HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
Melo D 「aquaboogie」
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 西海岸のターンテーブリスト系DJ集団「Beat Junkies」のメンバーである「Melo D」 による意外な一本です。
 西海岸流のDanceClassicsを題材にした作品で・・・個人的にはメチャクチャ好きな作品ですが、市場的には評価が薄く、過小評価されてるな~と感じるので、プッシュしたいと思います(^0^)



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 HipHopが好きな方ならMelo Dなり、Beat Junkiesのことは知らない方は少なくはないと思いますが、ちょっと説明しておきましょう・・・

 Beat Junkiesは1992年にアメリカ・カリフォルニアで結成されたターンテーブリスト系DJ集団で、90年代以降のシーンの牽引や影響を及ぼした重要クルーです。
 メンバーは、今となっては大御所ばかりで、今回紹介するMelo D、DJ Babu、DJ Rhettmatic、J Roccなどがメンバーに連ね、影響を受けた方も多いかと思います。

 彼らに関して重要なのは、他のバトル系DJに比べ、様々な活動をしていることで、それこそラジオでのDJやクラブプレー、音源制作、ラップグループのバックDJ・・・など、広い意味での「DJ」を実践しており、音楽的要素がターンテーブル関係だけに集約していない点がポイントだと思います。
 実証データがないので、なんとも説明しづらいのですが、分かりやすい範囲だと、BabuがDilated PeoplesのバックDJをし続けたり、近年のJ Roccが製作するナイスなミックス作品だったり・・・バトルDJという枠にとらわれない自由な活動をしていると思います。

 その中で、ちょっと地味な存在(失礼!)なのが、今回紹介する「Melo D」ですが、個人的にはこの作品を聞いてファンになってしまったDJです(^0^)
 スクラッチ&ジャグリングなどのDJの腕はもちろんですが、彼に関しては90年代中ごろよりラジオでのDJを長く担当していたようで、一般的なミックスや選曲の腕も確かなんだろうな・・・と妄想しています(^^;)
 う~ん、ミックス作品とかが少ないし、どうしてもバトル系となるとスクラッチの技術などの方向ばかりに話題が行きがちなので、選曲やミックスのことを説明してる機会が殆どないので・・・本当にミックスが上手いのかどうかは分からないですが、この作品を聞く限りだと「素晴らしい」と思います!!



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 では、作品の詳細に進みましょう・・・

 このテープは、あのManhattan Recordsが企画・大プッシュしたシリーズ「2000本限定シリーズ」の一本で、私のカウントだと一番最後にでた作品だと記憶しています。

 2000年前後にリリースしていたDJ Spinbadの2000本シリーズがかなり好評で、じゃあ他のDJでも・・・ということでHome Plateというレーベルを用意し、仕切り直しをしたシリーズで、この作品は写真・左のようなDj Spinbad、PeteRockに続く第3段目としてリリースされました。
 シリーズは、各テープにシリアル番号が振っており、コレクター心をそそる仕様になっており、個人的にはSpinbadの作品を買っていたのでどの作品もリリース時にManhattanで買いましたが・・・市場がひっくり返るほどヒットはせず、気づいたら終わっていた悲しいシリーズです(^^;)
 ちなみに、写真右はリリース時に配布された「ちらし」です・・・クリックすると今回の作品のトラックリストが見れます♪



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 では、実際の内容を紹介しましょう・・・

 内容的には80年代以降のDanceClassics/Garage/80's Funkを中心にミックスをし、MeloのDJの合間には、MeloがDJを担当していた番組のホストMCである「Julio G」氏のナイスなMCが入り、ミックスの雰囲気を盛り立てています。
 それこそカリフォルニアの日曜の午後位にかかってそうなラジオ番組のような雰囲気で、西海岸のカラッとした青空の下を、オープンカーでやや低速気味に流すのに最適な感じな楽曲が多く、大変聞きやすい内容に仕上がっています。

 楽曲的には割と定番どころが多く、写真に上げたSlave / Just A Touch of Loveとか、Patrice Rushen / Forget Me Nots、Evelyn King / Love Come Down、Secret Weapon / Must Be the Music・・・など、まさに「快晴」が似合う曲が多く、ドライブする時なんかは最適でしょうね♪

 ただ、定番曲が多いのは事実なのですが、実際のミックスをすると・・・それらの定番曲に特別な「マジック」がかかったみたいに、曲の良さが更に引きたった素晴らしいミックスに仕上がっています!!

 選曲の一部を切り取っただけでは分からず、全体を聞かないと分からないかもしれないですが、MC込みでのミックスの「ノリ」や、間違えない選曲で現地の雰囲気を上手く表現しており・・・う~ん、上手く説明出来ないのですが、どの曲も、西海岸の雰囲気に合う選曲をしており、これは敵わないですよ・・・
 きっと、彼らが幼い時より慣れ親しんだ楽曲を、ごく普通にミックスしたんだと思いますが・・・現地に住み続けて、その土地の空気や風を知り尽くしてない限り出来ない芸当で、まさに「マジック」な選曲ですよ!

 特に、写真で上げた「快晴」に合いそうな曲は、曲間でJulio氏が「Ocean Funk」なんて言ってるとおりで・・・嫌味じゃない潮の香りと、煌びやかな太陽の日差しが、人の気持ちをポジティブにし、体を気持ちよく動かす・・・みたいな音楽で、この作品に大変あっている形容だと思います!!
 爽やかなんだけど粘っこい・・・そんな西海岸特有のFunkで、SlaveやSecret Weaponなんかは直球ですね(^0^)


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 ただ、この作品が面白く、Melo Dの腕が利いてるな~と思うのが、西海岸の「影」もしっかりと表現してる点です。

 イメージですが、日差しが強い地域って、陽気なイメージがある半面、日差しが強い分、コントラストとしての「影」がはっきりしていたり、夜になれば昼の雰囲気と対照的に暑苦しさみたいのがあったり・・・光があれば「影」があると思います。
 まあ、影という表現は極端な表現なのですが、この作品では「躍動感に満ちた曲=光」を取り扱う半面、その光が生み出すコントラストとして「影」な曲も取り扱い、楽曲の質感のバランスをとり、作品としての「現地感」にリアリティーを与えてると・・・私は思います。

 楽曲単にであると、Shalamer / Night to Rememberや、Young & Co, / I Like(What You're Doing To Me)のようなちょっと切ない曲や、夜のイメージのあるCherelle / Saturday Loveや、Strafe / Set It Offなど・・・のちょっと「影」のある曲を選曲しており、バランスのとり方が上手いな~と思います。

 実際にミックスの流れにおいても、割とアバウトな流れもありますが、上手く光と影の曲を混ぜつつミックスを行っており・・・西海岸らしさが奥深く出ていると思います。
 また、ミックスの流れに関しては、A面とB面を通して聴くと、後半に進むにつれ、太陽が落ち、夜になっていく・・・みたいな時間の流れもイメージされてる作りがあり、ミックスのストーリー作りも上手いな~と思います。


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 んで、次は「技」の話なのですが・・・流石です!!

 この作品に関しては、割と選曲とミックスを主軸に置いているので、さすがBeat Junkiese!な「技」は少ないのですが、作品の良さを引き出す範囲でシェアな技を披露しています。

 例えば、写真に上げたUnlimited Touch / I Hear Music In The Streetsや、George Kranz / Din Daa Daaなどでは、両曲ともイントロのブレイクを上手く2枚使い&スクラッチをし、イントロの世界観を増幅させつつ・・・イントロ以降の印象的なラインを光らせるため、あえてイントロを煽る意味で技を入れたりしていて・・・実際の技以上に構成が上手いな~と思いました。
 実際の技も、楽曲を光らせるための技なので、ブレイクを中心に2枚使いが多く、まるでパーカッショニストとしてその楽曲に参加してるみたいな感じのプレイが多く、普通に聞いてても違和感を感じない・・・そんな素晴らしい技になっていると思います。
 曲によっては、曲が更に引き締まり、西海岸らしさを上手く創出してるな~と感じる部分も多いですね(^0^)

 また、ミックスの要所要所で、オンタイムでエフェクター処理(フィルター系が多い)を軽く入れてる部分もあり、ミックスの流れにおいて、聴く者を引き込む効果が出ていると思います。
 まるでハウスのDJが気持ちいい部分で音を抜く見たいな感覚があり、違和感を感じる人もいるかもしれないですが、私個人は聞いてて、気持ちイイ所でエフェクトがかかり、音に「引っ張られる」感じがして大変好きです(^0^)


 そして、技の話でこの話題を持ってくるのはアレですが、この作品のサイドMCである「Julio G」さんのMCが聞けば聞くほどイイですね(^0^)

 Julio氏のことは、色々と調べましたが、よく分からないお方で・・・西海岸のラジオ界ではかなりのベテラン&重鎮のようです?
 凄い印象的な声&トークで、曲間で登場することが多いのですが、Melo DのDJとの掛け合い&タイミングがばっちりで、Julio氏のMCもこの作品の良さを引き上げている要因だと思います。

 台本を作ってミックスした様子もなく、割と普段着で録音してるようなラフさがあるのですが、曲の歌にかからないようにMCが入り、その曲を盛り上げる効果があり・・・また全体的な効果として、このMCも作品の「西海岸感」を出しており、大変良いです(^0^)
 Julio氏のこの作品での振る舞いは、曲自体をしっかりと理解し、DJとの呼吸の取り方も素晴らしく、長年のキャリアが光ったMCが素晴らしいと思います。
 また、MeloのDJも、あえてMCをのせるべく、歌が載っていないブレイクっぽい部分を多めにミックスしており、内助の功見たいのが光ってますね。



 私がイイと思った点をまとめてみましたが、上手くまとまったかな?

 ちょっとまとめると、Melo DのDJセンスとテクニック、そしてナイスな選曲が混ざり合い、発生させた「西海岸感」がハンパない作品で、トータルバランスが優れた作品に仕上がっており、何年たっても聴くことが出来る作品だと思います。
 特に定番曲が多い中で、その曲たちを「Ocean Funk」の名のもとで世界観を統一し、その曲たちの魅力を更に光らせ、作品と成立してる点は秀逸で・・・選曲/ミックスをするDJの価値観によって楽曲の良さが変わるという点ではパーフェクトな出来で、バトルDJの作品だと思って聴いてると痛い目に合いますよ!!

 中古だと、レアリティーは発生してなく、値段も高くない作品ですが、こういう作品こそ価値があって然るべきだと思います。
 是非、お手に取る機会がありましたら、聞いてみてください・・・間違いなしです(^0^)



<Release Date>
Artists / Title : Melo D 「aquaboogie」
Genre : DanceClassics(80's,garage,)
Release : 2002年8月
Lebel : Home Plate EMT003


Notice : シリアル報告(?)

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 めちゃくちゃ好きなテープなので、ストック込みで3本ほど持っており・・シリアルは写真のとおり・・・
 なんと「0001番」を所持してます! 数年前のManhattanの見本盤セールで、12inchに目もくれず、ゲットした番号で・・・誰も買わなかったので救出しました(^0^)



<編集情報> 2009年12月15日
過去、何度か編集をしましたが、悪い癖で、大々的な編集を行いました。
もうちょっと、上手くまとめたかったな~(^^;)



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