HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Chuck Chillout 「American FM Station - KISS FM」
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 今回は、年内中になんとかして紹介をしたかった作品で、やっと紹介をすることが出来る作品です!!

 ジャケ写を見ただけだと「???」ですが、凄い重要なテープで、内容も最高です(^0^)


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 今回は、1987年ごろ日本で流通されていた「NYのラジオ番組」を録音したテープのご紹介です!!

 まず、こういったラジオ番組を録音したテープ、知らない方も多いと思うので、当時の事情を説明すると、割とポピュラーな存在だったと思います。
 
 例えば、海外で発生した音楽を聴いたり調べたりする際、その音楽をレコードやCDで買ったり、関連の書籍・雑誌を買ったりするのが一般的だと思います。

 ただ、全ての音楽が入手できる訳でもないし、書籍や雑誌で取り上げられる訳ではありません・・・まして、ネットが無かったころは、その音楽が入ったレコードや雑誌を買うことすら大変でした。
 また、このブログの中心とも言える「クラブミュージック」に関しては、その音楽自体がアンダーグラウンドだったり、動きが早かったりするので、更に一般的な方法で情報を把握するのが難しく、海外でその音楽を触れることは大変難しかったと思います。
 
 この限りにおいて、そのギャップを埋めたのが「ラジオ録音テープ」だったと思います。

 内容的には、現地で放送された音楽番組を録音し、それをテープにダビングしたモノで・・・作るのも簡単なことから、全世界的にアンダーグラウンドで流通していたと思います。

 クラブミュージックに関しては、その発生源の地区においても、ラジオは有効活用されていたので、必ず影響力のある番組が放送されていることが多く、その番組を聴けば「現地の生の音」が分かるので、これらのテープを聞いて最新の情報をチェックしてたり、勉強をされた方が多いかと思います。
 HipHopやHouseであればNY系のラジオ番組がコピーされ、ReggaeであればJamaicaの現地番組(現場録音の方が多いか?)がコピーされたり、UK系も多いですね・・・ジャンルや時期、そして場所によって多少の差異はありますが、コピーされた「現地の熱い音」を聴いて、色々と影響を受けた方が多く、90年代末までは普通に流通をしていました。


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 特に日本のHipHopであれば、結構重要なフォーマットで、それこそ日本語ラップ・クラシックである「King Giddra / 行方不明」でも、Zeebraさんの歌詞で「♪ウーピーで買ったKissのカセット、レッド、アラート、チャックチルアウト・・・♪」と出るぐらい、情報が少なさを埋めてくれた貴重な存在だったと思います。

 ジブさんの歌詞は1987年前後の話ですが、私がHipHopを聴き始めた中高生の頃(1995年前後)にも流通されてて、レコード屋さんや洋服屋さんなどで普通に売っていました・・・ただ、当時の私も何本か買いましたが、英語が全然分からなかったので、あんまり楽しんだ記憶がありません(^^;)

 なお、この手のテープは、基本的に手製コピーで作っているので、市販品のテープに録音し、適当なジャケットを付けて販売しているのが多く・・・割と雑なのが多いです(^^;)
 トラックリストが付いていることは殆どなく、聴いて「カッコいい曲だな~」と思っても、曲を調べるのに一苦労・・・そんな存在かもしれないです??
 
 
 んで、今回のテープ、凄い嬉しいお話を頂き、ある方から頂戴したテープなんですが、なんとジブさんの歌詞に出てくる内容にドンピシャなテープ(!)で、NYにあった「Kiss FM」というラジオ局で、有名DJである「Chuck Chillout」のプレイを録音したテープになります!!

 詳細は下記でお話をしますが、番組内容を聴く限り、1987年6月ごろの放送と思われます・・・私にこのテープを託してくださったお方が、当時、ジブさんと同じように日本のお店(関西の方で、輸入雑貨屋さんで購入したそうです)で87年ごろに購入をしたそうです。
 私自身、当時の日本でHipHopなりを聴いてた諸先輩達のお話で、ラジオの録音テープを聞いて色々と影響を受けた方が多いのは知っていましたが・・・その現物を手にしたのは初めてで、かなりビックリしました!

 特にビックリしたのが、このテープ、単発的に作られたモノではなく、毎月ペースで計画的にリリースされてたモノであることです。

 私たち世代で、コレ系のテープを知ってる方だと、印象として「適当感」が強い(?)存在ではあるのですが、このテープに関しては、ポップスやブラコン、そしてHipHopなどの色々な番組を毎月リリースしていたようで、市販のテープにコピーしたモノではありますが、ここまで「しっかりと製品化」した存在があったのにはビックリしました。
 テープに同封されている紹介文的な紙(写真右)が入っており、それには同時期に発売された別放送の内容や、一部番組のトラックリストが付いており・・・売る側もしっかりと意識を持って作っていたようです。

 誰が・何処で作ったかは分かりませんが、頂いた方のお話や、当時の情報を探ると、この手のテープは、私がHipHopを聴き始めた90年代中頃よりも、80年代の方が盛んだったようです。

 80年代は、テープ全盛時代だったり、90年代よりもさらに情報の入手が難しかった時代なので、こういうテープが流通していてて当然ではあるのですが、これがアンダーグラウンドではあるものの、しっかりと商品として流通していた事実は、大切な話かもしれないですね・・・


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 では、実際にテープの紹介をしていきましょう。

 まず、録音したラジオ番組の話からすると、NYで人気だったラジオ局「WRKS(通称Kiss-FM)」で金曜日に放送されていた「Mastermix Dance Party」という番組で、HipHop系の人気DJ「DJ Chuck Chillout」が担当をした回の録音です。

 Kiss-FMに関しては、今は無くなってしまったラジオ局ですが、当時はブラック系のラジオ局で、HipHopやHouseといったクラブ系音楽を熱心にプレイしており、当時のNYでは人気があったラジオ局と言われています。

 そのKissで、看板番組とも言えるのが「Mastermix Dance Party」というDJミックスを主体にした番組で、この番組を通して「DJミックス」に興味をもった方が多いかと思います。

 この番組名を聴くと、真っ先にHouseの大御所DJ「Tony Humphries」を連想する方が多いかと思います・・・この他にも「Shep Pettibone」「The Latin Rascals」などがプレイしたと言われる番組で、House前のDance MusicやHipHop等の音楽をDJミックスし、DJの面白さみたいのを伝えた番組の一つです。
 この番組自体は、どちらかと言うとHouse系のDJに影響力があり、これらを子供の頃に聴いてDJになった方も多いですよね・・・確かLouie Vegaとかがそうだったと思います??

 また、HipHop側でも影響力があり、今回のChuck Chilloutは無論だし、同局ではRed Alertもプレイしてたので、当時のHipHopヘッズ達も聴いていたそうです。
 特に重要なのは、詳細でも書きますが、いわゆる「ブリッジ・バトル」の舞台となったラジオ局であり、KissはBronx側(BDP)をサポートしていたんですよね・・・今回のテープ、そのバトル期が終わった頃ぐらい(?)の録音で、その時の雰囲気もチョット出ててイイですね!!

 そしてプレイをしている「DJ Chuck Chillout」ですが、知らない方も多いので紹介をしておくと、NYをベースにプレイするHipHop系DJ/Producerで、日本だと馴染みが薄いかもしれないですが、80年代より活動をしている大ベテランです。
 音源も出していて(007ネタのI'm Largeとか)おり、日本だと音源の方が有名かもしれないですね・・・ただ、現地だとDJとしての功績の方が強く、80年代と90年代は鉄板だと思います!!
 

 では、作品の紹介をしましょう・・・今回は貴重な音源付きですよ(^0^)


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 今回のテープ、私がテープを聞いて、時代照合をした限りだと、1987年6月ごろの放送と思われます・・・今回の録音、なぜか番組内で盛んに「マイケルジャクソンのBADのツアーが東京から始まる」と伝えてて、それで調べると、この時期ぐらいかな~と思います。

 んで、肝心の内容ですが、素晴らしすぎます!!

 上のジャケ写を見て反応をしない方はいないかと思いますが、今となっては永遠のクラシックな楽曲が「当時の新曲」としてプレイされており、熱すぎです!!
 
 ミックスの詳細は下記でご案内しますが「Eric B & Rakim / I Know You Got Soul」「Public Enemy / Rebel Without A Pause」、擦りクラシックな「LL Cool J / I'm Bad」、渋い所だと「Super Lover Cee & Casanova Rud / Do The Jamese」などがプレイされています。

 1987年というと、HipHopでいう「Middle期」のはじめぐらいで、サンプリング系ネタを生かした曲が出てきたり、ラップの内容やフローが進化したり・・・HipHopが「HipHop」として成立し始めた頃だと思います。

 この辺の曲、嫌いな人はいないでしょう・・・私も好きな時代で、曲に「ファンク」があるというか・・・このテープを聞いてそのファンクさにヤラれてしまい、今回の紹介に当り、収録曲を買い漁ってしまうほど好きです(^^;)
 それらが「新譜」としてプレイされる訳で・・・なんでしょう「勢い」が違いすぎで、同じ曲を同じようにプレイしても、この時代の空気感は出せないでしょう!!
 
 また、面白いのが、ブリッジバトルにおいてはKiss-FMがBronx側だったこともあり、BDPの曲はパワープレイで、クラシックな「Boogie Down Productions / The Bridge is Over」「Boogie Down Productions / The "P" Is Free」(アルバムのRemixでプレイ)などをプレイしています。
 史実通り、Queens側の曲は一切プレイしていなく、BDPに関しては、下の音源でもあるように1stアルバムの宣伝をするほど押してますね・・・ただ、それ以上に、曲としてカッコよすぎです!!
   ※訂正 2013/12/18 07:10
      詳しく聴くと、The Bridge is Overの後に「Kool G Rap /
      Rickers Island」がプレイされていました。
      恐らく、ブリッジ繋がりでプレイしてるのかもしれないですが、
      この放送がバトル終了後(和解後?)の録音になるのかな??
      Yさん、ご指摘、ありがとうございます。

 

サンプル① 
「Eric B & Rakim / I Know You Got Soul」
BDPの1stアルバムのCM+故Scott La Rockのシャウトアウト


 では、今度はミックスなどの話をしたいと思いますが・・・カッコよさを的確に伝えたいので、久しぶりに音源を上げてみました(^0^)

 このテープ、ミックステープではないので作品としての整合性は無いのですが、とにかく当時の勢いが感じられる内容で、言葉に表すなら「ファンク」な感じが最高です!!
 コレに関しては、選曲も無論そうなんですが、Chilloutの「DJミックス」が重要で・・・これは聴いてみないと分からないと思い、玉砕覚悟で上げてみました!!

 まず、一本目はクラシックな「Eric B & Rakim / I Know You Got Soul」をプレイするのですが、2枚使いでファンキーに飛ばしつつ、12inchのB面にある「アカペラ(キック入りなのでダブペラか?)」を巧みにブレンドしているのが素敵です!!

 87年頃というと、そんなにDJ技術が進歩していないと思っていて、それこそ大味なトランスフォーマーぐらいしかないのかな~と思っていましたが・・・その大味感を出しつつ、巧みなプレイが最高で、これにはグッとくるでしょう・・・
 恐らくの話ですが、番組が「Mastermix」の総本家とも言える番組で、他のDJも技巧をこらしたミックスをしていたので、Chilloutもそういうプレイをしていたんだと思います・・・Rakimのファンキーなトラックを伸ばしつつ、2枚使いやブレンドでそのファンキーさを増幅している辺りは最高です!!

 ちなみに、先に紹介をしたギドラの歌詞では、紹介した歌詞の後は「♪ヘッドフォンで聴いて街を颯爽 と歩けばかかるI Know You Got Soul♪」とラップしており、正にこのテープの事を指してるのでは?と思うほどのドンピシャっぷりです(^0^)


 また、オマケ的にはなりますが、このミックスの後、CMに入るのですが、そこでCMされるのが「BDPの1stアルバム」の宣伝です!!

 音源で行くと7:07からで、これもグッときますね・・・CMはコンサートの情報(Luther Vandross!)やウェンディーズ(!)などが確認出来ましたが、まさかBDPとは・・・貴重ですね(^0^)
 個人的には、当時のBDPが属していた「B-Boy Records」は、ロイヤリティーを払わない893な会社だと聞いていたので、CMを打っているのにちょっと驚きました(^^;)

 また、このYouTube音源の最後には、このテープの別箇所に入っていたBDPのDJである「Scott La Rock」の肉声シャウトアウトが入っていましてので、追加で付けておきます・・・
 Scottに関しては、この年の8月に亡くなってしまうのですが、肉声が聴けるのは貴重でしょう・・・なんかRUN DMCにおけるJam Master Jayのように、グループでの「お父さん」的な位置が伺える落ち着いた声で、あの事件が無ければ、もっと活躍してたのか・・・と思うと、残念で仕方が無いですね・・・



サンプル②
「LL Cool J / I'm Bad」
「Boogie Down Productions / The "P" Is Free」


 そして、2本目は「豪快」な部分を紹介しましょう!

 永遠の2枚使いネタとして定番な「LL Cool J / I'm Bad」ですが、これをSkiny Boys(!)の後にカッコよくプレイしている音源で・・・聴いててシビレます!!

 こちらも2枚使いやジェットでDJミックスをし、曲にファンキーさを増幅しているのですが・・・聴きどころは「豪快な2枚使い」ではないでしょうか??
 
 もー、なんでしょう、黒人の巨漢DJにしか出来ないラフさとグルーブが素敵で、この「豪快感」は真似出来ないですね・・・
 特に2:40では、がっつり針飛びしてるけど、ファンクで押しきっちゃう感じが最高で・・・まさに「HipHopはこうあるべき!」を体現してますね(^0^)

 このテープ、コレ系の2枚使い&ミックスが炸裂しまくりで、「Public Enemy / Rebel Without A Pause」では執拗にフレーズネタを擦りまくったり、「Boogie Down Productions / The Bridge is Over」もトラックの固さを生かしたミックスをしてて最高です。

 また、選曲の流れは特にないのですが、勢いを生かした選曲をしており、ファンキーなグルーブを維持したミックスも素敵です・・・
 この音源だと、LLの後に「Boogie Down Productions / The "P" Is Free」をプレイしてますが、グルーブを煽った上でのカットインがハマり、カッコよすぎですね・・・6:30ぐらいの所ですが、こういうところも素敵ですね~


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 そんな訳で、久しぶりに気合の入った文章を書きましたが、色々な意味で「ヤバい」テープですね!!

 内容は間違えが無いですが、作られた時期の空気が収まっていることや、これが日本で流通していた事実など・・・かなり貴重なテープだと思います。
 
 特に、こんな素晴らしい内容を聴いた諸先輩方が、HipHopにヤラれ、日本でHipHopを根付かしたとも言え・・・この「カセットテープ」という存在が、音楽を動かしていた証拠かもしれないですね!
 なんて表現をしたらいいのか分かりませんが、日本でも「アンダーグラウンド・レールロード」がしっかりとあり、それが大変価値がある存在だったのかな~と思います。


 このテープ、毎年の関西レコードツアーがきっかけで、関西在住の大先輩から頂戴をしたもので、8月に頂いて以降、ホント耳を奪われてしまい・・・気づいたら「収録曲を買う病」が発症し、久しぶりにHipHopの棚を掘る日々が続いておりました・・・

 このブログをお読みの方だと、私がHipHopにあまり興味が無くなっていることはお気づき(?)かと思いますが、今回はヤラれました・・・特にサンプリング初期にしかない「トラックの躍動感」が、Disco/Boogie以降の耳になじみ、結構ツボってしまいました。
 写真がゲットしてきたレコで、昔はどれも高嶺の花でしたね・・・今はだいぶ安くはなり、買いやすくなりましたが、不思議なもので、欲しい時には見つからないんですよね・・・今回は、一番値段の安いLLが全く見つからず、紹介が遅れてしまいました(^^;)

 ただ、レコを探しながら聴きこんだのは大きいし、何よりも、この音源でプレイしているのと同じ12inchを揃えたことで分かったこと(Rakimのダブペラブレンドなど)もあり、ある程度は魅力は伝えられたかと思います。


 大阪のY様、頂いたテープは大切にしますね・・・今回は本当にありがとうございました!!

 


<Release Date>
Artists / Title : DJ Chuck Chillout 「American FM Station - KISS FM」
Genre : HipHop、R&B・・・
Release : 1987年9月ごろ??
Lebel : No Lebel No Number






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<おまけ> ラジオ録音テープ いろいろ

 ミックステープを買っていると、この手の「ラジオ録音テープ」は避けては通れないテープかと思います。

 正直に書くと、今回のテープもそうですが、遭遇率は意外と低く、意外と見つからない部類のテープですが・・・探すと色々とあり、テープ馬鹿には堪らない存在かと思います。

 そんな訳で、いい機会なので、私の手持ちの「ラジオ録音テープ」を紹介したいと思います~♪


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「DJ Stretch Armstrong / WKCR 25th July 1996」

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「DJ Premier / Thunder Storm(WBLS)」

 まずはHipHop・・・この手のテープは90年代中期だと沢山ありますね!!

 私も凄い持っている訳ではないですが、NYを中心にHipHop系のラジオが沢山盛り上がっていたり、全世界的にHipHopが盛り上がり始めたのがあり、沢山のラジオ録音テープが出回っていたと思います。
 私も95年ごろからレコ屋通いをしていますが、この頃は通常のミックステープは少なく、むしろNYのラジオ録音テープの方が多かった記憶があります・・・時期的な話もありますが、NY現地の録音というだけで「リアル」と見なされ、売れていたような気もしますが・・・??

 まず、最初の一本は「Stretch Armstrong」と書いてありますが、内容は伝説的なラジオ番組「Stretch Armstrong And Bobbito Show」の内容と思われます。
 WKCRはNYにあるコロンビア大学の学生ラジオで、土曜の深夜(だったと思う)に放送されていた番組で、NYのHipHop、特にアングラ系のHipHopの発展には一役買った番組ですね。
 詳しくは「この動画」が詳細ですが、カレッジラジオでココまでの内容をやってたのはNY的ですね・・・私の手持ちテープは、がっつり日本製のテープでコピーされたブツでした(^^;)

 そして、2本目は、今回のテープを頂いたYさんから同時に頂いたテープで、あのDJ Premierが90年代中頃にWBLSでやっていた番組「Thunder Storm」の録音テープです。
 お話によると、当時のレコ屋さんが、NYの現地買い付けの際に録音してきたテープのようで、他のテープに上書きをして作ったので、元のテープの音源(Ron Gらしい)が一部聞こえる・・・見事に手製なテープです(^^;)
 私も当時、あまりHipHopを知らなかった頃、Premierの名前は有名だったので、なんかのラジオの録音テープを買って玉砕した記憶がありますが・・・Premierらしいアンダー志向な選曲なので、ついて行くのが結構大変です??


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「DJ Spinna / Underground Railroad WBAI 97-5-3」

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「Afrika Islam / Zulu Beat Radio Show」

 んで、3本目はキース・へリングの絵を大胆に使用したテープで、内容はDJ SpinnaがレジデントDJをしてた「Underground Railroad」という番組のテープですね。
 これもアングラ系の発展に一役買った番組と言われていますが、この手の番組、今聞くと結構キツイ・・・なんか、私の手持ちはアングラ系のが多いっすね(^^;)

 そして、4本目は、ちょっと変化球でBack to Old Schoolなテープを・・・Zulu Nation人脈の「Africa Islam」氏のラジオショーのテープで、調べたところ、1981年ごろ、WHBIというラジオ局で放送をしてた、NYで最初のHipHopラジオショーのテープのようです。
 その内に紹介をしますが、HipHop以前のOld Schoolは、ブロックパーティーの現場録音のテープが世間に出まわり、HipHopの人気躍進に一役買ったこともあり、現場テープは結構あるのですが・・・このテープもその一環で作られたのだと思います。 
 特に、この手のテープ、HipHopの過去見直しがされ始めた90年代後半~00年代初期には日本でもよくコピーされ、大好きなSgrooveさんがやられてた4DJ'sや、KogatarooさんがおられたBreakbeatsなんかで売られてましたね・・・
 チラッと聴いた限りだと、バンバータ的なPlanet Rock的なHipHop(=エレクトロ?)が入った感じで、全然悪くは無いです・・・コレ系のテープ、着実に貯めてますので、その内に紹介をしますね~

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「DJ Frankie Knuckles / All Night House Party 17th Aug 1996」

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「New York Under Ground」シリーズ

 んで、今度はHipHopと同様にラジオ番組が多く、かつコピーされ、全世界的に流通した音楽「House」のテープです。

 HouseもDJミックスを主とした音楽なので、ラジオ番組が多く、かつそれが「今の音」だったり「生の音」を聴かす最善の方法だったこともあるので、現地で聴いてた方も多いだろうし、それを録音したテープも大変多いかと思います・・・
 コレ系のテープも探すと結構あるとは思いますが、なかなか出ないのが実情・・・某代々木のレコ屋さんの階段横にオブジェでHouse系のラジオ番組のテープが積んであるのですが、凄い欲しいです!!

 そんな訳で、テープの紹介です・・・一本目は、HipHop系では有名なラジオ曲「Hot 97」のジャケですが、初期はHouseの番組もあったようで、あの「Frankie Knuckles」が担当をした放送のテープです。
 バッチリ、日本製の市販テープで作られているので、日本でコピられたテープのようで、ジャケの具合から行くと、一番最初に紹介したStretchのテープを作った所と同一のようです??
 90年代のHouseは、変に小難しく無く、勢いもあってイイですね・・・今でも普通に聴けます!!

 んで、2本目ですが、先月末の渋谷ユニオンのテープセールで大量ゲットしたテープで、恐らく98年ごろに日本で作られたHouse系の録音テープシリーズ「New York Under Ground」です。
 WKTUやHot97でのHouse系の録音テープで、Tony HumphriesやDavid Morales、Lord G、Hex Hectorなどのテープがあることを確認しております。
 なお、蛇足ですが、ある程度、テープに関しての知識が出来ると、そのテープの形状なので、どこ産なのかが分かったりします・・・
 このテープ、手製のダビングではなく、業者プレスのテープ(根性ありますね!)なのですが、プラスチックのケースの目立たない所に「Made in Japan」の刻印があり、それで日本製なのかが分かります・・・他のテープも冷静に見ると分かるのですが、テープ馬鹿になればなるほど分かります・・・まあ、実生活では全く役に立たない知識ですね(^^;)


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「Rockers Island / Irie FM」

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「Public Enemy / Brixton Academy 30th November」

 そして、最後はReggaeと変化球のご紹介です!

 まず、一本目はReggaeですね・・・現在でも国内レゲエ流通の最大手「Rockers Island」でプレス(配布?)されたテープで、Jamaica現地のFM「Irie FM」の録音テープです。
 Reggae自体、現場を主とする音楽だけあって、昔から現場録音のテープがコピられ、様々な形で流通をしていましたが、ラジオ番組の録音テープもその一つだったと思います。
 私が持っているテープは03~04年ごろのモノですが、現場を知るうえでは格好の材料だったのでしょう・・・手製録音が伝統(?)となっている音楽文化だけに、もっと色々なテープがあるのかな~と思います。

 んで、最後はボムですよ!

 最後の一本は、これまたYさんから頂戴をしたテープで、なんと「Public Enemy」のUKでのライブの録音テープ(88年)のようです!!
 音は悪く、ライブも整理されてない感じですが、テープから聞こえる観客の声や、PEの面々のテンションの高さはヤバく、最高です・・・こういったテープも、当時のテープ取り扱い店では、現地のラジオ録音テープと一緒に販売をされていたそうです。
 考えてみれば、ライブの録音テープ、これもロック系では一般的で、これもその流れなのかな・・・先頃のPaul閣下の来日公演のライブ録音のブートCDも速攻で出てる(!)ぐらい、ロック系では定番な商材なのですが、PEで出すとは・・・前座らしいEric B & Rakimのライブ(?)も微妙でイイですね??




 そんな訳で、久しぶりにコレクションの大放出でした。

 話の最後でアレですが、これらのテープ、今となっては、ネットに簡単に音源が上がってるので、聴くこと自体はそんなには難しくはありません。

 ただ、今回のChilloutのテープがそうですが、当時、これらのテープに影響を受け、大切にしながら聴いてた方々と同じ思いで聴こうと思ったら・・・確実にテープになります!
 持論になりますが、テープは演者の「ファンク」を正しく再生が出来る記録媒体だと思いますので、これからも頑張って掘りたいと思います(^0^)

 では、今回はこれにて失礼・・・ちなみに、今週の独り言としては、下北ユニオンのセールで出た、クボタ氏のレアCD、朝から並んでみましたが、タッチの差で先に並んでいた方の手に渡ったようです・・・残念!!





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コメント
この記事へのコメント
オレも最近はヒップホップから離れてますが、そもそも、ヒップホップってヤバい!と最初に思えたのが、ミドル期の作品でした。(それこそLLとか)
音楽的にはネイティブタン以降の方が今は面白いとは思いますが、ファンキーさ、ヤバさに関してはミドルの方が上でしょう!

貴重な音源までアップして頂き、ありがとうございます(^o^)v

毎回思うんですが、MTTさんはコレクションが凄いだけでなく、情報収集力も凄いですね!記事の深さに毎度感心します。もしも、クラブミュージック博物館みたいなモノがあれば、「館長」になれるくらい凄いと思います(((^_^;)

長文失礼しました~
2013/12/16(月) 07:34:59 | URL | kyk #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>kykさん

コメント、ありがとうございます!!

ミドル系、私も大好きな部類だったのですが、今回聴いて、基礎に戻ったような感じで・・・こういった単純明快なファンキーさは堪らないっすね!!
また、紹介文には書きませんでしたが、この時期のレコードって、NYのDisco/Garageラインのスタジオやプレスをされていることが多く、実は音が結構イイ(というか私好み?)んですよ・・・これも、今回の記事の原動力になったような気がします。

今回の記事、結構気合を入れた内容で、情報収集や時代照合は頑張りました・・・考えれば考えるほど重要な内容なのが分かってきちゃったので、それに負けないように書いた感じです。
なんか、こんなマニアックなことを、真剣になって調べたり、熱弁をふるうのは、たまにどうかな~と思う時がありますが・・・クラブミュージック博物館の館長になれるよう、これからも精進をしたいと思います(^^;)

では、今後とも宜しくお願い致します!!

追伸 多分、今週末、Dimitriのパーティーに行けると思いますので、レポをお楽しみに~




2013/12/17(火) 00:10:09 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
さすが!
そうなんですよね!音の質を突き詰めていくと最終的には、録音スタジオやプレス工場にまで行き着いてしまうという・・・
そこまで調べあげていたとは!参りました(>_<)
MTTさんはヴァイナルジャンキーでもありますね!

パーティーのレポート、楽しみにしてます♪
2013/12/17(火) 07:50:10 | URL | kyk #-[ 編集]
Re: さすが!
>kykさん

DiscoとMiddleの接点、マニアックな話題過ぎて、あえて明確に書かなかったのですが、そうなんですよね!!
今回に関しては、その発見が後押しになった所があります・・・こういう喜び(?)があるのは、ビニールジャンキーの賜物なんでしょうね(^^;)

では、次回はDimiのレポートになるはず(日中は仕事なので、ちゃんと行けるかな~)です。
そちらもお楽しみにしてくださいね~


2013/12/18(水) 07:20:16 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
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