今月は、出張が多く、更新が全然出来ないっすね・・・すみません(^^;)
更新する気はあるのですが、なかなか前に進めない・・・そんな日々が繰り返しています・・・
んなわけで、出張ネタとかぶせて、ミックステープ市場では定番の一本のご紹介です。
言わずと知れた
「Grooveman Spot」こと「DJ Kou-G」さん の一作で、彼が得意とする
JazzyでMellowなHipHopをミックス した人気作です。
Kou-Gさん は、
仙台出身のHipHop系プロデューサー/DJ で、現在は東京を活動の拠点にし、同じ東北の仲間である
「Jazzy Spot 」 に所属し、自身のグループである
「Enbull」 での活動に加え、ソロ活動も精力的にこなすお方です。
今となっては、DJよりもプロデューサーのイメージが強く、今回のテープで紹介するようなJazzyなトラックを多く量産し、ソロアルバムをはじめ、リミックス作品など、多数の作品をリリースし、好きな方には堪らない方だと思います。
ミックス作品に関しては、そんなに多作ではありませんが、良作をリリースしており、私自身はそんなには深追いしてはいませんが、市場では結構人気なタイトルも多いですね・・・
特に今回紹介する「grooveman spot」は、彼の名前を広めた作品として有名ですし、JazzyなHipHopの良さを広めたり・・・と、結構重要な作品で、一時期よりは相場は落ちましたが、今でも人気な一本だと思います。
では、矢継ぎ早ですが、作品の紹介に移ります・・・
あまり好きな言葉ではないですが、いわゆる
「Jazzy Hip Hop」 をメインに構築した作品で、
90年代中ごろの懐かしい匂いのする作品 だと思います。
それこそ、
PeteRock や、
DJ Premier 、
Buckwild 、
JayDee ・・・などが作り出した、
メローなネタをループし、適度な緊張感がありながらも、気持ちよさも含まれている・・・みたいな曲 が多く、収録された曲がリリースしたときに、個人的に好きで買っていた曲も多く、非常に懐かしいですね・・・
その手のレコードは結構売ってしまって、写真が貼れないのですが、写真左の
Kool G Rapのアルバムに収録されたBuckwild作の隠れた名曲「Blowin' Up In The World」 など、ド直球ではない
「渋い」曲 が多く、流石の選曲です・・・Kool Gの曲は私も当時から好きな曲だったので、普通にこのテープを聴いてて「ニヤリ」となってしまいました(^0^)
これらの曲って、90年代中ごろ以降は市場では埋没してしまった印象があり、誰も注目していなかった様相があり・・・一時期はレコ屋の100円コーナーで見かける作品が多かったと思います。
その流れがあるの中で、Kou-Gさんが、
この作品がリリースされた2003年の時点で、しっかりと世界観を統一し、HipHopの美学みたいな点を提示した点は評価しないといけませんね!! また、この作品が有名なのは、写真右に上げた12inchにも収録され話題になった
「Common Sense / Resurrection」のオリジナル・リミックス が収録している点も大きいです。
言わずと知れた大名曲ですが、元ネタである
「Ahmad Jamal / Dolphin Dance」 のちょっと違う部分をループしたリミックスで、オリジナルと同じ空気感なんだけど、ちょっと切なさがプラスされたような好リミックスで、この作品でもA面の最初に、元ネタからミックスされ・・・作品の世界観を高めています。
ちなみに、B面には、同12inchにも収録されている
「George Benson / Face It Boy , It's Over」のオリジナル・リミックス からスタートし・・・こちらでは、この原曲をネタにしたPete Rockの曲に繋ぐ辺りは流石ですね・・・Artifactsでない所が逆に素敵ですね(^0^)
この12inch自体、リリース時にかなり話題になり、このことがあってKou-Gさんの存在を知った方も多いかと思います・・・私自身もそうで、DMRで再入荷したときに運良く買え、面白い人がいるんだな~と思わされました!
ちょうど、GagleやJazzy Spot勢が東北方面より狼煙を上げ始め、シーンで話題になり始めた頃とも合致し、既に東京で活動をしてましたが・・・
東北のシーンって面白いな~ と思ったりもしました・・・
え~、話を強引に持ってってしまいましたが、ここで
私の「出張話」 になります(^^;)
実は、先日の3連休の後半で
「杜の都・仙台」 に出張に行き、色々と思うところがあり、帰宅をし、この作品を聴き直し、この記事を書いていたりします・・・
仙台は初めて行ったこともあり、仕事の合間に観光したり、知り合いの業者さんから美味しい牛タンを御馳走になったり(思わず「旨い」と声が出てしまった!)・・・そして仕事も予想以上に成功したり・・・いい所だな~と思いました。
そして、こんなブログをやってるので、当然レコ屋も周りますよね・・・ちょっと期待はしていたのですが、個人的に欲しいライン(DiscoとかMixtapeとか)は殆どなく・・・こちらは残念ながら撃沈でした・・・そして「夜の街」も、業者さんのミスで行けなかった・・・ああ、国分町の灯が見たかった(^^;)
ただ、改めて痛感したのが
「Jazzが似合う街だな~」 ということです。
レコ屋でもJazzは本当に強く、写真に上げた
「Disknote」 のような日本屈指の名店もあれば、街レコレベルの店までJazz系の品ぞろえが強く・・・レコード文化は残念ながら死滅しつつあるようですが、
Jazzの持つ「底力」 を感じました。
実際に、
「定禅寺ストリートジャズフェスティバル 」 なるものも毎年開催されているようで(アテンドしてくれた業者さんが教えてくれた)、街を通してJazzを応援してるようですね・・・
私自身は、今まで仙台とかかわりがなく、具体像が分からなかったのですが、今回のテープがリリースされた頃より、GagleやJazzy Spotが活躍し始め・・・
東北地方とJazzの関連性 が気になっていました。
歴史的なものを見ても、「
ジョニーズ・レコード 」のようなJazz系自主レーベルがあったり、
良質なジャズ喫茶 が顕在だったり(山形に行ったとき、普通の喫茶店と思って入ったら凄い店だった!)し・・・きっと「何か」があるのかな~と思っていたのです・・・
んで、今回、初めて仙台に行き、レコード屋をまわってる過程で、あることに気づきました・・・東京とかと比べると
「空気の緊張感」 みたいなのがあるんですよね・・・
まあ、北の方なので、当然、気温なども低いのですが・・・空気が澄みきり、乾いた風が吹いたりし・・・ちょっと外れの街を一人で歩いてると「緊張感」を感じる空気があるんですよね・・・私が住む関東でも、
真冬の夜に街の外れを歩いてる感覚 と似ています。
また、人口が多い都市ではありますが、郊外となると道路は広いけど、歩いてる人はあんまりいない・・・みたいな所もあり、
街の「孤独感」 みたいのも感じました。
このことと「Jazz」の関連性は明確には結ぶことは難しいですが、
モダンジャズ・HipHopが花開いたNew Yorkの緯度(北緯40度)と、東北各都市の緯度が近い(仙台は北緯38度、盛岡は北緯39度)点 は見逃すことが出来ず・・・結論として
「気候の相違」が音楽を作るのかな~ と思いました。
つまり、緊張感のある空気や、都市の孤独さ見たいのが音作りに影響し、NYではモダンジャズが発展し、そのJazzに影響を受けたHipHopもNYで成長し・・・そのNYの気候が近い東北方面では
「環境的」に受け入れやすかった・・・ という結論になりました・・・
明確な答えじゃないかもしれないですが、個人的には凄く納得し、Jazzが盛んだったり、GagleやJazzy Spot、そして今回のKou-Gさんが輩出されのも納得が出来ました。
話を、このテープに戻しましょう・・・
今回、仙台に行き、その空気を感じ、Kou-Gさんのバックグラウンドが理解でき、改めて聞いてみると・・・作品の
「味わい」 が高まったような気がしました。
緊張感がある雰囲気を出しながらも、その環境の中で強く生きる人たちの「ぬくもり」みたいのも感じられ・・・Kou-Gさんにしか出来ない世界観を創出してるな~ と痛感しました。
べた褒めも変なので、ちょっとマイナス面も指摘しておくと・・・ミックスの「流れ」に関しては曖昧で、印象的な選曲ラインは少なく、また技術的な面でも微妙なところがあり・・100点満点は出せないかな??
個人的には、選曲に「決め球」みたいなのがなく、ミックス全体の統一感はあるものの、ミックスが
「間延び」 しちゃってる印象があり・・・この点が非常に残念です。
ただ、彼でないと出来ない「選曲」が味わえる一本になっていることは間違えなく、名作であることは疑いの余地がありません!!
冬の夜道で聴くのには最適な一本です♪
ここ最近は、値下がってる1本なので、機会があれば是非聞いてみてくださいね~♪
<Release Date>
Artists / Title : DJ Kou-G 「grooveman spot」
Genre : HipHop、Jazz
Release : 2003年
Lebel : Oreo Jazz Adventure Black No Number
Notice : CD再発有り(2006年2月)
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