と渋い曲を上手く散らしながら選曲をしているな~とも思います。

 この4曲だけで説明をするのは難しい部分もありますが、私としては「NYクラシック」を知った上で選曲をされているのが如実に分かり、聞いているだけでグッときました!

 まず、漠然とNYクラシックと書きましたが、私としては、これらを「過去にリリースされた曲において、DJ達が永遠に色あせない曲としてプレイし続け、それがリスナーの定番になった曲」と考えています。

 それこそ、今回のユキさんもアイドルであろう「Kid Capri」が、ラジオやミックステープのリリースを通して、人によっては懐メロ的な過去の恥ずかしいと思われていた曲達を、自信を持ってカッコよくプレイすれば「光る」ことを証明した曲達で・・・言葉であれば「クラシック」という表現で済むかもしれないですが、その背景には「DJの功績」がある曲だと思っています。

 ただ、これらの曲は、やっぱり「DJのプレイ」を聴いてたり、そのDJ文化の背景が分かってないと、まず、曲の良さが理解できないので、曲として受け入れられない部分はあると思います・・・

 その中で、ユキさんの選曲をひも解くと、そういった背景をしっかりと現地のNYで体験しているので、その背景を理解した上で、これらのNYクラシックを選曲をされており、選曲の重みが違います・・・

 それこそ、渋い曲はそうで、「Howard Johnson / So Fine」なんかはNYを知らないと選曲しないでしょうね・・・
 以前紹介したDJ Kaoriさんのテープでもこの曲が選曲されていたので、同じようなことを書きましたが、渋い曲の選曲ほど、DJの「NY理解度」が出てくるのかな~と思います。


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 そして、その「NYクラシック」な選曲を、更に高めているのが「DJミックス」になります!

 基本的には、HipHop的にサクサクとカットインやショートミックスで繋いでいくのですが、色々と技が光っていて、選曲した曲を更に盛り上げます!

 例えば、B面の一曲目では、ド定番な「Slave / Just A Touch Of Love」をプレイするのですが、イントロブレイクを2枚使いで高めていき、かなり早い段階で次の曲である「Oddyssey / Inside Out」豪快なカットインをします。

 まず、2枚使いはそこまで多くはないのですが、要所要所で光ってて大変良いですね・・・この辺は「カプリイズム」あっての2枚ですが、後で紹介する「Everyn King / Love Come Down」での2枚使い&半拍ずらしなど、2枚使いをすることでその曲に躍動感を増幅させているのが素敵です。
 
 ただ、ここで特筆すべきは「豪快なカットイン」ですね!

 Just A Touchにおいては、曲の出だしも出だし、少しサビを歌った辺りでカットインしていき、ある意味で「曲を変えるには早すぎる位置」でのカットインで、これは豪快です・・・でも、聴いていると「バッチリ」なんですね・・・
 また、他の曲ではもっと豪快なカットインが多く、4小節×2のサビであれば、普通であればその4小節終わりでカットインするところを、3小節2拍目あたりでカットインします・・・むろん、次の曲は、曲構成における2拍前からカットインして繋いでいますが、意外な部分でのカットインなのでビックリする反面、これも「バッチリ」です・・・

 こういった、普通のDJプレイにはないカットインなので「豪快」と書きました・・・ただ、豪快なんだけど、聴いてると「バッチリ」なんですね・・・

 うん、これは曲と曲を繋ぐ「グルーブ」がしっかりと繋がっていることがポイントだと思います・・・そう、ユキさんがプレイする曲の良さや構成をしっかりと読み取った上で繋いでいる「豪快さ」だと思います!

 ほんと、深く聴くと、繋いでいく曲のBPMやテンポ、楽器の相性などがバッチリで、それらを総体とも言える曲の「グルーブ」がガッチリと繋がっています・・・カプリもそうですが、ミックスは荒いんですけど、曲はなぜか繋がっているのは「DJの能力の高さ」があってでしょうね!


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 また、全体的なストーリー性も大変素敵です!

 選曲的には、割と日曜の昼下がりにラジオでかかりそうな、雰囲気の良い曲をグルービーに選曲してて、全体を通してのストーリー性はそこまでありません・・・ただ、盛り上げたい曲はガツっと盛り上げていくストーリーが細かくあるのが大変良いと思います!

 例えば、私自身が大好きな名曲「Sharon Redd / Never Give You Up」であれば、そのままでもイイ曲ですが、この曲に至るまでの「タメ」が利いてて、この曲が可憐に花開きます・・・
 つまり、盛り上げたい曲があるのであれば、そこまでの選曲をちょっと落としておいて、少しづつ上向きにしてる選曲があります・・・イメージとしては、5曲単位で動いていく感じで、最後の5曲目を盛り上げるために、1曲目からショートストーリーを作っている感じですね。

 また、B面の最後の方では「Everyn King / Love Come Down」を選曲しますが、これはこれで「曲の中だけでのストーリ作り」が大変上手いです!

 前述しましたが、この曲ではイントロブレイクをガンガンと2枚使いをし、更に曲に入ったら半拍ずらしを入れるなど、かなりHipHopマナーで曲をプレイします・・・

 ただ、これらが、この曲の「躍動感」を伸ばすためにおこなってて、その上でグルーブを高めた先で「サビ」が爆発するように仕向けたストーリーがあると感じました・・・
 また、更にですが、少しセンチな曲なので、そのセンチさをミックステープとしてのエンディング感として表現したい部分も、2枚使いなどを通して伸ばしており、ホント上手い選曲とミックスだな~と思います!


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 私が「良かった!」と思ったところを、バラバラに紹介した形になりましたが、結果的には「素敵なNYスタイルなミックス作品」に仕上がっており、ユキさんのレベルの高さが分かる一本だと思います!

 こういった作品ほど、実は作るのが難しいと思っています・・・それは、技術以上の「感性」が求められ、そのDJが、自然体で出せる「グルーブ」が重要になってくるからです。
 つまり、DJの技術の上手さや、どれだけ曲を知ってるかではなく、それらの技術と知識を、そのDJの「感性」でいかに組み合わせるかが大切なんでしょうね・・・う~ん、DJってやっぱり総合芸術なんですね(^0^)

 ではでは、テープ自体は、割と見かける作品なので、興味がある方は探して聴いてみてくださいね~




<Release Date>
Artists / Title : DJ Yukijirushi 「DJ Yukijirushi Vol.4 - Dance Classics」
Genre : Dance Classics、Disco、Garage、R&B、Pops・・・
Release : 2000年頃??
Lebel : Atomic Bomb(Tape Bombs) ABMT0005

Notice : レーベルについて+α
 本文ではKダブさんのAtomic Bombが作ったと書きましたが、正確に書くと、Atomic Bomb内に「Tape Bombs」というサブレーベルを作り、その中でリリースがあった作品になります。このテープレーベルでは、ユキさんが4本、DJ Oasisさんが1本をリリースした限りのようです。
 なお、この作品ではBen The Aceさんがマスタリングをしてて、確認レベルでは第2段はDOIさんと、実は制作の裏が豪華だったりもします?




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<独り言>
 今週は仕事しかしてないので独り言はお休みです・・・月末の大仕事に向けて弾丸で某四国に行ってきましたが、自分の時間が一切なく、愚痴しかでません(--;)

 ただ、渋谷のユニオンが「テープレコーダー」を含むDJ関係品の買取リストを出したのにはビックリしました・・・20年以上前のテレコは、中のゴムベルトが切れるリスクが非常に高いので、売り方が相当難しいっすよ・・・大丈夫なのかな~







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