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素晴らしき「DJ機材カタログ」の世界 別館① Technics(テクニクス)
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 この記事は、DJ機材メーカー「Technics(テクニクス)」について、以下の記事において書ききれなかった内容を紹介する記事になります。以下の記事と合わせてお楽しみください。

   素晴らしき「DJ機材カタログ」の世界





(1)カタログで辿る「SL-1200」の歴史

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 メイン記事では総論的なことしか書けなかったので、こちらでは多少マニアックな話を書きますね(^^;)
 
 もー、我々にとってターンテーブルと言えば、本文でも書きましたが「SL-1200」であり、これがなかったら今の自分たちがいるかどうか分からない位、ホント大切な存在です!

 ただ、このターンテーブル、それが結果的に魅力ではありましたが、シリーズを通して見た目が変わらないので、どう進化したのかが分かりづらい商品だと思います。
 まあ、具体的には本体の外観などは変更がないものの、操作性や音質面の向上の努力はメーカーとして力を注いでおり、進化するたびに内容が良くなっていました。
 それこそ、現在の中古市場価格だと、そういったテクニカルな面を考慮して、後期のシリーズの方が評価が高く・・・特にMK6は、今となってはあまり出荷されなかった機種なので、割とレア価格になっています。

 そんな訳で、シリーズの歴史を、私の持っているカタログをベースに辿っていきましょう!

 なお、スペックの違いなども書いていますが、かなり曖昧に書いてますので、事実誤認がありましたらご指摘くださいね!!


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『SL-1200 MK3』 1989年~1997年

 カタログの手持ちベースになるので、まずは「MK3」から・・・ちゃんとしたカタログがなく、96年ぐらいのカタログの裏面にチョコっと掲載されていた部分から抜粋です(^^;)

 個人的には、このMK3を使い続けているので、一番思い入れのある機種で、これも普及率が大変高い機種ではないでしょうか。

 歴史的には、このシリーズの肝である「DDドライブ方式」によるトルク力が強い構造、そして圧倒的に使用しやすいピッチコントローラーの搭載などがDJ達に評価され、全世界的に広まった経緯があり、DJの歴史と共に進化したターンテーブルがSL-1200になります。

 そして、このMK3は、1989年に発売された3世代目の機種で、このひとつ前のMK2と共に、世界のクラブシーンで利用されたターンテーブルの一つになるかと思います。
 MK2との違いは、外観の塗装の違いぐらい(MK2がシルバー、MK3がグレー)だったと思いますが、ちょうど時期的にも80年代中期~90年代中期というクラブという文化が全世界で爆発的に広がった時期なので、その爆発をこれらの機種が支えていたことは明白だと思います。

 なお、画像の話もしておくと、下が通常のMK3ですが、上は1995年に5000台限定で生産されたリミテッドモデルで、 金属部分が24金メッキ塗装が施された豪華モデルで、MK3D以降は標準搭載されたピッチのリセットスイッチが付いていたモデルになります。
 当時、このリミテッドモデルもお店で見ましたが、価格が通常のMK3よりも高いのもありましたが、なんか下品な色合い(?)で、子供ながら普通な方がイイな~と思っていました・・・SL-1200は、シンプルな方がイイですね!!


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『SL-1200 MK3D』1997年~2002年

 そして、そのMK3にピッチのリセットスイッチを追加し、MK2でお馴染みだったシルバーカラーにマイナーチェンジしたのがMK3Dになります。
 これもこれで、日本におけるDJブームの最中に生産された機種なので、お持ちだった方が多かったはず・・・何となくですが、普通のMK3よりも、MK3Dの方が良く見かけるような気がします??

 んで、凄い微妙な話ですが、テクニクスって、タンテの色で、その人が「いつ」にそのタンテを買ったのかが分かったので、それでその人の「キャリア」が分かるということもありました・・・
 凄い分かりづらい表現かもしれないですが、ブッダの人間発電所のセンターラベルが「青」か「緑」でその人の格が変わるみたいな感じで・・・MK3Dが出た以降、MK3の黒を持ってるとキャリアが長いと思われる節があり、色は結構重要でした??
 ただ、私がMK3を買った時点でも、その話はあり、私のころはMK2のシルバーを持ってる人の方が格が上でした・・・分かる人には分かる、どうでもイイ話でした(^^;)


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『SL-1200 MK4』 1997年~2002年

 そして、同時期にDJ向けにはMK3Dが出てたので、あまり注目されなかった機種がこの「MK4」ではないでしょうか?

 私の手持ちレベルでもカタログに殆ど掲載されていない機種で、確かオーディオマニア向けに開発された機種だったと思います・・・
 内容的には通常の33rpm/45rpmに加え、SPレコードの再生で用いられていた78rpmが搭載されていたこと、好みのラインケーブルが取り付けられる目的でピンコードが着脱式になっていたこと・・・が違いだったと思います。
 
 DJ関係ではあまり使ってた人はいなかったと思います・・・特に、回転数の変更ボタンが、通常の33rpm/45rpmの2つの大きさに、78rpmを加えた3つのボタンが並び、ボタン自体が小さかったから・・・

 でも、ラインが換えられるのはこの機種のみで、それがあるので今となっては微妙にレア価格な機種でもあります・・・他のSLだとラインが直結してて交換自体が出来ないのですが、猛者になると、改造という範疇でラインを交換して音質アップをしてる人もいますね・・・
 改造話でいくと、当時、Vestaxのタンテ等には標準で付いていたリバース(逆回転)の機能を、SLに追加するための部品というのも売られてて(当然、純正品ではないです)、これで強引に改造をした人もいましたね・・・
 

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『SL-1200 MK5』 『SL-1200 MK5G』 2002年~2007年

 メイン記事ではカッコいいカタログを紹介したので、こちらでは松下電器らしい「微妙」なカタログであえて紹介です!

 SLシリーズの発売開始30周年を記念して2002年にリリースされたのがMK5で、外観や内容は殆ど変わらないのですが、キャビネットの構造や、各種部品素材の変更で、全体的な品質・音質の向上を目指した機種で、これも同時はかなり売れていた機種です!
 発売の際は、シルバーのMK5と、その上位機種にあたる黒のMK5Gが出ており、5Gの方は、シリーズで唯一ピッチが±8と±16に変更可能となり、今となっては5Gだけは異常に人気な機種ですね。

 この辺になってくると、素人だと分からないことなのですが、テクニクスに関しては、シリーズを通して見た目が殆ど変わらないけど、音質面の向上は進むにつれて良くなっているそうで、ピッチの変更を含め、この5Gなんかは今でもかなり人気な機種です。

 特に、クラブ等の大音量で音楽を流すところでは、音質の良さもさることながら、防振性も大切で、その点も後期の機種はカバーしてたことから、プロの目からすると、MK5Gや、次で紹介するMK6は今でも人気です。
 テクニクスの古い機種だと、中古で売っても二束三文な時もありますが、後期の機種は今でも人気なので、お家でホコリに被っている機種があったら、ユニオンとかに相談してみてはいかがでしょうか??


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『SL-1200 MK6』 2007年~2010年

 そして、SLの最終モデルは、SLの発売35周年を記念して2007年に発表されたMK6で、シリーズ最高の音質として今でも大変評価されている機種になります。

 MK5と同様に、本体の外観や仕組みは殆ど変わりがないのですが、各種部品の洗練を経て、進化した機種になり、色は黒とシルバーの2色で発売しました。
 発売においては、日本国内のみで「MK6K1」という先行モデルが1000台生産され、通常のMK6に35周年を記念したノベルティー(特製ブックレット、特製ゴールドディスク)がついたセットの販売もあったそうです。

 この機種、2015年の今現在、ホント中古価格が評価されている機種で、その一端は生産数の少なさで・・・つまるところ「売れなかった機種」だからです・・・

 時代的には、CDJの普及や、パソコンでDJをする人が増えてきたことで、アナログレコードでDJをする人が激減していったことに伴い、アナログ用タンテを買う人が少なくなっていたので、シリーズの中では生産数がかなり少ない部類の機種だと思います。
 当時、発売時には多少話題になりましたが、新規でDJをやりたいという人は少なく、既にタンテを持ってる人が中心だったので、あまり動きがなかった機種だったと思います・・・正直な話、私も「テクニクスから新しいのが出たんだ~」程度にしか思わなかったと記憶しています。

 また、これはテクニクスの「良さ」なんだけど、逆に「悪さ」になってしまった点があります・・・それは、品質が良く、品物が丈夫なので「壊れない」ことです。
 それこそ、私のMK3は、もうすぐで20年目ですが、一向に壊れる気配がありません・・・つまり、凄い使っているヘビーユーザーの「買い替え需要」が起きず、それも販売数に影響をしていたように思えます。
 
 う~ん、内容の良さって、その発売時には分からず、少し時間が経って、それがなくなった時に分かる・・・そんな好例のような機種がMK6かもしれないですね・・・




(2)その他のテクニクス

 以下では、テクニクスの話題だけど、その他としか扱えないネタを掲載します(^^;)

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『CD用ターンテーブル SL-DZ1200 / 発売時の販促カタログ』 2005年

 まずは、いきなりの変化球から・・・あれ?MUROさんだ!

 これは、本編でも紹介した「CD用ターンテーブル SL-DZ1200」が発売開始になった際、メーカー側が作った販促用の商品カタログで、残念ながら今年の春に休刊してしまったDJ向け専門誌「Groove」とコラボした冊子になります。
 正確に書くと、そのGrooveの版元であるリットーミュージックさんとのコラボで、表面はMUROさんに同機種でDJ体験してもらい、裏面では、同社から発売されているSound & Recording Magazineとコラボし、なんとテイ・トウワさんが同機種でトラックを作る体験をしています!!

 まず、企業側の宣伝戦略として、こういった既存の雑誌とコラボすることはよくありますが、DJ機材においても、大手のメーカーだとチョクチョクやってたようで、大手として「この商品だけは売り込みたい!」という意図があって作成をされたんだと思います。

 実際の内容も、機材のカタログというよりも、Grooveやサンレコの誌面でありそうなその機材の使い方を中心にした「How To」的な要素が強く、こういうのは助かりますね・・・

 このカタログでは、この機種がもつ機能(例えばサンプリングパッド)などを詳しく説明し、通常のカタログでは伝えきれない内容を教えてくれます・・・いわゆる実践的な説明書として活用されていました。
 私個人としても、こういうHow Toが入ったカタログは、そこまで各社とも作ってはいなかったですが、結構好きな部類なので、あれば必ず貰っていました(^0^)


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『1997年8月のカタログの裏面』

 そして、これは、1997年8月ごろ発行のカタログの裏面で、色々な関連商品が掲載されてたり、何となく昭和っぽいデザインですね・・・こういう所も「松下」っぽくって嫌いではないです!

 ただ、掲載品は熱くって、ソニーのMDR-Z700と並び、DJ用のヘッドフォンとして人気を博した「RP-DJ1200」が掲載されてます!

 今回、色々な商品カタログを漁りましたが、意外と「ヘッドフォン」のカタログは少なく、私自身が持ってないのもあるかもしれないですが、ヘッドフォンに関してはメーカーもそんなにカタログを作ってなかったようです??
 このRP-DJ1200も、テクニクスのロゴがバッと印刷されてて、見た目もカッコいい事に加え、耳あて部分が色々な方向に回転するので、そのDJの使い方に合わせた装着が出来るのが人気でしたね~

 また、個人的にボムだったのが、愛してやまないテープレコーダー「Shock Wave」が掲載されていることです!!
 掲載は、後期モデルにあたる「RQ-SW70」で、色違いのを所持してますが・・・機材カタログを紐解いてて、これが掲載してたことにはビックリしました(^0^)

 んで、もう一つボムが・・・更に下には取り扱い店のスタンプが押してあるのですが、私が高校生時代に通ってた学校の最寄だった「島村楽器 津田沼パルコ店」のスタンプが!!

 当時は、DJ機材を買うとなると、専門店は殆どなく、大半の方が割と大きな電気店か、島村楽器のような楽器店で購入された方が多かったと思います。
 特に、当時の楽器店は「バンド」と「DJ」という若者の最先端カルチャー(?)を取り扱うとあって、売り上げも凄く、津田沼という千葉の微妙な都市レベルの島村楽器でも、しっかりとDJ機材コーナーがありました・・・当時、意味もなく、バンドを組んでいる友人と意味もなく島村楽器、新星堂、そして今は亡きユニオンを徘徊するのが日課でした(^^;)





(3)まとめ

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 そんなこんなで、2010年10月にはテクニクス商品の生産停止がアナウンスされ、伝統のブランドに幕が閉じました・・・当時、私も「この記事」で書いた通り、ほんと悲しいの一言でした。

 その後、今となってはDJ機材業界のエースである「パイオニア」がアナログ用ターンテーブルを発売したり、テクニクス自体も高級オーディオ部門として復活もしましたが・・・我々としては「SL-1200」が復活することが希望なのかもしれません。

 今回、記事を書いていて思ったのが、テクニクスって、日本の「家電メーカー」が従来より得意としてきた「真面目さ」や「職人気質」が如実に表れた商品だと思いました・・・
 それは、その真面目さが品質の良さを担保し、かつ商品を無理に変えずに信じている製品を作り続けた職人気質みたいのがあったから、テクニクスは成立したのかな~と思います。

 この時代、SLを再生産させることは、色々な意味で難しいことは分かっていますが、また、DJシーンの中で光り輝くことを夢見ています・・・そして、それまでの間は、皆がテクニクスを愛し続け、光を消すことなく使い続けていきたいと思います!!







 
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