HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ MURO 「Super Disco Breaks Lesson 1 - 4 」
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 つっ、ついに・・・コレを紹介する順番になりました!

 MixTapeKingである「MURO」さんの代名詞「Super」シリーズの第一作目のご紹介です(^0^) 頑張って、書くぞ~


 聞いたことはなくっても、このジャケットは見たことある方が多いかと思います・・・2本組み仕様の作品で、インパクトも絶大で、中古市場では、なかなか値下がらない一本ですね。
 98年にリリースされた作品で、MUROさんの「現場」でのDJプレイ・選曲に焦点を当て、MUROさんにしか出来ないセレクションを、圧倒的な質量で攻め立てる・・・「MUROクラシック」満載な作品です。
 
 私は完全に後追いで購入し、若い頃は理解出来なかった部分もありますが、MUROさんの現場でのDJプレイなどを体験・理解し、自分の経験値が上がったことで更に理解が深まったことで、好きになった作品・・・というか、MUROさんの「凄さ」を教えてもらった作品だと思います。

 思い入れが強いので、色々と小ネタを挟みつつ紹介をしたいと思います・・・





<Superシリーズ&現場のMUROさんについて>

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 まず、Superシリーズについてのご紹介ですね・・・

 このシリーズは、現在では「ある特定のジャンル」や「サブジャンル」をミックスするときに使われるシリーズで、写真右のように、近年の作品(CD作品)ではReggaeとかHouseとか、B面曲とか・・・MUROさんにしかできない「ワンテーマ」でミックスをしているシリーズになります。

 しかし、テープ時代の第1作目のこれは、タイトルの通り「Disco」モノをテーマに・・・という訳ではなく、DiscoやDanceClassics、Old School HipHop、Middle HipHop、Funk・・・などの様々な旧譜曲を使用して、それこそ現場で盛り上げてるような・・・MUROさんなりの「Disco」=「B-Boy Disco」を表現した作品だと思われ、かなり多岐にわたるジャンルをミックスをしており、MUROさんにしか出来ない「世界」をミックスしています!

 このシリーズの初期作(テープ時代)に関しては、MUROさんのミックスの特徴である「オールジャンル・ミックス」を主軸にしつつ、そのお題に沿ったテイストを披露する・・・みたいな趣向が強く、私もそうですが、これらの作品を聞いて、MUROさんの「深さ」を知ったって方が多いと思います。
 特に、MUROさんを代表する曲が多く選曲されていることから初期シリーズの人気は高く、ここ最近は再発されたCD盤のレア価格が凄いことになり・・・人気が衰えない証拠だと思います。


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 ただ、それまでのMUROさんのミックス作品と比べると、この作品って、実は異質な存在でもあります。

 この作品がリリースされた98年頃までというと、代名詞である「King Of Diggin'」シリーズや、「Diggin Ice」「Diggin' Heat」シリーズがリリースされ、市場やリスナーからの評価はかなり上々だったと思いますが、これらのテープシリーズは「ネタもの」や「Chill Out作品」としての側面が強く、どちらかというと「打ってない」感じですよね・・・
 とは言うものの、MUROさんが実際にクラブとかラジオでプレイすると、ミックス作品のような「打ってない」選曲ではなく、お客さんなりリスナーを「盛り上げる」選曲をしてるわけで・・・現場では結構「上げた」プレイをしているわけです・・・

 そう、私が言いたいのは、今回紹介するSuperシリーズの初期作は、MUROさんの「現場」でのプレイを色濃く反映させたシリーズであるということです!!

 現場・・・つまり「クラブ」だとか、MUROさんであれば「ラジオ」とか、お客さんを盛り上げることは至上命題なわけで、その至上命題を達成するべく・・・プレイしていたのが「このテープで選曲された曲」だと思います。

 この作品がリリースされた頃は、クラブでのMUROさんのプレイは聞いたことがなく、サイファーを聞いて楽しんでいた程度でしたが・・・ラジオを聞いてるだけでもMUROさんのファンキーなプレイは堪らなかったし、後追いでMUROさんのプレイをクラブで聞いたら・・・メチャクチャカッコ良く、かなり影響を受けました!!
 私自身は、MUROさんのパーティーに行くようになったのは、数年前ぐらいからで、ちょうどHarlemで「Back to the Old School」というパーティー(写真左)を開催してた頃で、このパーティーでのMUROさんのロングセットプレイを聞いて、ヤラレました!!

 数名のクルー(KODPクルー)を従え、サイドMC(当時はヒコがメインだったかな?)を導入し、Old Schoolなフィーリングを出しつつも、MUROさんらしい幅の広い選曲、2枚使いなどを多用したDJプレイ等が、ホント上手くかみ合い、騒がずにいられないパーティーでした。
 HipHopのド定番曲の連続ミックスや、今回のテープに収録されてるようなMUROクラシックな旧譜(Disco、DanceClassics、Funk、R&B・・・)なども選曲し、調子がいいとHouseだったり、朝方はカプリもびっくりなスローなR&Bを選曲し、ホントたまらんパーティーでした(^0^)

 MUROさんのDJも結構アグレッシブに攻めていて、2枚使いの切れも良く、終始テンションが高めで、観客側も上がりっぱなしで、曲によってはMCたちの絡みが混ざり、曲が更に良く聞こえました。
 Zeebraじゃないですが「選曲で盛り上がるパーティー」をまさに表現しており、私を含めたお客さんの盛り上がり方も、HipHopのパーティーには珍しい位盛り上がり、個人的にはDanny Krivitとかのパーティーと同じような盛り上がり方をしており、気持ちよく騒げた&踊れました。
 
 私が体験したMUROさんのパーティーは、このテープのタイトルじゃないですが、B-Boy達の進化した「Disco」・・・まさに「Super Disco Breaks」だったと思います。
 MUROさんって、かなり「嗜好性」の強いDJをしてるイメージが強い・・・と思われがちですが(特に最近のDJはそうかも)、かなり「上げ」なDJも出来ますよ・・・また復活してほしいな~12inchでのロングセット・・・


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 話をテープの内容に戻しましょう・・・

 今回のテープは、現場のMUROさんの志向性が強く反映された選曲になり、今となっては「MUROクラシック」として広く流通、または「MUROさん発」としてDJ業界に広まった曲などが多数収録されています。

 現場で使ってる曲・・・なわけですから、「盛り上げること」を念頭にしており、いろんな現場でトライ&ゴーで選曲した曲の中で、お客さんの評価という「ふるい」にかけられ、残っていった「珠玉の1枚」たち・・・つまり「一軍」な曲が多いです。
 現場ではド定番なHipHopなんかもかけますが、今回のテープにおいてはMUROさんの「掘り師」としての腕を生かして、誰も知らなかった良曲だったり、見逃されてた曲だったり・・・別のテープと同様にMUROさんらしいセレクションで、当時も今も現場をガンガン湧かせてる曲が多いですね。

 トラックリストがない作品なので、ネタばらしになってしまいますが、収録曲のレコ写を使いながら説明し、MUROさんのプレイの素晴らしさを説明したいと思います・・・
 なお、レコ写については、ブート&再発込みです・・・ご了承ください・・・





<作品について>

 まず、選曲系の話から行きましょう・・・

 HipHop、DiscoやDanceClassics、SoulやFunk、その他にも色々とありますが、このテープの中心になるのは「掘らないと巡り会えない旧譜のレコード」で、MUROさんが現場でプレイしてフロアーを盛り上げていた曲が大変多いです。
 特に、タイトルの「Super Disco Breaks」の通り、MUROさんが考えるDiscoを想定したような選曲で、大変「跳ねた」印象のある選曲になっており、聞いてるだけでテンションが上がってくる・・・そんな感じのプレイになっています。

 以下の説明では、大きく分けて「OldSchool&Middle HipHop」「Disco」が白眉だと思うので、その二つに分けてご紹介します。


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 今回のテープではOldSchool期、Middle期のDeepなHipHopが多数収録されており、代表的なのを上げてみました・・・ほぼ、再発盤で申し訳ないのですが、今でも値段が高いレアな作品が多いですね・・・

 上記のRising' to the Top使いの「Super 3 / When You're Standing On the Top」だったり、Resucu Me使いの「Nice & Nasty 3 / The Ultimate Rap」などのレアOld Schoolは、今となっては知られてはいますが、このテープで聞いて存在を知った方が多いんじゃないかと思います。
 時期的な話は分からないですが、MUROさんが発掘し、使い始め、皆に知られるようになった・・・類の曲で、「MUROディスカバー」と言っても過言ではないでしょうし、MUROさんの美学である「堀り」が生んだ曲だと思います。

 その限りにおいて、下段の「Kev-E-Kev & AK-B / Listen to the man」は象徴的でしょう・・・
 DopeなFunky Drummer使いで今となっては有名ですが、これもMUROさんのパワープレイで有名になり、今でも万越えな1枚ですよね。
 現場でも、サイファーでもパワープレイされ、この曲の虜になった方も多数だと思うし・・・MUROさん自身も大好きすぎて、JBもののRemix企画の時に、真っ先にFunky Drummerをリクエストし、Listen to the manへのオマージュも込めた名Remix(下段右)を作っています。
 この曲は・・・最強ですね!! あの小西康陽さんも、辰緒さんが編集した「Double Standard」でこのRemixを上げており、小西さんの言葉をお借りすると「並のコレクターでは絶対に作れない、並の愛情でははここまで到達できない」作品です。
 
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 あと、そのレアHipHopの流れの中で、その後MURO作品のネタになった「Don Baron / Action」(写真左)が収録されたり、そのネタ曲(Chain Reaction)が収録されてる「Vinyl Drifter」の元ネタFunk45もミックスされたり・・・曲として好きだったからネタにした・・・みたいな曲も少ないですが収録されています。

 その他にも、Soho使いの「REM / Radio Song (KRS Remix)」とか、今でもウルトラレアなNice & Smoothのデビュー作である「Dope on a Rope」とか、「Divine Force / My Uptown Beat」など、レアどころが多数収録されており、MUROさんが発信して市場で知られるようになった・・・曲が多いかな~と思います。
 今となっては、他のDJのミックスに使われることも多くなりましたが、思い返してみてもMUROさんがきっかけで市場に知れ渡ったことは明白で、何よりも後ほど紹介するプレーのカッコよさがポイントだったのかな~とも思います。



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 そして、この作品の肝となるのが「Disco」などの旧譜群で、この辺りは影響を受けた方が多いかと思います・・・私はかなり影響を受けました! 
 結構、選曲的にはDeepな印象が強かったのですが、改めて聞き直してみると、定番を絡ませつつ、MUROさんらしい掘りの聞いたチョイスが生かされており、こちらも素晴らしです。

 まず、指摘点として、ドラムブレイクがカッコいい曲がチョイスされている印象があり、後ほど詳しく書きますが、HipHop的な感覚で選曲をしている点が感じられます。
 それこそ、ド定番な「Freedom / Get Up And Dance」のようなアルティメット収録曲や、今となってはMUROクラシックとして有名な「Edwin Star / I Just Wanna Do My Thing」なんかをプレイしています・・・Edwinの2枚使いはカッコよすぎですね!


 また、流石MUROさんみたいな「掘り」が生かされてるみたいな曲も多く、写真左下の「Cerrone / Hooked On You」は、今となっては定番ですが、当時は鬼高でしたね・・・
 最近は安くなりましたが、ほぼLPオンリーな曲(カナダ盤のみ12inchあり!)も見逃さない辺りは素敵ですね!!

 あと、写真右下の「Aleem / Release Yourself」であれば、Disoco/Garage/House系の映像作品として重要な作品だった映画「Maestro」の発表以降に盛り上がった1枚ですよね・・・その発表のさらに前である98年の段階で、しっかりと入れてる辺りは・・・流石です・・・
 ただ、この収録してるバージョンが、84年頃に作られたマスターミックスもののブート12inchに収録された一節からプレイしてるんですよね・・・流石にKing of Diggin'です!


 その他にも、Risco Connectionのレゲエ調カバーとか、Terri Gonzalez版のI'm Caught Upとか・・・98年の時点で掘ってるのかよ!って感じのレア盤が多く収録され、ヤラれますよ・・・


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 あと、個人的には、このテープに収録はされていたけど、実際の「現場」に行って理解が出来た・・・って曲もありました・・・

 例えば、写真左の「T.S Monk / Bon Bon Vie」は、そんなにメジャーでないレコードですが、クラブでは、KODPクルーのMC陣がカッコよく煽りながらミックスしていて、好きになった1枚です。
 また、右の「Denroy Morgan / I'll Do Anything For You」は、ミックステープでは定番ですが、クラブに行って、クラブの爆音で聴くと、その音のヤバさにハメられた1枚です・・・よく「いいスピーカーで聴くと、その音の魅力が更に発見できる・・・」なんていいますが、私の中ではこれが代表作です。

 ちょっとまとめると、Discoやダンクラなどの旧譜群は、昔から使われている定番も多いですが、知られていない曲が圧倒的に多く、この作品を聞いて曲を知ったという方が、HipHop方面の選曲と同様に多いんじゃないかと思います。
 私自身は、何年も聞き倒し、曲名は知らないけど体が覚えてる・・・ってことが多く、後追いでオリジナルのレコードを買ったりしましたが、そんなに高くないのもあります・・・
 玉石混交の昔のレコードの中で、これほどまでカッコいい曲だけ抜いてくるって時点でKingの耳の確かさが分かりますが、値段に関係なく、イイ曲をプレイするって姿勢も素敵ですね(^0^)



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 そして、次からの話がこの作品の「肝」になってくると思います・・・

 この作品に関しては、先に触れました通り、MUROさんが解釈する「Disco」=「B-Boy Disco」を表現した作品だと私は考えています。
 そう、この作品は、先ほど紹介した「HipHop」と「Disco」が融合した作品で、MUROさんにしか作れない世界(もうSuper Disco Breaksとしか言いようがない!)に仕上がっていることで、その世界観を作る上で大切なのが、選曲面で紹介した「HipHop」と「Disco」がメチャクチャカッコよく「ミックス」されている点です!
 分かりやすい言葉だと、70年代のブロンクスなどであった「ブロックパーティー」って言葉がしっくりくるのだと思いますが、そのエッセンスを更に昇華し、何とも言えない「躍動感」に満ちた世界に仕上がっていると思います。


 象徴的な例だと、写真上段の「Super Wolf / Super Wolf Can Do it」「Denise Lasalle / I'm So Hot」の繋ぎですね・・・嫁のヒット曲「I'm So Hot」を、旦那のWolfがカバーしたわけですが、MUROさんはWolfのインストから嫁に繋ぎ、今となってはMUROさんを代表する黄金ミックスというか・・・このセットで1曲ですね!!
 また、下段の「Mel Brooks / It's Good to be the King」→「Sylvia / It's Good to be the Queen」繋ぎもそうですかね・・・MUROさんはkingのインスト部分で煽りながら、Queenに繋いでいくことが多いですね・・・

 この二つのミックスは、実は「Lesson 3の後半のミックス」ですが、ここのラインは好きな方が多いんじゃないですか?

 まあ、元ネタ繋ぎみたいなもんなので、思い付かないわけはないと思いますが、聞いててホント違和感がなく、かつ躍動的なミックスで・・・私も好きなラインなんですが、考えてみると、それまで組み合わさることが決してなかったパズルのピースが、MUROさんの手によって豪快に組み合わさり、何とも言えない「グルーブ」に仕上がっているんですよね!!
 このミックスラインが面白いのが、Disco系の曲を、上手くOldSchoolのHipHopと混ぜ、HipHop的なミックスで繋ぎ合わせている点で、この作品の象徴的なラインでもあると思います。


 この作品は、後でも書きますがトラックリストがない作品で、自分で聞き続けながら曲を探していった経緯があります・・・
 んで、自分が掘った限りだと、収録曲はレコード屋さんでは確実に売り場が違うことが多く、その限りだと「掘る」という作業も凄いのですが・・・その異ジャンルの曲達を、MUROさんの号令の元、同じグルーブの下にいることに驚きを隠せません!!
 上記のレコードは比較的分かりやすい例ですが、聞き込んでいくともっとドープで・・・考えれば考えるほど頭が痛くなる位ビックリさせられます。

 MUROさんの凄いところって「異ジャンルまたぎ」を平気でやってしまうところだと思いますが、この作品を聞いて痛感するのが、それが更に押し進み、MUROさんにしか出来ない「グルーブ」にまで昇華されている点だと私は思います。
 きっと、現場という環境で研ぎ澄まされ、残った曲とミックスが収録され・・・結果として誰にも作れない「グルーブ」になったのだと思います。
 もう、まさに「Super Disco Breaks」としか言いようがない内容です!!


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 んで、Lesson 3の後半のミックスの話をさせてください・・・MUROさんの「DJとしての技」がしっかりと光っているからです!
 
Loftクラシックとしても有名な「Joyous / Pleasure」から始まるラインで、おそらく以下のように選曲されています(間違ってたらごめんなさい)

・ Joyous / Pleasure
・ Super Wolf / Super Wolf Can Do it
・ Denise Lasalle / I'm So Hot
・ Sugarhill Gang / This is for the Lover in You
・ Kurtis Blow / The Breaks
・ Terri Gonzalez / I'm Caught Up
・ Mel Brooks / It's Good to be the King
・ Sylvia / It's Good to be the Queen
・ Universal Robot Band / Dance and Shake Your Tambourine
・ General Johnson / Can't Nobody Love Me Like You Do
・ Silvetti / Spring Rain

 かなり「上げ上げ」な選曲で、MUROさんのキラーチューンが満載で堪らないですね・・・先ほど提示したようなHipHopじゃない曲を、HipHopの感性でミックスしており、非常に躍動感のあるラインになっています。
 んで、このラインでのポイントが・・・大半の曲を「カットイン」でミックスしており、曲を入れた瞬間の「破壊力」が尋常じゃないんです!!
 よく、私の書く文章で「殺しのミックス」なんて書いていますが、ここのラインに関しては、その「殺し」が連続で・・・大変なことになっています!

 例えば、写真左の「Universal Robot Band / Dance and Shake Your Tambourine」は、メチャクチャカッコいいスクラッチカットインで繋げていき、一気に空気を引き込むし(ボリューム調整は失敗?)、同じような類だと「Silvetti / Spring Rain」も、Grandmaster Flashのバージョンで一気にカットインし、空気を持っていき・・・何度も殺されます(^0^)
 無論、このラインはどの曲もメチャクチャカッコいいカットインをしてて、悶絶の連続です・・・連続なのに、グルーブが全く切れず、高いテンション維持したままグルーブを引っ張り続けるっていう点もヤバいっすね!


 MUROさんって、あんまりDJとしてのテクニックが上手いとは世間では認識されてないと思いますが・・・そんなことは絶対ないと思います!!
 
 見た目は控えめなミックスで、派手な技がなく、どちらかというと「シンプル」なミックスであるのは確かなのですが、その「シンプル」さに「切れ」があるんですよ・・・
 上手くは説明出来ないんですが、ここぞという時の選曲に「パンチ」のあるミックスをし、その曲を光らせ・・・場合によっては聞く者を一発でノックアウトさせるミックスみたいのが上手いと思います。
 上記に上げた例なんか、もうホント「国宝級のミックス」で、これ以外に聞き方がないってぐらい素晴らしいミックスだと私は思います・・・

 特に現場で、この作品と同様の「Super Disco Breaks」スタイルでDJをするときは、そのミックスが冴えまくり、ガンガン打ってくるんですよね・・・こっちも音に入っている状態でプレイしてくるので一瞬で「殺され」ます!
 HouseのDJがタメにタメて盛り上がり曲をプレイするような感覚を、HipHopのスタイルで実践してるようで、曲の良さは無論ですが、MUROさんの選曲手腕とミックス技術の良さがあってだと思います・・・
 ちなみに、自作の金色では、House的なグルーブミックスが冴えており、こっちもイイですね!!


 今回の作品紹介では、この作品が「現場」でプレイしていた楽曲・・・という点を指摘しましたが、選曲としてはかなり現場で多用していた曲であることは間違えないと思います。
 ただ、それに付け加えたいのが、ミックスにおいても「現場で培われたテクニック」が生かされている点で、MUROさんが作り上げた鉄板ミックスは「一夜にして成らず」ということをご理解いただければ・・・と思います。



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 最後に、ちょっと大切なことを書きたいと思います。

 この作品って、MUROさんのプレイを通して有名になった曲が多いと思うんですよ・・・レコード屋さんの曲紹介でも未だに「Super Disco Breaks」収録みたいな説明がつくことが多いですからね・・・
 この作品に収録されている曲は、今となっては有名な曲が多いですが、ほとんどの曲がMUROさんが掘り起こし、発信したと言っても過言ではなく、このテープや現場で聞いて、その曲の良さを教わってきた・・・っという流れが絶対にあると思います。

 ただ、個人的には、それらの曲は、表現としては「MUROさんから教わった」曲と感じることが多く、私と同様に同じ思いを抱いている方が多いと思います・・・そう、これが大事なんですよ!!

 それこそ「Forget me nots」とか、「Over Like a Fat Rat」などのようなド定番のDanceClassicsとかは、他のDJ達も選曲してましたので、自然と好きになっていきましたがが、これらの「MUROさんから教わった」曲って、普通に暮らしてたら知り合えないであろう・・・そんな曲が多いかと思います。

 当時としてはマイナーな曲ですが、MUROさん独自の審美眼によって掘り起こされ・・・華やかな曲だったり、踊りやすかったり、首を振りやすかったり、歌詞を歌ったり・・・その人によってとらえる部分は違うかも知れないですが、曲としては長く付き合える「良曲」が多いと思います。
 また、選曲の文脈としてHipHopの流れとしてかけているので、HipHopしか知らない未熟なリスナーにも聴きやすい形で提供してくれ、かつMUROさんの人柄が現れたようなポジティブな曲が多く、誰でも好きになれる曲が多いと思います。

 そう、MUROさんから教わった曲って、玉石混交なレコード箱からMUROさんが掘り出し、その曲が光るような方法で教えてくれたのだと思います!!
 他の作品(Diggin' Iceとかね)もそうですが、この作品に関しては「盛り上げ曲」を披露をしたという意味では、大変意味のある作品だと思います。

 
 また、もう一つ重要なことを付け加えておくと、この作品がリリースされた頃(98年ぐらい)って、未熟な少年・少女がリスナーの大半であったので、この作品に収録されているような「過去の曲」でも良い曲がいっぱいあるんだ・・・と気付かさせ、過去を掘ることの大切さを教えてもらった点も大変価値があると思います。

 私もそうでしたが、過去に目を向けさせ、レコード屋で掘ることの大切さを知り、時に真剣だけど、楽しみながら音楽と共にする・・・みたいな態度を教えて貰ったような気がします。
 MUROさんが、どういう気持ちでこれらの曲を選曲してたかは分からないですが、リスナーが楽しんでくれるように・・・という点と、自身が持つ「掘る」という遊び心が昇華し、これらの曲をミックスするようになったのかな~と思います。
 そういった先輩であるMUROさんの背中を見て、私達が育っていったのかな~とも思います。


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 そんなMUROさんの背中を見て育った私は、この作品に収録されている曲はMUROさんから教わった曲が多く、頭が上がりません・・・なので、感謝の意をこめて「教わった」という言葉になります!!

 今回の作品紹介で写真を貼ったレコードは、殆どがMUROさんからその曲の良さを教わり、レコードを探して購入したのが多いです。
 なお、このテープがリリースされた際は、このテープは購入してなかったので、私の場合はどちらかというと「Da Cypher」でのプレイで曲を教えてもらった・・・という表現の方が正しいかもしれません。

 まず、SugarhillモノはMUROさんから教わって買ったのが多いですね・・・結果としてこの作品のキーポイントであり、HipHopとDiscoを結果として橋渡しをしていることが多いので、MUROさん自身も結構好きだったんじゃないかと思います・・・・私も影響を受けて、色々と買いました!
 まだ紹介してない範囲だと「Sugarhill Gang / The Lover in You」とか「Positive Force / We Got The Funk」なんかもMUROさんから曲の良さを教わりました(^0^)
 特に「The Lover in You」は、ピッチ早目のプレイを聞き、そのカッコよさにヤラれました・・・初めて聞いたとき、普通のダンクラかDiscoかって思ってて(曲名を知らなかった)、調べていって、行きついた先がSugarhillだったので、かなりビックリした記憶があり、MUROさんって凄いな~と思った記憶があります。
 なお、このテープだと音の調整がちょっと失敗して、グルーブが一度落ちているのはご愛嬌ですね(笑)

 また、「Denise Lasalle / I'm So Hot」は、自分をDisco方面に興味を持たせてくれた曲で、高いレコードが買えなかった学生時代に奮発して買いましたっけ・・・そのうち、アメ盤のプロモ12inchも欲しいですね・・・
 このテープを象徴する曲でもあるし、当時のCypherでもよくプレイしてたことから、MUROさんを象徴する曲で・・・まさに「MUROクラシック」な曲の一つだと思います・・・皆さんもMUROさんからこの曲を教わり、このLPをちょっと高い値段で買ったって方、多いんじゃないでしょうか?
 ちなみに、今の私の「音楽趣味」はかなり雑多なのですが、Discoやダンクラ方面の影響は、MUROさんから頂いたものが多く、MUROさんを通して更に深いところまで進み、その後もHouse的な趣味に繋がっていったのもMUROさんのおかげだとだと考えています・・・

 あと、「Silvetti / Spring Rain」は、今となっては定番になりましたが、当時は「MCの煽り」入りのレコが何なのか全く分からず、調べていった結果、Grandmaster FlashのミックスCDのレコード盤からプレイしていることが判明し、その「掘りの深さ」にヤラれ、高くならないうちに買った記憶があります。
 私の記憶だと、Flashのミックスしたレコードは、当時は全然高くなく、市場で全く評価されてなかったのですが、MUROさんのプレイで一気に火が付き、マックスで5000円ぐらいまでいったと思います。
 これに関しては、MUROさんの「耳の良さ」の勝利でしょう!! 過去ばっかり掘るのではなく、現行のレコも掘らなきゃダメっていう「掘りの柔軟さ」を教えてくれた曲でもあります。


 曲単位で行くと、まだまだ言いたいこと(?)が多いのですが、長くなるのでここまでにしましょう・・・

 最初はCypherでのプレイで影響を受け、それからこの作品を聞いて影響を受け、その後にクラブでのプレイで影響を受け・・・長い年月をかけ教えてもらったような気がします。
 昔は分からなくっても、後になってその曲の良さが分かったり、ずーっとイイ曲だな~と曲名を知らずに思っていて、レコ屋の店内でかかってて、速攻でその中古盤を買ったり・・・色々ありましたが、結局はMUROさんに教わった・・・その一言に尽きると思います。

 そう、この作品ってトラックリストがないんですよね・・・そこもポイントですね・・・
 なぜ、トラックがついてないのかは明確な理由は分かりませんが、私としてはついてなくって逆に良かったと考えています・・・
 自分の人生の中で、MUROさんのこれらの曲をタイトルを知らずに体で覚え、頑張って探した「経験」は何事にも変えられないですから・・・これからも頑張って探したいと思います(^^;)

 そして、教わった曲はこれからも大切にしていきたいと思います・・・まだまだタイトルが分からない曲が多く、捜索の旅は続きます・・・(^^;)





<最後に>

 いや~、長くなりましたね・・・だけどこの作品の魅力を100%は表現できなかったです・・・残念です(^^;)
 私も結果としてメチャクチャ影響を受けたし、これを読んでいる方でも頷いてくれる方も多いかと思ったので、頑張って書いてみました。


 ただ、べた褒めばかりも変なので、マイナス面も書いておきましょう・・・

 ミックステープでは肝心な「ミックスの流れ」は、割とアバウトに作られ、聞き方によっては「ダレちゃってる」ところも結構あり、かなり聞く側が分かってないと辛い内容だと・・・思います。

 2本組みなので4トラック、合計180分のロングジャーニーなテープですが、それぞれのトラックのミックスに、物語りとしての「流れ」があまりなく、印象として「ラフ」な印象があり、ミックス作品としての「掴みどころ」がちょっと少ないっすかね?
 また、要所要所で「殺してくれる」ミックスが満載なのは確かなのですが、聞いてる人がある程度その曲を知ってないと辛いと思うし、万人向けな流れではないところも多く、聞く方が経験値がないと理解が出来ない・・・ってところもポイントだと思います。

 なので、話題性で買ってしまい、聞いていて「なんか聞きづらいな~」と思った方も多いかと思います・・・私も実はそうでした・・・


 でも、今回聞き直してみて分かったのですが、掘るという行為や選曲のセンスなど、レコード知識やDJミックスの知識が理解し、聴く側の「経験値」が高くなると急に楽しく聞けるようになり、やっとこの作品の凄さが理解できた・・・とも思いました。

 私もある程度は知識がある方だとは思いますが、未だに分からない曲も多く、この作品を聞き返すた度に「もっと勉強しないとダメだな~」と思い、聞き返しとレコード捜索を交互に繰り返し・・・気づいたら10年近く経ちます。
 持ってないレコードがまだまだあるし、調べても分からない曲も多く・・・まだまだ修行の旅は続きますが、この作品には「DJ・レコード掘りの真髄」が詰まっている・・・と改めて痛感しました。


 最後に、作品の価値を考えると、メチャクチャ重要な作品だと思います!
 
 時期的なことを考えると、「98年の時点でそれを掘ってたの!」って言うのもありますし、何よりも未熟だった頃のシーンに「パーティーミックスでも掘る姿勢を忘れない」っていう精神性を伝えてくれた(MUROさんが言ってるわけじゃないけどね)のは大切でしょう!
 この作品が出たことで、様々な良質なレコードが紹介された点も大きいし、DJミックスの方法でも影響を与えた点も大きいと思います・・・変な話、MUROさんのこの作品なり、MUROさんのこういった姿勢がないと、Ulticut UpsやKocoさんなんかの「掘り師ライクでDeepなミックス作品」は誕生しなかった・・・とも思います。


 市場では、ジャケットのインパクト、内容の良さから、なかなか価格が下がらない作品になっていますね・・・最近はCDの再発盤の方が高くなってますが、この「無骨なグルーブ」を体感するためには、是非テープで聞いてみてください!!
 初めて聞く方は「試される」と思います・・・だけど、一度好きになったら逃げられない世界が待ってますよ!!
 また、暫く聞いてないって方も、是非聞き直してみてください・・・気づいたら自分の経験値が上がってて、急に理解出来たりすることもありますよ・・・

 
 そんなわけで、長い紹介文でしたが、これで終わり・・・この作品の魅力がちゃんと紹介出来たか不安です・・・
 ただ、何よりもMUROさんの「現場感」が色濃く出つつ、MUROさんだから出来る「掘りの濃さ」や「カッコいいDJミックス」が体感できる・・・そんな素晴らしいミックスであることには間違いがありませんよ!!






<Release Date>
Artists / Title : DJ MURO 「Super Disco Breaks Lesson 1 - 4 」
Genre : HipHop、Disco、DanceClassics、Garage、Funk、Soul、R&B・・・・
Release : 1998年
Lebel : KODP / Saveage






Notice : トラックリストについて
 作品自体にはトラックリストは付いていませんが、中古市場を見ていると、トラックリスト付きの商品もありますね・・・
 恐らくですが、トラックリストの配布があった可能性があり、もしあったのであれば、MUROさんのお店である「Savege」とかだとトラックリスト付きで販売されていた可能性があります。
 また、Ciscoなどの重要販売店では、他の作品のリリース時には確認したことがありますが、トラックリストを店頭に貼り付け、気合を入れてメモしてる輩もいましたので、この作品もその可能性があるかも知れません・・・
 いずれにせよ、トラックリストは出回っておりません・・・悪しからず・・・


Notice : CD再発について  ※2012/11/10 修正

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 2005年7月に4枚組でCD再発(写真の左)がされていますが、かなり小プレス(1000枚ぐらい?)だったと思われ、今ではテープよりCD盤の方がレアになっています。
 ただ、細かい指摘ですが、CD再発では、テープの「Lesson 3」が「4」になっており、テープの「Lesson 4」が「3」に入れ替わっております・・・どうしてなんでしょう??

 また、2012年10月/11月には、CD再発の再発が行われ、Lesson1/2とLesson3/4の2種類が発売されました。



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<編集情報> 2010年3月7日
 悪い癖で、文章を大幅に修正しました・・・いつになったらこういうことをしなくなるんでしょう(^^;)



<編集情報> 2010年10月3日
ある「たくらみ」があり、ちょっとだけ更新・・・収録曲も半年の間に結構買いましたが、説明を入れる余地がなく、文章だけの変更でした~(^^;)
  ↓
<編集情報> 2010年10月9日
その「たくらみ」を無事に実行しました・・・この作品のトラックリストの公開です~♪
下記のリンクよりどうぞ~(^0^)

「MURO / Super Disco Breaks 1-4 & 5-8」トラックリスト公開





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コメント
この記事へのコメント
いや~面白すぎます。
仕事帰ってきて真っ先に読みましたよ~。
エアーのBlow your headは行ったこと
あります。
最新スーパーダディーブレイクスまで
いっちゃいましょう~~無理かあ!?
お願いします!
2009/04/12(日) 00:10:26 | URL | つん #-[ 編集]
Re: タイトルなし
読んでいただいてありがとうございます(^0^)
結構、気合いを入れて書いたので励みになりますです。

Daddyは・・・流石に買いませんでしたが、
その内、出会える日がくることを祈りましょう・・・
ヤフオクで凄い値段になってますが・・・(^^;)
あと、Blow Your Headは行ってないんですよね・・・
今更ながら後悔していますww

今後も、いろいろと更新していきますので、よろしくお願い致します~♪
2009/04/12(日) 08:32:14 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
はじめまして!僕もMUROさんの掘りの深さに勉強させられた人間です。今は趣味でクラブイベントのオーガナイズをしてるのですが今週の土曜日(2010.9.11)なんですけど、MAKI THE MAGICさんと一緒にやってるパーティーでMUROさんを呼ぶことになり、SUPER DISCO BREAKSの流れを汲んだプレイをオファーしました。いまから楽しみです。
2010/09/06(月) 12:44:13 | URL | first choice #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>first choiceさん

初めまして(^0^) 書きこみ、ありがとうございます!!

うは~、MUROさんを呼んじゃいましたか!! それもSuper Disco Breaksセット!! 絶対にイイだろうな~(^0^)
思わず検索しちゃいました・・・が、その日は野暮用で実家に帰省予定です(--;)
イベントの運営なんて、私には想像が出来ませんが、成功を心より祈ってます・・・それも、レコ村の中心地でのイベント(ゲームって移転してたのね・・・)なので、応援してますよ!!

個人的には、最近はクラブ活動が出来ず、悶々とした日々が続いてます・・・、行きたいイベントがあっても仕事とかで行けないことが多く・・・クラブ運も絶不調です(^^;)
来週のダニー(eleven)は出張で行けず・・・今年もBody&Soulは出張が決定・・・引っ越して、結構クラブに行きやすい場所になったのに、全然行けないっすね(--;)

私も「クラブ」を愛する者の一人なので、当日のMUROさんのプレイ、是非楽しんでくださいね!!

文系一直線のブログですが、今後ともよろしくお願い致します(^0^)



2010/09/07(火) 00:12:15 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
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