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HipHop,R&B,Soul,Funk,RareGroove,DanceClassics,Garage,House・・・など、私が気に入っているMixTape,MixCD,その他もろもろを紹介するブログです。
MURO VS DJ Kensei 「Nine-Seven Winter Hip-Hop Sale」
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 またまた、お休みが長くなりましたが、久しぶりに更新です~

 いまさらですが、やっぱり「HipHopっていいなぁ~」と思い、つい、コレを聞いたらドハマり・・・流石な作品です!!


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 今回は、ミックステープ・コレクターにはマストな「Ciscoテープ」もので、最初期にリリースされたMUROさんとKenseiさんによる「鬼ミドル」な作品を紹介です!!

 まず、Ciscoテープについては下のリンクに詳しく書きましたが、このテープは、当時、お店の年末セール等の際、購入者特典のような形で配布されたものになります・・・はい、いわゆるノベルティーってやつですね。

 ただ、私達世代だと、こういったテープが「懐かしい!」と思う方が多いですよね・・・

 例えば、5000円以上で1本プレゼントといった感じで配布されてたので、どうしても欲しいテープは、無理して5000円ぐらいお買い物をしてもらってましたね・・・令和ですが、なんか昭和な話で恐縮です(^^;)

 このテープは1997年1月(1996年12月?)に、Ciscoの冬のセールで配布されたとされるもので、MUROさんとKenseiさんという恐ろしい組み合わせで、徐々に人気が過熱していった「Middle SchoolのHipHop」に焦点を当てた作品となっています!
 当時のCiscoは、新譜のほかに、NYで買い付けてきた旧譜のHipHopを、セールに合わせて大量に放出してたので、こういった放出を盛り上げるために作った・・・とも言えるかもしれないですね。

 取り急ぎ、Ciscoのことも含め、関連記事のリンクを貼っておきますね~

● 素晴らしき「CISCOテープ」の世界

● CISCOに送る鎮魂歌
● CISCOに送る鎮魂歌 アウトテイク


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 そして、本編となるテープの紹介をする前に、当時の状況を、僭越ながら私の視点で紹介しますね・・・

 日本では、95年頃より、高校生を中心にDJブームが勃発し、突然HipHopに需要が起こり、この頃はDJ Premierな感じなストリート感満載なワンループ系のHipHopに人気が集まっていました。
 なんでしょう、当時は、一部では「闇系」なんて呼んでましたが、真冬の真夜中が似合う、PVがモノクロな感じのHipHopですね・・・私も、服装はBではなかったですが、夜の犬散歩で、こういう音で首を振ってました(^^;)

 ただ、96~97年くらいになると、世界のHipHop自体のマーケットが広がり、一般市場でもウケるポップな音に徐々に変わってきました・・・
 もちろん、ポップな音のHipHopは昔からあったわけですが、根本的な首振り感が違うんですよね・・・個人的にはPuffyの「Been Around The World」あたりが出て、ちょっと違うかな~と思い始めました。

 そうなると、闇系を好んでいた人は、自分が好むHipHopを求める中で、一定数の人は「過去」に活路を見出し、今回紹介するような「Middle School」にハマった方が多いかと思います!!

 Middle School・・・これは、80年代中頃~終わりぐらいまでのHipHopを示す俗称で、HipHopらしい太いドラムが炸裂してて、豪快なネタ使いが魅力だった時期の曲になります・・・

 いやいや、私も大好きになりました・・・(^0^)

 私が好きになり始めたころは、コレ系のレコードは鬼のように高騰してて、とてもじゃないけど手は出なかったですが、いろいろなミックステープを購入し、その魅力に気づいていった経過があります!
 たとえば、DJ Hazuさんの青いテープ(Krowt 68)は良く聞いて、この辺の曲はカッコイイな~と思った次第です・・・

 そう、大先輩たちの背中を見て、徐々にそのカッコよさに気づいたのですね!!

 
● HipHop/R&B専門誌「Front/Blast」について
● HipHop/R&B専門誌「Front/Blast」 バックナンバーリスト

 その「背中」のエピソードの一つが、上記の写真で、当時のHipHopファンが必ず読んでいた音楽誌「Front(フロント)」のMiddle楽曲の紹介特集(1997年11月号)で、これにはヤラれましたね!!

 時系列を整理すると、97年初頭に今回のテープがリリースされ、このテープを聞いてミドルにヤラれた方が増え、この記事になった・・・というイメージがあり、当時のFrontが、ストリートのニーズをしっかりと捉えていた証拠になるかもしれませんね?

 そして、記事の内容は、HipHopの有名DJがMiddleのお勧め曲(レコード)を紹介する内容で、当時、何も情報が無かった中で、この記事は本当に貴重でした・・・

 今でこそ、気になる曲があったらShazamで調べ、どんなレコがあるかはDiscogsで調べることができますよね・・・
 ただ、当時はそんな方法はなく、曲はミックステープや現場で知れるけど、それがどんなレコなのかは分からないんですね・・・

 その中で、この記事はホント貴重で、知らなかったレコの情報が掲載されてて、この記事をコピーして、掲載された曲を探した方は多いのではないでしょうか・・・聞いた話だと、NYとかでもこの記事のコピーが出回ったなど、相当「濃い」セレクションになっていたそうです。

 そんな記事では、当然ながら、今回のテープの主役である、MUROさんとKenseiさんも登場され、濃いセレクションを披露しています!!

 両者とも、これらの曲がリリースされていた80年代末頃には、既にHipHopにハマってて、これらの曲を自分の耳と足で「掘っていた」ので、この紹介もほんと濃いんですよね・・・
 昭和スタイルな写真の小ささ、そして僅かな説明文章だけでしたが、これだけで十分で、こういった記事を読んで、レコードの知識を増やしたり、「掘る」ということの大切さを知った次第です・・・


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 では、作品の紹介です~

 今回は、Frontマナーaka掘り師マナーに従って、PCで読んでいる方には迷惑な小口写真スタイルでいきますね・・・実は、昔の記事は、こういったマナーを順守して、写真を掲載していましたよ~

 作品は、A面がMUROさん、B面はKenseiさんが担当し、両者とも「黒汁満載」なミドルを爆発させ、素晴らしい作品となっています!!
 
 まず、MUROさんのA面から紹介すると、MUROさんらしさが爆発してて、素晴らしいですね(^0^)

 それこそ、MUROさんが日本で流行らしたと言っても過言ではないRakimのUK Remixものとして「Eric B. & Rakim / Move The Crowd (The Wild Bunch Remix)」からスタートし、中盤では故Craig Mackが参加していた「MC EZ & Troup / Get Retarded」のような渋いミドルを選曲するなど、全編にわたってMUROさんらしい「深さ」が堪能できます!

 また、MUROマニアとして外せないのは、今後の作品に続くような選曲→DJミックスがちりばめられていて、個人的には「Super Disco Breaks」に繋がる部分があるんだな~ということを知り、結構ヤラれました!!
 それこそ、Fatboysの前身であり、ド渋なミドル「Disco 3 / Human Beat Box」を選曲して、ファットなグルーブを高めてノリを高め、絶妙な部分で「H.E.A.L. / Heal Yourself (Bounus Beats)」にカットインしてるのには悶絶です・・・もう、首振りまくりですね!!

 そういえば、どなたかの最近のTwitterで「このH.E.A.L.のB面にあるボーナスビーツを2枚使いしたいがために、当時、1日のバイト代を費やして、頑張って2枚を揃えた・・・」なんてコメントを見ました・・・

 このコメント、ほんと的を得ていて、MUROさんたちがクソカッコよくプレイしたことで、こういうマイナーな曲が高騰し、発見するのが大変になったんですよね・・・
 でも、プレイしたことでこれらの曲の魅力が顕在化したわけです・・・これこそ、優れた「DJ」が出来る技ではないでしょうか!


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 そして、今度はB面のKenseiさん・・・さすが「Kensei先生」な内容となっています!!

 まず、選曲面はMUROさん以上に「Middleっぽさ」を押した方向性になっており、ある意味でマニアックというか「ニヤっ」としちゃう選曲で、流石Kenseiさんな内容です!!

 それこそ、Middleど真ん中な御大「Marly Marl(マーリー・マール)」の作品や、御大が提唱した独特なHipHop感(これこそMiddleですね!)を前面に出した選曲で・・・熱すぎます!!
 例えば、当時は殆ど知られていなかったクラシック「Marley Marl feat MC Shan / Marley Marl Scratch」から始まり、ドラムが太い「Joeski Love / Pee-Wee's Dance」のような渋い曲を選曲してて・・・Bな血が入っているアラフォー間近でも、聞いた瞬間に首を振っちゃう選曲です!!

 また、Kenseiさんらしいのは「ニヤっ」とする部分で、分かりやすいところだと「レーベル繋ぎ」を多用してて、「Dana Dane / Cinderfella Dana Dane」から「RUN DMC / Sucker MC'S」Profile繋ぎには、思わずニヤっとしてしまいました(^0^)
 ただ、このレベルは優しいぐらいで、Marley繋ぎをしつつ、そこから「Roxanne War」を連想する選曲(Roxanne Shanté→Sparky Dee→
UTFO→The Real Roxanne)に展開しているところは、Kenseiさんの素晴らしさを表現しているので、是非、令和の時代も「ニヤっ」としていきたいです!!

 そして、Kenseiさんと言えば「2枚使い」で、この作品でも爆発しています!!

 Kenseiさんの2枚使いって、前述した闇系にフィットしそうなタイトかつスマートな2枚使いが印象的で、コレに憧れて2枚使いを真似した方は相当多いですよね・・・
 というか、それを真似た方が、後のJazzy HipHopや、アングラ系を引っ張るようになったので、Kenseiさんの2枚使いは、日本においては「重要だった」ことは明白です・・・

 この作品では、曲によっては2枚使いを多用してて、「Joeski Love / Pee-Wee's Dance」であれば印象的なフレーズを2枚使いしてグルーブを高めてたり、「RUN DMC / Sucker MC'S」であれば、極太なドラムを2枚で更に太くしたり・・・ほんとカッコイイです!!

 なんでしょう、これこそ「DJ」という話ですが、自分のグルーブで2枚使いすることで、プレイした曲を更に光らせているんですよね・・・
 そして、コレを聞いた者を、レコード屋に走らせて、レコードを買わせる、いや、2枚のレコードを買わせる「マジック」があるんですよね・・・

 うん、私も2枚までは到達してないけど、Joeskiは探して買ってしまいまいした!!




 今であれば、この辺の曲をDJミックスで聞こうと思えば、簡単にYouTubeで聞けるんでしょうね・・・

 ただ、ただ・・・この作品には、掘ってる人にしか出せない「熱さ」があり、それが今の時代にはないのかな~と思います・・・

 テープ的には、定番ではあるけど、人気作なのでちょっと値段がするかな・・・でも、「買って損は無し」ですよ!!





<Release Date>
Artists / Title : MURO VS DJ Kensei 「Nine-Seven Winter Hip-Hop Sale」
Genre : HipHop・・・
Release : 1997年1月(1996年12月?)
Lebel : Cisco No Number


Notice : トラックリストについて
 この作品はトラックリストが元々ついていません。この辺も、当時の掘り師マナーで「カッコイイ曲は自分で掘れ」の精神の現れでしょうね~
 ただ、作品紹介をする上で、プレイした曲の把握が必要なので、トラックリストを作ってみました・・・リストを見ただけでも、1997年の時点で、ここまで深い選曲をしていることにビビるかと思います(^0^)
 間違っている部分があるかもしれないですが、ご参考にどうぞ~

 なお、裏話ですが、ブログ的には10年ぐらい前に紹介しようと思ってトライしたことがあるのですが、当時の私の知識ではトラックが起こせず頓挫したことがありました・・・
 今回は、Shazam先生の異様な検索力の向上があったことと、分からない曲は地道な照合作業で確定させて、なんとか作れました・・・ 

【Side A - MURO】
Eric B. & Rakim / Move The Crowd (The Wild Bunch Remix)
Eric B. & Rakim / Microphone Fiend
Antoinette / I Got An Attitude
Just Ice / Going Way Back
Bad Boys feat K Love / Veronica
The B-Boys / Two, Three, Break
The Original Jazzy Jay / Do What You Gotta Do
Marley Marl feat MC Shan / He Cuts So Fresh
? / ?  (Female Rapです)
MC Lyte / 10% Dis
Audio Two / Top Billin'
Ultimate Force / I'm Not Playing
Special Ed / Think About It
Take 6 / Spread Love (Bozo Meko Remix)
EPMD / You're A Customer
Public Enemy / Black Steel In The Hour Of Chaos
Steady B / Serious (BDP Remix)
Jungle Brothers / Because I Got It Like That
Stetsasonic / Sally
Biz Markie / Biz Is Goin' Off
MC EZ & Troup / Get Retarded
Nice & Smooth / Funky For You
Marley Marl feat Craig G / Droppin' Science
Super Lover Cee & Casanova Rud ‎/ Super Casanova
Doug E Fresh And The Get Fresh Crew / Keep Risin' To The Top
Busy Bee / Suicide
Disco 3 / Human Beat Box
H.E.A.L. / Heal Yourself (Bounus Beats)
Heavy D. & The Boyz / The Overweight Lovers In The House
Spoonie Gee / The Godfather
DJ Polo & Kool G. Rap / It's A Demo
Ultramagnetic MC's / Ease Back
Mantronix / Fresh Is The Word
Just Ice / Gold Gettin' Dumb
DJ Kool / Let Me Clear My Throat

【Side B - DJ Kensei】
Sweet Tee / It's My Beat
Joeski Love / Pee-Wee's Dance
Salt-N-Pepa / My Mike Sounds Nice
Masters Of Ceremony / Sexy
Kool Moe Dee / Do You Know What Time it Is?
Eric B. & Rakim / My Melody
Marley Marl feat MC Shan / Marley Marl Scratch
Roxanne Shanté ‎/ Pay Back
Roxanne Shanté ‎/ Queen Of Rox (Shanté Rox On)
Sparky Dee / Sparky's Turn (Roxanne, You're Through)
UTFO / Roxanne Roxanne
The Real Roxanne With Hitman Howie Tee / (Bang Zoom) Let's Go Go
Ultramagnetic MC's / Ego Tripping
Boogie Down Productons / Poetry
JVC Force / Strong Island
Ultramagnetic MC's / Funky
Big Daddy Kane / Just Rhymin' With Biz
Dana Dane / Cinderfella Dana Dane
RUN DMC / Sucker MC'S
T La Rock & Jazzy Jay / It's Yours
Beastie Boys ‎/ Hold It, Now Hit It
James Brown / Funky Drummer (Beats)
Divine Sounds / Changes / Do Or Die Bed Sty
Dimples D. / Sucker DJ's (Dub)
Davy DMX / One For The Treble





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<独り言>

 レコードやテープに関することで、大きなことは無かったので、今回はお休みです・・・

 一応、それなりレコ屋は行ってますが、生活の中心を仕事にしているので、特に動きがなしです・・・すみません(^^;)

 うーん、年度末までは仕事の連続です・・・頑張ろう!!
 


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<追記 2020/03/15 21:30>

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 なんと、某氏からの情報によると、このテープのジャケ元ネタは、アメリカ産のメンソール・タバコ「Newport(ニューポート)」のデザインだったそうです!!

 ミックステープで、タバコを利用したジャケは色々とありますが、これがタバコジャケだったとは・・・恐れ入りました(^0^)

 んっ、某氏って・・・M御大様、ありがとうございました!!




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