HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Grandmaster Roc Raida 「52 Beats 2008」
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 緊急入稿です・・・こんな形で紹介するとは思いませんでした(涙)


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 既にご存知の方も多いかと思いますが、3日前の9月19日、NYの有名DJである「DJ Roc Raide (Grandmaster Roc Raida)」が急死されました。
 死因などは不明な点が現時点だと多いようですが、日曜日に仕事から帰宅し、HipHop系のブログをみてたら彼の急死の一報が掲載されており・・・急遽、哀悼の意をこめて今回の紹介をすることにしました・・・


 HipHopが好きならば、知らない方は少ないと思いますが、知らない方も多いかもしれないので補足しておきます・・・
 彼は、NYを代表するスクラッチ/ターンテーブリスト系DJで、90年代以降のNYでのスクラッチ系の代名詞であるDJ集団「X-Men(のちのX-Ecutioners)」のオリジナルメンバーであり、いわわゆるHipHopの「技(=スクラッチ、ジャグリングなど)」をメインに、DJ活動/Producer活動をするお方です。
 NY出身で、父親はSugarHillでレコードのリリースがあるMean Machineのメンバーであり・・・生粋の「HipHopの申し子」として生まれ、80年代後半より活動を開始し、95年のDMCで世界チャンプになるなど、スクラッチ業界大変重要なお方です。
 一時期は「西のInvisible Scratch Pickles(Q-Bert,Mixmaster Mikeなどが所属)、東のX-Men」と表現されたほど、スクラッチ業界では超重要な存在で、HipHop本来のファンキーなジャグリング(=2枚使い)や、観客を沸かせるボディートリックなど・・・スクラッチの進化において、大変重要な功績を残したDJだと思います。
 一応、彼の動画を貼っておきますので、分からない方は見てください・・・




 ターンテーブリストとしてのDJ以外にも、各種アーティストのツアーDJや、音源制作、はたまたクラブプレー(Heavy Hittersのメンバーです)もこなし、日本にも昨年来日し、まさにワールドワイドな活動をしているお方・・・で、これからの活動も期待していただけに、今回の訃報は本当に残念です。
 個人的には、NYのHipHopDJの伝統を受け継ぐDJって認識があり、それこそ、HipHopのオリジネーターであるDJ Grandmaster Flash(Kool Hercかも?)に認められ、「Grandmaster」の称号を得たDJ(多分、彼だけがこの称号を得ている)だけに・・・OldSchool期から伝わるHipHop本来のダイナミックさやファンキーさをストレートに表現できる数少ないDJとあって・・・ニュースを見たとき、絶句をしてしまいました。

 ミックス作品のリリースは意外と少ないのですが、作品としても間違えのない今回の作品を紹介することで、彼の功績や素晴らしさを後世に残せれば・・・と思い、急遽、作品の聞き直しをしたうえで、この作品を紹介することになりました・・・
 その内に紹介するつもりではいましたが、こういったタイミングで書くのは・・・ちょっと複雑です(涙)


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 まず、この作品をご紹介するに当り、作品に関する補足が必要になるので、その点から話を進めます・・・

 この作品は、2008年5月ごろにリリースされた作品で、90年代初期にNYでリリースされた伝説のミックステープである「Kid Capri / 52 Beats」のオマージュ作品になります。
 カプリのことは、考えてみればまだ1作も紹介してないのでアレですが、個人的にはミックステープ史上で超重要作品のオマージュとあってソッコーで買いました(^0^)
 ちなみに、リリースは、日本発(?)のHipHopクロージングブランドである「BBP」からで、HipHopマニアにはたまらない作品を連発しているレーベルです!!

 カプリの作品も、今回のRoc Raidaの作品も、内容としては・・・HipHopの骨子であるSoulやFunk、Disco、Rockなど・・・いわゆる「オリジナルなBreakbeats」を扱った内容で、HipHopの歴史なり構造をしっかりと理解したものにとってはたまらない内容に仕上がってます。
 まあ、いわゆる「元ネタ」って扱いになり、それこそ写真右のアルティメットに収録されているような曲が中心になるのですが、HipHopという音楽の根底を作り上げた「音楽」を、DJがHipHopの感覚でミックスすることで、高次元に進化出来る・・・ことを証明した作品で、カプリが90年代初期(80年代末かも)にアンダーグラウンドにリリースし、日本を含む世界各国に散らばり、教育的な意味(HipHopとは何か?とか)を込みで拡散した重要作品で、あまたのDJ達が影響を受けた作品だと私は考えます。

 当然、この作品を作ったRocも影響を受けたと思われ・・・イントロでカプリのシャウトをもらい、随所でオールドスクールへの敬意を出しつつも、彼が持てるスキルと感性を駆使し、2008年度版へとビルドアップしています(^0^)
 作品中においては、選曲の方向性は同じですが、カプリがおこなっていた豪快なスクラッチ&2枚使いの部分を、世界一になったDJテクニックで倍増させ、全編にわたってカッコよくファンキーに仕上がってるのが印象的です!
 ちなみに、カプリの代名詞である「マイク」や、ボロボロのレコードでのプレイ、そして針飛び重戦車のようなスクラッチ豪快な2枚使い・・・など、カプリらしいファンキーさは流石に真似は出来ず、総合的なファンキーさはカプリに軍配が上がりますかね(^^;)


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 んでは、作品の紹介です~♪

 いわゆる「BreakBeats」ものっとあって、大半はHipHopヘッズの「血と肉」になっている曲が多く、その曲の一節を聞いただけでつい反応してしまう・・・永遠のBreakbeatsクラシックが満載な内容になっています。
 それこそ、写真で貼った「Ultimate Breaks & Beats(以下UBB)」に収録されているものが大半で、アルティメットに収録されてないBreakbeatsクラシックや、HipHopのパーティークラシックな曲などが選曲され・・・彼独自の個性とDJテクニックでファンキーに調理された良作に仕上がっています。

 まず、選曲面ですが、いちいち、曲名を書き出すような必要がないくらい・・・ド定番の連続で、真のHipHop野郎には堪らない内容で、ジャンキーたちの「血と肉」である楽曲の連続で、脳より先に体が反応しちゃう選曲にノックアウトです!!
 作品はカプリの熱いシャウトから始まり、出だしはUBB13に収録のMeters / Hand Clapping Songからスタートし・・・そこからは怒涛のBreakbeats地獄が始まります・・・;(^^:)
 Funky Presidentsも、You'll Like it Tooも、Apacheも・・・しいて言えば、ImpeachとGot to be Realがないな~ってぐらいの選曲で、初心者の教科書っと言ってもいいぐらい充実した(?)選曲です。

 いや~、私自身は、アルティメットで死ぬほど練習し、こういった楽曲が気づいたら好きになり・・・先にHipHopの真髄を理解した上で、カプリのオリジナル52Beatsなんかを聞いたので・・・この作品も一発で好きになり、いつ聞いても体が反応してしまいます(^^;)
 カプリの作品も、この作品もそうですが・・・アルティメットに収録されている「ド定番」の曲たちは、HipHop野郎を本気にさせる「何か」があり、聞いていてテンションが上がらなければ・・・ダメですよね!
 ただ、この辺の曲って、結構勉強しないと知る機会がなかったりするので・・・こういった作品が実はいい機会だったりするので、初心者の方には是非聞いていただきたい内容だったりもします・・・

 また、UBB以外の曲もボチボチ収録され、写真を貼ったHeatbeatや、Catch a Grooveなどや、ミックスの最後の方では、Soul Clapとか、It Takes Twoとか・・・HipHopパーティークラシックスも飛び出したりし、もう今となっては「Breakbeatsクラシック」に成り上がった曲もチョイスされ、HipHop野郎にはタマラン選曲ですね(^0^)
 まあ、「Breakbeatsしばり」って範疇からだと逸脱をするかもしれないですが・・・体はしっかりと反応してるので、無問題でしょう!!


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 そして、実際のミックスは・・・流石「DMCチャンプ」だけあって、ドープな内容です!!
 
 Breakbeatsだけあって、ブレイク部分の2枚使いがポイントにはなりますが、カプリと同様にしっかりと曲を聴かせつつも、ブレイク部分のドープな2枚使いでHipHopらしさを増幅させ、普通にその曲を聴くよりも、ファンキー度数が格段に上がる・・・そんな感じのミックスになっています。
 カプリの作品だとスクラッチなりミックスの「豪快さ」がHipHopらしさを象徴していますが、この作品だと、テクニカルで手数の多いスクラッチと、的確でスピード感のある2枚使いで攻めまくりつつも・・・逆にシンプルに技を使う部分もあり・・・もう「流石です!」としか言いようがないほどの内容に仕上がってます(^0^)

 方向性としては楽曲をしっかりと聞かせつつも、彼の個性が光るスクラッチ&2枚使いで、その曲のブレイクなんかを更に光らせる・・・みたいな感じで、バトルの時みたく、曲自体を解体することはないですが、なかなか真似が出来ないミックスです。

 ド定番なYou'll Like it tooだと、スクラッチ込みの2枚使いでイントロブレイクをスピード感を維持しつつ、ブレイク自体が持つファンキーさを増幅させ・・・だけどしつこくは2枚使いはしないことで楽曲性は壊さない感じで・・・最高です(^0^)
 また、かなり作りこんだスクラッチ&2枚使いもあり・・・それらは一発録音では無理っぽいルーティーン(後録音かセラートだと出来るかな?)でもありますが・・・気づいたら覚えてて、スクラッチに合わせて気持ちよく首を振ったりする部分が多く・・・つい聞きこんでしまうことが多いです!

 あと、作品のミックスを優先するため、シンプルに徹するところも多く、技を全く使わなかったり、シンプルなんだけど「上手い!」って部分も結構多いです。
 写真で上げたGaz / Sing Singだと、DJ的においしい部分(♪デッ、デッ、デー♪のところ)は使わずに、伸びのあるブレイクをそのまま使い、選曲に徹していますね・・
 また、Brazilian RhymeBillie Jeanのビートブレンド気味にロングミックスし、そのままミックスをつなげる・・・みたいな、思わず「上手い!」って唸ってしまうシンプルなミックスもあります・・・
 ターンテーブリスト系DJにありがちな「技に溺れる」ことは避け、しっかりとミックスを考えている点も見逃してはいけません!!


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 最後に、HipHop野郎なら「にやっ」としてしまう小ネタを一つ・・・

 ある種、彼の師匠である「DJ Grandmaster Flash」の大名曲にして、HipHopDJのバイブルである「The Adventures of Grandmaster Flash on the Wheels of Steel」の一節を、オリジナルの曲を用いて、Flashと同じスクラッチ&ミックスを披露しています(^0^)
 部分としては、Apache→Another One Bites the Dust→Good Timesで・・・師匠もグッとくる仕掛けですね・・・ド定番だけに首を振りまくりです!!



 ンなわけで、彼独自のスクラッチ&2枚使いと、ミックスのセンスが上手く融合した作品で、どの方にも楽しめる内容に仕上がっています。
 技に溺れることもなく、曲を光らせるための技の使い方が秀逸で、HipHopDJとして誇れる見本を示した作品といってもいいですね・・・

 こんな良質な作品を出せるんだから、もっと色んな作品を聞きたかったな・・・と思うのは当然ですが、彼はもうこの世にはいません・・・
 彼の功績が残せれば・・・と思い、ちょっと真面目に書きましたが、なんか分かりづらい文章になっちゃた・・・すみません・・・

 最後になりますが・・・「R.I.P, Roc Raida・・・こんな素晴らしい作品を残してくれてありがとう!!」


<Release Date>
Artists / Title : Grandmaster Roc Raida 「52 Beats 2008」  
Genre : Soul、Funk、Disco、Rock、HipHop・・・
Release : 2008年5月
Lebel : BBP Records BBP-005CD


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