HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Ulticut Ups! 「Party Groove」
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 気づいたらUlticutモノって全然紹介してなかったですね・・・そのことに気づき、アップする準備をしてたら思いのほか時間がかかってしまいました・・・すみません(^^;)
 これも個人的には大好きな作品で、Ulticutの良さの一つである「ライブ感」が光った一作です!!

 また無駄に長い文章になっていますが、読んでやってください・・・彼らの魅力を紹介するのはホント大変です(^^;)



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 通算5作目に当る作品で、作品フォーマットを完全にCDに移行をした作品になります。
 Ulticut特有のノリの良さを随所にちりばめ、彼らにしかできない技とテクニックを駆使して作られる「Party Groove」が堪らない作品になっています。

 作品に関しては、インフォメーションを読むと「ライブ一発撮り」をした音源だそうで、どこかのクラブで録音をしたものらしいのですが・・・スタジオ録音と遜色がないプレイが素晴らしく、聞いていてしっかりと耳をロックしてくれます!!
 特に重要なのが、ライブプレーなので、変に作品性にこだわらず、パーティーで盛り上がる「上げ曲」を多くチョイスしており・・・変な話、今までのテープ時代の作品である第1作から第4作までの「イイところ」を抜き出した感じがあり、Ulticutの良さが一番分かりやすく提示されていると思います(^0^)

 では、早速紹介です~♪



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 まず、この作品は「パーティー」でのプレイとあって、非常に跳ねた選曲になっており、Ulticutクラシックな曲が多数選曲されています!

 HipHopであれば、作品のタイトルにもなってる「Showbiz & AG / Party Groove」や、BreakbeatsっぽいHipHopとして「A Skillz and Krafty kuts / Tricka Technology」だったり、Old Schoolであれば「Funky 4 plus 1 / That's The Joint」、Discoっぽい曲であれば「Cerrone / Hooked on You」など・・・今までの作品でも光っていた「Ulticutクラシック」が多数チョイスされています(^0^)
 曲数で行くと、HipHopとBreakbeatsっぽい曲が中心で、それにOldSchoolの風味がイイ感じに加わってる感じで、もろDiscoっぽい曲はあまりないですかね・・・

 私も一度だけUlticutのクラブプレーは聞いたことがありますが、ライブではかなり「直球」な選曲をしており、彼らの魅力の一つである「マニアックな掘り」は控えめになり、跳ねた曲を中心にミックスをしていたと思います。
 それも、Party Grooveだったり、Funky 4だったりは・・・彼らの専売特許である「鬼カッコいい2枚使い&スクラッチ」などが複雑みつつ、聞いてる者を確実に引き込む「選曲&ミックス」も生かされ・・・中毒者にはもちろん、初めて聞く人も確実にロック出来る内容に仕上がっていると思います。


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 あと、選曲的には彼らの定番曲以外にも、面白いところを突いてるな~って感じるところもあります。

 例えば、写真に上げた「Mark Ronson / Ooh Wee」とか「People Under The Stairs / Hang Loose」のような新譜系の曲もしっかりとミックスしています。
 今となってはこの2曲は定番曲ですが、イイ曲は新譜でも逃さない・・・って姿勢は大変素晴らしいです(^0^)

 また、その新譜の類は日本人作品モノも多くチョイスしており、写真左下のMUROさんのFunky Drummerのリミックスをプレイしたり、自分たちの曲をプレイしたり・・・こちらもナイスな選曲ですね!
 特に自分たちの曲はかなり多めにプレイされており、このミックス作品の世界観に近い曲が多いだけにフル稼働って感じでした(^^;)



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 では、今度は作品のミックスの話に進みましょう・・・

 他の作品と比べ、作品の「流れのよさ」はそんなにはなく、選曲の流れで盛り上げる・・・というよりも、その場その場でボムをぶち込む感じで、まさにパーティースタイルなミックスになっています。

 ただ、それがルーズなミックスかと言えばそうではなく・・・要所要所でUlticut印の「殺しのミックス」が多数炸裂しており、堪らないです・・・

 例えば、B-Boyの国歌である「Incredible Bongo Band / Apache」で効果的にイントロブレイクの2枚使いをしつつ、ブレイクダウンをしたところで一気に「Funky 4 plus 1 / That's The Joint」にカットイン・・・そこから鬼カッコいい2枚使いで悶絶です!!
 彼らの代名詞であるFunky 4使いはホント国宝級だと思いますし、以前にも力説したことがあるぐらい好きなラインですが、今回はApacheでグルーブを持続させつつも、一度落としたところを狙ってFunky 4をぶち込む辺りは秀逸です!!

 他にもカッコいいところが多く、説明するのが大変なぐらいドープです・・・一聴するとシンプルですが、かなり細かいミックスも多いですよ!

 例えば、ド定番である「Black Sheep / The Choice Is Yours」であれば、2番の一番最後にあるライン「(and you) can't beat that with a bat」のラインの「Can't」という高い音を利用し、前の曲のブレイク部分で2小節分をその音で擦り倒し、そこからカットインし、Choiceの印象的なサビ→名文句の「Engine, Engine, Number Nine~」になだれ込む・・・といった流れを作ってます。
 ただ、細かいのが、そのまま3番をプレイしてから2番に戻し、サビ→ 「Engine, Engine, Number Nine~」をもう一度プレイし、Engineのラインが終わるところで次の曲(LLのMama Said!)にカットインする・・・という、地味な作業もしています・・・
 普通のDJならサビとEngineのラインしか使わなさそうですが、Ulticutは本編のラップの部分も使い、曲自体のグルーブもしっかりと使っている感じで、次につなぐLLの曲がメチャクチャ光ってますね!!

 他にも、これを彼らが使うのは意外だなと思う「De La Soul / Saturday」であれば、前の曲(DJ Deekline)の絶妙な部分でカットインし、ホント曲の使い方が上手いな~と思います・・・
 数例だけの説明になりましたが、その他にも超高度なネタ繋ぎや、曲を更に良くする2枚使い曲を更に光らせるカットイン&ロングミックスでの繋ぎ・・・など、Ulticutの良さが大爆発しています!!

 ちなみに、他の作品では「流れ」で殺してくれるラインも多いですが、この作品でも、最後はOldSchool/Disco系の曲で綺麗に終わらせる構成を取っており、さりげなく「流れ」があったりもします。



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 んで、この作品は「ライブ録音」っていう点をもっと説明しないといけないですね。

 恐らく、彼らの地元である京都なり大阪で録音したものだと思いますが、作品の構成面を聴いてもライブ感が伝わる好内容ですね。
 ただ、この作品を更に理解しようとすると、もっと深いところまで知ってないと楽しめないかもしれないので・・・ちょっと補足しておきましょう。

 以前、第一作目の「Lesson」の紹介(加筆修正後)でも書きましたが、ライブだと上の図(クリックすると大きくなります)のような構成で「二人」がDJをします。
 そう、Ulticutの場合は「二人」でDJをしているという点が非常に重要で、二人でDJするからこそ出来る2枚使いや、曲のミックスがあり・・・これがあって作品が成立しているわけです。

 この作品を聴いてても、二人じゃないと出来ないミックスや2枚使いも多いし、それこそ2枚使いであれば、二人で2枚使いするといった、現場では大変「華」になるミックスをしてるところが大変多いです・・・

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 私はUlticutを一度だけ生で見たことがあり、強烈な印象が焼き付いています・・・

 上の写真のフライヤーのパーティーで、ちょうど「Untaitled」が出た時のリリパで、真冬のド寒い12月に、中野のHeavy Sick Zeroという、今でもドマイナー(失礼!)なクラブで見ましたが、真冬の寒さとロケーションから、週末のイベントなのにメチャクチャ空いてて、かなり至近距離で見てたので、今まで作品を聴いてて謎だったことの大半が理解出来ました(^0^)
 
 上記の作図は、その時見たセットを書き出しましたが、シンプルな二人仕様なセットの組み方ではあるのですが、ミックスをする際にはかなり効果的に作業が出来る感じになっています。
 基本的には左のYukliさんの2タンテを軸にミックスが進み、Taharaさんの1タンテがサブで絡んでくる感じで、二人で作業をする分、レコードを次の曲に変える時間のロスがなくなったり、鬼カッコいい構成の2枚使いが出来たりします。
 また、私が見た限りだと、ある程度、選曲の中でルーティンが決まっており、そのルーティン別にレコードをまとめている感じで、プレイを効率的に行うために「レコードをむき出し」にしてるようで、レコード交換の早さが効果的に行われておりました。

 プレイ中はお互いのプレイが以心伝心で分かるかのごとく、何も話さずにひたすらプレーしており、その完成度の高さが素晴らしく、そのルーティン自体も相当練習してるんだろうな~と思いました。
 ただ、時折ですが、二人で「次に何をしようか」みたいな相談・確認をして、大まかな方向性をオンタイムで決める時もあるようで、ライブ中での修正も行っているようで、個人的には2~4曲程度の小ルーティンを組み合わせていく感じなのかな・・・とも思いました。

 こんな感じでライブが進んでいくのですが、私が見た時は観客がフロアーに20人くらいしかいなく、非常に「寒い」状況ではあったのですが、彼らの気合の入ったプレーで段々と観客が盛り上がり始め、私も気づいたら踊りながら声を上げて聴いていました。
 選曲は無論のこと、鬼カッコいい2枚使いがさく裂し、終始テンションが高く、観客は彼らのプレーの一挙手一投足にくぎ付けになりながら、ニコニコしながら首を振ってました・・・共演してたKocoさんもニコニコしながら首を振ってましたっけ(^0^)
 また、終わる頃にはUlticutの二人もテンションが高くなっていて、一番最後にはYukiさんがマイクを取って「Ulticut Upsでした! ありがとう!」みたいなことを叫び、非常に躍動感のあるライブだったなと思いました・・・どんな曲をプレイしてたかは忘れましたが、今回の作品と同じような感じだったとは思います・・・




 長ったらしく書きましたが、私が何を言いたいかというと、彼らが「ライブ」を重要視してることで、これが基礎となり、彼らの作品なりが成立している・・・と思う点です。

 一度しか体験しないのに結論付けるのもアレですが、これこそ「HipHopだ!」と言わんばかりのプレーで、かつ観客を踊らせている点は・・・彼らにしか出来ないと思います。
 そう、彼らは、ライブで目の前にいる「観客を盛り上げる」ことを念頭にプレーをしてるんだと思います!!

 理由づけじゃないですが、彼らの数少ないインタビューで、メンバーのTaharaさんとYukiさんが以下のような発言をしており、彼らの志の高さやライブを重要視する姿勢が分かります。

 <tahara>
  さっきも言ったけど、『やってます感』タップリで聴かせる事と、
  2台のターテーブルによる従来のDJプレイでは不可能な領域を大胆な
  カットアップでガンガン攻めつつも、ちゃんと繊細にミックスアップ
  していって、結果的にエモーショナルな展開を生み出す事。
  後は制約とか枠とかを飛び越えていく感覚を聴いてくれてる人に
  味わって貰う事かな?

 <Yuki>
  オレはその以前に、ともかくセッティングとリハが命!と言いたいね。
  ただのDJプレイを披露するだけだったらイイけど、そうじゃなくて
  3ターンテーブルを使ったエンターテイメントとしてちゃんと成立
  させたいし、やるからには常に100%のライブを観せていきたいので、
  その2つはとても重要だと思っている。


 作品になってしまうと分かりづらいのですが、インタビューの通り、二人だから成立するプレーを、ライブとして「生」で爆発させたい・・・っていう心ゆきが彼らの根底にあるのが分かると思います。

 HipHopという音楽(=考え方)自体、70年代のOld Schoolの頃のように「Raw(=生)」な存在だと思うんですよ・・・
 なんて言ったらいいんでしょう・・・楽譜で作られた音楽ではなく、偶然と偶然がぶつかり合って出来た音楽だと思うんですよね・・・それも「現場」という予定調和が機能しない場所ですから・・・
 彼らのプレーは、相当練習などはしているようですし、プレーの方向性も相当考え抜いているのだとは思いますが、現場でプレイすることで更に化学変化が起こることを楽しんでいるようで・・・ホント「HipHop」だと思います!!

 今までもUlticutの作品を紹介し、技のレベルの高さや、掘りの深さ、ミックスの作り方など・・・DJとしてのレベルの高さを紹介しましたが、今回の作品紹介を通して付け加えたいのが「ライブで発揮する熱さ」だと思います。
 きっとこの点は、そのライブによって異なるので、確定した説明が出来ないと思いますが、彼らはHipHopが本来持ってる「熱さ」を、ライブ(やその延長線上にある作品)を通して観客に伝えたい・・・ということの表れなんでしょう・・・

 一応、紹介が遅れましたが、Ulticutの動画(hisataakaa氏の撮影)があったので、参考で貼っておきます・・・彼らのプレーが綺麗に撮影されたDVDがあったら絶対に買うのにな~(^^;)



 なんか、作品の紹介が上手く出来なかったな~と思いますが、彼らの魅力の一つである「ライブでの熱さ」が光った作品だと思います。
 毎回そうなのですが、作品自体の説明が上手く出来ず、作品に関する「外堀り」ばかり紹介しているのが悔しいところですが、是非機会があれば聴いた方がイイと思います!!

 Ulticutって、毎回作品の紹介では頭をひねらないと解説が出来ない位の「深さ」がありつつも、そんなマニアじゃないと理解出来ない深さに関係なく伝えてくれる「グルーブ」も魅力だと思いますが、この作品は、今回の主題とも言える「Party Groove」というライブ感が素晴らしいと思います。
 彼らも、そういったライブ感を自認してたからこそ、この作品をリリースしたんだと思いますが、かなりリスナーに対して分かりやすいセットにまとめつつ、作品としてリスニングに耐えうるプレーになっている点は素晴らしいと思います。
 ただ、ライブ感をもっと提示するのであれば「観客の声」を入れてもイイのかな・・・とも思います・・・皆さんはどうですか??


 作品としては、終始ノリノリで、聴きやすい内容なので、Ulticutを聞いたことが無い方であれば、真っ先にお勧めできる作品だと思います!
 是非、聴いてみてくださいね~♪

 それにしても、ここ最近、Ulticutが活動してないのが気になりますね・・・作品も出してないし、ライブも殆どやってないみたい・・・京都にお店が移転しましたが、これを機にもうちょっと活動してほしいものですね!!




<Release Date>
Artists / Title : Ulticut Ups! 「Party Groove」 
Genre : HipHop、Breakbeats、Disco・・・
Release : 2004年6月
Lebel : Flatrock Records FRCD 0004


Notice : トラックリストについて
 裏面に一部の曲名だけ書いてありますが、作品には明確には記載されておりません。
 ただ、検索をしてたら、リンクを貼らさせていただいている「やるべきことはやる自由人」さんのところにトラックリストが掲載されていますので、以下のリンクからどうぞ~♪
 ちなみに、22曲目の「COLD CUT / FUNKY DRUMMER」は、私が聴いた限りでは「Kev-E-Kev & Ak-B / Listen to the man」だと思います・・・

 ●「Party Groove」mixed by Ulticut Ups!



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ps もうちょっとで2万PVだ! いつも読んで頂いている皆様のおかげです・・・一応、毎度の特別企画も考えていますが、作業があんまり進んでないっす(^^;)



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