
わ〜い、久しぶりの3連休・・・ここ最近、休日出勤の連続で疲れ切っていましたww でも、給料日前&カード会社からの引き落とし通知などで、外に出て散財するのも忍びない・・・ そういう時は、家でゆっくりすればいいわけで、この本を「プレイ」しましたww
HipHop関連の書籍の中では変化球の部類に入りますよ〜
まず、帯などに書いてあるように、この本は「イルでヒップホッパーになるためのHipHop入門書」になっています。
HipHop関連の書籍において、DJ入門とかMC入門、ダンサー入門などは、実技の写真や解説などを多数掲載した形で多いかと思います。 しかし、HipHopがDJ/MC/Dancer/Graffitiの4つのエレメントを総合的に解説した本はあまりなく、あっても歴史書の部類だけだと思いますが、この本は大胆にも上記の4つのエレメントを、順を追って解説し、MCを通して「リアルなヒップホッパー」になる方法を教えてくれます・・・
ただ・・・ただ・・・作者たちの考えてる範囲で、カタカナの「リアルなヒップホッパー」にですww
結論から書いちゃうと、HipHopという「文化形態」を用いて、一種のパロディー本にしてるだけなんですが、HipHopに対しての理解度&愛情度などは別にして、なかなかレベルの高い本に仕上がっています。
みうらじゅんさん辺りの本(例えば「正しい性教育」とか)と同じようなテイストで、「まじめに書いてあるけど、内容はお馬鹿ww」みたいな感じで、私も読んでいて面を食らいました(^^;)
以下で、書ける範囲でご紹介しますね・・・
まず、筆者は奥付などをみると、HipHopとは全くの「部門外」の方で、前作である「完全パンクマニュアル」が好調だったようなので、出版社より要請をうけ、この本を執筆したようです・・・ちなみに、その出版社は、RealなHipHoper御用達であった「FRONT/BLAST」の発行元である「シンコーミュージック」ですww んで、奥付にはBLAST編集部の名前があったりもしますww
作風は、完全パンクマニュアルと同様で「まじめに書いてあるけど、内容はお馬鹿ww」になるようです・・・ 他の本、活動などを追ってないので、正しいことは書けないかもしれないですが、下記のYouTube動画のような内容が彼らのスタイルになると思います。
では、肝心な本著の説明です・・・
どの音楽・文化でもそうですが、「流行りもの」に関しては、その対象の「表面」だけをすくい、分かりやすい部分だけ利用する「なんちゃって」が横行するものだと思います。 HipHopももちろんそうで、KoolHercのことや、レコードを2枚使いのことなんて知らなくっても、それっぽいダボダボの服を着ていれば「ヒップホップ」になりますよね・・・
ただ、その音楽なり文化を追い続けると、そういう「なんちゃって」は非難され、本著でいう「ワック野郎」とか「フェイク野郎」とけなされるわけです。 これは、自分も少なからず、HipHopなり他の音楽を愛してる立場から考えると、「なんちゃって」な輩を見てるとちょっとムカついたりするので、正しいですねww
そこで、どうやったら「リアル」な「ヒップホップ」が体現できるのかを解説するのが本著になります・・・が、説明が凄いことになってますww
まず、筆者の考えの骨子は「自分たちは日本人なんだから、海外のをそのまま輸入して利用するのはおかしい」という点で、一貫して貫かれています・・・というか、この考えで一点突破してますww
分かりやすい点だと「ダボダボの服」なんですが、現地の彼らは「文化的背景」があってダボダボの服を着てると解説し(その通りでしょう)、もし日本でヒップホップをするならば「自分たちの文化的背景」で考えないといけない・・・と論じています。 この点は、私もかねがね考えていることだったのでちょっと同意します。
では、何を着れば、日本において、リアルなヒップホッパーになれるのか・・・ その問いに対して、著者たちの「悪意(失礼ww)」によって導き出される答えは・・・ 日本のダボダボの服=平安時代の貴族っぽい人たちが来てた服「直衣(のうし)」になります。 つまり、下記の絵になりますww 筆者のサイトより拝謝です(^^;)

もう、あとはこんな感じで一点突破ですww
細かく分析すると、解説しないといけない「用語」「行動形態」などに対して、その表層だけをくみ取り、日本の「過去」のモノ・事柄なんかと合うものを「無理やり」合致させ、「実にリアルです」の結びの言葉で片付けちゃう・・・スタイルで書いてくれますww
たとえば、Slick Rickが付けてるようなネックレスや指輪のような「ブリンブリン」な装飾品でいくと、たいていは自分の名前とかクルーの名前が入ってて、かつそれが自己主張(俺はこんだけ稼いでるんだぞ!みたいな)を網羅してる点から、日本において、正しいのは「位牌」としてますww 理由などを読むと確かにそうですね・・・私の婆さんがなくなったとき、親父が坊さんと位牌の打ち合わせ(1文字違うだけで値段が違う!)をしてる姿が思い出されましたww
また、HipHopに限らず、ジャンル・文化においては「専門用語」はつきもので、その文化なりに属していれば理解ができるが、属してないと理解できない・・・って言葉は多いと思います。 その点も、本著ではしっかりとカバーしてくれます・・・間違った方向にww
これに関しては、上記の表層だけをくみ取って解説しちゃうスタイルがバリバリで、ブレイクダンスのところで大爆発してますww 「チェアー」が文字通り「イス」を使用し、私も具体的な用語がどんな踊りなのか分からない部分もありますが、100%間違えています・・・ それもすべて写真付きで間違えてくれますww
この、ブレイクダンスに関しては、下記の動画があったので、貼っておきます・・・ 言葉の意味を理解できる人には笑えますが、知らない人には首を傾げてしまいますww
そんな解説が進み、最終的には、説明した内容の総決算として「リアル」なミニ小説が掲載されてます・・・ これについては、内容は書かないですが、本当にヒドイですよww でも、その類い稀な想像力には称賛を贈りたいと思います(^0^)
次に、もっとヒドイところがありまして、「付録」がヒドイんですよ。
いわゆる「ゲームブック」が付録として付いてるのですが、総ページの40%を占めてますww う〜ん、その量は付録と言わないんじゃないんではww そして、もっとヒドイのが、嘘をつきまくってるのに、このゲームブックの「内容」が凄く高レベルな点です!
実際、なぜこの本についてるのかは、筆者側からギャグ要素として発案したと思いますが、内容だったり、ゲーム性だったり、意外性だったり、かなりヤラレましたよ・・・ まあ、あくまでもHipHopとしてではなく、人間の創造性の範疇としてですがww
まず、ゲームブックの説明は・・・いいかな? 小学生くらいの時にやったことがある方が多いかと思いますが、TVゲームにおける「RPG」を文章形態で行うもので、「@@だったら354に行く、**だったら21に行け」みたいな感じで、本のページをペラペラめくりながら、ストーリを進めていくものですね。
んで、このゲームブック(タイトルは「ダンジョン・アンド・ヒップホッパーズ」)なんですが、本著で広げられた「ヒドイ」説明の一端がスタート地点になります。先ほど、ヒドイと評した「小説」にもその一面が出るのですが、主人公(MC)が他のHipHopスキルを持ったメンバーを探す過程で、DJを探す・・・部分を妄想力で拡大化させたのがこのゲームの骨子です。
本著の中では、DJの外出理由は「クラブ」か「レコード屋」にしかいないと説明しており、普通の想像力でいけば、クラブとレコード屋を中心にしたゲームブックにすると思いますが、完全にこの考えをぶっちぎってますww
まず、本文中でも説明があるのですが、よく海外の著名のDJ達(Shadowとか)が、何年も通って、やっと「地下の倉庫」に入れてもらい、ビックリするぐらいレアなレコードを掘った・・・という話がありますね。
凄い汚い未整理のレコードが山積みになってる写真や映像でご存じな方も多いかと思いますが、筆者はこの話を、話途中で聴くのをやめ、妄想解釈をしますww つまり、良いDJはレコード屋の地下にいる→地下といえばRPGのダンジョン→そのダンジョンを探検しないと良いDJと出会えない・・・という解釈でゲームブックが成立したと考えられます。 この一点突破な考え方は、ある意味HipHopですね!!
んなわけで、レコード屋の地下にある「謎のダンジョン」を捜索し、下のような時に敵を倒したり、アイテムをとったり、レベルアップしたりしながらストーリは進んで行きます。 その際に、下記のアドベンチャーシートを用います。

実際に本を拡大コピーして、私が使用したものですが(30前でまさかやるとは思いませんでしたww)、かなりゲームブックとしてはレベルが高いと思いました。 内容はネタばらしになるので、詳しくは書きませんが、本著の内容をくみ取り、ヒドイ内容に仕上がってますww
しかし、ゲーム性に関しては、レベルが高いっすよ・・・ 私も大人になったので、物語の「作り」の部分を意識しながらゲームしましたが、イベントの作り方や、フラグの立て方など上手に作ってるな〜と思いました。 ただ、本著ではヒドイ内容が横行してるのに、このゲームだけ真面目に作るなよ!っとも突っ込んでましたww
また、この著者が凄いな〜と思ったのが、このゲームブックの骨子さえ平気で破っちゃう点です。 ダンジョンから出たあと、ストーリの進め方によっては「とんでもない」方向に行き、思わず「あんたスゲーよ!」と唸ってしまいました。 社会人編(へっ?)はそのアイデアに負けましたよ・・・ww
最後に、この本の総括をしたいと思います。
この本全体に通して言えるのですが、内容的にはヒドイですが、ここまで趣向を凝らしていると、制作に関する労力なり、ギャグにするセンスを認めざるを得ない点が非常に多いと思います。
私自身は、こういった「ギャグ・パロディー」に関してはもともと寛容なのですが(なんせコサキンリスナー歴15年なのでww)、本著に関しては、そのギャグの方針を一貫して貫き、かつ私を驚かすことも多かったので、素直に認めちゃいました。 ちなみに、この紹介文で、さんざん「ヒドイ」と書きましたが、これは全部「褒め言葉」としてになります・・・コサキンを聞いてる方ならわかるかな?
また、世の中を見回すと、HipHopなりその他の文化を使用した「なんちゃって」な物は多く、適当に寄せ集めしたコンピレーションとか、上辺だけを利用した書物などムカつく部類のものは多いですよね。
これも最初はそうかと思ってましたが、読んでみると、ネタになってる「表題」的な部分はしっかりと調べて書いており、それなどを無視しちゃってるモノが多い中で、頑張った印象が強いです。
一応、奥付などを見ると、指導をされた方(誰かの変名? ググれないっす)や、デバック(本だとアンカーかな?)の方の功績が大きいかなと思いますが、部門外の著者が、例示で書いた「ライム」なんかは、しっかりと韻を踏んで、かつフロー感が優れたものになっていましたし、かなり文化的に知ってないと書けない内容(DJのところで、Juiceをかければ盛り上がる・・・ってところがあり、RakimのJuiceか、SnoopのJin & Juice、またはCatc a Grooveのことでしょうか? なんちゃってじゃ、snoopは知ってるかも知れないですが、これらの曲は多分知らないでしょ)も多いと思います。
私個人はそうでしたが、DJ・レコード文化を年齢を重ねるごとに進めていくと、ジャンルなんて関係ない聴き方をし、物事に対しての考え方が広く取れるようになったこともあり、この本を許すどころか、称賛できるようになりましたが、世間的にはこの本が「なに〜、HipHopを利用しやがって!」となるんでしょうね・・・ちょっと残念だな〜
なので、HipHop経験値が低い方にはお勧め出来ないですが、経験値が高い方には、相性もあると思いますが、お勧め出来る一冊でございました。
ただ、この本を探すのであれば、ユニオンとかではなく、BoolOffでお願いしますww 私がつい最近、BookOffで買ったのでww
ふう〜、休日なのでつい長く書いちゃった(−−;) 読みにくいな〜ww
<Release Date>
Artists / Title : 架神恭介・辰巳一世 「完全HipHopマニュアル」
Genre : HipHop
Release : 2006/09
Lebel : シンコー・ミュージック ISBN4-401-63045-9



