HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
MURO 「diggin' ice - summer of 96」
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 定番中の定番!

 日本が誇るミックステープマスター「MURO」さんの初期の作品・・・これにお世話になった&影響を受けた方は多いんじゃないでしょうか? 
 私もそんな一人で、今でも機会があれば引っ張り出して聴いている一本です・・・夏はつい聞いちゃいますね・・・


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 MUROさんの説明は、必要ないと思いますが、今でも現役でMIX作品をリリースし、作品ごとのテーマやアイデアで業界を沸かすことができる数少ないDJですね。
 作品数も多く、数えることが難しいですが、私もミックス作品のリリースの度にお世話になってますし、クラブなどの現場でもお世話になってます・・・現場の方は最近はご無沙汰ですけど(^^;)

 この作品がリリースされた頃(90年代中期)は、ちょうどDJブーム&日本語HipHopブームが起こったころで、私もその波になぜか乗っかり、今に至っています。
 MUROさんに関しては、当時はMICROPHONE PAGERでの活動もあり「MC」としての認識でしたが、ペイジャー結成前からも行っていたDJ的側面が名作テープ「King of Diggin」シリーズのリリースで注目され、ネタ師&DJとしても認識され始めた頃じゃないかと思います。
 その当時のMUROさんのDJについては、ネタ師的な側面が先行され、私自身も「よく分からないな~」と思ってスルーしてたのですが、自分も年齢を重ね、少年から青年になったころに、やっとこのテープの良さに気付いた次第です。

 このテープでは、タイトルから察することができるとおり「Chillもの」選曲で、聞いてるだけで夏の暑さを忘れさせる・・・感じの選曲です。
 こういう内容のテープって、当時の日本ではほとんど皆無で、カプリとかのテープがあるのなら、日本でも・・・という裏事情もありそうですが、当時のシーンでは、結構ビックリさせた記憶もあります。
 当時はハーコーHipHop街道一直線な感じもあり、HipHop以外を聞く余裕がなかった時勢もあり、ネタとしては流通してましたが、こういうのを聞いて楽しんでもいいんだな~という流れに変えてくれた一本じゃないかと私は思っています。


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 内容的には、いわゆる旧譜・歌もの中心で、70's Soul、80's R&B、Slow Jam・・・などミッドテンポ~スロー中心のチョイスで、派手なミックスはなく、スムースにつないでいきます。

 ただ、選び抜かれた楽曲は流石King of Diggin!・・・今となってはド定番の曲が多いですが、当時は「え~こんないい曲があるの!!」の連発で、MUROさんから教わったって方は多いかと思います。
 有名アーティストの(当時としては)知られざる曲や、あまり知られてないアーティストの曲など、ほんといい曲が連発で、それらの曲を時代やジャンルをぶっ飛ばし、ミックスしちゃうあたりは・・・MUROさんの代名詞ですね!!

 手持ちのレコードの範囲だと、写真左上の「Hubert Laws / Family」あたりはMUROさんのプレイで教わった方が多いかと思います・・・私もMUROさんのプレイでヤラれ、Savageで買いました・・・写真の通り「緑シール」はSavageでは3000円だったかな?
 あと、「Pleasure / Thoughts of Old Flames」だったり、「Collage / Get In Touch Withe Me」だったり、「Nicole / New York Eyes」だったり・・・その当時でも有名曲なのもあったとは思いますが、DJブームで参加してきた「何も知らない」少年たちが、MUROさんを通して知った曲が多いのもポイントで・・・私自身はまさにそうなので、聞いてるとグッとくることが多いです!!

 ちなみに、当時は、MUROさんのテープに影響され、その収録曲を買うためにトラックリスト片手にレコ屋を捜査してる輩も多く、収録された曲のレコードは結構高かったものもありました・・・
 レコ屋でもご丁寧に「MURO Play!」なんて記入されてたものも多く・・・私自身は、当時は高くって買うことができず、その反動か、大人になってからは「大人買い」をしています(^^;)
 今現在、名が通っているDJの方でも、素人時代はMUROさんから影響を受け、レコード捜索をしてた・・・方は結構いて、みんな「MUROさんの教え子」みたいなもんなのかな~とか思ったりもします(^0^)

 
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 また、MUROさんは誰も知らない曲を探し当てて披露する一方で、見落としがちな定番曲の使い方が本当に上手いです・・・
 ド定番な「Patrice Rushen / Remind Me」とか、「Debarge / Stay With Me」とか、「New Edition / Mr. Telephone Man」とか、「Hall & Oates / One on One」とか・・・MUROさんがミックスすることで、曲自体が更に光るような感じで・・・たまらないですね!!

 基本的には、HipHopライクなミックスで、カットインが多く・・・テンポよく繋いでいく感じなのですが、絶妙なタイミングで繋ぐ曲が多く、聞いていて何度も聞きたくなるミックスが多いです。
 なんて言ったらいいのかな・・・「パンチラインのあるミックス」って説明すればいいんですかね・・・もう「この繋ぎしかない!」ってぐらい完璧なミックスで、スクラッチとか2枚使いの「技」的な部分よりも、曲と曲をつなぐ「センス」の重要性を教えてくれる好例です!!

 そう、曲と曲を組み合わせることで、その曲が更に良くなる・・・っというのがDJミックスの「マジック」なわけで、MUROさんの手にかかれば、有名曲も無名曲もガラッと変わってしまうだと思います・・・ 

 
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 そんなMUROさんの「マジック」や「掘りっぷり」が集約されているのが、個人的には↑の流れで、「山下達郎 / Windy Lady」から「J.R.Balley / That's Love」のカットインですね・・・これは何度聞いてもグッときます!!

 印象的で目頭が熱くなるイントロのThat's Loveですが、これがWindy Ladyの絶妙なところからカットインするので・・・普通に聞くよりも100倍よく、仕事帰りに気持ち良く飲んで、ほろ酔いで夜道を歩きながらこのラインを味わうために遠回りしたことが何度もあります(^^;)
 まさに「殺しのミックス」で・・・私がこういう「快感」を得るためにミックステープを聞き続けてる原動力なのかもしれないですね・・・

 また、選曲的にも・・・山下達郎はかけないでしょ・・・初めて聞いたときは衝撃的でした・・・

 だって、昔も今もそうですが、DJ文化なり海外からきた「音楽文化」を日本で消化するとき、リスナー側は「海外の曲」を優先する・・・みたいな不文律があり、当然、当時のDJ界隈でもその傾向が強かった・・・わけですよ。
 特にHipHopに関しては、ブームが始まり、何も知らない初心者たちが流入したことで、その傾向は強く・・・日本語ラップはあったものの、「英語」と「日本語」の完璧なクロスはなかったと思います。

 そういった流れがある中で、達郎さんの曲を自然にチョイスし、ほんとカッコよくミックスしちゃう・・・MUROさんのセンスには脱帽で、後続の後輩たちに「音楽に壁なんてないんだよ・・・」と教えてるような感じで・・・負けちゃいます。
 私自身は、このテープはリリースした直後(高校のころ)は、レコードなどは買ってましたが、このテープは購入してなく、大学生になりこのテープを中古で買い、聞いてみて、真っ先に達郎さんにはビビり・・・MUROさんの教え(Keep on Diggin' 365とかNo Bootleg,No Compilations)を今でも守ってるぐらいです(^^;)

 まあ、両方のレコードとも、90年代は高かったですが、私が社会人になったころには安くなってたので、当然ながら「大人買い」をしました(^0^)
 ただ、こういうレコードは頻繁には聞かないのですが、絶対売ることが出来ないっすね・・・当時高くって買えなかった怨念とかがありますしね・・・(^^;)

 ちなみに、うる覚えではありますが、このテープで達郎さんの曲を収録したことで、まわりまわった数年後に達郎さんとMUROさんが知りあうきっかけになったそうです・・・
 達郎さんの曲を収録することは、普通は「著作権違法な行為」なわけで、怒られて然るべきなのですが・・・達郎さんもDoo-WopとかSoulとかの鬼レコードコレクターなので「君も掘ってるんだって?」となり交友が生まれ、お咎めがなかったようです(^^;)
 きっと、こういう流れがあり、Booの曲でSparkleをサンプリングすることが出来たんでしょうね・・・達郎さん、カッコよすぎです!!



 話が長くなってきたので、そろそろマトメます・・・

 いわゆる「チル」ものの範疇の作品にはなりますが、流れを優先してテープの世界感を作ることに注意を払っており、全体的な統一感がたまらないです。
 その中で、MUROさんらしいジャンルを超越した選曲の広さ・深さを前面に打ち出し、シンプルなんだけど効果的なミックスを施すことで、全体的に統一感がありながら、印象的な動きのあるミックスに仕上がっており、DJミックスの教科書といってもいい出来だと思います。
 個人的には「永遠のマスターピース」なので、一生聞きづつけると思うぐらい素晴らしい作品です!!

 聞いたことがない方は是非聞いてみて欲しいし、また、聞いたことがある方も機会があれば聞き直してください・・・
 MUROさんのテープって、聞きなおすと再発見(あっ、この曲いいな~とか)が多く、当時、腐るほど聞いたよ・・・・って方でも、大人になった今こそ聞き返してみる価値があると思います。
 懐かしさも出るかもしれないですが、きっと再発見が見つかり・・・MUROさんの凄さを思い返すと思います・・・私がいつもそうなので、大丈夫です(^^;)


 んなわけで、夏における「永年のマスターピース」のご紹介です(^0^)
 聞いたことがない方は、ぜひ聞いてみてくださいね~



<Release Date>
Artists / Title : MURO 「diggin' ice - summer of 96」
Genre : 70's Soul、80's R&B、Slow Jam・・・
Release : 1996
Lebel : King Of Diggin(Savage)


Notice : テープのケースについて
 確証はないのですが、最初のプレスでは、今回紹介してる「角ケース」を使用し、セカンドプレス以降は、他のDiggin' Iceシリーズで使われている「丸ケース」を使用してた・・・ような気がします(^^;)
 そのうち、調べてみますね・・・




Notice : CD再発について

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 2011年3月にCDの再発盤がリリースされました!
 ただ、トラックリストはついてないので、ご注意ください・・・
 あと、ジャケが切れやすいので、CDを取りだす時は注意してね・・・買った直後に破いてみました(--;)



  

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<編集情報> 2008/1/17
読みにくかったので、改行したり、黒を入れました。
 ↓
<編集情報> 2009/9/12
文章が納得出来なかったので、大幅に工事しました・・・今度は5倍くらいの増量かな(^^;)


<編集情報> 2011年5月18日
 CDの再発情報を追加しました。
 ついでに、レコードの追加掲載をしようかな~と思いましたが、バランスが悪くなるので、文章や写真の追加はしませんでした。
 この作品は、ホント好きなので、気付くと収録曲をつい買っちゃいますね・・・意外と高い値段のレコードは今となっては殆ど無いかな??









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コメント
この記事へのコメント
最近になって一気にブログを読ませていただいております。
以前からブログをやっていたのは知っていましたが、まだ続けていられるとは…自分もユニオンとか行って、レコ箱も「掘ろう!」って思わせられました。
これからも編集するのが大変でしょうが自分の周りにはこういう話しをできる人がいないので、続けていって読ませていただくと嬉しいです。

さて、本題の方ですがこのtapeで一番衝撃を受けたのは達郎さんが入っているとこでした。聞いてて「あれっ日本人!?」って…このtapeをきっかけに達郎さんの昔の曲を掘りました。
邦楽にもこんな良い曲、こんなかっこいいトラックがあるって教えてもらった一本です。
2013/11/10(日) 09:13:43 | URL | ひさ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>ひささん

引き続きのコメント、ありがとうございます!
MUROさんでコメント、コレでしたか!!

私も同じです・・・後追いでしたが、日本の曲をココまでカッコよくプレイしてたのは衝撃で、今でも好きな作品です・・・今となっては20年近く前の作品(!)になりつつありますが、これは越えられないですね・・・
文章自体は、かなり昔に書いたので、アレですが、達郎さんが好きであれば、かなり入手するのが難しいですが、Crystalさんのミックスは絶対お勧めで・・・MUROさん以上に達郎さんの良さを昇華してますよ!!
http://mixtapetroopers.blog49.fc2.com/blog-entry-568.html

そして、このブログ、私のライフワークでもあるので、今後も続きますよ!!
自分が今まで経験し、助けられたり、生かされた「ディグ」という姿勢が伝えられるよう、マニアックな話ばかりになってしまいますが、頑張りたいと思います!!

では、今後とも宜しくお願い致します(^0^)



2013/11/10(日) 23:53:29 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
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