え~、たまには変化球でも一つ・・・ミックステープではないですが、マニア心を満たしてくれる一本のご紹介です(^0^)
ジャケを見て一発で分かるとおり、「
Tape Kingz 」の作品ですが、いわゆるミックステープではなく「
Live録音もの 」です・・・
Liveは、表記の通り
NasとWu-tang という最強布陣で、両者のライブとも、
デビュー直後の勢いがヤバい時期 のもの・・・とあって、かなりいい出来になっています~♪
また、TapeKingzだけあって・・・
大変「豪快」な作り になっており、その点もマニア心をくすぐってくれます(^^;)
A面はNasで、B面はWuという構成になっていて、それぞれ収録日も、収録場所も違っております。
しかし、録音された時期が、収録曲から見て
両者の「1st」が出た直後ぐらい(93年ぐらい?) だと思われ、
脂の乗りっぷりが大変ヤバい です!!
Nasは1stが発見できましたが、Wuの1stはどこに行ったんだろう・・・見つからない(--;) なので、1st辺りの12inchを貼っておきます・・・
A面のNasは、NYの「Califonia Club」というところでのLiveになり、
伝説的な1stLp「Illmatic」 からの名曲を披露しています・・・それこそ
、「It Ain't Hard to Tell」とか、「The World is Yours」「Life's a Bitch」 ・・・なんかを披露しています。
「One Love」と「Halftime」がないのが寂しいですが、聴きこんだLPだけに、嬉しい位に反応しちまいますね(^0^) 「Life's a Bitch」では、
AZがしっかりと客演 しており、タマランっす!
しかし、HipHopのLiveにありがちな
「取り巻き」がうるさく、Liveがまとまってない・・・感じ になっており、微妙な部分もあります・・・
Nas以上に周りの声が大きかったり、勝手にライムしてたりして・・・けっこうガッカリです(^^;)
KRSの本 で
「ただ友人だからという理由だけで、プロとしての生活に友人をからませない方がいい」 なんて言ってますが、まさにそうですね・・・Nasも若かったんでしょう(^^;)
んで、B面の
Wu です・・・こっちの方がヤバいっす!
聴いたことがあるクラブ「Palladium(NYC)」でのライブ音源で、聞いてる限りだと
「Hot97」関係のライブ のようです・・・
こちらも1stが出た辺りのライブだと思いますが・・・
Method Man、ODBをはじめとするメンバーのキレっぷりがタマラン っすね!!
個人的には、上で貼りつけた
「Wu-Tang Clan Ain't Nothing Ta F' Wit」 をはじめ、
「C,R,E,A,M」「Protect Ya Neck」「Method Man」 などのゴールデンなパンチライン満載の曲を、デビューしたてのアグレッシブ感を発散させ、結構よい出来になっており、個人的にもライムしまくりでした!!
特に、このライブでは、
ODBのキレっぷり がヤバいですよ!!
デビュー直後であか抜けないメンバーたちを尻目に、
生まれながらに「キ★ガイ」なODB大先生のはじけっぷりはスゲーっすね!! メンバーの中で、唯一スタテン出身じゃないことから(クイーンズ出身、RZAのいとこかなんかですね)、後半になると「仲間外れ」みたいになりましたが、
氏がいたことで、Wuのマスアピールが出来た・・・ と思ってますので、このライブはその証明みたいで貴重ですね・・・
ライブでブットビ過ぎて、ステージ上で寝ちゃったとか・・・数々の伝説がありますが、上記の
97年に来日した際にも「いい伝説」 があります・・・
雑誌(Frontかな)の聴き伝えですが、横浜でのライブのあと、ライブ会場の外で、ファン達がいわゆる「出待ち」をしてたら、
さっそうとドッカから拝借した車に乗ったODBが、お嬢ちゃんをテイクアウトして、町に消えてった・・・って都市伝説的な話 があるそうです。
あと、3rdが出た頃の
「勝手にLive復活→マックで捕獲」 もいいですね・・・
まあ、残念ながら亡くなられてしまいましたが、
ODBよ・・・永遠に!! そんなわけで、かなり良いライブ音源が収録されているのですが・・・私がご紹介するんだから、ここでは終わりませんよ~(^^;)
なぜ終わらないかというと、これが
「TapeKingz」製 だということです・・・
TapeKingzといえば、ミックステープ市場ではかなり重要なNYのレーベルで
、公式サイト をみると、
88年 から活動をしています・・・
KapriやRon G、Doo Wop、Biz、S&S、Enuff など、沢山の有名DJ達の作品をリリースし、作品の質の高さから、
HipHopにおけるミックス作品のフォーマットを作ったレーベル と言って過言ではなく、リスナーたちへ好影響を残した重大レーベルだと思います。
特に、KapriやBizの作品で旧譜中心の
Old Schoolミックス は、ほんと影響を受けた方が多い・・・と思います。
真似が出来ない「現場感」みたいなものがしっかりと録音 されており、日本でも多数のタイトルが輸入され、珍重されていたこともあり、90年代の日本産ミックス作品が少なかった時期には、かなり影響力を持ったレーベルだと思います・・・
しかし・・・TapeKingzは・・・個人的にですが、別の影響も受けました・・・
それは、HipHopらしい
「豪快さ」 という点で、「ああっ、これがHipHopなのか・・・」と
HipHopの別側面を不必要に教えてくれたレーベル でもあります。
その豪快な点を証明すべく、ちょっとクイズをしましょう・・・
上の写真は、今回の作品のテープで、片方はラベルが貼っており、片方がラベルが貼ってない・・・状態になっています。
さて、どちらが
A面 でしょう・・・?
普通の感覚なら、ラベルの貼ってある左をA面としたいですが、
答えはラベルの貼ってない右になります・・・ 私の持ってる、このテープがタマタマ逆に貼ってただけかも知れないですが、TapeKingzの作品だと・・・そのタマタマが考慮出来ず、
絶対に「適当」に作ってるな・・・ と思わせる点が、マニアになってくると堪らないです(^^;)
もういっちょ、証拠物件を上げましょう・・・
すぐ手に取れる位置にあった
BizとS&Sのテープ のジャケットを証拠物件として貼りますが、手製で作ったにしろ、ありえないレベルのモノが多いです。
左のBizであれば、
驚くほど「まっすぐに切れてない」 です・・・そして、右のS&Sであれば
「紙の折り方が、かなり適当」 ですね・・・
TapeKingzの作品は、ほんと、こんなのばっかで・・・逆に申し訳なくなるような・・・出来なのが多いです!! また、ジャケットはこんな感じなのが多いですが、
実際の録音も、こんな感じが多い ですよ・・・
ミックス自体の内容は高レベルなのが多いですが、それ以外のところがヒドイっす・・・
例えとして、
今回の作品 の中であれば、
A面をまわし始めても中々始まらなかったり、Liveは入れたけど、テープで余ったところは、適当に、ラジオとかでのフリースタイルを入れたり、またそのフリースタイルの音質が、バラバラだし・・・ 日本でミックス作品を聞いてる人間からすると、
作品のクオリティーの前段階として、それはないだろ・・・みたいなところが多すぎです!! OPPでおなじみの「
Naugthy BY Nature 」を日本語に直訳・意訳すると「
生まれながらに自然児 」みたいな感じになりますが、
このTapeKingzが作った「作品」自体が、トータルで考えるとまさに「自然児」で、日本人の完成からしたら真似が絶対出来ないでしょう・・・ ある意味「Nipps」的だったりしますが、私がこの事実を気づいた時、
ついていけない反面、こういった感覚を理解することは重要だな・・・と思いました。 つまり、HipHopという文化形態自体、真面目でいるよりも
、「自然体」として楽しむ方向性が必要で、その姿勢があったからこそ、サンプリングやラップなど、既成概念に捕らわれては発見できなかった音楽形態を生みだした・・・ と思うから、そういった
「自然体」を理解する必要がある・・・ と思います。
TapeKingzモノは・・・ある意味「
HipHopの良心 」なのかも知れないですね・・・真に受けちゃいけない良心かもしれないですが・・・(^^;)
んでは、今後もTapeKingzものは紹介すると思いますが、今回はこれにて~♪ 今度はkapriかBizっすね(^0^)
Artists / Title : V.A 「Classic Cuts - Live on Stage - Nas & Wu-tang Clan」
Genre : HipHop(Live)
Release : 1995年前後???
Lebel : TapeKingz no number
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