
週末の初めは、つい飲んでしまったりで更新が遅れますね(^^;) んなわけで、ミックス作品を集中して聞く暇もなかったので、手持ちの書籍を紹介・・・ アマゾンなどでは高値が続いてる一冊です
この本は、Club Music関係の雑誌としては最年長な「remix」誌が編集に関わった一冊で、House、およびHouseのルーツとされるDiscoや、Garage・・・などを深く掘り下げ、多数のインタビューと各種紹介文が掲載たもので、House関連の書籍の中では「高値の花」になってるものです。
一応、今回紹介するのは「New Edition=新装版」で、オリジナルは1997年に発刊・・・ そしてこれは、5年後の2002年に責任編集者である「若野行博」さんがremix誌を離れたのをきっかけに、絶版だったオリジナルに、若野さんが中心になって加筆&時代を考慮した修正を行い、再リリースしたものになります。
基本的には、remix誌で掲載された各種インタビューを核に、歴史&シーン紹介や、ディスクガイド、アーティスト紹介など・・・初心者はもとより、ベテランさんでも納得の内容になっています。
まず、インタビューなんですが、これが超豪華ですよ(^0^) 70年代初めのクラブ創世記から現代のHouseにいたるまで、DJをはじめとする諸氏へのインタビューを掲載しており、表紙にもなってるLarry Levanをはじめ、David Mancuso、Walter Gibbonsなどの旧世代(失礼!)から、Joe、FK、DannyのBody&Soul勢、Timmy Regisford、Frankie Knuckles、Junior Vasquez・・・なんかの超大物House DJ達のインタビューが掲載されています。
まあ、月並みなインタビューだったりするものもあるのですが、個人的にはLarryがDJをしていた「Paradise Garage」のサポートDJであり、サウンド・メンテナンス・スタッフであった「Joey Llanos」氏が語る、ガラージのサウンドシステムのインタビューがいいですね!
自分も、Gaarageなどを追うようになり、ドキュメンタリー映画「Maestro」や、重要書籍「Love Save the Days」なんかで、House以前の「Dance Music」のことを学びましたが、Garageのサウンドを詳しく説明してるのって、そんなにないので貴重です(^0^)
そして、歴史&シーン紹介も、それこそ「The Loft」から「Paradise Garage」、「Chicago House」なんかの歴史の部分もしっかりと紹介し、当時のシーンもしっかりと紹介されています。 また、UKの動向(Harveyとか)、日本の動向、現代のHouseシーンの紹介(Hard Houseとか、Deep Houseなど)など・・・初心者の方でも理解が出来る内容です。
そして、この本が有名なのは「ディスクガイド」がしっかりしている点ですね。 よく、レコード屋の紹介文で、掲載されたレコードを「House Legend掲載!」なんてのっており、ディスクガイドとしてはかなりレベルが高いと思います。 それもこれも、執筆者が「間違えない人選」で、旧譜系であれば、Hiroさん、Noriさん、Marboさん、Hisaさんなど、当時の「音」をしっかりと理解して、その音の魅力を知ってる方が紹介しています。 あっ、もちろんChicago以降のHouseのレコードもしっかりと紹介されてますよ(^0^)
これが発刊された97年なり、2002年なりは、過去の音源をしっかりと紹介したものは皆無に等しかったので、画期的でしょう・・・ ただ、ディスクガイドとしては近年発刊された「超ハウス・ディスク・ガイド」の質と量には勝てないかな~という感じです。
また、アーティスト紹介は、各種DJやProducer、Singerなど、マニアックなところまでしっかりと紹介しており、初心者にはお勧め出来ますです。
ただ・・・ただ・・・苦言を入れたいことが一つあります。
今、この本の、ヤフオクなり、アマゾンでの「中古価格」が微妙に高いんですよ・・・まあ、定価の2倍以上・・・ってところでしょうか・・・
私も、HouseなりGarageに関しては、後追いなので、安い価格でブックオフ辺りで売ってないかな~と半年ぐらい探しましたがなくって、たまたま某Unionでアマゾン相場ぐらいな値段(Unionのアンちゃんもしっかりとチェックしてるな~ww)で売ってたので買いました・・・値段は秘密です(^^;)
まあ、レコードで欲しいものなら「ポンっ」と出しちゃう・・・ぐらいの値段なのですが、読んで見た限りだと、「損はした」とは思いませんが、「値段に見合わないな・・・はあ・・・」って感じです。
結局のところ、Houseの購買層って「大人」なわけで、金額的に高くても買えちゃう・・・ってところだと思いますが、それ以上に、この本の知名度が「一人歩き」してるのも価格が高い原因だと思います。 特に、先ほど紹介した「ディスクガイド」の存在が大きいのかな~と思います。
自分としては「必ず通らないといけない道」だと思っていたので、買えることができて、読むこと以上に「安心」してしまいましたが、初心者の方は下手に手を出さないでいいと思います。 むしろ、次に紹介する
「House Music Bible」の方が安くって「買い」だと思います・・・
最後は文句を一つつけてしまいましたが、世界的に見て、しっかりと「House」という音楽を「幅広く」「深く」扱った書籍は少ないとおもうので、貴重な一冊だと思います。
House好きな方には、必ず読んでもらいたいと思います・・・ ただ、それ以外の初心者の方や、他ジャンルが好きな方には、現在の値段では手を出さない方がいいですよ・・・ その内、新装版がでたら買いましょうww
<Release Date>
Artists / Title : remix編集部 「House Legend - New Edition」
※責任編集は「若野行博」
Genre : House(Garage、Disco)ガイド本
Release : 2002/03/10
Lebel : 株式会社 アウトバーン/株式会社 文芸社 ISBN4-8355-3994-X
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