今週は、とほほ・・・な感じで仕事に黙殺されてました(--;) なので、週末は多めに更新出来ればいいな・・・と思います。
連チャンでNippsもの・・・というか、
ミックステープ業界ではかなり有名な1本 のご紹介です(^0^)
Buddha Brand として一世を風靡した
Dev LargeとNipps がコンビを組んだミックス作品・・・なのですが、流石Buddhaという感じで、
掟破りの裏ワザでシーンを驚かせたモノ になります。
この作品は、
彼らがNY時代に撮り貯めていた「HipHopのラジオ番組のエアチェックテープ」を豪快に再編集した・・・作品 になります。
作品内では、ご両名が
仮想のラジオ番組 を担当するMCになり、
その番組でDJがミックスする部分を、そのエアチェックしたテープのミックス部分を使用して、ひとつのHipHop番組のように成立させちゃう・・・っていう裏ワザ を披露しております!!
いや~、これがリリースされた当時、普通にCiscoで買いましたが、速攻で
ヤラレ ましたよ!!
だって、
そんな方法思いつかないでしょ・・・ミックステープというフォーマットを簡単にブッチぎるも、しっかりとHipHopとして成立させちゃってるところは・・・流石としか言えませんよ!! 私個人としては、HipHop自体が「
発想の転換の産物 」という点を強く認識してたので、このテープの意義もすぐに理解でき、素直に負けた・・・な一本として殿堂入りをしています(^^;)
なぜ、このテープを作ろうとしたのかは、詳細が分からないですが、理由の一つとして、彼らがNY時代に聞いていた
ラジオの影響を常に公言 していて、そのお世話になったラジオ番組に対しての「
愛=オマージュ 」として作ったのかな・・・と私個人は妄想しましたww
それこそ、メンバーのMaster Keyは、当時NYで通っていた空手教室が終わったらダッシュで帰って、Kid Capriのラジオを録音&聞いていたが、開始まで間に合わず、出だしが録音できなかった・・・とか、FRONT誌でNYのラジオ特集(96年11月号)があったとき、当然Buddhaのメンバーが呼ばれ、ラジオについて熱く語ってた・・・とかがありますね。
HipHopという音楽において、ラジオが果たした役割は大変大きい と思います。
私自身も、以前紹介した
「Da Cypher」 で沢山の影響を受けましたし、他の土地(NYとかLAとか・・・きっと全世界ですよ)でも、ラジオを聞いて影響を受けた方が多いと思います。
どんなことを影響を受けたかは、人それぞれで違うので、考察は避けますが、メインカルチャーでない音楽であったHipHopの「
中心的な位置 」としてラジオが機能し、
情報の伝達 だったり、
リスナーの教育 だったり、何よりも「
共通の楽しみの場所 」としての機能が大きかったと思います。
また、
NYのラジオ に関しては、
NYだけでなく、世界的に影響度が高かった と思います。
なぜなら、それらの録音テープが、海を越えて、各地に散らばり、その現地で聴いた者に
多大な影響 を与えているからです。
日本でも当然そうで、よくインタビューで黎明期であった80年代・90年代初期の話があると、「友人より現地の録音テープを送ってもらって聞いてた」とか「店頭に毎週入荷するエアチェックテープを買って勉強してた」とか、
情報の入手手段(雑誌とか番組とか)が少ない状況において、リアルな情報を得る手段 として機能していたと思います。
私がこの世界に入った90年代中頃も、FRONTなどの情報誌が整い始めましたが、この手のエアチェックテープは結構重宝され、レコード店や洋服屋で、かなりの種類が販売されてました・・・
私も当時、何本か適当に買い、「
これがNYの空気か・・・ 」と思い、空気感みたいのを体感した記憶はあります・・・ しかし、その手のテープ(番組)って、結構
地味な内容 のが多く、友達にあげちゃったりしてて・・・全然持ってないっすね(^^;)
あんまり、参考にならないかも知れないですが、
Spinnaのテープ はあったので、参考写真に貼っておきます~♪ ちなみにこのタイトルから、あのミックスCDシリーズのタイトルになったのかな???
んなわけで、ラジオより多大な影響を受けたご両名は・・・
Buddhaスタイルさながら、イルな内容に仕上げており、マニアには堪らない内容 になってます(^0^)
作品のスタイルとしては、2人がパーソナリティーを務める「
ミックスショー形式のラジオ番組 」の形を取っていて、要所要所でご両名のトークを挟みつつ、彼らがエアチェックしたテープより、DJミックスの部分を切り取り、
ご両名の番組でそのDJ達が回してるみたいな雰囲気 でそのミックスをかける・・・という感じです。
その中でズルイのが、出だしでDLが、実際はそこにはいないのに
「後ろにMr,Magicが待機してるぜ~」 と言っていて、実際にMagicの音源を使っているのですが、
雰囲気作り (そのDJ達が本当にDJしてるみたいな・・・)の点では間違えないし、何よりも、
こんなアイデアを思いついた自負・男の余裕 みたいのが感じられ・・・いいですね~
なお、作品中は、DJは結構真面目に・気合いを入れて収録してますが、Nippsは予想通り(?)適当ですww
実際に使用した番組・DJは、私の拙い英語力で聴いたので、間違えがあるかも知れないですが、
Mr,Magic 、Marley Marl、Strech Armstrong なんかの80年代中期以降、90年代初期の音源 が使用されてました。
A面では、80年代のミックス中心で、B面がStrechの90年代アンダーグラウンドなミックス中心で、いろいろと面白いところが多いです。
たとえば、A面では、おそらくMarleyのミックスショーから抜粋された、
Big Daddy Kane のフリースタイル が収録されており、これがカッコよすぎです!! 今度の来日が楽しみっすね・・・行かないけどww
また、80年代ものって「ラジオ・バージョン(放送禁止用語を消してるやつ)」を収録してない曲もあり、DJ達がミックスをしつつ、
ダメな言葉を手動で切ってましたww この点は興味深かったっすね・・・
ただ、ラジオショーのミックスなので、作品性のあるミックスはなく、聞いていると、
結構単調に思えるところ はあると思います。
この作品も、何本かの録音したミックスを使っていて、かつ時代が違う、いろんなDJのミックスを使ってるので、ミックスの差異はあり、
幕の内弁当的な味わい方は出来ますが、全体をザッと聞くと地味な印象はある と思います・・・・
しかし、そこはBuddhaですよ・・・ その地味な印象を埋めるべく、
Buddhaの「マル秘音源」 をぶち込んでくれます。
A面の後半では、おそらくFM番組(YouさんのNightFlightかな?)で収録された
彼ら(DL、CQ、Nipps)のフリースタイル が収録され、これがカッコいいですね!!
この部分は詳しく聞くと、
「さんぴんキャンプ」で、野音の映像の前に収録されたDLのライン(次の週の小鳥ではなく・・・みたいなやつね) が収録されてて、さんぴんではDLの一部のみが収録(下記の動画の一番最後5秒ぐらいのやつです)されてましたが、
こちらでは3名による長めのフリースタイル でしたよ(^0^)
またB面はもっと濃く、
日本に帰国直後のラジオでのインタビュー と、
仙台でのライブ音源 が入っています!!
ラジオインタビューは、どの番組かはわからないですが、Rikoさんらしき人(声が加工されており、一瞬聞こえた笑い声がRikoさんぽかった)が、Buddhaのメンバー4名にインタビューするという形で、
かなりぶっ飛んでますね~ ww ファンにはたまらないっすね。
また、仙台のライブでは・・・
幻の曲「チビリチョットチェケラウ」 が披露されています!!
結成当時の持ちネタで、記憶だと、ファーストシングルに入れようかどうか迷った曲だったと思います・・・
ライブでは、
Souls of Mischief / 93 'til Infinity のトラックにのせ、MCの3者が熱くマイクをぶちかまし ており、かなりヤラレます!! これもファンにはたまらないですね~
なお、この音源は、2005年頃に突然12inchで発売した
「Bait2005」のB面 にも収録されているようです・・・ そういえば、この12inchは持ってないので、画像は拝借です(^^;)
あと、要所要所で、彼らの
「トーク」がイルに炸裂 してていいんです・・・
この作品だと、そのイルトークはマアマアなのですが、
以後リリースされたシリーズだともっと炸裂します ので、以後の作品を紹介した時に、このイルトークのこともお話しますね(^0^)
そんなわけで、
Buddhaファンにはお勧めのイルな1本 のご紹介でした~
ファン以外の方には、全体的なミックスは、結論として単調なのでお薦め出来ないですが、レアなラジオ音源が収録されている・・・と考えると、その点は考慮できると思います。
ただ、
こういった「発想」自体は、もっと愛でるべき ですよね!!
Artists / Title : DJ Hiba Hihi & DJ Bobo James 「Stinky Ass Buddha Porno Funk Radio Show Vol.1」
Genre : Hip Hop
Release : 2004年4月
Lebel : えん突Recordings THBTHRCT-0001
Notice : No Track List
あと、これはCD版も、ジャケ違いで出てますね~
<追記> 2009年4月11日
当時のFrontを引っ張ってきたので、撮影して貼り付けしました。
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