HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
DJ Missie 「Missie」
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 ちょっと時間が経ってしまいましたが、新年一発目の更新です・・・あけましておめでとうございます!

 今年も一年間、頑張ってブログを更新していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

 そして、ちょっと遅れた「お年玉」になるかもしれないですが、久しぶりの「超危険物」の紹介です・・・
 今の和物ブームの流れであれば、絶対に反応する方が多い作品の紹介です!

 個人的には「奇跡の秘宝」と崇めているテープで、DJの制作環境や技術が向上した現在でも、これを再現するのは不可能なぐらい鬼カッコいいテープになります!!
 
 今回も無駄に分析モードで紹介しますので、夜露死苦です!!



(1)はじめに

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 このテープは、人気HipHop系DJである「DJ Missie」さんの作品で、おそらく90年代末ぐらいに作られた、いわゆる「和物」を選曲・ミックスした作品になります!

 内容が内容だけに大々的には流通しなかったようで、販売をしたのか、又はノベルティーレベルでの配布なのかは分かりませんが、相当プレス数は少ないと思われます・・・
 私自身も約2年前に初めて存在を知り、奇跡的にゲットできた経過はありますが、ほんと市場で見ないテープです・・・ただ、ちゃんと業者発注のプレステープなので、ある程度はプレスされているのかな~と思います。

 まず、この前文を読んで「えっ、Missieさんが和物?」と思う方が多いですよね・・・その辺の補足からいきましょう・・・

 この作品、まず聴いて分かるのが、明らかにミックステープの古典中の古典である「DJ Spinbad / The 80's Megamix」(写真右)のオマージュとして作られていることです。
 
 この作品は、1996年ごろ作られたテープで、当時はまだ売り出し中だったNYのDJである「DJ Spinbad」が、彼が持つ超絶DJスキルとイルな選曲眼を駆使して、当時、一切無視されていた「80年代のポップス」を鬼カッコよくミックスした作品になります。

 私自身もホント影響を受けたテープで、価値のないモノから価値を生み出すという「Hip Hop」の大原則をミックステープという形で披露した点は衝撃的でした・・・

 それこそ、当時はダサいと思われて100円とかの捨て値で売っていた80年代の楽曲を、Spinbadのスクラッチや2枚使い、そして素晴らしい選曲術で作りだしたミックスは鬼カッコよく・・・カッコ悪いモノをカッコ良く変化させてしまう内容がまさに「Hip Hop」です!
 そう、服装や雰囲気ではなく、こういった姿勢が「Hip Hop」であることを強く教えてくれた作品の一つです・・・ライムスターの言葉を借りれば「決して譲れないぜこの美学」の姿勢が重要だということを教えてくれ、今の私がいることの根源とも言える作品になります!!


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 そして、今度はMissieさんに話を戻しましょう・・・

 Missieさんは、もともとバトルDJをしており、ターンテーブリスト集団「The B'T-X(ビート・エックス)」を率いて活動をしていたので、バックボーンとして「ターンテーブリストの血」が流れています。
 また、当時はバトルDJとしての認知もありましたが、幅広い選曲/クラブプレイも出来たことからクラブでのDJも積極的に行っており、他のターンテーブリストよりも「選曲・DJミックス」がしっかりと出来る部分もあります・・・

 そこで、これは恐らくの話になりますが、こういった背景のあるMissieさんですから、Spinbadのテープを当時聴いてたはずで、相当影響を受けたと思います・・・
 Spinbadについてはスクラッチや2枚使いなどの「DJ技術」が凄い点と、他のバトル系DJにはなかった「選曲力」が異常に上手かった点があり、この2点だけでもMissieさんのDJ活動とつながるので、相当影響を受けたと思われます。

 そして、影響を受けたからこそなのか、Spinbadが作った80's Megamixが「アメリカの80年代ポップス」で擦り倒したことを踏まえ、Missieさんが馴染んでいた「日本の80年代ポップス」に置き換えて作ったらどうなるか・・・で、作ったのがこのテープだと思います!!

 内容的には、聴けば聴くほど分かるのですが、かなり本気で作った内容で、ある意味でSpinbad超えをしています・・・15年近く経過した現在でも、これに勝ることはできないほどの内容で素晴らしすぎます!!
 私自身も、このテープと出会って以降、本当にヤラれました・・・何度も何度も聴いていて、やっぱり「テープ時代のミックス作品の素晴らしさ」を再認識しました!!

 なので、今回は皆さんへのお年玉もかねて、Missieさんには無許可ですが、この作品を幅広く理解して頂くために音源をアップしました・・・興味ある方は聴きながら作品紹介をご確認ください~

 では、以下で紹介しますね~



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<補足①>
 まず、この作品を深く理解したいのであれば、以下の記事を参照にしてください!

 DJ Spinbad 「The 80's Megamix」

 ※音源は以下のSpinbadのHPにアップされていましたので、
  そちらでご確認ください。
     DJ Spinbad - Music (上から3列目の右)       

<補足②>
 今回の記事で紹介する内容は、著●権的にアレな和物をご紹介しますので、画像やテキストはボカしを入れています・・・ご了承ください。

<補足③>

Missie_wa_mo_no by Mixtapetroopers on Mixcloud


 ※無許可でアップしてますので、何かあれば消します・・・
 ※トラックリストは「こちら」から根性でご確認ください(^^;)





(2)選曲について

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 では、まずは選曲面から紹介をしましょう!

 音源を聴くと、いきなり「●Genji / ○iamond ハリケー○」から始まりますが、いや~アラサー後半からアラフォーの方にはグッとくる選曲です!
 
 時期的には80年代中期~後半ぐらいの曲が多く、それこそお茶の間を賑わした日本のポップスが中心に選曲されています。
 例えば、自身も主演をしてたドラマ「ママは○イドル」の主題歌である「中山●穂 / 派○!!!」とか、名作アニメ「○ティー・ハンター」のエンディング曲として大ヒットした「TM ●etwork / ○et Wild」などの80年代後半のヒット曲が中心にされつつ、80年代後半の時点でもクラシックだった「ピン●・レディー / UF○」などの過去の定番曲も選曲している内容になっています。

 多分、画像を見てピンとくる方だと「おおっ!」と思うでしょうし、ピンとこない方でも音源を聴いて「ああっ、これか!」と思う・・・そんなヒット曲や定番曲が多い選曲になっています。

 個人的には80年代後半の選曲にはグッときます・・・私が小学校低学年ぐらいの時で、テレビをつけていれば普通に耳に入ってきた名曲ばかりなので、この時点でヤラれました(^^;)

 レコードの7inchでシングル曲がリリースされていた末期(88年ぐらい?)までの曲になり、この作品では全て「アナログのシングル盤(7inch)」でミックスをしているのですが・・・いや~、イイ曲が多いですね!
 分かりやすい表現かはアレですが、レコード会社の「Pony Canyon」や「Epic」が輝いていた時代ですかね・・・耳馴染みやすい歌詞やサビが印象的なんだけど、実はトラック(演奏)がしっかりしている曲が多く、改めてこの時代の曲の良さを痛感しました!

 んで、ここで重要視したいのが、大ヒットした曲が中心なので・・・Missieさんがテープを作ったとされる90年代末の時点では、市場では「完全に無視」されていた曲であることです。

 ちょうど今は、市場的には和物の再評価が進んでいるので、この辺の曲も珍重されていますが、90年代末だと、時期的にCDに完全移行をし、この辺の曲たちは「無視」されていたかと思います。
 それこそ、CDになったので昔にプレスされたアナログ盤が不要になっていた状況だったのと、最新の曲が絶えず生まれる状況下において少し前の曲は評価されない構造があったり・・・へんな話、レコード屋やリサイクルショップ等で買おうと思えば100円以内で買えることができる曲ばかりです・・・

 これは、Spinbadが作った背景と一緒ですね・・・Spinbadのテープは「収録曲を全部揃えても1万円」なんて言われていましたが、Missieさんのは収録時間がちょっと短いので「3000円」ぐらいでしょう・・・2枚使いをバリバリしてるので、それを考慮してペアで揃えたとしても「5000円程度」でイケたはずです。

 Spinbadの記事で強く書いたので、先に結論を書いちゃいますが、Missieさんは、こういった「ダサい」と烙印を押されている曲を、クリエイティブなDJでミックスすることで、その価値を光らせています!!

 そう、それは、ただ単に曲を並べたら懐メロになってしまうところを、DJの技術とセンスとアイデアを駆使することで、いくらようでもカッコ良くすることができる・・・そんな素晴らしさがあるかと思います!!

 以下では、その技術などの部分を分析し、この作品の良さを紹介したいと思います!!





(3)2枚使いとスクラッチ、Spinbadへのリスペクト

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 まず、この作品のネタ元であるSpinbadが行っていたように、こういったポップスをバッキバキに2枚使いをしたり、後ノセでスクラッチや声ネタの挿入などを入れてたり、とにかく超絶的な技術とアイデアで「擦り倒す」感じが最高です!

 例えば、A面の序盤では「●ェッカーズ / ギザギ○ハートの子○唄」をプレイしますが、これがかなり「Spinbadの方法論」を引き継いだプレイになっており、作品を分析する上で割と分かりやすい部分かと思います。

 例えば、サビの「♪あ、あ、分かって・・・」の部分であればスピーディーに「2枚使い」をしてグルーブを高めています・・・流石、現役バトルDJ時代のミックスなので、超的確で早い2枚が切れまくりでヤバいです!
 2枚使いに関しては、今更、その効果を説明するのもアレですが、私としては2枚使いをすることで曲がもつ躍動感を更に乗算していく効果があると考えており、チェッ●ーズであれば、更にスピード感が増す効果があるかと思います。

 また、サビなどの2枚であれば、サビ自体を延長させる意味や、その後のミックスを考えてサビ終わりがインストブレイクになる部分に移動する為に2枚をしていたり・・・技術以上に「戦略面」も入ってて上手すぎです!!

 それこそ「●ink / ○が止まらない」であれば、一番聴き馴染みのある1番のサビと2番のサビを上手く構成して2枚をしており、サビの自体のエクステンド(延長)と、そのサビの強調を行っています。
 ただ、ここで擦っている2番サビは、実はリフレインしている3番部分で2枚してて、この3番がサビ終わりに準インストになることを理解して2枚をしていました・・・つまり、次の曲をビートミックスで繋ぐために、あえて「構成変更」をすることを目論んでの2枚使いです・・・
 原曲と聴き比べて初めて分かるレベルですが、こういう細かい構成変更も光ってて、上手すぎですね!

 なお、このミックスでは45rpmの7inchで2枚使いです・・・もー、耳で聞いている限りでは、恐ろしいまでに的確かつ、ファンキーな2枚で、Kocoさんも真っ青な内容で、時代の先取りが速すぎますね!!


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 また、チェッ●ーズに話を戻すと、曲の最後のギターソロの部分(ブレイク部分)では、キレキレなスクラッチソロを披露し、曲に更にスピード感を与えているのにグッときます!

 なんでしょう、聴いてると、そのスクラッチソロに耳が奪われてしまい、曲が持つビートの躍動感に乗せられる感じがあります・・・かなり全体を通してスキルフルなスクラッチソロが爆発しており、気付いたら虜になっています!

 そして、そのスクラッチソロの後は、カットインで「Bab● / Give ○e Up」を繋ぎ、アカペラブレイク後に楽曲に入った瞬間から、また勢いのあるスクラッチソロを行い、●abeの曲の良さを引き立てます・・・
 こういった展開はホント気持ちよく、気付いたら首を振ったり、エア・フェーダー(=ミキサーのフェーダーをスクラッチに合わせて切る感じ?)を行っちゃいますね(^^;)

 また、その原曲の躍動感を増やす効果の他に、場所によっては、曲と曲を繋いでいるミックス部分の上にもスクラッチソロを被しており・・・曲と曲を繋げる「接着剤」にもなっている点もポイントです!

 この点は、このチェッ●ーズ→Bab●の部分にも通じるのですが、全体的に「スクラッチ」があることで、ある意味の「統一感」が生まれており、結果としてDJミックスの「接着剤」になっていると思います。
 というのは、原曲のグルーブだけでは押しきれないところを、2枚使いを含め、このようなスクラッチソロを入れることで、原曲のグルーブを引き立たせ、曲と曲を上手く繋いでいく効果があり、HipHopマナーでクラブミュージックに仕上げている部分があるかと思います!


 少しまとめると、Spinbadもそうでしたが、こういった2枚使いやスクラッチの多様は、原曲がもつ「グルーブ/躍動感」を更に増やすための措置としているのが重要です。

 作り方としては、2枚使いはベースとなるDJミックスで作業をし、その内容を録音した音源にオーバーダビングする形でスクラッチ等を入れているのですが、かなり構成を考えて作ってあるので、全体の統一感は半端なく、結果的に躍動感を増やす効果を考えて作品を作ったことが分かります。

 まあ、こうすることで「Hip Hop色にしちゃう」と安直に説明もできるのですが、聴いている限りでは、原曲が本当は持っているダンサンブルな部分(躍動感)を更に伸ばしていたり、スクラッチソロについては曲と曲を繋げる際の「接着剤」の効果もあったり・・・とにかく曲自体の躍動感を増しつつ、DJミックスの「グルーブ」を繋いでいくための措置であることが分かります。

 つまり、原曲だけでは「地味」にしか聞こえない内容をスクラッチ等を入れることで華やかに、またダンサンブルにして、DJミックスに耐えられる内容に仕上げているのがポイントでしょう!


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 また、技術面の延長として「声フレーズの挿入」「ブレンド」には感涙です・・・Missieさんが「80's Megamix」を本当に好きなんだな~と分かる部分で、かなりグッときます!

 例えば、あの「松田●子 / 渚の○ルコニー」をプレイしているところであれば、おもむろに「ビ~ッチ」という定番フレーズを入れてきます・・・
 これは、今と違い、90年代頃の●子さんの活動が割とビ~ッチな感じだったのでこのフレーズを入れてくるのですが・・・このフレーズ挿入の背景には、Spinbadが同じような意味でCyndi Lauperの上でこのフレーズを擦ってたので、それを分かってて入れたんだと思います!

 このフレーズ挿入については、凄い多用している訳ではないですが、先ほどまで紹介したチェッ●ーズでは、歌で「♪ナイフみたいに尖っては」の部分で「シャキーン」というSE、同じく「♪力まかせになぐられた」の部分では殴っているSEを入れるなど、歌詞を受けてのフレーズ挿入をしています。
 また、Spinbadも同じことをしてましたが、「Bite(=ぱくる)」というフレーズを結構擦ってて、当時流行ったヤンキースタイルを取り入れた楽曲である「横浜●蝿 / つっぱ○ High School Rock'n Roll」では、要所要所でこのフレーズを入れています・・・つまりスタイルを「ぱくった」点を茶化した訳ですね・・・

 そして、Spinbadもミックスで多用していた「ブレンド」ですが、Missieさんも「徳永●明 / ○きながら」というバラードをプレイする際に、808丸出しなトラックをブレンドし、プレイをしています・・・これも、Spinbadのミックスを受けての対応だと思います。

 この2点は、流石にSpinbad上級者(?)にならないと分からない部分かもしれないですが、ある意味でSpinbadをリスペクトしての対応だと思います!

 この作品自体がある意味でSpinbadのモノマネになりかねない内容なのですが、しっかりとSpinbadのアイデアを理解した上で作ったことを表しており、前途した「Spinbadへのオマージュ」になるわけです・・・





(3)DJミックスの上手さ

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 ただ、この2曲については、MissieさんがSpinbadを越えたともいえる「DJミックスの上手さ」が出た部分だと思います!

 例えば、●子さんは一見するとバラード的な曲なのですが、割とBPMは立っている曲になので、この前にプレイされている「南●陽子 / 吐息でネッ○」からロングミックスでプレイ!
 これが聴いてみると最高なんですよ・・・ナンノの華やかなブレイクの上に●子さんの印象的な歌唱がピッタリと合い、そのまま●子さんに流れるのですが・・・いやー、ミックスが上手すぎです!!

 この作品では、曲と曲を繋ぐ部分はカットインを殆ど多用せず、大半が「ロングミックス(ビートミックス)」で行っており、まず、この点がSpinbadを越えた上手さがあると思いました!

 特にA面は何曲かはカットインがありましたが、大半がロングミックスで繋いでいます・・・なんか、スクラッチソロに気を取られて気付かない部分かもしれないですが、ホント綺麗に繋いでいます。

 それも、凄いのが、まず「選曲のグルーブ」を繋いでいる点と、原曲のイメージを順守しつつ勢いを出すことを想定した「BPM操作」が凄いです!

 和物って、基本的にはクラブでプレイするような4つ打ちのビート原則がなく、曲と曲を結構繋ぎずらい内容が多く、割とカットインやフェードイン・フェードアウトで曲を繋いじゃうことが多いですが、Missieさんについてはとにかくロングミックスで繋ぎ、曲の躍動感を維持しながらミックスを進めているのが気持ちいいです。

 これって、かなり難しいことで、前後の曲のメロディーや楽器の内容、そして楽曲の展開を理解した上でロングミックスをしないと効果が出ないことがある中で、バッチリ決まったロングミックスが多いです・・・とにかく躍動感という「グルーブ」が繋がって進んでいく感じは素晴らしすぎます!

 それも、更に上なのが、この●子さんの部分では、次に「田原俊● / ○きしめてTonight」をロングミックスで繋いでいきます・・・全然違う系統の曲なのに、バッチリと決まり、ミックスの流れ的にも「静と動」を上手く作っており・・・上手すぎです!!

 また、どの曲もロングミックスをするのだから、前後の曲を早く・遅くしてBPMを合わせる必要があるのですが、このいじり具合が絶妙で、原曲のイメージを崩さずに、割とダンサンブルな方向でBPMを合わしているのにもグッときます!

 A面については、原曲の±2ぐらいの範囲でBPM調整を行っているのですが、どれも曲のイメージは崩さない程度での調整です・・・
 作る際に、かなり計算してBPM調整を事前に割り出していたのだと思いますが、ハードな2枚使いの合間でこういう調整をしているのDJ技術として凄いです!


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 そして、そのロングミックス/BPM調整の最高峰が「徳永●明 / ○きながら」でのブレンドだと思います!!

 実際には、前の曲である「TM ●etwork / ○esistance」において、その曲のサビ終わりブレイクの部分にブっ込みで808なトラックをまず入れてきます・・・
 TMの曲自体、割とスロー的な要素を含んでいるけど、結構BPMが速い曲で、曲調も808なトラックの雰囲気に近いところがあり、これもバッチリ合っています・・・

 そして、その808に切り替わった辺りで、いわゆるアカペラ的な使い方で徳永●明を入れてくるのですが・・・注目したいのが、徳永の曲はTMの曲の半分のテンポの曲であることです!

 つまり、TMがBPM120だとしたら、徳永はBPM60なんです・・・Spinbadもコレと同じことをしていますが、これを和物でやるとは・・・かなりヤラれました!!
 T●→徳●のBPM半分でのブレンドのアイデアは、先ほど指摘したSpinbadへのオマージュもあってだと思いますが、これを実際のDJミックスの中で行うのは、相当のセンスと技術が必要で、どうしてもスクラッチや2枚使いの方に注目しがちですが、こういったDJの基礎技術がメチャクチャ上手い証拠でもあります!! 


 少しまとめると、この作品においては「とにかく曲と曲を繋いでいき、そこから生まれるグルーブ」を念頭においた作品であり、ミックスをし続けることで生まれる「躍動感」を生かした作品だと思います。

 スクラッチや2枚使いはプレイしている曲自体のグルーブを高め、ロングミックスなりBPM調整、そして正確無比なミックスは全体的なグルーブを高めていきます・・・
 和物という、ある意味で「飛び道具」的な曲を、ダンスミュージックとして捉え、それを更に増すようなDJミックスを施している点はMissieさんのセンスとスキルの良さがあってだと思います!





(4)ストーリー性の上手さ

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 そして、今まで長ったらしく説明した選曲や技術的な話を踏まえて、最後は「ストーリー性」の上手さを紹介します・・・この部分を紹介がしたいが為に、長ったらしく説明をしました!!

 これまでA面で話をしてきましたが、個人的にはB面の方がグレイトで、普通に聴いたら確実に上がる、そして深く聴くとそのセンスと技術の良さにヤラれ・・・凄すぎます!!

 レコ写を出したのは、B面のピーク的な部分で、「中●美穂 / ツイ○るねノッてるね」からスクラッチソロで彩りながらロングミックスで「●里 / Cat's ○ye」から始まるラインです・・・

 まず、この部分、写真で見ると分かりやすいのですが、実は「新旧」の曲を交互にプレイしており、これでピークを作っているのにビビりました!

 83年リリースの●里の後は79年リリースの「●城秀樹 / ○ang Man」、そして次は88年リリースの「工藤●香 / ○UGO・ん、、、色っぽい」、最後は76年リリースの「ピン●・レディー / ペッパー警○」といった感じで、それまで中心だった80年代の曲と、70年代の曲を交互にプレイしています。

 結構、この辺の曲は時代が数年ずれるだけで曲の感じが違うので、普通はミックスしない曲ですよね・・・
 
 ただ、Missieさんの選曲においては、これらの曲の「ベース/ドラムの太さ」に着目して選曲とミックスをしており、この観点を押し出して最高のピークにしているのが上手すぎです!!

 写真だけ見たら、なんか懐メロ感もある感じだな~と思うかもしれないですね・・・ただ、聴いていただくと分かるのですが、ここの部分は「ドンドンドン」という4つ打ち感を強く引き出したプレイをしており、曲によってはLowを上げつつ、このベース/ドラムを強靭な動力にしてミックスを進めています。
 
 そして、これまでの説明では、とにかくロングミックスなどを駆使して曲が持つグルーブをとにかく引っ張っていく選曲とミックスをしていると説明しましたが、このミックスの方法論を更に高めてミックスを行っています!!


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 まず、聴いてて腰を抜かすのが、●里→秀●の繋ぎですね・・・

 杏●の一番のサビ終わりを上手く利用したミックスで、サビが終わると「♪OK Girls・・・1、2、3、GO!」という間奏ブレイクがあり、この切れたタイミングで秀●のイントロをカットイン・・・いやー、ブチあがります!!
 先ほど説明した「ベース/ドラムの太さ」がキーとなっている繋ぎで、BPMがしっかりと合ったカットインですが、ある意味でロングミックスしているのと変わらないミックスでグルーブを繋いでおり、更にスクラッチソロが強靭にミックスのグルーブを高めます!

 もー、この「♪1、2、3、GO!」のアイデアが素晴らしすぎますが、それを下支えしているDJ技術とセンスの良さがあってなんですよね・・・

 また、ストーリー的にも、杏●で少しグルーブを落としたと思ったら、実は秀●をブチかます為の前フリであり、秀●で一気にピークをスパークさせるのが上手すぎです!
 B面については、割とガン上げをしないまでも、ある程度の躍動感のあるBPMを維持してミックスしていくのですが、あえてボムを入れない展開を守り・・・溜めて溜めた上での秀●のスパークが最高です!


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 そして、秀●でスパークした勢いを維持しつつ、ロングミックスで繋ぐのが「工藤●香 / ○UGO・ん、、、色っぽい」です・・・これも絶妙ですね!!

 ストーリー的には、秀●のピークなグルーブを引き継ぎつつ、次を見越しての展開が含まれています・・・つまり、展開を少し落としつつも、次のピークを想定した選曲です。
 
 DJミックスを考えると、絶対に盛り上がる曲をプレイする際に、あえてその前に「そこまで盛り上がらない曲」を入れることが多いですよね・・・
 それは、落差をつけるという意味が妥当かもしれません・・・ただ、完全に落としてしまうと、せっかく作ったピークが台無しになってしまうので、グルーブを繋げるレベルでの曲が求められます。

 その意味で、静●をもってくるのが上手いですね・・・トラックは少し落としているのですが、静●の歌がジワジワとグルーブを上げる効果があります・・・

 静●さん、やっぱり歌が上手いです・・・上手く表現できないですが、声に色気がありつつ、ジワジワと聴く側を引っ張るんですよね・・・
 
 その引っ張った先で、カットインで「ピン●・レディー / ペッパー警○」に・・・この爆発っぷりは尋常ではないですね!!

 ペッパー繋ぎは、明らかに「ベース/ドラムの太さ」の勝利ですね・・・もー、こんなマッドな曲とは思わないミックスの仕方で、最強ですね!!

 特にMissieさんは、この「ベース/ドラムの太さ」を理解しつつ、サビ前の「ドラムロール」を上手く利用して、ピークを演出している感じがあり、そこが素晴らしいです。
 このピン●を聴いてると、絶対にベース/ドラムのマッドさを見きった上で、Lowを強調した音源調整をし、絶対にあのドラムロールに気持ちがリフトアップされるのを想定してのミックスをしているかと思います・・・いや~上手い!!


 ストーリー性についてまとめる前に触れないといけないのが、このミックス、A面・B面とも20分ちょいの少ない時間なのですが、その時間だけで、これほどまでに濃密な時間を作れているのが衝撃です!

 まだ語りきれていない範囲として、聴いている人が絶対に馴染みのある「歌の1番+サビ」のみをプレイして、Hip Hopマナーでサクサクと進んでいく部分もあるのですが、全体的にコンパクトにまとめつつ、盛り上がるところはガツっと盛り上げる技が上手すぎです!!
 特に、B面のこのラインは衝撃的で・・・ほろ酔いで聴いてると、つい、ここを聴きたくなるために、遠回りで歩いてしまいます・・・この間も、気付いたら二駅分を歩いていた(!)実績があるぐらい、素晴らしいストーリー性があります!!





(5)まとめ

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 毎度のごとく、簡潔にまとめられませんでしたが・・・これだけ私が熱弁して書いているので、それだけで「ヤバい!」ってことをくみ取っていただければ幸いです!

 今回はあえて最後に書きます・・・収録曲は全て7inchで揃えた上での紹介です!!

 それは、こんな気合いの入ったミックスだからこそ、全部を揃えて紹介しないと申し訳が立たないので、私も気合いをいれてレコを揃え、研究し尽くしてからの紹介をしたかったからです・・・

 レコ揃えにおいては、ディガーマナーに沿って、近所のハードオフから始まり、なるべく安く安く揃えました・・・
 ただ、時期が悪かったのか、作品紹介において全く触れなかった岡村ちゃんが全然見つからず、コレだけはやや高額でしたが、今でも買おうと思えば安く買える曲が多いっすね・・・

 そして、レコが揃ったこともあり、このミックスに沿ってDJミックスを模倣し、かなり研究をした上での紹介をしました・・・
 今回の作品は、収録曲を掘る以上に、DJミックスの技術やアイデアの素晴らしさを紹介したかったので、夜な夜な研究ミックスをしたので、結構細かいところまで紹介ができたかと思います!

 
 まとめじゃないですが、本当にスキルがあってセンスがあるDJが、和物のような非ダンスミュージックな曲を真剣にミックスすれば、これほどまでにヤバいミックスになるというお手本のような作品だと思います!

 この作品、今から15年前に作られた作品です・・・

 もしかしたら、半分遊びで作ったレベルかもしれないですが、DJという行為がデジタル化した今においては、アナログでここまで高レベルなミックスを作ったことにぶっ飛んでほしいです!!

 正直、今の和物人気の中で、ラウンジーなミックスを作る人が多いですが・・・それは裏を返せば、DJスキルが無いからそうしていると言わざるを得ません。

 ここまでのDJ技術が必要かというとアレですが、楽曲の魅力を更に引き出す「技」としては持ってほしい部分で、このテープを聴いて改めて「DJ」の素晴らしさを痛感して頂ければ幸いです!!

 うん、このテープも、まぎれもなく「This is the DJ tape, Not a Compilation」です・・・己の持つ技を駆使して、プレイした曲が更に輝かせることができるのが「DJ」ですよ!!
  
 



<Release Date>
Artists / Title : DJ Missie 「Missie」
Genre : 歌謡曲、ポップス
Release : 1999年ごろ??
Lebel : No Lebel No Number




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独り言

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 年末から年始にかけては、割としっかりと休みを頂けたので、掘り掘りな毎日を送りました・・・泣くほどゴツいのは買ってないですが、色々と面白いのが買えて、大満足でした(^0^)

 そんな中、年始に急きょ、このブログのトップ画像を作って頂いた「Solo Banton(ソロバン)さん」にご連絡を頂き、ソロバンさんが執筆した以下の記事にちょっこっと登場しましたよ~


 【さんピンCAMP20周年記念】日本語ラップとレゲエの幸福な関係


 これは、レゲエ方面では人気Webマガジン「Rockers Channel」のソロバンさんの人気連載の最新記事で、レゲエ視点から見た「日本語ラップ」を紹介してて、かなり面白かったです!

 日本語ラップを考えた時、実は「レゲエ」の存在は大変重要なんですよね・・・特に90年代前半は重要で、既に人気だったレゲエの軒を借りて、YouさんやTwiggyといった日本語ラップ勢が活躍してた流れがあります。

 その辺を、Rockers Channelというレゲエ界のメジャー舞台で、マニアックに語っているソロバンさんの記事にコメント出しで参加させて頂きました・・・
 いや~、はたしてどのくらいの人に伝わるのかが不安になるくらいマニアックな内容で、ソロバンさんの姿勢にはビガップです(^0^)
 
 日本語ラップがお好きな方は、この辺も攻めてほしいので、是非、読んでみてくださいね~



 あと、今年の目標は・・・ソロバンさんの記事を見てても痛感したのですが、もうちょっと記事を簡潔にまとめるようにしますね(^^;)

 一応、私の中では、音源を簡単にアップせず、言葉だけで紹介したい部分があるので、そのスタイルは守りますが、もうちょっと簡潔にしたいな~と思っています・・・
 まあ、初回から大幅にコースアウトしてるのでアレですが、その辺は頑張ります・・・優しく見守って頂けると嬉しいです(^^;)






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コメント
この記事へのコメント
The 80's Megamix 20周年!
朝からずっと聴いてますがこのMIX、やばいすね……。確かにスピンバッド!!
タイミング良く(?)昨日スピンバッドのMIX聴いてたんで、かなり来るモンがありました。異様にDJ技術が高い……。

この作品に入ってる曲と言いますと、さすがにリアルタイムで聴いたわけではなく、子供の頃に観たTVのものまね番組で芸人がネタにしまくってた曲。という印象が強いのですが(※『ペッ●ー警部』を聴くと、「アンナが脱ぐならパパも脱ぐ〜」が必ず頭をよぎります)、それがこんなことになっちゃうんだ、っていう(・・;)
スクラッチと二枚使いの方法論さえあれば何をかけようが全てHIP HOPにできるんだな…と。

『ペッ@ー警部』と『Y●CA』のサビ前でぶっ込まれる二枚は悔しいけど上がってしまいます。アレはずるい!(笑)

あと、この作品をタンテ二台+MTRで作ってたのは改めて凄いと思う。どんなに技術が発達しようと、結局は使う人間しだいなんだな〜と!まさに「弘法筆を選ばず」!!

新年早々やばい作品を聴かせてくれてありがとうございました。最高です!!(^^)

#今年は「The 80's Megamix」20周年。
2016/01/11(月) 22:39:34 | URL | ソロバン #-[ 編集]
あと、ROCKERS channelの件では本当にありがとうございました!!

ロカチャンであれだけ大がかりな日本語ラップの特集を組むのは前代未聞で、正直、自分もどこまで波及するのか未知数だったのですが……フタを開けてみたら、一番最初にロカチャンのアカウントで記事告知したツイート(https://twitter.com/ROCKERS_channel/status/684206290277498880)だけでも197RT叩き出しまして、ページビューも2日で万超え。
人気記事ランキングでもいきなりベスト20入りを果たしております!

DABOさんからも嬉しいレスポンスを頂きました♪

https://twitter.com/fudatzkee/status/684261317323038721

まぁ、本当はメールでも書いた通りまだまだ小ネタがあるんですけどね……。それはまたの機会で(笑)。

「レゲエとヒップホップは兄弟!」
と言うけど、正直、一般のレゲエリスナーはヒップホップのコアな部分は全然知らない人がほとんどなので、もっともっと伝えてきかなきゃ!!と思ってますよ。また力を貸して下さい!
2016/01/11(月) 22:57:24 | URL | ソロバン #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>ソロバンさん

コメント、ありがとうございます!
今回の作品、ほんとお勧めできる作品で、今の時期だったら逆にお勧めしないといけない!と思ったので、お年玉半分で紹介してみました!
それは、和物のミックスが結構ある中で、こういったDJの原始的な技術だけで、ココまでヤバいのが作れることができることが重要なことを伝えたかったんですね・・・無事に意図が伝わったみたいで嬉しいです!

あと、ロカチャンって、凄いですね! そんなにヒット数があるんですか!!
それと、ダボさんの反応は素晴らしいですね・・・こういった素直な反応ほど大切ですね(^0^)

ではでは、今後ともよろしくお願いいたします!!


追伸
私も2016年は、レコードを買い始めてちょうど20年目になります!
1995年の年末にタンテを買ったので、実質的に1996年スタートとすると、今年が節目なんですね・・・
また、レコードとほぼ同時にミックステープも買ってるので、こちらも20周年かもしれないですね~
なんか書こうかな・・・う~ん、どうしましょう(^^;)



2016/01/12(火) 22:56:11 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
ミッシーがこんなの出してたなんて・・・
これはすごい!upありがとう!
2016/01/19(火) 10:01:33 | URL | #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>?さん

コメント、ありがとうございます!
これは、私自身も発見した時、かなりビックリしましたよ!
あまり、音源をアップすることはあまりないですが、今後もこういった過去に埋もれた名作は紹介していきますよ~
今後ともよろしくお願いいたします!

2016/01/19(火) 22:45:57 | URL | mixtapetroopers #EK3m6DHM[ 編集]
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