HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Bull Jun 「Funky Hustle」
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 AYB関連でUlticut Upsにも引けを取らない掘りっぷりと、ナイスなミックスを発揮してるDJの作品です。
 Ulticut Upsと同様に、ジャンルレスなミックスを爆発させてますよ~


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 まず、Bull Jun氏については、知らない方も多いかと思いますのでご紹介をしましょう。

 宮崎県延岡市出身で、高校卒業後にNew Yorkに飛び、某レコードディーラーの下で修業をし、レコードの知識を増やしつつ、ビート作りとDJを本格化された方で、Ulticut Upsも所属する不特定音楽集団「A.Y.B Force」の一員です。
 Junさんは、今も昔もNYをベースにDJ活動&Producer活動をされており、たまに日本に帰ってくるぐらいのようですが、AYB関連では初期の作品より参加をしており、HipHopを通過したFunkyでMellowな楽曲が持ち味で、AYB関係の楽曲ではかなり重要度が高い方だと思います。

 また、自身のソロ作品やミックス作品も多数リリースしており、ディーラー時代に鍛え上げた「掘り師」のセンスを発揮しつつ、彼の持ち味であるFunkyだけどMellowな質感が素敵です(^0^)
 ここ最近はミックス作品はあんまり出してないので、Producerとしての認知度が高いですが、作品を聞いてる限りだと、DJもかなり上手いと思います!


 んで、この作品の紹介に進みましょう・・・

 この作品は、Bull Junとしては初のミックス作品(ソロとしても初かも?)で、Ulticut Ups同様にジャンルレスなミックスを展開し、Ulticut Upsの名前が売れてきた2002年9月に、Ulticutの同僚という触れ込みでリリースされたようです。
 私自身は、この時期よりもう少し後にUlticutが好きになり、この作品も流れで買いましたが、一番下でご紹介するテープ版を先に購入し、あまりのヤバさに今回紹介するCD版を購入したぐらい好きな作品です(^0^)

 Ulticutとは異なり、一人でDJをするのでコンビ技&スクラッチは殆どないですが、楽曲の「選曲性」と「ミックスの上手さ」、そして「作品の流れの作り方」などが、Ulticutと同様にヤバいことになっていますよ!


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 では、最初に選曲面から説明したいと思います(^0^)

 選曲的には割と跳ねたHipHop/Breakbeatsを主題にFunkyに仕上げた作品になっており、全ての局面において「掘り師センス」が発揮された選曲になっていると思います。

 HipHopであればMiddle系、Oldschool系の曲を中心にチョイスされ、マイナーな曲やレアな曲も多く舌を巻きます・・・
 OldSchoolでいけば、写真に上げた「Jazzy Dee / Get On Up」「Sandy Kerr / Thug Rock」のようなあまり知られてない曲をチョイスしたり、Middle系であればPaul C系で最高峰な「Sport G & Master Mind / Louder」なんかをサクっと入れてます。
 また、Ulticut Upsの主題とも言える「Double Dee & Steinski / Lesson」の延長線にあるBreakbeatsっぽい曲も多くチョイスしており、それこそLessonも入れてますが、ド定番な「DJ Spinna / Rock」や、「Pablo / Supersweet」のような渋い曲や・・・そんなの知らないよ~って感じのディープでカッコいい曲を多く選曲しています。

 とにかくノリのイイ曲でFunkyに攻めており、選曲の方向性だったり、掘りの深さなんかはUlticutと似ていますね・・・似ているというよりも「同じ穴のムジナ」かな?
 彼らがどうやって知り合ったのかは分からないですが、きっとセンスが近い者同士が何かの縁で引き合って、お互いが影響を受け、発展したんでしょうね・・・HipHopが持つFunkyさを自由に表現した結果だと思います。

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 また、選曲面だと意外な曲の使用も光っており、写真に上げた「Muro / Hip Hop Band」や、ピザ箱でお馴染みの「Delta Express」のインストを使用したり・・・効果的でミックスを盛り上げています。
 知らない曲やディープな曲ばっかりでなく、割と身近な曲だったり、意外な盲点を突く選曲のDJの華なわけで・・・レコ屋で邪魔者扱いされてるピザ箱もカッコよく使ってる辺りにはグッときますね(^0^)

 あと、厳密には選曲ではないですが、ちょっと面白い曲(?)も入っているのでご紹介します・・・
 もしかしたら、何かの映画から抜いてるのかもしれないのですが、小学生ぐらいの子供が、お昼休みの食堂らしきところで「Big Daddy Kane / Set it Off」をフリースタイルをかましてるライブ録音がヤバいです!
 子供がSet it offをやってる時点で優勝ですが、これを選曲したJunさんの手腕勝ちですね・・・インパクトがあり過ぎで、この作品にいい意味でインパクトを与えています(^0^)


 選曲面は、ホント掘りが深いし、センスもイイし、アイデアも面白いし・・・かなり高レベルな手腕が発揮されており、Bull Junさんの「選曲性」の良さが分かるかと思います。
 特に、その選曲性を駆使して、HipHop特有のFunkyさをストレートに表現してる点は素晴らしいと思います・・・


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 ただ、JunさんはUlticutとは違い、一人でミックスをするので、Ulticutのような超人的なスクラッチ&2枚使いでFunkyにすることはできません・・・
 その代わり、JunさんがFunkyさを表しているのは「ミックスの上手さ」にあると思います。

 例えば、DJミックスにおいては定番な「ネタ繋ぎ」だと、自身も製作に参加したと思われる「Abnomal Yellow Band / Beaval Summit」のFunkyな流れを利用しつつ、ヒットネタで出る「Jackson Sisters / I Believe in Miracles」のイントロホーンを、何度か出した後にオリジナルにカットインする・・・なんかは好例で、割と単純なミックスではありますが、グッときますね!
 また、これも良くやる手法で「Aのイントロ→Bのイントロ→Aのイントロ→Cのイントロ→Aのイントロ・・・」みたいな「イントロクイックミックス」だと、Aの部分を「Funky 4 plus 1 / That's the Joint」のイントロ(♪Are You Ready for this! Yeah,We Ready for This・・・)を肴に、Freedomとか8th Wonderとかの定番OldSchoolを繋つなぎ・・・センスが良すぎです!

 Junさんの良さって、どれもシンプルなミックス/トリックではあるのですが、ミックスの流れのタイミングとか、その曲のイイ所を的確に掴んだ上でのミックスなので、ビックリするぐらいカッコよくミックスされており、曲自体が持つ「Funkyさ」を素直にプレイしてる感じなんですよ・・・

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 また、Junさんに関しては、ミックス自体に派手さはないのですが、選んだ曲のグルーブをしっかりと繋げるミックスも上手く、繋ぎの際もそのグルーブを更に引っ張ったり、一気に爆発させたり・・・いわゆる「パンチのあるミックス」が出来る点も大きいと思います。

 先ほど紹介した、Jackson Sistersの辺りもパンチはヤバいですが、個人的には上記の「NERD / Things Are Getting Better」からの「Coke Escovedo / I Wouldn't Change A Thing」へのミックスが好きです(^0^)
 まさかのNERD使いでビックリしましたが、どうやらアルバムオンリーの曲で、ドラム感がCokeにそっくりなRock調の曲で・・・しっかりとドラムでグルーブを引っ張りつつ、Cokeにミックスし、グルーブを燻し銀に爆発させてて・・・メチャクチャカッコいいです!
 特に、曲のグルーブを引っ張るプレイなので、Cokeの中盤のサックスソロの光り方がハンパなく、いつも心を持って行かれます・・・私もUltimateでプレイしてましたが、遂に負けてオリジナルを買ってしまったぐらい好きです(^^;)


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 また、ミックスの最後では、Funky 4の流れから80年代のアーバンファンクのグルーブを受けて、クラシックな「Elbow Bones / A Night in New York」へ繋いでいき、そこから極上のDiscoミックスに・・・Elbowの後はラテン風味を生かした「Barry Manilow / Copacabana」「Karla Garrison / This Could Be The Night」とグルービーに繋いでいき、気持ちよく終わっていきます・・・

 この部分はJunさんの「Smoothさ」が滲み出た好ミックスで、グルーブの繋ぎ方が上手いな~と思いますが・・・もっと重要なのは、こういった感じに気持ち良く終わらす風に「全体のミックスを考えてミックスを作っている」点だと思います。

 選曲面の説明から始まり、ミックスの上手さや、グルーブの作り方とか・・・細かい部分を先に紹介した方が分かりやすいと思ったので先に紹介したわけですが・・・以上のスキルを持った上で、Junさんが作る「ミックスの流れ」が、この作品に関しては秀逸で、Junさんの素晴らしさの一つでしょう!!

 流れとしては、実は分かりやすく、Funkyな展開をメインに序盤から徐々に上下しながら上げていき、中盤ぐらいからピークにもっていき、そのままテンションを維持しつつ、気持ちよく終わらせていく・・・みたいな流れなんですが、ほんとストーリー作りは素晴らしい過ぎます!!

 個人的な嗜好かもしれないですが、DJミックスをして作られた「ミックス作品」は、単なる曲の連続ではなく、曲と曲の連続で生み出される「物語」であるべき・・・と私は考えており、ミックスにストーリー性を明確に出せるDJはそうはいないと思います。
 この話をすると、更に長い説明になるので明言を避けますが、Junさんのストーリー作りは比較的分かりやすい作りではあるのですが、しっかりとツボを押さえた流れにしつつも、押すところはしっかりと押し、起伏のあるストーリー作りが印象的で・・・やんちゃな印象はないものの、Junさんらしい「Smoothさ」がしっかりと利いたミックスに仕上がっていると思います(^0^)



 最後はやや抽象的な説明になってしまいましたが、選曲の良さ、ミックスの上手さ、そしてミックス作りの上手さ・・・といった点がこの作品では生きており、素晴らしい作品に仕上がったと思います。
 Junさんの他のミックス作品だと、割とSmoothさを強調した「大人」なミックスを披露しており、それはそれでイイのですが、HipHopが持つ「躍動感」のあるこの作品は、個人的には永遠のマスターピースだと考えています。
 
 中古屋だと、全然評価されてないので、1000円以下で買えると思いますので、是非興味があれば聞いてみてね・・・ホント、こういうDJこそ評価されないといけないですね!! 
 難しいこと考えずに聞いても、かなり気持ちいい作品だと思いますので、是非聞いてみてね~♪



<Release Date>
Artists / Title : Bull Jun 「Funky Hustle」
Genre : HipHop(Old School 、Middle・・・)、BreakBeats、DanceClassics
Release : 2002年9月
Lebel : Flatrock Records(Delic Records) No Number


Notice : テープ版について

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 この作品は、写真のカセットテープ版も同時リリースされており、こちらは型番があります(Delic Records DLP-014)。
 ただ、内容は全く一緒で、CDを想定して作った作品なので、ワンミックス(77分)になっており、テープ版だとA面の最後とB面の最初が繋がっている使用になっています。
 私の調査だと、CD版はJunさんが運営するレーベル「Flatrock Records」としてリリースし、テープ版は「Delic Records」としてリリースしたと思われます。



Notice : フリースタイルについて

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 ちょっと、思い入れがある内容で、かつマニアックなことなので、別枠として書きたいと思います・・・

 この作品の序盤では、45kingのビートの上で、あるMCのフリースタイルが収録されており、そのMCは知る人こそ知る「Hico」さんです!!
 日本語ラップが好きな方でも知らない方が多いかと思いますが、我らのMUROさんのKODPクルーのサイドMCとして現場では有名なお方で、MUROさんがクルーを従えて12inchセットなんかをするときなんかは、かなり活躍をしていました。

 個人的には2004年前後くらいに、MUROさんがメチャクチャカッコいいロングプレイを行っていた「Back To Old School」というパーティーでHicoさんのことを知り、他のMCと違い、MUROさんの選曲が分かった上でのサイドキックをしていて、歴代のサイドMC(KashiとかJyo-Choとか)の中でも一番好きだったお方です。
 MUROさんの選曲を理解した上でのMCが印象的で、その曲に見合った内容を的確にMCし、フレンドリーな姿勢で現場を和ませつつ盛り上げる・・・感じで、個人的には、終始MUROさんのプレイを楽しみながらMCしてるのが印象的で、よくMUROさんが次にプレイするレコードを見て「にこっ」としていたのが印象的です(^0^)

 MUROさんのパーティーによく行ってた頃、パーティーでMUROさんの選曲に一人馬鹿見たく騒いでいたので、Hicoさんが覚えててくれて、パーティーの出番が終わった後や、Savageなんかで会ったときに挨拶してくれたり、世間話をしたり・・・ってのが思い出で、礼儀正しく、好青年で、ちょっと「ぶきっちょ(失礼!)」な感じが好感で、かなり好きな方でした。
 その後、MUROさんが12inchセットをやらず、7inchセットでマニアックな方向に進んだこともあり、KODPクルーを従えることがなくなり・・・MUROさんのパーティー自体が疎遠になったり、Savageがなくなったり・・・でHicoさんとお会いする機会がなくなりましたが、現在は「Hipster」という名前でDJをされてるそうで・・・たまに名前はお見かけします。
 そういえば、渋谷のFaceでMUROさんと一緒に7inchを掘ってるHicoさんと遭遇したこともあったけ・・・

 話が脱線したので、この作品でのフリースタイルに戻すと、Hicoさんが九州・熊本出身(?)とあって、同郷繋がりで参戦したようです・・・
 ただ、Hicoさんのフリースタイルがメチャクチャカッコよく、作品のFunkyさを増幅させており、是非聞いていただきたいです!!
 45KingのFunkyなビート(Queen Latifa / How Do I Love Theeっすね)の上でフリースタイルをかますのですが、彼のラップスタイルである「ファーストラッピン(=早口)」がバッチリ決まっており、作品の中でいい意味で「アクセント」になり、大変良いです(^0^)
 Hicoさん自身、ソロ作品は出したことがないし、客演で数曲程度のキャリアなので、かなり貴重な音源になるのですが、もっと評価されるべきMCだよな~と思います・・・

 かなりマニアックな話題ですが、書きたかったので書いてみました・・・Hicoさん、元気かな~(^0^)



Notice : 参照サイトについて

 AYB自体、かなり謎な集団で、ほとんど情報がなく、今回のJunさんも謎が多いっす(^^;)
 なので、Junさん関連のサイトをまとめておきます。

bulljun.com (個人サイト:あんまり更新しない) 
Flatrock Records (Junさんが運営してたレーベル:現在休止中)
JetSetRecords インタビュー (かなりマニアックな話題が多く、一番参考になります)



<編集情報> 2010年2月2日
Coke EscovedoのLPを遂に買ってしまった(安くなりましたね~)ので、文章を大幅に加筆修正してみました(^^;) NERDも買わないと・・・意外と出ないですね(^^;)

<編集情報> 2010年2月13日
NERDのLPが買えたので、写真を差し替えました・・・ちなみにあの繋ぎは、結構色んなDJがやってますね・・・誰が考えたんでしょうね??




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コメント
この記事へのコメント
こんにちは。
Blogをチェックさせていただきました。
僕もヒップホップのBlogをやっていますので、是非チェックしてみてください。
http://blog.goo.ne.jp/danpgr/
2008/11/10(月) 12:58:07 | URL | Dan #-[ 編集]
ありがとうございます(^0^)
Danさん、ご来訪、ありがとうございます。
貴殿が初来訪さまです(^0^)
さっそく、チェックしました・・・おおっ、業界の方ですね!
私とは縁遠い世界でびっくりです^^
またお時間がございましたら、ご来訪をお待ちしております m(_ _)m
2008/11/11(火) 22:41:55 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
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