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大塚広子 「Aki No Yonaga Jazz」

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 いやいや、先週ぐらいから気温が落ち始め、急に涼しくなってきちゃいましたね~

 それこそ「秋めいて」きたのかもしれないですが、急な温度変化で体が追い付かず・・・今週はちょっとだけ調子が悪かったです(^^;)

 そんなわけで、こんな「秋めいた」タイミングにバッチリな作品の紹介です~


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 今回は、もはや日本を代表する女性JAZZ系DJである「大塚広子(おおつか・ひろこ)」さんの過去作品で、タイトルの通り「秋の夜長」にピッタリな作品を紹介します!

 まず、大塚さんですが、かなり昔に紹介したことがあるようですが、ご存知で無い方も多いかと思いますので、簡単に紹介しましょう。

 大塚さんは、90年代末ぐらいからDJ活動をされ、渋谷のクラブ「The Room」の名物イベント「Champ」のレジデントDJの一人として腕を上げ、現在は「Jazz」をキーワードにDJや各種プロデュース、ライター、レーベル運営、イベントプロデュースなどを手掛けるお方になります。
 ここ最近で、一番分かりやすいのが、レコ馬鹿業界では結構話題になっている、あのディアゴスティー二の「隔週刊ジャズ・LPレコード」への寄稿や関連イベントへの参加をされており、Jazz系のオーバーグランドでもしっかりと活躍されております。

 そして、大塚さんについては、失礼な表現にもなるかもしれないですが、見た目は普通の麗しき女性、ただ中身は私たちの言葉で「真っ黒」なお方で、Jazz~RareGroove系の造詣は深く、しっかりとした「音楽愛」をお持ちの方になります。

 特に、ここ最近は、長期にわたる活動が評価され、ある意味で保守的な日本のJazzシーンにおいて、「DJ」という立場で胸を張って参加しており、大変頼もしいですね・・・
 その過程において、日本のJazz界の重鎮の先生方に「自分のJAZZ」というものを提案し、それを納得させるだけの知識とセンス、そして愛が評価されての活躍です・・・業界内での信頼度は、今となっては相当なものかと思います。

 また、「女性」という立場も生かした活動もされており、それこそ「女子ジャズ」というジャンル(考え方?)を、DJの視点から支えているのも頼もしいな~と思います。
 う~ん、「女子ジャズ=もっとカジュアルに、オシャレに音楽を楽しもう」ということだと思いますが、大塚さんのDJを通して、ジャズが好きになった女性ファンもおられるかもしれないですね?

 なお、大塚さんは、現在はご結婚され、昨年にはお嬢さんをご出産されるなど、公私にわたって幸せな日々を過ごされているそうです・・・ママDJという立場も頼もしいです!


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 そんな、大塚さん、今はメジャーでの作品発表が中心になっておられますが、結構な数のミックス作品を出しておられ、私自身、一時期はかなり好きで買っておりました。

 代表作となる「New Peace」シリーズを2000年代中期ぐらいからリリースをしはじめ、2010年には日本屈指のJazzレーベルである「Trio(トリオ)」のミックス作品をオフィシャルでリリースするなど、腕も人気も確かな部分があるかと思います。

 そして、今回紹介する作品は、大塚さんの作品の中ではレアな部類になります。

 2010年4月にディスクユニオンお茶の水CMSで限定80枚でリリースされた作品になります・・・どういうわけか、お茶の水(その後、移転した下北沢)とは仲が良く、ボチボチと限定100レベルの作品をリリースしてて、ファンがこぞって買っていました。

 また、作品自体もちょっと「特色」がある作品になります。

 どうやら、2007年にファッション誌「流行通信」(現在休刊)の誌面企画で、コーヒーと合うJAZZをお題に、大塚さんがお勧めの曲を紹介するという企画があり、その時の選んだ曲でDJミックスをしたのが、この作品になるようです。
 ただ、そのミックスは、本来は雑誌の掲載と連携して、ミックスをWeb上で公開する予定でしたが、諸事情で1日で削除されたそうで・・・ある意味で「幻の音源」だったのを、3年後に店舗限定でミックスCDにしたようです。


 そして、内容は・・・タイトルの「秋の夜長」、そして「コーヒーに合うJazz」という点を踏まえると、今の時期は間違えない作品になっております!

 以下で紹介をします~


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 まず、選曲的には、ほんと「秋の夜長」に合いそうな曲を多く選曲し、秋の夜の豊潤な時間を潤わせる素敵な選曲になっています。

 それも、大塚さんの「深い掘り」と、形にとらわれない「Jazz」で選曲しており、誰にも真似できない内容になっています。

 それこそ、1曲目からディープで、JazzmanからもReissueされてたゴスペルジャズ「Mary Lou Williams / It Ain't Necessarily So」から穏やかでありながら怪しくスタートし、様々なジャンルの「Jazz」を選曲しているのが印象的です。

 例えば、クラブを通過した者であれば直球な「Pharoah Sanders / Love Will Find a Way」のようなクラブジャズ、他のDJに先駆けて熱心にプレイをしてた和Jazzからは「市川秀雄 / Semtember Storm」、そして、実は大塚さんのバックボーンにあるHipHopと連呼しての「Madlib / Funky Blue Note」など、直球なJazzファンからすれば「意外(邪道?)」な選曲になるかと思います。

 ただ、トータルで聴くと・・・心を潤わせる「JAZZ」以外の何物でもない世界観があり、大塚さんのDJマジックがスパイスされた選曲とミックスになっています!

 特に素敵なのが、秋の夜長に合いそうな「リラックスした空気感」があることです。

 うん、秋の夜長・・・それは、人によって感じ方が違うかもしれませんが、私としては「穏やかな時間」がゆっくりと流れる時(とき)だと思います・・・
 そして、そのゆっくりと流れる時間を、聴いてる人がリラックスするために、音楽で後押ししてくれるような選曲とミックスがあり・・・つい、聴きこんでしまいます・・・
  
 なんでしょう、全ての人に通じるかどうか分かりませんが、定食屋さんの「やよい軒」の夜にBGMでかかってるJazzと同じ効果があるんですようね・・・

 凄い脱線をしますが、ここ最近、夜は仕事帰りに「やよい軒」で夕食をとることが多く、すごく気にいっています・・・

 店舗にもよりますが、割と落ち着いた空間で、暖かいご飯とお茶が出るのは心地よく・・・その心地よさを後押ししてくれるのが「やよい軒ジャズ」なんですよ・・・
 まあ、いわゆる有線のBGMなんですが、異様に「イイ」んですよ・・・Jazzでありがちなピアノトリオ系に偏らず、上手く方向性が散漫になりつつも、心地よい空気感があるのが秀逸で、暖かいご飯と相まって気持ちが緩み、仕事から解放された「自分の時間」を優しく包んでくれます・・・



 話を大塚さんの作品に戻すと・・・正に、秋の夜長に、豊潤な時間を、心を温めるコーヒーと共に過ごす中で、その「時間」を後押ししてくれる「音楽」があり、大変素敵です!

 陳腐な表現かもしれないですが、ソファーやベッドで聴いてたら、あまりの気持ちよさに寝落ちしちゃいそうな気持ちよさもあり・・・最高です!

 気になる方は、是非、探して聴いてみてくださいね~




<Release Date>
Artists / Title : 大塚広子 「Aki No Yonaga Jazz」
Genre : Jazz、RareGroove・・・
Release : 2010年4月
Lebel : key of Life+ No Number
Notice : ディスクユニオンお茶の水CMS限定 80枚




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<独り言>

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 ん、なんだ、このバナーは・・・??

 今週の独り言はコレにつきますね!!

 私のブログのトップバナーを作成頂き、長年にわたり、ブログに参加を頂いております「ソロバントン」さんから依頼があり、人気Webマガジン「Rockers Channnel」のソロバンさんの連載に、インタビューという形で参加をさせて頂きました!!

● 【集めたテープは3,000本】日本一のミックステープおたく! MIXTAPE TROOPERS インタビュー


 改めてソロバンさんのことを紹介すると、レゲエにめっぽう強いライター/デザイナーさんで、ここ最近は、今回の舞台であるロッカーズチャンネルでの連載を契機に、執筆仕事を頑張っておられ、あのミュージックマガジンに寄稿されるなど、しっかりと「レゲエのことが語れる」ライターさんになります。
 もう、ソロバンさん自身も「冗談か?」なんておっしゃられておりますが、今週初めには、日本レゲエ界のボスともいえるMighty Crownから依頼を受け、Migthy主催のトークショーに出演されるなど、大きな動きもされており、大変頼もしいです・・・

 そんな、ソロバンさんからの依頼ですから、二つ返事で受けさせて頂き、今回のインタビューになりました!

 内容的には、ソロバンさんなので、かなり深いレベルも理解して頂けるだろうと思ったので、ミックステープを知らない方も、そしてレゲエを知り尽くしたマスターな方にも納得いただけるような内容でお話しました・・・
 特に、姑息ではありますが、テープの集合写真においては、レゲエがかなり詳しい方でも腰抜かすレベルのレアテープを総動員させてしまいました・・・ソロバンさん経由でお伺いした話だと、ロッカーズのボスであるTuckerさんもツボって下さったそうで、安心しました(^0^)

 かなり、レゲエに詳しくない方でも喜んで頂ける、そんな面白いインタビューになったと思いますので、是非、お読みくださいね!!

 そして、ソロバンさん、貴重な機会を頂き、ありがとうございました!!


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 あと、今週は嬉しい出会いもありました!

 水曜日ですが、仕事帰りに先週のテープ祭りの舞台である下北ユニオンへ赴き、さりげなく平日放出されたテープを回収し、その足で向かったのは・・・話題の「井の頭線の高架下」です・・・

 この高架下では、現在、毎週水曜日の夜に「下北沢ナイトマーケット」というイベントが行われ、古着や本、そしてレコードなどのお店がフリーマーケット的に出店し、下北の夜を彩っています。
 私自身、初めてお伺いしましたが、下北らしい解放感と、綺麗な電飾が素敵で、結構にぎわっていました!

 んで、ここには、毎週、レコード馬鹿ならご用達な「Coconuts Disc 代々木店」が出展されており、店主のSir Y.O.K.O.さんともお会いでき、色々と情報交換をしました・・・
 
 その際、ヨコさんのお知り合いで、あの「Kuma The Sureshot」さんを紹介頂き、なんと、つい最近リリースしたばかりのミックス作品「64SOURCES, and ASSAGIN」のサンプル版を頂いてしまいました!

● Kuma The Sureshotさんについて(Frank インタビュー)


 耳の早い方なら、既に買われた方も多いかと思いますが、いわゆる「日本語ラップのネタ曲ミックス」であるのですが、完成度の高さが半端なく、かなり話題の一枚です!
 私自身、ユニオンの店頭でヘビープレイされているのを聴いて、買おうかな~と思ってた矢先だったので、嬉しいプレゼントに大変恐縮です!!

 そして、早速聴かせて頂きましたが・・・内容は間違えなく、かなり素敵です!

 ニヤッとするネタ曲を入れつつも、しっかりとDJミックスが意識されており、特に後半に向かってテンションを上げていく感じが素敵です・・・
 特にネタフレーズの部分は激しく反応しますが、全体的に「そのネタ曲の良さ」を意識してるところも素敵で、HACネタの「Alphonse Mouzon / Next Time We Love」あたりは、曲の良さを理解してのプレイで最高ですね!

 Kumaさん、是非是非、これからもフィジカルで面白い作品を作ってくださいね!!

 そして、限定プレスなので、気になる方はお早めに!!





 ではでは、7周年記念の作業をしないといけないので、今日は早めに更新です・・・未だに終わりが見えず、多分、11月の公開になりそうです(^^;)
 では、また来週!




 
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HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,Houseなど、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。

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